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コラム1「ビジュアルファンブックVol.2」

 色々な意味で凄い出来だったファンブックの第2弾。今回も凄い。何が凄いかというと、凄さがそのまま増強されているから凄い。もともと買う気でいたが、表紙のホワイトを見た瞬間に全力ダッシュで買いたい衝動にかられました。MaxHeartのファンブックが出たらどうなるか分りません。意味も無く2冊手に取ったりしそうで怖い。

①コンテンツ
 基本設計はVol,1同様。書き下ろしイラスト数点、DVDパッケージイラスト(8巻まで)、キャラ紹介、27~49話までのダイジェスト、声優コメント、設定画、製作スタッフ座談会、プリキュアトレーディングコレクション(第1,2弾)の一覧、「またみてね」一覧、なお今回は42話の絵コンテも一部掲載されている。おまけの方もアイキャッチのイラストを用いたしおりがプラス。いつもの特製カード(裏面はロミオとジュリエットのふたりが見詰め合うイラスト)とCDです。
 以上のように内容量そのものが増強されている。Vol.1で満足した人にはさらに楽しい作り。

②本
 書き下ろしのイラストについてはどれも可愛い仕上がり。闇三人組のイラストもあっていい感じ。屋上で昼食のイラストがあるのだが、なぎさがほのかとユリコに囲まれているのが印象的。本編では無いシーンなのだけど、きっとこういう風景があったに違いない。あとは、川原に寝そべるふたりの図。なぎさの表情も印象的だが、無防備に寝ているほのかに首ったけ。そのイラストを見たときに如何様な感情を持ったかは推して知るべし。

 キャラ紹介はなぎさとほのかの説明について1年通してきただけに深みのある紹介になっている。Vol.1が初期設定的な説明だったが、本編のエピソードを踏まえて性格や人物像を説明しています。なお、ベルゼイ達については、「種が人間に憑依した」という明確な説明は無く、どちらかというと種から派生したという感じ(明言はされていない)。どっちでもいいのだけど、個人的には人間じゃない方が好ましいと思う。プリキュアは敵方にドラマを持たせる必要はあまり無い(プリキュアと接点を持つキリヤはそういう意味で特殊なキャラ)。

 本編ダイジェスト。今回は演出家からのコメントが付いていて裏事情的なことが書いてあって面白い。あまりアニメの製作過程が分らないので、監督、脚本、演出、その他の繋がりや行程というのが実感しにくいのだが、演出家は演出家として頑張っているのが見て取れる。スケジュールはやっぱきついらしい。40話は最初別々に寝る予定だったらしいが一緒に寝るように変更したそうです。(嫌らしい意味ではなく)素晴らしいですね。別々に寝ていたら距離感が生まれて違った印象を持っていたでしょう。余談ですが30話紹介で草むしりをするふたりのコマにコメントで「文句を言うなぎさにくらべ、ほのかは楽しそう」と書いてあって素で笑いました。
 42話の扱いは本誌で特別視されており、通常1話1ページのところ2ページになっています(最終話も2ページ)。

 絵コンテ。これ書くの半端じゃなく大変ですね。スタッフ座談会で1話あたり40日くらいかかるとありましたが、これは大変だ。段取り8分というけど、これで大よそ決まってしまう。うわー、こんな仕事毎回したくねーなー(設計ってなんでもそうなんだけど、かなり大変)。アニメーターって割に合わないという話はよく聞くけど、座談会の話や演出の人のコメントを見るに本当にそうなんだなーと同情してしまいそうなる。

 声優コメント。今更ですが中の人は美人ぞろい。ほのかの中の人であるゆかな女史は絶対凄い人。以前にネットで見ましたが素でナギナギって呼ぶんですかこの人は。
 個人的に声優ってのは常に裏方っていうイメージがあって、あまり表に出ないで欲しいというのがあります。夢壊れたりするとダメだし。私は声優ファンでもないので、思い入れというのが無いのですが、質問内容や答えが真摯にプリキュアに根ざしたものになっていて、作品ファンとしては嬉しいコメント内容。
 メップルの中の人が従兄弟の子どものプレゼントで電話してくれ、ってのがあったらしいですがそれ面白いですね。ほのかから電話来たら、私は絶句して何も言えなくなるか、ほのかの性格を尊敬し自分もそうなりたいと言うか、プロポーズするかのどれかですね(選択肢多いなぁ)。

 座談会については後述します。

 「またみてね」27話の「スーパーヒロインタイム」のヤツは何か色々裏事情があったようですが、一視聴者として「グッジョブ!!」と言いたいです。最終話の笑顔は外せません。それはそうと、誰かユリコスペシャルを作っていただける方はいないでしょうか?


