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第15話「せつなとラブ相手を思いやる心!」

○今週の出来事
①波乱なデート

 放課後。合流する3人。ラブはやたらテンション高く挨拶します。この前は猫の真似をしていましたが、今回はこんにちワンワンと犬です。それを見た祈里がきゃー可愛い!とラブを抱きしめたら最高だと思うのですがいかがか。
 ミユキさんのレッスンもないし遊びに行こうと誘う美希を予定があると断るラブ。せつなとデートなんだ♪と楽しそう言います。きっと美希と祈里の心中は青天の霹靂、雷鳴轟く暗雲が立ちこめたに違いない。

 総統メビウスから首尾のほどを訪ねられプリキュアを言い訳にするズッコケ3人組。メビウスはプリキュア担当はイースだろ、と返します。キュアピーチは自分に心を許しているので隙を突いてリンクルンを奪えばOKとしたり顔で答えるイース。

 全くの余談かつ重要なことですが、ジョイフルのCMの制服姿のローアングルは熱いと思う。


 せつなは私服姿になってクローバーのペンダントを身につけます。サウラーがお気に入りじゃないか、とからかうと油断させるためだと即答。腹黒系清純派のせつなの出番です。

 女神か天使の像の前でせつなと待ち合わせるラブ。話を聞いた美希と祈里も一緒です。せつなとしては二人っきりの方がリンクルンを奪いやすいのですが、二人っきりでデートなんてそんな抜け駆けは許さない!と思ったかどうかはわかりませんが美希と祈里が妨害工作に出ます。
 急に来ちゃってごめん、と謝る美希に大勢の方が楽しいと建前で答えるせつな。表と裏を使い分けるせつなにとってこれしきのハプニングは問題ありません。


 4人で街を遊び歩きます。せつなは常に無表情。3人に付き合っているのはリンクルン奪取の目的のためなので形式的にこなしているだけって感じです。遊びを楽しむということが出来なさそうですが。
 小腹が空いたのでいつものドーナツタイム。ところが今日はいつにも増して大盛況です。女性客が異常に多い。人垣が出来ています。その中心にいるのが大道芸をやっているタルト。集客力があるためドーナツの売り上げも伸びます。
 人気がひいて、事情をタルトから聞くとタルトが芸を見せるかわりにドーナツ食べ放題の契約を結んだようです。よくよく考えるとタルトって暇だよな。っていうかせつなが居るのにしゃべっていいの? と思ったら案の定失念していたようで慌てて誤魔化そうとする3人。せつなはタルトがスウィーツ王国の者だと知っていますが、話を合わせてみんなの秘密は私の秘密、友達だものね、と了解します。内心では早くリンクルンを奪って帰りたいとつぶやきます。そんなせつなさんの腹黒さが素敵です。

 森の洋館では、ウエスターは筋トレ、サウラーは甘甘の茶を飲みながら大量の本を読んでいます。こいつらも暇そう。実は管理国家ラビリンスの管理って緩いんじゃない? ウエスターが何を読んでいるのかと尋ねると面白いよと答えるサウラー。本をのぞき込むとびっしり文字で埋まっています。かいつまんで言うと、本音と建て前があって、建前はコミュニケーションするのに重要って話です。
 「本音」と「建て前」を利用しようと思いつくサウラー。あいかわらずこの人はえげつなさそうな作戦を思いつきます。

 何をする?と話題になりボウリングを提案するラブ。ちなみにラブ美希祈里は日が当たるところにいて、せつなは物影に入っています。分かりやすい。
 せつながボウリングを知らないと知ってボウリングに決めるラブ。タルトも行きたがりますが2回目の講演があるのでお留守番。
 これ以上引っかき回されては面倒とせつなはラブにメールアドレスの交換を申し出ます。リンクルンさえ奪ってしまえばこちらのものです。快くリンクルンを出したラブに続いて美希と祈里もリンクルンを出します。それを見て戸惑うせつな。3人とも警戒心ありません。お揃いなのね、と言うと「ああ、そっか」「ちょっと、変かな」「まあ、あんまり気にしないで」と答える3人。仲が良いのね、羨ましいと答えながらせつなが手を伸ばすと…シフォンが超能力でイタズラを始めます。飛び出したシフォンを追いかけるラブ。
 さあどう誤魔化したものかと思案する祈里。考えれば考えるほど良い案が出てきません。美希に助け船を求めます。美希は潔く何も聞かないで、と真顔で頼みます。美希さんかっけぇ。流石に気圧されたのか承知するせつな。前にもシフォンに邪魔されているので偶然なのかどうか疑います。いや、これはあれだよ、脚本とか演出的な都合。

