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第2話「燃えろ!熱血キュアサニーやで!!」

○今週の出来事
①プリキュアに誘おう

 前回のおさらい。とりあえずキャンディの世界救って。ウルトラOK。決断超早ぇ。
 完成OP。思いのほか青い人がノリノリだった。冒頭で黄色が一回転しているのが地味に可愛くてズルイ。

 その夜、改めて自己紹介をするみゆきとキャンディ。キャンディはお腹をすかせています。すかさず販促タイム。キュアデコルをスマイルパクトにセット。するとCMでお馴染みの「レッツゴ-!イ・チ・ゴ!」の音声が鳴って巨大なイチゴが出現。キャンディはそれをあっと言う間に平らげます。デコルってキャンディの世界を救うものじゃなかったの?と驚いて尋ねるみゆき。ん、まあ、世界を救う前にキャンディの空腹を救ってるね。
 キャンディはデコルを集められるのは5人のプリキュアだけだと説明を続けます。それを訊いてみゆきは大喜び。いちいちリアクションが大きい。家族から何を騒いでいると苦情来ないんだろうか。いつもこんな感じなんでしょうか。
 喜んでエビぞりになったあげく頭をぶつけて痛がるみゆきを見たキャンディは不安がります。早く他の4人も探して欲しい。そうですね~。知性とか絶望的に足りてないしね。
 はっぷっぷ~。と不満なみゆき。ウルトラ○○と同じように口癖らしい。

 タイトルコール。知性はまだ当分先のようです。


 鬼ヶ島みたいな、悪の軍団の根城みたいな場所。ウルフルンは前回の腹いせに岩を殴りつけます。でも今週も出勤です。彼の後ろには人影。OPで居た鬼と魔女でしょうか。


 体育。あかねは張り切ります。バレーで縦横無尽に活躍。相手チームのなおとれいかは苦戦を強いられます。あかねと同じチームのやよいとみゆきはぎこちない動き。それでもあかねのフォローで点を取ります。バレー部のエース候補らしい。れいかのポニーテールが可愛い。というか、カッコイイ。顔面トスしたみゆきは後ろでへばります。やよい以上に運動音痴っぽい。
 
 あかねはみゆきとやよいをからかい半分で労います。みゆきは運動神経抜群の日野さんと優しい黄瀬さん…と一人納得して決めます。
 場所を移してお昼休み。東屋で一緒にお昼を食べているとみゆきはプリキュアをやろうと勧誘します。呆然とするふたり。学校に潜入していたキャンディはプリキュアと聞いて反応。みゆきはふたりの反応に構わずあかねに抱きついてやろうよ!と強く誘います。それを隣で見ているやよいはきっと心の中で「これは有りかも」と漫画のネタを閃いているかもしれません。後に一世を風靡する百合作家の誕生である。が、それはまた別のお話し。
 キャンディがみゆきに突撃して退場。

 プリキュアのことは秘密だと念押しするキャンディ。誰でもプリキュアになれるわけではないと言います。でも条件についてはキャンディも知りません。みゆきはドジでおっちょこちょいの自分でもなれたし…と考え込みます。自覚はあるらしい。
 そこにあかねとやよいがやってきます。キャンディを隠すみゆき。先ほどの話しに戻って、あかねはプリキュアの話しを断ります。バレーでエースアタッカーを目指しているのでそっちを優先。みゆきは了承するとエースアタッカーに関心を持ちます。あかねもノリノリで見学に来る?と誘います。
 みゆきの後ろでは先ほど羊のぬいぐるみ扱いされたキャンディがまだ腹を立てています。シプレ・コフレのバッタもん扱いされなかっただけ良かったんじゃないでしょうか。


②エースアタッカー
 放課後。バレー部。みゆきの応援空しくあかねは大苦戦。みゆきの隣に座っていた女子生徒達は今のエースはユカじゃないかと話し合います。コートの中のあかねは授業と打って変わって落込んでいます。意気揚々とみゆきを誘ったもののこれはちょっと面目も立たない。

