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第29話「アクシアの真の姿!シャイニングメイクドレッサー!!」

○今週の出来事
①アクシアの隠された力

 アクシアの箱を真剣な表情で見つめる神様。おもむろに開けます。開けていいのかと尋ねるめぐみ。もう誰も入ってないので問題なし。ではまたミラージュを封印するのかとめぐみは問います。神様は頭が痛い話しだと言わんばかりの表情で同意。決心した、みんなに話したいことがあると言います。覗き趣味の件でしょうか。アクシアの真の力について。営業の話しでした。


 キュアピース。
 大きなお友達に大人気のあざとい黄色。漫画家志望で特撮ヒーロー、ロボットアニメを愛するオタク系ヒロイン。レモネード同様作中での待遇がやたら良い。彼女とのジャンケン対決はサザエさんどころか菓子メーカーを巻き込こんで日曜の名物となり視聴者を賑わせました。


 全員集合。アクシアは災いを封じるだけでなくプリキュアをパワーアップさせる力もあるそうです。さらりと言っていますが問題発言です。要するに神様が優柔不断だったために多くの犠牲(各国のプリキュアがファントムに倒された)が出ています。ほんと、こいつロクでもねぇな。
 真の力を使えば幻影帝国もろともミラージュも倒せると断言する神様。……それってプリカードでもできるんじゃ…というのは言わない方がいいのだろうか。カードの扱いって微妙だよね。まあ、ここはカードで強くなりたいと願う必要がなくなったので、純粋なご褒美だと思えばいいのか。物語的にはカードの存在意義はフォーチュン復活に関連して役割を終えたと思っていいのかな。
 ミラージュ打倒を口にする神様の横でめぐみは哀しげな表情を浮かべます。しかし逆にいおなは超同意。今すぐやろう。今すぐ倒そう。タカ派です。君、復活するときに躊躇ってたじゃん、というのは後ほど言及されます。
 神様が口を開く前に「ダメだよ」とめぐみが進み出ます。ブルーはミラージュと戦いたくない。しかし神様は神としてこの世界に災いをもたらすものを倒さなければならないともっともらしいことを言いますが、それを実行するのはプリキュアです。っていうか、間違いなく一番の災いは神様ですよね? この人がいないと不都合なことってあるんだろうか。火星あたりの神様と交換してもらえませんかね。異動とかないんでしょうか。
 ミラージュを倒してそれでブルーは幸せになれるのかとめぐみは問います。目を逸らしながら僕はいい、と返答。悲劇のヒロインぶってもダメですからね。一番の被害者はミラージュとこの件に巻き込まれているプリキュアですからね。何をしても言ってもこの人は好感度が下がる。改めて考えてみると、この人って一般的に言うとヒモになるのかな。ヒモ以上のことをしているかと言えば、してないしなぁ。神様からすごいダメ臭を感じるのはそのためか。

 めぐみはみんなが幸せになって欲しい、誰かが不幸のまま自分だけ幸せになりたくないと心を痛めます。一般的には優しくて健気な思考になるのでしょうが、個人的には危険を伴う思考だと思っています。傲慢な発想でもあるし、罪悪感(自罰感情)に発展しかねません。久々なのでおさらいしますが、めぐみの問題点は自分の幸せを求めないことです。それは今も変わらない。自分だけ幸せになりたくないと言っていますが現実は逆で、彼女は自分だけが幸せにならない。こうして今も誰かの不幸を(自分が肩代わりして)無くそうとしている。彼女の言っていることは論理的に無茶です。全ての人が幸せにならない限り彼女は幸せになれない(なろうとしない)。常に彼女は人の不幸を見つけてはそれを埋めようとするでしょう。最後まで幸せになれないのは彼女ということになります。この悪循環をぶち抜く解決法を見つけられない限り彼女は構造的な不幸にハマリ続ける。
 めぐみの発言にいおなは異を唱えます。幸せを壊しているのはミラージュ。彼女を倒さなければ世界は、姉は助けられない。今回は各自の立ち位置をおさらいする意味もあるのか、主張がハッキリしています。ミラージュは悪なのではないか。


