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最終話「絶好調なり!永遠の星空の仲間たち!」

○最後の出来事
 花の一輪もなく、鳥の一羽も飛んでいない、もはや風が吹くこともなく、光がさすこともない。滅びの世界。そこに立ち向かう生命。生と滅びを賭けた最後の戦い。

 轟音と衝撃が大地を駆け抜ける。プリキュアと満薫を軽くあしらい容赦無く攻撃するゴーヤーン。大地に叩きつけられる4人。復活・再生してもなお力が及ばない。
 かつて世界は暗黒だった。しかし変化が起こり星々が生まれ生命が誕生しやかましくなり不安定になった。それを再び元に戻すゴーヤーン。彼はある種、世界の秩序なのかもしれない。全てが均一化し変化の無くなった完全に安定した世界。世界の原初を司る。生はその始まりと終わりの間に位置するノイズのようなものかもしれない。
 立ち上がる4人。4人まとめて葬りさろうと繰り出される一撃。それを止める4人。「あなたにとっては邪魔かもしれないけど、私達は必死に生きてるのよ!」 4人の力を合わせて地面に叩きつける。月の力を使い肉薄する満。ブルームが追撃。薫が上空へ吹き飛ばす。それを蹴落とすイーグレット。4人同時の渾身の一撃が放たれる。お前ら盛大にやり過ぎ。かっ、カッコイイ。

 ゴーヤーンの姿が消え、勝利と歓ぶブルーム。しかしまだ終わりではない。本気を出したゴーヤーンは大地を、空を、世界を砕く。
 残されたのは枯れた大空の樹と僅かに残った土地。もはやそこは世界とも呼べない空間。何も無い。
 大きな力を使ったためか息を切らせるゴーヤーン。勝負あり。世界は無くなり立ち上がる力もないはず。彼女達の寄る辺はもう無い。
 「優勝…ソフトボールの試合、今年は準優勝だったから、来年は絶対に勝つって泉田先輩と約束したの
 「私は、パンを作ってみたい。咲から貰ったパンがすごく美味しかったから
 「私は絵を。舞やみのりちゃんみたいに見る人を笑顔にさせるような絵を描きたいわ
 「チョッピは泉の郷で暮らしたいチョピ
 「フラッピはチョッピに気持ちを伝えるラピ
 「私はこれからも咲や皆の笑顔をたくさん描き続けるわ。スケッチブックいっぱいに未来を描きたい

 何故立ち上がれるのか。世界はもう無いのに。未来は暗黒の滅びなのに。無駄なのに。
 何もかも失っても立ち上がる4つ生命。何もかも失っても、それでも残る、残せるものが在る。


 月の力、風の力、大地の力、大空の力、皆の、全ての力。
 精霊の光りよ」「生命の輝きよ」「希望へ導け」「全ての心この前口上のシーンがあまりにカッコよすぎてどうにもなりません。
 プリキュア・スパイラル・ハート」「スプラッシュ・スター作品タイトルを冠する最後にして最強の必殺技。

 滅びの力は無限。いくらでも湧いてくる。世界の、大きな秩序と呼べる滅びは尽きることが無い。何故ならそれは最後に行き着く終焉だから。生があれば死がある。始まりがあれば終わりがある。全てのものは生まれると同時に死を義務付けられる。世界の始まりがあれば世界の終わりもある。それは抗えない運命。
 「ゴーヤーン!確かにあんたは強い!でも、どんなに強い滅びの力でも絶対に消せないものがある!
 「私達の心から希望を消すことはできないわ!
 「私達の未来を!
 「皆の希望を!
 あなたには絶対に渡さない!

