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第14話「お嬢さまロックンロール!」

○今週の出来事
①広くて狭い屋敷

 今週はあおい回。久しぶりにバンドやってます。会場にはいちかとひまり。高校生組は店番でしょうか。本作は中学生組と高校生組で分けられるので必ずしも5人いる必要がないのは話を作りやすい。
 一曲終えたところで、次は岬さんの曲。そこに現れる謎の人影。お前どこから飛び出した。客席から出たらあおいに尻向ける必要ないし、後ろから出たなら飛び上がる必要性がない。水嶌!と驚くあおい。知り合いのようです。水嶌はつかつかと歩み寄ると有無を言わさずあおいをお姫様抱っこ。テンパって何も言えないあおい。
 そのまま立ち去ろうとするのでバンドメンバーが止めます。保護者代理と手短に答えると煙幕を張って姿を消します。日本人は執事を忍者かなにかと勘違いしてると思うんだよね。大抵傭兵経験ありそうなスペックしてるし。


 テンション駄々下がりのいちかはスイーツ作りも上の空。理由は勿論あおい。学校も休んでキラパティにも姿を見せません。保護者代理とは何者なのか。気になるなら行ってみればいい、そう話すゆかり。すでに地図も用意してあります。すでにこの時点で知ってるな。
 ゲーム画面みたいな移動。到着。とてつもなく広い敷地。見るからにブルジョワな屋敷。地下に秘密基地とかありそうです。インターホンを押して答えると中からあおいの助けを求める声。門も開けてくれます。急いで中へ。ゆかりさんだけワンテンポ遅れてるのがらしいというか、ほんとこの辺徹底されてるよね、この人。
 中も広いが誰もいない。すると2階から転げ落ちてくるようにドレスを着た女の子が。キャライメージ違ぇ。いちか、ひまり、あきらはポカンとして首をひねります。ようやく本人だと気づいてびっくり。「よく似合ってるわよ」「目が笑ってる!」。周囲を使用人達が取り囲みます。

 改めて自己紹介。立神家執事、水嶌。なお立神家は日本有数の大企業。会長の娘があおい。プリキュアで4、5人いれば大体金持ちが1人はいる。とはいえこの手の設定はあまり活用されることはないんですが。四葉を除いて。
 休暇から戻ってみればロックバンドなんかに身を投じていらっしゃった。言葉は丁寧ですが賛成していないことは見て取れます。ロックより社交界マナー。マナーレッスンなんてうんざりと辟易するあおい。この格好からするとレッスンから抜け出してきたようです。お互いの意見は平行線。
 「あたしの気持ちはどうなるんだ!?
 目で訴えるあおい。しかし水嶌はポーカーフェイスを崩しません。「我慢してください」とにべもない。うなだれて横を通り過ぎる彼女に「どこにも逃げられませんよ」と駄目押し。トイレだと言い返して部屋を出て行きます。
 彼もこの状態が決して良いものだとは思っていませんが、さりとて立場もある。小さい頃はもっと素直だったと小さくつぶやきます。訊ねてみると彼は天涯孤独だったらしく立神家に拾われあおいと一緒に育ったようです。憂いを帯びた表情で語る水嶌。まあ、家族といえば家族。ジャンルによってはフラグが立ちそうな関係。
 我に返った水嶌は気を引き締めると元のポーカーフェイスに戻ります。お嬢様には立派なレディになっていただなくてはならない。両親が戻ってくるとあっさりロックバンドOKされちゃうみたいな展開。あるいは水嶌が仲立ちして反対する両親を説得みたいなのが来そうですが、この設定自体あまり長引かせない気もするんですがどうなんでしょう。いずれにしてもこのまま放置するとキラパティの商標と販売権を四葉が持っていきそうなんですけど。プリ友だからいいよね。
 キラパティからも手を引いてもらう、と水嶌。これにはいちかも大きく揺さぶられます。

 レッスンが終わり私服に着替えるあおい。家の中だとやっぱり如何にもなお嬢様服。淡々とスケジュールを伝える水嶌に舌を出して答えます。水嶌が出て行くと早速服を脱いで部屋着に。バンドもキラパティも、そこで会った人々も今は遠い。広い部屋の隅で小さくうずくまるあおい。大きな屋敷で彼女が休まる場所はなくなりつつあります。


