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第19話「涙の嫁入り!父の日の記念写真です!!」

○今週の出来事
①来海家の家族旅行

 写真に瞳を輝かせるつぼみ。えりかはその隣でやや呆れ気味。その写真はえりかの父流之助が撮ったものです。シャッター音。流之助がつぼみ達の写真を撮ります。えりかはいきなり撮らないでよ!と抗議しますが、絶対後でつぼみの写真を貰っていることは明々白々間違いない。この親子はつぼみスキーすぎる。ちなみにえりかは今回髪型を変えて二つ結びにしています。
 つぼみは流之助が凄いカメラマンだと純粋に感心しています。つぼみからするとえりかは凄い人というイメージがあるのでその父も凄いというのはイメージしやすい。別にそうでも…とえりか。身内からすると身内の業績は割引されます。普段の様子を知っているので純粋に評価されにくい。
 つぼみは写真集の中に親子の写真があるのを見つけます。昔お世話になった家族だと答える流之助。懐かしみます。つぼみはえりかに家族写真が見たいきっと素敵な写真に違いありません!と意気込みながら言います。どんだけ評価高いんだよ。ところがパパが写真を撮りたがるから全部パパ抜きの写真だとえりかは答えます。気づかなかったー!写真家としての宿命なのか!?と悶絶する流之助。いや、単にアホなだけだと思うのだが。
 すぐに思い直して家族旅行に行こうと決めます。決断早ぇ。当然のようにつぼみにカメラマンとして来て欲しいと頼みます。父公認のお泊まりデート。ピンチをチャンスに変えるこのお父さんは凄い人です。つぼみもノリノリでOKします。

 本編DVDのCM。えりか「なんど見ても可愛いよね」その意見には同意するが自分で言うのかよ。つぼみ「自画自賛ですか!?」ツッコミが被りました。


 目的地は先ほどの写真の家。写真の女の子は近々結婚するそうです。流之助が運転する車で向かいます。車中でカメラを撮るつぼみ。ももかは流石モデルなのかシャッターに合わせてポーズを決めます。プリキュア5後期EDのうららポーズを思い出します。今は撮らなくてもいいよ、と言うふたりにつぼみはきっちりカメラマンを務めさせていただきます!とやる気満々。この子は一度役になりきるとそのまま突っ走る節があります。

 到着。声をかけますが不在のようです。その割に窓とか全開ですが田舎ではよくあることです。やたらめったらカメラを撮りまくるつぼみのお尻をつつく犬。シプレコフレがマルさんと紹介します。つぼみとえりかは慌ててシプレ達を連れて離れます。シプレコフレはあまり身を隠す気がありません。出てきちゃダメと言うとご不満な様子。
 声が聞こえてきます。トラクターに乗った父に話しかける娘。父は話すことは無いとばかりに独りでいい畑が好きなんだと答えます。物音に気づいたのか流之助達もやってきて、娘と話していた父正さんに挨拶します。手を振って答える正さん。娘のアキも流之助を知っているようです。


②堀内家
 畑から戻ってきた正さんは改めてみんなに挨拶します。アキとの会話では頑固親父のように見えましたが柔和な笑みを浮かべていて物腰柔らかい。えりかは早速畑で何が取れるのか尋ねます。ジャガイモが取れると返事が返ってくると楽しみ♪と喜びます。正さんも畑に出ようと誘います。えりかとつぼみは喝采をあげるように返事をします。実際の中学生だとかったるい、汚れるからヤダとか言いそうですが女児向けにチューニングされている本作では主人公の言動は女児のそれに準じています。


