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第42話「ピコンピコン!狙われたキュアモジューレニャ!」

○今週の出来事
①最後のピース

 音符を全て手に入れたマイナー勢。歓喜しているファルセットの横では、バスドラとバリトンがこれまでの不満とこれからの不安を呟き合います。後半の展開にも関わってくるところですがこの人達はファルセットほど洗脳が強くないので忠誠心は低い。

 音符が奪われた響達はアフロディテに相談します。ノイズとの戦いに不安を見せるセイレーンに響は力を合わせれば大丈夫だと答えます。しかしアコが今までのように甘くはないと言うと緊張した空気が場を包みます。
 明るい声で心配いらないと言うアフロディテ。ノイズは復活しない。

 楽譜が完成するやいなや、ト音記号が剥がれ消えてしまいます。ノイズが騒ぎ立てます。それを聞いて愕然とするファルセット。……ノイズ語判るんだ。

 響達の疑問にアフロディテは答えます。響達の心に宿ったハートのト音記号こそが楽譜完成のための最後の鍵。モジューレの中にト音記号が入っています。マイナーを欺くため偽物のト音記号を紛れ込ませたと音吉さんが説明します。心配して損したと言わんばかりにどうして教えてくれなかったのかとアコが尋ねると、アフロディテは敵を欺くには味方からと茶目っ気たっぷりに答えます。可愛いなこの人妻。それはそれとしてメフィストさんにも何か言わせてやってください。
 1話でセイレーンがト音記号がないと楽譜が始まらないと言っていたり、偽ミューズに扮した時に(ト音記号から生まれたので)モジューレが必要だと言っていた話しの顛末ですね。相変わらずプリキュアらしく話しの繋ぎ方がいい加減ですが、人の心から生まれたト音記号から楽譜が始まるのはこれまで本編や映画を見てきた人には納得のいく流れです。歌、音楽は人の心から生じる。1話では意味不明に聞えましたが、ここに至って音楽に仮託された人の心の物語が鮮明になっています。

 ファルセットはバスドラとバリトンに八つ当たりしたあげく、奪えと命じます。返事の代わりに目を逸らすふたり。やってらんないわな
 

②名探偵アコ
 冒頭の不安と打って変わって学校では和音と部活にいそしむ響と、聖歌に褒められて喜ぶ奏の姿が映ります。これが本妻の余裕。お互いに浮気しても問題ない。日曜朝から泥沼のようなドロドロぶりです。
 暢気なふたりの様子に呆れるアコ。セイレーンはトリオはモジューレに触れないので大丈夫だと気楽に構えます。ハミィも悪い心の持ち主にはモジューレは触れないと楽観。焼き芋美味しそうです。
 そんな余裕の姿にバスドラは吠え面をかかせてやると言わんばかりに策を試みます。

 落とし穴作戦。バスドラが暴れ、プリキュアが駆けつけたら穴に落としてモジューレをゲットする作戦。実際のところモジューレはマジックハンドや厚手の手袋で掴めるので響達が楽観視するほど余裕ってわけではありません。
 道路工事しているふたりの姿を見て不審がる4人。アコが何か小細工しているんだろうと言うと、3人もああ~と納得。蔑むを通り越してクズを見るような視線が向けられます。切ねぇ。
 スコップを使えばいいのにシャベルを使っているのがなんとも。日が暮れてしまうぞ。戦闘用の力を土木作業用に応用できないものなんでしょうか。ちなみに、今スコップとシャベルという語を使いましたが、どうやら東日本と西日本で使い分けが逆のようです。大型のものをスコップ、小型のものをシャベルと呼称するのは東日本で、西日本はその逆。
 「ふ~ん。ここに私達を落としてキュアモジューレを奪うつもり?
 即小学生に見抜かれてしまいます。内心の焦りを無理矢理隠して温泉を掘っていると誤魔化そうとします。それを聞いてまた例のクズを見るような目で見返す4人。特にセイレーンの眉をひそめた表情がキツイ。女子小中学生にこんな目で見られたら俺生きてけないわ。
 温泉なんて出ない、図体が大きい割りにやることが小さいと散々な言われよう。アコさんマジ毒舌。小学生に罵られたい特殊な趣味の人は大喜びです。やけっぱち気味に勝負を挑もうと足を踏み込むと水道管が割れたのか水が噴き出してそのままふたりはどこかへ飛んで行ってしまいます。

