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第47話「嘘だと言ってください!サバーク博士の正体!!」

○今週の出来事
①ムーンライトVSダークプリキュア

 マリンとサンシャインは合流。お互いに状況確認。コフレは嬉しそうにマリンは頑張ったと言います。あのときのマリンはカッコよかった。しかしふたりともクモジャキーとコブラージャを倒したものの戦闘で疲労は溜まっています。
 そこへスナッキー達が大量にやってきます。すぐ返り討ちにするものの疲労と物量によって形勢が悪い。作戦会議よ、とマリン。
 「たーんま!
 タイムを申請。一か八かスナッキーに変装をしようと突飛なアイデアを出すマリン。この子らしい機転の利かせ方です。スナッキー達は取り囲みながらも律儀に待っています。マリンの案にサンシャインも同意。会長殿それでいいのか。
 作戦会議終了。あやうくスナッキー達が居眠りするところでした。再度物量作戦を展開するスナッキー。プリキュア大爆発で一掃します。サンシャインの珍しい変顔が一瞬見られます。ところで、その技で普通に切り抜けられるんじゃないの!?

 ムーンライトとダークプリキュアの一騎打ちが始まっています。ムーンライトのもとへ駆けつけるブロッサム。
 戻ってきた早々、何故戻ってきた?と言われてしまいます。お婆ちゃんは助けたので加勢に来たと答えるブロッサム。コッペ様が護衛という形でしょうか。しかしムーンライトは助太刀無用と一騎打ちにこだわります。元々そう言ってブロッサムを先に行かせたので当然な反応です。頷くブロッサム。待て、何しに戻ってきたのよ。
 一騎打ち再開。日曜朝から女児向けアニメなのにガチで戦うムーンライトとダーク。正直、ブロッサムが入りこむ余地がありません。こんなの怖くて入れねーよ。肉弾戦→ゼロ距離射撃→中距離からの射撃、と攻防の末に隙を生み出して回し蹴りのチャンス。戦闘経験値高ぇ。ところがサバークの横やりが入ります。ダークはそれを見てニヤリと笑います。一騎打ちにこだわるつもりはないようです。博士が自分に味方しているのも彼女にとって好印象なのでしょう。
 サバークを初めて見るブロッサム。そういえば面識がありませんでした。
 
 その頃えりか達は作戦通りスナッキーに扮して基地を歩きます。…どこの覆面レスラーだ。いや、それ以前にその格好、スナッキーの生皮剥いだのか?
 スナッキーの集団と遭遇します。何事か話しかけられます。テキトーに答えますが相手は疑問符を浮かべています。言葉が通じない。プリキュアを探しているようなので何気なく離れようと相談。堂々とそのまま行こうするえりか達。当然呼び止められます。めっちゃ不審な目で見られています。上手くポプリがプリキュアを見つけたと言って気を引きます。
 スナッキー達が行ってしまうと、そのまま逆方向に逃げるえりか達。しかしスナッキー達に感づかれてしまいます。

 えりか達は無事お婆ちゃんと合流。ところがお婆ちゃんは彼女達の変装を見て「スナッキー!」と警戒して構えを取ります。高齢とはいえ強そう。いや、そんなことより問題なのは変装を見破れてないこと。これはあぶない。認知症とか痴呆症とかの意味でヤバイ。やはり薫子さんも人の子だったか。正体を明かすと警戒を解いて歩み寄ってきます。
 再会を果たして緊張の糸が切れるえりか達。疲労困憊で精神的にも限界です。コッペ様がココロポッド(の下部)を出します。心の種が詰まっています。光り輝くと、えりか達の体力は回復。ゲームでいうところの回復ポイントまたはセーブポイントです。
 お婆ちゃんは頑張って集めた心の種がみんなに力を与えてくれたと説明します。同時に地球でプリキュア達の帰りを待つ人々のシーンが挿入。プリキュアは常に人々と共にある。お婆ちゃんの言葉にジンワリと瞳を揺らすえりかといつき。

 スナッキー達が押し寄せてきます。体力も回復してやる気も充実。再度変身。来た! これこそ私が求めていたもの。映画であったマリンとサンシャインの合同変身。しかしその真価はえりかの脚! 一瞬ですがワンピースから素足が見えます。映画とこの回でしか見られないシーンです。ありがたや、ありがたや。東堂いづみ先生に厚く御礼を申し上げます。わたくしは三国一の幸せ者でございます。

 最終決戦だからこそ変身シーンは大事。心機一転、死地に向かう。その覚悟と決意。華々しさ。変身シーン(男の子向けロボットアニメだと合体シーン)や必殺技のシーンは何度見てもカッコイイのです。
 スナッキーを鎧袖一触。


