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第33話「教えてシャムール♪願い叶える幸せレッスン!」

○今週の出来事
①ミス・シャムールの日常

 本日のプリンセスレッスンはメイク。それを聞いたはるかははしゃぎます。結果は先週の時点でわかってるんですけどね。
 キミマロはOPでもウザイ。

 仕事で慣れているきらら、社交界に馴染みのあるみなみは自然な仕上がり(アニメ的にどうしてもケバイんですが)。トワもバッチリ。そしてオチ担当のはるか。予告で分かっているのでインパクトが足りません。突然化粧した上に歌い出したプリキュアがいましたが、アレは色んな意味で破壊力がありました。
 シャムールからもダメだし。そんな彼女達の様子を陰からこっそり見るクロロ。はるかの化粧が怖かったのかすぐに隠れてしまいます。ようやく目を覚ましたと思ったらケバイ人達に見つめられるという過酷な状況。私なら土下座して命乞いしますね。
 口々に気遣いの言葉をかけますが、やっぱり顔が怖いのか奥に引っ込んでしまいます。目覚めたばかりで戸惑っていると説明するシャムール。いや、もっと大きな要因っていうか、原因っていうか。ロックだったときのことは覚えていないそうです。この辺はトワでやった話しなので省くようです。
 クロロの件はシャムールが引き受けます。


 部屋に帰っても自主練を続けるはるか。「ちょっと…もりすぎかな」。ゆいちゃんの表現力と友情が試されます。無理に化粧せんでも素で可愛いことは毎週実証されているんですが、それはそれ、メイク技術がゼロというのも情けないのでシャムールにアドバイスを求めます。ところがパッドは無反応。電池切れでしょうか。パフによるとクロロと一緒に外にお出かけしたようです。
 勝手にパッドの外出歩けるんだ…といつもながら適切なツッコミを入れるきらら。しかしこの世界に不慣れなのでは?と心配したはるか達は彼女の後を追うことに。

 バスで移動していると屋根の上で鳥といるところを発見。
 すぐにそこへ行くと姿を消しています。周囲を見回すと服屋に人間の姿でいます。絶対常習犯だな。その後も鬼ごっこは続き、ようやく辿りついたのがステージショー。何故か芸人とジャグリングしています。っていうかそれもう猫がやれる範疇じゃないよね!? タルトとコンビ組めそう。
 ショーが終わったところで声をかけます。暢気にどうしたの?と聞くシャムールにガックリと肩を落としながら事情を尋ねます。しかし話しは後回し。次の場所へクロロを連れていきます。


 今度は公園で猫の集会。
 新入りとしてクロロを紹介。その様子を見ていたはるか達は動物達と会話していると驚きます。動物とコミュニケートできるシャムールが凄いのか、日本語が通じている動物達が凄いのかは判断に迷うところですが、この顔の広さは凄い。トワ曰くシャムールはとりわけ語学が得意だそうで、みなみもなるほどと頷きます。深刻なツッコミ不足。
 ちゃっかり彼女達の会話を聞いていたシャムールは時々猫の集会に参加していると頷きます。しょっちゅうパッドを抜け出していたのかと呆れる果てるきらら。レッスン無い日はオフってことなんでしょうか。サブキャラの日常を描くと話しに奥行きが出るんですが、今回のエピソードは本筋を補足する話しにもなっているので侮れません。
 そうしていると猫達がケンカを始めてしまいます。三毛猫チームと黒猫チームが前から仲が悪いとぼやくシャムールは一計を案じます。


