六畳半のすごし方 TOP  >  プリキュア5GoGo! >  第31話「ミルキィローズ新たなる力!」

第31話「ミルキィローズ新たなる力!」

○今週の出来事
①ナッツの悩み

 復興再建中のパルミエ王国。復興も進んでだいぶ形になってきました。お世話役のパパイヤはパルミエの木も育ち実がなったことをココ様達に見せたいと呟きます。すると空中にモニターが現れてココとミルクの姿が現れます。びっくり仰天なパパイヤ。
 新商品(税抜き定価1万円)のミルキィノートを使って連絡をとるココ達。画面にのぞみとうららも写ります。流石うらら、挨拶をするふりしてのぞみの隣キープ。ナッツが作ったと説明するミルク。当の本人はみんなと離れたところで一人ポツンと座っています。
 いつでも連絡がとれるようになって喜ぶパルミエ国民とシロップ。シロップの喜びようにりんがツッコミます。めでたいから、とぎこちなく答えるシロップ。そんな照れなくてもいいのに。なんだ、君もついに人の喜びを分かち合えるようになったというわけだね。
 のぞみはクレープ王女も起こしてあげようと言いますが、かれんがこの前力を使ったのでこのまま休ませておこうと制します。流石医者志望。ちなみにもし起こしたら、そのままココとの婚約会見を開いてパルミエ・クレープ連合構想まで言いかねません。
 こまちやミルクに促されて国民の前に出るナッツ。みんな元気か?と問いかけます。問うている本人に元気がありません。国民達はナッツの姿を見れて喜んでいます。しかしナッツには満たされない何かがあります。

 部屋にこもって本を読みふけるナッツ。その表情は何かを無理やり補填しようとしているような焦りと悔しさを感じさせます。
 お茶の時間で豆大福も用意していますが、そこにも姿を現しません。ココ曰く夜も寝ずに本を読んでいるそうです。店も閉店状態です。水無月家へ家賃が払えるか心配です。
 ナッツを心配するみんなをよそにくるみはもくもくとノートを操作してパルミエと連絡をとります。シロップはノリノリでココに促します。乗り気なシロップを不審がるりんとうらら。何か裏がありそうです。
 ココ様に迷惑がかかるとくるみを怒りつけるパパイヤ。ナッツが部屋にやってきたのでくるみはナッツにノートを差し出します。仏頂面で見返すナッツ。さらに薦めようとするくるみに「俺はいい!」とつっぱねます。一気に場の空気が固まります。立ち去るナッツ。


 エターナル。お茶がはいりましたよ~といつものブンビーさんの声。アナコンディは前回の館長やシビレッタの言葉を思い返します。簡単に言うとフローラで頭いっぱいな館長はパクトを欲しています。そこにアナコンディ個人が入る余地はありません。館長のことで頭いっぱいなアナコンディ。一方通行のディスコミュニケーションは孤独感と焦りと行き場の無い怒りを想起しやすい。
 そんな状況で部屋に入ってくるブンビー。入ったとたん大後悔です。すでにアナコンディの頭はうにょうにょ状態。逃げようとするブンビーにパクトの首尾を尋ねるアナコンディ。もちろん持っているわけがありません。他の者についても尋ねるアナコンディにシビレッタは山へ芝刈りに、ムカーディアは川へ洗濯に、ヤドイソは…目が怖い、全然分からないと正直に言うブンビー。使えない部下にしびれを切らせたアナコンディは自ら部屋を出て行きます。
 一人残されたブンビーはほっとしてアナコンディのために持ってきたお茶を飲みます。「あら、美味い」あんたはこの職場に向かないよ。


 書店で本を大量に買うナッツ。。本を抱えたナッツにココは声をかけます。
 ベンチに腰掛けて、みんなが心配していると話すココ。ナッツは本を早く読み終えたいと聞く耳を持ちません。ノートを自分で動かせなかったことを気にしているのか?と単刀直入に聞くココ。器を作ったに過ぎない、と自分の無力さを悔いやむナッツ。ココは王冠の力を発動させています。しかしナッツは何も出来ていません。様々な文献を読んで王としての務めを学ぼうとするナッツですが未だに分からないと言います。何をしたらいいのか分からないと話すナッツ。
 それは自分も同じだと言うココ。ナッツが居てくれるから自分は頑張れると言います。ナッツは自分の力になってくれている、一緒に頑張ろうとナッツの肩に手を置きますが払われてしまいます。ナッツ自身も驚き、本を手にとって去っていきます。根本的な状態改善やその糸口が見つかっていない以上、同情や励ましは一層辛さを引き立たせることもあります。結果を出せているココに一緒に頑張ろうと言われても、結果を出せていないナッツにそれを快く受け止められるほどの余裕はありません。
 暗雲が立ち込めてきます。アナコンディがとっても怖い笑みを浮かべてナッツを見下ろします。


