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第34話「ピンチすぎる~!はるかのプリンセスコンテスト!」

○今週の出来事
①きららのステージレッスン

 カナタを探しに行こう!と気が急くはるかをみなみはたしなめます。手がかりがボタンだけでは動きようがない。
 すると妖精達が星占いを提案。パッドを使うと「チョコレート」がキーワードと出ます。ずいぶん具体的かつ曖昧なお告げだなぁ。困惑しているときららが仕事から帰ってきます。お土産にとチョコレート。これには一同びっくり。きららもびっくり。
 菓子の包装にはプリンセスコンテストの告知。王子さまに会えるかも、とも書いてあります。シャムールは間違いないと頷きます。カナタと会えるのでは!? いや、会えたら会えたでなにやってんだって話しなんですが。

 OPにクロロ追加。シリーズでも一番キャラが多いOPではないでしょうか。


 事情を知ったきららははるかにコンテスト出場を勧めます。少し迷いつつも承諾。カナタ探しもさることながらプリンセスコンテストにも興味が沸くはるか。きららとしてもはるかが舞台に立つことは喜ばしい。

 早速結果発表。ゆいちゃんが読み上げます。当然受かります。でないと話しが進みません。たとえ書類に貼った写真が幼稚園児にしか見えなくても。
 本番会場は以前きららが使ったステージ。審査内容も同じくランウェイを歩くと知ってはるかは顔面蒼白。すかさず「お兄様…」と横で嘆くトワ子さん。なにこれコント? 嫌がらせ? ステージに立つなんて…と尻込みする彼女をきららが特訓してあげると請け合います。計画どおり! みなみにばかり独占させるわけにはいきません。
 翌日から早速特訓開始。真面目に指導。厳しい声が部屋に響きます。はるかも吸収していき目に見えて良くなっていきます。次はハイヒールでの歩行練習。
 お次はメイク。こちらは前回より酷いレベル。これは一朝一夕には無理と悟ったのか当日のメイクはきららが担当することに。メイクを手直ししながらきららは笑顔が大事だと言います。手直しされたメイクはなかなかどうして良い感じです。

 きららの仕事を見学。サクサクと仕事をこなすばかりかアドリブにも柔軟に応える彼女に、はるかはもはや言葉も出ません。休憩に入ったきららはトラブルはつきものだと言います。現場にあるもので何とかするしかない。仕事なんてそんなもん。不安がるはるかにきららは自分がついている!とアピール。はるかもそのつもりで彼女を頼ります。思惑どおり今週はきららの独占。
 明日の本番を前にきららは真剣な面持ちで言います。ステージに上がったらもう後ろを振り向かない。顔を上げて最高の笑顔で最後までやりきること。そう約束します。
 会話を打ち切るようにきららを見つけた女子生徒達が群がってきます。ファン達のサインに応じる彼女にはるかは別れを告げます。

 車中、社長はサインなんて前はしなかったと笑います。たまたまそういう気分だった。それに応援されるのも悪くないときららは自分でも心境の変化に戸惑う様子を見せます。視線を走らせながら社長は友達ができてから可愛くなったと真面目な口調で言います。分かりやすいくらいに照れる彼女に社長は含み笑い。良い会話ですね。ステラの名前を出すことで社長との繋がり、きららへの視線が補完され、社長→きらら(←ファン)→はるかと立体的になっています。

 前回調子を取り戻したシャットは勢いを増してウザくなっていますが、ストップとフリーズはノーリアクション。それでもシャットは構わないらしい。かぶり物言うな。


②知っているようで知らない顔
 本番当日。はるかを心配するふたりにゆいちゃんは色紙を出すと檄文の提案。
 きららの仕事現場は生憎の雨。早速トラブル。例の編集者さん再登場。新雑誌のモデル話しは通ったようです。

