六畳半のすごし方 TOP  >  キラキラ☆プリキュアアラモード >  第5話「きまぐれお姉さまはキュアマカロン!」

第5話「きまぐれお姉さまはキュアマカロン!」

○今週の出来事
①琴爪ゆかりは退屈なの

 街行く人々の視線が1人の女性に集中。当人はそれが当たり前といった風。
 その頃、いちか達はえらく愛想の悪い猫を発見。三つ星の毛並みが特徴の通称三つ星ニャンコ。この猫が来たスイーツ店は大繁盛するジンクスがあるようです。珍しがったいちかが手を伸ばすと意図的に避けられます。中身もかなり愛想が悪い。
 しかしそんな猫も例の女性の前では猫かぶり。腹丸出しで完全な服従体勢。お腹を撫でられるとだらしない表情を浮かべます。いちかの視線は当然彼女の方へ。ロックオン対象が切り替わりました。

 OPは映画宣伝仕様その1。魔法つかい特集。どうやら戦闘以外もCGは多用するようです。珍しく険しい表情のみらいとはーちゃん。そしていつものリコ。どうなることやら。なんか等身が高いせいか高校生くらいの歳で中学生の格好してる感じになってますね。良いと思います。むしろ実年齢どおり女子大生でもOK。


 思わず見入ってしまういちか。視線に気づいた女性が声をかけるとすっごく綺麗だったからと素直に言います。すると「よく言われるわ」とこれまた素直な答えが返ってきます。あおいはこの手のタイプ苦手そう。お嬢様育ちという点では共通してそうですが、あおいは敢てそこからはみ出した節があるのでこのふたりは絡みがあると面白そう。ゆかりさん、退屈そうなこと言ってますが自分からその枠を飛びだすわけではないですからね。
 三つ星ニャンコがあれほど懐いているのは凄いとひまり。猫が好きなのかと訊ねると好きでも嫌いでもないとそっけない。興味を失ったのかそのまま踵を返すと去っていきます。呆気にとられる3人。なかなか不思議な人です。


 学校でひまりが雑誌を広げます。そこには例の女性の写真。天使と褒めちぎられています。インタビューには逃げられたとこれまたらしい感じのコメント。『街でうわさの美人特集』。リアクション的にあおいはこういうのに距離置いてそう。っていうかひまりが情報通のポジションに。スイーツオタク女子じゃないんかい。スイーツ特集読むついでに知ったとも考えられますが。
 琴爪ゆかり。高校2年生。巷で有名らしく文武両道、ファンクラブ有、何でもできる美人とのこと。漫画の中の人みたいとあおい。惜しい、アニメの中の人でした。思案顔のいちか。


 同じ頃、情報どおりゆかりの周囲には取り巻きができて、ちょっとしたアイドル状態。なんでもできると感心を集めます。しかし本人は散々言われ慣れているのか退屈気味。彼女の無愛想な態度もここら辺に起因してそうです。わざわざ自分でアピールしなくても周りがチヤホヤする的な。マカロンの店に誘われますが、遠慮します。「嫌いじゃない」という物言いが耳に残りますが、こういう否定の否定系を使う場合は、積極的にやる理由がない(興味がない)と解釈するのが妥当。
 断られた方が気まずくなってしまい早々に席を離れます。本人は本当に気にしてない風。この人、ファンは多いけど敵も少なくなさそうなんですが、その辺上手く捌いてるんでしょうか。徹底的に気にしないという手もあるんですが。


 今週も新手。マキャロンヌ。下っ端多いな。実は使い捨てだったりして。
 お目当ては噂のマカロン。


 いちかは性懲りもなく三つ星ニャンコとガンつけ合い。何度やっても触れることすら叶いません。そこまでこだわる理由がないと思うんだけど、この子は理由なく行動する(好奇心の閾値が低い)傾向があります。勢いよく跳びかかるとその先にはゆかり。幸い(?)避けてくれたので衝突は回避。無様に生け垣に突っ込むいちか。
 気にすることなく立ち上がると早速ゆかりに話しかけます。「どこかで会ったかしら?」ととぼけるゆかり。百面相のように表情を変えるいちかをからかいます。
 昨日と同じように三つ星ニャンコの腹を撫でると何かコツがあるのかといちかは訊ねます。すると彼女のアゴの下を撫で撫で。うっとり顔のいちか。なんとなくポイントがわかる。どうやら飲み込みが早いらしい。たぶん人に教えるのは苦手なタイプ。いちかが見よう見真似でデタラメに撫でると猫に威嚇されてしまいます。なんでも不器用だな、この子。
 絶対に諦めませんぞ、と言う彼女に今度はゆかりが猫が好きなのかと聞きます。
 「う~ん、っていうかチャレンジ精神!
 目的と手段が入れ替わるタイプと見た。不器用故に何にでも手をだすいちかと、器用故に興味関心を失っているゆかり。わかりやすい対比。そんな彼女にゆかりは興味を持ちます。
 「それに何度も挑戦するって、私、超センスある
 こういうポジティブさって大事。結局経験知だからね。
 間を置いて大声で笑い出すゆかり。
 「あなた、面白いわね。ウザミさん
 あ、これ新しい玩具見つけた顔だ。とっても暇で困っていたと言うといちかを連れていきます。