②史上最弱のプリキュア
 ダークの攻撃とサバークの援護射撃でさしものムーンライトも劣勢。ブロッサムは邪魔しないで!とサバークに挑みます。
 サバークはビームを振り回してブロッサムを迎撃。博士という割に力業です。ブロッサムに注意が向いて隙が生まれたムーンライトをダークは執拗に攻撃します。自分が真のムーンライトになると叫びます。

 サバークの攻撃で膝をつくブロッサム。見下ろしながらサバークは結局史上最弱のままだ、と蔑みます。
 変わった、チェンジしたと答えるブロッサム。
 「確かに昔の私は弱くて臆病でとても引っ込み事案でした。でも、えりかと出会って、プリキュアになって、気づいたんです! 太陽のように強く明るい人も、月のように深く静かな人も、みんな心のどこかに悩みを抱えては苦しんでいて…それでも光を求めては一生懸命生きているんだって
 少し、私に涙を拭く時間をください。……。よし。ブロッサムの肩にシプレが抱きつきます。頷くブロッサム。マント装着。ほんと、カッコイイ。

 サバークの攻撃をかいくぐりながらブロッサムは叫びます。
 「私は一人で殻に籠もっていては分からなかった、人の想いを知ったんです!
 「人の想いなど必要ない! 弱ければ何も守れないではないか!」
 「今の私には大切な仲間がいて、愛する家族がいて、大好きな友達がいます!
 砂漠化した地球を背にして、彼女はサバークに己の意思をぶつけます。
 「私はこの世界が大好きです! ちっぽけでも史上最弱のプリキュアでも、みんなの心を必ず守ってみせます!
 「その気持ちだけは誰にも負けません!
 歴代のプリキュアの女の子が絶対に必ず持っている心…優しさ、真っ直ぐさ、それを伝えられる一生懸命さ、その気持ちを守り抜いて本当に叶える強さ。彼女は紛れもなく当代プリキュアの主人公です。

 ブロッサムの言葉と姿にムーンライトは勇気付けられます。ダークの拳を片手で受け止める。「プリキュアみんなの想い、受けてみなさい」 覚醒タイムです。

 サバークの射撃を回避したブロッサムはタイミングよくシプレと分離。シプレがサバークの気を引いている隙にブロッサムはサバークを蹴り飛ばします。前回に引き続き妖精と連携しています。
 形勢は逆転してダークを一方的に攻撃するムーンライト。ダークの腕を掴んで右・左と蹴ってさらに回し蹴りを決めます。体術がハンパねぇ。
 ムーンライトの追撃からサバークはダークを守ります。


③サバークの正体
 仮面が割れて地面に落ちます。苦悶の声をあげるサバーク。そしてムーンライトはサバークの素顔を見て凍り付いたように動きが止ります。
 「お父さん!
 みんな分かってた。視聴者みんな分かってた。じゃなきゃ誰だよって話しです。お婆ちゃんの言葉の真意に気づくブロッサム。遅いです。
 「私はいったい…」
 どうやら記憶が曖昧らしい。仮面は洗脳かなにかでしょうか。
 ムーンライトは変身を解いて、自分の姿を父親に見せます。「お父さん、忘れたのですか? あなたの娘のゆりです!」子どものように涙を瞳に浮かべて訴えます。彼女もこういう顔するんだ。
 ゆりの姿に気づいたサバークはゆりの名を呼びます。駆け寄ろうとするゆりをダークは阻みます。
 「よくも私の父を傷つけてくれたな!」
 動揺するゆりにダークは自分を生み出したのはサバーク博士だと言います。俯くサバーク。記憶が戻って混乱していたようですがダークを作った心当たりがあるらしい。
 「私はサバーク博士の手によって作られた存在。その理由はただ一つ、ムーンライト、貴様を倒すことだ!
 自分を倒すためにダークプリキュアを作った。コロンを殺したのもサバーク。父はゆりの方を見られず顔を背けています。
 「お父さん! 何かの間違いですよね!? お母さんと私を置いてこんなことになるなんて…お父さん!
 娘の呼びかけに父は何も答えず一層顔を背けます。無言の肯定。ゆりはがっくりと膝を落として手からプリキュアの種がこぼれ落ちます。
 「月影博士はお前の父ではない。私の父。サバーク博士のためにお前には消えて貰う」
 無力化したゆりに容赦なく躍りかかるダークプリキュア。ブロッサムが守ります。苛立ち、消えろ!消えろ!と癇癪を起こしたようにブロッサムを攻撃するダーク。彼女の存在理由はムーンライトを倒すこと。彼女の唯一の居場所はサバーク博士。それを奪おうとするゆりを彼女は許せません。
 ゆりを守りながらブロッサムは毅然と言います。
 「ゆりさんのお父さんがこんなことになったのにはきっと何か深い訳があったんです。そのお父さんを守るためにもここで負けるわけにはいきません。ゆりさんは言いました。ダークプリキュアに打ち勝つことはかつての自分に打ち勝つことだって。私の憧れの強くて優しいゆりさんは決して自分に負けるような人ではありません。お父さんを、自分の本当の気持ちを信じてください!
 落ちたプリキュアの種に手を伸ばすゆり。しかしまだ躊躇いがあります。
 「私達プリキュアの想いはゆりさんと共にあります!
 ダークのビームを打ち消すブロッサム。閃光の中でゆりはブロッサムの姿を見つめます。スカートからのぞく太ももがたまらない。などと思った私はどう足掻いても人の道に戻ることはできないだろうと思います。しかし偽りの生よりも真実の生を求めたい。だから言います。スパッツは要らないのです。
 ゆりはすぐにプリキュアの種を掴み取ります。自分を信じて真摯に声をかけ、その身を挺して戦ってくれる人。未熟で史上最弱と言われながらも決して立ち止まらず進み続ける意思。それを見せられてここでやらなきゃ女がすたる。ちょっと先取りしました。
 ブロッサムの隣に立ち、ゆりは構えます。ダークの渾身の一撃が放たれます。結界によって防御。毅然と立つゆりの隣でブロッサムは膝を落とします。度重なるダメージと疲労のせいでしょうが、生身のゆりさんの方がブロッサムより耐久力があるように見えてしまう。あながちそれが冗談に見えないところがゆりさんの凄いところ。
 ブロッサムを抱き留めてゆりは感謝の言葉をかけます。
 「キュアブロッサム、あなたのおかげで私はもう一度戦う勇気を取り戻したわ。ありがとう
 涙を堪えるブロッサム。彼女の憧れの人は強くて優しい。


