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第10話「歌うプリキュア!キュアハニー登場!!」

○今週の出来事
①お前ら洗脳されすぎ

 アイドルコスチュームにチェンジ。やっぱこのマントいいわー。マントから伸びる脚とか最高。
 ハニーの歌を歌い始めるめぐみ。すげぇ、一度聴いただけで記憶できるのかよ。くっ、これが若さか…。ひめもあの歌がずっと頭に残っています。実際、この歌、妙に頭に残ります。馴染みやすいというか聴いていても疲れない。
 思わずひめも口ずさむと、はたと気付いてめぐみにストップをかけます。ああ、やっぱりごはんにおかずは欲しいよね。「キュアハニーがいったい何者か調べないといけないでしょ?」。そっちでしたか。
 ハニーのことはリボンも担当外のようで知りません。担当ってマネージャーかよ。現状登場している妖精はリボンとぐらさんだけですが、ハニーのマネージャーはいるんでしょうか。間の悪いことにブルーは海外出張中。クイーンミラージュに対抗して世界各地のプリキュアの応援に出かけているそうです。つまり神様はプリキュアのプロデューサーってことね。今年のプリキュアは組織だってます。肖像権や版権については四葉財閥が一枚かんでそう。

 ハニーが仲間になれば心強い。めぐみはハニーを探そうと言います。


 キュアブロッサム。
 初の眼鏡っ娘主人公。最弱と呼ばれながらも物語終盤でその真価を発揮。戦士としての適性は低いけどプリキュアとしての適性は高い。変身後の後ろ姿がコケティッシュ。しっかりしてそうに見えますが、実はミーハーで家事スキルは持ってません。がさつそうに見えるえりかとはそこが対照的。「~パンチ」と言い出したのは彼女。

 OPはハニーのシーンに新コスチュームが追加。最終フォームかってくらい派手な格好ですね。


 学校でもハニーの歌が流行。昨日テレビで見たらしい。増子さんの姿は見あたりませんでしたが、知らない間に中継されているんでしょうか。ハニーの歌はちょーウケる、元気が出てくると大絶賛。なんという自画自賛。幼稚園で流行ることを見越しての話し作りだと思われます。歌を使ってファンを獲得する戦術。スーパーのソーセージコーナーからアイカツを駆逐してやる!という意気込みを感じます。販促アニメの水面下での熾烈な戦い。
 ゆうこもやってきて、みんなの心にハニーの歌が届いたと言います。満足気です。
 「うそー、こんなへんちくりんな歌が?
 「へ、へんちくりん…
 思わぬ言葉に愕然。自信作だったのでしょう。もうこの子隠す気ねぇだろ。
 そこがいいとえれにゃん。へんちくりんであることは否定しません。ゆうこも含めてみんなで歌い始めます。
 洗脳されるのは勘弁と教室を出て行くひめ。そんな彼女に肯定的な視線を向けるめぐみと心外だとばかりにちょっと寂しそうな視線を向けるゆうこの姿が対照的で面白いですね。


 教室から離れて一安心。ゆうこはそんなに嫌いなのかと尋ねます。嫌いではないが頭の中を何度もリピートするので振り払いたい。あるよねそういうの。またあの歌が聞こえてきます。
 合唱部。部員が楽しそうに歌っていると中止する声が。ひとみ。今週の被害者です。

 放課後。コンクール前で大切な時期だとひとみは語ります。ピリピリしているのはそういうことらしい。ハニーの歌はインパクトが強いからみんなの調子を崩しかねない。それを聞いたゆうこはまた精神的ダメージ。ファンが付けばアンチも付く。デビュー直後から世間の風評に晒される現実にぶちあたっています。気落ちすることないよ、私は良いと思います。特に太ももとか腰とか。是非最前列で眺め…もとい、歌声を傾聴したい。
 それまで仏頂面だったひめはひとみの意見に強く賛成。恐ろしい歌。登場の翌日には学校で広まっているとかかなりの洗脳力です。幻影帝国とは違った意味で侵略している。気が合うと感じたひめは「ひとみって呼んでいい?」と了解を得ます。地味にひめの人脈が広がっています。ひめは知らない人に対してガードが堅いだけなので、打ち解けてしまえば問題ない。容姿やファッションセンスなど同世代の女の子に対してアドバンテージを持っているのも強味でしょう。