②ロイヤルティーチャー・ミス・シャムール
 例のフレキシブルな空間。
 勝負はオシャレでつけよう。疑問の声が猫達からあがります。フレキシブルなので日本語対応。猫なのにしゃべって二本足で立っている!と驚くはるかとアロマ。ゆいちゃんが抱えているもの見ろよ。それ、さらに飛ぶんだぜ。
 猫とオシャレにどんな関係が?と真面目に考え出すみなみん。するとシャムールは猫だってオシャレのセンスは大切、毎日毛並みを整えているでしょ?ともっともらしくどうでもいいことを言います。今回はオシャレがテーマだからオシャレで行くんだよ!と道理を蹴散らして無理を押し通す模様。時々東堂いづみが何を考えているのか分からなくなるときがあります。
 黒猫チームは黒猫を、三毛猫チームはクロロをコーディネートすることで勝敗を決めます。クロロを巻き込んでいくスタイル。はるか達もお手伝い。きららのこの嫌そうな顔。なお、ゆいちゃんはハブられた模様。むしろ今回はハブられて良かったと思うわ。見る分には楽しそうなイベント。
 嫌そうな顔を浮かべていたきららもイザ勝負が始まればモデルの意地がでてきます。
 どんな衣装がいいかクロロに尋ねると、彼は王国に帰りたい、みんなに会いたいとホームシック。気付いたら見知らぬ世界の見知らぬ人達に囲まれているので当然といえば当然な反応。するとシャムールが隣に並んで自分も同じ気持ちだと言います。
 「でも、悲しんでいても願いは叶わないわ
 ではどうすればいいのかとまた俯く彼に、彼女は笑顔を向けます。なにやら彼女なりの考えがあるらしい。


 シャットの部屋にストップとフリーズが乱入。化粧中だったシャットは突然の来客にビックリ。クローズがやってきてサボってんじゃねぇと叱責。食い下がるも聞く耳を持たないクローズは鏡を割ったあげく仕事を押しつけてきます。有無を言わさぬ威圧感にシャットは頷くしかありません。三銃士とか言われていたのは過去の話し。ギャグキャラにジョブチェンジしたものの結果はブンビーさんと同じ。もうこれ転職するしかねーよ。転職してもたぶん同じポジションだと思うけど。
 

 コーディネート完了。マフィアのボス風黒猫。対するクロロはダボダボファッション。
 判定の前にブレイクタイム。森の中で午後の紅茶。こいつらホントに森の中好きだな。ケーキやドーナツも用意してあります。しかもシャムール手製でその味はマーブルドーナツと同等。これにはきららも驚き。この街の色んなお菓子を食べ歩いて勉強したと説明。……どんだけ暇だったんだよ。っていうかお金は? ああ、だから芸を磨いていたのか。流石先生、日々研鑽を重ねておられる。
 天才!と珍しく浮かれるきらら。あーこれは毎日ドーナツ焼かせる気だわ。ドーナツに満足した猫達はケンカも忘れてくつろぎます。クロロも一口食べ始めるともう止まりません。
 「願いを叶える方法レッスン1。美味しいものを食べること

 そこに割ってはいるシャットさん。いつもと違う場所に居るはずなんですがちゃんと見つけられるシャットさんは実は有能なのかもしれない。異常に偏ったエンカウント率の結果なのかもしれませんが。
 シャムールは開口一番そのメイクは何なの!?と詰問。メイクが途中でみっともないとダメだし。そこかよ。このメイクでもあんま違和感ないんだけどね。図星を指されて怯むシャット。目の前にいるシャムールの毛並みの見事さに感嘆すると余計に悔しがります。さらにはクロロや黒猫までオシャレに決めているのを見て逆ギレ。余裕が無いと冷静につっこむべきなのか、もう色々間違いすぎてて逆に私の方が間違ってるのかと思うべきなのかちょっと不安になってきました。
 ヤケクソ気味に猫達をゼツボーグに。あまりにあんまりな対応にはるか達もリアクションに困ります。ちなみに黒猫達の夢は魚をいっぱい食べること。それで出てきたゼツボーグがサメやらフグやらドジョウ(ウナギ?)。
 これにははるかも「食い意地はりすぎ…」と呆れます。とはいえ、緊急事態なので変身。視聴者としてもセミの前例があるので慣れっ子。

 変身完了と同時に目の前に出てくるサメに「シェー」。今の子どもどころか下手する親も知らないんじゃないかな。フィリピン作画班も知ってたかは謎。っていうかプリンセスがシェーってどうなんですかね。細かいところでネタぶっこんでくるな、このアニメも。
 普段とは勝手が違う相手にプリキュアは苦戦。シャットさんは大満足ですが、絵面が酷い。こんなふざけた戦いでも絶望の種はすくすくと育っていきます。

