カテゴリー [ デリシャスパーティ♡プリキュア ]
- ・最終回「デリシャスマイル~!みんなあつまれ!いただきます!!」
- ・第44話「シェアリンエナジー!ありがとうを重ねて」
- ・第43話「レシピボン発動!おいしーなタウンの危機」
- ・第42話「ゴーダッツのたくらみプレシャスvs.ブラックペッパー」
- ・第41話「メリークリスマス!フェンネルの大切なもの」
- ・第40話「俺に出来ること…ブラックペッパーと拓海の決断」
- ・第39話「お料理なんてしなくていい!?おいしい笑顔の作り方」
- ・第38話「おばあちゃんに会える!?おむすびと未来へのバトン」
- ・第37話「ひそむ怪しい影…あまねの文化祭フィナーレ!」
- ・第36話「らんがデビュー!?きらめくグルメ・エモーション!」
- ・第35話「ここねとお別れ!?いま、分け合いたい想い」
- ・第34話「おじいちゃんはガンコ!おでんは野球のあとで」
- ・第33話「清く正しくあまねとハロウィンパーティ」
- ・第32話「すすれ!ちゅるフェスまいごのうどんを探せ!」
- ・第31話「おいしーなタウンの休日プリンセスゆい!?」
- ・第30話「おまつりわっしょい!やきそばマリちゃん」
- ・映画「デリシャスパーティ♡プリキュア 夢みる♡お子さまランチ!」
- ・第29話「おいしいパラダイス!レッツゴー!クッキングダム!」
- ・第28話「コメコメの力をみんなに…!パーティキャンドルタクト!」
- ・第27話「コメコメ大変化!?らんのハッピー計画」
- ・第26話「ここねのやくそく!ピーマン大王への挑戦」
- ・第25話「新たな怪盗!?にこにこキャンプでごわす!」
- ・第24話「コメコメなんて知らない!波乱のピザパーティ」
- ・第23話「ここねのわがまま?思い出のボールドーナツ」
- ・第22話「ブラペ引退!?伝説のクレープを探せ」
- ・第21話「この味を守りたい…!らんの和菓子大作戦」
- ・第20話「あまねのマナーレッスン!憧れのレストラン」
- ・第19話「みんなでデコレーション!お兄さんへの贈りもの」
- ・第18話「わたし、パフェになりたい!輝け!キュアフィナーレ!」
- ・第17話「4人目のプリキュア!?あまねの選択」
最終回「デリシャスマイル~!みんなあつまれ!いただきます!!」
○ごちそうさまでした
①野望の果てに
光に呑まれた先で子どもの姿に戻るフェンネル。どうしてボクだけを見てくれないの……。そこにプレシャスと招き猫が降り立ちます。ジンジャーさんはあなたの笑顔も守りたかったんだと思う。招き猫が泣き続ける彼の頭を撫でると、そこにかつて見た師匠の笑顔が重なります。そこで我に返るフェンネル。おむすびを差し出すプレシャス。レシピッピに促されて手に取ると昔の思い出がよみがえってきます。
……思いのほかあっさりの結末。けどよかった。まず無いだろうとは思ってたけど、ここで師匠の遺言が出てきたらどうしようかとヒヤヒヤしたよ。招き猫は形見とかゆかりの品みたいなものだから許容範囲。真っ当な落とし所ですね。
最終決戦前にジンジャーが遺したものがないかフェンネルが尋ねていましたが、おそらく自分宛てのメッセージを期待していたのでしょう。でもそんなもの無い。ここ、すっごくリアルだと思うんだよね。遺さないんだよ、みんな。現実に遺言書く人なんて少数だし、突然死んだりもする。まして生前縁の深かった人への労りや感謝の言葉を形にして残すなんてしない。フェンネルのような人からするとなんでだよ!って憤るかもしれないけど、そんなもん。
そのモヤモヤを解消したくて、憤りをぶつけたくて彼は凶行に及んだ。結局それは自分が特別でも何でもなかったと気づかされて終止符が打たれる。前回彼が勝ってもよかったと言いましたが、もちろん彼のような生き方はフルスロットルで山道を走るようなもの。大抵はどこかで事故る。現実的に言えばトラブルを起こすか、孤立する。現にフェンネルはプリキュアに負けて刑務所行き。この物語は当たり前のことをやっています。彼は行き過ぎた犯罪者でしかない。とはいえ、そうした強い衝動がモチベーションになって(合法的に)大きなことをやってのける人もいるはずで、そこが人間の面白いところだとも思います。
話が逸れてしまいましたが師匠への強い愛憎、それは彼の腹の中で消化すべきもの。事件解決が彼の心の解決にはならない。でもそこに一筋の希望、信じられる何かがあればそれが新たな道筋になる。その橋渡しをするのがゆいの仕事。これも穿った言い方をすれば結局人間は物語を欲しがるのです。自分が救済されるための物語を。自分に都合の良い物語を。心が弱っていると安っぽい物語でも信じてしまいやすいよね。今がチャンス(身も蓋もねぇ)
ゆいだってそれは同じです。彼女から見てフェンネルは「ジンジャーさんのことが大好きだった人」くらいの認識しかないはずです。あとはもう拗らせおじさんでしかない。普通なら何だこのいかれぽんちって話ですが、それでも彼女は彼を対等に見る。それはお婆ちゃんがそうだったから。それを受け継いでいる彼女は人間を信じる物語を信じている。それは結果として彼女に多くの恵みを与えるでしょう。命がけで守ってくれる男子もいるしね。言ってしまえばこの物語はそんな変なこだわりを持った人たちの話です。
レシピボンに囚われていたレシピッピたちが解放され料理が復活。
②最終回だよ! 全員集合!
時間は進み、おいしーなタウンでは料理復活記念祭。招き猫の山車が通りに何台も。招き猫信仰化しそう。1話で閉店していた店も再開。
あまねの店にはもえ、湊さん、その幼馴染の麻恵さんの姿。レシピッピにせっつかれながらも笑顔を浮かべるあまね。
ぱんだ軒も大賑わい。こちらははごろも堂のお婆さん、藤野夫婦。さらにはくまモンとタテモッティの姿も。あとクラスメイトの高木くん。さてはザブキャラ全部登場させる気だな。こんなこともあろうかと各話の感想で名前書いておいてよかった。それはそれとしてマリーが完全に不審者。
ここねのレストランではオンラインでマイラ姫とピタパンサンドをアピール。このパンは新名物としてコンサルティングしたもの。上手く行っているようです。そこにクラスメイトたち。……ごめん、君らの名前知らねぇ(いろは、りさ、えな)。すぐに駆け寄ると一緒に食べようと誘うここね。そんな彼女の姿を遠巻きに見守る両親と轟さん……とマリー。お前結構忙しいな。
街のシンボルである巨大招き猫をコーディネートするパムパム。え、お前そんな能力あったの!? 最後の最後にぶっ込んできたな。いやまあ、このまま終わったら特に何の特技もないのにマウントとってくる妖精でしかなかったけどさ。
意外な能力にビックリしながらも招き猫に見惚れるここね。ここねに憧れていっぱい練習したとパムパムは言います。
なごみ亭ではわかなと父がランチ。又三郎さんと宏輔の姿も。相席しているのは両親かな。
食堂の外でお弁当をテイクアウト。外国人向けにベジタブル丼を提供。ピーマン美味しそうとコメコメが駆け寄ってきます。ピーマン大王とはすっかり仲良し。お弁当はたちまち売り切れ。在庫が切れて焦っていると拓海が追加を補充。お前のゆいの隣に居て当たり前感。
遠巻きに見ていたマリーにコメコメが声をかけます。
この街の見納め。話は事前に聞いていたのか妖精たちも覚悟していたようです。先ほどから変な態度だったのはそのせいか。レシピボンを取り返した今、妖精はそれを守護するのが仕事。マリーも後進の育成が控えている。彼ら何の役にも立ってなかったから抜本的に鍛え直した方がいいよ。
販売が一段落するとお弁当の追加を持ってきたあんが交代を申し出ます。実はこれからクッキングダムへ行く予定。ここね達も合流。相変わらずイチャイチャ度高い夫婦。門平絶対クッキングダムに未練ないよな。
フェンネルから取り戻したデリシャストーンを使ってゲートオープン。
③デリシャストーン簒奪事件の結末
レシピボンを返却。
国王はマリーを労い、そしてその隣に跪くシナモンに謝罪。改めてデリシャストーンを贈呈。悪用防止のためゲート機能以外は封印。いや、その機能も大概だと思うぞ? とはいえ餞別みたいなもので、彼の故郷がすでにおいしなータウンであることは承知。王国としても彼を引き止めるつもりはない様子。名誉回復とその証って体裁でしょうか。
プリキュアとブラペにも感謝。ゆい達が私服なのに隣であの恥ずかしい格好してるの面白い。たぶん正装扱いなんだろうけど。
妖精たちに正式に辞令を発令。そこで初めて知るゆい達。
クッキングダムでも国を挙げてのお祭り。
セルフィーユたちが引っ張ってきたのは国王肝いりの巨大ケーキ。しかし大きすぎてロウソクに火を点けることができません。それならプリキュアにお任せ。
最終回でも変身ノルマを達成。プリキュアの登場に歓声が沸き立ちます。しかし変身したところで飛べるわけでもなく、ジャンプして火を点けるのかと思ったら
「パーティキャンドルタクト!」
あぁ~(合点)
一周回って正しい使い方。私が上司でこの脚本上がってきたら天才かよ!って褒めるわ。こういうサービス精神大好き。マイラ初登場の回もそうでしたが敵がいなくてもプリキュアの力使う作風だからね。
スピリットルーは再調整されてすっかり働きロボに。
人間の姿に化けたコメコメはいっぱい食べる!と意気揚々。それに続けとパムパムとメンメンも人間形態に。映画ネタも使う大盤振る舞い。閉店セールだ持ってけ泥棒精神。
牢屋の中で料理の勉強をするセクレトルー。当然こちらも服役。彼女の夢ははつこ様のもとで働くこと。……この人クッキングダムの人でいいんだよね? 出所したところで渡航できるのか。
新たな希望に湧く彼女を「いい顔してるじゃない」とマリーが呼びかけます。ケーキの差し入れ。ナルシストルーにも声がけ。
わりと小綺麗な食堂でケーキを食べる2人。ケーキ本体は遠慮するもイチゴだけでもと手を伸ばすナルシストルー。りんご飴もそうだけどベースが果物なら平気なのか。そんな彼にも気軽に声をかけるマリー。
っていうかあんたなら自分で美味しいもの作れるんじゃね?と指摘するセクレトルー。自分の長所活かせっつーの。不器用な彼女からすれば彼の器用さは羨ましい限りでしょう。こんな風に喋れているのも小さな変化かもしれない。さあ、いきますよ!