 夕方。みゆきは一人下校しているとあかねのことを思い返します。悔しそうだったと呟くみゆき。何かを叩く音が聞えます。
 橋の下でバレーボールを打ち込むあかね。一人特訓しているようです。壁には何回も打った跡が残っています。ポタポタと地面にしたたる滴。
 それを見たみゆきは泣いていると思い元気付けようとあかねを呼びます。が、躓いて転んで土手を落ちます。みゆきを心配するあかね。心配している奴が心配されてどうする。それはそうとみゆきのお尻のラインが素晴らしい。
 みゆきはすぐに立ち上がると泣いているとハッピーが逃げちゃう、スマイルスマイルと笑顔を浮かべながら言います。泣いてないと答えるあかね。どうやら先ほどの滴は汗だったようです。落込んでない、今必要なのは特訓だと明るく答えるあかね。手伝うと申し出たみゆきに快諾します。ふたりで一緒に特訓を始めます。
 あかねの様子を見ると全く陰りがないので本音で言っているのでしょう。普通誰だって自分が打ち込んでいる事でちょっと躓いたくらいでは落込まないでしょう。そういうのは何度も経験しているだろうし、結局は練習、習熟あるのみとなる。人が本当に絶望するのはそれが全く実を結ばないことを悟った時だろう。
 夕日に包まれながらみゆきとあかねは一緒に笑顔を浮かべます。青春っていいね~。

 ウルフルン出勤。お疲れ様です。

 アイキャッチはサニー、キャンディ。CMといい、売る気満々です。


 日を改めてバレー部。みゆきはあかねを応援。特訓の成果か、今回は善戦。そこにウルフルンが割って入ります。絵の具を握りつぶして戦闘空間を創り出します。あっと言う間に絶望し始める人々。あかねも例外ではありません。きっと将来年金が貰えないとか、日本国債が大暴落どころか、デフォルト起こして大パニックとかそんな夢を見せられているのかもしれません。中学生には荷が重い絶望感です。
 何事かと驚くみゆき。前回も目撃しているはずですが、ここは1話を見逃したよい子のためにもおさらいを兼ねてキャンディが説明します。ウルフルンも説明。とても親切な人達です。時計の針は2をさします。
 ウルフルンは人間の絶望した顔ほど愉快なものは無いと言い、あかねを指して努力など無駄なだけなのにバカな奴らだと蔑みます。絵本の狼がそれ言うと洒落になってないんだよなぁ。最近改めて知ったのは、絶望した人というのは2パターンあること。一つは脱力して何もできなくなる人。もう一つはこの世界、他者に憎悪を向ける人。心に染みこんだ絶望と敗北感はその反動として憎悪を抱かせることがある。それは誰に対して、というよりもこの世界に対する復讐になることがある。世界から排斥された者は世界を憎むようになる…のかもしれない。
 みゆきは「私の友達をバカにするなんて絶対許さないんだから!」と憤ります。変身。

 バレーボールアカンベェ召喚。怯えるハッピーをキャンディが応援します。でも、やっぱり遁走。爆風に飛ばされて校舎に投げ出されますが、運良く壁に足を付けて反動でアカンベェを蹴り倒します。キックを打ち込むシーンで足が曲がっているのが女の子っぽい。
 体勢を崩したところで必殺技。これも説明してくれます。相変わらず疲れそうな気合充填。ところが気合入れて撃ったハッピーシャワーは外れてしまいます。これは酷い。なんというノーコン。初回で必殺技をすかったあげく、2話で外すとかどんだけ戦闘技能低いんだよ。これはちょっと作外講師として月影さん呼んだ方が良い。
 疲れてへばる暇もなくもう一回。が、今度は形にもならない。どうやら変身一回につき一回らしい。気合いが足りないとかじゃないのか。今回のプリキュア大変だなぁ。親御さんはごっこ遊びが楽になるかもしれませんが。
 アカンベェに捕まってしまいます。半泣きになりながらも泣かない、ハッピーが逃げちゃうと気丈に振る舞うハッピー。スマイル、スマイル、という言葉を訊いてあかねはみゆきの言葉を思い出します。あ、なるほど呼び水なのか。
 瞳に輝きが戻ったあかねは絶望状態を抜け出します。周囲の状況に困惑しながらも目の前に居る人がみゆきだと気付くあかね。うっかりハッピーも受け答えます。正体バレんの早ぇ。
 ウルフルンはめっさ悪い面であかねをにらみつけます。怖ぇよ。ウルフルンはあかねをさしてさっき友達とか言っていたが友達とか一生懸命だのはバッドエンドの世界に必要ないと言い切ります。
 「友達はくだらなくなんかないよ! 楽しいとき、嬉しいとき、友達がいれば2倍も3倍もハッピーになれるし、悲しいとき辛いときは傍にいてくれる。とっても大切なものなの!
 ハッピーの言葉にあかねは心打たれます。彼女の言葉どおり、彼女はあかねの傍にいて励まし一緒にいてくれました。
 アカンベェにトドメを指示するウルフルン。アカンベェにバレーボールがぶつかります。あかねは単身抗戦。自分を励まして応援してくれたみゆきを今度は自分が守ろうとします。想いを力に。光が落ちます。パターン入りました。


