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第6話「ガミガミ!お説教が生んだミラクルベルティエニャ♪」

○今週の出来事
①南野奏太

 ケンカしつつもふたりの仲が良くなってきていることに喜ぶハミィ。この調子で次はミラクルベルティエだと言います。聞き慣れない言葉を聞いて響と奏は口を揃えて訪ねます。「なんだったかニャ?」とよく分かっていないハミィ。一言で言うと新商品です。すでに販売されています。
 ハミィのテキトーさを見て心配する奏に対して、響は楽観的。考えすぎと響に言われた奏はそっちは考えなさすぎと言い返します。ついでにテストもイマイチと付け足し。これは余計。頭が良い割に頭が固くて融通が利かないと響も言い返します。今週も痴話喧嘩。定例行事です。
 「邪魔」
 道の真ん中で口論していると抗議の声。クールな印象の眼鏡っ娘です。是非準レギュラーでお願いしたい。少女の後ろから少年が現れて姉ちゃん注意されてやんの!と声をかけます。奏太、と奏。弟のようです。
 ごめんね、と謝る響に謝る暇があるならさっさとどいて、とにべもない少女。これにはさすがの…いや怒りっぽいので当然のようにカチンとくるふたり。奏が口の利き方について注意します。
 「口うるさ、あんた、モテないでしょ」
 怖いモノ知らず。アコさんパネェ。奏はモテモテですよ、テレビの外では。この前のバレンタインのときに素敵な人にチョコを渡したと言い返す奏。内心の動揺は隠しきれません。俺?と言う奏太に、義理だと返します。
 王子先輩?と訪ねる響に奏は待ってましたとばかりに今度のホワイトデーが楽しみだと言います。工場にあるワラ人形全部くれ。普段響に渡しているチョコやお菓子の方が手間がかかっていて本気出しているに違いない。
 「自分からチョコあげるのをモテるって言わないでしょ」
 至極適切なツッコミです。
 「そっちはチョコあげる相手もいなさそうだけど」
 言葉に詰まる響。奏から貰っているからいいんじゃないかな。
 「なまいきー」
 ふたりは口を揃えて言います。
 

 OPはもちろん映画宣伝仕様。メロディに手を差し伸ばすブロッサム→全員勇猛果敢に立ち上がる青キュアチーム→ソフトボールのユニフォームに身を包む黄色チーム。……。黄色はオチ担当。もう番組が違うじゃねーかよ! ムーンライトさんもノリノリ。ルミナス・パイン・レモネードの天然黄色チアガールが可愛い。サンシャインが監督に見える。ちょっとゴタゴタしていて暫く映画を見に行けないかもしれませんが、絶対見に行きます。
 これは珍しい提供の無い提供画面。脳内補完。


 ラッキースプーンは大賑わい。響も列に並びます。奏太はカップケーキをつまみ食いすると外へ出て行きます。それを見つけた奏が追います。行儀が悪い、お手伝いしなさいと注意しますが奏太は聞く耳を持ちません。調子に乗っていると躓いて転びそうになります。奏がナイスキャッチ。先ほどとは違って奏は奏太に心配の声をかけます。しかし奏太は遊びに行ってしまいます。
 その様子を見て「いいな~」と呟く響。


②お返し
 時計台前の公園。ハミィはカップケーキを食べながら響に奏が羨ましいのかと尋ねます。一人っ子だから兄弟にちょっと憧れると答える響。ハミィはカップケーキのお礼に今日から可愛い妹だと言います。当然遠慮する響。
 時計台が音楽を奏でます。独り佇むアコ。物憂げな表情をしています。響も時々ああいう顔をしていると気付いています。アコの足下にボールが転がります。奏太がサッカーをしようと声をかけます。しかしアコはしないと言ってそそくさと立ち去ってしまいます。とりつく島もない。
 響は奏太を呼びます。難しい子だと言うと、奏太はいつも教室で独りだと返します。奏太の思いやりに優しいと感想を漏らす響。奏太は恥ずかしがって抗議します。すると背中にボールがぶつかります。振り返ると「隙あり」とアコ。ナイスコントロール。無愛想かと思いきや面白い子です。奏太も元気に言い返します。
 響はホワイトデーにアコちゃんにあげるの?と訪ねます。姉ちゃんからしか貰っていないと答える奏太。すると思い出したかのように相談があると頼みます。バレンタインのお返しに奏にお返ししたいようです。