 生命が生きる限り絶対に持ち、揺るがせないモノ。それは生命力。生命ある限り、その意志は無限にある。生命はひとつではない。一つの生命は他の、全ての生命と繋がっている。無限の意志は生命の数だけある。
 生命は世界に息づく。世界は生命を宿す。世界がある限り生命もあり続ける。生命がある限り世界も存在する。世界を失おうと生命がある限り、意志することが出来る限り、何度でも立ち上がり未来を目指すことができる。世界を蘇らせることも出来る。
 滅びの力を凌駕する力。その輝きこそ無であった世界に生まれた力。
 最後の力を振り絞りプリキュアを道連れにしようとするゴーヤーン。プリキュアの手を掴み引き戻す満薫。4人の瞳には恐れも不安も無い。何かを信じる瞳。全く手に負えない、希望の絆。消える滅びの権化。


 精霊が解放され、滅びた世界は元の世界へと戻る。人々の笑顔。7つの泉。そして蘇る世界樹。
 大空の樹は蘇り、別な樹と重ねて見える。その樹こそ世界樹。全ての生命を司る樹。案外自分の身近に真実はあるのかもしれない。
 実体化するフィーリア王女。コロネは元の普通の猫に戻る。
 花は咲き、鳥は舞い、光りが差し、風が吹く。安堵と同時に倒れる満と薫。
 滅びの力が無くなり、生命が枯渇するふたり。悔いは無い。呼びかける咲と舞。パンを焼く、絵を描くことがまだ果たされていない。
 消えゆく満と薫に精霊の光が現れる。木、火、土、水、金、空。二人と共に生きたいと願う精霊。皇女の願いとともに生命がふたりに与えられる。彼女達は根源は違えど世界に生まれた生命。その生命は生きることの素晴らしさに気付いた。生命は生命を祝福する。
 輝く精霊の光。星空のような無数の光。かつて世界は生命が存在しない暗黒だった。しかしそこに生命が生まれ星となって暗い世界をお互いに照らした。そんな星達のようにあなた方も互いを大切に想う心で照らし合って輝いている。星空の仲間。心からの感謝を伝える王女。彼女こそ生命を司る世界樹の精霊。王女と言えど他の精霊を支配しているわけではない。彼女も一つの精霊。咲達の願いと行動に、彼女も応えようとし、他の精霊達も応える。
 咲と舞の出会いを、フラッピとチョッピ、ムープ、フープとの出会いを、満と薫との出会いを見守った大空の樹の、世界を見守り続けた世界樹の精霊は泉の郷へと還る。



 友達との別れ。
 新しい季節。
 新しい仲間。
 何気無い日常(そしてひょうたん岩にどうやって登ったのか分からない非日常)。
 いつもの顔。

 ソフトボールの試合。応援の客席に座る家族と友達。薫みのり合作の絵。感心する級友に照れる薫。ねじりハチマキの健太はギャグも絶好調。宮迫君もツッコミ習得。すっかり漫才の観客になっている安藤さん。やっぱりギャグが分からない舞。咲の似顔絵を模したパンを焼いた満。
 大空の樹から出てくるフラッピ、チョッピ、ムープ、フープ。繋がれた手。ハニー。ダーリン。ようやく伝わったようですね。
 試合開始直前。優子を応援する健太。こちらもなかなか。
 客席から見守る泉田先輩。決意を固めるも身体が硬くなる咲。
 咲を想う舞。差し伸べた手を握り返す手。手を繋ぐと力が湧いてくる。こうしていると何があっても大丈夫と思える。
 声に応える声。
 想いに応える想い。


 世界は生きる者に必ずしも未来を約束しない。不自由なことがある。辛いこともある。苦しくてどうにならないこともある。世界の終焉は抗えない運命として約束すらされている。神は悪魔と同義かもしれない。世界の始まりと終わりの間に生まれた生命はノイズのようなものかもしれない。無駄かもしれない。ただの気まぐれなのかもしれない。世界の中の生命は孤独で弱く儚いものかもしれない。
 しかし、それは生まれた生命が無意味だということではない。目を向ければ気付くものがある。他者がいること。生命は繋がっていること。世界と共に生命はあること。声に応える者がいること。生きることの、生きるもののたくましさを。

 そして賛歌を謳おう。この世界に生きる者たちの未来に祝福を。



○トピック
 S☆Sを見続けた1年間、プリキュアを見続けた3年間。
 私はこの時間と経験を誇りに思う。

 ありがとう。
[ 2013年05月22日 09:27 ] カテゴリ:Splash☆Star | TB(0) | CM(-)
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