「ガンバルー! ガンバルー!」
「くっ……つい身体が反応を!」
こいつらはどこに居ても騒がしい。
そしてフェンネルのもとへ。
あなたがしたことを許すことはできない。そう断りを入れるマリー。でもだからこそ最後まであなたを見届けるつもりよ。牢の中で一人静かに食べるフェンネル。
王国を見渡せる草原。
子どもの頃からよくここでプリキュアのことを考えていたと話すマリー。この最終回はある意味彼の回顧録と言えるかもしれません。クッキングダムで起きた事件。それを解決するために彼は異国の地に足を踏み入れ、彼女たちと出会い、そして真実を知った。デリシャスの本筋は彼の物語と言っていい。本来ゆい達には何の関わりもない。先ほどの囚人たちとのやり取りにしても彼女たちが関わらないのは当然のこと。言ってしまえば彼女たちは犯人逮捕に協力してくれた一般人です。ここの割り切りハッキリしてるなーってほんと思います。だからこそマリーがけじめを付けなければならない。これは彼の仕事。
プリキュアに重い使命があると知りつつもそれを話さなかったことを詫びるマリー。でも不謹慎かもしれないけど私とても幸せだった。
「プリキュアのように強く美しい存在を目指していたから」
まさかのオネェ設定の裏付け開示。最後の最後に締めたなぁ。ローズマリーは本作の傑作キャラ。キャラクター性、ポジション、全てにおいて便利かつ強い。ブラペが完全に食われるほどに。とはいえ拓海が好きな女の子を守るために戦ったという動機付けで十分な反面、マリーはどうしてもナビゲーターやアドバイザーとしての役割が強く一個人としての立ち位置がやや不明瞭だったことは確かです。だからこそこうして彼の視点を通して総括されるとぐっと引き締まります。ナレーション(お婆ちゃん)といい全ての要素に役割があり、そんな彼女・彼らが主人公たちを見守っていたのだと実感させられます。
「私の想像を遥かに超えあなたたちは強く逞しく輝いていた!」
「言い伝えのプリキュアがどんな人かは知らない」
「ただ私にとってはみんなこそが唯一無二。伝説の戦士プリキュアよ!」
「みんなお料理を救ってくれて本当にありがとう」
「フェンネルを最後まで信じてくれてありがとう」
間近で見てきた人の心からの賛辞。そう、これは彼のけじめ。自分が見てきたもの、人への感謝の言葉。もしゆいがフェンネルを見捨てていたら彼は永遠に友人を失ったでしょう。ゆいがフェンネルを信じることで、マリーもまたフェンネルを信じる余地ができたことは彼の救いにもなっています。彼の言葉を通じてゆいの物語が補強されるのは美しいですね。個人の物語が自己完結するものではないとここでも重ねている。これは語り手が多い本作ならではの強みでしょう。
ゆい達もマリーにお礼を返します。
「かけがえのないお友達に出会えて」
「自分のことをマシマシに好きになれて」
「たくさんの思いに触れることができた」
「笑顔が広がってありがとうの心が繋がればどんなことが起きても乗り越えられる」
「これからもずっと、ずーっと! ごはんは笑顔を守りたい!」
これまで堪えていた妖精たちが耐えきれず飛び出して抱きつきます。あまねちょっと手持ち無沙汰。そんな中コメコメが代弁。
「会えなくても交わした言葉から思いを受け取ることはできるコメ」
だから寂しくない。そんなコメコメをゆいは笑顔で受け止めます。
最後の別れを告げて一つの物語の幕が閉じます。
④今度は一緒に!
さらに時間は進み、季節は春。
相変わらずおむすびを美味しそうに食べるゆい。そんな彼女の隣に座る拓海。
いつか世界中の招き猫に会いに行ってみたいと話すゆい。拓海も一緒に行かない? おっとこれはプロポーズか? 残念。ここねちゃんたちも誘ってみんなで行こう、と続きます。でも気のせいだろうか。おむすびを食べる彼女の所作にどこか照れ隠しのようなものを感じるのは。
で、他のみんなは行くって? これから話してみる。最初に拓海を誘いたくて。再び希望が生まれる拓海。しかしタイミングよく横槍が入ります。ランチ会の買い出し。今おむすび2つ食べただろ!
