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第6話「プリキュア5全員集合!」

○今週の出来事
①心の内

 屋敷。執事が部屋をノックします。ドアを開けて中を見ると幼い女の子が昼寝をしています。目を覚ました女の子は飛行機雲を見て両親があの飛行機に乗っているのかな、と考えます。「早く帰ってこないかな…」と呟く女の子。執事の問いかけにハッとなって話を変えます。部屋を出る執事はドアを閉めながら心配そうな顔で女の子を見ます。ずっと空に浮かぶ飛行機雲を見続ける女の子。
 夜。光を灯して飛ぶ飛行機。それを見ながら前回のことを思い返すかれん。どうして皆を助けられなかったのか。
 人知れず心の内に秘め隠したまま成長した少女は今その心と向き合うこととなります。


 ビル。自画自賛するブンビー。ピンキーを持ってきたことを自慢します。本来の目的はコレットだと思うのですが目先の手柄で妥協するとは随分小物です。黙っている他社員。誰も何も言いません。個人主義、競争、利己的な社会ではあまり他者の手柄に関心をよせません。皆内心で「面倒はお断り」「手柄は俺のもの」と考えるようになります(組織構造がそういう人間を作ったりもするんですが)。更なる手柄を得るためブンビーは今回も外勤です。


 ピンキーが奪われたことに頭を抱えるココ。のぞみは5人揃えば大丈夫と楽観的です。5人目のプリキュアはかれんだと考えるのぞみ。うららも同じ考えです。こまちもそう考えていましたが現実はなれなかった。りんはそもそもかれんがなることに乗り気ではありません。他の人を探そうと言います。
 足を止めるのぞみ。彼女はかれんにどうしても5人目になって欲しいようです。かれんのもとに行こうとしますが会議中とこまちが教えます。振り返ったのぞみは執事の坂本さんを見つけます。それにしても、4人の女子生徒と一緒に歩くココはどう見てもイケメンモテモテ教師です。給料なくていいんで、私もその仕事やってみたいんですが。写真選考で落とされますかそうですか。

 生徒会室。議題は新学期になれてきて遅刻する生徒が目立ってきたことについて。なかなか現実的な話題です。風紀委員らしき女子生徒が生徒会に協力を要請します。何事かを考えていたかれんは話についていけず慌てて資料を見ます。素直に謝るかれん。


②否定・拒絶
 オープンカフェ。お茶を飲む執事。のぞみ達は…食ってます。美味しそうに食べています。よく食べる娘達だ。「若いんだもんすぐお腹減っちゃうよ」「何食べても美味しくて」ともぐもぐ食べるのぞみとりん。微笑ましい光景です。
 神妙な声でお嬢様と仲良くして欲しいと話す執事。あずまやでの楽しそうなかれんを思い返します。楽しそうなのは久しぶりだと言います。かれんが周りを気遣って気丈に振舞っていることに気付いている執事。楽しそうに両親と電話する幼いかれんは執事を見るととたんに気を使って話します。かれんを心配する執事。
 子どもの頃、いや大人でもそうだけど、人に自分の弱いところやかっこ悪いところを見られるのは恥ずかしい。失敗したり怒られたことを人に話したり知られたりしたくない。自分が両親と会いたがっているとなれば、自分が普段寂しがっていると見られるのは子どもでも恥ずかしい。むしろ子どもだから余計にそう思う(冒頭で幼いかれんは恥ずかしさを隠すために話を変えたと見るのは曲解しすぎだろうか)。周りに気を使うのもあるけど、自分の恥ずかしいところを見せたくないのもある。それは普通のことだけど、そのまま殻を厚くし続けるといずれはアンバランスな精神状態になる。

 「何をしているの?」責めるような声。かれん。状況を説明するのぞみ。のぞみ達を拒絶するかれん。のぞみが自分と会いたがるのはプリキュアに誘うためであると考えたからでしょうが、のぞみは今皆で居ることを楽しんでいるだけなのでかれんの思考が先行し過ぎています。キツイ言い方をするかれんにりんは不満をこぼしますが、かれんはそれも切ります。執事に戻るように言います。去る執事。
 かれんに再度頼もうとするのぞみの言葉を遮ってかれんはのぞみの耳元で「私はプリキュアになれなかったのよ。見たでしょ?蝶が消えたの」と話します。鎮痛な面持ちになるこまち。感情を抑えた言葉だけに余計に辛い言葉です。
 ココになれない理由を聞くのぞみ。ココは本当に心からプリキュアになりたいと願わなければなれない、と言います。「じゃあ水無月先輩はプリキュアになろうと思わなかったわけだ」りんそれは失言だ。思わず叫ぶかれん。「私はあなた達を助けようと心から願って…」言葉を最後まで言えないかれん。その場を離れます。追いかけるのぞみ。