④プリキュアの絆
 再びダークと対峙するゆり。変身。

 花びらが舞う中で、宿命の戦いは最後の幕を上げます。
 「たとえ私が消えたとしてもブロッサムがいる。マリンがいる。サンシャインがいるわ
 「そいつらを全て倒すだけのこと」
 「簡単には倒されない。それがプリキュアの絆!
 最強の一撃を発動。フォルテッシモ。ムーンライトのフォルテッシモは事実上対ダーク戦のみに使用されています(サンシャインと共同で使ってはいる)。
 雌雄を決せんと地球をバックに激突する二つの魂。スケールでけぇ。ムーンライトに力を貸すように色とりどりの花びらが舞います。
 「勇気、愛、友情、優しさ、悲しみ、喜び、たくさんの気持ち、みんなの心、仲間との絆。命と心に満ちあふれたこの世界を私は守る!
 ダークプリキュアのオーラを圧倒するムーンライト。彼女は私怨で戦ってはいません。彼女が信じる人のために、彼女を信じる人のために彼女は命を燃やす。
 「ハート!キャッチ!
 カッコイイし決めセリフなのも分かるんだけど、ムーンライトがハートキャッチ!っていうと思わず吹いてしまう。今更だけど、ハートキャッチって言ってるのに爆発するのはどうかと思う。シリアスなんだかギャグなんだかわかんねー。

 宿命の対決の終わり。そして審判の時。


⑤次回予告
 苦しみ、悲しみ、後悔と過ちを糧に人は幸せを、笑顔を生み出せるか。


○トピック
 最終決戦その2。ダークプリキュア編。
 地球をバックに戦うプリキュア。凄くスケールが大きい。プリキュアが背負っているもの、プリキュアが何のために戦っているのかを考えればこのスケールの大きさは正しい。間違っても彼女達は地球を守るために戦っていません。彼女達は人として人の心を守るために戦っている。人の心を弄び踏みにじる悪を許さない。しかし悪を倒すことがこの物語の目的でありません。人の心を生かすこと。それがこの物語がなすべきことです。それを叶えるために最終決戦は勢いを増しています。


 ムーンライトとダークプリキュアが第1話からライバルだというのは分かっていましたが戦う理由は不透明でした。ようやくダークがムーンライトにこだわる理由が分かります。彼女は居場所、自分の存在意義を確かめたかったんですね。誤解を恐れず言えばダークは父親を欲しがっている子どもなのです。
 ではムーンライトとの戦いは父を求め合う子ども達の戦いなのかと言えばそれは違います。ダークは私怨、つまり個人的な理由で戦っていますが、ゆりは違います。ここにハートキャッチがこれまで紡いできた物語の意味があります。

