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第33話「映画村で時代劇でござる!?の巻!」

○今週出来事
①妖怪映画に出演

 逃げる町娘。追いかける黒い三連星(カラス天狗)。ついに町娘は追い込まれてしまいます。そこに現れたのは我らが星空みゆき。颯爽と変……はい、カット。
 「なにしてんねん
 映画の撮影に乱入してました。
 「私も映画に出てみたいな
 来月全国放映で出演されますよ。


 時代劇映画村の映画撮影見学に来た一同。モチーフは某所。何故か池に恐竜がいる例のあれ。
 今回撮影しているのが「妖怪オールスターズDX」。エンディングでダンス踊りそうな映画です。やよい曰く女忍者が妖怪を倒すところがすごく格好いいらしい。流石特オタ、チェック済。ポップは侍映画だと思い込んでいるらしく参加せずに帰っては末代までの恥だと人間界に居残っています。エキストラ狙いでしょうか。
 みゆきとやよいはその場で即興の劇を演じ始めます。ちなみに後ろに飾っているポスターには「ふたりはくノ一」などがあります。ビーム撃ちそう。みゆきとやよいの遊びにあかねとなおも混ざり始めます。やよいを巡っての取り合い。それを見た監督は閃きます。なんだ、百合映画の撮影か? 私も見学に行きたいんだけど。
 その場で映画出演を依頼されるみゆき達。すげー胡散臭いぞ、大丈夫かこれ。


 お着替え。みゆきは町娘。似合っています。また私の「みゆき」フォルダが厚くなります。やよいは団子屋の看板娘。なんかこんな子居そうな雰囲気。れいかはお姫様。どうなってんだよこの配役。事前のキャスト構成どうなってたんだよ。超似合っている、というか、そのまんまなイメージにみゆきとやよいは見とれます。れいかは大役過ぎると頬を染めます。今週は大漁だな。あかねは妖怪女郎蜘蛛。オチが4番目に来ちゃいました。橙色派は怒っていい。なおはくノ一。これもイメージどおり。ポーズを決めるとみんなから拍手喝采。あかねさんマジ不遇。
 監督がみゆき達の格好に満足して部屋を出て行くと、ポップが侍の格好をして出てきます。人間の姿に化けたようです。耳と尻尾は出たまま。時代劇と聞いて黙っていられなかったようです。ヒーローものが好きなやよいは目をハートにしてポップに熱い視線を送ります。みゆきもまんざらでない様子。みゆきもやよいほどでは無いにしても、アニメとか特撮ヒーローとか見れるタイプなのかも。

 撮影現場。ポップは監督に直談判。かなり無茶なお願い。みゆきとあかねも不安そうに見ます。ところが監督は耳と尻尾が大変気に入ったのか二つ返事でOK。やべー、この映画安そう。監督はキャンディにも興味を持ちます。何のかんのとキャンディも出演OK。


②脚本家なんていらなかったんや!
 現場は着付けのチェック、台本の確認とそれっぽい雰囲気。れいかさん違和感ねぇ。
 「本番いきまーす」
 ぶっつけ本番で撮る監督らしい。凄い低予算臭。数日で撮り終えるタイプっぽい。
 撮影開始。団子を食べてウルトラハッピーなみゆき。時代劇なのに英語を使うみゆきにあかねは呆れます。「止めます?」「いや面白いよ続けて」。先が思いやられます。
 れいかが助けを求めて逃げてきます。「どうしたの? れいかちゃん」。お姫さまと知り合いなのかよ、この団子屋の娘。「魑魅魍魎に追われているんです」。予想どおり魑魅魍魎が分からないふたり。知ってる知らないはいいから、お前ら台本読め。やよいのポーズが可愛い。
 女郎蜘蛛のあかね登場。そのロープどっから垂らしてんだ? 関西弁でしゃべります。アドリブ入れまくりなみゆき達。「いいね、いいね、続けて」。この映画間違いなくこける。
 くノ一なおが参上。スタントマンを使わずに屋根から降りてきます。すげぇ。そのまま女郎蜘蛛と球技対決。幼稚園の遊戯会ですらこれよりマシなレベルですが、監督はテンション上がってます。勝負は女郎蜘蛛の勝ち。お姫さまゲット。4人が素なのに対してれいかが微妙に某読みなのがそれっぽい。
 ポップ参上。台本無視して女郎蜘蛛を成敗。立ち去っていく侍に名を尋ねます。「拙者風来坊のポップ。名乗るほどの者ではござらん」。自己顕示欲強ぇ。みゆき・やよい「かっこいいー!」。「名乗っとるやないか」。あかねよりもみゆきとやよい側の方が人生楽しめそうな気がする。昼間だけど夕日をバックに終了。
 カット。流石にこれはやり過ぎ。ところが監督は大絶賛。次のシーンも続投を頼まれます。(制作費が)安い、(撮影が)早い。薄利多売は映画界にも蔓延しているようです。