「いいから、いいから。拓海も一緒に行こう!」
拓海の恋の冒険はまだまだ続く。
そんな彼女たちをお婆ちゃんは見守り続ける。
「〈これからも美味しいものをいっぱい食べて、たくさんの笑顔を重ねてちょうだいね〉」
「〈その先には素敵な明日が待っているから〉」
⑤引き継ぎ式
去年のトロピカルから採用されたCパート方式。ハレワタール女史はメモ魔か。
○トピック
シリーズ19年目・17代目デリシャスパーティ♡プリキュア 閉店。
人にはそれぞれ大切にしたい物語がある。ときに躓き、ときに汚れ、ときに醜くなろうともそれでも手放せない物語がある。それを描いた1年でした。
ナレーションがあるわ、オネェがいるわ、幼馴染仮面がいるわ、終盤まで主人公のメイン回がほとんどないわ、事件の発端が20年前だわ、拗らせおじさんがラスボスだわ、と胃もたれしそうなほど盛りに盛った作品でしたが最後にはちゃんと綺麗に完食したと思います。
ある国で嫉妬に駆られた要人が事件を起こす。変身や異世界の皮を被っていますが中身は現実的で泥臭い話です。そんな泥臭い物語の中に自己愛100%の男と、純度100%の少女が同居していることが本作のコントラストを際立たせています。本来なら水と油のように混ざらないはずのものが、実は同じコインの裏表。だからこそ彼女の強い意志もまた一つの強い思い込みでしかなく、事件を解決できても直接的には人を救うことはできない。女子中学生なんだからそれで十分なんですが、これだけでは彼女が信じる物語の強度が弱い。
それを補強するのがマリーの視点。一部始終を見てきた彼の言葉によって物語が結ばれる。ゆいの物語を証明するには他者の物語が必要になるところが妙味ですね。論理的にも正しい。それは私たちの内なる物語が決して閉じられたものではなく誰かがそれを見ていること、響き合うことを裏付けています。お婆ちゃんによってゆいが救われ、ゆいによってマリーが救われる。そのマリーが今度はフェンネルの支えになるかもしれない。彼女の物語はそのようにして証明されています。
最終回で大人の姿が描かれなくなって数年が経ちます。大人になることで描けるものもありますが、同様に子どものままだからこそ描けるものもある。お婆ちゃんを見ていた女の子がいつの間にか見られる側に。出会いと別れを経ながら今度は幼馴染の手を引っ張って新しい一歩を踏み出していく。常に進み続ける子どもの時間。それを感じさせる爽やかなエピローグです。
思い返せばスイートの響は親から見放されたと思っていた主人公でした。こうも対照的な主人公がプリキュアという一つの物語の中にいることがこの作品シリーズの奥深さです。彼女たち一人ひとりが自分と向き合い答えを見つけている。誰もが間違いを犯す中で立ち止まることなく歩み続けようとする姿にプリキュアの精神があります。毎年のように言っていますがこの伝統が19年続いてきたことは本シリーズ最大の美点だと思っています。
次で20年目。1年かけて物語を読み解き、そこから学ぶ生活もすっかり当たり前のものになりました。気づけばこんなことに…というのか、辞め時を逸した…というのか、別に辞める理由もないしなぁ…というのか。これもある種の証明ですね。人間っていうのはつくづく変わらない。とはいえ、当たり前だから貴重ではないということではなく、毎年ご馳走を拵えてくれる東堂いづみに感謝しかありません。次はどんな風に中学生を泣かせるのか楽しみです。これも19年積み上げた信頼と実績。
デリシャスパーティ♡プリキュアごちそうさまでした。
①野望の果てに
光に呑まれた先で子どもの姿に戻るフェンネル。どうしてボクだけを見てくれないの……。そこにプレシャスと招き猫が降り立ちます。ジンジャーさんはあなたの笑顔も守りたかったんだと思う。招き猫が泣き続ける彼の頭を撫でると、そこにかつて見た師匠の笑顔が重なります。そこで我に返るフェンネル。おむすびを差し出すプレシャス。レシピッピに促されて手に取ると昔の思い出がよみがえってきます。
……思いのほかあっさりの結末。けどよかった。まず無いだろうとは思ってたけど、ここで師匠の遺言が出てきたらどうしようかとヒヤヒヤしたよ。招き猫は形見とかゆかりの品みたいなものだから許容範囲。真っ当な落とし所ですね。
最終決戦前にジンジャーが遺したものがないかフェンネルが尋ねていましたが、おそらく自分宛てのメッセージを期待していたのでしょう。でもそんなもの無い。ここ、すっごくリアルだと思うんだよね。遺さないんだよ、みんな。現実に遺言書く人なんて少数だし、突然死んだりもする。まして生前縁の深かった人への労りや感謝の言葉を形にして残すなんてしない。フェンネルのような人からするとなんでだよ!って憤るかもしれないけど、そんなもん。
そのモヤモヤを解消したくて、憤りをぶつけたくて彼は凶行に及んだ。結局それは自分が特別でも何でもなかったと気づかされて終止符が打たれる。前回彼が勝ってもよかったと言いましたが、もちろん彼のような生き方はフルスロットルで山道を走るようなもの。大抵はどこかで事故る。現実的に言えばトラブルを起こすか、孤立する。現にフェンネルはプリキュアに負けて刑務所行き。この物語は当たり前のことをやっています。彼は行き過ぎた犯罪者でしかない。とはいえ、そうした強い衝動がモチベーションになって(合法的に)大きなことをやってのける人もいるはずで、そこが人間の面白いところだとも思います。
話が逸れてしまいましたが師匠への強い愛憎、それは彼の腹の中で消化すべきもの。事件解決が彼の心の解決にはならない。でもそこに一筋の希望、信じられる何かがあればそれが新たな道筋になる。その橋渡しをするのがゆいの仕事。これも穿った言い方をすれば結局人間は物語を欲しがるのです。自分が救済されるための物語を。自分に都合の良い物語を。心が弱っていると安っぽい物語でも信じてしまいやすいよね。今がチャンス(身も蓋もねぇ)
ゆいだってそれは同じです。彼女から見てフェンネルは「ジンジャーさんのことが大好きだった人」くらいの認識しかないはずです。あとはもう拗らせおじさんでしかない。普通なら何だこのいかれぽんちって話ですが、それでも彼女は彼を対等に見る。それはお婆ちゃんがそうだったから。それを受け継いでいる彼女は人間を信じる物語を信じている。それは結果として彼女に多くの恵みを与えるでしょう。命がけで守ってくれる男子もいるしね。言ってしまえばこの物語はそんな変なこだわりを持った人たちの話です。
レシピボンに囚われていたレシピッピたちが解放され料理が復活。
②最終回だよ! 全員集合!
時間は進み、おいしーなタウンでは料理復活記念祭。招き猫の山車が通りに何台も。招き猫信仰化しそう。1話で閉店していた店も再開。
あまねの店にはもえ、湊さん、その幼馴染の麻恵さんの姿。レシピッピにせっつかれながらも笑顔を浮かべるあまね。
ぱんだ軒も大賑わい。こちらははごろも堂のお婆さん、藤野夫婦。さらにはくまモンとタテモッティの姿も。あとクラスメイトの高木くん。さてはザブキャラ全部登場させる気だな。こんなこともあろうかと各話の感想で名前書いておいてよかった。それはそれとしてマリーが完全に不審者。
ここねのレストランではオンラインでマイラ姫とピタパンサンドをアピール。このパンは新名物としてコンサルティングしたもの。上手く行っているようです。そこにクラスメイトたち。……ごめん、君らの名前知らねぇ(いろは、りさ、えな)。すぐに駆け寄ると一緒に食べようと誘うここね。そんな彼女の姿を遠巻きに見守る両親と轟さん……とマリー。お前結構忙しいな。
街のシンボルである巨大招き猫をコーディネートするパムパム。え、お前そんな能力あったの!? 最後の最後にぶっ込んできたな。いやまあ、このまま終わったら特に何の特技もないのにマウントとってくる妖精でしかなかったけどさ。
意外な能力にビックリしながらも招き猫に見惚れるここね。ここねに憧れていっぱい練習したとパムパムは言います。
なごみ亭ではわかなと父がランチ。又三郎さんと宏輔の姿も。相席しているのは両親かな。
食堂の外でお弁当をテイクアウト。外国人向けにベジタブル丼を提供。ピーマン美味しそうとコメコメが駆け寄ってきます。ピーマン大王とはすっかり仲良し。お弁当はたちまち売り切れ。在庫が切れて焦っていると拓海が追加を補充。お前のゆいの隣に居て当たり前感。
遠巻きに見ていたマリーにコメコメが声をかけます。
この街の見納め。話は事前に聞いていたのか妖精たちも覚悟していたようです。先ほどから変な態度だったのはそのせいか。レシピボンを取り返した今、妖精はそれを守護するのが仕事。マリーも後進の育成が控えている。彼ら何の役にも立ってなかったから抜本的に鍛え直した方がいいよ。
販売が一段落するとお弁当の追加を持ってきたあんが交代を申し出ます。実はこれからクッキングダムへ行く予定。ここね達も合流。相変わらずイチャイチャ度高い夫婦。門平絶対クッキングダムに未練ないよな。
フェンネルから取り戻したデリシャストーンを使ってゲートオープン。
③デリシャストーン簒奪事件の結末
レシピボンを返却。
国王はマリーを労い、そしてその隣に跪くシナモンに謝罪。改めてデリシャストーンを贈呈。悪用防止のためゲート機能以外は封印。いや、その機能も大概だと思うぞ? とはいえ餞別みたいなもので、彼の故郷がすでにおいしなータウンであることは承知。王国としても彼を引き止めるつもりはない様子。名誉回復とその証って体裁でしょうか。
プリキュアとブラペにも感謝。ゆい達が私服なのに隣であの恥ずかしい格好してるの面白い。たぶん正装扱いなんだろうけど。
妖精たちに正式に辞令を発令。そこで初めて知るゆい達。
クッキングダムでも国を挙げてのお祭り。
セルフィーユたちが引っ張ってきたのは国王肝いりの巨大ケーキ。しかし大きすぎてロウソクに火を点けることができません。それならプリキュアにお任せ。
最終回でも変身ノルマを達成。プリキュアの登場に歓声が沸き立ちます。しかし変身したところで飛べるわけでもなく、ジャンプして火を点けるのかと思ったら
「パーティキャンドルタクト!」
あぁ~(合点)
一周回って正しい使い方。私が上司でこの脚本上がってきたら天才かよ!って褒めるわ。こういうサービス精神大好き。マイラ初登場の回もそうでしたが敵がいなくてもプリキュアの力使う作風だからね。
スピリットルーは再調整されてすっかり働きロボに。
人間の姿に化けたコメコメはいっぱい食べる!と意気揚々。それに続けとパムパムとメンメンも人間形態に。映画ネタも使う大盤振る舞い。閉店セールだ持ってけ泥棒精神。
牢屋の中で料理の勉強をするセクレトルー。当然こちらも服役。彼女の夢ははつこ様のもとで働くこと。……この人クッキングダムの人でいいんだよね? 出所したところで渡航できるのか。
新たな希望に湧く彼女を「いい顔してるじゃない」とマリーが呼びかけます。ケーキの差し入れ。ナルシストルーにも声がけ。
わりと小綺麗な食堂でケーキを食べる2人。ケーキ本体は遠慮するもイチゴだけでもと手を伸ばすナルシストルー。りんご飴もそうだけどベースが果物なら平気なのか。そんな彼にも気軽に声をかけるマリー。
っていうかあんたなら自分で美味しいもの作れるんじゃね?と指摘するセクレトルー。自分の長所活かせっつーの。不器用な彼女からすれば彼の器用さは羨ましい限りでしょう。こんな風に喋れているのも小さな変化かもしれない。さあ、いきますよ!
