六畳半のすごし方 TOP  >  Go!プリンセスプリキュア >  第17話「まぶしすぎる!きらら、夢のランウェイ!」

第17話「まぶしすぎる!きらら、夢のランウェイ!」

○今週の出来事
①トップモデルとの差

 ランウェイを堂々と歩くスーパーモデル・ステラ。今回のボアンヌコレクションは娘きららとの競演となり注目を集めます。
 ティーンズ向けのファッション誌はその話題で持ちきりだとはるかは雑誌を広げます。本人と友達なのに雑誌買って読んでるとかマメだなぁ。男だと気恥ずかしかったり変なライバル心だして敢えてスルーみたいなことしそうだけど、女の子だとこんな感じなんでしょうか。
 開催は明日。リハーサルしているのだろうと思っていたらご本人登場。ぶっつけ本番と余裕シャキシャキ。仕事も無いので時間を持て余している、と言葉どおり暇そうにバレエの練習を始めます。相変わらずこの子なんでもすらりとこなすね。ずっと憧れていたショー。楽しみでしょうがない。勝負強そう。殊勝な態度にはるかはかっこいい!と憧れます。友達兼ファンはプリキュアでは珍しい関係。ドキドキはポンコツだったんで名ばかりの有名人感がありましたが、こちらは普通に有能。
 早く晴れ舞台を見たいと言うはるかにきららは思いつきます。
 「じゃあ、今から行っちゃう? イッヒヒ♪
 時折見せる無邪気な表情に全国のファンが悶絶。なるほど、テキトーな口実つけてはるかを誘いたかったんですね、わかります。


 会場に到着するとステラとバッタリ。
 ぬるぬると滑らかすぎる動きで包容を始めるステラさん。この前のファミリーデーの時に会ってないので久しぶりのはずですが、きららの方はリアクション控え目。
 早速友達紹介。パフとアロマも。アロマは居着いていることになっているらしい。
 娘の友達と聞いたステラさんはまたぬるぬるな動きではるかとみなみを包容し始めます。たぶん友達を紹介されたのが初めてか久しいのでしょう。きららのことだからモデルやり始めたあたりから友達付合い減っているでしょうし。そんな母親のテンションをさらりと流して自分達がここに来た理由を説明。母親に憧れてモデルになった割りに母親に対してもフランクで気負ったところがありません。この辺は前回のみなみのブラコンぶりとは対照的。

 会場に入るとスタッフが準備を進めています。はるか達はお客さん気分ですが、きららは仕事の顔。ボアンヌも姿を見せます。早速ステラはステージに上がっていいかと尋ねます。

 親子でランウェイに立ちます。隣に立つ娘の表情には喜びと覇気が溢れています。それを見て取ると範を示すようにステラは歩き出します。すると作業中のスタッフも手を止めて彼女の一挙手一投足を見つめ始めます。空気が変わったと圧倒されるきらら。これがトップモデルの実力。彼女が言うように目の前に立っているのは母親ではなく、競演者であり競争相手。息を飲むと彼女も歩き出します。勝負強いな。勝つか負けるか、やるかやらないか、彼女の思考はシンプルでブレがない。
 しかし彼女の動きはステラと比べなくてもぎこちなく堅い。緊張しているのか動作が速くじっくり見ている余裕がありません。スタッフ達のリアクションもステラの時と比べると鈍い。ステラとすれ違いざま気を取られる、見せ場でうっかりぐらつく、と注意散漫。
 「(やばい、あたし緊張してる)
 引き返してくる娘をステラは真剣な表情で見つめます。


②天才の英才教育
 下見が終わるとステラは家に泊まりにきてとはるか達を誘います。はるかは乗り気ですがみなみは明日本番を控えているのでは?と遠慮。きららも遊ぶつもりはありません。冒頭で見せた余裕はなくなっています。しかしステラはわざわざ寮に戻るより家からの方が近いと押し切ります。外泊許可も直接白金さんに連絡してクリア。「あたし」で通じるのかよ。
 夕ご飯は商店街で。仏頂面で歩くきらら。彼女的には「何考えてんだ」って感じでしょうか。プリクラを見つけるとステラはみんなで撮ろうと言い出します。「何いってんだ!?」みたいな表情を浮かべるきらら。あー、うん、でもこの親にしてこの娘あり。普段のきららも思いつきで唐突に始めたりするんで似たもの同士。思考の切替えが早すぎてついて行けないところとか。
 きららは出来上がった写真にダメだし。堅い。明日ヤバイ。するとステラが頬をひっぱって不細工に。これは酷い。ファンが減ってしまいそうですが、直後の頬が染まった表情が可愛いので問題なし。むくれる彼女をよそにはるか達と一緒に笑います。