 もんぺに着替えて畑に出るえりかとつぼみ。えりかは髪をポニーテールに直しています。早速意気揚々とジャガイモの茎を掴んで引っ張りますが抜けずに尻餅をついてしまいます。全然抜けない!とジャガイモに苦情を言います。忙しい子だな。正さんはスコップで土をほじくって抜けやすくします。今度は成功。地味ですがプリキュアのこうした実務に則った演出は好きです。今回はえりか(家族)回なのでえりかのキャラソンが使われています。
 つぼみに取ったジャガイモを見せるえりか。つぼみは凄いと感心してシャッターチャンスと気づいてすぐに写真を撮ります。楽しそうなふたりを見て笑う来海家族。
 次はトマト。正さんから手渡されたトマトを見てつぼみはまたも感心します。ヘタの反対側(お尻の部分)に白い線が放射状に伸びて透けて中身が見えそうなトマトは美味しいと説明するつぼみ。詳しい。私も初めて知った。えりかにトマトを渡そうとするとえりかはトマトは苦手酸っぱいからと受け取り拒否。あー分かる分かる。私もトマトは苦手。好きな人は甘くて美味しいと言うんだけど酸っぱいと感じるんだよね。大丈夫と太鼓判を押すつぼみに負けてえりかは思い切ってかぶりつきます。酸っぱくなくて美味しいと言うえりか。マジで!? 私も食べてみたい。そのかじったやつでいいから下さい(←トマトが食べたいんじゃないだろ)。えりかを写真に撮るつぼみ。えりかは食べ終えてもう一つとおかわりします。
 つぼみはここのトマトがとても大切に育てられていると感心します。正さんはえりかにトマトを渡しながらつぼみに詳しいねと言葉を返します。花が好きで育てていると答えるつぼみ。花がモチーフになっているだけあって、植物トークが盛り上がる希有な作品です。愛情込めて育てると花も野菜もみんな可愛く見えると話す正さん。私はプリキュアが可愛く見えます。
 正さんの写真を撮るつぼみ。正さんは一瞬キョトンとして笑い出します。
 悲鳴。えりかはカエルに驚いています。平気なつぼみは手に乗せて見ますがえりかは向こうにやって!と言います。お約束のようにカエルはえりかの顔にダイブ。さらに大きな悲鳴。シャッターチャンス。つぼみ冷静。
 トウモロコシ、キャベツ、キュウリと畑に実った野菜を収穫していきます。キュウリについては正さんの言葉をつぼみは真剣にメモに取ります。今回唯一の眼鏡タイム。最近眼鏡の出番が多くて喜ばしい。

 取った野菜を調理。つぼみはジャガイモの皮を剥いています。あれ窪んだ部分とか面倒臭いよね。ももかは包丁を握ってキュウリを切りますがどうもやり慣れない様子。えりかは猫の手ニャーオと器用に軽やかな手つきでキュウリを切っていきます。ニャーって言った後の一瞬舌を出す動作可愛い。この娘は手先が器用なようです。ムードメーカーな印象が強いえりかですが、実務的な裏方に向いているように思います。
 流之助は正さんと酒を飲み交わします。親父ってこういう構図が似合うよね。

 晩ご飯が出来てみんなで食べます。つぼみ「美味しいです」えりか「ヤバイ超おいしー」 改めて言うことでもないですが、プリキュアは女児向けアニメなので言葉使いなどは気を使っていた(特に鷲尾プロヂューサーの時は)ようですが今作では自由な感じになっています。キャラクターの個性は非常にハッキリしています。
 えりかはずっとここに居たいかも、と満喫。正さんは大勢人が居ると賑やかで良いと笑います。娘さんと二人暮らしだったのでこういう雰囲気は久しぶりでしょうか。流之助はアキに結婚の話をします。準備は整っていて引っ越しをするだけのようです。間。急にシーンとなってつぼみとえりかはキョトンとします。大人と子どもの線引きが分かりやすい。アキが結婚してしまえばこの家は正さんだけが残ることになります。それを思うとおいそれと引っ越し先や新居について話しを続けるのも躊躇われます。つぼみ達にとっては「結婚」に目が行くでしょうが、大人はそれに付随して起る事象の方に目が行く。
 少し神妙な声で正さん一人になってしまい寂しくなりますね、と声をかける流之助とさくら。正さんはこれでようやくのんびりできると答えます。ももかはえりかはうるさいからお邪魔ね、とからかいます。場が和みます。