②他者のために他者ができること
 ナッツハウスに戻ってきたココにナッツのことを聞くくるみ。くるみなりに気を回して国民達と話が出来れば気晴らしになると考えたようです。
 くるみにこまちはナッツはいつも自分達のことを考えていてくれると話します。小説の相談を例えに出します。くるみがミルクだと気付いたのもナッツ。くるみの部屋を作ったのもナッツ。かれんもうららもりんもナッツが周囲を気遣っていてくれると話します。ナッツの悩みを解決できるかは分からないけど、いつも自分達にしてくれることを今度は自分達みんなでしてあげられないだろうか?とくるみに話すこまち。先ほどのことを気に病んでいるくるみをフォローするとともに、みんなでナッツを励まそうと提案しています。
 細かいところなのだけど「解決できるかは分からない」と明言しているのはポイント。プリキュアは他者の問題を解決しようとしません。あくまで他者のために動こうとするのが主であって、他者の問題を他者である自分が何とかしようとはしません。これは実はシビアな話で、問題は自分で解決しなければならない、ということと、他者のために働きかける行動力を同時に推奨しています。自分が当事者になっても、当事者の関係者であっても何かしらの行動の余地があると言っています。
 今まで黙って外の様子を見ていたのぞみは、出し抜けに天気が悪いね、と言います。ナッツに傘を持って行くとけって~いします。ここに、他者のために具体的に動くことが出来、それを周囲に広めることが出来る娘が居ます。

 傘を持って急ぐのぞみ達。傘が一つしかありませんが、雨が降ったら自分達はどうするのでしょうか。そこに私が傘をたまたま8人分持ってとおりかかって提供するチャンスです。ココとシロップの分も用意しております。何しろ無かった場合、じゃあ一緒に傘を使おうなどとのぞみ達から提案されては元もこうもありません。私分の傘がないのでのぞみと傘一緒ね。
 あるいは、シロップに乗っけてもらうつもりなのでしょうか。「じゃあ、ナッツはこれ(傘)使ってね。私達は先にナッツハウスへ戻っているから」という感じでしょうか。


③対決!アナコンディ
 のぞみ達の行く手にアナコンディが立ちふさがります。手にはボロボロに傷ついたナッツ。無造作にのぞみ達のところに放り投げます。極悪です。これは視聴者の子ども達に多いに嫌われること間違いなしです。変身です。
 アナコンディはホシイナーを空中に上げ、稲妻に憑依させます。上半身が竜の姿になるホシイナー。下半身は稲妻です。めっちゃ強そうです。日本昔話のように子どもが背に乗るには勇気が要ります。
 ホシイナーに応戦するプリキュア。アナコンディは自分を前にプリキュアを心配しているローズを攻撃します。ホシイナーに有効打を与えられないプリキュア。アクアがレモネードに捕縛を依頼します。思惑通り動きを封じてアローで射止めます。しかしビクともしないホシイナー。術者が強力だとホシイナーも強力です。電撃を放ってくるホシイナーにソーサーで相殺。
 アナコンディ相手に中長距離では手が無いので格闘戦に持ち込むローズ。攻撃を軽やかにかわしてローズを抱きとめるアナコンディ。何か艶っぽい、と思いたいところですがこの前はよくも館長の前で恥をかかせてくれたとゼロ距離でローズの額に光弾を放ちます。この人マジで容赦ないな。

 ローズを心配するナッツ。ココナッツを守るのが自分の役目、と立ち上がるローズ。気力で立ち上がるのを見て「ほう」と見返すアナコンディ。やべぇ、勝てる気がしません。私なら生まれたての子鹿のように足が震えてしまいます。
 ローズはブリザードを放ちます。前の戦いのときは防御されつつもそれなりにダメージは与え…られたとは思います。アナコンディは蛇のようにうねり狂う力でブリザードを相殺します。ダメージを与えるどころの話ではありません。ローズのフォローに回ろうとするドリームですがホシイナーがそれを阻みます。