 バッドエンド王国。青鬼が人々を脅かしているテレビ番組に夢中になるアカオーニ。鬼世界のスーパースターらしい。遊びにおいでよ時代劇映画村」「はい!」「はい!」。アカオーニはこうしちゃいられないと映画村に直行。この人テレビの影響受けやすいよね。


③映画撮ってたらいつものプリキュアだった
 映画村に到着。すぐに青鬼が見つかります。感激したアカオーニは大ファンだと彼の手を握ります。すぐ近くを歩くみゆき達。いつも格好が違うのでアカオーニは人違いかと思い直します。このまま帰った方がアカオーニさん的には良かったのかもしれません。

 本来の目的は見学。みゆき達は映画に参加しながら撮影風景を眺めることで映画がたくさんの人達によって作られていることを感じ取っていきます。これは次回にもかかってくる要素ですね。ひいては、物語には様々な登場人物が居て、その人達によって語られるのだというところに繋がっていくと思われます。多数の人々が繋がり紡ぎ合って世界は成り立っているというお話しはシリーズの根底に流れるテーマです。

 撮影は最後のシーン。町に攻めてきた妖怪達を町の人々が一致団結して防戦するという筋書き。大小様々な妖怪が並びます。「みなさん今こそ力を合わせて立ち上がるときです!」。鬨の声をあげる民衆。れいかさんが総大将のような雰囲気。これみゆき達が参加する前の脚本とか配役どうなってたんだろ。
 そこにアカオーニが乱入。撮影だと気づいていないので本気で喜んでいます。そのまま破壊活動を始めます。逃げ惑う役者達。監督は凄い迫力だ!と意気込みます。いや、それ本当に破壊活動ですから。っていうか、お前監督じゃなくて視聴者視点だろ。
 青鬼まで逃げてしまい、段々違和感を覚え始めるアカオーニ。れいがここでネタばらし。時代劇映画村。しかしそれにしてもこういう場だとれいかさんは安定するなぁ。
 ようやく作り物だと気づくアカオーニ。そこにポップも参加して益々カオスな展開に。ここの人達ノリいいなー。

 バッドエナジー回収。カウント7。
 「みんなが一生懸命作ってる映画の邪魔はさせない!
 君がそれを言うか。変身。アカオーニもハイパーアカンベェと一体化。

 アカンベェはプリキュアの動きを録画すると、一時停止、巻き戻し。動きを操作できる能力を持っています。決めポーズで固定されるプリキュア。これはシュール。ピースさんなんてずっとピースし続けています。マーチの脇見放題。
 ポップが参戦。メルヘン流奥義を披露。しかし刀が折れます。「メルヘン左右衛門正宗が!」「なんやその名前、てかそれ作りもんの小道具やろ!」。今週はツッコミが忙しい。
 キャンディは象を召喚して放水。クロックがあるのでパクトを必要としなくなりました。水をかけられてアカンベェは故障。うっかり早送りを押してしまいます。「なにこれすっごく速い!」。ハッピー楽しそう。素早い動きでプリキュアは攻撃を仕掛けます。あとはいつもどおり浄化という名の爆破。カウント2。デコールは3個。
 バッドエナジーは残り11、クロックは10、デコールは13。残りの話数を考えると全部収まりますが、デコールあたりは調整が入りそうです。おそらくクロックはミラクルジュエル解放条件だと思われるので手札が揃うのは年末ってところかな。いつもどおり。


 監督は素晴らしい映画が撮れたと絶賛。試写会に来てね、とみゆき達にお礼を言います。全部カメラに収まっているのでプリキュアのこともバレバレ。心配ない、とポップ。いつの間にかテープをくすねていたようです。こういうのに詳しくないんですが、撮影用のフィルムってでっかいドラム型のアレじゃないの。VHSテープにしか見えないんだけど。プリキュアのところだけ消して後で戻しておくと言って去っていきます。絶対やらかす気です。