 マンションに到着。汚部屋に案内されます。片付けがヘタなのか物置の中がひっくり返る始末。
 きららは頭を抱えると、掃除は自分に任せて夕食を作れと母に指示を出します。「はい、はい」と答えながらもいつもの調子が出てきたことを彼女は見逃しません。
 夕食をしながらきららの父が俳優の高天原健だと知って驚くふたり。トップモデルと有名俳優のカップルなら有名なんじゃないかって気がしますが、そこはそれ、不在の理由。今もブラジルで撮影中とのこと。芸能一家と感心しているときららは食事を切り上げて部屋に戻ります。
 「もう一押しか…」
 この人母親ってより、教官だな。

 映像をパソコンで再生しながら部屋を歩いてイメージトレーニング。プロスポーツ選手の中には試合前日の行動を同じにする人もいるらしいですね。それこそ食事の内容まで。セルフコントロールのようですが。
 「できるはず、あたしなら
 自己暗示をかけるように独白。前日までガッチリやるかは人によりけりなんでしょうが、どうもきららはそういうタイプでは無いように思えます。冒頭の会話でも、これまでの描写でも特別にきららが練習しているシーンはありません。自然体で本番をこなせるほどに場慣れしている。きららの場合実技そのものに問題は無い。セルフコントロールが甘いだけ。
 案の定ステラがはるか達を連れ立って部屋にやってきます。我慢の限界に達したきららは憤慨。やっと掴んだステージ、失敗できない、集中したい、分かるでしょ!?
 「わかんないわね」
 「だってあたし天才だもの」
 ですよねー。煽っていくスタイル。
 事も無げに言う母親にきららは悔しさと怒りを浮かべると部屋から追い出します。
 天才なのはわかってる。でもそれ今言うか!?と愚痴り始めます。はるかとみなみに同情したくなるわ。これステラから見ればふたりは緩衝材兼ガス抜きに使われています。この人一見するとおちゃらけていますが、ヘタすると潰れるやり方でスパルタ。それは昔からで、子どもの頃上手くコーディネートできたと思って見せたらダサイとダメだし。
 「酷くない!? そこモデル魂発揮する必要あった!?
 お世辞を言わない点では君もそうなんだけどね。勢い付いたきららの愚痴は止まりません。ふたり(と2匹)は諦めて聞き手に徹します。思惑どおりに事が運んだことを知るとステラは音を立てないように部屋を離れていきます。自分をトップモデルとしてではなく、がさつでデリカシーの無い母親として再認識させることで余計な意識をしなくて済むようにとの配慮なのでしょうが、正攻法とは言い難く荒療治の類。彼女の態度は母親よりも教官で、本番を前にブルっている若手を諫めてやろうという風格を感じます。これは前回を踏まえてより先鋭化させていると言えます。ステラは母親であると同時に先達者。


 今週もバイオリン。そして今週も鍵は腹ぺこ。シャットが雑誌を取り出して襲撃地点を予告。本、購読してそう。


③夢の続き
 「(は~ぁ、昨日ははるはる達に愚痴って終わってしまった)
 ふたりともお疲れ様でした。
 ここまできたら焦っても仕方無いと逆にリラックス。彼女の勝負強さは不必要なところで余計なエネルギーを使わず、必要なところでアクセルを踏めるセンスだと思う。要領がいい人の動き。人知れずステラは満足そうな笑みを浮かべます。

 急にステラにはなれない、と良い意味で諦めたきららの表情は明るく良い笑顔になったボアンヌも評します。意外な言葉にきららは母がわざとそうしたのではないかと気付きます。
 会場にはゆいちゃんの姿も。ふたりがきららの家に泊まったと知って羨ましがります。よかった、今週ハブられなかった。Aパートの流れから今週もダメだろうと思ってトピックの出だしも考えていたんですが、杞憂に終わりました。まあ、リゾートにもきらら宅にも泊まってないんですけどね、彼女だけ。

 ステージに堂々と現われるトワイライト。あまりに堂々とし過ぎててお客さんも関係者かと思うレベル。ステラが注意すると早速生け贄にされます。彼女の夢はきららと一緒に同じステージに立つこと。意外とちゃんと母親らしい夢でした。スパルタですけど。2体のゼツボーグが生まれます。強い夢ほど絶望も深い。
 今週もゆいちゃんは避難誘導員。きっと最終回では、彼女が片手をあげるだけで数万人を華麗に避難させることができるのではないかと。
 母の夢を知ったきららは誤解を解きます。きららをセンターに変身。久しぶりのよろしくて?