③肯定・受諾
 かれんに追いつき、正面に立つのぞみ。また頼みます。かれんはどうして自分なのかと尋ねますが、のぞみは明確な理由は答えない(多分自分でも分かってない)まま決めたとだけ言います。歩き出すかれんに並びながらかれんの凄いところを口早に言います。のぞみとは大違いです。でも自分と同じものを見つけたと言います。のぞみを見ないまま聞き返すかれん。
 「お父さんとお母さんが大好きなところ」足を止めてのぞみを見るかれん。相変わらず真っ直ぐにものを見る娘だな、のぞみは。両親と電話しているところを見たのぞみはそれを確信しています。かれんの優しさを知るのぞみはかれんがプリキュアになれないわけがないと信じています。この娘は人の殻を透過して中身を見る。見れる。おっちょこちょいで、不躾なところがあって、人の電話をのぞいたりするけど見るべきところは見ている。
 かれんは、プリキュアになれるかは別にしていつでも家に遊びに来てとのぞみを誘います。快く引き受けるのぞみ。
 のぞみとかれんの笑い声に混ざって気持ち悪い声が。ブンビー。すんごいいいところをぶち壊しです。上司たるもの水の指し方も分かっています。


④知性の青き泉キュアアクア
 ピンキーを返して!と言うのぞみに、素直に捕らえたピンキーを放すブンビー。仮面を投げピンキーをコワイナーに変えてしまいます。卑劣な手段です。そして怖いですコワイナー。
 逃げるのぞみとかれん。のぞみはかれんを庇って突き飛ばします。変身。

 攻撃を加えようとしますが相手がピンキーなので攻撃できず弾かれるドリーム。気配を察知してやってきたりん達と合流します。一斉に変身です。この一連の変身バンクや必殺技が長くて省略して欲しいという(主に大人の)視聴者をよく見ますが、それは間違いです。この手の番組で面白いのは変身シーンや必殺技とかのバンクです。それ目的と言っていいほどに子どもの頃に私は見ていましたし、大抵はそうだと思います。だってカッコイイじゃん。必殺技で倒すところとか。逆に変身シーンやロボットの合体シーン、必殺技を省かれる方が盛り下がります。ああいうのは一種の儀式であり番組の象徴です。そこに子どもは憧憬とカタルシスを感じます。(私の精神が子どもに近いのでバンクは苦にならない)

 やる気満々のルージュ達ですが、ドリームが止めます。相手はピンキー。手出しできません。攻撃できず退くしかないプリキュア。ブンビーは変化して攻撃を加えます。管理職は残業代が出ないのです。生生しい話だなぁ。
 ピンキーの攻撃に気をそらされブンビーの攻撃を受けてしまいます。セコイ手ですが効果的です。レモネードが吹き飛ばされるシーンを見てちょっとエロいな、とか思った自分はそろそろ本気でやばいんじゃないかと思います。
 苦境に立たされるプリキュア達を見て心配するかれん。恐怖や驚きより心配が先立っています。プリキュアの前に思わず飛び出します。プリキュアを庇おうとするかれん。力がなくても、皆を気遣う気持ちはあります。皆といると楽しい、プリキュアになれなくても皆といたい、力になりたいと言います。ブンビー的にはどうでもいい言葉ですが、プリキュア的には必要な言葉と行動です。蝶が飛んできます。今度こそかれんの腕に纏わります。

 変身。うわ、かれんめっちゃ凛々しくてカッコイイ。知性の青き泉キュアアクア。


⑤yes!プリキュア5!
 「希望の力と未来の光」「華麗に羽ばたく五つの心」「yes!プリキュア5!
 突然名乗りを上げるプリキュアチーム。どこから「yes」が出てくるのか全くわかりませんが、並んで名乗りを上げるのはヒーローの伝統的作法であり無条件にカッコイイので全く問題ありません。乙女戦隊プリキュア5。

