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第27話「ガンバレゆうき!応援ひびく夏祭り!」

○今週の出来事
①恒例のお祭り回

 お祭りムード。はるか達もみなみに着付けを手伝って貰います。ゆいちゃん、何か、なんだろうな、その髪型。
 ただの遊びではなく、学園の屋台出店も有りでふたりはワクワクを抑えきれません。
 一方、ゆうき君は右肘に痛み。波乱の予感。

 OP。さらに一部差替えでパフ達のモードエレガント。ゆいちゃんがぐるぐる回っております。提供絵も若干大きさが変わって前回よりも脚を堪能できるように。ありがてぇ、ありがてぇ。このスカートのヒラヒラ感と太ももの絶妙なバランスがフローラの持ち味。


 出店は子ども達に大好評。交代要員も来てはるか達は遊びに出かけます。
 太鼓を叩く副会長の東さん。この人、こういうの似合うよね。かっこいい、なんて思っていると浴衣姿のみなみがやってきて注目の的。相変わらずモブからは高評価。出店の感想を尋ねると勢いこんで答えるはるかに祭りに参加する意義をわかってくれたとみなみは満足。ちなみに都会は知りませんが、地方の祭りは大概その土地の会社(大企業や地方銀行、大手インフラ系)の人がかり出されて踊らされてます。ぶっちゃけ好きこのんで踊っているわけではありません(経験談)。

 ゆいちゃんと同じヘアスタイルの如月さんはパフのぬいぐるみを狙って輪投げ。自分のぬいぐるみに喜ぶパフを見て外したことも忘れて如月さんはほっこり。アロマもそっくりだと頷きます。……如月さんのすぐ横でしゃべるな。
 このぬいぐるみの制作者は白金さん。さりげにパフ大人気。生徒1人1回サービス中。はるかはさっそく名乗りをあげると見事ゲット。得意らしい。最近この子は失敗することがなくて絶好調ですね。手に入れたぬいぐるみは如月さんにプレゼント。これで次期生徒会長選の支持者が増える。後述のゆうき君ファンもそうだけど、なんやかんやで今のはるかは支持者が多い。

 お祭り会場の一角ではきららと何故かトワも一緒に撮影会。トワさん何か色気あるな。
 撮影も終わってみんなでお祭りを回れる!とはしゃぐはるかに、ゆいちゃんは笑みを浮かべます。特に集まる約束もしていなかったのに結局いつもどおりのメンツに。仲の良い人達ってのはそういうモン。


 歩いていると前方不注意でゆうき君と衝突。彼が持っていた水風船が割れて水がかかってしまいます。幸い大したことはなかったものの、みなみが厳しい口調でゆうき君達を叱責。
 彼らはテニス部員で明日から合宿。もう戻らないと…と言う部員達にゆうき君はまだいいじゃんか、テニスより祭りを楽しもうと引き留めようとします。その言葉をはるかは見逃しません。ゆうきの身勝手さに憤る部員をもう一人の部員が抑えながらふたりは先に帰ります。ゆうき君はお詫びに何か奢ると彼女達に付いていくことにします。口を開けて呆然とする一同。トワは「この人誰?」と思ってるかもしれません。
 その後は一緒にお祭りを楽しみます。リア充死ね。


