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第26話「プリキュア大都会に現る!」

○今週の出来事
①大都会

 高層ビル。大勢の人々。行きかう車。ここは大都会。のぞみ達は周囲を驚きの目で見ます。ビルが森のように立ち並びます。この街は世界経済の中心地だとかれんが言います。前回うららが言ったとおり今回はパレードの中継の仕事があるのでみんな着いて来たようです。それを快く思ううらら。主にのぞみが居るからだと思います。

 公園に行くと巨大なバルーンがあります。うさぎのマスコットです。今夜のお祭りでパレードすると説明するうらら。
 道を行く人にぶつかるのぞみ。のぞみは謝りますが相手はそっけなく応えるだけでのぞみの方を見ずに行ってしまいます。私ならお詫びにと食事に誘います(ある意味当たり屋)。相手の態度に不快さを感じるシロップ。周囲を見ると忙しい人ばかりです。
 仕事のためうららと一旦別れます。


 エターナル。お茶の領収書を見るアナコンディ。お茶を購入しているのはブンビーです。必要経費なら認めるが、その経費に見合った仕事をしていないと冷静に言うアナコンディ。グザッ…と自分で言うブンビー。自覚ありですか。領収書を突き返して認められないと談じるアナコンディ。深いため息をするブンビー。


 パレードが始まるまでにはまだ時間があります。りんはアクセサリー店、こまちは図書館、かれんは病院へ行ったようです。残ったのはのぞみ、くるみ、ココナッツシロップ。そんなときココナッツはパルミンの気配を感じ取ります。ババロア女王が帰ってしまったので定員に空きがあるので補充しなければいけません。パルミンをショット。しかしバナナでした。
 のぞみはあるものを見つめています。視線の先を見ると食事処があります。

 ファッション店を見るりん。しかし店の規模が大きく遠慮してしまいます。すると小物を扱っている店を見つけます。店の人が声をかけてきてくれます。りんのしているブレスレットを褒める店員。りんの自作です。

 ところ狭しと並べられた書籍の数々。こまちは感嘆しながら図書館を見ます。すると本棚からはみ出た本を見つけます。本をいたわるこまち。図書館の人にお礼を言われます。

 大きな病院に感嘆の声をあげるかれん。この病院は大きいかもしれませんがあなたの家ほどではないと思います。すると松葉杖を突いた少年が倒れそうになります。抱きとめるかれん。看護婦さんが話しかけてきます。医療に興味があるので見学をしたいと話すと快く引き受ける看護婦さん。

 大食い選手権かと思うくらいの勢いでガツガツ食べまくるのぞみ達。ココとナッツはコーヒーを飲んでいます。きっと内心で「やべぇ、支払い間に合うかな」と焦っているのをポーカーフェイスで誤魔化していると思います。支払いはナッツハウスへ。
 店のおばちゃんがのぞみ達の食べっぷりを褒めます。パレードを見に来たのかい?と尋ねるおばちゃん。答えるのぞみ達。おばちゃんも楽しみにしていると答えます。今夜のパレードはこの街の誕生日だそうです。
 食事をしながらおばさんの話を聞くのぞみ達。おばさんはこの街をよく知っているのか何でも聞いてよ、と誇らしく言います。おばさんの店は街が出来たときからあるそうです。老舗ですね。時代の移り変わりとともにビルのテナントとして入っているようです。今はビルの中に入っているけど、昔はこんなにはビルは無かったと話すおばさん。それでもおばさんはこの街が大好きだと言います。
 この街を知りたいならメイン会場に行ってみるといいとアドバイスします。この街で最初に作られた建物があるそうです。人々に親しまれているため開発が進んでもそのままの姿で街に残っているそうです。みんなこの街が大好きなのさ、と嬉しそうに言うおばさん。のぞみはその話を快く聞きます。
 その頃街では、りんはアクセサリーを店員さんと交換し、こまちは図書館を手伝い、かれんは病院の見学をします。至る所にうさぎのマスコットの飾りがあります。この街に私も行きたいです。この街美人が多いですよね(お前来なくていいよ)。