 話題を変えて、美希は以前ラブとミユキさんは会わない方が良いと占いにでたことを話します。せつなは表情を曇らせながら占いに出たので言ったが今は運勢が変ったからもう大丈夫と説明。相変わらず建前上手です。それを聞いて安心する美希と祈里。せつなはふたりが自分に探りを入れているのかと疑います。自分が他者を疑っているせいで、他者も疑い深いものだと考えるのは早計です。

 街に出る私服姿のサウラー。ナケワメーケの素材探しをしています。相変わらず女性の目をひきます。
 ペットショップではオウムに興味を持った女性客に店長がオウムを促すと「キニナルキニナル、オレアノコデートニサソイタイ」としゃべりだしてしまいます。必至に誤魔化そうとする店長ですがオウムは「オレテンチョウ、オレテンチョウ」とダメ押し。っていうかそんなことオウムの前で言ってんのかね店長さん。
 ちょうどいい素材を見つけたサウラーはクリスタルをオウムに憑依させます。


②本音トーク
 オウムナキワメーケの能力発動。
 お互いにオシャレを褒め合う女性ふたりに羽が付くと、洋服と合ってない、お互い様と本音が暴露。機械的な棒読み口調で本音を言います。中の良さそうなカップルも食べ物のことで揉め始めます。プリンとか肉まんくらい一緒に食えよ。中の良さそうな夫婦も「家事の分担」と「仕事で疲れている」の本音がぶつかります。
 カオルちゃん、タルト、シフォンが至福顔で「旨いわー」とドーナツを食べていると羽が憑依、「ウマイワー」。変らねぇ。本音で言っていれば本音が出ても同じです。

 街では強制本音トークのせいでいざこざが大量発生。FUKOゲージも溜まっていきます。目論見どおりで喜ぶサウラー。ボウリング場に入るラブ達とせつなに気付きます。せつなもサウラーに気付きます。プリキュアはイースに任せるサウラー。

 ボウリングを始める前にボールを選ぶ4人。ラブはピンク、美希は青、祈里は黄色と分かりやすい。せつなは赤色を選びかけて黒を選びます。分かりやすい。4人目のプリキュアは赤色だしねぇ。ところで今、大変なことに気付いたのだけど、祈里のミニスカートはボウリングするのに非常に適していると思う。フォームを見る側にとって。おっとうっかり本音が。
 ナケワメーケの羽が祈里と美希にも憑依します。すると「ウラナイデラブチャンヲカナシマセルナンテ」「ユルサナイワ」とせつなに言うふたり。おっとここで痴情(?)のもつれ、ラブを巡ってのバトル勃発です。ラブのモテぶりは凄い。ふたりの突然の言葉に驚くラブ。口が勝手に…と戸惑う美希。祈里はせつなに謝ります。せつなはサウラーの仕業だとすぐに状況を把握しますがこれは好機と利用します。涙まで流して酷いわ!と駆けだします。演技派です。この順応力と即応力は目を見張る物があります。建前と本音使い分けすぎです。

 ラブはせつなを追ってロッカールームへ。ここでも日の当たるラブと影になるせつなの構図。ラブは、ふたりは自分を心配しているだけでせつなへの悪意はないと説明します。せつなはもう大丈夫とふたりを許したことをアピールします。内心では本音を言わせて不幸にするサウラーの作戦を評価します。ラブにも羽が憑依します。今度はラブが本音を言う番です。せつなはラブが自分を疑っていることを心待ちにします。ここでラブがせつなに酷いことを言えば、せつなは(演技して)悲しみラブの罪悪感を募らせて弱みを握ることになり一層つけ入る余地を得ることができます。そこまでしなくても、さっさとこの場で力尽くでリンクルン奪えばいいんじゃない? おっとうっかり本音が。
 イースやサウラーは人間が弱さや醜さを隠すために良い子ぶっているだけで、その本心や本性は醜いものだと思っているようです。人の善良さを疑っている。人は利己的であると思っている。だからせつなはラブが本心では自分を疑っているということに期待しています。自分達と同じ側、自分を良く見せようと欺いているだけだと。
 話を横にそらすけど、人の面白い心理として、例えば自分は卑劣な人間であると自覚しているとします。自分は醜いし騙していると自覚している。しかしそのことを自覚しているが故に自分は公正だと考えることもできます。卑怯だけど自分はそれを理解し素直に実行している。だが、他の人はどうだろう、それと気付かずに嘘をついて騙しているではないか、それを建前や本音と言い訳したり、必要な嘘だと吹聴する。そちらの方が偽善的で醜いではないか、と。そういう風に考えると、他人の偽善がバレたり、本音を知るとざまあ見ろ、と思いたくなるのではないかと思う。自分も嘘をつくがそれに対して自分は公正であると思えば、そこで一種の優越感を持つことが出来ます。お前らも自分と同じ嘘つきで卑劣な奴らだ。俺がそれを暴いてやるよ、と。感覚としては摘発者に近いか。