 コンテスト会場ではサイズが合っていないトラブルが発生。係員に相談するも代りもなくスルーされる始末。この運営後で炎上しそう。頼みの綱のきららは現場で足止め。

 ようやく天気が晴れて撮影も無事終了。打上げを断ったきららはすぐに会場へ。しかし道中で堂々と歩くストップとフリーズにばったり。堂々とし過ぎてて違和か……んしかねーよ。なんで他の通行人気にしないんだよ!? 確かに声かけたくないし関わりたくないけどさ。だいぶオーバーランしてからきららは足を止めます。
 撮影スタッフを襲撃。身内からもかぶり物と言われるだけあって無機質で不気味なふたり。見過ごすわけにはいきません。久々のトゥインクル単独変身。

 突然変身するパフとアロマ。気配を感知できるようになったようです。必然性をあまり感じませんが、販促アニメが販促をするのは必然です。バイオリンを出せと言われればバイオリンを出すし、メイドを出せと言われれば変身させる。仕事ってそういうものです。
 単独で苦戦するトゥインクルに援軍。冷や汗を浮かべるトゥインクルの胸中ははるかのこと。

 控え室できららを待つはるかはどうやら何かあったらしいと察します。自分で何とかするしかないと腹を括ります。とはいえどうすれいいのか頭を抱えます。そうしている間にも出番は刻一刻と迫ってきています。きららちゃんならどうする? はるかはあたりを見回すとテープに目を止めます。

 ちゃっちゃと戦闘を終わらせたいところですがゼツボーグがそうさせてくれません。第一、4人揃わないとアイテム出せません。それじゃ販促にならない。
 ドレスは何とか間に合わせ、残るはメイク。しかし時間切れ。
 はるかのピンチに駆けつけ好感度アップを狙うトゥインクルは気合を入れます。

 3人が戻らないままはるかの出番がやってきます。不安げに席で待つゆいちゃん。ダボダボだった衣装はテープで留めてスッキリとさせ、裾の長さも大胆に調節してバルーンスカート風に。客席を見たはるかはみなみ達がいないことを知って予想が的中したことを悟ります。不安を覚えるはるかに、ゆいちゃんは呼びかけると檄文を見せます。トワそっけねぇ。みなみん細っ!長っ! 「ステージの上から読めるかしら?」。はい、読めません。
 デカデカと書かれた「スマイル!!」の文字を読み取るときららの言葉を思い出してすぐに笑顔を浮かべます。きららの指導どおりハイヒールでの歩行もバッチリ。審査員の前でスマイル。これには審査員も好印象。会場からも拍手。クレジットには出ていませんが、キャラデザの人手を加えていますね。ステージ裏に戻るとすぐに駆け出します。ゆいちゃんも立ち上がります。サポーターの仕事を完璧にこなしています。


 思いのほか戦闘が長引き息切れし始める3人。気ばかり焦ったトゥインクルは思わず飛びだしたものの返り討ち。フローラが駆けつけるとふたりで連携をとってゼツボーグを撃退。開口一番トゥインクは謝罪。ちょうど先々週の構図を入れ替えた感じですね。責任を感じる彼女にフローラはステージに立てたと胸をはって伝えます。ちゃんと最後までやりきったと笑顔で答えるフローラにトゥインクルも笑顔で返します。どんな窮地にも果敢に立ち向かい、それを克服して笑うのがはるか。この子は人が思うほど弱くはありません。彼女がか弱い妹分として留まるならきららもこれほど彼女から影響を受けることはなかったでしょう。時に自分の予想を超えて眩しく見えるからこそそこに強い信頼が生まれるのだと思います。庇護から生まれるのは信頼ではなく義務です。
 「私ね、トゥインクルの言葉で頑張れたの。ありがとう! トゥインクル!
 そして、相手の瞳に自分が映っていると知ったときにそれは互いを結びつける絆になります。トゥインクルの表情はそれを教えてくれます。話しが終わったので戦闘を終わらせます。


 会場に戻り結果発表。グランプリと準グランプリは埋まってしまいましたが、観客が選ぶ特別賞にはるかが選ばれます。青山さん特有の驚きポーズ。会場にいなかったきらら達はキョトンとしますが、ゆいちゃんはすぐに拍手で応えます。ここのリアクションは地味に良いシーンです。
 チョコレート王子から花束贈呈。着ぐるみオチ。中にカナタ入ってたら神展開なんだけどなぁ。記憶失ってそうだったしバイトしてるってことで。
 まだ話しが飲み込めていないきららにゆいちゃんは凄く綺麗だったと教えます。
 「(今までもすごいなって思ったことあったけど…はるはるはあたしが思ってたよりももっとずっとすごかったのかもね…)」
 