 アクアが状況を分析します。コワイナーの仮面が原因なら外せば元に戻るのでは? 納得するドリーム。まず最初に気付いてもよさそうですが、無粋なことを言ってはいけません。作戦を即興で立てて役割分担するプリキュアチーム。返事は「yes!」
 内容がブンビーに筒抜けのような気がしますが多勢に無勢。ブンビーが優れた戦士でもドリームの牽制とレモネードの必殺技に足止めされます。コワイナーの攻撃をミントが防御して怯んだ隙に、アクアは「岩をも砕く乙女の激流受けてみなさい!プリキュア・アクア・ストリーム!」と必殺技を放ちます。ルージュも加わり…って水と火は相性悪くないか? そうか、水蒸気爆発か!これはある意味凶悪だ。あるいは過冷却のあとに加熱して破壊する戦法か。そんなどうでもいい解説は置いておいて、コワイナーの仮面は砕け散ります。
 反撃に転じるブンビーを必殺技で追い返すドリーム。おお、ただ連続で必殺技出すよりも状況に応じて使う方が動きがあって面白いな。でも集中砲火も見てみたい。
 撤退するブンビー。上司への報告が大変そうです。現場の人員が足りません。相手は5人もいるのにコワイナーと2人では無理です、とでも打診すれば良いんじゃないでしょうか。多分、「限られた人員でも現場で工夫して対応しろ」と言われると思いますが。

 前回ゲットしそこねたこまちがピンキーゲット。待望の5人目も加わりました。決め台詞は「yes!」


⑥外と通じる心
 その夜、かれんは母に電話します。楽しそうに会いたいと話すかれん。執事は安心してドアを閉めます。かつて空を人知れず見上げていた幼い頃。窓が開けはなれていても外に通じていなかった少女。今、彼女は自分の心と向き合い外へと通じること知り、その方法を得た。

 登校。遅刻者を取り締まるため生徒会が校門に立ちます。登校するうららとこまち。こまちはかれんを振り返ります。親友との新たな朝の始まりです。それにしても校門から校舎までの距離が気になります。
 ギリギリセーフのりん。遅刻するのぞみ。ここは生徒会長に個人的コネを持つ者の特権を利用する絶好の機会です。「それとこれとは話が別」 ダメなものはダメです。癒着と友情は別です。
 5人の物語が始まります。


⑦次回予告
 ナッツ偉そうだな。それはそうと、寝ている女子生徒の部屋に入れる権利ってシュークリーム何個で買収できますか?


○トピック
 yes!プリキュア5
 思いのほかかれん=キュアアクアがカッコイイ。動いているアクアカッコイイぞ。髪型とか何か強そうだ。幼い頃が回想されるなどかれんスペシャルな回。
 ココがプリキュアになりたいと心から願えば、と言っているのに実は全く別な理由でなれるのがこの作品のちょっと意地悪なところでしょうか。本当に大切なことはやって見せる作品です。


 「お父さんとお母さんが大好きなところ」とのぞみが言ったところでかれんと同じく(でも違う意味で)驚いた。この娘何を言い出すかと期待していましたが、予想を上回るストレートさ。それがまたプリキュアらしさでもあります。
 こまちがかれんの親友であるにも関わらずほとんど関与しないのは、色々と要因はあるんですが何よりものぞみとかれんが『友達になる』ことに重点があるからです。詳細は後述しますが、友達関係の中で変化を与えるよりも、友達になるという行動的・精神的な変化が起きることが重要です。
 のぞみはかれんがプリキュアになれる、なって欲しい、かれんでなければならないと信じます。理由は、ありません。これ「プリキュア」という言葉を「友達」に置き換えた方が早いでしょう。つまりはそういうことです。
 かれんにとって自分の何をのぞみが知るのだと反駁することもできます。相互に友達でもない知らない相手です。でも、のぞみはかれんの一番心の奥にあるものを見ます。お父さんお母さんが好きなんですよね、とても優しいんですね、と。本当に最初はただの思いつきかもしれないけど、少ない交流の中で相手を見ることができるのはある種の天性的な才能です。ただし、それがなくても構いません。友達になろうとするのに理由はいらないし、なるのにも理由はいらない。それで友達になります。これは子どものごくごく当たり前の行動(大人から見れば特権的なこと)です。私がおかしいのかもしれませんが、大人は子どもほど単純に純粋に友達作りが出来ないと思っています。


 執事は周りに気を使って、と言いますが、上の感想で書いているように恥ずかしさというのもあると思います(曲解でも、なんもいいや、現実的にそういう心理って働くよね、という話で読んでください)。自立的な性格、しっかり者というのは恥ずかしさを隠すのが上手いと言い換えてもいいかもしれません。最初はそんなことから始まると思います。それが定着して行動的に当たり前になってくると、今度は面倒なことになってきます。本人も気付かぬ間に殻が厚くなっているのです。自分の周りを固めてしまった結果、本音が外に出なくなります。他者の本音も素直に届かなくなります。自分の作った暗い殻の中で窒息しかけてしまいます。


