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第46話「絶体絶命!没収されたプリキュア5!」

○今週の出来事
①対決!アナコンディ

 開かれたキュアローズガーデンへの扉。しかし目の前にはアナコンディ。ホシイナーを召喚します。龍型の稲妻ホシイナー。これは珍しい、2回目の登場です。毎回異なる種が出るのかと思いきや、プリキュアにはこれが有効なのか。確かに強力なホシイナーではあります。変身。おそらく最後の変身です。

 ローズは自らアナコンディとの一騎打ちを引き受けます。紫対決。24話、31話と何かと縁のある相手です。ある意味性格がキツイ者同士。
 ホシイナーに一斉に飛びかかるプリキュア。ルージュとレモネードが先制。反撃を受けたところで残った三人がホシイナーを投げ飛ばします。
 背後でホシイナーが倒れる中、微動だにすることなく立つアナコンディ。今回は本気モード。格子(蛇の鱗)状の文様が全身を包み込んで戦闘形態に変化。スタイリッシュで格闘戦主体のように見えます。
 高速で挑みかかってくるアナコンディにローズも応えます。キュアローズガーデンへの扉を前にして戦いが始まります。


 公園のベンチで職を探すブンビー。一気に緊張感消滅。この人出るだけで笑ってしまいます。求人誌をゴミ箱に捨てて今後を考えます。エターナルはまだ諦め切れていないようです。と目の前にムカーディアがバタっと倒れます。あ、生きてたんだ。
 満身創痍のムカーディア。エクスプロージョンの攻撃(とアナコンディの罠)を途中で脱したようです。ブンビーに館長のもとへ連れて行ってくれと懇願します。最初は気が進まなかったものの、館長へ直談判すればまだ望みもあると考えるブンビー。


 戦闘継続中。ドリームとルージュで突貫。電撃で反撃したホシイナーはふたりに追撃を加えようとします。それを防ぐ三人。しかし尻尾でカウンター。以前も戦っているとはいえ、この相手はメタルブリザードで倒せただけで未だに厄介な相手です。

 ローズの攻撃を軽々とした身のこなしでかわすアナコンディ。実力の差は明白。ローズの戦意に感嘆します。自分ならとっくに諦めていると言います。私は諦めが悪いのよ!と答えるローズ。全くそのとおりです。
 守る価値もない者のために必死になっているんだろう、と嘲笑うアナコンディの言葉をココナッツへの侮辱と受け取ったローズは回し蹴りを放ちますが、それも余裕で見切られてしまいます。蛇のように柔らかいな。それにしてもローズの脚は綺麗だと思います。ときどきスパッツが見えないときがあって、そういうときは一段と良いですね(この見切りには自信がある)。
 カウンターで一撃。防御したもののローズはそのまま地に伏してしまいます。ローズを見下ろしながら自分たちは似ているかもしれないと話すアナコンディ。
 「あなたはパルミエ王国のために、私は館長のために
 館長と自分の距離を感じて、表情が沈みます。

 「誰かのためじゃない。私は自分のために立ち向かっているのよ。みんなが大切に思っているものを踏みにじる、あなたたちのやり方が許せないから!
 立ち上がるローズ。
 誰かのために、というのを還元してしまえば、それを選択・行動している責任は自分にあります。しかし認識上の行動原理として「~のために」というのは非常に魅力的です。自己犠牲的な美徳があるしそれに酔うこともできます。また言い訳としても用いることが可能です。強制されてそれに服従することは精神的に苦痛を伴いますが、自分が自ら相手に服従し奉仕していると思えば苦痛は和らぎむしろ快楽すら感じることがあります。これは一種の(認識上の)麻薬です。何かのために動いている人はそのため盲目的であり、非難や指摘に対しても自分に直接当てないからです。非難や指摘は自分が信じているものへの冒涜として映り、それに奉仕している自分の正当性を揺るがすものであるからより一層非難や指摘を排除してそれまで以上に自分の行動を堅持することがあります。例によって話が本編から離れました。

 「私の想いを誰にも邪魔させないわ・・・

 他者のための行動は自己のための行動でありますが、自己の思惑が目的化すればそれはエゴになります。


②館長の答え
 館長にすべてを報告するムカーディア。手紙を見せます。
 手紙を受け取った館長はそれがフローラからのものであると知ります。アナコンディを裏切り者とした上で自分を取り立てて欲しいと言うムカーディア。
 「おまえなど要らぬ
 褒美の代わりにムカーディアの存在を消す館長。それを部屋の外で鍵穴から見ていたブンビーはこっそり逃げ出します。
 手紙の封を切ると中には種。何の意図で?