 服屋に行くとお着替え。…って自分を見せるのかよ。どんだけ自己顕示欲強ぇんだよ。他人は自分に興味があるって思ってません? いちか的にはこれはこれで楽しいらしい。
 「どうかしら?
 「全部なんでも似合ってます!
 不正解。彼女なら奇抜な答えを言ってくれるのかと期待したのかもしれません。自分に対しての評価ってところにゆかりの硬直感がありますね。
 お次はクレーンゲーム。初めての挑戦で軽々とゲット。何でもできる!とはしゃぐいちかに、興味なさそうに答えるゆかり嬢。その器用さ去年の人に少し分けてもらえません? 結局大量にゲット。何かの嫌がらせか。
 通りがかったのはマカロンのお店。色とりどりのマカロンが並びます。……私もしかしたらマカロン食べたことがないかもしれない。あったとしても記憶にないというか。マカロンってモナカと違うんですかね?くらいの認識。
 足を止めて見つめる彼女に尋ねると、綺麗なものは嫌いじゃないとこれまた遠回しなセリフ。なら入ってみましょう。もしかしたら大好きになるかもしれないといちかが誘います。
 並んでみると残念、品切れで終了。大きく肩を落とすいちかに、ゆかりは今日は楽しかったと決まり文句を言います。「本当ですか?」。鋭い。本当に楽しかった?と重ねて聞き返すいちか。ここでボロを出すほど脇は甘くない。楽しかったと切り上げるように答えると踵を返します。たぶんこの子は割りと損してる。彼女のように器用な場合、ある程度先まで見えてしまうから深入りする前に切り上げてしまうんだろうけど、その先に行けないという意味でもある。なんのことはなく、彼女が退屈そうなのは自業自得なのだ。何でもすぐできるから退屈だ、というのは自分の能力を持て余して使い方を知らないと言っているに等しい。器用なら器用らしくせかせかと動き回ることだってできるはずだ(マナみたいに)。それをやらないということは現状の退屈さで手を打っている、その程度の満足感で満足していると見なすこともできる。多少の器用さ、有能さはそれ自体どうでもいい。重要なのはそれらをどう有効活用するかで、人生満喫できたヤツが勝ちという観点からすれば有能でも持て余しているのは自慢にならない。何かと見境のないいちかはそれはそれで大概だが、ゆかりも別な意味で自爆している。
 立ち去ろうとするゆかりの手をいちかは思わず掴みます。掴んでから考えて、一緒にマカロンを作らないかと誘います。
 その発想はなかったのか、思わず「それ面白い?」とストレートに聞き返すゆかり。めっちゃ食いついてる。ついさっき言った楽しかったって言葉が社交辞令って白状してるがな。それには突っ込まず誘ういちかは見ようによっては大人(この子は余計な茶化しをしない美点がある)。