②一生懸命なあなたがカッコイイ
 日が落ちてもまだまだ遊ぶ気満々。そんな彼にはるかは心配げな視線を向けます。彼の右肘にはサポーター。はるかが指摘しても素っ気なく返されます。すると黒い三連星が現れ、はるかを拉致っていきます。
 人気の無い場所に連れ出されると、予想に反して狩野さんから「ゆうき君を助けて!」と助けを求められます。その言葉にすぐに合点が行くはるか。彼の様子がおかしかったことと関係があると見て取ります。あれだけのテニス馬鹿がテニスを蔑ろにするのはおかしい。
 事情を尋ねると彼女達は沈んだ表情を浮かべながら、練習中にケガを負ってしまいレギュラーから外され、ヤケになっているのではないかと語ります。改めて元気付けてあげて欲しいと頼まれます。この子達も割合融通が利くというか、柔軟だな。すでに説得に失敗しているのか、比較的親しい(けどファンではない)はるかにアプローチをとってもらおうって算段か。もう春野さんしか頼れる人がいない!と念を押されます。
 間をおいて承諾するはるか。ここら辺の態度は彼女らしいところがありますね。トワの件ではグイグイ自ら首を突っ込んで行きましたが、それはあくまで状況や夢という問題とダイレクトに絡んでいたからで、今回のケースは少し距離があります。彼女は自分の夢を叶えるために努力を惜しまないし、カナタやトワの件でも尽力したし、ひたすらに前向きで見方を変えれば自信家なところがあるようにも見えますが基本的には普通の人です。普通というのは、めぐみのように過剰に人助け願望が強いとか、マナのような無敵オーラを出している人ではないという意味です。彼女に他者問題解決能力はほとんど与えられていません。彼女が誰よりも必死だからこそ周囲もまた彼女の姿に何かを感じ取り学んでいったのです。

 …というやり取りを見つめるゆうき君。バレバレじゃないですかー!? 彼の後ろにいる4人の表情がジワジワくる。
 早速一声かけようとしたら「余計なお世話だ!」と一刀両断。ですよねー。こんな衆人環視かつミエミエの状況の中でハイわかりました、心を入れ替えて合宿に戻りますなんて言えたら、ノーベル平和賞ものだわ。
 早速失敗を報告に行くはるか。折れるの早ぇ。
 ファンに向かってゆうき君は自分を応援してもいい事なんて何もないと投げやりに言い捨てるとどこかへ行ってしまいます。

 一方、何度も失敗し居場所もなくなり、ただのギャグキャラに落ちたシャットはそれでも拗ねることなく初心に立ち返ります。なんか一周してこの人デキる人なんじゃね?って思えるようになってきたわ。
 しょんぼりした三人に目を付けるとゼツボーグ化。狙いどおり同じ夢。ゼツボーグも3体。ゲージの進み具合も前回のセミとは比べものになりません。幹部にもう少し勤労意欲があれば一日で全部溜められそうな気もしますが、きっと働き過ぎ防止のために労働基準法とかでガッチリ決まっているのでしょう。
 シャット達と遭遇。変身。


 独りで黄昏れていたゆうき君のもとにフローラがふっとんできます。7話以来の再会。
 ゼツボーグが一体やってきて危うく攻撃を受けそうになりますが、マーメイドが背負い投げでフォロー。「今度は青いのが!?」。色で言うな。マーメイドの指示に従い、フローラはゆうき君を抱えて離脱。残ったメンバーでゼツボーグに対処。

 すぐに戻ろうとするフローラをゆうき君は引き留めます。口ごもる彼女に、フローラって呼ばれてたよな?と続けます。しかし詳しい事情を説明できないしその時間も無いので話しを打ち切ろうと走り出すと、何故かゆうき君は付いてきます。なるほど、これが追っかけって奴ですね。

 単体ではそれほどでもないゼツボーグも、三位一体から繰り出される技にはプリキュアも苦戦。
 余波を受けて転んだゆうき君を心配したフローラはうっかりケガのことを口にしてしまいますが、幸いそれには気付かずゆうき君は何であんなのと戦えるんだ?と素朴な疑問を向けています。フローラは自信なさげにみんなの夢を守りたいから…かな?と答えます。(グラン)プリンセスになりたいから、とは言えません。私利私欲が入ってたりするんですがそこは建前と本音。建前も嘘ってわけじゃない。
 「すごいな」と素直に感心するゆうき君。本物のヒーローじゃん!と興奮。はい、今週のポイント。悪者をやっつける正義の味方。誰の目にもヒーローです。でもそう感心する彼もまた誰かにとってヒーローだったりする。憧れるポイント、凄さを感じるポイントは人によって違う。その琴線に触れる人との出会いは人に強い影響を与える。
 「ゆうき君に褒められると変な感じ
 彼女にとって彼は、自分の夢を笑った奴でもあり、夢に没頭する同じ穴のムジナでもあるので面と向かって言われると照れるようです。以前彼のテニスへの真摯な態度に感銘を受けたなんて言えないでしょう。そんなことはつゆ知らず勝手に想像を広げた彼はだから自分のことも助けてくれたのかと納得します。でもそれも無駄になりそう。レギュラーから外されて合宿に行っても意味がないとふて腐れはじめます。