 帰り道、めぐみとひめは合唱部を応援します。しかし部員のみんなは元気が無かったとゆうこが気付きます。ゆうこの心配をかき消すようにひめはひとみなら何とかすると楽観的に答えます。めぐみも同意。今作のプリキュアは比較的幼いので、安易に人を信じる傾向があります。特に根拠はないんだけど不安になったり安心したりしている。ひめはその傾向が強いですが、めぐみも五十歩百歩。これは善し悪しを指摘しているわけではなく、彼女達のメンタリティや視線がどこにあって物事を見ているかを観察するために記述しています。


 夜の団地。ステージに上がったホッシーワはハニーの歌を替え歌で歌います。どんだけプッシュしてんだよこのアニメ。替え歌まで作るとか気合い入れすぎだろ。帝国内ではチョイアーク達に人気があるようです。アイドルの格好でアイドルポーズ。……この人何歳なんだろうなぁ。
 歌って気持ちいい~と堪能。前作ドキドキではレジーナが歌は人の心を高めるので逆に利用していましたが、本作では普通に幹部も楽しんでいるところを見ると、通常世間で楽しまれていることや快・不快原則は幹部にも適応されているようです。これは一つの示唆になります。敵が何をどこまで否定するかは物語のテーマを浮き彫りにするのに役立ちます。
 ナマケルダは面倒事を避けたい、ホッシーワは人の不幸を楽しみたい(自分が満足したい)、オレスキーは自分が一番でありたい。彼らは我儘で自分に正直。自分達の幼稚さ、我儘、未熟さを肯定(強要)しているのに対して、プリキュアはそれらを克服しているのが序盤の対比となっています。この克服は他者への寛容も含んでいます。特にホッシーワとオレスキーは他人が自分よりも楽しんだり上にいるのが気に入らないと主張しています。それに対してめぐみ達は、自分以外の人も楽しんだり自分より優れていても良いと考えています。
 また、彼女達は自分の都合を押しつけることもありますが、最終的には互いの了解を得て進めています。今回ひめやひとみはハニーの歌に異を唱えていますが、彼女達が批判されることはありません(一緒に歌おうと強要されているわけでもない)。5話でめぐみの人助けに面倒臭いとひめが言ったように、ある事柄に対してどのような感想をを持つかは自由。あとはそれを理解するかしないか。本作のキーアイテムは鏡であることも踏まえても、全体的に物事を相対化する傾向が見られます。


②歌唱力バトル
 遅々として進まない状況に焦りと憤りを感じるひとみ。しかし部員から不満の声が上がります。今のままではただ辛いだけの音楽になる。異口同音に部員達は楽しく合唱がしたいと声があがります。ハニーの歌はキッカケの一つで、元々部の方針について不満があったと考えられます。私は文化系の部活で個人的な活動を主体としてたけど、実際どうなんだろうな、こういうチームでやる部活って。オンラインゲームのような攻略組とまったり組みたいな色分けって同じ部内でできないのかな。
 実力不足を自分のせいにしないで!と教室を飛びだすひとみ。低レベル短時間クリアがしたいギルマスと、じっくりまったり俺つえープレイがしたいフレンドみたいな。ネタプレイとかもアリアリじゃないですかーみたいな。

 ゆうこは飴の差し入れを合唱部に持っていきます。早速ひめが味見という名のつまみ食い。するとひとみが走りながらやってきます。この合唱部はひとみが私物化しているのか、部員達にやる気ないのかどっちなんでしょうね。部活の方針って多数決で決めるものなのか、リーダーがトップダウン式に統制するものなのか、よくわからんな。
 ひとみの説明に、ゆうこはお互いに誤解しているのでは?と取り持つように意見を出します。察しが良い。さらにひめは日本では音を楽しむって書いて音楽というんだから合唱部の人達はそれを伝えたかったんではないかと言います。どんだけ正確に論理飛躍してんだよ。少ない情報で行間読むとか尋常じゃねぇな。話しが早くて助かります。
 その言葉に表情を曇らせるひとみ。これはこれで傷口に塩を塗られたというか、立つ瀬がない。めぐみがすぐにフォロー。頑張って!きっとみんなとわかり合える。が、逆効果。ひとみは当事者でない人に何がわかる!といわんばかりの剣幕で自分の思いなんて誰にも伝わらないとその場を去っていきます。頑張っている人に頑張れって言うのは要するにお前の努力が足りてねぇんだって言ってるのに等しい。前回のかずみの件もそうですが、めぐみ達に他人の問題解決能力は与えられていないようです。