「ガンバルー! ガンバルー!」
「くっ……つい身体が反応を!」
こいつらはどこに居ても騒がしい。
そしてフェンネルのもとへ。
あなたがしたことを許すことはできない。そう断りを入れるマリー。でもだからこそ最後まであなたを見届けるつもりよ。牢の中で一人静かに食べるフェンネル。
王国を見渡せる草原。
子どもの頃からよくここでプリキュアのことを考えていたと話すマリー。この最終回はある意味彼の回顧録と言えるかもしれません。クッキングダムで起きた事件。それを解決するために彼は異国の地に足を踏み入れ、彼女たちと出会い、そして真実を知った。デリシャスの本筋は彼の物語と言っていい。本来ゆい達には何の関わりもない。先ほどの囚人たちとのやり取りにしても彼女たちが関わらないのは当然のこと。言ってしまえば彼女たちは犯人逮捕に協力してくれた一般人です。ここの割り切りハッキリしてるなーってほんと思います。だからこそマリーがけじめを付けなければならない。これは彼の仕事。
プリキュアに重い使命があると知りつつもそれを話さなかったことを詫びるマリー。でも不謹慎かもしれないけど私とても幸せだった。
「プリキュアのように強く美しい存在を目指していたから」
まさかのオネェ設定の裏付け開示。最後の最後に締めたなぁ。ローズマリーは本作の傑作キャラ。キャラクター性、ポジション、全てにおいて便利かつ強い。ブラペが完全に食われるほどに。とはいえ拓海が好きな女の子を守るために戦ったという動機付けで十分な反面、マリーはどうしてもナビゲーターやアドバイザーとしての役割が強く一個人としての立ち位置がやや不明瞭だったことは確かです。だからこそこうして彼の視点を通して総括されるとぐっと引き締まります。ナレーション(お婆ちゃん)といい全ての要素に役割があり、そんな彼女・彼らが主人公たちを見守っていたのだと実感させられます。
「私の想像を遥かに超えあなたたちは強く逞しく輝いていた!」
「言い伝えのプリキュアがどんな人かは知らない」
「ただ私にとってはみんなこそが唯一無二。伝説の戦士プリキュアよ!」
「みんなお料理を救ってくれて本当にありがとう」
「フェンネルを最後まで信じてくれてありがとう」
間近で見てきた人の心からの賛辞。そう、これは彼のけじめ。自分が見てきたもの、人への感謝の言葉。もしゆいがフェンネルを見捨てていたら彼は永遠に友人を失ったでしょう。ゆいがフェンネルを信じることで、マリーもまたフェンネルを信じる余地ができたことは彼の救いにもなっています。彼の言葉を通じてゆいの物語が補強されるのは美しいですね。個人の物語が自己完結するものではないとここでも重ねている。これは語り手が多い本作ならではの強みでしょう。
ゆい達もマリーにお礼を返します。
「かけがえのないお友達に出会えて」
「自分のことをマシマシに好きになれて」
「たくさんの思いに触れることができた」
「笑顔が広がってありがとうの心が繋がればどんなことが起きても乗り越えられる」
「これからもずっと、ずーっと! ごはんは笑顔を守りたい!」
これまで堪えていた妖精たちが耐えきれず飛び出して抱きつきます。あまねちょっと手持ち無沙汰。そんな中コメコメが代弁。
「会えなくても交わした言葉から思いを受け取ることはできるコメ」
だから寂しくない。そんなコメコメをゆいは笑顔で受け止めます。
最後の別れを告げて一つの物語の幕が閉じます。
④今度は一緒に!
さらに時間は進み、季節は春。
相変わらずおむすびを美味しそうに食べるゆい。そんな彼女の隣に座る拓海。
いつか世界中の招き猫に会いに行ってみたいと話すゆい。拓海も一緒に行かない? おっとこれはプロポーズか? 残念。ここねちゃんたちも誘ってみんなで行こう、と続きます。でも気のせいだろうか。おむすびを食べる彼女の所作にどこか照れ隠しのようなものを感じるのは。
で、他のみんなは行くって? これから話してみる。最初に拓海を誘いたくて。再び希望が生まれる拓海。しかしタイミングよく横槍が入ります。ランチ会の買い出し。今おむすび2つ食べただろ!
「いいから、いいから。拓海も一緒に行こう!」
拓海の恋の冒険はまだまだ続く。
そんな彼女たちをお婆ちゃんは見守り続ける。
「〈これからも美味しいものをいっぱい食べて、たくさんの笑顔を重ねてちょうだいね〉」
「〈その先には素敵な明日が待っているから〉」
⑤引き継ぎ式
去年のトロピカルから採用されたCパート方式。ハレワタール女史はメモ魔か。
○トピック
シリーズ19年目・17代目デリシャスパーティ♡プリキュア 閉店。
人にはそれぞれ大切にしたい物語がある。ときに躓き、ときに汚れ、ときに醜くなろうともそれでも手放せない物語がある。それを描いた1年でした。
ナレーションがあるわ、オネェがいるわ、幼馴染仮面がいるわ、終盤まで主人公のメイン回がほとんどないわ、事件の発端が20年前だわ、拗らせおじさんがラスボスだわ、と胃もたれしそうなほど盛りに盛った作品でしたが最後にはちゃんと綺麗に完食したと思います。
ある国で嫉妬に駆られた要人が事件を起こす。変身や異世界の皮を被っていますが中身は現実的で泥臭い話です。そんな泥臭い物語の中に自己愛100%の男と、純度100%の少女が同居していることが本作のコントラストを際立たせています。本来なら水と油のように混ざらないはずのものが、実は同じコインの裏表。だからこそ彼女の強い意志もまた一つの強い思い込みでしかなく、事件を解決できても直接的には人を救うことはできない。女子中学生なんだからそれで十分なんですが、これだけでは彼女が信じる物語の強度が弱い。
それを補強するのがマリーの視点。一部始終を見てきた彼の言葉によって物語が結ばれる。ゆいの物語を証明するには他者の物語が必要になるところが妙味ですね。論理的にも正しい。それは私たちの内なる物語が決して閉じられたものではなく誰かがそれを見ていること、響き合うことを裏付けています。お婆ちゃんによってゆいが救われ、ゆいによってマリーが救われる。そのマリーが今度はフェンネルの支えになるかもしれない。彼女の物語はそのようにして証明されています。
最終回で大人の姿が描かれなくなって数年が経ちます。大人になることで描けるものもありますが、同様に子どものままだからこそ描けるものもある。お婆ちゃんを見ていた女の子がいつの間にか見られる側に。出会いと別れを経ながら今度は幼馴染の手を引っ張って新しい一歩を踏み出していく。常に進み続ける子どもの時間。それを感じさせる爽やかなエピローグです。
思い返せばスイートの響は親から見放されたと思っていた主人公でした。こうも対照的な主人公がプリキュアという一つの物語の中にいることがこの作品シリーズの奥深さです。彼女たち一人ひとりが自分と向き合い答えを見つけている。誰もが間違いを犯す中で立ち止まることなく歩み続けようとする姿にプリキュアの精神があります。毎年のように言っていますがこの伝統が19年続いてきたことは本シリーズ最大の美点だと思っています。