 口ひげを付けたアコが表彰状を読み上げます「温泉出た出た掘って出た。感謝感謝」。元上司として鼻が高いとセイレーンも大喜び。さりげに悪役時代のネタが使われるの面白い。この人猫の姿に戻れるんだろうか。ハミィと一緒に幸せのメロディを合唱して欲しいな。
 ドラトン温泉。微妙に語呂が良いのがニクイ。プリキュア割引よろしく、としたたかな響。いや、それよりもプリキュア風呂を希望したい。全力でのぞきに行きます。
 ……という夢でした。今度はバリトンが作戦を実行します。


 音吉人質作戦。
 玄関のチャイムを鳴らして正面から行きます。それもう作戦とかじゃないよね。出てきた相手を見て嫌そうに目を背けるふたり。
 「なによその顔、なんか用?
 平然と受け答えるアコ。もう敵としてすら見られてねぇ。上がらせて貰うと言うバリトンにどうやって?と返すアコ。どう見ても玄関をくぐれません。
 「どーせ、お爺ちゃんを捕まえてキュアモジューレを奪おうって作戦でしょ。ほんと単純よね
 知恵比べで小学生に完敗するバスドラとバリトン。この位の歳になると知恵も口も達者になってくるので厄介です。ちょっと前(40話参照)までは可愛げがあったのに。これはこれで有りなんだけど。
 「私同様明晰な頭脳、メフィスト様とはえらい違いだ」と内心思うバリトン。さりげに酷いな、おい。
 家の中から魚を咥えた猫が逃げ出してきます。音吉さんに捕まえてくれ~と頼まれて加勢するバスドラとバリトン。無事魚を取り戻した音吉さんはふたりにお礼を言うとアコと家に戻ります。前回同様この仕事報われないなぁ。
 お仕置きの雷。ファルセットが出撃します。


③傀儡からの解放
 ラッキースプーンでおやつタイム。今頃マイナーランドで大目玉を食らっているだろうと言うアコ。ご名答。
 全く緊張感のない彼女達のもとに和音が慌てて駆けつけます。聖歌が連れ去られたと言います。

 時計台に向かうと聖歌が捕らわれているのを発見します。警戒して中の様子を伺うセイレーン達を無視して中に入ったハミィはトーンを使って五線譜の結界を解除。聖歌も意識を取り戻します。部屋の中には誰もいません。不審がるセイレーン。
 時計台を出るとファルセットが待ち受けます。和音と聖歌を逃がしてファルセットに向き合うとモジューレを構えます。直後、和音と聖歌が4人のモジューレを奪取。捕縛はダミーで和音と聖歌を4人に近づけさせるのが狙いでした。ふたりはノイズに操られています。ファルセットの作戦になんて卑怯、ノイズ様の力を借りるなんて狡い、と物陰から様子を見るバスドラとバリトン。

 ファルセットは袋の中にモジューレを入れます。直接触っているけど良いんだろうか。勝ち誇るファルセットにアコは不敵な笑みを返します。ポケットからモジューレを取り出して見せます。こんなこともあろうかと先んじてすり替えたと言います。アコさんマジ策士。だから直接触れたんだろうけどファルセットも気付け。アフロディテ同様、しかし不敵な様子で敵を欺くには味方から、と響達に答えます。セイレーンも夏祭りの時に騙していたんで味方が味方を欺くのはスイートでは日常茶飯。
 「ああ、さすがだ」「面白くなってきたぞー」観戦モードのふたり。仕事するつもりねぇ。