③太陽サンサン熱血パワー!キュアサニー!
 キャンディがすかさず説明に入ります。本作では先着5名に無料でスマイルパクトがプレゼントされます。いわゆるモニターです。視聴者の子たちは親に買って貰いましょう。定価3,675円(税込み)です。
 「なんやようわからんけど、やってみるわ!
 ノリが良いこと。それがプリキュアの資格。
 レディ。
 「プリキュア!スマイルチャージ!
 ゴー。
 かけ声もレッツゴーサニー、とそれぞれ違うようです。パフを燃やすと炎を全身に纏います。格好いいけど女児向けじゃねーだろ、みたいな男気溢れる変身。パフでお化粧。薄紅色に頬が染まります。可愛いというより勝ち気なイメージ。間違いなく女児より大きいお友達に人気が出そうです。まあ、来週までの話しかもしれませんが。すいません、私ボーイッシュな子ストライクゾーンから外れてまして。ただ、スパッツ否定派である私に「いいかも」と妥協させかねない決めポーズの破壊力は認めざるを得ません。
 「太陽サンサン熱血パワー!キュアサニー!
 冷静に考えると結構この口上もヤバイ。
 自分の口上に恥ずかしがるサニー。自分で言っているわけじゃないのか。「キラキラ輝く未来の光」と比べるとちょっとどうかなって気はします。日野さ~んとハッピーが抱きつきます。名字で呼び合うふたり。日野さんにピッタリと口上を褒めるハッピー。それを訊いてサニーも自信を持ちます。プリキュアの資格その2。騙されやすいこと。この子ちょろいわー。

 グルルっ、と睨むウルフルン。サニーは驚いてハッピーの後ろに隠れます。キャンディは悪い狼さんと言います。悪い狼さんで結構と返すウルフルン。絶対フラグ立ててるよなぁ、これ。
 アカンベェが上空からダイヴ。それを受け止めるサニー。OPよろしくアカンベェを持ち上げて投げ飛ばします。プリキュアのパワーは破格です。この勢いに乗ってキャンディはサニーファイヤーで浄化しろと指示します。……。今、ファイヤーって言ったよね。ファイヤーで浄化?
 気合いを入れてパクトに充填。戸惑うサニーにハッピーが続けてとアドバイス。これもしかして5回繰り返すんだろうか。最後の人みんなに見られながら気合い入れるとかちょっとした罰ゲームですよね。
 気合充填。炎の球が上空に浮かんでいます。どうせっちゅーの。ハッピーは秘密の特訓だよ、と呼びかけます。
 「プリキュア!サニーファイヤー!
 助走を付けて跳躍、バレーの要領でアタック。絶対これ浄化する気ねーよ。
 バテるサニーにハッピーが抱きつき…っていうか飛び込みます。日野さんがプリキュアになれてほんとに良かったと喜びます。デコルゲット。


 一件落着。元に戻ります。安堵するあかね。あかねもプリキュアになることを承諾。日野さんと呼ぶみゆきにあかねは名前で良いと言います。ちょっと照れながら友達やしな、と付け加えます。
 「これからよろしくな、みゆき
 「うん。よろしくね、あかねちゃん

 プリキュアって友達を大切にする子がなれるのかもしれないと思うキャンディ。


④次回予告
 EDの出だしがちょっと違う。面白い仕掛けです。
 「なにそれよくわかんないけど面白そう」。みんなそういうノリなの!?


○トピック
 プリキュアやる子この指と~まれ。みたいなノリでプリキュア勧誘。転校してきたばかりのみゆきが友達を作りながら、プリキュアをやりながら友情や成長を遂げていくのだろうと思います。シンプルで判りやすい導入。
 全体的に明るいノリで、プリキュアがプリキュアごっこしている感じ。スマイルというタイトルのとおり、このノリが作品の基調なのでしょう。敵も絵本から飛び出してきたような狼や鬼と判りやすい。とはいえ、ハッピーとバッドが対比されているように、理想と現実のギャップが随所に仕込まれているので、長期的にはみゆき達自身が困難や現実にぶち当たりながらもハッピーを目指していくのかもしれません。