 プリキュアがゼツボーグの相手をしている隙に、シャットはゆいちゃん達を狙います。……ゆいちゃんの表情が「えー、この人とやんの~?」に見えるのは気のせいか。たぶんシャット程度ならゆいちゃん踏ん張り切れそう。
 意外な助っ人登場。ミス・シャムール。人間体になってシャットと互角以上に戦います。「あの動きはバレエ!」。ついにゆいちゃんが解説枠に。妖精にすら遅れをとるシャットさんに同情したいところですが、やはりここは素直にシャムール先生を評価したい。彼女の華麗な動きにシャットは見取れます。
 「貴様! ただの妖精ではないな。何者だ!?
 「ロイヤルティーチャー、ミス・シャムールよん

 元の姿に戻るとシャットの手の上で名乗ります。展開的には超展開というかカオスなんでしょうけど、私こういうの大好きです。先生とか師匠が理不尽に強いのって憧れるんですよね。皆川亮二の漫画でよく理不尽に強いおっさんやおばさんが登場するんですが大好物。戦闘中にレッスンとか先生キャラ最高の見せ場。M60ぶっ放しながらレクチャーとか。
 こういう大人が指南役としていてくれるとバランスが良くなります。主人公がどんどん強くなっていくとインフレと独善性が強くなってしまいがちなんですが、そこに指南役がいることでストッパーになる(精神面でのフォローが重要)。何よりも主人公だけが戦っているわけじゃない、ちゃんと見守ってくれる人がいるという客観的な視点の提示にもなります。あとやっぱ先生は強くあるべきなんですよ。言うなれば大人の権威性ですね。子どもは親の背中を見て育つ、というのは結局人は染まりやすいからです。完璧な人間がいなくてもいい。一部分でいいから立派な面を見せられさえすれば、そこに憧れる人も出てくる。
 ということでシャムール先生のお説教タイム。言い訳を却下。誰に邪魔されても信念があればやり通せる。
 「それができないほどに今あなたは自信をなくしている
 上手い言い回しです。できないのはお前が無能だから、とは言わず、本来ならできるのにその力を失っているのだと諭しています。
 図星を指されて震えるシャット。同情的な眼差しを浮かべるシャムールの前に跪くと最近嫌なことばかり…と吐露し始めます。なんだこの展開。シャムールはそういうときこそオシャレ、とドレッサーを出してメイクを勧めます。誰だよ、今回の脚本書いた奴、ぶっとび過ぎだろ。
 その横で戦闘継続中のプリキュア。すっかり忘れていました。まあ、戦っている感じ全く無いんですけどね。

 いつものメイクを始めるシャットに無難過ぎると助言。その横で(以下略
 斬新なメイクを伝授。するとなかなかのチャレンジャーだな!とシャットも俄然食いついてきます。もうなんだこれ。筆を渡すとシャットは自らメイクし直します。
 アロマがツッコミを入れると、笑顔を守るのがプリンセスプリキュアの使命。元気のない人を励ますのもプリンセスのたしなみとあっさりと返します。田中SDのインタビューでは敵はちゃんと倒す意図があった(だからクローズは倒された)ようですが、方向転換しつつあるようです。プリキュアではよくあることです。それで生き残ったのがブンビーさんでしたし。1年もののアニメは作っている中で結構変わるようです。ちなみにトワイライトとカナタの曲が二重奏になっているのは作曲家の高木さんのアイデアだそうで、そこから話しを膨らませたそうです。
 敵であってもそれがエレガントだとシャムールは言います。先生キャラならでは。彼女から見たら敵も教え子。そうした度量の大きさ、深さが出せるのもこの手のキャラの特権。
 「違うかしら!
 ここでようやくプリキュアに向けて大声で言います。OJTだったようです。プリキュアも納得するとゼツボーグ達を撃退。
 「願いを叶える方法レッスン2。心を強く持って前向きにGoよ!
 彼女にとってあらゆる場が学びの場。そこで教える相手は問わない。これが彼女なりの戦い方。先生かっこいい。大人かっこいい。

 プリキュアがゼツボーグを倒すと同時にシャットのメイクが完了。新しい自分の姿を見て笑顔が戻ります。シャムールも合格と太鼓判。再び自信を取り戻したシャットは歓喜しながら撤退。なんだろ、この試合に勝って勝負に負けた感。

