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第15話「超巨大ランボーグ大爆発!?守れスカイランド!」

○今週のヒーロー
①護衛隊のお仕事

 開幕テロ発生。またたく間にスカイとシャララが瞬殺。ところで先週シャララのことシャルルと書いてました(脳内でシャララと読んでいるのに書くときにシャルルと記述)。手癖で書いているとたまにこういうことが起きる。この記事も書いている途中で何回もシャルルって書き間違ったし。ついでに言うとシャルルはキュアハートの妖精ですがこっちはすっかり忘れています。ラケルとランスは覚えてるんだけどなぁ。ダビィ? 妖精の名前、半分くらい忘れてますね。だんだんアレがアレでアレだ、みたいな感じになってる。
 閑話休題。護衛隊の一員として活躍するスカイ。プリズムやウィングがいなくても次々とランボーグを撃破。護衛隊も戦力になっている模様。これで10体目。連戦連勝に王様もご機嫌。バッタモンダー登場2回目でお仕置きされそう。このスピード感、プランB…いやCか?
 視線を感じたソラが振り返ると扉の隙間からましろとツバサ。ソラは満面の笑みを返します。


 辺境の田舎。
 野生動物が暴れているとクエストを受注。隊長が直接受けるのか。現場肌なんだろうか。詳細な情報を訊ねているとターゲットが出現。すでにソラが張り付いています。「今のか?」「ええ、今のです」。みんな冷静だな。
 すぐに追跡。剣を構えるシャララをソラが制止。怪我をしたせいで気が立っている。悪い動物じゃない。そう叫んでいる間に追突事故発生。

 結局ソラがダウンしただけで動物は治療して野生に返して一件落着。お手柄だったとソラを褒めるシャララ。
 王都の守備から田舎の依頼まで幅広く任務をこなす護衛隊にソラが感心していると、パトロールも大事だとシャララが答えます。辺境の地には助けを必要としている人が大勢いる。ソラもその恩恵を受けた1人。隊長10年前とほとんど変わんねー。助けられたソラは静かにシャララを見つめながら幸運のお守りを渡します。去っていく彼女の後ろ姿に憧れます。
 あの日ヒーローになると決めた。本人に改めてそう話すソラ。するとシャララはペンダントを取り出します。あの日貰ったスカイジュエルで作ったもの。静かにお互いの絆を確かめ合う2人。高速イベント消化。


 王宮を訪れる夫婦。
 ツバサは役目どおりエルのお守り。これはこれで宮仕えだし良い待遇なのではないだろうか。夫婦が部屋に入ってきます。予想していたとはいえ驚きを隠せない夫婦。彼らの正体はツバサの両親。元の姿に戻ると息子に駆け寄ります。ぬいぐるみのような見た目の親子が目の前でモコモコしてて喜ぶエル。他の鳥族と比べてプニバード族特徴的だよな。
 来た理由を訊ねると王様から連絡があったと父は言います。どうやら帰郷したのに本人から連絡していなかったらしい。1年以上直接会っていないはずですがツバサはナイト気取りで独り立ちしたいお年頃。イヤイヤ期なのね、と母。赤ちゃん扱い!? こんなところ誰かに見られたらかっこ悪い。バッチリましろが目撃。
 ましろは一目で彼の両親だと気づくと挨拶。ツバサが一緒に暮らしていたと紹介すると結婚したのかと勘違いされます。これにはツッコミ役(最近その仕事してないけど)のましろもリアクションに困る。身内で盛り上がられると入りづらい。あとましろはソラの嫁だからそこを勘違いしてはいけない(百合強行派)。

 ましろがツバサを訊ねたのはお別れの挨拶のため。リュックには大量のスカイジュエル。
 明日帰る予定。一気に広げて一気に畳んできたな。ソラが護衛隊と一緒に活躍している今、自分が居なくてもスカイランドは大丈夫。冒頭シーンでもプリズムどころかウィングすら登場していない。言い換えれば予備戦力もまだある。淡々と話すましろにツバサは寂しそうな表情を返します。その不安に答えるように
 「住むところが変わるだけ。トンネルを通ればいつだって会える。何も変わらないし、何もなくならい。だって私たちは友達だから、でしょ?
 覚悟完了済。流石先週、先々週ソラと別れの儀式をやったヒロイン、面構えが違う。エルにもお別れの挨拶。お腹出して寝ちゃだめ、歯磨きは仕上げまでしてもらう。
 「それと…私のこと忘れないでね
 先ほどはいつだって会えると言っていましたが、内心ではそう滅多に会えるものではないとわかっているのでしょう。プリキュアとしての出番が無ければスカイランドを訪れる理由は観光(ソラたちと旧交を温める)くらいしかなく、部外者であるましろがプリンセスと謁見する理由はない。よくて再会は年単位。彼女の言動からはそれが読み取れます。
 ソラさんがパトロールから帰ってきたらみんなでごちそうを食べよう。ツバサがお別れ会を提案。しかしそんな暇は与えてくれません。