 ムーンライトとダークの話しをする前に、つぼみの話しを先にしましょう。
 何故主人公よりもその周囲の人々の方に問題や課題があるのか。それは主人公のつぼみが他者の力になれることを証明するためです。他者との関わりの中でつぼみはそれまで独りでは知り得なかった人の心の奥深さと美しさを知ります。色んな花がありその花々はどれもが輝こうと必死に頑張っている。他者の問題を通して見ることでつぼみは学び、「人の想いを守る」自分へ変わると決意しています。引っ込み事案だから社交的になるなんて単純な事ではなく、彼女の深い洞察と思いやりが昇華され本当の意味での人間性の成長を遂げています(これをさりげなくやれるこの作品の真摯さが大好きです)。そんな彼女がどうやって人々の助けとなれるのか。それはこれまでもえりかやいつき、ゆり、クラスメイト、街の人々との関係の中で示されています。えりかと一緒にファッション部をやる、いつきとゆりを誘う、ゲストキャラ達に助言や気持ちを伝えています。映画でもそうです。彼女は些細な事柄でも自分なりの意思をちゃんと伝えることで小さな変化やキッカケを作っています。
 プリキュアの戦闘はいわばそれらの集大成です。決してプリキュアは力の強さで勝ちません。想いの強さ、プリキュアの女の子達が正しいと思うものを戦闘力として表現します。前回のマリンとサンシャインもそうです。

 さて、話しをムーンライトに戻して、失意のゆりをブロッサムは励まします。根拠もなく何か深い訳があるのだと言う(実際サバークに何か理由があるのだろうとは思われるし、彼の心も救済の対象になるでしょう)。彼女が伝えたかったのはゆりを信じているということです。あなたは弱い人じゃない、あなたは立ち上がれるのだと。ブロッサムがゆりを信じる強さの証明として彼女はダークの一撃を弾いています。彼女の力強い真摯な想いにゆりは応える。
 これをご都合、綺麗事として取ることも出来ます。でも実際、人は愛されることに飢えているんです。誰かの役に立ちたい、誰かに必要とされたいと誰だって思っている。自分が全く役立たずで誰からも必要とされていないゴミなどとは思いたくない。自尊心がそれを許さない。でも現実はその願望をなかなか満たせません。自分の代わりはいくらでもいるからです。自分も他者を取っ替えひっかえしてしまう。多くの人は慢性的な孤独感を持つ。あまり目立ちませんがつぼみは深い愛情を持っています。ちょっとしたことでも感心して他者を褒めたり、ちょっかいをかけてくる。そして必ず応援してくれる。小さなことですがこれは凄いことなのです。人に信じて貰える、自分をひとかどの人間だと認めてくれる人に出会えることは自分を肯定する上で大きな励みになります。愛情が人の心を潤す。結婚詐欺や高齢者を狙った詐欺をよく見かけるのはこれを利用したものだからです(例え悪いなぁ)。

 そろそろ話しを纏めると、ムーンライトはブロッサムに勇気付けられたことで大切なことを経験します。それは自分が独りではないこと、自分もまた誰かに助けられ、誰かを助ける、みんなと共にある存在なのだということ。彼女はかつてダークと戦ったときのような孤高の戦士ではありません。33話で復活したときとも違う。本当の意味で仲間に支えられ、みんながいる世界を守りたいと思う、人の心をその強さとする正真正銘のプリキュアとなります。
 「父に愛されたい」「独占したい」という想いで力をふるうダークに対して、ムーンライトは心の繋がりをもって挑む。渇望し続け他者から奪うことで充足しようとするダークと、仲間達と絆を結んでいくことで豊かさを得るムーンライトとでは後者が勝つのは当然です。自己と他者、その相互関係によってお互いがお互いになにがしかを与え合い、受け取り合う中で豊かさを得ていくことを肯定(提示)しているのがプリキュアの物語であるからです。また、たとえ弱くとも心の強さ、正しさ、真っ直ぐさを持つつぼみがみんなを勇気付けて変えていける、その力を示してもいます。


 最終決戦は順を追いながらプリキュアの強さを証明していますがこの戦いもまだ過程の一つです。本当に重要なのは戦いに勝つことではなく、人の心を生かすこと。前回大幹部に救済の可能性を示したように今回はブロッサムがムーンライトの心を支えて生かしていますが、サバークの心、ダークの処遇が残っている。さらにはデューンとは何者なのか。
 それら全部ひっくるめて泣いても笑っても残り2話。史上最弱のプリキュアは悲しみを喜びに、涙を笑顔に変えることが出来るのか。5代目プリキュアの真価見せてもらいましょう。
[ 2013年05月22日 13:29 ] カテゴリ:ハートキャッチプリキュア! | TB(0) | CM(-)
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