②お菓子作りの奥深さ
 工房。
 ゆかりを連れていくとあおいとひまりがビックリ仰天。昨日の今日でこれは意味不明だよね。ペコリンは三つ星ニャンコ同様撫でられてヘヴン状態。っていうかこいつは姿見せていいのか。
 いちかは気にせずマカロンを作るとノートを広げます。待ったをかけるあおい。難易度は三つ星。ひまりもマカロンはプロでも苦戦すると難色を示します。え、モナカってそんなに難しいの?
 当然それを聞いて黙っていられないゆかり。いつになくやる気の表情で作ってみたいと言います。この自信。ま、なんとかなるでしょう、といつものノリでレッツ・ラ・クッキング。
 まずはメレンゲ。単純な力任せでは上手くいかない。ゆかりがやると瞬く間に攪拌されていきます。かき混ぜながらみんなお菓子作りが得意そうには見えないとこぼします。なんでわざわざ作っているのか。
 「大好きだからです
 やはり本作は魔法つかいの後継。好き、趣味ありき。目的がない。本来ならここに何とかの国が何とかって奴らに征服されかかって…と余計な仕事が紐付けられるところなんですが敢てバッサリ無視するスタイル。おかげで妖精が手持ち無沙汰になってますが、これがプリキュアの最新モード。魔法つかいの特徴というか、懐が深かったのは最終回で見られたように何でもアリだったこと。若返るのも、突然敵が現れるのも、虫歯を治したら和睦するのも、それが日常の中に包括されていた点にあります。プリキュアにおける日常と非日常の対比は、近年では概ね境界がなくなり日常の問題が非日常として提起される(人間のいざこざが提起される)形でした。非日常が日常に置き換えられると言っていいかもしれません。現実が敵。この観点で言えば、魔法つかいの敵は非日常部分にありましたが、日常が非日常を上回って(食って)いました。初代の頃は日常が非日常に脅かされる葛藤があったんですが魔法つかいにその危惧はありません。使命が放棄されていたからです。言ってしまえば1年間遊ぶことに全力を費やした。彼女達は身の丈以上の事は語らない。同時にだからこそプリキュアシリーズにおける最大級の難題である友達との別離とも正面から向き合えたのだと思います。子どもが受け入れなければならないものも受け入れた。その芯があるからこそ非日常部分も日常を取り巻くこととして包括されるに至っています。子ども(プリキュア)にとって最も恐れるべき事態は友達との別離であって、抽象概念との対決や大人の事情(クシィ)は周辺情報に過ぎません。本作もまずは趣味からお菓子作りをする、プリキュアとしての戦いは二の次、三の次とすることで彼女達の連帯や居場所、何を一番にしたいのかが明確になっています。敵は限りなく部外者。プリキュアの物語上の変化は一度起ると継続して変化し続ける傾向があります。この変化が、ではどういうものを提示しうるか?というのはまだ始まったばかりで未知数。個人的には興味深い部分です。
 いちかの言葉に子どもの頃を思い出すゆかり。茶道もやっていたようです。先生や親からも褒められ手の掛からない子と評判。彼女は「上手い」と褒められることはあっても「上手くなった」と褒められたことは無いんじゃないかな。目的を達成するならそれでいいですが、過程も面白みの一つになるのが趣味の良いところ。ゆかりの不幸は趣味を持てなかったことでしょう。
 着色して形にしていきます。オーブンでふっくら。

 見た目はバッチリ。団扇で扇いでるの面白い。早速一口。
 ………。
 「うん、美味しくない
 先週できたけどマズイパターンはあまりやらないだろうと言ったそばからこれだよ! 俺の予想アテになんねー。
 ピクピクと反応するゆかりさん。効いてる効いてる。
 無言で方向転換すると工房に戻ります。速効で作り直し。どんだけプライド高いんだよ。この人なんだかんだいって、できて当たり前の自分に慣れきってる。彼女の背中を見ながら笑ういちか。この子もなかなかだよね。
 
 マキャロンヌはマカロンを万引きしてキラキラルを吸収。


 今度はひび割れ。また無言で動き出すゆかり。できなきゃできないで悔しいらしい。
 材料がないといちかが止めます。ようやく我に返ります。子どもっぽい自分の姿に恥ずかしさを覚えるゆかり。そんな彼女にいちかは楽しいですね、マカロンに一生懸命なゆかりさんを見てもっと好きになったと言葉をかけます。失敗したことではなく、熱中していることを良しとする。これぞ趣味。失敗も許容されるところに趣味の良さがあります。
 キラッと閃めくと、マカロンをクリームで繋ぎ、デコレーション。ヒビの部分はデコレーションで隠してしまえば問題ない。完璧なマカロンでなくても、遊びで工夫すれば良いものができる。創作スイーツを作るいちかは対人関係においても本作の物語においても柔軟性のある態度を示します。
 ラッピングするとゆかりにプレゼント。いちかはだらしなさそうな表情を浮かべます。ほんとにこの子、好きなんだな~ってのがわかります。プリキュアの主人公は大抵聡いので友達が主人公を好きになるのは基本なんですが、本作はそれを踏まえつつ同時にお菓子作りも好きになる点にも重きを置いているのが特徴。大きな声で笑い出すゆかり。


