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第12話「目覚める力!レインボーヒーリング!!」

○今週の出来事
①おめーの席ねぇから

 やよいのイラストをみんなが褒めます。前回に引き続きやよいスタートとは、流石黄色、スタッフを買収済です。
 修学旅行のしおりイラスト。修学旅行を知らないキャンディのために今回も説明。基本的にキャンディは聞き手ポジション、つまり視聴者とほぼ同じポジションです。行き先は京都・大阪。「夜はみんなで女の子の秘密のお話し」。ちょっとボイスレコーダー買ってくるわ。暢気に浮かれる4人に修学旅行は勉強なんですよ、と釘を刺すれいか。まあ、実質的に遊びだけどね。釘を刺しつつもおやつは500円までと言葉を続けます。お茶目さんです。
 話しを聞いていたキャンディも楽しみにしますが「キャンディはお留守番ね」と非情な答えが返ってきます。

 夜。みゆきは寝言でも修学旅行が楽しみだと言います。そんなみゆきとは対照的にキャンディはデコールで兄のポップと通信。自分だけ置いてけぼりにされて不満をこぼします。留学旅行に行きたい!と駄々をこね始めます。ポップはそれに構わずプリキュアの使命云々と小言を返しますが、当の本人は寝入ってしまっています。いずれにせよ、キャンディに使命云々の責任を負わせるのは無理があるし、ポップも良き相談役にもなりません。


 ババ抜きにいそしむ三幹部。仕事しろ。ウルフルンが上がると同時にジョーカー登場。素っ気ないリアクションを返す3人に構わずジョーカーはマイペースに話します。バッドエナジーの溜まり具合は順調です。
 今日登場したのはプリキュアについて。ジョーカーは青い球を見せます。青っぱな。デコルで作られていないのでプリキュアの技が効かない。デコルとバッドエナジーはそこで帳尻を合わせるのね。反面アカンベェの弱体化が起きます。使えないと落胆するアカオーニに、だまし討ちに使えるとずる賢そうに答えるマジョリーナ。新アイテムをゲットしてテンションが上がる3人をよそに、ジョーカーはどんな願いでも一つだけ叶うというミラクルジュエルの手がかりを探ります。ジョーカーにとっては情報収集が目的。三幹部はそのための当て馬。どう見てもジョーカーと三幹部とでは目的意識が違います。仲が良い悪いではなく構造的に組織が一体になっていない。和解フラグの匂いがプンプンしますが、それはそれとして少し事情が込み入ってそうです。黒幕の真の目的は何か。といっても毎年番組終了間近にならないと分からないんですけどね。


 ホームルーム。お題は修学旅行三日目の自由行動。たこ焼きが食べたいと意見が出るとあかねが話しに乗ります。地元なので事情通。それに続いてショッピング、天王寺動物園、太陽マンショー、絵本だけの本屋さん、大阪城、通天閣、万博記念公園……と意見が飛び交います。黄色は自腹で行け。太陽マンはスイートでも奏太がお面作ってました。共通のヒーローキャラなんだろうか。
 教室はガヤガヤとし始め誰もれいかの声を聞いていません。堪りかねたキャンディが大声で注意します。聞き慣れた声に驚いて振り返る4人。クラスのみんなも振り向いてれいかの方を見つめています。「というのは冗談ですクル~」とれいかは誤魔化します。普段は落ち着いているのにお茶目なところもあるんだ、と男子にファンが増えそう。しかしれいかは誰にも気付かれないようキャンディを机の中に隠しています。冷静かつ確実迅速な対応。この娘、出来る…!