 「良かっタ、せつなガ許してクレタ
 ラブの言葉に戸惑うせつな。ラブは笑顔のまま言葉を続けます。
 「イイ子ダナ、せつなッテ。アリガトウ
 それが本音? 期待した言葉と正反対のことを言われて演技も忘れて呆然とするせつな。胸のペンダントは光と影に二分しています。


③本には書いてないこと
 ロビーで落ち込む美希と祈里。ふとお互いの背中に羽がくっついていることに気付きます。ってその羽見えるのかよ。
 それにしても先週は新しい私服でしたが、今週は従来のものです。祈里のミニスカートはこれで良いと思うのですが、ラブは先週の私服で良いと思います。太もも見放題。美希は…まあどっちでもいいや。おっと、うっかり本音が。っていうかこの感想、本音でしか書かないので単にセクハラの回数が増えているだけです。

 美希と祈里を待っていたラブとせつなでしたが、せつなはふたりが来るまでラブにボウリングを教えて欲しいと頼みます。ちょっとは疑えよ、と内心でラブに悪態をつくせつな。並の人だったらご期待に応えられたのだろうけど、生憎相手が悪かった。
 見本を見せるため投球。見事ガーターです。せつなは腰につけた携帯が邪魔なのでは?と言います。警戒心がないラブは素直にリンクルンを置きます。せつなの投球、見事ストライク。綺麗なフォームです。でもなんとなくシュールです。むしろネタにしてくれと言わんばかりにシュールです。
 華麗にストライクを決めた後で、病弱なお嬢さんばりに倒れるせつな。ラブに飲み物を買ってきてと頼みます。リンクルンを奪うための策略。端から見ていると露骨すぎて笑えます。この娘面白すぎる。

 ロビーでは羽が憑依した人々の争う声が聞こえてきます。受付では彼女に良いところ見せたい彼氏とボウリング苦手な彼女、店員は早く帰りたい、と本音が漏れます。あるある。むしろ本音じゃなくても言う。
 美希と祈里はサウラーに気付きます。ってサウラーお前プリキュアに介入するなよ。イースに任せとけよ。オウムは戦闘形態にチェンジ。オターケサーンとマッチョなレスリング選手っぽい肉体になります。ちなみに、オウムが「オタケサン」と鳴くのは昔は常識と考えられていたよくある鳴き声で、シーボルトから広まっています。最近はほとんど聞かなくなってしまった話なので忘れていました。
 
 羽はラビリンスの仕業だったと気付く美希達。ラブも合流します。変身の構え。しかしラブはペットボトル。リンクルンは置いてきてしまったので取りに戻ります。美希と祈里で変身。
 パインはナケワメーケの頭部に居るオウムを見て本来は動物であると気付きます。ベリーが牽制してパインが必殺技で倒す作戦で行きます。上手くナケワメーケの攻撃をかわして、パインが詠唱しながら頭部のオウムへと接近します。お、ちゃんと新必殺技だけでなく旧必殺技も使うのね。オウムが飛び上がるとパインも追って跳躍、プレアを撃つ直前で脚を捕まれて失敗してしまいます。追撃で爆発に巻き込まれます。

 せつなはついにリンクルンに手に取ります。するとリンクルンがまばゆい光を出して弾かれるように手放してしまいます。せつなに反応しているだけかとは思いますが、便利な防犯機能です。
 ラブはぐったり椅子に腰を下ろしているせつなを見て心配しながらもここに居てと断ってリンクルンを持って現場に向かいます。苦々しく息をはくせつな。原因は分かりませんが奪取作戦は失敗です。

 苦戦するベリーとパインにラブが駆け付けて変身。オタケサンラリアットをしてくるナケワメーケをいなしてピーチとベリーがフォール。パインがプレアでオウムを元に戻します。ピーチはロッドを呼び出して人間型の方を破壊します。なんかカッコイイ倒され方。
 負けたものの、一度壊れた関係は修復されることはない、と自信満々で言うサウラー。ところが、街の人々はお互いにあやまって和解します。むしろ本音を聞いて関係が好転しています。ペットショップの店長は女性客をデートに誘うことに成功します。幸せゲージがあったら間違いなく上昇しています。カオルちゃん達は…こいつらは放って置いて良い。
 何故だ、醜い本音を知ってしまったのに…と戸惑うサウラーにピーチは言います。
 「人間には相手を思いやる心があるの。それがあれば本音でケンカしたって、仲直りできるんだから!
 サウラーはそんなこと本には書いてなかった、と言って撤退します。書いてないだろうね。その手の本は私も読んだことあるけど、それは人間関係の構造や人間の心理について分析考察したもので、そこから人がどう結びついていくとか、どうすればいいのかとかそういうのは分析や考察じゃなくて、人生訓なんだね。人間の構造や習性を説明できたからといって、それで人間の行動までを規定できるわけじゃない。