②胸の内
 河川敷。食べると多幸感を味わえる不思議な飴をなめるいおな。傍らにはゆうこが立っています。厳しいことを言ってしまったと反省。すかさずゆうこがフォロー。流石。もはやゆうこはみんなのメンター。
 いおなちゃんがああ言ってくれてよかった。自分はみんなで笑ってご飯を食べられればいいと思っている。でもそれは難しい。それをめぐみちゃんには強く言えない。そう話すゆうこ。いおなの主張は一つの事実、考え方として正しい。それを踏まえた上で決断しなければならないと言っているわけですね。必ずしもめぐみの主張に追従しているわけではない。
 どうすればいいと思う? わからない。みんなで答えを見つけよう。繋いだ手。このシーンも次のシーンもそうですが、各自の胸の内が語られ、整理されるのは丁寧。

 夜。めぐみは誠司に電話をかけます。ため息。
 「みんなが幸せになるって難しいね
 おもむろに重い話しを切り出します。ブルーにもいおなにも幸せになって欲しい。どうすればいいのか分からない。
 それをそのまま言えばいいと誠司は答えます。ケンカになっても気持ちは伝わる。性善説的な考えに近いかな。人は理解し合えるはずだ。もっとも、面倒臭いのは伝わろうと伝わらなかろうと幸せとは別だってことなんですが。みんなが幸せになれないのは何故か、利害が一致しないからか、それもある。元を辿っていけばおそらく個人の動機に遡る。人間の動機には単純に言って2種類ある。生産的な動機と非生産的な動機。後者で代表的なのは「憎しみ」だろう。これらは復讐や報復(軽いものは嫌がらせや当てつけ)の源泉になる。では一概にこれが悪かと言えば実はそうでもない。この歪んだ自己表現の裏には他者に承認されたい欲求が多くの場合で見られる。復讐を通じて自分の存在証明を得たい的な。だからよほど捻くれていなければこの種の人達は意外と他者を尊重することもできるのだ。逆に自分の好きなことをしていれば満足、特に何かを遺す気もないし、他人とかどうでもいいやーとか思ってる私なんかの方が別の意味で厄介だったりする。(自分を含めて)個の価値を軽んじる傾向にあるからだ。いずれの場合でも究極的には(手段が間違っていたとしても)幸せを求めているのだけど、そもそもの方向性が全く違う。それを無理矢理抱き合わせようとするから余計に面倒臭いことになる、というのが私の感想。その意味でまともに相手にするのが面倒ならスルーってのは有効性の高い妥協策だと思う。それでもダメなときは? 力ずくで解決すればいい。この点で私は暴力を認めています。最終的には(言論、経済、物理問わず)力で調整することになる。それもまた人間に与えられた自由と権利だと思っている。

 ひめは神様に出来損ないのおにぎりを持って行きます。不細工な出来をリボンがフォロー。心配かけてすまないと謝る神様に、心配できて嬉しいと答えるひめ。今までずっと助けられてきた、今度は自分が力になりたい。着実に彼女のメンタルは強く広くなっています。この半年間彼女はずっと勇気を試されそれを示してきました。

 鏡で地球を見つめるミラージュ。地球に神様の姿が重なると頬が染まります。すかさずディープミラーが声をかけます。自重しなくなってきました。


 ぴかり神社。めぐみが神様を探してやってきます。ブルーが悲しいと自分も悲しくなる。ミラージュの話しをしているときいつも悲しい顔をしている。自分はどうしたらいいのか分からなくなる。何があったのか教えて。
 申し合わせたように全員集合。代表するようにいおなが進み出ると、幻影帝国とミラージュは倒すべき敵だと思っていると言います。同意する神様。でもめぐみの気持ちもわかるといおなは言葉を続けます。本当は誰かを倒したりやっつけたりしたいわけじゃない。世界を助けても、姉を取り戻してもどこかに不幸が残ってしまうのではダメだと思う。もしみんなが幸せになれる方法があるならみんなで考えたい。そこでハニーキャンディの出番ですよ。
 ようやく観念した神様は白状する気になります。全然自分の中だけで解決できてませんし、ダダ漏れしまくってますからね。