③キュアマカロン! できあがり!
 時間なのでマキャロンヌが登場。マカロン(のキラキラル)が食われます。いつもこの工房狙われてるな。むしろこの工房で美味いスイーツ作って敵をおびき出して叩くという戦術が有効なのではないかと。
 「はい?
 冷静に不思議がるゆかり嬢。リアクション困るよねぇ。
 マキャロンヌはゆかりの持っているマカロンに狙いをつけます。そうはさせじと変身。お前らほんと隠す気ねーよな。

 戦闘開始。上手く敵を捕縛して窒息死コース。しかし相手のタフさが上回り反撃を受けてしまいます。
 プリキュアピンチ!(チラッ)
 ゆかりさんを笑顔にしたマカロンを守らなきゃ(チラッ)
 ちゃんと振りに応えてくれるゆかりさんはできる人。これ(マカロン)に手を出すなんて1万年早い、と啖呵を切ります。
 危ないのにどうして?と問うホイップに、わからないと答えるゆかり。調子が狂って嫌になっちゃう。
 「でも……あなた好きよ
 退屈な日々も好きとの出会いでおさらば。結晶とコンパクト。これまた面白い展開。
 「キュアラモード・デコレーション!
 大人の雰囲気溢れるBGM。
 「マカロン!
 「美しさとトキメキを! レッツ・ラ・まぜまぜ!
 そしていつものBGMに。変身バンクの中でも一番本人が動いていないんじゃないかと思えるシークエンスですが、それが彼女の優雅さと余裕に見えてくるのだからキャラ付けって重要。ただ突っ立ってるだけでも絵になる。変身するのに余計に動き回ることないでしょ的な。ジェラートと対照的。
 「キュアマカロン! できあがり!
 4人目参上。長老、消えかかってますよ。

 ここからずっとマカロンのターン。
 パンチを片手で受止めながら「あなた強いのね」と強者の余裕。猫のような軽やかな動きで全ての攻撃を回避。新キャラ補正は強力。シャボン玉を飛ばすと爆竹のように破裂。スタンさせると手懐けるようにアゴの下を撫で撫で。キャットウーマン思い出しますね。猫だし。正気を取り戻したマキャロンヌが反撃に出ると爪から斬撃を飛ばして対処。搦め手と攻撃技が使える万能キャラ。
 そして決め手はマカロン型の……ってそれ超電磁ヨーヨー。スケバンかよ! 昭和の女子高生か!
 1人で全部終わりました。


 一段落して、マカロン作りが大変なことになってすみませんと謝るいちか。そういう問題でもないと思うんですが、現状ここら辺の説明は一切スルーされているので説明のしようもない。
 ゆかりはむしろ面白がっているようで、今度は完璧なマカロンを作ってみたいと話します。とはいえ気が向いたらといった体で去っていきます。戦闘での強さといい、高校生組は本格参戦がズレこむのかな。
 彼女が行ったあとで三つ星ニャンコと遭遇。ノリと勢いで突っ込んでみますがやっぱり避けられます。そんないちかを笑う美形の人。ハッと頬を染めるいちか。これは誰かさんと同じパターンの予感。


④次回予告
 ノートに狂気を感じる。


○トピック
 ここからゆかりのポンコツ伝説が始まる……のかもしれない。
 紫の二極化が激しい。


 飲み込みが早くて何でもできるけどこれといって熱中できるものはない、周囲の人達も一様な態度を示すばかりで退屈。そんな時に出会ったのが愉快な少女と一筋縄ではいかないお菓子作り、と非日常。そんなゆかり登場回。雰囲気やスペックは意図的に中学生組と差別化されている印象。でもお菓子作りはまだまだ。趣味の領域では実はそんなに開きがないのはいい塩梅。社会人も学生もそのサークル内では対等みたいな。
 え、退屈? じゃお菓子作りやってみません? そんなノリで始まる物語があったっていい。本作は「好き」を積極的に取り入れています。これはとても能動的な態度です。単に人を好きになるだけでなく、共通の、共同の好きなことができる。魔法つかいを経て新たな物語が動き出す予感がします。え、私の予想はアテにならない? 大丈夫、こういうところの予感は当たる自信あるから。それでずっと感想書いてるんだし。好きとの出会いが彼女達をどう変えていくか。次回はいよいよ5人目。


[ 2017年03月06日 00:31 ] カテゴリ:キラキラ☆プリキュアアラモード | TB(0) | CM(-)
トラックバック
この記事のトラックバックURL