 アコの機転で振り出しに戻ったものの、和音と聖歌はそのまま人質として使えます。再びふたりにモジューレ奪取の指示を与えるファルセット。「そこまでするかファルセット」。実況すんな。
 響は和音に辛い試合も一緒に乗り越えてきた最高のパートナーだと呼びかけます。奏が隣に居るのに堂々と言っちゃったよこの人。奏がマイナー落ちしたらどうしよう。しかしそこは本妻、妾の一人や二人容認する方向。奏は聖歌にスイーツ部みんなの憧れだと呼びかけます。目の前までふたりが迫ると突如雷が落ちます。わざと外した、今度はふたりに当てると脅すファルセットさんマジ外道。傍観していたバスドラ達もファルセットのやり方に不信を募らせていきます。
 響は何かに気付いたように一瞬間を置くと、判ったと頷いてモジューレを渡すと要求を飲みます。セイレーン、奏、アコも了解します。モジューレを持って戻る途中で和音と聖歌は膝を付いてもがき始めます。驚きつつも悪のノイズと戦っている、と状況を理解するセイレーン。隣に居る響はその様子を冷静に見ています。微妙なところで、判りにくい描写ですがおそらく先ほど響は和音と聖歌に正気の意思を感じ取ってふたりに賭けたのだろうと思われます。単に信じていただけなのかもしれませんが。和音と聖歌は正気に戻りそのまま意識を失います。傀儡が解けてノイズは地団駄を踏みます。

 ふたりに駆け寄ろうとした4人をファルセットが牽制。しかしファルセットがモジューレを拾うよりも早くハミィが咥えて持って行きます。ナイス。が、ファルセットも反撃を加えてハミィからモジューレを離します。地面に転がるモジューレ。一番近くにいるのはバスドラとバリトン。
 ファルセットはふたりに早く回収しろと命じます。響達はそれに触ったらタダでは済まないと彼らの身を案じます。それに対してお前達などどうなっても良い、ノイズ様のために身を捧げろと命じるファルセット。なるほど、和音と聖歌はいわば前座。このふたりにスポットが当たっているのね。
 ふたりがモジューレに手を伸ばして触れると目映い光が辺りを包込みます。光が消えると元の姿に戻ったふたりが立っています。ふたりは顔を見合わせると4人にモジューレを返します。ファルセットに嫌気が差したふたりはプリキュアを応援。これは予想外の展開。このふたりとの決着は年明けの最終決戦になるかと思ってました。


④勝負は持ち越し
 悪の心が消えたとはいえ、耳にはヘッドフォンがくっついたまま。再度ノイズによって再洗脳。目的のためには仲間をも犠牲する敵のやり方に憤った4人は変身します。

 自我を失い暴走したふたりと本気で戦えないためプリキュアは苦戦。味方してくれたふたりをただ倒すなんて出来ないと言うメロディとリズムにクレッシェンドトーンが答えます。
 「あなた達の力は倒すための力ではありません。信じるのです。大切な人を守るための力、プリキュアの力を
 長いプリキュアの歴史の中でこうして明言したのは初めてかもしれない。言わずとも長らく、いや本作だけを見ていても気付くことですが、もはやプリキュアは敵を倒せば良いという物語ではありません。如何にして人の心を救い、守るか。プリキュアの力とは想いの力であり、想いを届ける力。
 アンサンブルが直撃する直前、ふたりは正気に戻ります。同時にふたりの前に邪悪な力が落ちてアンサンブルは失敗。ノイズが横やりを入れます。決着がつくかと思いきや持ち越し。
 捨てセリフを残してファルセットとノイズが姿を消し、続こうとしたバスドラとバリトンをメロディが呼び止めます。助けてくれてありがとうとお礼を言うメロディ。リズム達も感謝の気持ちを表情に浮かべています。しかしふたりは勝負はお預け、モジューレは必ず頂く、と言い残して姿を消します。


 意識を取り戻した和音と聖歌とともに帰路につきます。
 夜。各々モジューレを不安げに見つめる4人。彼女達を追い詰めるように次の手が打たれます。


⑤次回予告
 メロディかっけぇ。メフィストの正義の拳が唸る。


○トピック
 まさかのバスドラ・バリトン回。いよいよ終盤戦の様を呈してきました。
 プリキュアは細かい話しの整合や設定を無視して進めることが度々あるんですが、物語の根本部分に関しては手を抜きません。まあ、そこを手抜きしたらどうしようもなくなるんですが、そこがちゃんとしているからこそ安心して見られる作品です。ツッコミを入れることはあっても欠陥として指摘しないのはそのためです。物語の本質がしっかりしていれば後はどうでもいい。