 気休めのセリフを吐くフローラに「あんたもかよ」とゆうき君は失望を覚えます。
 みんな同じことばかり言う。誰も自分の気持ちなんてわかってねぇ!と苛立ちを露わにします。面倒臭い人です。完全にいじけてる。…ね、「根拠の無い確信」って大事でしょ? 挫折や無力感を覆い尽くすほどの動機。使命感。道標。それは痛みや苦しさを感じないことではありません。腐っている暇なんてない。目先の勝ち負けに一喜一憂して取り乱さない。そうした冷静さを与える効果もあります。彼は愚痴っているだけです。自分はこんなに不幸で、こんなに大変なのに誰もわかってくれない!と。本当はわかってもらいたいなんて思ってもないくせに。不満をぶつけたいだけ。彼は孤独感に参っているわけじゃない。ただ不満なだけ。駄々をこねているだけ。そうじゃなきゃとっくに次善策を実行している。
 彼の言葉に最初は同情的な眼差しを浮かべていたフローラも次第に硬化していきます。
 「そうだね
 「かっこ悪い…今のゆうき君、かっこ悪い!
 自分だって上手くいかないことがいっぱいあるけど、たくさんの人に助けてもらって今頑張れている。もうちょっと周りを見なきゃダメ!
 先週までの話しと繋がっています。ここ最近はトワの目を通じて様々な人々に助けられていること、また同時に人を鏡にして自分にとって大事なものを再確認する話しでした。感想で何度も触れているように私は自己肯定・自己愛を重視しています。しかしそれは盲目的な自己肯定を良しとしているわけではありません。100%の自己肯定は思考停止と同じです。全肯定は全否定と変わらない。思考が関与していないから。立ち止まることも疑問を差し挟む余地もなくなってしまう。常に自分は正しいのか、進むべき道を進んでいるのかと問い続けながらも、そこに責任と決断を持って進むことが自己肯定だと思っています。他者が必要だというのは助け合えることもさることながら、自分の間違いや正しさ、あるいは情熱や憧れはそこからしかもらえないからです。本作は「自分ありき」な作品です。しかしだからこそフローラが言うように周りを見ることもまた重要なものです。はるかはときに他者に理想を見、ときに他者を鏡にし、ときに自分が他者の鏡になることを示してきました。

 心配している人の気持ちに知らない振りをしてはいけない。いつになく強い口調のフローラ。彼が彼女に失望を覚えたように、彼女も彼に失望したでしょう。テニスに没頭していた頃の彼は傲慢ではあったが真摯だった。今の彼はファンの子達の期待を裏切り、愚痴るだけの木偶の坊。もちろん彼女達の期待は彼の都合とは関係ありません。しかし調子が良かった頃に聞いていた声援は彼だっておそらく心地よかったはずです。悪い気はしなかったでしょう。自分に都合よく扱うという意味では彼とて同じです。その期待に都合が悪くなると応えない、というのは不誠実で恥知らずなことです。人の視線に気付くことはすなわち自分が何者で、何を求められ、何をすべきかを自覚することでもある。しかしそこに雁字搦めになると苦しくなる。だからこそ自己と他者の関係を任意に変えていく力も必要になる。一匹狼を気取りたいなら、それを認めさせる力が。
 思わず口に出た言葉に自分でも戸惑いながら、フローラは戦いに戻ります。独り残されたゆうき君はこれまでを振り返って悶絶するとようやく自分のかっこ悪さを自覚します。

 ゼツボーグ戦にフローラが戻ると、ついでにゆうき君も参戦して助太刀。左手でも的が大きければ当てられる。ゆいちゃんもそうですが、本作は一般人でも夢に関することなら立ち向かう。いつもの彼に戻ったことを知ってフローラは微笑みます。
 ノルマ達成したのでトリニティとフェニックスの合わせ技で終了。