③対話のための一歩
 「あれは300年くらい前のことだったろうか…」
 話しが長くなりそうなのでめぐみ・ひめ・ゆうこは座って聞きます。体育会系組は立ったまま。
 言葉だけだとイメージしにくいと思ったのか、鏡で映像を出します。綺麗なミラージュ。あらやだ可愛い。君、プリキュアになってよ。ミラージュの姿に一同驚きます。ですよねー。ぴかり神社の巫女でした。巫女きたこれ。たわいもない話しをしたり一緒に景色を楽しんだと語る神様。つまりデートしてたわけですね。ついでに賽銭で飲み食いしていたのでしょうか。ヒモ体質は今も昔も変わらないようです。恋人だったの?とひめが直球を投げます。愛していたと打ち返す神様。その言葉にめぐみは視線を下げます。誠司も。
 とはいえ、神様の愛は博愛的なもの。地球の全てのものを愛さなければならないと思い込んでいたので、彼女の好意を知りつつ立ち去ったと語ります。
 予想どおりな展開です。神様の株がストップ安。紙くずってレベルじゃね―ぞ。散々もて遊んでタダ飯喰らって出ていったらそりゃ誰だって怒ります。
 「僕はミラージュを傷つけてしまったんだよ」
 純真無垢な巫女さんも男の身勝手さを知ってやさぐれてしまいました。で、邪魔になった元彼女を箱に監禁して、神様ライフを満喫していたと。地球滅びていいんじゃないですかね? 何この地球の恥。

 めぐみは神様が元のミラージュに戻って欲しいという本心を読み取ります。土下座しに行けと同意する一同。このアニメ、プリキュアでは珍しく大人がクズなので、中学生に説教されています。いおなさんのデレっぷりがなかなかいいですね。
 ミラージュに対しては和解で意見を一致させます。やはりハピネスも近年のプリキュア思想を継いでいます。シリーズを重ねる毎に和解へのコンセンサスが早くなっている。ハピネスはこれまでのプリキュアの敵対関係をとても分かりやすい構図で示しています。敵は被害者で、むしろ自分達が傷つけた相手。敵の姿は明日の我が身であるかもしれない。なら、この悲しみを断ち切ることは我々自身の救いにもなる。そういう論理構造。

 アクシアの力を解放して幻影帝国へ。でもプリキュアの力が大きく制限されるのでは? アクシアの力を使えば帳消しにできるので問題無い。


 その光景を盗み見するディープミラー。アクシアは厄介。ミラージュに話しかけます。作為的な情報。ついに中の人が登場。神様はディープミラーの存在については何も触れていませんが、気付いていないのか、心当たりがないのか。彼がミラージュをそそのかしている構図が明確に。いずれにしても男に翻弄されるミラージュさんが不憫。すると、彼女関連の話しはラスボス前の前座という扱いになるのかな。ふむ、じゃあ何をメインディッシュに持ってくるんだろう。こういうとこの読めなさは毎度のこと。
 三幹部を呼び出して出撃させます。


 ひめの正装。アクシア解放の儀式に必要らしい。
 アクシアの前でひめは舞い始めます。実は王女のひめが踊ることで聖なる力が集まり神様の力を高めることができるそうな。つまり巫女の役目を果たすわけね。割と重要な役です。っていうか、それひめを厳重にガードしなきゃいけなかったんじゃないの!? よく独りで戦わせていたなぁ。結果としてハピネスチームは、巫女(王女)のひめ、世界級のゆうこ、ぴかりヶ丘最強のいおな、大型ルーキーのめぐみと重要度でも人材面でもかなり選りすぐり。ハワイチームが弱いんじゃない、ハピネスが強いだけ。
 とってつけたようにプリキュアのフォームチェンジが踊りなのもその関係と説明されます。てっきり色んなコスチュームで踊らせて楽しむ趣向(趣味)なのかと思ってました。