 食後。縁側でくつろぐえりかとつぼみ。つぼみは早くも出来上がった写真を持っています。アキも見せてと寄ってきます。写真の中に父の姿を認めます。つぼみは今日の一番素敵な写真だと言います。その言葉どおり正さんは満面の笑みを浮かべています。
 トマトのことを話すのがとても嬉しそうで、野菜を作るのが大好きなんですねと話すつぼみ。アキは肩を落として自分がお嫁に行ったらお父さんは独りぼっち…お父さんを残してお嫁に行けないと涙を溢します。

 砂漠の使徒。書き割りを背にして写真を撮るコブラージャ。今ひとつ気分が乗らないようです。スナッキーがここは辛気くさいからもっと自然のあるところに行こうと提案します。……砂漠を大否定。いいのかそれ。コブラージャも了解して場所を移します。


③すれ違う父と娘
 朝の散歩をするつぼみとえりか。犬のマルも一緒です。シプレはアキさんが心配だとマルの言葉を翻訳します。犬の言葉分かるの!?と驚くえりかに友達ですとコフレ。そういう問題なのだろうか。
 つぼみはマルの頭を撫でながらなんとかしてあげたいんですけど…と語尾を弱めて言います。つぼみの様子を見やるえりか。えりかから見てつぼみは繊細で心優しい女の子に見えるだろうし、その意志の強さにも気づいているはずです。しかし彼女らにはそれを解決できるだけの力は必ずしも無い。むしろ無いことの方が多い。

 畑の方から声が聞こえてきます。アキは父に農業を辞めて一緒に暮そうと話します。しかし正さんはそう簡単に辞めるわけにはいかないと作物の方を見たまま答えます。アキはお父さんがここに残るならお嫁に行かない!と言います。ずいぶん親父想いな娘だなぁ。邪推するなら母は比較的早くに他界してしまって父の手一つで育てていたとかそんな感じでしょうか。正さんは何を馬鹿なことを、と取り合いません。一人で農業を続けると言います。畑が大事と答える父にアキはその場を駆けだしていってしまいます。
 その様子を見ていたつぼみ達はどうしようと慌てます。えりかは父に相談しようと思いつきます。


 事情を父に話すえりか。パパに任せろと流之助は請け負います。
 早速アキの説得を試みます。正さんはアキちゃんのことを一番大切に想っていたと話すと、アキは昔のことで今は畑の方が大事だと席を出て行ってしまいます。懐柔失敗。

 自分達に預けられた部屋でえりかはパパは写真ばっかで人の気持ちが分からないとぐーたれます。人のこと言えた義理かね。母さくらは人にも写真にも愛情いっぱいの人だったと話し始めます。若い頃、撮影中に泣いてしまった自分を必死で元気づけようとした流之助。ノロケ話しかよ! えりかは馬よりママの方が素敵に決まってるじゃんと呆れます。隣のつぼみはドキドキワクワクと話しに耳を傾けています。
 さくらは落ち着いた声で言います。「パパはね、ただ写真が好きなんじゃないの。写真の向こうにいる人や物に凄い愛情を持っている
 パパの写真ってなんか凄く暖かいと付け足すももか。アキさんのことはパパに任せておけば大丈夫と言います。父を信頼しています。
 えりかを呼ぶ流之助の声が聞こえてきます。

 庭でカメラを三脚にセットしています。堀内家の写真を撮るからアキちゃんを連れてきてと言う流之助。
 そんなことしたって…と言うえりかの言葉を遮って、流之助は以前の堀内家の写真を出します。写真に込められた想いは決して色褪せない。正さんは今も昔も変わらずアキちゃんを想っているってそう伝えたいと話します。
 残念ながら私は写真の良さというのを理解できない人間です。旅行に行くときにその土地の風景を撮ることはある。でも自分の姿を写すことはない。昔から写真に撮られるのが好きじゃなかった。写真を撮るのも記念や思い出というより何となく撮っているだけ。その写真の場所や記憶が薄れてもまたもう一度見に行きたいと思っていればそこに行けば良いと思っている。モノを残すことより、ぞれを知っている自分の在りようを第一と考える。以前の自分と今の自分は違う。6年前プリキュアを見ていた自分のプリキュアへの気持ちと今の気持ちは異なる。……回りくどいな。
 人間の意思や気持ちは決して不変ではない。不変であることが良いことであるかはその時々で変わるだろう。自分の気持ちを変えないよう、あるいはそれをより強めるよう努力する必要がある。アルバムの片隅にしまわれ忘れ去られる写真のように人間の感情や思考は意固地や偏見で塗り固めてミイラ化させることも出来るし、逆に栄養と剪定を行い潤いに満ちた柔軟で芯の変わらないものを作り上げることも出来る。両者は表裏一体というか、曖昧だろうけど。人の心は他者に見えない。それを写真という形で写すことが出来るのなら、変わらぬ心や気持ちがあるのだと証明することが出来るだろう。