 グループに分かれて検討。まずは班長決め。当然みゆき達はプリキュアグループ。あかねはれいかを推薦するもクラス委員をやっているので辞退。みゆきはなおを推薦。が、なおはみゆきを推薦します。そのたびにキャンディが口を挟むのでクラスの注目を集めてしまいます。口を押さえつけられたキャンディは内心で仲間に入りたいと叫びます。

 下校。終始キャンディは不満顔。しかしみゆき達はキャンディの様子に構わず修学旅行の話しを進めていきます。完全に蚊帳の外。
 しおりはほぼ完成。次はお菓子を買いに行きます。それを聞いたキャンディが手伝うと身を乗り出すとカップを倒してしおりを濡らしてしまいます。自分は悪くない…と外へ飛び出すキャンディ。ますます疎外感が強まります。みんながテーブルの上に気を取られる中でれいかはキャンディの様子に気付きます。

 噴水で独り落込むキャンディ。れいかが声をかけると、自分はれいかと違って誰からも頼りにされていないし失敗ばかりでダメな妖精だと自省します。そんなことない、教室で助けてくれたと気遣うれいか。この子は細かいところでよく見ていて気付く子です。彼女が人に頼られるのはそうした目利きの良さ、思慮の深さが関係しているでしょう。しかしキャンディは自分を卑下してまたどこかへ行ってしまいます。自尊心が傷ついている人を癒すのは容易ではない。行動よりも結果への称賛が欲しい。自分が必要とされていることを実感したい。当然失敗ばかりではそれを得られない。それが分かっているからなおのこと言葉だけの慰めは辛く溝を埋めてはくれません。


②役に立たなくて何が悪い
 屋根の上を独り歩いていると今度はウルフルンが声をかけてきます。良くも悪くも独りにはさせてくれないようです。全然プリキュアの役に立ってねぇよな、とダメ出してきます。だが今日でプリキュアも終わり、と言うとプリキュアは負けないと言い返すキャンディ。ウルフルンは自信満々な様子で青っぱなを見せます。技が効かないのでわざと撃たせて弱ったところを一気に…と自分から作戦をバラします。キャンディの姿が消えていることに気付いたウルフルンは慌てます。単に自慢したかっただけかよ。
 キャンディはプリキュアに知らせようと急いで向かいます。役に立つチャンス。しかしウルフルンに掴まってしまいます。鳥かごに入れられ放置。


 駄菓子屋でお買い物。どれにしようかと目移りするみゆき。やよいはビックリマンチョコ的なやつ買ってそう。みゆきはどれが良い?とキャンディに話しかけます。しかし鞄からは予想したような反応は返ってきません。れいかが気付いて説明しようとした途端ウルフルンが割って入ります。

 青っぱなを使ってアカンベェを召喚。赤っぱなと若干デザインが異なります。カウント12。半分を切りました。
 変身。相変わらずパフで叩いた後の微笑がカットされてしまうのが残念です。トリのビューティはカットされないことがあります。ハッピーと順番替わってくれ。

 激突。いつもと違って歯ごたえがないアカンベェに違和感を持つハッピー。油断は禁物だと慎重なビューティ。アカンベェはダメージを受けたような印象がありません。ハッピーは必殺技を叩き込みます。しかしデコルで生成されていないので浄化技は無効。青っぱなの効果にウルフルンはほくそ笑みます。
 サニーはならば一気に、と合図を送ります。肯くピースとマーチ。「みなさん冷静に!」「サニーファイヤー!」「ピースサンダー!」「マーチシュート!」。やっぱり無効。「全然効いてないの!?」お前らも人の話し訊いてないけどな。
 ようやく技が効かないらしいと知るプリキュア。ウルフルンもネタばらし。打つ手無し。キャンディを頼るハッピー。ようやくキャンディが居ないことに気付きます。
 アカンベェはカプセルを出してハッピー達を閉じ込めます。一人無事だったビューティはカプセルを弾き返しますが延々と続く攻撃に消耗していきます。