 力が充電されていきます。三幹部が出現。
 ひめは舞を継続。三人がガードします。変身。

 毎回仕事してなかったり、つられて踊ったりする三幹部もサシで戦う分には強敵。苦戦を強いられます。でも時間稼ぎはできたので結果オーライ。アクシアの真の力、真の姿、新商品シャイニングメイクドレッサーの誕生!……スマイルのときに見たなぁ、この形状。女児向けの玩具ってバリエーション少ないよね。
 眩しくて動きが止まっている内にロリポップ。そういえばハニーのサンバしばらく見てないな。このダンス技って追加ないんでしょうか。トドメはフォーチュンのお尻タンバリン。シュールなやられ方です。
 ディープミラーが介入。怒りと悲しみを思い出せ。三幹部復活。この人達もディープミラーにそそのかされたクチでしょうか。ハピネスの対立軸は今ひとつハッキリしない部分もあるんですが、とりあえず怒りや憎しみ、悲しみ、つまり一番になれなかった人達の、願いが叶わなかった人達の怨嗟。もう少し付け加えるなら、それを動機にすることで、一番になりたいから他を蹴落とす、面倒くさいから放棄させる、人の不幸を楽しむというような非生産的な行動を取ると。そんなところでしょうか。


 憎しみを強めるミラージュはファントムを呼び出します。
 「倒しなさい! わたしのために!」


④次回予告
 お、ダーク系では一番カッコイイ。はっ、まさかファントムさん、プリヲタを拗らせすぎてついに女装を!?


○トピック
 次回予告が全部持って行った感。

 物語も中盤で折り返し。論点整理されています。ミラージュとの和解は難しく無さそうです。その奥にいるディープミラーと、ファントムがさらにどう絡んでくるかが課題。まあ、それはおいおい分かる話なので放置しても問題ない。むしろ未だに解決していないのがめぐみの幸せです。ヘタをするとこれがハピネス最大の難題なのかもしれない。この子の幸せって何? この子どうやったら幸せになるの?

 苦しみや怒りを持つ人に安らぎを与えるのは、その原因が分かれば不可能ではありません。これまでのシリーズでもやってきました。ひめやゆうこ、いおなの幸せがなんであるかは分かりやすい。友達や家族、ご飯。めぐみの幸せの定義が曖昧。みんなの幸せが自分の幸せだというのなら上述したように不可能です。それは幸せの条件ではなく不幸になるための条件になってしまう。
 みんなの幸せを願うヒーローはもっとも幸せから遠い、というのは孤高のヒーローのテーマです。博愛過ぎると自分の幸福を叶えられない。いや、めぐみの場合は動機があやふや過ぎるのかもしれません。この子からは明確なビジョンが見えてこない。彼女の愛がハッキリしない。大分前にも言いましたが、めぐみは意外と押しが弱くて、5話のときに空き缶をポイ捨てした少年に言い返せませんでした。その他、彼女の行動には絶対的な自信やビジョンが希薄であることが見て取れます。動機を失っていることの不確かさ、不安、曖昧さ、他律的な危うさ(他者に左右される)はしばしば現代において指摘されている心理の問題でもあります。強い動機を持っていてそれが挫けると拗ねて面倒臭くなるし、無きゃないでややこしくなる。もうほんと面倒臭い。はてさて、プリキュアはこれにどう答えるのでしょうか。

[ 2014年08月24日 22:36 ] カテゴリ:ハピネスチャージプリキュア! | TB(0) | CM(-)
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