 無事猫達を解放。クロロの横でシャムールは言います。
 「王国はいつかプリンセスプリキュアが必ず取り戻してくれる。ミーはそう信じてるの。だからミーは今はこの世界で色々なことを学ぶの。そしてそれをいつか王国に帰ったとき誰かに教え役立てたい。それがミーの夢よ
 先生自身にも夢があって成長の余地があるという提示ですね。常に先を見据えて今やれることをやる。悲観して足を止めない。人生には自分でコントロールできる部分とできない部分がある。そのことを彼女はよく知っている。
 「レッスン3。今を大事にしながらよく遊びよく学ぶ
 そうすればきっと夢に繋がるとクロロにレクチャー。新たな教え子を迎え入れます。


 根城に戻ったシャットはさらにメイクを変えて自信満々でクローズに言返します。これはこれで本人が幸せならいいんじゃないですかね。しかしその裏では芽吹いた種はちゃくちゃくと森へと生長しています。

 猫達からお礼とブローチをもらいます。王家の紋章。ということはカナタがこの世界に。


③次回予告

 謎のメイク押し。
 映画のチビキャラCGは3Dシアターの時よりもさらにクオリティアップしてて面白そう。


○トピック
 アロマやパフと比べておまけ感の強いシャムールのまさかのメイン回。


 メイクを題材にプリキュア・シャムール・クロロ・シャットを巻き込んで夢を語らせる力技ですが、クロロのフォローとプリキュアの軌道修正を同時に果たしていてスマート。罪悪感云々はトワでやっているし、妖精枠をこれ以上増やしても尺が取られるだけなので上手い処理の仕方。シャムールに語らせることで物語に奥行きと、プリキュア以外の人達の主体性、戦い方が見えてきます。

 プリキュアのようなバトルもので、主人公以外の一般人の扱いは2種類あって、完全に被保護者とするか直接的・間接的に戦う仲間とするかがあります。最近のプリキュアは後者寄り。ちょっと細かいことを言うと、初期のプリキュアはプリキュア自身が一般人代表みたいな位置付けでした。日常が大切で、バトルは非日常という色分けが強かったからです。日常に生きる主人公達はあくまで一般人の延長で一般人に認知すらされず、この意味で一般人との区別がありませんでした。
 シリーズを重ねると一般人にも「プリキュア」として認知されるようになってきます。ここが少々面倒臭いところで、プリキュアはあくまで女子中学生。勉強もすれば恋することもある。完全無欠のヒーローと被保護者という関係は成り立ち難い。物語としても人間賛歌が根底にありますから特別な人達だけにスポットを当てるのは座りが悪くなります。結果して一般人にも自主性が与えられています。ハートキャッチでプリキュアに救われた人達が逆にプリキュアを励ましたり、スイートでラスボス相手に最後まで音楽を奏でていた展開がそうです。今作でもゆいちゃんが重要なポジションにいることは見てきたとおりです。
 プリキュアと一般人の関係は微妙で、プリキュアを超人にし過ぎてもいけないし、一般人と同化し過ぎてもいけない。一般人でもプリキュア並に戦える人がたまに登場するんですが、プリキュアを食っちゃうとマズイ。そうして見ると先生(大人)というポジション、妖精なら少々の無茶も許される今回のような塩梅はちょうどいい。国を追われながらも夢と希望を失わず戦い続けるシャムールの姿は本作のテーマ、自主自立性、プリキュアが今後何をすべきかを示唆しています。


 また、「今を大事にしながらよく遊びよく学ぶ」はシリーズ初期からのメッセージです。子ども向けアニメの基本ですが、ここから本シリーズは人間の弱さと葛藤、悲劇、そこからの救済を描くに至っています。夢があって素直に夢に向かって走れるならそれは大変でも苦痛な日々ではありません。充実した日常となるでしょう。しかしスイートがそうだったように日常そのものが苦しく過酷であることもあります。幸か不幸か人間はその過酷さ、屈辱と自己否定の日々に慣れてしまえる。そこで蓄積された重圧は怒りや無気力となって人を苛み続ける。そのように生きる人々とどう向き合うか、また自分自身がそうなったときにそれでも笑顔を浮かべられるか。プリキュアの戦いとはそういうものであり、「今を大事にしながらよく遊びよく学ぶ」は10年以上の歴史を持つシリーズの根幹が変わらないことの証明でもあります。

[ 2015年09月21日 12:46 ] カテゴリ:Go!プリンセスプリキュア | TB(0) | CM(-)
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