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第45話「伝えたい想い!みなみの夢よ大海原へ!」

○今週の出来事
①猶予の終わり

 海に興味を覚えたあの日。幼い頃の想い出をみなみはあすかに話します。ところで親父さんナイスミドルの外見な割にお茶目。まさにナイスミドル。こういうおっさんかっけぇわ。
 夢のことはまだ両親には伝えていません。緊張と不安を浮かべます。


 新しいメイクを嬉々として見せるシャットをディスピアは「失敗作」と切り捨て。45話にしてようやく気付いたようです。ショックで固まるシャット。美しさなど必要ない。何故こうなってしまったのか。淡々と語る魔女。白雪姫に出てくるような魔女では無いようです。あと、こうなったのはスタッフのせいだと思うので、その辺は身内に聞いて下さい。
 土下座して最後のチャンスをもらいます。嬉々から一転して危機に。シャットさん最終決戦までに残って無さそう。こいつ出てくるとシリアスよりもギャグになっちゃうし。アレだ、らんこと同じポジション。一応それっぽいことを言うなら、ディスピアは悪い親の見本ですね。娘を傀儡とし息子を失敗作とその個性を認めない。悪いお母さん。


 クリスマスパーティの準備を進めているとパフがみなみに手紙をもってきます。趣向が凝らされた母からのカード。きらら達にも好評。ところがみなみの表情は曇ります。これだけ手をかけてくれているのに、自分は意に反することをしようとしている。学園にいるのも、習い事も親のおかげ。しかし期待に応えられない。つられて深刻な顔を浮かべるはるか達に、みなみは声のトーンを戻すと覚悟は決めていると話します。
 ならパーティで弾けよう!ときららは勢いづけます。

 東さんの音頭でパーティが始まります。
 それぞれ出し物を披露。チアリーディングでクリスマスツリーをやるのは良いアイディアだと思うけど、らんこのそれは芸人の隠し芸的なノリだろ。ますますアイドルから離れていってるな、この人。「芸達者だなぁ」。きららのコメントにジワジワくる。
 ゆいちゃんはパフを使って腹話術の真似。これはズルイ。アロマも混ざって早口言葉を披露。何故か対抗心を燃やすらんこ嬢。
 会場が暗くなると、東さんがスペシャルユニットを紹介。ザ・プリンセス。
 突然キャラソンぶっこんできました。これは不意打ち。一番の驚きはトワが機敏な動きしてること。いや、何かこの子、普段そんなに動いてないイメージあって。みなみも加わって学園のトップ3が勢揃い。らんこ終了のお知らせ。もう誰も彼女のこと憶えてないわー。前座ありがとうございました。
 無事終わって楽屋で大成功!と喜ぶ一同。これもみなみのおかげ。堅苦しい場での司会進行はよくやってるでしょうけど、ああいう役は珍しそう。ファンが増えるときららが茶化します。花のプリンセス目指してるのに華が無いはるかさん。でもこの子が頼めば大抵の人協力してくれそうだけど。必ず舞台側にいるからみんなに刷り込まれてそう。「あ、あの人だ」みたいな。
 白金さんがみなみに連絡があると伝えます。この人、神出鬼没なのもそうだけど、生徒の居場所完璧に把握してるのも凄いよね。生体レーダーでも積んでるのか。

 母から電話。カードだけではなく直接話したかったと語る声にみなみは思わず震えます。パーティの声が聞えてくると、娘を案じながら穏やかに会話を切り上げます。
 みなみの顔にギョッとする一同。泣いています。「お母さまが優しくて」。その言葉だけで彼女の気持ちを理解するとはるか達はみなみを励まします。凄まじく理解が早い。後述しますが、本作は人間関係にほとんどストレスがありません。そこから生じる悩みや葛藤がドラマになることはありません。この物語はどれだけ自分の夢に正直に、そして勇気を持てるか。それだけが問われる。はるかやきららの親がそうであるように、最初から子ども達の夢は親から承認されています。なんてことはない、今みなみがやろうとしているのはワガママです。甘えではなく自立のための。
 「大好きな人には本当の気持ちを知って欲しい。そうでしょう?
 「大事なことならおなさらです! こうなったら今すぐ伝えに行きましょう!
 「悩むのはその後にしましょう
 彼女はそれをよく心得ています。


 親に連絡を入れると会えることに。
 みなみが一人で廊下を歩いているとシャットが強襲。亀メツボーグ。ああ、玄武か。白虎、青龍ときて、残るは朱雀か。
 単独変身。お覚悟はよろしくて?のセリフに「当たり前だ!」とキレ気味に答えるシャットさん。そんなシリアスな雰囲気だされても、今更ですからね?
 追い詰められたマーメイドはホープキングダムへ飛ばされてしまいます。一人一人分断して叩く作戦。なかなか理に敵っていますが、残念もうルーラを取得済み。しかもこっちには白金さん並の都合の良さを誇るカナタがいる。負ける気がしない。
 メツボーグは手足を畳むと体当たり。亀ならよくあること。腹からビームださなければ大丈夫。海を絶望で浸食していきます。一番絶望に飲まれてるのはシャットさんな気がしますが、それ言っちゃうと本当に心折れるかもしれないので黙っておきましょう。最後は絶望に終わる!と豪語。だからブーメランやめろ。フラグ立てすぎなんだよ。
 その間もマーメイドが勇敢に戦い、今回はちゃんとイルカで殴ります。モーションパターンがいくつかあるらしい。でもやっぱりキック。海だろうが何処だろうが花畑生み出して終了。カナタが馬に乗って浮いてるのシュールだなぁ。
 城を解放。残るは花の城。
 という茶番はここまで。


