六畳半のすごし方 TOP  >  Splash☆Star >  第19話「大切なものは何?咲と舞の願い事」

第19話「大切なものは何?咲と舞の願い事」

○今週の出来事
①八百万の神
 PANPAKAパンは本日休業。親父さんは道具の整備をしています。長らく愛用しているようで二十年近く使っているものらしい。物を大事に扱う父。「全てのものに命はやどっている」が合い言葉です。「お前に命を吹き込んでやる」「お前に魂があるなら応えろ!」ってやつですね。(作品違う)


 月夜。ドロドロンは前回の失敗にしょぼくれています。もうすこしのところで何か不思議な力が働いて失敗してしまったとゴーヤーンに言います。満薫に尋ねるゴーヤーン。ふたりはすっとぼけます。嫌疑がかかっているふたりは「やるしかない」と言います。警戒するゴーヤーン。前回いきなり撃たれているので当然の反応です。しかしふたりはプリキュアを倒すと言います。慌てるドロドロン。ふたりはさっさと去ってしまいます。ひょうたん岩はすっかりこの人達の溜まり場になっています。

 夕凪中。放課後、咲と舞はこれから部活です。咲のグローブがいつもより綺麗なことに気付く舞。流石毎日見ているだけのことはあります。咲は父の話をします。父の言葉に同意する舞。自分の使っているスケッチブックに思いを寄せます。部活後にデート(?)の約束をするふたり。ここで自分の愛用している物を意識するのが前振りになってますね。


②失くしたモノ
 作戦立案。満と薫はプリキュアがふたりの心を合わせなければ力を発揮できないことを逆手にとって分断させる作戦を立てます。でも考えてみるとプリキュアの心が分断して力が発揮できなかったことって8話くらいなもんで、他は逆効果になって失敗しているので下手にやると痛いしっぺ返しがきそうです。
 これでようやくスッキリする、自分達の手でプリキュアを倒すと言葉に出す満。薫も頷きます。前回の記憶を振り払い行動に出ます。咲のグローブを消す満。次いで舞のスケッチブックも消します。
 前回の冒頭では余裕だった満薫も今回は事を急いている印象です。理由は明白。プリキュアが精神的に脅威になりつつあるからです。満薫を(客観的な力関係ではなく、精神的な強さ・自立性という意味で)強者たらしめているのは己への自信です。確たる自己肯定があれば他者の声など気にはなりません。ところがそれが揺らぎかねない事象は彼女達にとって脅威です。さらにその理由を内面へ問いかけることも彼女達にとっては避けたいところです。問うこと自体が迷っている証拠であり、その先の答えは不用意に見てはならないものです。自己のアイデンティティが崩壊しかねません。ついでに言えば彼女達にとって他者の声に耳を傾けることは相対的に自己を弱めることに繋がるのかもしれません。基本的に彼女達は(アクダイカーンを除き)彼女達以外を見ないことがその強さの担保になっています(強いから他者を見ないという循環構造)。耳を傾ける必要の無い弱者の声に耳を傾けてしまったら彼女達の強さは消滅します。「下らない」「弱い」者の声を認めるわけにはいきません。何にしても余計なことを考えてしまう前に、余計なことを聞く前にさっさとプリキュアを片付けるのが彼女達にとっての最良の手です。

 グローブを探す咲。フラッピがあることに気付きます。舞との約束を忘れています。同じ頃スケッチブックを探していた舞ですがこちらも咲との約束を忘れていました。
 急いで学校を出ようとする咲。ちょうど満薫が居たので舞の所在を尋ねます。知らないと答える満。ふたりは舞がスケッチブックを失くしてしまいさらに約束までやぶられてショックだろうと追い打ちをかけます。かなりのやり手です。落ち込んでしまう咲。
 舞にも接触する満薫。咲がグローブを失くしてしまい約束のことは忘れてしまったのだと伝えます。落ち込んでしまう舞。


③忘れてはならないモノ
 寝静まる夜。咲はどうやって謝るかを考えます。メモをする咲。フラッピはそんなことをわざわざ書くのか?と聞きますが、気持ちを整理していると咲は答えます。ちなみにこれは実際に(心理的に)有効的な手段です。思ったことを口にするのも有りです。自分で自分を納得させるのは案外そういう単純なことで可能です。メモをペンケースの中に入れる咲。
 舞も何かを書いています。咲との約束を忘れていたなんてどうかしていたと呟く舞。よほど咲との約束が重要らしい。流石です。チョッピは仕方なかったと慰めますが、咲を心配する舞。咲の似顔絵をペンケースに入れます。それにしても舞の夏服はいいな。
 その夜、ふたりのペンケースが新商品と化します。