 試写会。開幕ポップ登場。おおー!とみゆき達は見入ります。ポップのかけ声、決めシーン。何か後ろに青や緑のぼやけた何かが映っていますがそのまま映像はポップの大活躍で終了。みゆき達のリアクションに共感せざるをえない。やよいはこの映画のDVD買いそう。ポップはドヤ顔を残して試写会場から去っていきます。おい、こら、待てや。
 「いやー映画ってほんとにいいものでござる」
 さよなら、さよなら、さよなら。


④次回予告
 久々の学校回。まさかのみゆき悩殺ポーズ。「みんなで楽しくやる方法を考えよう」。物語は後半。


○トピック
 プリキュアでは恒例の社会見学兼コスプレ回。
 大体30話~40話くらいまでがギャグ回ができるギリギリのタイミング。脚本も中の人も作画も脂がのって破天荒でカオスなエピソードが披露されます。それと同時に終盤や映画に関わってくる主題部分の仕込みも行われます。


 さて、今回の話しは特に書くことがないので与太話でも。
 ジョーカーの正体はピーターパンなのでは? という憶測が出ているようです。これはありそうな展開。ストーリー的にも意味のある配役だと思います。スマイルは童話の悪者達が敵として登場しているわけですが、ここでヒーローポジションのピーターパンが敵側に居ることで勧善懲悪の構図が崩れることが明確になりますし、物語の奥行きも増します。なので、ここでちょっと真偽の程は別にしてピーターパンについてプリキュアと絡めながら余談を続けます。

 ピーターパンというと、ピーターパン症候群という言葉があるように大人になりたくない願望が連想されるので怠け玉の世界、またバッドエナジーやクロックのカウントから示唆される「物語の終わり(あるいは始まり)」に対するカウンター、つまり「停止」も想起されます。参考に岩波少年文庫版「ピーターパン」を読んでみたんですが、想像していたよりも複雑なキャラクターでした。気分屋でワガママ、意地っ張りで見栄っ張り、ガキ大将というイメージはそのままですが、彼への印象が大きく変わったエピソードがあります。それは彼の口から語られた母親に対しての想い出です。彼が家出した後、家に戻ろうとしたら期待に反して窓は閉まっていて別の男の子が自分の部屋で寝ていたと述懐しています。ここから想起されるのは、ピーターパンは母親から見捨てられた子ども、疎外された存在であるということ。その失望と落胆が部分的には大人に対する不信感や大人になることへの拒否感に繋がっているように思えます。そのくせウェンディーが母親代わりになったりと母親への何かしらのこだわりが見え隠れもしています。
 一見すると親の庇護から離れて自由に飛び回っているのは「子ども」らしくも見えます。しかしここではむしろ社会や人間的な繋がりからの疎外というニュアンスの方が強く、またウェンディー達が親元に戻った際に、親の愛情を受け取るのと対比してピーターはその世界から締め出されているという表現がされています。子どもが子どもでいられるのは親の庇護、帰る場所があるからなのではないかという気がしてきます。つまり「子ども」とは人間の成長段階の一時期、過程の一部分という捉え方ですね。ピーターは物忘れが激しく、感情や気分がすぐに変わります。その都度初めて経験するかのような新鮮さ、初々しさが彼の心性です。このことから永遠の処女性が連想させられます。大人になりたくないという願望もさることながら、成長することを絶たれた世界に閉じ込められているようにも受け取れます。常にリセットされる存在。それは子どもとは似て非なるものなのではないか。
 そこから逆説的に成長とは、経験、記憶、連続的、主体的、同一性を保った(分裂的でない)変化であると言えそうです。みゆき達が経験して選び取っていることがまさにソレ。彼女達はヒーローに憧れて、プリキュアごっこをしていた。それは居心地のいい世界でしたがあることをキッカケにその世界の困難に直面する。彼女達はヒーローごっこからヒーローに、子どもから大人へと成長(変化)していこうとしています。カウントが進んでいくのも変化のニュアンスを帯びているようにも思えてきます。
 ってなことを考えるとピーターパンが敵側に居るのは色々と示唆的ですし、物語の対立構造が一層深まっていくように思われます。もっとも、あくまでこれは憶測でしかありません。2、3ヶ月もすれば真相は分かります。ここに書いたのはちょっとした柔軟体操のためです。ウルフルン達を救って終わる、だけでは無いのかもしれません。はてさてどうなるか。まずは映画。プリキュアの秋映画はその物語の骨子が色濃く反映されることが多い。スマイルの映画はみゆきのちっちゃい頃の姿が出るようです。いやー、楽しみですね!(余計なこと言った)
[ 2013年05月22日 21:33 ] カテゴリ:スマイルプリキュア! | TB(0) | CM(-)
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