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第28話「サバーク史上最大の作戦!夏休みの宿題おわりません!!」

○今週の出来事
①夏休みの過ごし方

 ビーチパラソルを広げて椅子に腰掛けながら不適に笑うコブラージャ。
 とある家庭では子どもが友達とゲームを遊んでいます。母親は朝顔に水をやりなさいと注意しますがゲームに夢中で聞く耳を持ちません。宿題も家の手伝いもしようとしない息子からコントローラーをひったくるとデザトリアンになっちゃうわよ、と脅します。デザトリアンって一般に名前まで知られているんだ。
 アホみたいに高笑いするコブラージャ。いつの間にかデザトリアンが3体も居ます。先ほどの少年達は心の花が抜き取られています。夏休みが終わりに近づき子ども達が必ず心の花を弱らせると踏んでいたコブラージャは自分の予想が的中してうっとり。クモジャキーとは別の意味で鬱陶しい人だなぁ。最強最高の作戦の始まりだ、と宣言します。デザトリアン達は口々に夏休みの宿題なんかしたくない!と叫びます。中の人頑張るなぁ。
 ハートキャッチ史上最小のセコイ作戦の始まりです。

 えりかの部屋。昼過ぎだというのにえりかはあくびをしながらだらしくつぼみ達に挨拶をします。パジャマのままです。コフレ曰く夜遅くまでDVD見たり漫画読んだり服作ったりして夜更かししていたようです。えりかは夏休みだからいいじゃん、と完全にダラケモード。つぼみはおっちょこちょいなところがあって寝坊することはありますが、えりかは手を抜くときは本気で手を抜くタイプのようです。

 いっただきま~す、とアイスを食べるえりか。これが朝食のようです。暑くてご飯を食べる気にならないと言います。ちゃんと食べないと夏バテすると注意するつぼみの言葉を平気平気と流して何して遊ぶ?と話題を変えます。ダメダメな臭いがプンプンします。そんなえりかの頭をパシパシと叩くもも姉。シプレ達は固まります。この偽装リアクションは細かくて面白い。
 もも姉はこれから宿題をゆりとやると言います。ゆりは宿題全部終わってそう。ゆりは百合キャラなので宿題に頭を悩ませるももかを見て、素っ気なく指導しつつも内心ではそんなももかが可愛くて仕方ないと思っている。そんな人に違いない。辛気くさい顔してますが、中身は面白い人のはず。
 夏休みは長いから宿題はまだ大丈夫と言うえりかに残り半分もないですけど、とつぼみ。えりかの動きが止まります。カレンダーとにらめっこして残りの日数を数えるとつぼみの言うとおり数える程度しかありません。
 ももかに聞かれて、残りの宿題は読書感想文だけと答えるつぼみ。いつきは終わっています。それを聞いて焦り出すえりか。面白いなこの子。そのまま過ぎて。いつきが今日は宿題をやろうと提案します。えりかの中で天使と悪魔がせめぎ合うまでもなく悪魔のささやきが勝利します。天使弱ぇ。遊ぼう!と言うえりか。宿題は最終日に片付けると言います。ももかは毎年泣きながら徹夜するくせにと茶々を入れます。
 レッツエンジョイ夏休み!と遊ぶ気満々なえりか。典型的なダメな子どもの例です。だいたい夏休みの宿題は夏休みが始まる前に終わらせるもんです。そして新学期になって内容を忘れているというパターン。

 公園で遊ぶ子ども達。そばを通るえりかは何で図書館?と不満そうに言います。読書感想文の本を読みたいとつぼみ。いつきも読みたい本があると言います。本を読まなさそうなえりかには図書館は魅力がないようです。
 つぼみはえりかの格好を見て珍しくラフなコーディネートだと言います。実際、ラフっていうか、もう、酒を買いに出てきたおっさんかよというくらいにテキトーです。髪の毛もはねています。夏休みだし知り合いともそんなに会わないでしょ、と言い訳。なんという手抜き。女の子の見てはいけない姿のような気がします。女性の化粧前の姿や、私生活を見てはいけません。それは失礼とかそんなんじゃなく、自分が後悔しないために。
 忘れ物はしてもおしゃれは忘れないのに夏休みで身も心もだらけていると評する妖精達。実際えりかの表情は腑抜けの極みです。