 田舎にやってくるコブラージャとスナッキー達。バスで移動って…お前ら瞬間移動できるんじゃないのか?
 コブラージャは人影に声をかけます。しかし返事はありません。苛立って肩に手をかけるとカカシだと気づきます。そこにアキが畑に入らないでと声をかけます。なるほど今回はアキなのね。正さんとどっちだろうと考えていました。
 アキをカカシデザトリアンに変えます。


④寄り合う父と娘
 変身。やるっしゅ! どっちでも良いから私のところに嫁にこないかな(←色々と酷い発言)
 右ストレートをジャンプでかわすも左ストレートを受けるプリキュア。なんとか体勢を整えて着地します。お尻のスパッツ丸見えです。残念ながらスパッツ属性が無い私にはあまり意味を持ちません。マリンの絶対領域が台無しだよ!

 動きが速いデザトリアンに対抗して心の種を使えとシプレコフレがアドバイス。久しぶりです。レッドの種で稲妻気分。
 よーいドンのかけ声で目にもとまらぬ速さでデザトリアンを蹴り上げるふたり。反撃する隙を与えず連続攻撃。もうなんかイジメです。毎回これ使えば楽勝です。兵は神速を尊ぶ。ブロッサムはお目々グルグル大作戦を提案します。…うわー自分達の目が回りそうなネーミング。合点承知の助!とマリン。…久しぶりに聞いたなそれ。
 デザトリアンの足許をグルグル回るプリキュア。一瞬動きを止めてフェイントをかけるという手の込みよう。しかし張り切りすぎて自分達が目を回してダウン。お約束どおりです。大体、敵の目が追従できないほどのスピードあるんだからそのまま戦えば良かったと思うよ。スピードアップしている間の表情とかギャグ調ですが、この辺はごっこ遊びするときにこういうノリで楽しめるようにとの配慮でしょうか。ハートキャッチは戦闘にギャグが組み込まれているので遊びやすそうです。

 デザトリアンは反撃してプリキュアを畑に磔にしてしまいます。実はテレビ本編では初めてプリキュアの衣装がやぶれる(棒が貫通する)貴重なシーンだったりします。映画のDX2ではヒビが入ったりしていました。
 現場に正さんと流之助がやってきます。デザトリアンは心情を吐露します。目の前に居る化け物がアキだと気づく正さん。大声で名を叫びます。
 正さんはすまん、と謝ります。父に攻撃態勢を向けるデザトリアン。流之助は昔の写真を見せます。この写真にはお父さんの愛が溢れている、それは今も変わらない。安心してお嫁に行けるように素っ気なくしていただけだと言います。アキは幼い頃の父との思い出が脳裏に浮かび攻撃態勢を解きます。
 「写真に込められた想いは決して色褪せない。僕はアキちゃんを、家族を大切にする正さんを見ていつかこういう父親になりたい!こんな家族を作りたいって!そう思ったんだ!