 マイナー側はノイズに洗脳されています。ここで重要なのはどうやってその洗脳を解くか。高出力の浄化パワーで悪の力をぶっ飛ばすのか、説得するかで物語の方向性が変わってきます。スイートは後者、つまり自発的な意思によって正気を取り戻させています。セイレーン然り、メフィスト然り。殴ることもありますが当人達の絆や想いを尊重しています。そもそも洗脳というのは意味的に自由意思の抹殺なので、これを克服し本来あるべき形に戻すというのなら自由意思の萌芽がなくてはなりません。浄化パワーで悪の力を払って解決というのでは結局当人の自由意思を無視していることに違いはありません。プリキュアはここで線引きをしていて、プリキュア自身に浄化パワーを使わせていません。アンサンブルでメフィストを殴ろうとした時も中断させています。仮に使ったとしても事前に想いが届いていれば必殺技は意思力の表現として捉えられるんですが、変なところでこだわるのがプリキュアの特徴。私が好きな点です。

 ハミィと親友だったセイレーン、アコの父親であったメフィストと比べるとバスドラとバリトンは響達と関係性が薄い。おそらく彼らは幸せの楽譜の歌い手候補とかそんなだと思いますが、それ故に取っかかりが無い。説得の難易度が高い相手です。実際今回元の姿に戻れたのも、正義の心を取り戻したというよりファルセットやノイズのやり方についていけなくなって嫌気が差して解けたという印象です。それで解ける洗脳って実は大したこと……ゴホゴホッ。冗談は置くとしても、彼らはファルセットほど洗脳が強くなく、見た目は異形だけどどこか憎めない人の良さがあることは当初から描写されてきたことでもあります。ただしそこですぐに元に戻るわけではなく再洗脳されているのが今回のポイントです。敢えて一手間かけている。
 これにはいくつか意味があって、バスドラとバリトンの本当の解放のための準備がまず上げられます。単なる内ゲバ争いで元に戻ったのでは不十分。セイレーンやメフィストのようにまた一緒に過ごせるようにならないと本当の解放とは言えないでしょう。モジューレを触ってはいけないと心配されたことや、お礼を言われたことで彼らとプリキュアの間に接点が設けられています。敵であろうと心配したりお礼を言うのはプリキュアのプリキュアらしい優しさです。そうした"情"が彼らの意思を変えていく契機になると予想されます。元々マイナー勢は洗脳によって敵になっているので、どうやって切り崩していくかがポイントになるわけですが、バスドラとバリトンをファルセットと差別化させることで先鞭をつけているのは上手い転換です。
 もう一つはスイート恒例の「敵だと思っていた相手が実は意思通じる相手だった」ことの再確認。プリキュア側から見たときの再評価です。響達はこれでバスドラとバリトンが切って捨てていい相手だとは思えなくなりました。スイートは物語的に多面性の構図をベースにしていて、桜の木のすれ違いから始まり人の心の表と裏、音楽が人を勇気付ける裏で人を悲しませるなどの両面性(多面性)を描いています。ひいてはどこまで線引きしていくかが試されている。セイレーンは仲間に出来る、メフィストもOK、バスドラとバリトンもこっち側。じゃあファルセットやノイズは? どこまで含めるのか、どこで線を引くのか。線を引いてしまったら「裏」がそれ自体になってしまって「表」は見えてこなくなる。プリキュアの最終決戦の緊張感、ドキドキやワクワクはここにあります。プリキュアの力はどこまで届くのか。ハッピーエンドになることは判っている。問題はどこまでそのハッピーを広げられるか、未来を切り開けるかにあります。



 さて、バスドラとバリトン。アンサンブルの直撃直前に暴走状態が解けていますが、実はこれ完全に正気に戻っていてノイズを騙すための演技を続けているのだとしたら面白いのですが、さすがにそこまではやらないかな。
 物語も残り僅か。奏の白ニーソ絶対領域を拝めるのもあと僅かと思うと寂しくなります。次期プリキュアでもナイスな太ももが見られることを願います。
[ 2013年05月22日 19:34 ] カテゴリ:スイートプリキュア♪ | TB(0) | CM(-)
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