 カモン・アンダーグエナジー。バッタモンダー。そこら中から湧いて出たエナジーをかき集めて巨大ランボーグを召喚。
 10連敗は布石。事前に小出しにしてエナジーを蓄積、一気に集約するのが目的。なぜならシャララをはじめ護衛隊はランボーグを浄化できない。なるほど戦闘力的には互角でも浄化能力の有無で差別化したか。弱い人たちの精一杯の頑張りが全部無駄に、この世界はなんて残酷でなんて悲しいんだろう、と演技がかった様子でつぶやくバッタモンダー。他人のランクを下げたからってお前のランク上がるわけじゃねーぞ。
 王都の上空に出現するランボーグ。ソラたちは全速力で帰還。


②王都大パニック
 護衛隊は住人を避難誘導。偵察に出たウィングは思わぬ反撃を受けてしまいます。

 戻ったソラが王様に事情を訊ねると爆弾だと答えが返ってきます。脅迫文には1時間後に爆発するのでプリンセスを差し出せと要求が。やってることマジでテロやん。カバトンは小悪党だったけどバッタモンダーはそれと毛色がだいぶ違う。プランC濃厚か。
 固唾をのんでいると傷ついたツバサを連れたましろがやってきます。先ほどの攻撃で戦闘不能に。最近こんな役目ばっかだな。男の子だし、商品訴求力もそんなにないから展開に合わせて柔軟に使っている感がある。元々あげはとのセット感もあるし本格的な活躍は後回しか。役に立てなくてすみません、と謝るツバサ。
 護衛隊では浄化できないと気づいたのか、シャララはプリキュアの力で爆弾を浄化できないかとソラに訊ねます。アップドラフト・シャイニング。もう残された手はそれしかない。普通に技名口にしてるの面白い。シリアスな展開だから当然なんだけど、プリキュアで対テロを真面目にやるとこうなるという珍しいシーン。山でリスと特訓とか、次回予告もそうだけど温度差激しすぎない? このアニメ。

 上空に佇む巨大爆弾。みんなが見守る中、必殺技を展開。
 少しずつランボーグが持ち上がり……そこで意外な行動。手が生えると円盤を破壊しにかかります。あ、それ物理的に壊せるものなんだ。円盤にかかった負荷はプリキュアにフィードバック。苦悶の声を上げながらも抵抗するスカイとプリズム。
 静かに踵を返したシャララは覚悟を決めると部屋へ。そして巨大なグリフォン型の鳥に跨ると飛翔。なにその隊長専用機みたいなの。

 「相手がどんなに強くても正しいことを最後までやり抜く。それがヒーロー!
 これは師匠の貫禄。作画もここがハイライト。このアニメな~に~? 一閃。ランボーグの手を切断。剣が折れてるの細かい。力を使い果たしたシャララにアンダーグエナジーが迫り呑み込まれる直前、ソラにあとを託します。
 「ソラ、ヒーローの出番だ
 力を振り絞ってランボーグを浄化。


 これで一安心……なんてことはなく、王宮に堂々と忍び込むバッタモンダー。警備ザルぅ。護衛隊護衛しろ。計画が失敗して地団駄。ターゲットを前にしてこの情緒不安定さ。状況的には計画が失敗しても圧倒的有利。キレ芸が終わった瞬間にツバサにビンタを食らわせて行動不能に。これはこれで動き(思考)が読めないので厄介。機嫌が直ると勝手に話しを進めます。
 従わない国王夫妻にもエナジー注入。独りになったエルが助けを求めるようにプリキュア(の映像)を見ますがこちらも力を使い果たして行動不能。エルはプリキュアの変身にかかわる程度でそれ以外はほとんど超能力を使っていません。空飛ぶスリングもお婆ちゃんの発明。一応1話で落下速度を緩めたりとかはしてたけど戦闘を有利にするような役目は与えられていない。だから彼女にできることは、
 「ソラ~~!」
 自分を助けてくれたヒーローの名を呼ぶこと。

 天井の窓を破って城内に戻るスカイ。もはや戦う力はなく立ち上がることもままならない。それに気づいたバッタモンダーが余裕を見せるも
 「動くな!
 と一喝。気迫で立ち上がると圧をかけます。怯んだバッタモンダーは逃走。エルはソラを呼びながら彼女のもとへ。