 小型の方をトゥインクルが、大型をふたりで担当。
 苦境に立たされますが、母と自分の夢が同じだったことを知ったトゥインクの戦意は最高潮。それに反応してステラから鍵が出現。ちょ、え? そこから!? どっからでも出てくるんだな。鍵抜けた後のステラって大丈夫なんでしょうか。なんかスターの輝きが減ったとかそういうことないんでしょうか。親子の絆に引き寄せられたとアロマが解説。世界中に散らばっても勝手に集まってくれる便利仕様。
 「ママとあたしを結ぶ夢のキー!
 前回に引続き、良い子で助かります。
 「シューティングスター!
 「キラキラ流れ星よ! プリキュアミーティアハミング!
 「綺麗」とゆいちゃん。技より眼鏡が光ってるのが気になるんですが。新しい鍵が出ようといつもの合体技でごきげんよう。


 ショーは無事閉幕。
 きららはママのおかげだとお礼をいいながらも反撃を忘れません。ママの夢叶ったんじゃない? すると頷きながらも次の夢があると答えが返ってきます。
 「きららとふたりでトップモデルになること」
 それを聞いたきららはいつもの調子ですぐに叶えてあげる!と夢をまた一歩進めます。


④次回予告
 そういえば童話作家繋がりか。


○トピック
 ゆいちゃんの中から鍵出てきたらどうしょう。それはそれでクローズ戦を戦い抜いただけはあると納得してしまいますが。


 前回に引続き、夢と家族(モデル)の話し。
 三人の中では最も夢を現実に近づけているのがきらら。トップモデルはまだまだ先ですが憧れていた母と同じステージに立ったことでひとまず形に。また、夢が叶っても次の夢があると意欲的なステラを通してさりげなく夢が一回的なものではないことが描かれています。裏返せば絶望の種もまた尽きないのですが。
 こうしてスタートラインより先に進み始めたわけですが、打ち止めの感があります。正味な話、きららの今後を描くにしてもトップモデルになるのは現実的ではありません(成長しすぎ)。かといって技術的なレベルアップを見せるのはこの職種では難しい。知名度があがるとか、ショーにでるとか今回の話しの延長にしかならない。みなみも経営に携わるのは年齢的にまだ先。決定的なのは、みなみときららの努力描写が無いことです。スポ根全開のはるかと違って彼女達は初期ステータスが高く現状でも十分な実績をあげています。両親が共に有名人でサラブレッドのきらら、社長令嬢で学園のプリンセスのみなみは努力が免除されています(努力していないのではなく努力する姿を描く必要がない)。そのため彼女達に関しては実力に応じたポジションに最適化されたと見ていいでしょう。仮に努力し始めたとしても前述したように劇的な変化は見込ません。そう考えるとふたりの夢については一旦区切りで、今後の展開はプリンセスへの言及とトワイライトとの対決に軸足が移りそうです。次回予告はそれを予感させます。


 本作は夢を持った人々の物語ですが、夢を叶えることは重要ではありません。いや、重要ではあるんだけど、そんなものは努力なり才能なり運なりがあればなるようになる。叶えることが目的なら敵と戦う必要なんてない。夢を叶えて終わりって話しでもありません。それはもう今回やっています。そもそも和菓子屋の娘がプリンセスを目指す時点で終わっています。王女じゃないんだから。
 重要なのは夢の効用です。それを本作では人を強く優しくするものとして描いています。はるかのオーバーワークともいえる努力は彼女に力と自信を与え、きららは夢と同時に友情も取ることで自分の限界を突破しています。それだけでなく共感や信託(家族が自分の夢が叶ってくれることを夢見ている、バイオリンの良さを伝えたいなど自分が他者の夢実現に貢献する)を経て他者との結びつきを強めています。つまり夢は人の成長を促進させ、人と人を繋ぐものという提示です。ここで思い出して欲しいのは、前作ハピネスは人助けしょうとするあまり自分を蔑ろにして大きなしっぺ返しを受けたことです。さらにぶっちゃけて言うと、最終回でラブリーはレッドを愛で救えていません。個人の愛の限界、自己犠牲の危うさが浮彫りになっています。
 だからこそ「夢」には愛にできなかったことを成し遂げる可能性があるのではないかと期待しています。ここ数年プリキュアは愛が大きなテーマでしたが、これを一旦脇に置いて違うテーマで立ち向かうことは意義があると思います。物語もそろそろ中盤。庶民のはるかがどのようにしてプリンセスを自分に結びつけていくか。トワイライトとの対決は何を意味するのか。楽しみです。


[ 2015年05月24日 18:15 ] カテゴリ:Go!プリンセスプリキュア | TB(0) | CM(-)
トラックバック
この記事のトラックバックURL