 街にタクシーで来るブンビー。領収書は忘れません。いつもと違って正装しています。組織の幹部っぽく見えます。彼が見るのは屋外テレビジョンに写った巨大マスコット。


 夕方。メイン会場に集まるのぞみ達。それほど大きくは無く、中では昔の写真などが展示されています。会場の中でバルーンと同じ人形を見つけるのぞみ。マントをつけたうさぎの人形です。この集会場が出来たときに子ども達のために作られたと説明するうらら。幼い女の子が楽しそうに人形を見ます。集会場に来た子ども達はこの人形とともに育ち、大人になって自分の子どもを連れて来る、街の人々に親しまれているこの人形が主役にふさわしいと話すうらら。堂々とした説明です。感心するのぞみ。うららは照れながら街の人達から教えてもらったと言います。百聞は一見にしかず。実際にその場所に行って、そこで見ることや、そこに住む人達の暮らしぶり、感情、感覚を知ることは重要です。


②大都会防衛戦
 外から放送が聞こえてきます。「プリキュア諸君」 外に出てみるとテレビジョンにブンビーが写っています。わざわざ用意したのかソファーに腰掛けて。流石です。この小悪党ぶり。そう簡単にこの味は出せません。
 ローズパクトを要求します。それに従わないのならこの街の一番大切なものを頂こう、と巨大人形に向かってホシイナーの素を投げるブンビー。人形は醜いホシイナーへと変化します。逃げる街の人々。ホシイナーは車を踏み潰しながら道路を歩きます。どうやら集会場を狙っているようです。余談ですが、踏み潰された車のナンバーは「YPCV5526」恐らくyes!プリキュア5GoGo!26話って意味だと思います。
 ホシイナーをヘリが照らします。さながら怪獣映画のようです。プリキュアでは珍しい展開。ホシイナーの前にのぞみ達が駆けつけます。ホシイナーが爪で砂煙を立てます。その隙に変身です。個人的にはビルの上に立って満月やスポットライトに当たって登場してくれるとカッコイイのですが、それはちょっと別番組になりそうです。

 プリキュアの登場に息を呑む街の人々。テレビジョンに映し出されています。おばさんやアクセサリー店の人も見ています。

 ホシイナーに攻撃を仕掛けるプリキュア。しかし弾力性があるため攻撃が通じず反発で弾かれてしまいます。再度挑むも同じ結果。打撃攻撃は無効です。その一方で食らったら痛そうな爪で攻撃してくるホシイナー。怖いです。
 プリキュアとホシイナーの戦いを固唾を呑んで見る人々。おばさんはプリキュアが昼間会った娘達であると気づきます。
 ビルの屋上で満足そうに様子を見るブンビー。小物っぷりが光ります。

 ホシイナーに成す術が無いプリキュア。人々の中から自分たちは見ているだけでいいのか?という声が聞こえてきます。周囲を見るココ達。この人達は毎週見ているだけです。良心の呵責でもあったのでしょうか。「え、俺毎週何もせずに見てるだけだよ…」と思っているかもしれません。ただ、シロップは使える男なのでセーフです。
 集会場にも居た女の子がプリキュアを応援します。街の人たちもその声を聞いて、自分たちにも出来ることを意志します。応援する人、自分たちでやるんだ!と意気込む人、と広まっていきます。武装決起でしょうか。民衆の暴動ってこういう感じなのかなぁ、と思わないでもないです。余談ですが、大衆を(主に扇動で)動かす場合、サクラは少なくても良いようです。一人言えば数人付いてきて、数人言えば大勢付いてくるそうです。重要なのは不安を煽り、冷静に考えさせる時間を与えず、唯一の解決策や原因がソレであるかのように演出できれば良いんじゃないかと。特に資料があって言っているわけではなく、そんなもんかなーという経験と推測で言っています。…と本編の展開とは全く逆なことを書いていますが、かように集団心理とは怖いもので、それ故に私は自己の判断、意志というものに価値と意味を置きます。

 防戦一方のプリキュア。しかし道路には大勢の人々が集まっています。みんな立ち向かう意志を持っています。その中にはおばさんも居ます。強そうです。劣勢だったプリキュアも人々の姿に共感します。
 「私も…私もみんなと同じ!
 「この街が大好き!