 結局カナタは見つからず。残念がっているとはるかは人混みの中に彼の姿を見出します。
 物語は次なる展開へ。


③次回予告
 衣替え。


○トピック
 化粧覚えるよりもっと大事なことあるよ、という教育的指導。と同時に玩具買わせろ!というスポンサー的指導。現実は矛盾だらけであることを教えてくれるアニメです。


 エピソードとしては4話、8話の直系。前々回とも関連して、一見すると見劣りするはるかの潜在力、みなみときららからどう見えているかの再提示にもなっています。
 授賞式での独白からわかるように、親しい仲でも見えている部分と見えていない部分とがあります。8話でもそうでしたが、はるかはいつもニコニコしているようで結構悩むし気弱なところもあります。それはきららからは見えにくい部分です。また、親兄弟をモデルとして追従しているみなみときららに比べ、プリンセスという偶像をモデルとしその不可能性に苦しみつつも理想として受け入れ昇華させようとしているはるかは実は相当に大人です。妹ももかが彼女を慕い憧れるのはその補足にもなっています。今回きららが彼女に助けられ、彼女の意外な一面を見るのは本来の資質から言えば当然のことです。もちろんそれだけではただの主人公ヨイショですが、きららもまた成長していることが語られることによってバランスが取られています。

 みなみとはるかの話しがそうであったように、友達という関係は曖昧で微妙です。上にも下にも変わるし、嫉妬や羨望が無い関係の方が珍しいのかもしれません(私自身は嫉妬を覚えないので実感がない)。マナ・六花・ありすはそれが距離として現われていました。マナに一番近い六花はその距離が開くことに焦燥と嫉妬を覚え、ありすは共感するという風に。本作はこの点で直接的です。自分にとってはるかはどういう人なのか。その位置付けが自覚されています。これは何も序列を指すわけではありません。その都度相手への印象や態度を変えていくということです。
 プリキュアは成長物語なので変化を肯定的に受け入れます。その変化の中には友達との関係も含まれていて、場合によっては友達の方が優れた才覚を有していることもあるでしょう。成長に伴う個人の変化は人間関係にも波及していきます(セイレーンがハミィに嫉妬したのはその一例)。絶え間なく変化しつづける人と人とがどのように結びつき、信頼を育んでいくかといったときに、本作は新しい発見、優れたものへの賞賛を描いています。今回のエピソードではきららから学んだはるかがそれを実践して見せ、きららははるかの凄さを肯定的に受け入れる姿が描かれています。このように互いに優れた点を発見しながら友情が深まっていく関係は、自立性の高さが裏付けにある本作らしい描写です。

 こうした背景にあるのは成長への期待と肯定、高い自己肯定感です。卑屈にならない。かといって奢らない。去年とはえらい違い。ハピネスは自分のために悲しむことを忘れて、それに欺瞞の蓋をした人々の姿が描かれました。それを最も欺瞞的に、最も残酷に描かれたのがめぐみです。良い子になりたくて、世界まで救ったのに。女子会で振った男の弾劾裁判やったあげくガン泣きですよ。どんだけ惨めなんだと。でもその姿もやっぱり現実なんだと思います。むしろこっちの方が多数派かもしれない。優れた者への賞賛と尊敬なんて綺麗事なのかもしれない。同じシリーズのアニメなのにこんなに違う。でも、だから面白い。毎年毎年飽きもせず感想書けるのは、形を変えつつも本シリーズの根底にあるのが人の弱き、そして強き姿だからです。今のプリキュアはハッキリとこう言える。人を幸せにしたかったらまず自分が幸せに、自分を大切にしなければいけないのだと。
 最近、シリーズの文脈で書いてばかりなんでついていける人少ないと思うんですが、元々そういう感想なんで、分かる人だけ分かって下さい。まっ、そういう人しか読まないだろうし。…と割り切ったところで次回。


[ 2015年09月27日 17:35 ] カテゴリ:Go!プリンセスプリキュア | TB(0) | CM(-)
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