②お嬢様と執事
 キラパティに戻ったいちかは頭を抱えます。このままではロックもスイーツも大好きなことが両方取られてしまうとひまりも頷きます。あ、お久しぶりですペコリンさん。
 どんな家庭にもそれぞれ事情があると話すゆかり。この人も結構な家柄。むしろ彼女の方が融通の効かない生活をしていたかもしれません。なんでもソツなくこなすので表面化しないだけで。いやーほんと、サラリーマンの家に生まれて良かったと私は思いますね。現代日本で家柄云々なんてまず無いでしょうが、たとえば自営業(あるいは同族経営の中小企業)の家ってあるわけで、そういうのを継がなくちゃいけないとかぞっとしませんよ。だって面倒臭いじゃん。社員とか養わなきゃいけないから自分の後釜作らない限り逃げられないんですよ、心が死んじゃいますね。歯車になるために生まれてきたわけじゃないんで。保証された身分は欲しい。だからといって奴隷になる気はない。自分の魂を自分で買い戻す(金銭的な意味で)。それが私の一つの目的です。
 ちょっと裕福なら良いけど、あまりに裕福すぎると不自由になるジレンマ。そこにまたやってくるリオ。お前いつも盗み聞きしてんな。ストーカーかよ。したり顔でゆかりさんの言うとおりだと思うな、とズカズカと中に入ってきます。この図太さ見習いたい。下手に周りが口を挟んだら逆効果だってあるかもしれない。何自分のこと棚に上げて言ってんの。自分の気持ちを人にわかってもらおうなんてハナから無理。ひまりのメンタルにダメージ与えそうなセリフ。何も言えない彼女達にほくそ笑むリオ。ゆかりさん腹に抱えてそう。
 沈黙。
 いちかは突然立ち上がると「キラっと閃いた!」と決然とした表情と声で言います。何故だろう、この子のこういう姿を見るとすごく安心する。
 もう一度あおちゃん家に行く。それを聞いたひまりとあきらは驚き、ゆかりは小さく笑います。上手くいく根拠は? 訝るリオ。あのときのあおいの叫び。あのときの水嶌の表情。そこに糸口がある。しかしいちかはあおちゃんの気持ちはきっと伝わるとしか言いません。これは駆け引きや計算ではないと直感しているのでしょう。いちかちゃんが言うならと話に乗るひまり。面白くなってきたとゆかり。あきらも同意。ゆかりは工夫が必要だと言います。正面から行っても門前払いは必至。その間リオはあんぐりと口を開けたまま茫然としています。見込みが甘い。彼女達がキラパティの看板を背負っているのは伊達じゃない。
 「私に考えがあります!
 勝負服に着替えて、いざレッツ・ラ・クッキング。
 彼女達がスイーツを作るならそれで結構。


 立神家の庭で社交パーティ。上流階級の人達が集まります。
 挨拶されたあおいは気さくに受け答えしますが、水嶌に釘を刺されます。ストレスマッハだなこの空間。
 忍び込んだいちか達は作戦スタート。人ん家の庭でキラパティオープン。この開き直り。移動式スイーツ店の便利さを遺憾なく発揮。堂々と当たり前のようにスイーツを出します。今回はイルカを中に閉じ込めたゼリー。ここは任せて、とゆかり。今回颯爽としてて格好いい。

 離れた場所で息抜きしているあおいにいちかがスイーツを出します。早速一口。パーティのよりもこっちの方が断然いいと喜びます。スイーツ一つ食べるのにもマナーマナーとうるさいらしい。思い返せば子どもの頃からそう。同じくらいの子達は元気に公園で遊んでいるのに自分は家に縛られてレッスンの毎日。そんな時に出会ったのが岬さんのロック。自分も感じるままに歌いたい。水嶌への不満が募ります。そんなあおいを見ていちかはむしろ安心します。あおいはまだ捨ててない。もう一度伝えてみよう。あおちゃん得意なやり方で。

 キラパティに詰め寄る水嶌。と、同時に大きな音が会場を包みます。
 屋敷に現れるワイルドアジュール。あおいはそのまま歌い出します。困惑する水嶌。ちゃんと話は通してある、とゆかり。水嶌以外の使用人は懐柔済み。会場の人達も段々わかってきたのか手拍子が始まります。ノリノリで全力で歌うあおいに、会場の子ども達も身体を大きく動かして応えます。
 活き活きと歌う彼女を前に立ち尽くす水嶌。すかさずいちかがスイーツを勧めます。あおちゃんのアイデアで作ったゼリー。一口食べると別な意味で立ち尽くします。
 会場に沸き起こるキラキラル。音楽の力でキラキラルが増幅しているとリオ。え、それでいいの? これスイーツアニメだよね? 音楽とスイーツ。歌い続けるあおい。
 「そんなに叫ぶな……わかっている」
 一個人としてはあおいを理解している。隣にいるいちかのリアクションが可愛い。

