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第43話「一番星のきらら!夢きらめくステージへ!」

○今週の出来事
①二者択一

 またドーナツから。このアニメの主力商品はドーナツですかね?
 冒頭からテンション高いきららと対照的にはるか達の真顔ぶりがなんとも。突然敵が出現。駆けつけようとした頃にはトゥインクルがすでに必殺技ぶっぱで終了。早いっていうか、毎回4人で苦戦してるのは一体なんなのか。やっぱりゼツボーグにも当たりハズレがあったりするんでしょうか。こいつ弱すぎて尺が余るから少し手抜いちゃおう的な。
 駆けつけたはるか達にピースサインで応えるきらら。絶好調に見えますが、彼女を知っている人が通りかかるとそそくさとその場を離れてしまいます。サッパリしているようでかなり気にしているパターン。
 ボアンヌ来日。

 OPは相変わらずのおしくら饅頭。


 休憩時間に級友達とバスケにいそしむきらら。マジで!? ちょっと日光浴に外出るわ。
 珍しいと話す級友に、笑いながら受け答えます。
 その様子を冷静な目で見つめるはるか。彼女にはわかるはずです。今のきららがおかしいことに。夜、改めてはるかはきららに話しかけます。気を遣うはるかの鼻を摘みながらきららは今までが忙しすぎたと先手を打ちます。この子相手に後手に回った時点で失敗です。
 来客があると白金さん。かりんと社長。モデルを休業するのは本当かとかりんが詰め寄ります。初耳だった一同は驚きの視線できららを見つめます。彼女の代わりに社長が答えます。ケジメをつけたい。しかし若手が一度降りれば二度目は無い。それはわかっているわよね? 鋭い視線を正面から受止めます。彼女は強い。それは間違いない。だから極端になる。ボアンヌも姿を見せると提案を持ちかけてきます。しかしこれも内容に触れることなく即却下。今はダメ、とキッパリと断ります。考え直すよう呼びかける社長の声を止めるとボアンヌは素直に引き返します。
 なんで!?と呼びかけるかりんに「ごめんね」とだけ答えてきららはその場を去ってしまいます。

 きららを追いかけたトワが彼女の腕を掴んで問いただします。モデルは大切な夢だったはず。するときららは胸の内を語ります。200%の力でプリキュアもモデルもやりきれると思ってた。でもダメだった。半端な気持ちで仕事したら社長達に迷惑をかける。プロ失格。
 「プリキュアの使命のため、自分の夢を犠牲にするというのですか?
 「そう、決めたんだよ
 ほらね、こうなっちゃったよ。彼女は凄くプライドが高い。悲劇のヒロインのように泣かないし、言い訳もしない。粛々と受け入れ切替える。でもね、彼女の極端な態度は本心を傷つけないためのポーズだと思うんだよ。客観的に見て彼女は挫折した。大舞台をドタキャンしてヘタこいた。泣けとは言わないけど落ち込んでいい。でもそれを表に出さないのは彼女がそれを認めたくないからなんだよ。きららが本気でアタフタとしているところを見たことが無い。いつも余裕ぶって、何でもソツ無くこなす。こういう人は余裕が無くなるとリソースを確保するために枝どころか幹ですら切り捨てて平気であろうとする。それは一つの強みであるし有効な処世術でもある。現実的で対応力も高い。でもそれが急激すぎると方向性を見失うことがある。プライドを取る(体裁を繕う)ために大局を見誤る。今のきららは冷静なように見えて物凄く切羽詰まってる。プライドが高すぎて自分の弱さを認めない(悲しみたくない、無様な姿を見せたくない)ために大切なものですら捨ててしまうのだ。口では如何にももっともらしいことを言っても、なんてことはない、勝負から下りたんだ。続ける自信が無いのだ。他にも折り合いの付け方があるはずなのに。
 この意味で醜態をさらしたはるかとは対照的です。彼女はプライドがズタズタになっても自分の手で夢を掴み直した。どちらが良いか悪いかの話しではありません。きららのやり方は場合によっては大切なものを手放してしまうこともあるのです。そして大抵それは二度と戻ってきません。