 父の言葉にマリンは感激します。しかしそれをあざ笑うコブラージャさん。写真は僕を美しく見せるための道具でしかないと言います。その自信見習いたいわ。
 それは違う!と叫ぶマリン。身体を自由にしようともがくとブロッサムが手を伸ばします。手をつなぎ合わせるとプリキュア大爆発を使って自由になります。なるほどこんな使い方もあるのか。
 「カメラの向こうに想いを込めてシャッターを切る。写真は愛よ!
 マリンが単独で切れてブルーフォルテウェイブで浄化。


 改めて堀内家の写真を撮ります。えりかのキャラソン2回目。流之助が言った最高の家族写真にしようという言葉を受けて、アキは父に離れるのが寂しかったのかもしれないと告白します。正さんはずっと娘だし嫁に行ってもそれは変わらないと言います。「素敵な家族を作るんだぞ」「はい
 みかんの花言葉は「花嫁の喜び」
 マルがふたりに駆け寄ります。

 帰りの車中。ももかとさくらは寝ています。えりかは父に写真って凄いんだねと言います。流之助はいつものように写真について語ろうとするとそれをえりかは遮ります。
 「つまりあたしが言いたいのは、パパは凄いってこと!

 マルも加えた堀内家の家族写真がアルバムに加わります。


⑤次回予告
 黄色ポジションは誰の手に。


○トピック
 今回つぼみが撮った写真は全て言い値で買い取りましょう←すぐに金で解決しようとする汚い大人
 父の日スペシャル。ちょっとこれ多いよ!という位色々な関係軸が重なっているにも関わらず綺麗に纏まっていて凄い。どこから手を付けようか悩む。

 冒頭では父に呆れているえりかが父を見直す。
 父に愛情を寄せるがそれが上手く伝わらないと感じるアキが再び信頼を取り戻す。
 堀内家の姿を目標としていた流之助。
 その流之助の家族に見守られてアキは新しい家族を作っていく。
 それらを写真が繋ぐ。

 というようなことを重ねながら一つの物語となっています。さじ加減も絶妙で、堀内家のエピソードを深掘りするなら母は早くに亡くなっていて父の手一つで育てていたとかにすると説得力が増すところですがそうなると来海家やえりかのエピソードの繋ぎが悪くなるのでこれくらいが尺的にもちょうど良いのでしょう。

 就職や結婚を機に親元を離れるというのはよくある話しで新しい環境に伴って住む場所も変わることがあります。親と一緒に住むというのは現実には色々な課題があります。今回で言えば、田舎の家や畑をどうするか、年老いた父が引っ越し先で上手く生活できるかなど困難な面があります。正さんの立場なら娘の結婚生活の邪魔になるだろうとも考えるでしょう。正さんには正さんの、アキにはアキの生活や暮らし方がある。まあ、現実問題として老人の孤独死もある中で娘の方から一緒に暮そうと提案されるのは非常に恵まれた家庭だとは思いますが。
 堀内家のエピソードはつまり家族の繋がりとは、一緒に暮すことではなく人間同士の絆だということです。前回同様、親は子の幸せと新しい道を望む姿が描かれている。明堂院の厳太郎が家の跡継ぎ問題を優先しなかったのも、つぼみの両親が仕事よりつぼみを優先させたことも同様です。親は子へ愛情を注ぎその自立と成長を促す存在として描かれています。

 えりかと流之助は愛情というよりは信頼問題でしょう。えりかは父をあまり尊敬していません。ああいう性格の父親は格好いい姿や力強さ、威厳を感じづらくえりかが写真への理解が薄ければ一層父の業績が分かりません。カメラばかにしか見えないでしょう。子どもの頃は親父の凄さが分からなかったけど、自分が働き始めるとその凄さが分かるというのはよくあることだと思います。仕事をしながら一家を支えるというのは結構パワーがいります。
 戦闘で流之助がこんな家族を作りたい!と叫んだことではからずもえりかは父の愛情と意志を知ることになります。父があんなにも写真にこだわっていた理由、写真に人の情熱や愛情が込められること、他者の姿を通じて父がその道を歩んできたこと、その恩恵を自分が受けていたことに気づきます。正さんの愛情が流之助に伝わり、流之助からえりかやアキにへと伝えていく。
 大雑把に言えば、堀内家同様親(父)の愛情に気づくというエピソードになりますが、改めてその愛情に気づくことでより強い絆を結び、新しい生活、成長へと子が導かれている姿が描かれています。