 ローズに力を与えるナッツ。しかし危険です。BGMが効かないことを確定させています。メタルブリザードを放つローズ。アナコンディはそれに耐えるどころか相殺した上にすぐに反撃に転じます。戦闘形態アナコンディ>メタルブリザード>アナコンディ>ブリザード。
 跳躍すると稲妻を走らせながらキック。命中と同時に稲妻がふくれあがりローズはまたも地に伏してしまいます。稲妻キックとは粋な。力もさることながら体術が伴っているため手がつけられない。

 ホシイナーに手こずるプリキュア。空中でしかも機動性が高い相手に不向きです。アクアはシロップに助力を願います。
 空を疾走するシロップに跨るアクア。この人は動物に乗っていると戦闘力が格段に上がったように見えるから困る。実際強いと思いますが。ホシイナーの攻撃をかわしながらアナコンディへと向かうシロップ。アナコンディが迎撃のため幾本もの蛇を放ちます。タイミングを読んで通常形態に戻るシロップ。プリキュアも飛び出します。シロップを追っていたホシイナーに蛇が絡みお互いに食い合います。
 落下して立て直したホシイナーにプリキュアが一斉射撃。ストライク、チェーン、ソーサー、アローとシューティングスターが合わさってホシイナーを粉砕します。

 プリキュアの逆転劇に少々焦るアナコンディ。ローズも立ち直り、形勢としてはプリキュアが有利になります。対峙する両者。アナコンディは髪の毛を蛇に変え臨戦態勢。
 しかしそのとき館長が動きます。辺り一帯に謎の力場が作用。巻き込まれるメルポ。普段存在感がないメルポですがキュアローズガーデンと関係していることは間違い無いのでさりげに重要なような気がします。
 力場が収まるとプリキュア達の姿が消えています。

 気づくとそこはエターナル。館長が目の前に居ます。
 近づくアナコンディに館長は手紙を見せます。申し開きをしようとするアナコンディ。

 手紙を見たシロップはそれがフローラから直接渡されたものだと思い出します。卵からかえるシロップ。って卵からか。手の中で生まれたばかりのシロップを優しく見るフローラ。フローラのもとでシロップはすくすくと育ちます。大切なものは決して手放してはいけない、大事なものほどすぐになくしてしまいやすいとシロップに教えるフローラ。
 シロップの記憶が戻ったことを喜ぶドリーム。シロップは手紙を奪ったのがアナコンディであることも思い出します。
 疑問に思うミント。館長への手紙ならわざわざ奪う必要はありません。アクアも同意します。

 アナコンディに理由を問う館長。アナコンディは述懐しながら自分がこれまであらゆる手段を使ってコレクションを集めてきたと言います。しかし館長は満足せず、フローラのことばかりで自分の努力に振り向こうともしなかった。館長にフローラだけは会わせたくなかったと声を大きくして訴えるアナコンディ。
 その言葉に、さきほどの戦いでアナコンディが言っていた言葉を思い出すローズ。アナコンディの想いを知ったプリキュア達は静観します。

 自分が隠していたことをすべて白日のもとに晒し、怯えたように館長を直視できず立つアナコンディに館長は口を開きます。
 「アナコンディよ、伝説の戦士プリキュアを我がコレクションに加えたい

 大きな負担がかかる、と抗弁しようとするアナコンディをじっと微動だにすることなく見返す館長。その目はアナコンディではなくプリキュアを見ています。わかりましたと答えるアナコンディ。
 プリキュアに向き直って突進します。蛇の髪が展開。怖ぇぇ。反撃に出ようとしたルージュを石化させるアナコンディ。待ったなしで瞬時に発動、そして完了。特殊能力としては最悪な部類です。しかし本人にはかなり負担を強いる様子。アナコンディが躊躇ったのも頷けます。館長の望みを自分の命を捨ててでも叶えると言うアナコンディ。
 駆けつけたレモネードも同様に石化。ミントとアクアも同時に石化。これ反則だな。息を切らし、片膝までつくアナコンディ。消耗が著しい。
 ローズが肘打ちを決めます。直撃を受け地面を這うようにして勢いを殺すアナコンディを見てローズは異変に気づきます。余裕のないアナコンディはローズを無視するとドリームに飛びかかり石化させます。


 キュアローズガーデンの扉の前では、プリキュア達を心配するココナッツを抑え、ローズガーデンへと連れて行く国王達。


 館長の前に引き渡される5体の像。アナコンディは疲労のあまり倒れてしまいます。呆然と見るローズ。満足した館長は石化したプリキュアをエターナルの建物の中に転送します。
 倒れながらも館長を見るアナコンディ。その表情は役目を果たし満足げです。しかし館長はアナコンディを見向きもせずフローラに会おうと椅子から立ち翼を広げます。
 自分の気持ちをわかってくれない館長に、アナコンディは力尽くでも止めようと接近しますが、寸前で止まり館長に触れることすらも出来ず消されます。鎧がアナコンディの涙を弾きます。アナコンディに一瞥もくれない館長。
 こんな価値の無いものなど、と手紙と中に入っていた種を捨てる館長。キュアローズガーデンへと飛び立ちます。

