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第34話「ミルクを守れ!白馬の騎士かれん」

○今週の出来事
①ミルクの病気

 規則正しい蹄の音。のぞみ達が羨望と好奇の目で見るのは白馬に跨って華麗に駆けるかれんの姿。島を個人所有している水無月家は勿論のこと自宅に馬も飼っています。サンクルミエール学園のグラウンドが本当に98個分(5話のうらら推測値)ありそうです。そんな中ミルクの様子が少々いつもと違います。
 白馬と言えば王子様。のぞみは白馬の王子様(ココ)を思い浮かべます。しかしこのベタな発想、元々は何が元なのでしょうか。王侯貴族って白馬を使ってたのか?
 自分の世界に飛んでしまったのぞみに冷静なツッコミを入れるりん。真昼間から夢の世界にいるのはあまり健全ではありません。
 他から見ると上手いと思うのですが、かれん自身は久しぶりなのか及第点のようです。この人は色々やり過ぎて器用貧乏な気がする。ミルクに馬に乗るよう薦めるココナッツ。体調が思わしくないミルクは倒れてしまいます。

 ミルクを水無月家のベッドに寝かせます。「まずいな」「ああ、早く手を打たないと」意外と深刻な言葉を発するココナッツ。どうやらパルミエの人達の病気はピンキーが専門に治療するらしく通常の手段では治らないようです。自己治癒しないのか? 今まで回収したピンキーの中には治療ピンキーは居ません。では探そう!とのぞみ。ミルクの看病はかれんに任せ、のぞみ達はピンキー探索。
 それはそうと、パルミエ王国はピンキー依存度が高すぎると思います。実はピンキー揃えれば願いが叶うというのは、物理的にピンキー達が尽力して実現させるんじゃないかと思えてきた。


 ビル。風邪気味のブンビー。会社に来なくてもいいよ、あんたが居なくても問題ないから、ととても切ないことを言ってくれるハデーニャ。カワリーノも追い討ちをかけます。ナイトメアでは身体の心配などしてくれません。現実問題として、風邪気味の時は素直に休んだ方が良いです。悪化してこじらせたり周囲に風邪を移すと余計に悪くなります。
 くしゃみをするブンビーにマスクで防御するカワリーノ。準備が良いです。ハデーニャは口紅で分厚く塗装して投げキッスを飛ばしてきます。紙一重で回避するブンビー。カワリーノは回避が遅れ直撃してしまいます。出撃するハデーニャ。起き上がったカワリーノのマスクには口紅が生々しくついています。危ないです。マスクが無ければ命に関わるところでした。


②看病の仕方
 依然苦しそうなミルク。熱が上がっているようです。どうやらパルミエの人と人間の体温は同じくらいのようです。熱にうなされながらも働こうとするミルク。ミルクはかれんに手を伸ばします。自分に出来ることを考えるかれん。幼い頃、同じように熱にうなされていた時、看病してくれたのは執事の坂本さんです。この人は今も昔もおじいさんですね。

 公園でピンキー探し。公園にいるかどうかは怪しいところですが、不期遭遇がピンキー発見の基本なので行き当たりばったりです。目当てのピンキーが分かるのはココナッツだけなので二手に分かれて探索します。

 坂本さんに看病の仕方を尋ねるかれん。看病セットを用意する坂本さん。冷たい水、タオル、着替え、果物を並べます。用意するものが多いことに驚くかれん。一つ一つ用途を説明する坂本さん。地味ですが坂本さんのタオルの絞り方(縦方向で竹刀を持つよう握る)は正しい方法です。私はあまり意識したことが無かったのですが会社の先輩から「こうだろ」と教えられました。
 看病していた頃を思い出しながら説明を続ける坂本さん。りんごも小さい子ならばすりおろすと良いと言います。この人全部気づいてそうだなぁ。かれんは幼い頃を思い出すとすりおろしたりんごを食べた記憶があります。そーいえば病気のときは何故かりんごを食べたなぁ。大変な思いをして看病をしてくれたの?と尋ねるかれんに、坂本さんはかれんに元気な笑顔で居て欲しいと答えます。改めてお礼を述べるかれん。身近な人の身近な行為にも心こもった優しさが隠されています。

 坂本さんに教えられたことを実践するかれん。ちなみにタオルの絞り方は横方向で親指同士を向き合わせて絞っています。慣れていないとこういう絞り方をしてしまいます。(別に間違いではなく、絞れれば問題は無い。縦方向の方が合理的らしい)
 ミルクに笑顔でいて欲しい、ミルクの笑顔が大好きだから、その一心で慣れない手つきながらも看病するかれん。自分が病気のときは気づきませんが、看病してくれる人にも動機や感情があります。