次で20年目。1年かけて物語を読み解き、そこから学ぶ生活もすっかり当たり前のものになりました。気づけばこんなことに…というのか、辞め時を逸した…というのか、別に辞める理由もないしなぁ…というのか。これもある種の証明ですね。人間っていうのはつくづく変わらない。とはいえ、当たり前だから貴重ではないということではなく、毎年ご馳走を拵えてくれる東堂いづみに感謝しかありません。次はどんな風に中学生を泣かせるのか楽しみです。これも19年積み上げた信頼と実績。
デリシャスパーティ♡プリキュアごちそうさまでした。
第44話「シェアリンエナジー!ありがとうを重ねて」
○今週のメニュー
①過去からの言葉
開幕むさ苦しいおっさん同士の殴り合い。フィナーレが加勢するもダブルデリシャストーン相手では分が悪い。前回相殺した分は効果が切れているか、マリーの戦闘力とのトレードオフの模様。さらにプレシャスが加勢。
仲間たちの声に応えるプレシャス。なんでそこの作画に力入れたし。
「フェンネルさん、あなたを止める!」
「身の程知らずの傲慢さは全てを失わないとわからぬか」
ブーメラン投げ選手権優勝候補は貫禄がある。
プレシャスの言葉に応じるようにアジトの内部にもほかほかハートが発生。蓄積装置が稼働したと知ってドローンを差し向けるゴーダッツ。こちらは戦の前に腹ごしらえ。勝鬨の声はもちろん
「いただきます!」「ごちそうさまでした!」
クラスティバリアを皮切りに攻撃を畳み掛けるプリキュア。手数では圧倒するも有効打は与えられず。しかもほかほかハートが消失。先ほど放ったドローンが招き猫を街中から強奪。さらにはシンボルたる巨大招き猫も没収。
アジトの中央、地下深くへと落下していく招き猫。地上の状況を知らなかったマリーたちはそこで事実を知ります。パムパムとメンメンは思い出すのが遅い。
師匠の石は私のもの。蓄積装置も私のもの。最終決戦のフラグ的に蓄積装置が手元に大量にあるのは危ないと思うぞ。未来に託された力だとフィナーレがブーケで攻撃するも片手で遮るゴーダッツ。欲しいものに手を伸ばして何が悪い。ジンジャーさんがどんな思いで作ったのかあなたなら想像できるでしょ!? 詰め寄ったプレシャスを「他人に向けた思いなど私には関係ない!」と振り払います。単純な自己中なら自分以外を見下すけど、彼の場合常に師匠の陰が見えるから親離れできない子どものような甘ったれ感が終始つき纏う。例えるなら評価軸が親からの評価であるように師匠からの評価が彼の自己評価になっている。その師匠が自分を否定した(選ばなかった)なら、師匠を否定する以外に自分を肯定する方法がない。
ふたつの石を重ねて合成。スペシャルデリシャストーンを超えてこそジンジャーを超える。力を使って最終決戦形態へ。ラスボスにありがちな第二形態。
室内から屋外に場所を移して戦闘再開。しかし元々分が悪かった上にマリーの石の抑制すら受け付けなくなったとなれば戦力差は圧倒的。一撃でパーティ壊滅。最終決戦でも変身ノルマが課せられる。プリキュアの仕事は過酷。
勝ち誇るゴーダッツ。その間も街ではドローンから招き猫を守るために奮戦する人々の姿が。果彩家武闘派だな。てかその扇子なんだよ。鉄扇か。個性的すぎるだろ、この家。それに比べてクッキングダムの不甲斐なさ。100人近くいるクックファイターがクソの役にも立たねぇ。
立ち上がるゆい達。今週の変身ノルマがまだ残っている。
レシピボンの中のレシピッピたちも応援。光が世界を包み込むと……。ここで蓄積装置の切り札発動。ところでレシピッピスタンプって何? 初耳な気がするんだけど。本編に出てきたっけ?この用語。玩具のギミック的なものかな。それはそれとして真の力、それは招き猫自身が戦うことだ! 自衛能力まで付けるとか師匠天才かよ。なおパンダにも対応。
思わぬ反撃を受けスピリットルーが対応していると、彼に声をかける人物。ここで再登場ナルシストルー。
巨大招き猫の頭頂部にジンジャーの映像。次世代の者たちよ。ごはんは笑顔。みんなの笑顔を守るのにゃ!
その言葉を苦々しく受け止めるフェンネル。なぜ……なぜ…他の者ばかりを! 本来あの言葉には彼も入っているはずなんだけどね。疎外感を拗らせているせいで無意識に自分を除外しているんだろうけど。
招き猫のおかげで妖精にエナジーが戻るもゆい達の身体はボロボロ。ヒーラーにお任せあれ。ブラペ親子再登場。傷は? 「ボクを誰だと思ってるのかな?」。これが元SSSランクの貫禄。拓海の石もほかほかハートで復旧。
招き猫たちが時間を稼いでいる間、世界中からも招き猫が集まってきます。イースキ島のマイラの手から、ドリーミアのケットシーの手からも。映画のキャラが本編に登場するの良いよね。特にケットシーは文脈的に本筋寄りの人物なので感慨深い。門平が世界中を周りながらお土産に渡してきた招き猫たち。やっぱ正統後継者は追放されても正統なんだよなぁ。デキる人はどこ行ってもデキる。
ドローンで妨害しようとするも電源が切れたように停止。ナルシストルーが種明かし。ドローンが無力化されたことでクッキングダムの治安も急速に改善。無力化されたドローン相手に本気出すクックファイターさんすごーい(棒)
マリーに褒められて照れたナルシストルーはゴーダッツへの餞別だと言い返します。
捨て犬に噛まれたゴーダッツは激昂。しかしこちらも準備完了。変身ノルマ達成。プロたる者、最終決戦でも仕事は完璧にこなす。
②物語を結ぶ言葉
初手ガードスキルの圧倒的安定感。このアニメのタンクマジで仕事する。さらにはゴーダッツの攻撃からプリキュアを守るため招き猫が加勢。盾になると力尽きたように地面に落ちていきます。
その一つを拾い上げるプレシャス。抱きかかえると「いただきます」「ありがとう」の声。
「ほかほかハートがね」
「お料理への感謝の気持ちから生まれるように、この招き猫の広がりも『ありがとう』から生まれたんだよ」
「『ありがとう』って言うと胸が温かくなる。だって『ありがとうは心のあつあつごはん』!」
それが彼女が見つけた言葉。人に応えるための言葉。人に伝えるための言葉。プレシャスは振り返ると一人ひとりに言葉をかけます。
「ありがとう。あたしは一人じゃない」
「ありがとう。どんなに苦しいことがあっても」
「ありがとう。自分を信じて」
「ありがとう。笑顔で歩いていける。その勇気をくれる」
「ありがとうにはそんな力がある」
「たった一人から始まった温かい思いがたくさんの人を繋いだ。ありがとうを重ねて結ばれたこのバトンは誰にも奪えない!」
聞いたふうな口を!