 ベンチに座っているとホッシーワに目を付けられます。変な格好した女性とハッピ姿の戦闘員に囲まれるって、それはそれで嫌だなぁ。アイドルコスチュームで召喚バンク。新婚さんじゃなくてもいらっしゃ~い。召喚バンクはナマケルダとホッシーワが好きです。

 自分の発言に反省するめぐみとひめ。大丈夫、伝わっているとゆうこが励まします。人に何かを伝えるというのは結構難しい。

 サイアーク出現。めぐみ達はゆうこに避難を呼びかけます。人払いが済んだところで変身。
 公園で歌い出すホッシーワ。それをサイアークが増幅。すると周囲がお菓子に。「ケーキにクッキー、おはぎ食べたい」とか意外と手広いな、この人。ショートケーキ丸ごとホールとか確かに私も若い頃はいけると思ってた。つまりホッシーワはお菓子やケーキをいっぱい食べたいという子どもの欲求を代弁しているわけだね。
 最後まで歌わせません。プリキュア登場。お前らに用はない、さっさとハニーを呼べと要求するホッシーワ。こっちも連絡先を知りません。プリンセスのさっぱりした受け答えがちょっとツボに入りました。

 被害者がひとみであると気付きます。ホッシーワは歌のことで悩んでいたようだが、歌は自分一人で気持ちよく歌えればいいと笑います。一人でカラオケ行っちゃうタイプですね。あるいはジャイアンと同じ系統。
 プリンセスがみんなでハーモニーを生み出すために頑張っていたのだとこれまた正確な論理飛躍を行います。行間読むの早ぇな。

 でも勝負はカラオケ対決。歌い出します。音波攻撃にプリキュアは手も足も出ません。
 「ホカホカのごはんがいつもある♪
 真打ち登場。
 ハニーの登場にホッシーワは対抗心と優越感を持ちます。お子ちゃまの歌声。私の歌声を聴け!とばかりにパクった歌で対抗……する前にチョイアークとサイアークが洗脳されています。やっぱ洗脳力高ぇ。みんな分かっているのです。ミニスカートの女子中学生の方が良いって。いい歳なんだから無理すんなと。
 「ここは私に任せて
 数分前に一人で気持ちよく歌えればいいと言った人と大差無いよね。
 「歌で決着つけてやるわ!」
 そういう番組じゃねーからこれ!

 年齢不詳の自称アイドルとごはんマニアの歌唱力対決。あるいはお菓子党とごはん党の戦い。おはぎはごはんに入るんでしょうか。そこが気になります。
 固唾を飲んで見守るラブリーとプリンセス。色んな意味で凄い構図だ。
 「ああ~ごはんは美味しいな♪
 瞳を輝かせて歌うハニー。どんだけごはん好きなんだよ。ついにホッシーワにごはんは美味しいと歌わせます。
 「あっ!」
 プリキュアふりかけ絶賛発売中。ハニーは丸美屋から資金援助でも受けているのでしょうか。お菓子ばっかり食べてちゃダメ、プリキュアだってごはんがいいって言ってたのでしょ、とこれで親御さんは子どもを誘導できます。子どもにアニメを見させたかったらまずは親を。将を射んと欲すれば先ず馬を射よ。これがプリキュアの戦い方。

 ホッシーワの完敗。新キャラ補正、黄色プリキュア、スポンサー、負ける要素が無い。
 「あなたに教えてあげるわ! 歌は心なのよ!
 ごはんが好きってことをひたすらに歌っただけのような気もしますが。
 勝負には負けましたが試合はまだ終わっていません。音符ミサイルという名のビームを発射。
 「ハニーバトン!
 「ハニーテレポート!
 高速移動で回避。
 「ジャジャーン!」。そういうノリなんですね。

 続いて、バトンチェンジ。リボンを発生させてサイアークを捕縛、投げ飛ばします。さらにバトンを分割してマラカスに。ベルティエの亜種か。ラブリーとプリンセスを回復。どうやらハニーは援護型ヒーラーを兼ねているようです。
 「キュアハニーって何でも屋さんみたい!
 ノリ弁から唐揚げ弁当まで売ってます。