 夕暮れ。家に返ると玄関の前で奏が仁王立ち。エプロンとニーソの組合わせがどことなくエロく見える私は末期。奏はほっとくとロクなことをしない、遅くまで遊んでて心配したと語気を強めます。奏太がただ遊んでいたわけではなくアコのために気遣っていたことを知っている響は口を挟みます。しかし即却下。家に入れません!と怒ると奏太は泣き真似でやり過ごします。
 奏にそんなに怒鳴らなくても…と諫める響。ちゃんと怒らないと分からない、親が忙しいから自分が面倒をみなきゃいけないと奏は言います。責任感が強いのは良いことですが、それが強いと自分の目線でしか見なくなる。奏太は良い子だと弁護する響。彼女から見れば奏太は心優しい気さくな少年です。しかし奏からすると世話のかかる面倒な弟。視点が違う。弟がいる苦労なんて響には分からない、と言う奏に響は傷ついた様子で沈黙します。響の態度の違いに気付いた頃には遅く、響は一人っ子だから分からないと言い残して帰ってしまいます。


 奏が家に戻ると焦げ臭い煙で充満しています。キッチンに行くとテーブルが散らかっています。ゴソゴソと何かしている奏太。奏が声をかけると奏太は何かを背中に隠して話題を逸らすために王子先輩からお返し貰えた?と訪ねます。義理返しだったそうです。本気で返されたとしても困ります。あくまで王子ラブはポーズ。本命は響です。
 食べ物で遊ぼうとしていたんでしょ、いっつも人のに迷惑ばかりかけてロクなことをしない、と言われショックを受ける奏太。背中に持っていた箱を落とします。姉ちゃんなんか大嫌いだ!と言い残して部屋を出て行きます。
 箱に気付いて手に取る奏。「奏へのプレゼントだよ」響が声をかけます。箱の中に入っているカップケーキに音符があるのを見つけたハミィは響に知らせようとしますが今取り込み中。何故響がここへ?と問う奏に、バレンタインのお礼をしたい奏太に手伝いを頼まれて来たと言う響。奏は箱の中へ視線を落とすと果たしてカップケーキと「ねえちゃんへ」と書かれたチョコレートが入っています。「お姉さん想いの弟がいて羨ましいよ」そう言い残して響も部屋を出ます。奏も後を追います。


 時計台で反省会。メフィストは楽譜を取り出すと中身をセイレーンに見せます。中身は真っ白。驚きの白さ。冷や汗を垂らしてメフィストの言葉を聞くセイレーン。メフィストは水に顔入れるほどに語気を強めて催促します。相変わらずのギャグ要員。
 こんなに頑張っているのにあんなに怒らなくても…と不満を口にするセイレーン。音符の匂いをかぎつけます。


③奏でましょう奇跡のメロディ!
 浜辺で独り泣く奏太。響がすぐ後ろに立ちます。何やってもすぐ怒ると言う奏太に響も頷いて奏は怒りっぽいと相づちを打ちます。それを聞いた奏はお礼とは知らずに怒ったのは悪いけど奏太を甘やかさないで、と注意します。奏のためを思ってやったんだからいいじゃないと抗議する響に奏も人のためなら何をやってもいいわけじゃないと言い返します。奏太の肩を持とうとする響。たぶん兄弟への憧れが混ざっている。彼女は優しいお姉さんになりたいんだと思う。
 針のむしろになっている奏太は堪らずほっといてくれ!とその場を逃げ出します。当然の反応です。
 そこにセイレーンが現れ奏が持っていた箱を奪います。ハミィが飛び出し「いただきニャス」と箱を奪還。しかしセイレーンはネガトーン化させます。詰んだ。今週もセイレーンの収穫は無し。
 奏太の気持ちがこもったケーキをネガトーンにされ激怒する響と奏。対立しようがなんであろうが、人の想いを踏みにじることには断固として異を唱えます。変身。


 「リズム行くよ!」「OK」
 先ほどまでの口論はどこ吹く風。タイミングを合わせて攻撃するメロディとリズム。しかしリズムのパンチに力がありません。ハミィはリズムの心が弱っていると言います。その隙にネガトーンは奏太に不幸の音波攻撃。ピンポイントでかよ。嫌すぎる。マジ泣きする奏太。踏んだり蹴ったりです。さらにネガトーンはクリームのようなものを出すと奏太の自由を奪います。何か不自然な位にクリームがテカテカ光っていますが、おそらく大人の都合です。時節が悪かった。前回の次回予告の方が自然で目につかないと思うんだが。やり過ぎ考えすぎは時に逆効果を生みます。
 奏太を助けようと近寄るリズム。しかし奏太は姉ちゃんなんか嫌いだ!と叫び続けます。悲しみや苦しみが増幅されているのでしょう。相変わらずエグイなぁ。
 足を止めたリズムをネガトーンが襲います。非力ながらも果敢に立ち向かうリズム。逃げちゃった方が身のためと言うセイレーンにリズムは「力がでないくらいで大切な弟を見捨てるわけにはいかないのよ!」と叫び返します。
 ネガトーンの攻撃をメロディが引き受けます。リズムは奏太を助けに向かいます。自分は姉に嫌われていると悲観する奏太を励まし続けるリズム。
 「どうでも良かったら怒ったりしない!
 「大切だから怒るんだよ
 「でも、また怒らせちゃうよ。ケンカもする」
 「そしたら仲直りすれば良いのよ。今までだってそうだったでしょ?
 リズムは奏太に手を伸ばします。かかっているBGMは幸福のメロディ(曲名は不明。幸福の楽譜に書いてあった曲がこれ)。
 「帰ろう。お姉さんのところへ
 優しい表情と落ち着いた声、リズムが伸ばした手を奏太はつかみ取りふたりは抱擁します。