「ううん。これはあたしが感じて考えたこと。あたし自身の言葉」
「フェンネルさん! ジンジャーさんを大切に想っているあなたならジンジャーさんの想いを受け取れるはずだよ!」
あくまで彼を信じるプレシャス。
「ジンジャーはもういない……貴様の思い込みだ…!」
この物語、この最終決戦の興味深いところはお互いの中心人物がすでに亡くなっていることです。彼・彼女らの言葉をもう聞くことはできない。肯定してもらうことも否定してもらうこともできない。今生きている彼女・彼らの捉え方次第になっている。言ってしまえばお互いに死者に囚われている。しかしそれは同時に死者をどのように扱うかが彼女たちに委ねられてもいる。その権利が彼女たちにはある。死者を出汁にしてまでなお生きようとすること、前に進もうとすること、自分が受け取ったと信じること。その貪欲さ、足掻きに人間の業と強さを見る。
「そうかもれない……でも…」
「たとえもう会えなくても交わした言葉から想いは受け取れる」
「〈あなたはずっと想ってくれてたものね〉」
天国視点で全てを見てきたのをここで叩き込むのは卑怯。1話から見せてきたものを全部纏めて最終決戦に叩き込むのはプリキュアロジックの醍醐味。この1年の物語、強度そのものをぶつける。これだからプリキュアは堪らねぇ。お婆ちゃんから受け取ったと信じるゆい。ジンジャーから受け取れなかったと信じるフェンネル。ふたりは同じ世界にいる。過去と今を繋ぐ言葉を求めて。語り手がいなくなった世界で自分が信じる言葉を紡ぐ。
ぐうの音も出ないフェンネルに代わって石が暴走。メンタル的に戦えなくなった彼に代わってラスボスを務めてくれます。結局不完全な力だったと。
さらに姿を変えながら涙をこぼすフェンネル。その姿は親を見失った幼子のよう。彼の成れの果てに感じ入るマリー。どうすれば……。
招き猫に乗ったセクレトルーがアンサー。暴走して不安定になっている石に「強い衝撃」を与え分離さえできれば浄化できる。そのワード待ってました。どうして教えてくれるのか。意外そうな目を向けると照れ隠しのような言葉を返します。ナルシストルーといい人から厚意を向けられるのに慣れてないだろ、君ら。
そうとわかればやることは一つ。キャラソンも加勢。
泣き崩れるマリーにシナモンが手を差し伸べます。
タンクなのに火力も出せるスパイシーの人権具合。普段は火力不足なバリカッターをメンメンがサポート。パムパムも力を貸しているけどコンビ感はらんメンメンの方が印象強い。実際火を付与してるし。ブラペとフィナーレのダブルキック。フィナーレは足技多めな印象。変身ヒーローバトルに溶け込んでいるマリーとシナモンがジワる。
「〈ゆいちゃん頑張って!〉」
「うん! ありがとう!」
みんなの力を借りて最大最強の一撃。
「プリキュア!! おなかいっぱいパーンチ!!」
桁多すぎて実数値がわからなくなってるの好き。5000キロと言わず恒河沙パンチでもいいのよ?と思ってたけどマジでそんなノリ。
強い衝撃を受けて石は分離。ここでコメコメの出番。ちゃんと妖精も含めて最終決戦してるの綺麗。
嫉妬、恨み、承認、自己顕示、野望、それらが産んだ石はこの世から消え去ります。
光の中に堕ちていくフェンネル。プレシャスは招き猫とともに彼を追って光の奥へと飛び込んでいきます。
③次回予告
みんな集まれ!(察し)
○トピック
ナレーションが最強の武器になるとは……読めなかったこのリハクの目をもってしても!!
誰だよ脚本が持て余してるとか言った奴。マジセンスねぇ。
"幸福な子ども"の心からの感謝の言葉。それを以って殴りつける。喰らえこの愛って殴ったのもプリキュアシリーズ。この1年を凝縮して叩き込む。プリキュアの満点回答。
同じ土俵の上で戦っているのがこの最終決戦の核心部分です。ゆいはお婆ちゃんを、フェンネルはジンジャーを胸に懐きながら奔走する。ぶっちゃけて言えば、ここに正解はありません。極論フェンネルが勝っても良いのです。その場合はジンジャーを否定することで自分を肯定するという屈折した物語になるでしょうがそれもまた一つの証明です。以前にも言いましたが勝ち続ければいい。でも彼は負けた。それは間違っていたからではありません。自分を信じきれなかったからです。彼の物語は矛盾に満ちている。その脆弱さにおそらく彼も気づいていたでしょう。何より殴り勝てなかったし。これ大事。これも事あるごとに言ってるんですが、プリキュアの最後の最後に殴り合いで決めましょうっていうスタンス私は好きです。戦う勇気と覚悟。それは優しさや思いやりと矛盾しません。ヒーリングののどかがラスボスに啖呵を切った姿はまさに生きること、戦うことを背負った者の風格。
プリキュアは20年近く戦い続けてきたヒーローです。その過酷さに立ち向かい、ときに泣きながら彼女たちは戦う方法を見つけてきました。それは敵に勝つためではなく、自分を生かすための、負けないための力です。
話をゆいに戻すと、最終決戦にて彼女は自分の言葉を見つけます。「ありがとう」。それは過去と今を結ぶ言葉。人と人を結ぶ言葉。お婆ちゃんからもらったものを受け継ぎ、感謝する彼女らしい言葉です。そこに一点の曇りもない。自分の人生を以って語る彼女からは主人公の風格を感じます。強いよね。そりゃ嘘で塗り固めた物語じゃ勝てないよ。
繰り返しますが彼女は"幸福な子ども"です。おそらく、いや間違いなくプリキュア主人公の中で最も幸福で温かく恵まれた幼少期を持ち、そして本編でも順風な主人公であったと思います。そんな彼女だから語り得る言葉がある。純度100%。そんな優しさから生まれる強さがあって良い。だからこそこの生き方は彼女にしかできない。それを証明してみせることが彼女の仕事です。最終的な回答が次回に持ち越されているのはこの区切りとしてわかりやすいですね。
これもぶっちゃけて言えば別にフェンネルを救う必要はないのです。この最終決戦におけるゆいの課題は揺らいだ世界観を構築し直すこと。この世界で語る言葉を見つけることです。それが生きる道標になる。プリキュアの物語は救済から手を引いています。しかしゆいは結ぶ言葉を選んだ。最終決戦が終わった今、それを実証する責任が彼女にはある。
①過去からの言葉
開幕むさ苦しいおっさん同士の殴り合い。フィナーレが加勢するもダブルデリシャストーン相手では分が悪い。前回相殺した分は効果が切れているか、マリーの戦闘力とのトレードオフの模様。さらにプレシャスが加勢。
仲間たちの声に応えるプレシャス。なんでそこの作画に力入れたし。
「フェンネルさん、あなたを止める!」
「身の程知らずの傲慢さは全てを失わないとわからぬか」
ブーメラン投げ選手権優勝候補は貫禄がある。
プレシャスの言葉に応じるようにアジトの内部にもほかほかハートが発生。蓄積装置が稼働したと知ってドローンを差し向けるゴーダッツ。こちらは戦の前に腹ごしらえ。勝鬨の声はもちろん
「いただきます!」「ごちそうさまでした!」
クラスティバリアを皮切りに攻撃を畳み掛けるプリキュア。手数では圧倒するも有効打は与えられず。しかもほかほかハートが消失。先ほど放ったドローンが招き猫を街中から強奪。さらにはシンボルたる巨大招き猫も没収。
アジトの中央、地下深くへと落下していく招き猫。地上の状況を知らなかったマリーたちはそこで事実を知ります。パムパムとメンメンは思い出すのが遅い。
師匠の石は私のもの。蓄積装置も私のもの。最終決戦のフラグ的に蓄積装置が手元に大量にあるのは危ないと思うぞ。未来に託された力だとフィナーレがブーケで攻撃するも片手で遮るゴーダッツ。欲しいものに手を伸ばして何が悪い。ジンジャーさんがどんな思いで作ったのかあなたなら想像できるでしょ!? 詰め寄ったプレシャスを「他人に向けた思いなど私には関係ない!」と振り払います。単純な自己中なら自分以外を見下すけど、彼の場合常に師匠の陰が見えるから親離れできない子どものような甘ったれ感が終始つき纏う。例えるなら評価軸が親からの評価であるように師匠からの評価が彼の自己評価になっている。その師匠が自分を否定した(選ばなかった)なら、師匠を否定する以外に自分を肯定する方法がない。
ふたつの石を重ねて合成。スペシャルデリシャストーンを超えてこそジンジャーを超える。力を使って最終決戦形態へ。ラスボスにありがちな第二形態。
室内から屋外に場所を移して戦闘再開。しかし元々分が悪かった上にマリーの石の抑制すら受け付けなくなったとなれば戦力差は圧倒的。一撃でパーティ壊滅。最終決戦でも変身ノルマが課せられる。プリキュアの仕事は過酷。
勝ち誇るゴーダッツ。その間も街ではドローンから招き猫を守るために奮戦する人々の姿が。果彩家武闘派だな。てかその扇子なんだよ。鉄扇か。個性的すぎるだろ、この家。それに比べてクッキングダムの不甲斐なさ。100人近くいるクックファイターがクソの役にも立たねぇ。
立ち上がるゆい達。今週の変身ノルマがまだ残っている。
レシピボンの中のレシピッピたちも応援。光が世界を包み込むと……。ここで蓄積装置の切り札発動。ところでレシピッピスタンプって何? 初耳な気がするんだけど。本編に出てきたっけ?この用語。玩具のギミック的なものかな。それはそれとして真の力、それは招き猫自身が戦うことだ! 自衛能力まで付けるとか師匠天才かよ。なおパンダにも対応。
思わぬ反撃を受けスピリットルーが対応していると、彼に声をかける人物。ここで再登場ナルシストルー。
巨大招き猫の頭頂部にジンジャーの映像。次世代の者たちよ。ごはんは笑顔。みんなの笑顔を守るのにゃ!