 図書館。えりかは机に座って勉強する人たちを見てプレッシャーを感じます。つぼみはハードカバーの厚い本を手にとって読みたい本だと言います。それを見てえりかは「そんな分厚い本!?」と声に出してしまい周囲から注意を受けます。いつきはすでに読んだようで、面白くて一晩で読んだと言います。また「一晩!?」と声に出すえりか。本を読まない人にとっては本を読む人の行動力は理解しがたいのかもしれない。

 読書感想文オススメコーナーの本棚を眺めえりか。しかし「宿題」の二文字に気後れします。コフレがふたりが宿題をほとんど終わらせて焦ってる?と心中を言い当てます。宿題をやった方がいいと言ってくるコフレを掴んで大声で言い返すえりかに周囲から怒った視線が集中します。図書館では静かに。
 
 えりかは結局本を借りず終い。夏は暑くて勉強にならないから学校は休みなのになんで宿題があるの?と疑問を言います。これにはいつきも返答に困った様子。夏は勉強を忘れて思いっきり遊ぶのがいい!とまで言い出します。小学生達も遊んで・・・と公園を指し示すと誰もいません。先ほどはたくさん居た小学生達の姿は見あたりません。サッカーボールだけがポツンと残されています。
 静かすぎて違和感を覚えるいつき。つぼみ達からは見えませんが遊具の陰に水晶玉が転がっています。


②宿題なんて大嫌い!
 静寂を打ち破るようにして、上空から巨大な塊が落ちてきます。反射的につぼみを庇ういつき。反応早い。塊の正体はデザトリアン。今回は早めの変身です。

 攻撃してきたデザトリアンを避けて、回し蹴りを決めるブロッサム。油断なく戦闘態勢を取ります。しかしデザトリアンは予想に反してダメージで動けません。デザトリアンにも夏バテってあるのかな?と警戒を解くマリン。サンシャインは何かおかしいと警戒を解きません。
 するといつの間にか周囲をデザトリアン達が囲んでいます。これまで見たこともないほどの数のデザトリアン。でもデザイン的には似たり寄ったり。鉛筆やノート、丸っこいのは消しゴムでしょうか。これだけ多いと心の種も多そうです。大量ゲットのチャンス。

 何で夏休みに宿題なんてあるんだ! 宿題なんて嫌いだー! 宿題反対!と口々に抗議の声をあげるデザトリアン達。ブロッサムは目の前のデザトリアン達が夏休みの宿題をやっていない子ども達だと気づきます。
 「そのとおり」とコブラージャが姿を現します。相変わらず取り巻きのスナッキーがいい味出しています。やるべきことをやらずダラダラと過ごす子ども達の心が僕らには都合がいいと言います。どっかのマリンさんも該当者です。
 一斉にデザトリアン達が襲ってきます。珍しく反応が遅れるマリン。ブロッサムは拳にオーラを込めると単身突撃。ばったばったと倒していきます。格好いい。やっぱ多数の敵を倒すのは爽快です。不意の反撃にもサンシャインと連携して対応。この動きは面白いな。
 一方マリンは鉛筆デザトリアンの連続攻撃に逃げ惑うばかり。ブロッサムがフォロー。マリンは朝食を抜いたツケが回っているようでバテ始めています。デザトリアンとの乱打勝負にもスタミナ切れ。サンシャインが助けに入ります。
 小さいデザトリアンもいるようでツッコミを入れていると何体もとりついてきて埋もれてしまうマリン。今回は全体的に役に立ちません。宿題が嫌だと言うデザトリアンにその気持ちは分かると答えます。そりゃそうだ。しかしマリンダイナマイトで一掃。

 尻餅ついて息を切らせるマリン。いつもより力が出ません。シプレコフレがご飯を抜いたから、夏バテだ!と叱責します。
 デザトリアンはまだまだ控えておりキリがありません。コブラージャは宿題が嫌なら学校を無くせばいいと言い出します。ブロッサム&サンシャイン「え?」 マリン「お!」 …プリキュアの中に不審な者がいます。
 デザトリアン達はそうだそうだ、とコブラージャの言うことを聞き入れ学校壊しに一致団結し始めます。いやいや、学校壊しても宿題はなくならないでしょ。制度や慣習を壊さないと。
 「良ければ中学校も」と言い出すマリン。裏切り者がいます。コフレからツッコミを受けます。場所を小学校へ移します。