 ローズはプリキュアにホシイナーを任せ、ブンビーを狙います。正直、ブンビーの方が倒しやすそうです。
 集会場を狙うホシイナーにプリキュアは交互に攻撃を加え動きを封じます。プリキュアに声援を送る街の人々。
 いつの間にか集会場の前にはバリケードを張っています。仕事が速いです。警察の姿が見えないことから街の人々が行っているようです。
 バリケードに隠れるココ達。前線で戦わないあたりがこの人達のこの人達たる所以です。ココはシロップにいざとなればここにいる人達を乗せて飛べるか?と聞きます。出来ると答えるシロップ。それを聞いてココは一人飛び出していきます。

 息を切らせるプリキュア。決定打が無いため足止めにも限界があります。ソーサーで八つ裂きにするという手もあると思いますが、表現的に危険そうなので見送りです。
 ブンビーがこの街の一番大切なものを没収してやる、と言い掛けたところでローズが割って入ります。突き飛ばされたブンビーは思いのほか勢い良くぶっ飛んでいきます。この人ビルから落ちるイメージが強いなぁ。ローズが遠慮なくブリザードを不意打ちで仕掛けるのかと期待したのですが、やはりそれはヒロイン的にはご法度でしょうか。
 ローズがドリーム今よ!とは言うものの決定打が無いような…と思っていたらココがやってきて、フルーレを召還します。って、待て。それいつでも発動できるのかよ。王冠が無いと使えないのかと思っていたらいつでも召還可能なようです。前作みたいに各人にアイテムが付与されるわけじゃないのね。個別フルーレ技とか見たかったのですが。

 フルーレを手に持ち、合体技で巨大薔薇を召還。ホシイナーを喰い殺します。ソーサーで八つ裂きにするのとどちらがエグイかは微妙なところですが、相変わらずこの合体技のインパクトは強いです。
 ホシイナーの撃破とともに破壊された街は元に戻ります。余談ですが直った車のナンバーは「MHSS…」でこれもシリーズを表しているかと思います。

 テレビジョンの前に降り立つプリキュア。ローズは大画面に映し出されています。流石ローズ、計算どおりです。街の人々から喝采の声が上がります。
 ブンビーの領収書は今回も却下されそうです。


③変わらないもの
 パレードの中継をするうらら。
 「この街はこの集会場から全てが始まりました。この集会場が街の象徴であり、いつまでも変わらない街の人々の心を表しているのです
 人形とともに飾られたプリキュアの人形。仕事が速い。それを子ども達は嬉しそうに見つめます。


④次回予告
 夏といえば夏祭り、そして怪談。ノリノリなこまちが見れそうです。りん受難。それはそうと、ナッツどけぇぇ!!


○トピック
 タイトルのとおりプリキュア大都会に現る!の巻き。

 「困った人達を助ける」「みんなを守る」「正義の味方」ではないのがプリキュアの特徴。彼女達は民衆のために戦いません。シリーズを通してこれは一貫していて、大雑把に見れば悪と戦う正義の味方なのですが、彼女達が戦う動機や目的は個人間の信頼や信条によるものであり、展開としても一般人は基本的に戦闘に巻き込まれません。
 プリキュアが戦うのは世界征服を目論む悪の秘密結社ではなく、絶望や闇、不信、弱さの象徴であり、だからこそプリキュアは正義の味方ではなく一個人として心の強さ、絆、信頼を信じる者として描かれています。この物語が好きなのはこの点が徹底しているからです。正義と悪というような二元的なものではなく、みんなを助けるヒーローという憧れを具象化しているわけではなく、その核は自己と他者との結びつきや心の持ち方、意志力、行動力です。だから彼女達は意志し行動し続ける限り、強くカッコイイのです。それは弱さや困難に立ち向かい続ける人の姿であるからです。

 そんなわけで、大勢の一般人がいる中で巨大怪獣と戦うという破天荒な展開である今回ですが、「街を人々から守ろうとするプリキュア」が主役ではなく「街のことが好きな人々」が主役です。この辺りがプリキュアのプリキュアたる所。
 正直な話、単純に街をプリキュアが守るという展開なら、もっと如何にもな演出(瓦礫が落ちてくるのを助けるとか、街の人々を助けながら戦うとか)などが出来たと思いますが、やってません。その意味では一般人を助けるヒーローとしては今回薄味です。摩天楼をバックに声援を受けて活躍するプリキュアを期待してもいたのですが、実際は地味な活躍です。
 今回何度も繰り返されているように、この街の人々はこの街が好きであり、戦闘においても決起します。うららのレポートにもあるように、この街の中心である集会場とそれを愛する人々の姿で終わることからも今回は、一般人が主役なんですね。これはプリキュア的にも珍しいです。しかし筋は通っています。
 プリキュアの基本精神は自立と協調であり、自分のことは自分で解決します。プリキュアに守られるだけではなく、自らが決起するという、つまり自分達の街は自分達で守れ、と自立性が高いです。現実には無防備都市宣言というのがあって、これは簡単に言うと戦わず外敵に降伏するというものです。日本でも近年自治体などで案が出されています(諸般の都合で却下されているようです)。血が流れても戦って街を守るべきなのか、降伏してでも戦闘を避けるのかどちらが良いかという良否は置くとしても、プリキュアは自分の大切なものは自分で守るということを強調しています。