 ネガトーンは頭部(胴体?)からカップケーキ型のミサイルを放ちます。そんなビックリギミックがあったとは。それを全弾迎撃するメロディ。カッコイイ。
 「あのふたりは凄いんだよ。いつもケンカしているのにいざというときは当たり前みたいに守って、守られて、想い合ってる!
 「それが何? ていうかあんたは他人でしょ」
 「そうだよ。私一人っ子だから…私にはそういう相手がいない
 「だったらほっとけば、あんたには関係ないんだし」
 「関係なくても、ふたりには寂しい思いはして欲しくない。大切に思っているから私とリズムは本気で怒ってぶつかり合う。ふたりにもずっと仲良くケンカして欲しいんだよ
 自分に無いものが、無い故にその人に与えるものがある。見いだせるものがある。彼女は一人であるが故に心の結びつきを「暖かい」「羨ましい」と思えるのだ。無いことに絶望せず、そこから有を見いだす姿勢こそプリキュアのプリキュア足るところ。
 「私はふたりの気持ちを、お互いを思いやる心を守りたい!
 胸のモジューレが輝き出します。諸般の都合でスポンサーのCMが流れず、せっかくの新商品アピールが減じていますが心配ご無用。このアニメは玩具販促アニメ。存在そのものが宣伝。OPに映画宣伝を組み込むことでCMが無くても告知できます(これは数年前から実施済み)。
 「奏でましょう奇跡のメロディ! ミラクルベルディエ!
 「おいでミリー! 駆け巡れトーンのリング! プリキュアミュージックロンド!
 輪舞。フラフープというかチャクラム。しかし最も重要なのは脇丸見えなこと。
 「三拍子♪ 1・2・3! フィナーレ♪
 ここでも楽しそうな表情とかけ声。徹底しています。


 目を覚ます奏太。響が膝枕しています。なんて羨ましいポジション。何故ここにいると分かったのか訪ねる奏太に奏は落ち込むとここに来てた、いつも誰が迎えに来てたと思ってるのと穏やかな口調で言います。奏太に謝るとケーキを貰って良いか訪ねます。奏太は頷くと、ひとつ取り出して響に渡します。迷う響に奏はもう兄弟みたいなもんだし、と勧めます。
 カップケーキを食べたふたりは顔色が同時に変わります。ワサビ入りのカップケーキ。どうせそんなこったろうと思いました。
 夕日が美しい海岸で3人は楽しそうに追いかけっこをします。


④次回予告
 あそこは「しらべの館」らしい。音楽関係者は変人が多そうな気がするのは気のせいか。


○トピック
 すったもんだあって放送が伸びましたが2週間ぶりのプリキュア。
 フレッシュ同様プリキュア自身の心の持ち方で新しい力が出てくる展開。奏と奏太、響と奏太、響と奏の多層的な関係が描かれています。

 誤解やすれ違い、思い込みによってコミュニケーションが阻害されちょっとずつ関係にヒビが入っていく様子が今回も描かれています。しっかり者のお姉さんを演じる奏とお調子者だけど心優しい奏太の関係性はある意味フォーマット化されているといって良い定番のエピソードですが、そこに響が絡んでより複雑で重層的な関係性を生んでいます。響のこれまでの言動を見ると他者との結びつきについて彼女は少しナイーブなところがあります。奏との関係もそうですが、1話でも友達がいなくてもいいというエレンの言葉に「悲しいこと」だと言っていました。
 当たり前のことだし、面白くて面倒なところでもあるのが人間の関係性の見え方。奏から見れば奏太は手のかかる弟です。しかし響から見れば奏太は気遣いができる優しい子。視点や関係性によって見えるものが違うんですね。響は奏に彼女が思っているほど奏太が悪い子ではないこと、ふたりの関係が羨ましいと伝えたかったのだと思います。しかし奏は姉の役目にこだわっているのでそれがなかなか伝わらない。両者の視点の前提が違うからです。
 結果して、奏太は姉に信頼されていないのではないか、愛されていないのではないかと不信が募ってしまったし、奏は適切に自分の愛情を伝えることが出来なくなっていたし、響はその狭間で立ち往生。これを一つ一つキッチリ解決させています。