 夕方。未だ見つからないピンキー。いつも元気なミルクを思い出し、何とかしないと、と焦るココをのぞみとりんは励まします。何故必要以上にくっつく。いや、理由は聞かないからそのままイチャついてて良いです。
 同じく普段のミルクを思い出し沈むナッツを励ますこまちとうらら。この組み合わせは珍しい。同じく理由は問わないのでそのままイチャついてて下さい。
 
 看病の苦労あってかスヤスヤと寝息を立てるミルク。かれんは疲れを表情に表しつつも優しさと安心を顔に浮かべます、


③守り手
 水を替えようと立ち上がって窓の外を見ると馬のいななきと邪悪な気配。ハデーニャが堂々と不法侵入してきます。

 公園ではようやくピンキーを発見。探せば割といるもんです。実はピンキー全種集められるかどうかはやる気の問題かもしれません。ココナッツも不穏な気配を感じ取ります。

 お互い睨む様に対峙するハデーニャとかれん。かれんはいつに無く真剣で気迫があります。コレットを持っているのはナッツでありミルクは持っていませんが、だからといって素直に何もせずに帰ってくれるような相手でもありません。絶対防衛です。
 ハデーニャは仮面を投げ、鞍(くら)に憑依して馬型のコワイナーが現れます。コワイナーに跨るハデーニャ。敵ながらカッコイイ。
 アクア単独変身。余談ですが、変身ポーズの予備動作(手をさっと伸ばす)がカッコイイので端折らないようにお願いします。

 単独かつ実質幹部との対決というかなり不利な状況でも果敢に挑むアクア。しかしコワイナーの突進力とハデーニャに圧されます。ミルクのところに行かせるわけにはいかないので、必死に耐え続けます。アクアの悲鳴と攻撃音が響く中でミルクは立ち上がろうともがきますが病身がそれを許しません。
 意力はあるものの肉体的に持たず身動きできないアクアにトドメの一撃を入れるハデーニャ。そこにココナッツが飛び掛ってきます。いや、あんたら特にナッツはコレット持っているからあんま敵に突っ込んじゃいかん。のぞみ達が駆けつけます。一斉変身。珍しくのぞみが左上です。


④白馬の騎士
 ハデーニャは立ててある看板を掴み槍(スピア)へと変えます。ドリーム達と格闘線。レモネードの攻撃をかわし、掴みミントにぶつけます。ルージュとドリームがコワイナーを叩きますが、槍の攻撃で吹き飛ばされ、4人同時攻撃も通じません。
 満身創痍で立ち上がるアクアにチャーリー(かれんの馬)が寄ります。白馬に跨るアクア。アイテムを呼び出して構えます。お、水の鞭?と思ったらサーベル状に。ちょっと待て、そんなことできたんだ。水の特性から形は変幻自在ですか。

 騎馬戦。もはやプリキュアと無関係です。お互いに馬上で火花を散らします。攻撃に耐え、馬を操り、突撃。鬼気迫るアクアの表情。もうわけわかん。これプリキュアじゃない。が、これがプリキュアのノリだったりするから面白い。気力と意志の強さがそのまま強さになるのがプリキュア。ハデーニャを力押しで弾きます。そして本編では久々のBGM「5つの心!プリキュア5!!」がかかります。5つというかアクア一人ですが。この曲は熱いので好きです。馬から飛び出し華麗に着地を決めるアクア。ハデーニャは無様に落ちます。
 コレットがどうのでは最早なく、ミルクを守ることのみに意識を集中するアクア。アクアトルネードを放ちます。新しい発射シーンまでついて凄い気合の入れようです。一人マーブルスクリューみたいな。これは強いわ。クリスタルシュートと同格と言われても納得します。コワイナーを粉砕。


⑤あなたの笑顔が大好き
 ピンキーでミルクを治療。すっかり元気になるミルク。すぐにココナッツや皆に迷惑をかけたこと謝るミルク。ココナッツもミルクに苦労をかけていたことを詫びます。ちょうどタイミングを読んだように坂本さんがお茶の準備が出来たと声をかけます。
 のぞみの太ももに乗るココナッツ。どけ、そこは俺の席だ。ココナッツをかかえて我先にと部屋を出るのぞみ。りん達も後を追います。