 人々の街を愛する心の象徴として集会場があり、それは街の人々の価値観の象徴とも言えます。エターナルが価値あるものを不変化し独占するのに対して、価値あるものとはそれを大切だと思う人達と共にあるべだというのがプリキュアの主張であるため街の人々と街の関係はそれを表しています。
 街が大きくなり、高層ビルなどが建っていくように街は変化し続けていきます。その中で変わらないものとして集会場を保ち続けています。この街で育った人々は子どもの代にもそれを継承させています。つまりこれは「変わらない」ことを維持し継承していくことで価値を創造し続けていることになります(価値の創造が不変に繋がっている)。対してエターナルは価値あるものを不変化させていますが、価値そのものを創造をしているわけではありません。
 モノの「価値」と一口に言っても意味や在り方は多様にあります。お金は価値がありますが、それはあくまで物と代替可能である信頼性があるからです。その信頼が無い状態、たとえば通貨の概念が無かったり、緊急事態によって現物の方が重要な場合には価値はありません。宝物や宝石もそれに興味が無ければ石ころでしょうし、アイドルのサインはファンには非常に価値あるものです。信頼できる親友はその人にとっては大切な人です。プリキュアは私にとって価値ある作品です。
 すなわち、「価値」とは人々が創り出すものであり、想いや考え、信頼、依存、幻想、偏見、思い込みです。それらは現在継続しているか、未来にも同様に期待できることで確立されます。今現在価値があると思われなければ過去にどんなに価値があったとしても意味はなくなります。価値は付加することも消し去ることもできるものであり、不変ではないからこそ創造の余地があります。人々から切り離され、誰からも想われず忘れ去られたモノは不変ではありますが、価値そのものの意味がなくなります(価値を与えられない)。エターナルに間違いがあるとすれば、価値あるものを独占するが故に価値を創造することができないこと、人から完全に切り離された存在は価値を創造できないことにあります。結果してそれは価値あるものから価値を奪うことになります。
 勿論、価値あるものを保管したり、収集することもあながち間違いではありません。美術館や博物館は手軽に貴重品を見ることができます。しかしながら、価値本来の意味を考えたときに我々個人として本当に大事なことは、価値あるものを集めることよりも、価値を見出すこと、他者の大切だと思う価値の意味を知ること、また価値あるものを守り続けること(結局それは自分の大切だと思う意思を守ることになる)なのではないかと思います。(とはいえ万物は不変ではないので物にこだわり過ぎても不毛ですが)


 今回は街と街の人々をメインとすることで価値の意味や継続、それを理解し共有し得ること、それを意志すること、行動すること、さらには意志の伝播とプリキュアの骨格を成す要素盛り沢山です。
 のぞみ達はこの街とこの街に住む人々を知ることでこの街を好きだと言います。だから彼女達はこの街を守ろうとします。この点において価値がそれを共有する人々のみに存在するのではなく、それを外部から共有することも可能であり、プリキュアがキッカケとなって街の人々も自ら動くことをしています。
 街を大切に思い守ろうとする人々、それを知り同じく守ろうとするプリキュア、そのプリキュアを応援する人々、その応援から力を生み出すプリキュア、というように街の人々とプリキュアは同じ土俵に立っています。みんなを守るヒーローとしてではなく、私もあなたも一緒となって戦うのがプリキュアのプリキュアらしいところ(シリーズとして段々拡張されてきている)です。5は主要登場人物がほぼ固定されてクラスメイトや親類縁者があまり登場しないのですが、今回のような繋がりを持たせることで広く大きな物語となることができます。小さいことからコツコツと積み上げてきっと美しい花を咲かせてくれるだろうと確信しています。
[ 2013年05月22日 10:12 ] カテゴリ:プリキュア5GoGo! | TB(0) | CM(-)
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