 ローズの力は分析済みだと話すアナコンディ。伊達に報告書書かせているわけではないようです。ルージュはストライクをホシイナーに放ちますが電撃で相殺されてしまいます。その隙をついて格闘戦に持ち込もうとするプリキュアをホシイナーは稲妻に姿を変えてプリキュアを捕縛します。その様子を冷静に見るアナコンディ。予定通りのようです。


④ナッツの力とローズの新たなる力
 傷ついたローズを守ろうと前に出るココとシロップ。しかしいとも簡単にぶっ飛ばされます。戦闘力ゼロの不思議生物にはどうすることもできません。パクトが地面に落ちます。気をとられたアナコンディに肘鉄を打ち込むローズ。本性を現したスコルプに亀裂を生じさせた一撃もアナコンディの前ではたやすく防がれあしらわれてしまいます。っていうかまだ戦闘形態にすらなってないのですが、どれだけ強いんだこの人。
 パクトをとりに行こうとするアナコンディの足を掴むローズ。その手を払い、パクトを没収する前に倒すと構えるアナコンディに制止の声をあげるナッツ。
 何も力が無いあなたに自分を止められると思うことがさっぱり分からないと答えるアナコンディ。ココがフォローしようとしますが、プリキュアが捕縛された状況ではあなたも無力と指摘するアナコンディ。あ、フルーレ使えないんだ。
 ローズは暖かい声で、自分達を見守ってくれているナッツのことが自分も国民も好きだと言います。ナッツを見たときの国民達の笑顔を言います。よろよろになってココ達のところに歩くローズ。国民達はココナッツがパルミエの王になることを望んでいて、そしてそれを守るのがローズ(ミルク)の役目。気力はあっても力及ばず膝を地面につけてしまいます。
 ナッツはもういい、国王などどうでもいいと言います。自分には力が無いことを認めます。
 「ただ、ナッツはいつも、どんなときでも、みんなが笑顔でいてくれればそれだけでいいナツ
 「みんなの笑顔、それだけを守りたいナツ。みんなから笑顔を奪い悲しみに変える者がいるなら、ナッツはたとえ力が無くても絶対に、絶対に立ち向かうナツ!

 ナッツから放たれた金色の光はホシイナーの力を弱めプリキュアを脱出させます。パルミエの王冠とミルキィノートが現れます。ホシイナーは空気を読んでアナコンディの後ろに退避します。準備OK。王冠を被ったナッツはやたらカッコイイBGMに乗ってミルキィミラー(税抜き定価3,500円)を召還します。

 「邪悪な力を包み込む煌く薔薇を咲かせましょう!ミルキィローズ・メタル・ブリザード!
 ブリザードの上位互換必殺技。氷が金属になっただけですが、そもそもこの技はカッコイイ上にパレットがミラーに変わるシーンが追加されて熱い。メカモノだとパレットにバレルがくっ付いて火力アップ演出でしょうが、そこはスポンサーの意向で完全新規の新商品です。逆手持ちも継続しているので良い。うっかりミラーからサーベル発生しないでしょうか。

 金属粒子の嵐を回避するアナコンディ。当然後ろに居たホシイナーが巻き込まれて消滅します。アナコンディも撤退。

 元に塊に戻ってしまった王冠を手に取るナッツ。ココ、ローズ、プリキュアが喜びます。ナッツの顔に笑顔が戻ります。


⑤くるみの手紙
 ナッツハウス。大量の手紙。くるみが書いたようです。シロップがノートを差して連絡取れるし…、と言いますがくるみは手紙も大切だと言います。そうそう、一応GoGo!の主題を補足する品だしね。「だって、私の手紙は王国の歴史に残る貴重な文献になるんだから」ちょっ、おまっ、抜けぬけと。流石くるみ、流石ミルク。美味しいところは持っていきたい、秘密のヒロインになりたい、名を残したい。いい根性しています。
 パルミエ王国への配達の日々が始まると嘆くシロップ。冒頭で喜んでいたのはそのためのようです。仕事しろよ。電子メールが普及すると葉書使用者が減って経営大変になるところもあるんだからさ。パパイヤさんに手紙を書こうと言うのぞみとうらら。「僕らも書いてみちゃう?」「ああ」 Webラジオのノリが入ってないか?ココさん。
 みんなでたくさん手紙を書いちゃうぞ~けって~い!