 戦いが終わって、ニッコリと微笑み合うふたり。しかし花びらが舞うとフローラ達の姿が消えます。そういう演出的な撤収できたんだ。


 意識を取り戻した三人にゆうき君は謝ると合宿に戻ることを伝えます。
 彼の背中に向かって狩野さん達は言います。試合で活躍する姿もかっこいいけど、一番素敵なのはテニスのために一生懸命なところ。ランニングもボール拾いもそう。そんな姿を見ていると元気がもらえて頑張ろうと思える。そういうとこあるよね。変にかっこつけてる人より、夢中になっている人の方が輝いて見える。おっかしいなぁ、俺10年以上プリキュアに夢中なんだけどモテないのは何故なんだぜ?
 またこれからも応援していい?
 自分だけだと恥ずかしいから他の奴らの分も頼むと照れ隠し。彼らの光景を見守るはるか達も一安心。彼らを祝うように花火が打ち上がります。

 そうえいば、何故フローラはケガのことまで知っていたのか? ゆうき君は疑問に思いながらも棚上げすると花火を見上げます。


 EDは一部個別パートがある模様。


③次回予告
 そのとき、歴史は動いた。


○トピック
 歴史が変わる、その瞬間に立ち会えることに感慨深さを感じずにはいられません。相変わらず次回予告が全部持っていくスタイル。


 ただしイケメンに限る。
 一生懸命頑張ってる不美人より、暇を持て余してアンニュイな表情浮かべている美人の方がいい。フローラを応援したくなるのは彼女が一生懸命で、可愛いから。そういうことです。

 本作は夢を叶えるために一生懸命努力し強くなろうとする物語。自立性も高く自助努力を主軸に他者との関係を描いています。そうした中で他者の必要性をどのように表現するかは一工夫必要になるところ。そこで出てきたのが今回のカッコ悪い発言で、面白いアプローチだと思います。人からどう見られているか、どう見るか。そういうところからアプローチしています。はるかや狩野さん達の夢は憧れから始まっている。カッコイイ。素朴ではあるけど強い願望。その願望の押し合いへし合いが人間関係の、自己規定の一つのポイントです。俗な言い方をすれば誰だってかっこよくなりたい。かっこよく思われたい。それが内在化すればはるかのように理想像として自律的にもなります。
 当時の感想でもそう書いていますが、マナと六花の関係がとても好きで、それはお互いが自分の成長を導く関係であると知っていたからです。マナが最初に突っ走る。その後を六花が追いかける。追いかけながら六花は新しい世界に飛び込み、自分の限界を超えて変わっていく。その六花がいてマナは力をより発揮していく。マナは少し無自覚でしたが真っ先に六花を頼るのはそれがあったからだと思います。マナに憧れていた六花が、彼女の存在を内在化していったのも格好良かった。
 今のはるかもそうです。最初はプリンセスになれるか不安で不安でしょうがなかった。それを励ましてくれたのがカナタで、みなみやきらら、ゆうき、ゆいちゃんの姿から強さを貰って今ではトワがカナタの姿を重ねて見るほどの存在感を持つに至っています。憧れや理想は自分を変えてしまうほどの力を持っている。反面、自分を歪め、腐らせてしまうほどの副作用も持っている。「根拠の無い確信」とて万全ではありません。常に軌道修正していく必要がある。人が成長していくには強い動機が欠かせません。それと同時にその強い力を制御していく根気強さも不可欠になる。アニメは1年で成長しますが、人は何十年も時を要する。……やっぱ俺、年寄り臭いな。

 主人公が敵ではなく身内を叱る、というのはシリーズでもかなり珍しい光景です。普通は叱られて反省する側になるんですが、はるかがそれをやることで彼女のこれまでを思い起こさせ、また同時にこれからの彼女への期待感も高まります。それに応える彼女であって欲しいと思うのは視聴者の我儘ですが、しかしそれに応えてこそのヒーロー。子ども達の願いが託された花のプリンセス。その子どもの一人であったはるかが今度は託される側へと変わっていきます。


[ 2015年08月09日 19:08 ] カテゴリ:Go!プリンセスプリキュア | TB(0) | CM(-)
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