 建物の中からその様子を見て驚愕するブンビー。
 アナコンディですら消してしまう館長が求めるものは?
 フローラが贈った種の意味は?
 一人残されたローズは何が出来るのか。
 次回へ続く。


③次回予告
 舞台はキュアローズガーデンへ。プリキュアがスーパー化しているようにも見えますが、さて。オールスターズは3月20日。


○トピック
 館長マジ容赦ねぇ。プリキュアによるアナコンディの懐柔もちょい予想していたのですがその余地もない。とりつく島もないとはこのこと。

 アナコンディのやっていたことは館長と同様です。彼女は館長にしか目を向けずそのために略奪し怒りや憎悪を部下に向けていました。「館長のため」は換言すれば「館長以外はどうでもいい」ことになります。アナコンディが部下にしていたことを館長がアナコンディに行っただけです。ただし館長の方が見方によってはキツイですが。アナコンディは館長への好意とフローラへの嫉妬があるため、フローラからの手紙を奪うという、想いの伝達を阻害させています。これはプリキュア的には違反行為です。しかしそれはまだ自分と館長を結びつけたいという好意がねじ曲がったもので、好意そのものは否定できません。アナコンディが同情的に見えてしまうのはアナコンディの行為が好意の裏返しであることが視聴者にもプリキュアにも伝わっているからです。決して正当性を持ち得ませんが動機そのものや感情は「相手へ自分の好意を伝えたい、知って欲しい」というのがあります。
 が、館長にはその想いに応えようとする余地がありません。完全に無視しているからです。怒りや嫉妬で部下をつぶしたアナコンディとは根本が違います。相手を相手として見ていません。人間を道具として使うのではなく、そもそも人間や道具としてすら見ていません。遅れて手紙を見てもその意味や価値にすら気づこうとしません。アナコンディの直訴にすら応えない。プリキュア的にはこれは違反行為どころか同じ土俵にすら居ません。

 相手へ想いを伝えたいから伝えようとする、相手の想いに気づいてそれに応えることで多様性や可能性を築き上げているプリキュアに対して、アナコンディや館長は対極です。多様性や可能性などの発展性の対極としては画一性や滅亡・衰退ですからアナコンディは自身の論理によって滅んだとも言えます。プリキュアに倒されることなく自分たちの行動によって自らが滅んでしまうのは原理的には正しいというか、なんでこういうところまで論理的なんだよ、と思ってしまいます。流石です。こういう悲劇をプリキュアが回避するのかとも思っていたのですが、シビアにきました。

 アナコンディとの対決が正義や悪の理念ではないことも併せて言えます。元々(シリーズとおして)プリキュアは正義と悪の理念で戦っていません。アナコンディの動機が愛憎劇であると言ってしまえばひどく卑俗的でちっちゃい話になりますが、要するにそういう範囲の話です。ただし根は深いのですが。
 のぞみ達が何度も繰り返しているように、彼女たちは他者のために動きますが、それは他者を満足させるだけでも、また自分のためだけでもなく、同時両立的に行っています。他人のためだからと言い訳はしませんし、その結果や責任は自分で負っています。夢や目的を持っている他者に代わってそれを成し遂げるようなこともしません。他者のために動くことも、他者から助けられていても最終的な決定や実行は自分で行っています。
 一言で言えば、エターナルは視野が狭いのです。狭すぎて手段が目的化してしまっているし、関わってくる人への配慮もなにもありません。利他と利己は表裏一体のものですが、それが裏目裏目に出ています。アナコンディが自分の命を捨ててでも館長の役に立とうするのは献身的ではありますが、自分が道具に成り果てていることを認めていることでもあります。それが美徳や美談として評価されることもあるでしょう。悲劇として見ることも出来ます。想う誰かのために殉じた人として。

 プリキュアという作品の中で、プリキュアがやろうとしているのは、たった一つだと思います。それは
 「私もあなたも幸せになろう、そのために出来ることを私もあなたもやろう
 どう生きるか。そのために何がやれるのか、何を信じるべきか、何に屈してはいけないのか。何が出来たときに幸せなのか、それとも何かをし続けているときが幸せなのか。なんで「私もあなたも」なのか。そういう物語なんだと思っています。正義や悪や道徳の問題ではなく、人をより生かしより可能性のあることは何なのかということを私は見たいと思います。

 最終回まで残り2回。赤い薔薇と対をなす青い薔薇の真価を楽しみにしています。
[ 2013年05月22日 10:22 ] カテゴリ:プリキュア5GoGo! | TB(0) | CM(-)
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