 東屋でかりんは悔しそうに話します。しかし今のままでは説得は無理。こんな不本意な形で終わらせたくない。きららが再び輝けるには……切れた雲の間から星が見えた瞬間、はるかは閃きます。


②はるかからの挑戦状
 理事長に企画書を提出。なんでこんなにはるかは自然に可愛い顔できるんだ。二つ返事でOKを貰います。
 寮ではるかがイベントの話しをするとこちらも賛同を得られます。何気にはるかの人望がわかるシーン。この子が声かければ簡単に数十人動かせると思うんだよね。
 ゆいちゃんは演劇部に大道具を打診。設計図を元に生徒会でも動きます。当然きららには内緒のはずです。企画書の建前はみなみが考えたと思うんですが、みんな巻き込んで舞台を作ってしまおうという発想ははるからしい。彼女はルール(枠組)を自分に都合良く作りかえる発想ができる。
 トワはお針子。テニス部から暗幕を持ち出して講堂にセット。ランウェイも着々と製作が進みます。モブに紛れることに定評があるらんこ。花恵も再登場。これはこれまでに無かったパターンの学園オールスターズですね。

 カナタに事情説明。改めて城とプリキュアが連動していることが説明されます。ディスピアもこれには懸念を示します。


 自分が表紙を飾っているファッション誌。手を伸ばしかけて躊躇います。よく見るとその下に封筒が。招待状。
 講堂にやってくると中は真っ暗。不審がりながらも中に入ると、ライトが点灯。
 「ようこそ。ノーブル学園サプライズイベント。ドリームファッションショーへ
 みなみんノリノリ。これにはきららも久々の驚き顔。

 夢のお披露目会と説明も手短にショーが開幕。
 トップバッターははるか。ちなみに後ろにセットしてある花は花恵のチョイスでしょうね。花のプリンセス、とみなみが紹介。堂々としています。彼女はもはや逃げも隠れもしない。きららに向けて笑顔を贈ります。凄まじい自信と信頼感です。こういうところが彼女の説得力がその行動・佇まいにあると思える所以です。呆然としていたきららも次第に話しが飲み込めてきます。

 続くのは絵本作家志望のゆいちゃん。って漫画キャラみたいな顔してるぞ。スカートの裾を踏んで倒れたはるかに巻き込まれてしまいます。これにはきららも頭を抱えます。トップバッターとしては上出来。これで後続はちょっとヘタこいても許される。
 ひとみとようこは警察官と医者。ほら、熱烈アピールもOK。親衛隊に引っ張られてゆうき君もステージへ。そして真打ち登場。天下無敵のトップアイドル一条らんこ。いやーほんと、キャラ濃いわー。一曲始めようとしたところで柔道部に連行されていきます。登場から退場まで酷いテンプレを見た。
 如月さんは裁判官。東さんは野球選手、西峯さんは日舞。花恵、生徒会メンバー、見えづらいですが映画部の人。続々と自分の夢を披露していきます。その姿をきららは真剣な目で見つめるようになります。彼女は一見すればクールだ。しかし中に熱いものが隠されている。ちなみにここでみなみが当事者としてステージに立たない(立てない)のは次回を踏まえてのことですね。トワは流石に王女って言えないから今回は裏方に徹しています。
 スペシャルゲストとしてかりんが登場。小さ~い!可愛い~!と会場がわきます。やっぱ小学生くらいの設定なんでしょうね。半人前とはいえ、モデル。凛々しく堂々とランウェイを歩きます。きららの前に立つとはち切れんばかりの笑顔を見せます。その顔に自分を重ね合わせるきらら。かりんはかつての自分。自分に正直で、真っ直ぐに憧れていたあの頃。