 口々に抗議の声をあげながら小学校を目指すデザトリアン達。多っ! 確かにこれは規模的にはハートキャッチ史上最大です。内容は宿題をやりたくないっていうだけですが。
 小学校に到着。コブラージャが扇動して学校を壊せと命じます。
 学校を襲うデザトリアンをブロッサムとマリンがはじき飛ばします。かっとんで他のデザトリアンも巻き込んで盛大にぶっ飛びます。マリンは相変わらずスタミナ切れ。運動神経に自信があろうと本来の能力を出せなければ意味がない。
 宿題で悩む気持ちが分からないくせに!とコブラージャに抗議するマリン。嫌ならやらなければいいじゃないかと言われて「それもあり!?」。ダメだこいつ早くなんとかしないと。「ありません」「ですよね
 子ども達の怠け心を煽って大きくしてさらに学校を壊して学ぶ意欲を取りあげる、やがてやる気や夢や希望も沸いてこなくなる、そうなれば心の花も枯れて心の大樹も枯れて世界は砂漠化。というのがコブラージャの筋書きらしい。筋は分からんでもないけど、気の長い話だなぁ。小さいデザトリアンをポイ捨てするブロッサム面白い。

 僕って完璧!と自画自賛するコブラージャの横を猛スピードでデザトリアンが投げ飛ばされていきます。
 「そんなことさせません!
 「夏休みの宿題は今まで頑張ってきたことを忘れないために、あるんです! 勉強をする習慣を忘れないために!
 「嫌になることもあるかもしれないけど、それだけじゃない! 思い出して! 勉強ってすごく楽しいってこと!
 学ぶこと、知ること、自分の中で知識が繋がっていくこと、自分と世界が繋がっていくことを体感するのは楽しいことです。知的欲求も人間の持つ欲求。
 「そうかなぁ
 「マリンいったいどっちの味方ですか!」全くです。

 不意を突かれデザトリアンに襲われるマリンをサンシャインが助けます。「マリンはそれでいいの?
 「苦手なことから目をそらして、言い訳して、全力を出し切れない、それでいいの?
 厳しいことを言われて言い返せないマリン。

 倒れていたデザトリアン達は集まって一つの大きなデザトリアンになります。そのデザトリアンの攻撃にさしものブロッサムとサンシャインも痛手を被ります。マリンは不甲斐ない自分に檄を飛ばします。コフレが心の種を使えとアドバイス。
 マゼンタの力で気合いアップ。キタキタキター!と燃え上がるマリン。気持ちを盛り上げているというより、いつもより多く切れてるだけのような気が。
 効果はレッドと同じなのかスピードが上がっています。たぶん全体的に能力が底上げとかそんなんだと思います。
 マリンはプリキュア!と額にダブルピースのポーズ。おお、これは昔懐かしのエメリウム光……「おでこパーンチ!」 頭突きかよ!!
 「所詮人間は愚かな生き物。学校なんて行くだけ無駄さ」
 「勉強は苦手だけど苦手だからこそ学校へ行くの!
 ブルーフォルテウェイブが直撃。しかし巨体のためか仕留めきれません。ピンクフォルテ、ゴールドフォルテも追加で直撃させて浄化します。3連続必殺技も格好いいな。

 コブラージャはカメラを掴んでお茶の間の子ども達を脅して撤退します。


③知る喜び
 学校で目を覚ます子ども達。夏休みの終わりが近づき気持ちが落ちています。分かる分かる。プリキュアが終わると日曜日が終わったって思うよね(お前だけだ)。
 宿題が終わっていないから心が晴れないとポプリに説明するシプレ。心の花は問題解決への糸口が見つからないと萎れたままです。
 学校の先生がやってきます。夏休みなのにどうしているの?と訪ねる子どもにみんながいつ来てもいいようにな、とさわやかに答える先生。なかなか口がお上手で。学校の先生は夏休みだからといって休みというわけではありません。
 つぼみは思いついて、子ども達が宿題で分からないことがあると先生に言います。宿題を終わらせれば残りの夏休みを気分スッキリ過ごせると子ども達に話すつぼみ。子ども達も自ら勉強を教えてほしいと先生に頼みます。

 大量の心の種ゲット。コフレが身構えると、シプレとポプリが目を光らせてそれを見つめます。…なんかシュールだ。連続放出。テレビの前のみなさんには諸般の都合によりお見せできません。