①変化することの意味
 かれんは周囲に結果として良い影響を与えてはいますが、彼女自身は自分の内に閉じかけていました。何をするにも人のために役立とういう想いはありませんでした。他者との繋がりが多様な可能性を生むことはプリキュアの基本なので他者を信頼し他者のためにも自分が動くことはその可能性を開花させることを意味します。それは他者にとってもかれん自身にとっても良い変化を与える可能性があります(現実には悪くなる場合もある)。変化が無ければ可能性も変化がありません。

 ここで面白いのは、この作品は『プリキュアになれないかれん』を否定しないことです。彼女に悪意はありませんし、悪いことをしているわけでもありません。プリキュアになるのに能力は必要ありませんから有能無能も関係ありません。かれんを責めるのは筋違いです。かれんは何ら否定も拒絶もされる理由はありません。無論、それで割り切れるわけではないので、かれんは疑問を抱いたり拒絶されたかのような(あるいは自分から拒絶する)気持ちになります。当事者なのですからこれは仕方がありません。だからこの場合重要なのはその周りにいる他者がどのように接するかです。のぞみはかれん(の現状)を一切否定することなくプリキュアになれると信じます。その根拠は傍から見れば無いにも等しいものです。かれんがプリキュアにならなければならない理由もありません。ただのぞみはかれんを信じているだけです。

 変化する、とは決して変化前を否定することではありません。人は常に変化し続けます。子どもが大人へ、大人が老人へ、老人が屍へ変化していきます。心も多様な経験を通じて変化していきます。それは当然のことです。人の行動を変えるのに、自分の行動を変えるのに(他者や自分を)否定する必要はありません(強烈な自己破壊願望や現状打破の衝動や出来事が必要な場合もありますが)。行動が変われば可能性も変わります。
 自分だけではない人達と結ばれた繋がりに気付かぬうちに行動していた、あるいはその意味に気付いて行動するならすでに可能性は変化しています。『変わる』というのは必ずしも良い結果を生むわけではないでしょうが、(主に人との関わりによって)より大きな力を引き出せる可能性そのものは存在します。
 …む、無駄に長い文章だ。要するにだ、人は否定されなくったって変わることができるし、否定なんてしなくても変えることができるということだ。面白そうだからやってみようかな、あの人は良い人だから付き合ってみようかな、とかそんなんだって変わることになる。最も怖いのは変化しなくなることだ。変化が無いということは思考も行動も変わらない。可能性も変わらず固定される。他者との繋がりも意味が無くなる。外部が変化しても自分が変化しないからだ。多様性は失われ一様的になる。

・変化がありえる子ども=可能性がある。
・変化が無い頭の固い大人=可能性がない(というか捨てている)。
 の違いはプリキュアの対立構造の基本です。
 「おまえはダメだ」とダメ出しして人を変えようとしたり、「私はダメなんだ…」と自分を否定して変えるんじゃなくて、常に「一緒にやろうよ」「みんなと一緒に頑張ってみよう」と肯定的な考えを持って前進(変化)していくこの躍動感がプリキュアを見ていて気持ち良いところです。

 のぞみとかれんは友達になります。家に遊びに来いとは「友達になって」、というかれんの意思の現れです。ぶっちゃけて言えばそれだけです。今回の話の肝も、プリキュアになる条件もそれだけです。でも、それが最も重要です。友達がいるからその友達と一緒に楽しみたいと思うし、守りたい、助けたいとも思う。頑張ろうと思える。そしてそういう行動ができる。最も基本的で核となる部分です。このような変化が起きるためには、友達になれること(自己変化の可能性)と友達になること(実行性)が必要です。
 とてつもなく当たり前で意識すらされないことですが、それをわざわざ「プリキュアの資格」としてかれんで描いたのは素晴らしいことです。その結果としてかれんは両親に素直に自分の気持ちを伝えられましたし、執事も心配事が解消されました。一つの変化が違う変化を起こし、自己の変化が他者へと伝播していきます。