 はるかが声をかけます。するときららはダメだしを始めます。ステージは雑でモデルも素人。その答えに苦笑いしつつも、予想はしていたのでしょう、きららちゃんは見る側じゃないとはるかは相づちを打ちます。きららのようにプライドが高くて頑なな人に説得は意味が無い(丸め込まれるだけ)。なら話しに乗って来させればいい。
 「はじめてきららちゃんのショーを見たとき、本当に凄いと思った。とっても綺麗でかっこよくて。私もこの人みたいに真っ直ぐ夢を追いかけたいって思ったんだ
 きららの手に力が入ります。凄い。これを言えるはるかは本当に凄い。きららのことをよく心得ている。とても信頼している。はるかの言葉はハッキリ言って挑発(挑戦)です。きららを追いかけていた彼女は今ステージに上がって自分の夢を真っ直ぐに進んでいる。素人かどうかなんてどうでもいい。彼女は自分の夢に対してチャレンジャーでありプロだ。彼女は甘えもしないし逃げも隠れもしない。失敗や敗北を恐れない。それをきららに証明して見せた。
 みんなの夢を守りたいときららちゃんが思うように、自分達もきららちゃんの夢を支えたい、力になりたいと話すはるか。彼女達は自立した個人として物語に登場しています。傷の舐め合いなどしない。相手に敬意を払い、それに応えるために自らも全力を尽くす。
 「だから…どうか、夢を追い続けて!
 こうまで言われて、ここまで見せつけられて逃げたら腰抜けもいいところです。
 「控え室はどこ?
 彼女が立つ場所は決まっています。


③ランウェイ
 控え室でトワが迎えます。早速ドレスを渡します。

 主役の登場。ぶはっ! や、ごめんなさい。思わず吹き出してしまった。だって作画が本気なんだもん。ずるいわ。どんだけ気合入れてんだよ。
 かりんが憧れた人が再びステージの上に立ちます。観客の瞳を、声援を我がものにしながら颯爽と進むきらら。
 「まったく…。お節介さんがこんなに
 「あーあ……やっぱり……。楽しいや!
 このふてぶてしさ、度胸。下からは観客の視線が、上からはライトがきららを浮かび上がらせる。彼女の夢、プライド、情熱はランウェイでこそ躍進する。
 「さて、あなたの夢は?
 「キラキラ輝く一番星。世界一のトップモデルだよ!
 バカです。彼女絶対バカです。そのくせ物分かりの良いふりをするから面倒なことになる。バカはシンプルに自分の好きなことやってればいいんです。上手くすればそれが自分もみんなも一番幸せになれる。今回の話しは彼女の利口さが裏目に出た話しです。
 要は自分が好きなことやってるときが私サイコー!人生楽しー!って子。頭が回って割切りもいいから余計なこともしない。プリキュア誘われたときもすぐに断っている。ところがはるかを気に入った途端張り切るあたりが彼女が直情型である証拠。普段は冷静に何でもテキパキとこなしているからそういう風には見えないけど、基本的に彼女は考えるより行動の方が早い。よく必殺技ぶっぱするしね。今回の結論はとりあえず時間制限設けてプリキュアは続投。でもそれ以降は仕事に専念、と何の捻りもミラクルもない。最初からこういう折り合いの付け方ができたはずなのに、自分の(今思っている想像上の)限界に突き当たるとすぐ手を引く。割り切ってしまうとそこから思考を止めてしまうのが彼女の悪い癖(日常生活では楽なんだけど、今回みたいな重大な場面で致命的な判断を下すことがある)。
 いつの間にかボアンヌの姿も。ステージを下りたきららを拍手で迎えます。仕事の話しを始めます。ここでゆいちゃんが同席しているのは、後のシーンでプリキュアしかいないからでしょうね。
 一方、ステージはらんこのオンステージに。なんか違うノリになってるぞ、このショー。

 城が煌めくと、ディスピアも刺客を送ります。稲妻がほとばしると龍の姿に。

 パフ達が危機を知らせます。ステージはゆいちゃんが引き受けて外へ。この子の対応力すげぇな、おい。
 きららはゆいちゃんに行ってくると告げます。こういうシーンが挟まれるだけで意味合いが重くなりますね。