 えりかの部屋で宿題。つぼみは読書。いつきがえりかにヒントを与えます。問題が解けると面白いと歓喜するえりか。出来ないことが出来るようになっていく、知らないことが分かるようになるのは娯楽でもある。千里の道も一歩から一つ一つ頑張っていけばえりかも勉強が好きになるとつぼみは言います。つぼみといつきに見守られながらえりかは宿題に没頭します。


④次回予告
 ふんどしはもういいから。


○トピック
 プリキュアの教育的指導。これで親御さんは子どもに「デザトリアンになる」と脅すことができます。「プリキュアは勉強もする子がなれる」とも言える。親に対してこのアニメは教育的配慮もされていますとアピールすることでさらに財布のひもを緩めさせる狡猾さ。
 お調子者で横領がよく器用なえりかの飽きっぽくていい加減なところが出た回。えりかの学力が低いというわけではないでしょうが(つぼみに教えたこともある)、勉強をあまりしたくないタイプなのかな。こうした子に勉強の楽しさ(知ること、自分で解決できることの楽しさ)を体験させるのはプリキュアらしいところ。

 夏休みの宿題というと大人には関係ないように見えるけど、スケジュール管理、メリハリの付け方という点ではむしろ大人にこそ必要な技能。優先順位を付けて処理して、自分の時間と、仕事や家庭とのバランスを取る。そうした舵取りを自分で行えるようになると自然とメリハリが付き、質も追求できるようになります。またそうした自由裁量権を自分の中で保つことで自立性と精神的なゆとりを持てる一助にもなります。



 さて、今回は比較的短めで終わったのでメモ代わりに余談を。プリキュアのシリーズ的な継承性と発展性について。自分の感想読み直して思い出したことがあるので具体的な事例をあげながら記します。
 5とGoGo!のときに敵と和解するエピソードがいくつかありました。デスパライアや、映画のダークプリキュア、ムシバーンがそうです。彼・彼女らはのぞみ達の持つ心に理解を示しましたが結果としてどれも命としては助けられませんでした。その当時の感想ではこれはのぞみの限界だからだと書きました。確かにのぞみは素晴らしい女の子なんだけど万能でも全能でもない。個人の限界がある。彼・彼女らを助けられたとしても彼らには行き場がなかったりする。そうした土壌を5やGoGo!は生み出すに至っていませんでした。かろうじてシロップが出来たくらい。
 それを受けたのかは分かりませんが、フレッシュではそうした問題を解決させました。せつなに住む家と家族を与えたんですね。そして彼女には自立して自分の将来を決めさせています。親や住む場所などの環境を視野に入れて物語を作っていたことが分かります。5、GoGo!はのぞみ達のプリキュアグループが活動の拠点と範囲でしたが、フレッシュでは四ツ葉町やラビリンスといった「場」がそこに住む人々に影響を与えられるよう物語に組み込まれている。学校が違ってもラブ達は四ツ葉町の住人で友人でした。四ツ葉町があってラブ達がいて、そんな彼女達と街が独りの少女を救い、自立させて、ラビリンスにも広がった。
 私が言っている発展や継承とはこの点です。シリーズは「ふたり」の制限が無くなりましたがだからこそプリキュアの本質である絆や日常の有意性、成長を発展させることが出来たし、主人公に絶対的な力や解決能力がない故に(親や環境に依存しつつも)さらに発展しました。
 人間の肯定と救済の道筋を提示する点においてこのシリーズは継承し発展してきた作品だと思っています。人間の愚かさヘタレさを前提にしつつもそれでも前向きにやっていけるんだ、と。個人の能力の高低が問題解決の糸口なのではなく、人間という種、社会や個々人の関係が生み出すものの中に糸口があるというのがこの作品の答え方であり、私自身の考えとしても一致するところです。
 ハートキャッチではプリキュアだけの関係じゃなくて、一般人を含めたファッション部があり、敵となるのは様々な人々の苦悩です。これがどう本作の結末に結びつくのかは今は分かりませんが、願わくばプリキュアらしく、正々堂々と真っ直ぐに人間全部を力強く肯定するものになって欲しいと願います。オールスターズのとおり、つぼみとえりかはプリキュアの意志を継いだんですから。
[ 2013年05月22日 13:20 ] カテゴリ:ハートキャッチプリキュア! | TB(0) | CM(-)
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