②門出
 車の中で、出し抜けに吹っ切れたみたいだなと口を開く兄。ちゃっかり気付いていました。もう自分の出番が無いことも。はい、こういう感じで方向さえ決まれば誰も邪魔しません。邪魔するのはディスダークだけです。この物語はシンプル。陰湿なライバルも頑迷な親も出てこない。前に進み出したら一直線にゴールまで走りきる。途中の壁は殴って壊しましょう。

 イルミネーションに彩られた街。両親が待ちます。
 子ども達と再会。息子の姿に驚いていると「サプライズですよ」と軽く言ってのけます。良いキャラしてんなぁ。両親も笑いながら歓迎。
 みなみは挨拶もそこそこに単刀直入に切り出します。頭を下げて詫びると、海藤家の仕事をできないこと、期待に応えられないことを苦しそうに話します。
 「他にやりたいことが……夢が、できました
 「おめでとう」
 「大海原に飛び込むときが来たようだな。ブラボー!」
 なにこのおっさん、かっこいい。驚いても喜んでも口調が変わらない人なんだな。直接出向いて伝えてくれたことにありがとうと母も喜びます。構えていたみなみは拍子抜け。いいのかと確認するように尋ねると、当たり前だと即答。
 「みなみのワガママなんて、お父さんちょっと嬉しい」
 兄貴もそうだけどこの家族緩いんだよね。たぶんみなみが固すぎるだけで。
 「あなたは昔から優しい子だったわ。優しすぎて、いつも自分より私達のことばかり」
 「そんなあなたが自分のやりたいことを見つけた。うれしいわ」
 「海から様々なものが生まれるように、お前からは夢が生まれたのだろう」
 「みなみ、自分の信じる道を行きなさい」
 夢の誕生を祝福します。
 一段落したところで、続きは食事をしながら、とちゃっかり場所をセッティングしている兄。この人、仕事できるわ。社長は伊達じゃなかった。
 家族並んで歩き出します。


③次回予告
 今年の締めがシャットさんとか大抜擢だな。


○トピック
 「だよね!」しかゆいちゃんのセリフなくね!?


 本作をざっくり一言で表わすなら「己との戦い」と言えます。
 プリキュアシリーズは伝統的に人間関係に軸足を置いた「他者との戦い」が主流です。初代~プリキュア5は友達関係に大きなウェイトが占められていました。また、フレッシュから提起された罪と救済もこれに含まれます。人の内に潜む悪や罪、嫉妬や憎悪などが顕在化され対峙しています。ドキドキのレジーナ親子やハピネスの失恋話は顕著な例。すなわち「他者との戦い」における成長とは理解・受容(相対化と包括)にあります。敵と友達になるのはそういうことです。極論すれば全てが人間関係に還元される。
 本作は自己実現に特化されており、人間関係の比重は軽くなっています。はるか達の関係は自立した大人のそれと同じで馴れ合わず、互いに研鑽し合う仲間として描かれている。人間関係にほとんどストレスが無い。夢(自分)にどれだけ正直に、真剣に向き合うかが問われる。これは敵の立ち位置にも影響します。敵に人格は必要ないし対話する必要もありません。幹部戦を何回か経験していますがそれらは彼女達が夢をハッキリと意識する(スタンスを明確にする)キッカケに使われているだけです。トワ救出を見ても分かるように、彼女を説得したわけではなく「夢って凄いんだよ」って言っているだけ。スタンス的に勧善懲悪とマッチしやすい。この辺は最終決戦次第でどうとでも変わるんですが、今のところはそんな感じですね。

 そういうわけで関係性の物語は相対化が、個性の物語は絶対化が基本的な成長路線になります。
 「他者との戦い」は上述したように突き詰めれば妥協や受容になります。どんなに規模が大きくなっても結局はラスボスを許せるかという話しになる。愛が最強の武器になるのはそのためです。しかしハピネスで見たように、必ずしも相手の悲しみを癒せるわけではありません。これをやりだすと「あなたが幸せになれないのは(私の)愛が足りないから」理論になって無制限の努力を課すことになりかねません。いずれにせよ、愛による解決方法に行き詰まった(限界が見えた)のがシリーズの現状だと思います。
 それならスタンスを変えればいい。まず自分のことしっかりやりましょう。もうプリキュア強いから。世界救えるから。自分のことを考えるのは悪くないし当たり前のこと。その当たり前を全力でやりましょう。自分が高貴な人間になれば自ずと周りも変えてしまえるっていうのがプリンセスのノリですね。ただこれも「私の夢が叶わないのは努力が足りないから」理論に陥りかねないのですぐ限界来ちゃうけど、一発ネタなら十分通用する。
 それになによりシリーズの一ステップとして本作のような自己実現に特化した物語が入るのは大きな意義があります。彼女達は十分に自立し飛び立てるだけの力があります。自分の力を自分のために使う。それもまた必要なこと。様々なアプローチを経て、長い一つの物語を紡いでいく。それが本シリーズの魅力です。


[ 2015年12月20日 14:49 ] カテゴリ:Go!プリンセスプリキュア | TB(0) | CM(-)
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