 せつなのもとへ戻る3人。せつなを心配します。キチンとせつなに謝る祈里と美希。気にしてない、と答えるせつな。せつながラブのことを本気で心配したから言ったのだと解釈する祈里にラブは頷きます。なんでも本音の仲良し、美希たんとブッキーと同じだと言います。ずっとずっと仲良しだからね、と言うラブにせつなは頷きます。胸のペンダントは影の中で揺れながらも輝きを放ちます。


④次回予告
 文化祭、お化け屋敷。今一度ブッキーを怖がらせて抱きつかれる作戦を立案する!


○トピック
 ラブを巡る愛憎劇。フレッシュに足りていなかった成分がここにきて補充。プリキュアに欠かせないのは女の子同士の友情・愛情・サイコーな展開であって野郎なんていりません。メガネとか御子柴とかいりません! 女の子同士でいちゃついて、太もも見せていればいいんです。おっとうっかり本音が。

 進みそうで進まないせつなとの関係。せつなはラブの本音を知るけどラブはせつなの本音を知りません。せつなを勘違いしたまま友達でいます。せつなの本音はラビリンス側、建前はプリキュア側にある状態。

 今回「本音」と「建前」の話をしていますが、このどちらも否定も肯定もされていません。これは当然のことで、サウラーの読んでいた本にも書かれていますが、建前はコミュニケーションを取る術として当然のものです。相手に合うようにやんわりいったり、表現を変えることだって建前と言えるでしょう。優しい建前と優しくない本音なら、前者を出来る人を優しいと思う。本音であろうが、建前であろうが、それが相手に対して好意で出たものならそれで構わないと思う。憎い相手ならまだしも、好意を持っている相手を傷つける本音にどれだけの意味があるのか。真実ではあっても相手を傷つけてしまう本音より相手を喜ばせる建前の方が良いし、相手を陥れる建前より相手を救うための本音の方が良い。建前はコミュニケーションをとるための一手段であって善し悪しの類のものじゃない。
 今回ナケワメーケの能力で本音をしゃべらされている人達は機械的な言葉(棒読み)で話しています。確かに彼・彼女の本音には違いありませんが、それらは対話用じゃありません。本音を言うにしたってそれ相応の言い方をするし、意思を持って話す。機械的な言葉だったのは相手への配慮も自分の意思もなく機械的に本音を出力しているからでしょう。美希と祈里の本音もラブを心配するから出ているものでせつなに悪意や憎悪があるわけじゃない。普通は本音を言うにしてもその本音をもっと加工して伝えるはずです。ラブの場合は、対象がせつなと明確で本心で彼女に好意を持っているので機械的に出力されているにも関わらず彼女の意思を持った言葉としても聞き取れます(半分棒読み程度)。
 ラブのような表裏のない善意は素晴しいと思う。でも美希や祈里、その他大勢の人達がそうだったように「相手に伝えたいこと=本音」というわけじゃないことの方が多い。伝えたいことと本音は別です。「ファッションが似合っていない」が本音にあっても、本当に伝えたいのは「こうした方があなたに相応しい」であったら? 「勝手にプリン食べるな」も「一緒に食べたい」であったら? その意図を伝えられればピーチが言うように本音で言っても仲直りができるでしょう。せつなのように相手に取り入るために本音と建て前を使い分けるのではなく、相手のために本音と建て前を使うことがこの作品では肯定されています。「本音」と聞くと何か悪いもの、隠された本性や愚痴のようなものを連想しがちですし、実際そうであることが多いのですが、だからって本音そのものを消滅させることなんてできやしないし、配慮して言うことが優しさだと思う。相手を騙したり断絶する目的で言うなら別ですが、相手と交友を持つ場合は「本音」「建前」以上に好意を伝えることの方が重要です。プリキュアのこうしたバランスの取り方、何のためにそうするのかを考えた上で物語にしているのは面白いですね。
[ 2013年05月22日 12:01 ] カテゴリ:フレッシュプリキュア! | TB(0) | CM(-)
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