 翌日。下駄箱で会うふたり。昨日のことを言うとした刹那、優子と仁美がやってきて中断させられます。上手くキッカケが掴めないふたり。かばんを開けるとペンケースが不思議商品になっています。解説するフラッピ。どうやら精霊が応えたようです。精霊が出てきてカードになります。ペンの飾りを付け替え可能な商品のようです。願い事を書くふたり。


 再び会う咲と舞。話をしようとした矢先ウザイナーが現れます。満薫に横取りされる前にとドロドロンが現れます。どっかのマーブルスクリューみたいな攻撃を仕掛けるウザイナー。逃げる咲舞。満薫はドロドロンを放置します。仮にドロドロンがプリキュアを倒しても構わないと言うふたり。前回プリキュアを倒すのは自分達だとか言っていたような気がしますが、これもある種の自衛でしょうか。自分達はプリキュアに関心や興味やこだわりが無いのだと言い聞かせるための。

 危機的な状況ですが偶然ふたりの言葉が重なります。変身です。夏服変身です。揺らめくスカートがとても良いです。
ウザイナーの攻撃を回避するプリキュア。地面を滑りながらバックするのカッコイイ。ウザイナーマーブルスクリューを精霊の防御壁でガードします。飛び散ったスクリューがドロドロンに降りかかります。セメントか?
 いつになく強力な防御壁。ウザイナーの攻撃を防ぐどころか逆に攻撃したウザイナーがダメージを受けます。一切攻撃せずに防御だけで勝手に相手が傷つくってある意味凄いな。驚く満と薫。ふたりの心はバラバラのはずです。
 ほどよくウザイナーがボロボロになったところでツインストリーム発射です。頭の触覚(?)が固まったまま帰るドロドロン。顔は真剣ですがお笑い根性は忘れません。

 ギクシャクしていたのに精霊があれほど力を発揮するのは何故だろうと考えるふたり。ところがフラッピは気持ちは離れていなかったと言います。お互いの願い事を見るふたり。そこには「咲の大切なものが戻りますように」「舞の一番大事なものが戻ってきますように」と書かれています。ごめん、でもなく、仲直りしたいでもなく、相手のことを想っていたふたり。
 プリキュアに対し本気でかかることを決意する満薫。ふたりの大切なものは必要ないので返却します。

 秘密の花園(何か意味違くね?)。ふたりは約束どおり来ます。失くし物が見つかったのは精霊のおかげだと考える一同。何でも愛情をもって大切にしていればそれに応えてくれる。それは人も然り。


④次回予告
 ドロドロン最後の見せ場。それよりも薫とみのりの組み合わせが気になります。塗り絵は…満薫酷ぇ。意外とお茶目なのか。


○トピック
 今回も満薫要素が高いですな。
 「物を大切にする」というのは割りとどうでもよく、咲と舞が自分の持ち物を意識する程度の役割。暗喩としては物に想いを込めれば応えてくれるように、人もまた応えてくれるということでしょうか。この辺をさり気に示唆する程度に留めているのは上手いと思います。また、この作品の良いところであり販促効果を減じているような気がすることでもある「実は新商品は役に立っていない」というのもポイント。重要なのは本人達の想いであり、解決もそれによって成されるのがプリキュアの基本。ふたりのギクシャク経験である8話と比較するとふたりの関係が親密になっていることが分かります。ふたりとも約束を反故してしまったことを言い訳しようとする(言い訳はお互いに成り立つし、お互いに非はある)のではなく、お互いに自然に相手を気遣っています。サブタイトルの「大切なものは何?」の答えがふたりの姿になっています。
 咲と舞のこういう相手を見ようとする意識、心の声を聞こうとする意識はちょうど満と薫の反対になっています。本文中でも書いていますが満と薫は基本的に自分以外の外を見ていません。それがふたりの力(存在)の基になっていると思います。咲舞にとっては他者との接続が力の源でありバラバラになれば力は発揮されません。満薫はバラバラなことが力の源になっている。他者との接続は彼女達にとっては未知の部分。敢えて見ないようにしている彼女達の行動はある意味人間臭いです。
 咲舞と満薫の付かず離れずな距離。じわじわ緊張感が高まっています。満薫が自分のポジションに戻ることで一時的に均衡を保ちましたが、さて。
[ 2013年05月22日 09:09 ] カテゴリ:Splash☆Star | TB(0) | CM(-)
トラックバック
この記事のトラックバックURL