 超強そうなメツボーグ。しかしこちらとてきららは絶好調。変身。
 今回はマーメイドとスカーレットがサポート役に。シューティングスターで牽制しながら殴ってダメージを入れます。やっぱ殴った方が強い。しかし足場が悪く、体勢を崩したところを狙われてしまいます。マーメイドがナイスアシスト。トゥインクルは安心すると全てを委ねるようにそのまま落ちていきます。追撃。こちらもスカーレットがフォロー。
 炎が消えるとそこには自らが生み出した円盤の上に立つトゥインクルの姿。足場を弾くとそのまま蹴ってメツボーグにシュート。相変わらずプリキュアは技の使い方が上手ぇ。ギンガキーで本体を剥き出しに。あとは花畑の肥料にします。


 メツボーグに訝しんでいると例のキーが出てきます。トゥインクルが「ロイヤルマジェスティ」と口にするとホープキングダムへ転送。ルーラか。
 星の城。ちょうどカナタもやってきてすかさず指示。このアニメのサブキャラ仕事するよね。ずっと振り返ったままのマーメイドさんはやっぱ馬の体勢が気になるんでしょうか。
 城を解放すると虹が架かります。

 ボアンヌとの話しを切り出します。新しいブランドの専属モデルに抜擢。これならジャパコレの穴を埋められそうです。この辺のご都合は、私はご都合ではなくきららの力だと思ってます。『惑星のさみだれ』という漫画に「子供にパンを与えるために命懸けの報酬の願いを使えるあなたは、心も肉体も運命も誰よりも強い」ってセリフがあるんですが、これ好きなんですよね。何だかんだいって人生は帳尻が合う。それが一般的にも通じる道理で、それを貫く精神力を持っていて、かつ腐らずに歩いていける人ならチャンスをモノにできる力があると思ってます。拾って(認めて)くれる人が現われる。現われなかったら残念でしたってことで。良くも悪くも人生は博打ですから。その博打に確信を持てるかどうかが肝。
 素直に喜ぶはるかの後ろでみなみは思案顔。春にはパリに行かなければなりません。あー、やっぱそうなるのか。
 彼女はもう判断を誤りません。パリへ行く。なら話しは簡単。それまでにグランプリンセスになってホープキングダムを救う。そう答えるはるか。彼女の涙の提案をきららはじっくりと受止めると、笑顔で請け負います。そう簡単には…と心配を口にするアロマにきららは毅然と答えます。
 「あたしは、天ノ川きららだよ!


④次回予告
 また一人選択の時を迎えます。


○トピック
 番組開始からこれまで本作に対する一番の印象は「強い」。

 きららが直面した葛藤は大人であれば大なり小なり経験することです。はるかにしてもそう。迷い無く進んでいたと思ったら突然目の前が真っ暗になることがある。誰もが経験する葛藤や戸惑い。夢を犠牲にしても人を守ったきららの行動は優しく美しい。しかしこのような選択もまたありふれたものです。だからこそ一度や二度の躓きでへばってなんかいられない。義をとおすことは人に誇りを与える。しかし夢をなくしては前に進めない。人としての優しさ。誇り高き美しさ。夢を持ち続ける強さ。それらを持つ者こそが真のプリンセスなのだと本作は言ってのけます。

 自立すること、自分で判断しその結果を背負っていくこと、夢(理想)を持って誇り高く恐れることなく進んでいくこと。プリンセスと謳ってはいますが、彼女達が直面するのはいずれも現実の困難です。はるかが自らの足で立ち上がったように、きららも大人への道を進んでいます。プリキュア業にリミットを設けるのはシリーズ的に斬新なんですが、これも本作の志向性から言えばそうなるのが自然です。とある国を救う劇的な体験もまた人生の一過程でしかありません。一つの舞台が終わればまた違う舞台が始まる。重要なのはそこで何を成すか。それがその人を何者であるか証明する。


[ 2015年12月07日 11:22 ] カテゴリ:Go!プリンセスプリキュア | TB(0) | CM(-)
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