 最後はツインシュートで浄化。
 いったいあなたは誰?と尋ねるとハニーはいずれ会うと誤魔化してその場を去ります。


③ドヤぁ
 意識を取り戻したひとみの元に部員達がやってきます。ひとみは謝ります。合唱がしたい。みんなが自然と笑顔になれる楽しい音楽を目指す。ハニーの歌を歌います。部員達もそれに続きます。つまりこれは至高のメニューを目指していたけど、上手い飯が食えるならリトルグルメでもいいよね、そういうオチ(ネタが古い。私はボンボン派)。ひとみは別にコンクールで上位入賞を狙いたいと言っているわけではなく、良い合唱がしたいと言っていたので、コンクールという共通の目標をみんなで共有することによってやる気と一体感を狙っていたのだと思われます。そのために引き締めようとしていたのだけど、部員はもっとまったり自由に歌いたかった、ということでひとみが理解を示す(折れる)形で決着。

 ゆうこがやってきてめぐみ達の無事を確認します。簡単に経緯を説明。
 こうやって聴いたらハニーの歌もいいかもしれない。ひめの言葉を聞いたゆうこは感激すると抱きつきます。なん…だと!? ゆうひめは考えてなかったわー。
 ハニーの歌を褒めて何故ゆうこが喜ぶのか。
 「だって、や~っと私の作った歌を褒めてくれたんだもん
 ハニーの歌をゆうこが作ったということは…
 「そんなことってありなの!?
 「大ありです
 彼女は大森です。
 「そうです! 私がキュアハニーなのです!
 変なポーズで正体をバラします。なんでさっき退場したの? いずれと言いながら即行でした。


④次回予告
 キューティーハニーのノリです。本当にありがとうございました。


○トピック
 結論。今年の黄色も酷い。
 へんちくりんな歌でプリキュアデビューするゆうゆうさんマジパネェ。たとえどんな流れだろうと、メイン回なら黄色が全てを支配する。それがプリキュアの黄色。
 月曜日に幼稚園に行ってみるとみんなハニーの歌を歌っている。でもなんか入りづらい。そんな女児のための予行練習。巧妙な作戦です。あわよくば保母さんや親御さんを抱き込みたい。汚いなさすがプリキュアきたない。


 ゲストキャラが被害者になるものの、そちらにはあまりリソースは割振らないようです。かずみもひとみも要するに折り合いを付けているだけです。
 ハピネスはまず拒否から入るようです。ひめが戦うのを拒否したり、学校や友達を回避しようとしたり、人助けや今回の歌もそうですが「分からないもの」「したくないもの」に対しては率直にそう言っています。そして、それを頭ごなしに否定しませんし否定されません。拒否はするけど否定しない。これは小さいようで大きな違いです。この物語は拒否することを否定しません。理解を促しそれを見守る。同じく拒否する幹部達はそれを強要したり否定する態度を取りますがこれはプリキュアによって否定されています。人助けを面倒臭いと言ったひめは、人助けを否定するホッシーワに対しては毅然と言い返しています。つまりこの物語は強要や否定を(現時点では)悪として戦っていることになります。
 感覚的に言えば、積極的に議論して発展的解消を行おうとするのではなく、寛容と理解によって消極的に受け入れています。要は「それもアリだね」というスタンス。言いかえれば、彼女達は人に何か強く言えるほどの自我や自信を持っているわけではありません。これは前作と大きく異なる点です。マナ達は自分というものがあったし、自分から攻めることができた。それは自主性、交渉力、問題解決能力の高さを示すものですが、反面ジコチューを伴うものでした。本作はだいぶマイルドになっている印象。周囲の人の姿や意見を取り入れながら学んでいくという意味で子ども目線な作り方になっています。

 プリキュアは主人公が変わると作劇や方法論も変わるので、これを比較相対化して見ると作品毎の特色や方向性が分かりやすくなります。また、シリーズを俯瞰して眺めると一貫性と変遷が見えてくるのも面白い点です。

[ 2014年04月06日 13:31 ] カテゴリ:ハピネスチャージプリキュア! | TB(0) | CM(-)
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