 シャララを捜索する隊員たち。ベリィベリーが休めとソラを気遣います。部屋に戻るとペンダントと置き手紙が。


③スカイランド編終了のお知らせ
 バッタモンダーが放った呪いによって国王夫妻は眠りについたまま。これからどうすれば。
 「帰りましょう。ソラシド市に
 ソラの思わぬ言葉にキョトンとするましろとツバサ。治す方法をヨヨさんに調べてもらう。エルちゃんがバッタモンダーに狙われている以上1人置いていくわけにもいかない。自分たちがバラバラになるのもいい考えじゃない。つまり3人でソラシド市に戻るのが最善。名前を呼ぶエルにプリキュアは無敵だと請け負うソラ。無理しちゃダメだとましろが声をかけると隊長が残した手紙ことを教えます。なんて書いてあったの?
 「〈立ち止まるなヒーローガール。また会おう〉」
 ペンダントを見せながらそう話すソラ。このペンダントには「絶対にまた会える」魔法がかかっている。

 「負けるな、ソラ」
 みんなに見送られながらソラシド市へ。
 「〈シャララ隊長。私、前に進みます〉」
 「(そうすればきっと……きっと隊長に…また会えるはずだから〉」


④次回予告
 シリアスをリセットする魔法。あげはさんはそろそろアップを始め……ないのか?
 目からビーム出す奴。この感想的にハピネスチャージはシリーズの分水嶺。


○トピック
 仮面つけて敵として現れそう。


 プランBでした。プランCは王国滅亡で命からがらエルとともに脱出プラン。それに比べれば幾分マイルド。
 要するにスカイランドの重鎮(国王夫妻とシャララ隊長)を一気に消してエルちゃんを連れて戻る力技。あげはがプリキュアになるまでにどう決着をつけるのかと思っていましたが、予想以上にスピーディ。カード全部切ってゲーム終わらせるとか潔すぎだろ。私の読みが甘かったのもありますが展開が思った以上に早い。

 今回描写があるようにソラが護衛隊に入ってしまうとプリキュアが軍事力として組み込まれてしまい、ヒーローアニメ的にはややこしくなります。ヒーロー=戦闘組織は他作品でも見られる形態ですが、本質的にヒーローは異端です。組織とは秩序を持った集団であり巨大化すればするほど内外のルールや力学に縛られていきます。パトレイバーの特車二課がわかりやすい例で、正義の味方をやろうとすると警察の在り方に反してしまい一歩間違えれば犯罪者になるというジレンマですね。逆にヒーロー組織を絶対化すればそれはただの独裁・利権組織でしかなくなる。だからヒーローは恒常的に、組織的に存在できません。それ自体が異端でグレーでアウトサイダー。居たら居たで周囲に担ぎ上げられて権力争いのネタにされる。
 そんな面倒な話をプリキュアでやらないだろうとは思っていましたが、ヒーローとしてどうソラを独り立ちさせるかが問題となります。護衛隊(シャララ)とヒーロー道の食い違いから独立させる…というのも話が重いし面倒。でも護衛隊の一員としてではなく、ソラとして自立しなければならないことは物語として必然。それを担うのが今回のエピソード。

 前置きが長くなりましたがいい落とし所だと思います。
 ソラの将来として護衛隊に復員(シャララと再会)する道を残しつつ、プリキュアが話を進める展開になっているので見通しが良い。これまでは受動的にエルを守っていただけでしたが、憧れのヒーローから託された今、ソラの責任感や使命感は1段階ギアが上がっています。あとさりげにエルが「ソラ」と呼んでいたことも重要で、シャララ→ソラ→エルの流れが出来ているのも綺麗ですね。今のソラはヒーローとして戦わなければならない。自分のヒーローを失ってうなだれている暇なんてない。赤ちゃんの名前呼びをここで使ってきたのはお見事。ソラとましろのお別れを前回・前々回と分割しながらやっていたのもこの展開ならばなおのこと納得。絆を深めつつ、ソラの主人公性も深められて一石二鳥。そしてしれっとあげはと合流して次のステップに入る。無駄がない。

 スカイランド回りのエピソードは異端というか、かなり珍しいやり方をしていると思います。あるいは2クール目の山場でやるような展開ですね。プリキュア的にはご町内で敵を撃退して、新プリキュアの準備をしていくのが定例行事。
 ですがこのエピソードを挟んだことでソラのヒーロー観が深まり、物語にもスパイスを効かせています。ヒーローはただ悪党を倒せばいいってもんではない。責任・使命を負い、そして決断していくことも求められる。それに耐えうる精神を持ち合わせてこそのヒーロー。なお、次回の予定は桃太郎。ほんとどうなってんだよ、この温度差。



[ 2023年05月14日 14:12 ] カテゴリ:ひろがるスカイ!プリキュア | TB(0) | CM(-)
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