 以上が今回の話について。以下は今後を見据えての自分のスタンスの話。


②プリキュア5の課題
 ナイトメアは現実の競争社会・個人主義を模したものだろうと思われます。個人に焦点を合わせれば競争の中で勝ち抜こうと思うのは当然のことです。誰しも不味い飯や自分だけが損をするのを嫌います。だから現実にも権謀術数、足の引っ張り合い、権力の奪い合いが絶えません。また、『夢』にも様々なものがありますがそれを実現するにはやはり実力が必要であり、場合によっては先の権謀術数も必要になります。何かを求める限りにおいて、力が必要であり他者を鑑みない選択がありえます。

 プリキュア5の現状で考えられる構図は「夢VS現実」だと思われます。ただし、これはどちらかが否定されてどちらかが正しいということを必ずしも意味しません。シリーズ的に「希望VS絶望」「生命VS無」のような構図がありましたがこれは善悪の対立ではありません。これらは二律背反(両方同時に存在しない)に見えますが、概念的には同時にありえるものだと思います。絶望があるから希望が持てるでしょうし、無はこの世界が生まれる前そして後にあるでしょう。存在する可能性は常に存在しない可能性がその裏にあります。プリキュアにおける戦いは否定ではなく乗り越えるものです。絶望に屈しない、無があろうとも生まれた生命を真っ当する、という克服です。だから完全には敵を倒せないはずです。概念的に消えるものではないからです。どうやっても絶望や無の概念・存在の可能性は消せません(その逆も生きている限り存在するので克つ可能性も消えない)。これは克服できるかどうかの問題です。

 おそらくはプリキュア5もそのような帰結になるだろうと思います(というか、それをやる、やってのけるのがプリキュアだと思っている)。勝ち負けの問題ではなく、どうやって克服できるか、その可能性はあるのか、何に希望を見出せるのか、そこに問題がある。だからプリキュアの回答は現実の問題に対して地に足がついた結論を出します。克服とは困難な事象や嫌なことを否定することではなく、その存在を認めつつも諦めずに解決することを言います。何かを否定して何かを肯定するだけならこれほど簡単なものはありません。しかしそれは最も陳腐で暴力的で独善的で問題に真正面から取り組むのを諦めた方法なのです。
 受け入れがたい現実から逃避して夢を追いかけるか、夢などという幻想は止めて妥協してしまうか、という二者択一ではなく、その両者の中間、ギリギリの境界にある最も有効的で最も困難な解である夢を現実にする方法、その可能性が何において達成しうるか、それがプリキュア5に対する自分の要望です。今決めた。このアプローチで行こう。(現状6話なので見ていくうちに変化するかもしれませんが)

 現状として、ナイトメアは組織でありながら組織を維持するような繋がりがありません。個人の力、権力、利益だけを追求すればその集団はもちろんのこと社会すら成り立たなくなるでしょう。
 対して、本来夢は個人ごとにバラバラの目的のはずなのに繋がりを持つのぞみ達。この関係が如何な可能性を提示できるか大変興味があります。


 どう考えても幼児向けアニメに対する視聴の仕方ではありませんし、つかお前はプリキュアで何わけのわからんこと書いてるんだと思われそうですが、無い知恵しぼりながら考えて、そして常に予想よりも素敵な解答を出してくれるプリキュアは見れば見るほど考えれば考えるほど面白いです。ある種、ギャンブルと同じです。大きく賭ければ勝った時の報酬も大きい。無論、負ければ大損(時間の浪費)する。私が賭けているのは時間と労力と思考です。そんなもん負けてもへりゃしません。思考は思考すればするほど洗練…されてるのか俺?…いや、それは置いておこう、どの道現状でプリキュア以外でこれほど考えさせる気にさせてくれるものはないんだから、転んでも失うものはない。それよりも勝った時の報酬がずば抜けているし、その可能性に賭けて思考し続ける方が糧になる。

 …相変わらずプリキュアからどんどん離れていく感想。おそらくここまでプリキュア以外の感想を書く人は他にいないだろうなぁ、と思うのですが、お付き合いしていただける方々に内心で「他のことに時間使った方がずっと有意義だろうになぁ」と思いつつ外面良く体裁を気にして「貴重な時間を使って読んでいただいてありがとうございます」と言っておきます(実も蓋も無い)。何かの参考になれば幸いです。また、偏りすぎてて共感しにくいでしょうが、私が感じている喜び(私の感情じゃなくて、プリキュアを見て感じる喜び)を皆様にも感じて欲しいという我儘もあります。
[ 2013年05月22日 09:38 ] カテゴリ:Yes!プリキュア5 | TB(0) | CM(-)
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