 あっけに取られつつも笑顔でいつもの皆の姿を見るかれん。騒がしくても元気あるのが一番です。ふと気づくとミルクがかれんに手を当てています。ミルクはかれんが看病してくれたこと、ナイトメアから守ってくれたことを覚えています。お礼を言うミルクにかれんはミルクの笑顔が大好きだからと返します。部屋に夕日が差し込む中、二人の笑顔が輝きに満ちます。


⑥次回予告
 ココのサングラスが気になります。あと「またみてね」ののぞみは俺を待っている。きっとそう。そうだったらいいな。


○トピック
 シリーズ恒例の看病話。看病話はどれも良い話なのですが、今作もその例に漏れず素敵な話になっています。最後のかれんのセリフはそう言うだろうと分かっていても泣ける。カッコイイ。
 女の子の憧れかは知りませんが、白馬の王子様。無論プリキュアにそんな都合が良いものは出てきませんので、自分が白馬の騎士になります。そりゃ新商品もビームサーベルになるわ。この独立独歩、自らに必要な力は自らの力と関係性から生み出すというのがプリキュアの基本思想。男女問わず見習いたいものです。


 単純にかれんが病気のミルクを看病するだけではなく、自分を看病してくれた坂本さんの大変さを知り、それを快く思ってしてくれる坂本さんの気持ちを知るのが素敵。坂本さんからすれば、ついこの間まで小さくて病気になって看病していたかれんが誰かを看病しようと自分に尋ねてきたのは嬉しかったでしょう。時の流れと成長を感じます。看病していたのも自己犠牲や奉仕などのものではなく、笑顔でいて欲しいからと話す坂本さんは大人の見本にしたい。
 そんなわけでかれんとミルクだけではなく、かれんと坂本さんの関係まで綺麗に描き、看病されていたかれんがミルクを看病するという流れ。こういう流れは理屈抜きで好きです。それは大切なことが継承されていくことが感じられるからです。かれんが坂本さんに直接「借り」を返すことは難しいでしょう。坂本さんが病気にならなければ同じように看病をすることはできません。だから、かれんがその愛情を受けたことを他の人にしていくことが大切になります。自分が受けた愛情を違う他者に与えることによって関係性は広がり、また継承されていきます。坂本さん⇔かれん、ではなく、坂本さん→かれん→ミルクとなることで閉じない愛情の連鎖が作られます。この連鎖は血縁関係どころか種族を問わない点もプリキュアの明確なスタンスだと思われます。愛情は交換するだけのものじゃなくて、新たに作り与えていくことが出来るものです。
 夏祭りの話でもありましたが、自分に発せられた言葉が言った本人の気づかないところで育まれ、また他者に伝わっていきます。かれんと坂本さんの関係、かれんとミルクの関係、かれん自身の成長を一つの纏まった流れで描いた素敵な話でした。


 かれん以外の人、特にココナッツは普段のミルクの頑張りや元気の良さにも改めて気づきます。何かの変化から普段の当たり前のことが意識されるのも日常生活の中で発見と成長を促すプリキュアらしいちょっとしたシーンです。

 のぞみ達は子どもで愛情を受ける立場ではありますが、受けながらも人に与えていきます。登場人物の数や地理的な広さはあまり多くないのですが、人から人への伝達が多いのでその関係性の広さと時間の流れ(過去から現在、未来)を感じます。
 プリキュアの後半は脂が乗ってきてこれまで蓄積してきた関係性がちょっとしたキッカケで広がりと深さを持ちます。


 余談ですが、このアニメ実は結構面倒臭いアニメで、普段見ていない人が見ても良いのでしょうが、見ていた方が深みを(自分で)持たせられるので一話も飛ばすことなく見ることが推奨されます。ストーリーがあるものは基本的にそういうものなのですが、「~したから解決」「ボスを倒せばクリア」というわけではなく登場人物の関係性や獲得(成長)したもの(←これは視聴した人が蓄積していかないと意味が無い)から得られるカタルシスがプリキュアの面白さだと思いますので、序盤からちゃんと見ていたかどうかで最終的な感動値が変わります。
 個人的にプリキュアを見ていない人に「この回は見た方が良い。この回こそプリキュアたる話」と薦められる話ってのが無くて、「全部最初から見ろ」としか言えない作品ですね。
[ 2013年05月22日 09:49 ] カテゴリ:Yes!プリキュア5 | TB(0) | CM(-)
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