 歌い終わって水嶌に尋ねるあおい。会場の注目が一人の執事に集まります。
 「どうと言われましても…。ロックはレディの嗜みではありませんので」
 この衆人環視でもポーカーフェイスを崩さない水嶌さんマジプロ。
 彼の言葉にショックを覚えるあおい。いちかも素直じゃないと頭を抱えます。お引き取りいただこう、と水嶌も引くつもりはないようです。


③あおいと水嶌
 ジュリオ強襲。実験開始。今回はメイス状。
 会場から集めたキラキラルは量も多いので雨のように大量に降らせて飽和攻撃を仕掛けてきます。メイスを肩にかけて前にでてくるジュリオ。ポーズが無駄に格好いい。
 しかしよく見るとまだ吸収されていないキラキラルが。手をつけようとしたところでジェラートが妨害。キラキラルの正体は水嶌。彼のハートは高らかにあおいの歌を発しています。ポーカーフェイスなだけでちゃんと届いている。相好を崩して安堵するジェラート。
 「その分からず屋のキラキラルなんか必要ないだろ」
 「これ以上手出しはさせない! あたしの大切な家族に!
 水嶌のキラキラルがキャンディロッドに吸収されます。敵も使っているんだからこっちだって補充していいでしょ。人のキラキラルを使えるのはすでに11話で実証済み。段々と使い方が広くなっていく展開は面白いですね。敵味方ともに手探りでその力の意味を知っていくっていう。
 「キラキラキラルン! ジェラート・シェイク!
 デカイ氷作って殴って破砕。その大きいのそのままぶつけた方が強そうな気がするんですが。やっぱり火力が足りないのでいつものように合体技でケリをつけます。
 量より質。キラキラルの新たな性質を知って満足したジュリオは撤退。


 キラパティに顔を出すあおい。
 どうやら許しが出たようです。パーティを騒がしたことは怒られてしまいましたが、こちらも水嶌の本心は知っている。ここのニヤニヤしてる顔めっちゃ可愛い。観念したのかバンドもキラパティも許可されます。ただし成績は学年5位をキープが条件。その条件にいちか達は目を丸くしますが、実際には現状を追認しているだけで、成績も今までそれで維持されていたとあっさり言うあおい。実は頭良い。それを知ったいちかは勉強苦手仲間だと思ってたのに~!と悔しがります。
 お嬢様は今日も我が道を行く。


④次回予告
 病人じゃねーのかよ。
 久々の30秒クッキング。


○トピック
 ロックが好き、スイーツも好き。なら両方やればいいじゃない。それが何か?
 この力業。


 スイーツアニメだけど何もそれだけがキラキラル増える手段じゃない。ロックもスイーツも同じ鍋にぶち込めばいいじゃん。この開き直り。下手な小細工なしで好きなものは好きと両方認めちゃうこの展開の方が本作らしい。やるやらないは別にしてキラパティとワイルドアジュールのコラボの可能性も開ける。
 エピソード自体はロック(あるいはスイーツ)だけでも成立するんですが、キラパティの柔軟さが光る。ロックだけじゃなく何でも合う。とりえずスイーツ食べながら○○しようぜ、で成立できてしまうお手軽さ。あおいが抜けても機能する組織力。キラパティの場としての安定感。誰もがいられる場所として人々を包み込める。今までも主人公達のたまり場はありましたが、能動的機能的に運用できる強みは本作ならでは。

 ぶっちゃけ水嶌ってあおいのこと大好きだと思うんだよね。恋愛的な意味は置いて、あおいに立派になってもらいたい、家の名に恥じないレディになってもらいたい。その一方で彼女の本音も知っている。それをそう言わないのは彼の優しさだと思うし、敢えて嫌われ役を買って出ているのも彼の真摯さでしょう。彼もまた家に縛られた人だしね。あおいがいくら本音で語っても彼は本音を言えない。なら、彼の本音を暴いてしまおう。キラキラルは嘘をつかない。そのキラキラルを生み出すのはロックであり、スイーツ。その場を作るのはキラパティ。
 キラパティという場が人の垣根を崩し人を繋ぐ。ひまりは勇気をもらい、あおいは家族の本音を知る。それぞれが違った関わり方をしているのもキラパティの面白いところ。彼女達の中心にはスイーツがあり、場所がある。これは本作最大の特徴です。次にキラパティを訪れるのはあきらの妹。


[ 2017年05月07日 17:18 ] カテゴリ:キラキラ☆プリキュアアラモード | TB(0) | CM(-)
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