その言葉を苦々しく受け止めるフェンネル。なぜ……なぜ…他の者ばかりを! 本来あの言葉には彼も入っているはずなんだけどね。疎外感を拗らせているせいで無意識に自分を除外しているんだろうけど。
招き猫のおかげで妖精にエナジーが戻るもゆい達の身体はボロボロ。ヒーラーにお任せあれ。ブラペ親子再登場。傷は? 「ボクを誰だと思ってるのかな?」。これが元SSSランクの貫禄。拓海の石もほかほかハートで復旧。
招き猫たちが時間を稼いでいる間、世界中からも招き猫が集まってきます。イースキ島のマイラの手から、ドリーミアのケットシーの手からも。映画のキャラが本編に登場するの良いよね。特にケットシーは文脈的に本筋寄りの人物なので感慨深い。門平が世界中を周りながらお土産に渡してきた招き猫たち。やっぱ正統後継者は追放されても正統なんだよなぁ。デキる人はどこ行ってもデキる。
ドローンで妨害しようとするも電源が切れたように停止。ナルシストルーが種明かし。ドローンが無力化されたことでクッキングダムの治安も急速に改善。無力化されたドローン相手に本気出すクックファイターさんすごーい(棒)
マリーに褒められて照れたナルシストルーはゴーダッツへの餞別だと言い返します。
捨て犬に噛まれたゴーダッツは激昂。しかしこちらも準備完了。変身ノルマ達成。プロたる者、最終決戦でも仕事は完璧にこなす。
②物語を結ぶ言葉
初手ガードスキルの圧倒的安定感。このアニメのタンクマジで仕事する。さらにはゴーダッツの攻撃からプリキュアを守るため招き猫が加勢。盾になると力尽きたように地面に落ちていきます。
その一つを拾い上げるプレシャス。抱きかかえると「いただきます」「ありがとう」の声。
「ほかほかハートがね」
「お料理への感謝の気持ちから生まれるように、この招き猫の広がりも『ありがとう』から生まれたんだよ」
「『ありがとう』って言うと胸が温かくなる。だって『ありがとうは心のあつあつごはん』!」
それが彼女が見つけた言葉。人に応えるための言葉。人に伝えるための言葉。プレシャスは振り返ると一人ひとりに言葉をかけます。
「ありがとう。あたしは一人じゃない」
「ありがとう。どんなに苦しいことがあっても」
「ありがとう。自分を信じて」
「ありがとう。笑顔で歩いていける。その勇気をくれる」
「ありがとうにはそんな力がある」
「たった一人から始まった温かい思いがたくさんの人を繋いだ。ありがとうを重ねて結ばれたこのバトンは誰にも奪えない!」
聞いたふうな口を!
「ううん。これはあたしが感じて考えたこと。あたし自身の言葉」
「フェンネルさん! ジンジャーさんを大切に想っているあなたならジンジャーさんの想いを受け取れるはずだよ!」
あくまで彼を信じるプレシャス。
「ジンジャーはもういない……貴様の思い込みだ…!」
この物語、この最終決戦の興味深いところはお互いの中心人物がすでに亡くなっていることです。彼・彼女らの言葉をもう聞くことはできない。肯定してもらうことも否定してもらうこともできない。今生きている彼女・彼らの捉え方次第になっている。言ってしまえばお互いに死者に囚われている。しかしそれは同時に死者をどのように扱うかが彼女たちに委ねられてもいる。その権利が彼女たちにはある。死者を出汁にしてまでなお生きようとすること、前に進もうとすること、自分が受け取ったと信じること。その貪欲さ、足掻きに人間の業と強さを見る。
「そうかもれない……でも…」
「たとえもう会えなくても交わした言葉から想いは受け取れる」
「〈あなたはずっと想ってくれてたものね〉」
天国視点で全てを見てきたのをここで叩き込むのは卑怯。1話から見せてきたものを全部纏めて最終決戦に叩き込むのはプリキュアロジックの醍醐味。この1年の物語、強度そのものをぶつける。これだからプリキュアは堪らねぇ。お婆ちゃんから受け取ったと信じるゆい。ジンジャーから受け取れなかったと信じるフェンネル。ふたりは同じ世界にいる。過去と今を繋ぐ言葉を求めて。語り手がいなくなった世界で自分が信じる言葉を紡ぐ。
ぐうの音も出ないフェンネルに代わって石が暴走。メンタル的に戦えなくなった彼に代わってラスボスを務めてくれます。結局不完全な力だったと。
さらに姿を変えながら涙をこぼすフェンネル。その姿は親を見失った幼子のよう。彼の成れの果てに感じ入るマリー。どうすれば……。
招き猫に乗ったセクレトルーがアンサー。暴走して不安定になっている石に「強い衝撃」を与え分離さえできれば浄化できる。そのワード待ってました。どうして教えてくれるのか。意外そうな目を向けると照れ隠しのような言葉を返します。ナルシストルーといい人から厚意を向けられるのに慣れてないだろ、君ら。
そうとわかればやることは一つ。キャラソンも加勢。
泣き崩れるマリーにシナモンが手を差し伸べます。
タンクなのに火力も出せるスパイシーの人権具合。普段は火力不足なバリカッターをメンメンがサポート。パムパムも力を貸しているけどコンビ感はらんメンメンの方が印象強い。実際火を付与してるし。ブラペとフィナーレのダブルキック。フィナーレは足技多めな印象。変身ヒーローバトルに溶け込んでいるマリーとシナモンがジワる。
「〈ゆいちゃん頑張って!〉」
「うん! ありがとう!」
みんなの力を借りて最大最強の一撃。
「プリキュア!! おなかいっぱいパーンチ!!」
桁多すぎて実数値がわからなくなってるの好き。5000キロと言わず恒河沙パンチでもいいのよ?と思ってたけどマジでそんなノリ。
強い衝撃を受けて石は分離。ここでコメコメの出番。ちゃんと妖精も含めて最終決戦してるの綺麗。
嫉妬、恨み、承認、自己顕示、野望、それらが産んだ石はこの世から消え去ります。
光の中に堕ちていくフェンネル。プレシャスは招き猫とともに彼を追って光の奥へと飛び込んでいきます。
③次回予告
みんな集まれ!(察し)
○トピック
ナレーションが最強の武器になるとは……読めなかったこのリハクの目をもってしても!!
誰だよ脚本が持て余してるとか言った奴。マジセンスねぇ。
"幸福な子ども"の心からの感謝の言葉。それを以って殴りつける。喰らえこの愛って殴ったのもプリキュアシリーズ。この1年を凝縮して叩き込む。プリキュアの満点回答。
同じ土俵の上で戦っているのがこの最終決戦の核心部分です。ゆいはお婆ちゃんを、フェンネルはジンジャーを胸に懐きながら奔走する。ぶっちゃけて言えば、ここに正解はありません。極論フェンネルが勝っても良いのです。その場合はジンジャーを否定することで自分を肯定するという屈折した物語になるでしょうがそれもまた一つの証明です。以前にも言いましたが勝ち続ければいい。でも彼は負けた。それは間違っていたからではありません。自分を信じきれなかったからです。彼の物語は矛盾に満ちている。その脆弱さにおそらく彼も気づいていたでしょう。何より殴り勝てなかったし。これ大事。これも事あるごとに言ってるんですが、プリキュアの最後の最後に殴り合いで決めましょうっていうスタンス私は好きです。戦う勇気と覚悟。それは優しさや思いやりと矛盾しません。ヒーリングののどかがラスボスに啖呵を切った姿はまさに生きること、戦うことを背負った者の風格。
プリキュアは20年近く戦い続けてきたヒーローです。その過酷さに立ち向かい、ときに泣きながら彼女たちは戦う方法を見つけてきました。それは敵に勝つためではなく、自分を生かすための、負けないための力です。
話をゆいに戻すと、最終決戦にて彼女は自分の言葉を見つけます。「ありがとう」。それは過去と今を結ぶ言葉。人と人を結ぶ言葉。お婆ちゃんからもらったものを受け継ぎ、感謝する彼女らしい言葉です。そこに一点の曇りもない。自分の人生を以って語る彼女からは主人公の風格を感じます。強いよね。そりゃ嘘で塗り固めた物語じゃ勝てないよ。
繰り返しますが彼女は"幸福な子ども"です。おそらく、いや間違いなくプリキュア主人公の中で最も幸福で温かく恵まれた幼少期を持ち、そして本編でも順風な主人公であったと思います。そんな彼女だから語り得る言葉がある。純度100%。そんな優しさから生まれる強さがあって良い。だからこそこの生き方は彼女にしかできない。それを証明してみせることが彼女の仕事です。最終的な回答が次回に持ち越されているのはこの区切りとしてわかりやすいですね。
これもぶっちゃけて言えば別にフェンネルを救う必要はないのです。この最終決戦におけるゆいの課題は揺らいだ世界観を構築し直すこと。この世界で語る言葉を見つけることです。それが生きる道標になる。プリキュアの物語は救済から手を引いています。しかしゆいは結ぶ言葉を選んだ。最終決戦が終わった今、それを実証する責任が彼女にはある。
第43話「レシピボン発動!おいしーなタウンの危機」
○今週のメニュー
①後継者の座を奪われた元Sランクの私が料理スキルで無双
傷ついた拓海は家に戻すことに。起き上がれるまでに回復した門平とあんが看病。その姿に責任を感じるゆい。
ここねの家では引き続きセクレトルーを看病。母親は帰国していたようです。いきなりボロボロの人連れてこられたら事件かとビックリするよな。
クッキングダムでは国王たちが捕虜に。レシピッピがどこかへ飛んでいきます。レシピボンが発動したことで回収。全部図鑑登録しなくても必要枠を埋めればコンプ扱いになる仕様なのか?