 このままでは埒が開かない、と最後の必殺技を使用してアカンベェの動きを止めるビューティ。属性の副次効果は発揮されるので氷で下半身を釘付けにします。……その状態でもカプセル吐けるんじゃね? しかも技を撃ったビューティはスタミナ切れ。控えていたウルフルンが進み出ます。手数が足りない。
 そこに脱出に成功したキャンディが空から降ってきます。この流れだとビューティの顔面直撃かと期待したのですが、普通にハッピーのカプセルの上に着地。ボケ役をやらせても汚れ役はさせないというビューティさんへのスタッフ配慮でしょうか。
 キャンディはプリキュア達にアカンベェに技が効かないと教えます。もはや既知な情報。問題はどうやったら倒せるか。指示を仰がれたキャンディは肩を落として知らないと答えます。えー!?とガッカリするプリキュア。
 役立たず、間抜けで足手まといとキャンディを笑うウルフルン。今にも泣き出しそうなキャンディ。
 「お黙りなさい!
 ビューティは仲間のために一生懸命になるこれ以上大切なことはないと言い切ります。事情が飲み込めないハッピー達にキャンディは一人悩んでいたのだと説明します。
 役立たずを庇ってなんの得がある?と切って捨てるウルフルンに、プリキュアは口々にキャンディを庇います。キャンディが居てはじめて一つになれる。キャンディが居なきゃ始まらない。キャンディへの想いでカプセルを割ります。ついでに氷も砕いてしまいます。ノープロブレム。
 キャンディがプリキュアの力になりたい!と願うと新しいデコルが生まれます。


③珍しくCMで宣伝がないアイテム
 パクトにセット。髪の装飾がティアラに変化。イヤリングも共通化。ハートキャッチのスーパーシルエット的なアクセサリーアイテム。お姫様みたいな感じで可愛さアップ。それはそれとして金色パーツが装着されるのを見ると聖闘士星矢を思い出します。
 「プリキュア!レインボーヒーリング!
 アカンベェを浄化。OPのようにドレス姿になるのはまだ先のようです。ウルフルンは尻尾を巻いて撤退。
 白い浄化の光と妖精。ジョーカーはミラクルジュエルの手がかりになるかも、と状況を分析。継続調査といった感じでしょうか。

 デコルが出てこなかったのは青い鼻だからだろうかとなおとれいかが話しているとそれよりもパワーアップしちゃったね、と話しを変えるやよい。ヒーローにパワーアップは付きもの。やよい的には最高のシチュエーションでしょう。チームワークの勝利、とあかねは肯きます。「うん、そうだね」。立ち止まるみゆき。嬉しそうに瞳が輝いています。
 「だって私達、6人でプリキュアだもんね
 「ねえキャンディ?
 呼びかけられたキャンディは嬉しそうに答えます。キャンディも一緒に修学旅行へ。


④次回予告
 みゆきに夜這いをかけるやよいの図。


○トピック
 来週からゴールデンウィークでお出かけする家族も多いでしょうからタイムリーな話題。一人お留守番なんてつまらない。みんなで行けばきっと楽しい、というエピソード。

 6話、8話でもやっていたようにキャンディは未就学児童の比喩的ポジションです。メイン視聴者を幼稚園児とすれば年少組か幼稚園にまだ行ってないような年齢の子くらい。だから年長組からすれば場違いなことをしたり、騒いだりワガママを言ったりする妹や友達と見立てて良いでしょう。お姉ちゃんが遠足行くなら自分も連れて行って!と言っているような感じ。
 そのお相手をするのが優しいお姉さんのれいか。相手の気持ちに気付くのは大抵主人公の役目なのですがスマイルではれいかが担当することが多い。ここは他シリーズと比べて珍しいかな。エピソードとあまり関係ないですが、人に頼られるけど自分から人を頼らないれいかと、人に頼られたい必要とされたいキャンディは面白い対比です。