 そしてまたこれらが来海家と堀内家とで独立しているわけではなく、堀内家の姿に流之助が感化されて、その流之助の姿が堀内家に新しい息吹を与えたこと、つぼみやえりかも含めてごっちゃにそれらが混ざり合っていることが重要です。今回一番感心したのはこの点です。他者の素晴らしい姿、愛情、精神を人は取り入れて何らかの違う形でそれを実現させることが出来る。それも意図してではなく偶然であったり、全くの他人でも。知識のように情報が継承されるのとは違い、人の精神、志というのは理屈や言葉、教育で成されるものではないし継承されるものでもありません。ん~なんだろ、感化? 先生と生徒、師匠と弟子、先輩と後輩、親と子、全くの赤の他人、偶然、人の精神に勝手に感化されて継承されていく。
 その精神を流之助は写真で示すことが出来る。当然これは分からない人には分からない。私には写真のことは分からない。以前、絵についてその魅力や精神性について熱っぽく話してくれた人がいました。今でも私は絵についても分からないのだけど、そこに人の情熱や意思を感じることが出来るということは知りました。人の精神は様々な形でそれを示すことが出来るし、感じることが出来る。そのことだけは覚えておいて損はありません。流之助は人の精神が写真に現せることを知っていて、現にその精神を継いだ人です。写真に込められた想いは色褪せないというのは、おそらく写真からその想いを見出すことが出来るという意味なんだろうと思います。100年前であろうと異国の人であろうと、その文章の中に人の素晴らしい精神が込められていると感じることができるように。人の心は揺るぎやすく、決して不変なものではありません。しかしその瞬間瞬間には確かに魂が燃える情熱的な意思や志、愛情や幸せがあってその瞬間を残したものが写真だったりモノだったり文章だったり姿だったりする。
 そうした他者の精神、好ましい姿を知った上で何を成すかが問題になります。いや~凄いね感動した!で終わるなら意味が無い。いっときの娯楽にしかならない。それをどのように自分の人生に反映させ、自分が感動した精神をどう自分に宿すか、示すかが試される。勿論これには試験管がいるわけでも評価する人がいるわけでもない。いくらでも妥協できるし、何もしなくても良い。必ずしも報われるわけでもない。
 でも、人のそうした愛情や精神、高潔さなどを信じるなら試してみるのも良いと思うのです。だってその方が格好いいじゃない。かっこ悪くなるよりは格好良くなりたい。理想があるからこそ人は高みを目指す。理想を求めすぎて地に足が付かなくなるとただの夢想家になる。しかし、妥協だけでは人は堕落する。

 もっとも、現実には理想そのものを抱くことが出来ないことの方が多いかもしれない。何のために生きているのか、人生を通じた目標、夢、尊敬出来る人の有無。ちなみに私は何も持ってないですね(ここまで書いてきてそりゃねーだろ)。いや~どうも私、誰かを尊敬するとかそういうの無いんだよね。ぶっちゃけ他人に興味無いし。でも人が残した作品や言葉や言動は見ているし、その中に良いものがあったら取り入れるようにしている。何のために生きてるかって? そんなの幸せになるためじゃん。今この感想書いてて幸せです。充実しています。思索するの好きだしね。好きなようにそれでいていざというときのためにも動けるよう準備しとけばいい。10年後の先が見通せるわけじゃない。


 そんな感じでいつものようにプリキュアとは全く関係無い話しに脱線しましたが、無理矢理話しを戻すと、今回エピソードは親の姿、子の姿、各々の歩んできた道や今後歩むであろう道を提示しています。そこには親も子も大人も子どもも各々が自立的に自分の心の花を咲かせていくという本作のテーマが根底にある。何故この作品が毎回ゲストキャラを出して各々の心の悩みや迷いを描いているのか、何故そこにつぼみ達が関わるのか、そこにどんな意味があるのか。人は様々な人、出来事、関係を通じて成長していく。その結果自分が他者に何かしらの影響を与えることになる。それは良いこともあれば悪いこともある。この作品は前者を希望や可能性として提示します(勝手に断言します)。
 次回の新展開を含めて、今後プリキュアがどのような人間の姿、その力強さを見せてくれるのか楽しみです。
[ 2013年05月22日 13:17 ] カテゴリ:ハートキャッチプリキュア! | TB(0) | CM(-)
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