③CD
 ・・・。
 ・・・・・・。
 ブハッ!
 ほのかやりすぎ!中の人張り切りすぎ!狙いすぎ!でも、その狙いの的になります!当たります!
 ちくしょう!やられた!乾杯だ!(注・誤字ではありません)

 ラジオのパーソナリティーとして今回も質問に答えていく形ですが、ふたりの「らしさ」が出ています。特に科学部は独特の活動風景になっていて面白いです。ユリコはいいキャラだ。
 勉強やスポーツについても、お説教的というか教育的コメントをいただけます。何かの本で読みましたが、学問というのは目的のための手段であって、目的そのものではないんですね。例えば飛行機を作りたいなら物理学や航空力学、流体力学とか勉強しなきゃいけないんでしょうけど、何もする気が無いのにそれらの学問をやっても何の役にも立たないわけです。趣味とかならまだいいんでしょうけど、ただ、やる、っていうのはモチベーションも上がりにくいし勿論将来の役にも立たない。
 とはいえ、学校の勉強や体育はやらなきゃいけないわけだから、何かしらのキッカケで面白さを見出す必要がある。それは本人の態度が一番重要なのだけど、それを見つけ出せるように提示するのは先生や親の「義務」(敢えて「仕事」と書かない。何故なら子どもに教育を満足に受けさせるのは国民の義務だから)だと思います。

 今回はメポミポポルンも参加。ほのかはしきりに優しいといいますが、なぎさ曰く「怒ったらほのかが一番怖い」よくほのかを理解しています。ほのかが怒ったらフリーザ様も失禁です。表情や態度が明確に変わらなくても目やオーラが変わった場合は危険です。速やかに対象から退避すべきです。メポミポポルンの行動は正しいです。きっと本能的に悟ったのでしょう。

 また、「おともだち」「たのしい幼稚園」「テレビマガジン」合同の付録であった「おたのしみCD」に収録されていた「プリプリプリキュア」(作詞・作曲 矢部千秋)も入っています。一番だけですが、2番以降があるかは不明。
 この他、何気に嬉しい壁紙(Vol.1、2の表紙、ナギップル、メポミポ、ロミジュリ)が収録されていて内容や楽しさが大幅アップしています。

④座談会
 プリキュアを良いな~と思うのは、プリキュアが子ども(主に女の子)のために作られているからというのが要因の一つにあります。「大人の目で見ても観賞に耐えられるか?」とかそんな目で見るのではなく、子どものための作品を腰を下ろしてむしろ見上げる形で見た時に何をそこから受け取るのか。作品が何を対象として何を目指しているのか。それが凄く伝わったのがプリキュアでした。
 良い話というのは、何も凄いことをやる必要はなくて、実は何気ないことだったり、普段気にも留めないことを足を止めてしげしげと見直すことでもいいと思うのです。「新しい斬新な発想」は勿論大切な事なのですが、同時に今あることを真剣に見つめなおしてそれを再構築することも大切な事だと思う。どちらにも共通するのは製作者の洞察力と真摯な態度があることです。
 これはプリキュアの話とは離れるのだけど、前に新聞で宮崎監督関連の記事があって、その中で今のアニメーターを目指す人はアニメファンが多い、という話がありました。そしてその中でも多い傾向が「前に見たあれをやりたい」というような既存のものを焼き増しするような発想の人だというのです。ゲームとかTVのヴァーチャルな体験をしてきた世代だから、生の経験から生まれる発想とかが少ない、とも書かれていました。
 ここで、そういうアニメーターを批判する気は無くて、モノを作る(創作)人に求められるのは物事を真摯に見て、それを真摯に伝えようとする意思なのかと思う。いや、実際作っている人達がそんな風に思っているのか知らないし、案外おざなりに作られたものに感動したりしているのかもしれないけど、「これは・・・」と感じ入って見る(読む)作品はやっぱり作者の意思というか、情念のようなモノを感じるんですね。どんな些細な事でも、それを突き詰めるとそこには今まで気付けなかった新しさ、ってのがあると思います。

 そんなことを座談会の記事を読んで思いました。「子どものために作る」その基盤があるからこそ、プリキュアはプリキュアに成りえたと思う。もしヘタに大人(アニメファン)向けの内容にしてしまったら一挙に色褪せた物になったでしょう。子どものために子どもの視点に立った作品だからこそ、私はその一生懸命な姿に心動かされるものを感じたんだと思う。

 さて、そんなプリキュアプロデューサーである鷲尾氏(以降、鷲P)のコメント「夏休みのエピソードとしてなぎさとほのかが海へ海水浴に行くというのは楽しいし、絵的にも季節感が出せるでしょう。でも、そのシチュエーションを、微笑ましく観てもらえるのならいいのですが、そうではない視点、視線を向けられるのは避けたかったんです」とあります。
 鷲Pあんたは漢だよ。そこまで考えるかぁ・・・。下心満々で期待していたのは正直な意見なのですが、それでも、彼女達の元気な姿や笑顔や風景を見たかったのも事実でして、決して劣情だけで見る気は無いんですが。というか、その辺の大きいお友達事情は小さいお友達にはあまり影響無いのでは?それとも作品イメージとして、大きいお友達から嫌らしい視線を向けられている、ということすら忌避したかったということだろうか?それなら正しい。子ども(しかも女の子)のための作品を作るなら、そういう卑下たイメージは断じて許されまい。うん。私が悪い。ごめんなさい。だから、今年は海水浴行って下さい。できればユリコとか志穂理奈も付けて(反省の「は」の字も無い)。
 む~、かなり硬派に作ってるなぁ。そのことは評価できます。でも、やっぱり季節的な一体感とかなぎさ達が元気に泳いで遊んでいる、というのは子どもにも受けは良いと思うからやって欲しいんですがねぇ。無我の境地を目指すしかあるまい。・・・・・・・・・・・・無理だな。真面目な話、ほのぼのとしたシーンは好きなんで結構ショックなのです。

 この他、製作者事情とか色んなこと書いてあって興味深いです。アニメファンというより、プリキュアファンのための記事ってのもポイント高し。
[ 2013年05月21日 19:40 ] カテゴリ:MaxHeart | TB(0) | CM(-)
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