 リズムではなくメロディが力を発揮させているのが今回の戦闘のポイント。
 響は奏と奏太の関係を自分と奏の関係と重ねながらケンカしていても実は思いやりで繋がっていること、だからこそお互いの信頼に答えるために時にケンカして良いと断言するんですね。このとき自分が奏と口論していたことを肯定しているのも地味に良いところで、彼女は奏を信頼し信頼されていると自信を持っている。前回までの積み重ねが利いています。「仲良くケンカして欲しい」というのは奏達のことをだけでなく自分と奏の関係もそうだと言っている。それを聞いたリズムはその意図を理解したはずです。彼女達のケンカはもはや疑心暗鬼によるものではなく信頼をベースにしたものだと分かります(前回の時点で深刻なケンカはしていない。自然に解決できる程度までに協調が取れている)。
 上述したように響は人間関係についてナイーブなところがあって、兄弟を持たないことに一種の軽いコンプレックスがあったと見てもいいでしょう。奏太を擁護をしようとしたのもその表れのように見えます。1話から見ていて響の人物像をまだ掴めていなかったんですが、今回セイレーンとのやりとりを見て彼女の人間性を垣間見られました。「他人でしょ?」の問いに素直にそうだと認めた上で自分と関係なくても奏達の関係を守りたいと断言しています。その言葉の根本は「お互いを思いやる心を守りたい」です。前述したようにそこには彼女と奏の関係も含まれている。響は自分にない兄弟を羨むだけではなくそこから自分にも他者にも適用できる意志を見出したんですね。人と人を繋ぐ心を守りたい。プリキュアの主人公に相応しい強く前向きな姿勢です。リズムが弟を守るために力を出すよりもメロディが人の想いを守るために力を出したことでより普遍的な意味を提示しています。テーマ性と響の人間性を同時に表現した見事な提示です。

 毎回何かしらの理由でケンカしていますが、少しずつふたりの関係性や信頼が深まっています。多少の齟齬は折込み済み、本当の信頼を築くため、相手を知るためには良い面も悪い面も見つめた上で付き合っていかなければならないんだと言っている。プリキュアのそういう姿勢大好きです。この作品は決して人が心正しい者だとは見せません。ハートキャッチがやったように人の弱さも提示する。その上で何を見いだしていけるのか。そこに人の面白さと希望がありうる。



 ・・・
 これはここに記述しておかなければならないことですが、西暦2011年3月11日に東日本大震災が起こりました。おそらくこれは日本の近代史にも日本人の記憶にもしばらく残る出来事だと思います。かく言う私も被災者の一人です。現時点でも復旧は進まず、元の生活には戻れていません。全体としてみれば数年(場合によっては十数年)は要するでしょう。犠牲者も多く出ました。
 辛気くさいことを言うつもりは毛頭ありません。私が言うこと、やることは一つ。必ず再起してみせる。
 その意志とかっこよさをこの作品から学んだんだから、それを実証してみせる番です。絶望は天災や事故が人に与えるのではなく、諦めたり打ちひしがれたときに人から生まれる。人に出来ないこと、思い悩んでも変えられないことは引き出しにでもしまえば良いんです。考えることはこれからどうするか。その一点。そう自然に思えるようになったのもこの作品と7年歩んできたからだとも思います。キッチリ社会に還元していきましょう。
 そんな気楽なことを言えるのは幸いにして私がほとんど被害を受けなかったからです。本当に困っている訳じゃない。でも、みんながうちひしがれて暗い顔していても腹が減るばかりです。ご飯を用意する人がいなきゃみんなぶっ倒れてしまう。誰かがご飯を用意しなきゃならない。いつかそれで腹を満たした人がまた歩き出せるようになればそれでいい。だから私は自重も自粛もしません。自分のやりたいこと、やらなきゃいけないことをやる。そうすることが再建と再起への近道なのだと思ってます。


 いずれにしてもこの感想は今までどおり続きます。いつもどおりツッコミを入れながらセクハラしながら、プリキュアと全く関係ない話しを交えながら私が考えていることを散文的に書く(文才が無いからです)。この作品に勇気付けられた人がいることを示すためにも。
[ 2013年05月22日 19:15 ] カテゴリ:スイートプリキュア♪ | TB(0) | CM(-)
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