 今回見てて一番感じたのは、普通の友達の作り方してるってことでした。前回みゆきがキャンディを助けようとしたのも目の前で困っている子を助けたかったからだし、河川敷であかねに声をかけたのも彼女を心配してのことでした。ただ「あなたのために何かしたい」「怖いけど捨て置けない」「力は無いけど助けになりたい」。その結果として芽生えているのが友情です。些細な好意や相手のために頑張れる力がそうしたキッカケを作っています。みゆきが素直にあかねを友達だと呼んでいるのは彼女の真っ直ぐさを示しています。そのみゆきの気持ちにあかねが応えるシーンは気持ちが良い。ここのポイントはあかねが生身でハッピーを助けようとしたことじゃなくて、すでに河川敷のシーンでみゆきはあかねのことを友達だと思っていて、その気持ちが伝わったときにあかねもすぐにみゆきを友達だと思えたことです。戦闘(非日常)が友情を作る一助になってはいるものの、最初のキッカケはちゃんと日常が契機になっています。あの戦闘がなくても、プリキュアにならなかったとしても、彼女達は友達になれたはずです。
 みゆきは力もないし、恐がりだし、ドジで誰かを救える力もない。けどそうしようとする意思が絆を作って実際に力を生み出していくことが短いエピソードながらも語られています。バレーの特訓が必殺技になるって意外と実践的。次回以降もどういう風に友達を作っていくのか楽しみです。当たり前のこと、その中に色々な力や可能性が秘められている。


 さて、今回の話しはここまで。こっから雑談。
 スマイルの物語は構造的に拡張性が高い構造になってます。結論から言えば敵と和解できる構造になっています。感想でも触れていますが、今回の敵モチーフは絵本でお馴染みの悪者です。で、この方達はどんなに頑張っても未来はバッドエンドと言っている。自虐ネタばりの身をはった主張をしています。子ども向けとしては絵本の悪者がやってきたという見せ方ですが、少数の犠牲(バッドエンド)の上に成立つハッピーエンドを容認するのか?という問いかけがいつでも出来る状況になっています。これは近年のプリキュアでは定番の構造です。
 元々プリキュアは光と闇、希望と絶望というような抽象的な勧善懲悪から出発しています。しかしそれ故の限界もある。一番判りやすいのは敵を救えないことです。言い換えれば必ず敵を倒さないといけない。彼らは悪であるが故に善を滅ぼす。動機と行動が一体ものになっている。彼らを改心させるということは属性そのものを変えてしまうことになるので、殲滅戦(どっちかが滅びるまで殺し合う)の域を出ません。また、改心した後どうやって生活していくかというところも現実的な問題としてあります。日常を重視するのがプリキュアなので、改心させて終わりじゃなくその後どのように日常を送って幸せになれるかまで提示しないと不十分。S☆Sの満と薫はこの点をオミットして出した解答の一つだろうと思います(S☆Sは生命賛歌の要素が強いので有りなんですけど)。その後プリキュア5で登場したダークプリキュア、デスパライア、ムシバーンは救うことが出来ていません。ムシバーンなんて浮気男なので和解しても居場所がない。救いようがありません。プリキュアは無理なハッピーエンドや救済を行わない傾向があります。よくも悪くも出来る範囲でハッピーを見せる。これはこの作品の真摯さだと思っています。
 フレッシュ以降から世界観が大きく変わっています。それまでは善と悪の勧善懲悪だった世界が、人間の世界になっています。これによって救済の道が開けています。人間であれば絶望したり憎悪した結果他者を脅かすことがあってもその原因が解決されればそれをやめることも出来ます。人間の中に善と悪があり、人間は変容する生き物です。そこが悪との大きな違いです。悪は悪のまま善になるということはできません。ちなみにフレッシュのラスボスであるメビウスはコンピューターですが、これはいわば罰そのものです。人間が犯した罪に対する罰なので彼は救う対象ではありません(救いようがない)。妙なところで論理的だったりするのがプリキュアの特徴です。ハートキャッチ、スイートも同様に人間(の心)との戦いを描くことで、物語全体として悲劇と希望、苦悩の中でも歩み続ける人間の賛歌を謳っています。
 救済とか和解とか言うと仰々しいですが、要するに暴力だけでなく優しさで解決できる可能性を提示できることも大切だという話しですね。女の子向けであれば尚更そうでしょう。日常を守るために戦う。優しさで相手を助ける。その結果として敵ともわかり合えるならそれはプリキュア自身にとっても意味あることだと思います。

 そうしたことを踏まえて見ると、スマイルの世界観は今の所どちらへも舵を取れる世界になっています。勧善懲悪として絵本の悪者をブッ倒せるし、いやいや彼らもハッピーになれる物語があってもいいんじゃない、とも出来る。私はどちらに行っても構いません。重要なのは人間が描かれていること。様々な出来事を通じて人間の心、行動、姿を浮き彫りにしていくことで人間そのものの光と影、その生の在り方を問いかけていく。それが私の物語の読み方です。どちらに転んでもプリキュアはそれに値する物語を提示してくれると思います。今まで8年そうやって付き合ってきました。
[ 2013年05月22日 21:17 ] カテゴリ:スマイルプリキュア! | TB(0) | CM(-)
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