 今回のポイントは文字どおりキャンディが役に立たないことです。実質的にキャンディは何か成長したか学んだかと言えばしていません。学校や不思議図書館での失敗を謝ってもいないしそれが問題視されてもいません。それは先に書いたように彼女は小さい子どもだからです。遊ぶことが仕事だと言える年齢の子に高望みするのは酷でしょう。その点でみゆき達とは違うポジション。8話と同様キャンディは被保護者の傾向が強い。
 キャンディには酷な話しですが、要するに彼女に役だって貰おうとか得になるようなことは期待するのが間違いだと言えます。小さい子にそれを求めても意味が無いし現に力を持っていない。すぐにできるようになるわけでもない。持っているのはみんなの役に立ちたい、お手伝いしたいとかの気持ちだけ。だからそれを認めましょうという話し。デコルを出したから受け入れられたわけではありません。そのままのあなたで構わないと受け入れられています。
 キャンディの視点で言えば、元々のキッカケは自分だけがのけ者にされているという孤独感です。みんなと一緒に居たいから手伝おうとして失敗してそれで自信を失ってまた孤独になっていくという流れ。だから自分が仲間の一員だと分かれば彼女の不安や不満というのは解消されます。幼児期に顕著な心理だと思いますが、親や親しい人との同一感、愛されたい、一緒に居たいという気持ちと実際の繋がりは心理的に大きな要素です。自身が実際に役に立つ人間であるか、というのはその帰属(同一)意識を補完するための補助的な要素でしかありません。最初から愛されていれば努力する必要はない。幼児期に愛されなかった子どもは媚びや演技力を養うことで周囲の関心を得ようとする傾向があるという話しを聞いたことがありますが、子どもが努力しようとするのは案外そういう理由からなのかもしれません。…と話しが大幅にズレたな。

 スマイルの最近のエピソードを見るとほぼ共通しているのは当事者達の無力さとその許容です。失敗するし嘘ついちゃうし父親の味は出せないし虫は苦手。でもそれで良いと言っている。間違いも嘘も許せる(許される)し苦手も克服しなくていい。その代わり相手をちゃんと認めなさい。相手の側に立って考えて、相手が何故そうするのかその気持ちを汲みなさいと言っています。受容、許容が軸としてあります。人間関係を円滑に進めたかったら妥協するのが一番早い。相手に多くを求めるから粗が目立つのであって、最初から失敗や不出来はしょうがないと思っていれば目くじらを立てることもない、と言ってしまうと身も蓋もないかな。
 もう少し言葉を選んでそれっぽいことを言うなら、個性や相手の立場、未熟さ、人間の不完全さを認めると言えばカッコイイかな。当然その過程で自分の未熟さを目の当たりにすることもあるでしょうし相手のそうしたところにも気付くことがあるでしょう。それでもお互いに認めることで繋がりがより強い絆へと発展していくかもしれない。その先触れとしてデコル(ティアラ)が生まれています。おそらくドレス姿へと進化すると思いますがまだそこに至っていないことからもこの力は未完成と捉えられます。プリキュアだけがチームメンバーではない、プリキュア以外の存在も含めてプリキュア。仲良しの子を見つけてヒーローごっこを始めた彼女達が本当の意味でヒーローとなり、引いてはスマイル(笑顔)へと発展していく……というような方向性がおぼろげながら見えます。決して、玩具販促の関係でティアラを先出ししておきたいための苦肉の策などと言ってはいけません。実際どうなのか知りませんが。
 まだ序盤なので未知数な部分が多いですが、個性を認めて友達になろうというのはスイートから引き継いだテーマです(シリーズの伝統でもあるが、スイートはそれを深掘りしています)。個性を認めるというと聞こえが良いですが、要するに相手の汚い悪い醜い点、自分にとって不都合な点も含めて許容することです。それは容易なことではない。この世界が幸せだけで出来ているなら嬉しいけど実際には不幸もある。その不幸をあなたは抱きしめることができますか? 笑顔を作れますか?
 というようなことをやるんだろうなって思ってます。プリキュアはそれを真っ正面からやるし、やってきた物語。彼女達が本当のヒーローになる日を心待ちにしています。
[ 2013年05月22日 21:23 ] カテゴリ:スマイルプリキュア! | TB(0) | CM(-)
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