 シロップの嘆きが響き渡るいつものそんな日常。


⑥次回予告
 どちらかというと、私は小さくなってのぞみ達を見上げたい。ホシイナーの大群とのバトルシーンは楽しみ。くるみはおでこキャラ。


○トピック
 役立たずの印象が定着していたナッツ。劇中でも役立たず扱いだから泣ける。しかしここで汚名返上、名誉挽回、商品販促のため立ち上がります。不思議生物の格好なのに語尾にナツがくっ付いているのに震えるほど熱いナッツのセリフが今までの存在感の薄さを帳消しにします。

 すっかり忘れていましたが、というか女の子しか見ていないからなのですが、ココとナッツには今作では「王になる」という夢があります。夢というより責務でしょうか。前作では彼らはパルミエの復活が夢でしたが、今作はその国の王にならなければなりません。彼らにはそのための力と意志が必要となります。
 王とは何か、何が人を纏め一つにするのか?というのは一旦棚上げにして、ナッツは一個人としてどうしたいかを強く想起します。みんなの笑顔を守りたい、それを阻む者がいるなら絶対に立ち向かう、と言いそれを作品的に肯定しています。この番組はあくまで子ども向けなので実際に力があるかどうは二の次になります。最も重要なことは想いであり強い意志を抱くことを第一優先にしています。その意志のもとに行動することで力は伴ってくるということなのでしょう。これは間違いではない、というか正しいことだろうと思います。継続は力なり、日々の努力は経験として蓄積されます。まずはその行動を起こすことが必要でそれを想いや意志としているのでしょう。逆に力があったとしてもその使い方を誤れば暴力や破壊に繋がっています。パクトの没収が進まないことに憤り、部下が使えないとして単身で挑むアナコンディは単体では強いですが、ローズ+ナッツの王の力に撤退を余儀なくされています。

 夢を持っていてそれを実現しようとしたときに、どうすればいいのか、何が必要なのかと悩んでしまうことはよくあります。ちなみに私が今の職に就いているのは、業種としては自分が望んでいたものですが具体的にどこの会社に入るかまでは大して考えていなかったし、実際には運と成り行きと言っていいです。大学行く気無かったし手に職でもつけて働こうと工業高校に行って勉強していただけです。今の職についたときも仕事が出来るのか?と不安になったりしましたが、いざやってみればできるようになります。
 楽観的に考えすぎるのもダメでしょうが、だからといって夢や役目を気負いすぎてそのプレッシャーに押しつぶされそうになったり、視野が狭くなっては結果して出来るものも出来なくなってしまうんじゃないのかな、って思います。頭の中が全部そればっかりになって本来多様な可能性や選択肢がありえたのにガンジガラめになってしまう。
 未熟だっていいと思うのです。だって夢はまだ達成していないから夢なのだし、駆け出しは誰だって経験不足で半人前です。それを最初から出来る人もいるのだろうけど、生憎と大勢の普通の人達はそんな才能もなく並外れた努力もしていないでしょう。
 だから、普通の人達は普通にやればいいんです。夢や理想を持って、そのために努力して、助けてくれる人達に感謝して、自分も助けて、常に前へと進んでいく気持ちを持ち続ければいいんです。ってこれが一番難しいかもしれないんだけどね。


 今回、ナッツがボロボロになったり、助けようとしたローズがボロボロになったりとしましたが、この作品は基本的に倒れた仲間を見て「よくもー!」というような少年モノ的なパワーアップや逆転はしません。記憶に残っているのは前作31話の傷ついたココを見てドリームが挑みかかる話くらいでしょうか。それとてその戦いがメインではなくラストの和解に重きがあります。
 どんなに大きい力が立ちはだかってもそれが間違っていて、自分達がやらねばならないことを行うためには何があっても屈しないという意志と、その意志の根拠と未来が示す光景への肯定がプリキュア達の強さになっています。憎しみや怒りが力や解決の糸口なのではなくて、未来や可能性や今を一生懸命に生きる人達への肯定を主とするこの物語の在り方は素敵です。
[ 2013年05月22日 10:15 ] カテゴリ:プリキュア5GoGo! | TB(0) | CM(-)
トラックバック
この記事のトラックバックURL