セクレトルーが持っている石と自分のを使えばもう一度ゴーダッツのもとへ飛べるかもしれない→ダメでした。
急いで駆けつけたものの空振り。叩き起こしてすまなかったと詫びるとセクレトルーは依然として自暴自棄モード。そんな彼女を励ますマリー。自分のしたこととちゃんと向き合いなさい。ゆいのメンタルにダイレクトアタック。いたたまれなくなったゆいは部屋を飛び出していきます。それを追う一同。
残されたセクレトルーのところにおかゆを持ってくる「神の舌!?」 あ、意外と平気かも。
自分のせいで拓海とコメコメが傷ついてしまった。
ひどいことをしてしまったとひざを付き涙をこぼすゆい。東堂いづみは女子中学生を泣かせないと死ぬ病気に罹っているので定期的にこういうことする。
ここねの家に戻るとここねとらんが腕をふるいます。1人1ダースのパン。ゆいは2ダース。こんなときだからこそらんの食リポが一服の清涼剤に。それでも食が進まないゆいにマリーが失敗談を披露。どうしても似合うメイクができなくて自分を嫌いそうになったことがある。そこは石の扱い方でよくね? お前は何の修行してたんだよ。シナモンやフェンネルが励ましていたようです。
「上手くいかなかった時間があるから今の私があるの」
「失敗しても迷いながらチャレンジし続けることで生まれる自信もある」
良い意味で失敗慣れするのって大事だよね。わりと失敗しても死なない(人生的に致命傷にならない)んで開き直ってしまうのも一つの手。意外と舐めプが通じる。何故ならみんなそんなレベルだから。死ななければ安い。ライフは1残っていれば十分。そんなわけのわからない余裕が案外踏ん張る力になる。
自分の分のパンを差し出すマリー。3ダース!? パンを食べながらしょっぱい!と涙をこぼすゆい。久々に天国のお婆ちゃん(ナレーション)が励まします。ほっこりするのも束の間、涙はまだいいとして鼻まで出てる!と慌ててハンカチを渡すマリー。
オチもついたところで世界の危機。パンが消失。街からもすべての料理が消えます。
準備完了。すべての料理を手にするゴーダッツ。
「ジンジャー、あなたが間違っていたことを証明してみせる」
「あなたの力を受け継ぎ誰よりも使いこなせるのはこの私」
「私を選ばなかったことを後悔するといい!」
小さい男だなぁ。拠点であるアジトごと移動。
料理どころか食材も消失。突然のことに困惑しつつもはつこは客間の方は自分に任せていいからあなたは…とゆいに視線を向けます。ありがとう、と意図を汲むここね。ここの信頼感は後のシーンに繋がります。
君の好きなお料理は何だ?とらんに質問するあまね。その質問に答えられないらん。変身アイテムがあっても防御不可らしい。料理が消滅したのに料理が存在することは覚えている?と違和感を持つここね。これがゴーダッツの狙い。
ゴーダッツからの宣言。
世界中の料理を支配した。自分に従えば生きるだけの食べ物は与えよう。逆らうならば格別な絶望を与えよう!
……。
…………。セコい。食料を人質にとっての世界征服。やっぱ小さい男は発想もセコいな。戦争しかけるよりは合理的だけどさ。ケンカに負けた子どもの八つ当たりにしてはおいたがすぎる。
②人と人、思いと思いを結ぶもの
唐突な世界征服宣言に戸惑う人々。
食材もない。調理方法もわからない。打つ手なし。さらにドローンが現れ襲撃。
おいしーなタウン上空に鎮座するアジトを見つめながら歯噛みする一同。こんな暴挙を許す訳にはいかない。意気軒昂のままに変身。ゆいはコメコメがダウンしているのでお留守番。仮に健在だとしても今の彼女には荷が重い。そんな彼女を気遣う仲間たち。円陣を組んで士気を高めます。
突入作戦決行。
ファンファーレで壁に穴を開けて侵入。あっという間に玉座の間へ。警備ザルぅ。明らかに人手足りてねぇ。
椅子から立ち上がったゴーダッツを問答無用でサンドイッチ。プリキュアはたまに容赦がない。それをモノともせず反撃するゴーダッツ。マリーが肉薄するも防御が固く攻撃が通らない。背後からフィナーレが奇襲をかけるもいなされて失敗。終盤戦見てて思うけどスペシャルデリシャストーンの性能が使い手を加味してもプリキュアの性能を上回ってる部分が多い。たぶん作った師匠が超天才だったって話だろうけど、実質的に人工プリキュア装置になってるのマズいよね。プリキュアは妖精とリンクする必要があるからそこで使い手を選別できるけど石はその制約がない。っていうか伝説の武器が存在する世界で、それよりも強い武器をテクノロジーで作るんじゃねぇ。まあ、フレッシュのメビウス(人類統制コンピュータ)とかトゥインクルの宇宙艦隊みたいなプリキュア超えてそうなテクノロジーはたま~に登場してるんですが。
ゴーダッツの持っている石をマリーの石で相殺。これでパワー半減。
1人残されたゆいは不安と焦燥で右往左往。そこに…。
食べる前に消えてしまったおかゆ。それはいい。でも神の舌様が作ったお料理を食べたかった!と泣くセクレトルー。お前唐突にキャラ変するのズルいぞ。いや、元々こんな人だったんだろうけど。料理系のフォロワーだったし。
作ったのはシェフと慰めるはつこ。実は作るのはテンデダメ。「はつこ様も!?」「も?」。どうして自分にここまで施しをするのかと話を逸らすセクレトルー。正直関わるべきじゃないと最初は思った。そうりゃそう。でもここねが必死に頭を下げて絶対助けたいと言ったから。それだけで?
「ええ、あの子もあの子が信じるお友達も信じているの」
作中を通して最も変化があったのはここねの家庭。それはとても遠回りで不器用な道だったけどここねが切り開いた道。
拓海の姿に大丈夫なのかと駆け寄るゆい。
これが身代わりになってくれたと壊れた石を見せる拓海。ごめん!と頭を下げるゆい。そんな彼女の肩に手を乗せると「あやまんなよ」と一言。俺こそよねさんに謝らなきゃいけない。
「どうすれば間違えませんか?」
つい言葉が漏れるセクレトルー。話が見えないはつこに正しい味はどうやって見極めるのかと言い直すと彼女は笑みを浮かべながら「私も迷いますよ。美味しいに正解はないから」と答えます。だから迷ったときは昔聞いた素敵な言葉を思い出すようにしている。
「味付けに迷ったら……」
「大切な人の笑顔に答えはある」
お婆ちゃんの言葉。ずっと忘れていたけどゆいを前にしたとき思い出した。これで本当に大切な笑顔を守れるのかって。そう思ったら答えはすぐに見つかった。彼女の手を取ると笑顔を返す拓海。
「答えは大切な人の笑顔にある…」
拓海の手を強く握り返すとゆいは再び意志を漲らせます。ナレーションも一安心。
ドローンが迫ってきたので家の中に退避。
すると家では両親が釜を前に頭を抱えています。ゆいの姿を見て安心する両親。事情はここね経由で知っているらしい。ゆいのお友達はみんないい子だね。よねさんが付けた名前が良かったのかな。人と人、思いと思いを結ぶ人になれますように。そこから名付けた。ゆいの名前の由来を回収。そしてもう一つ。同じ意味を持つ料理がある。
「人と人…思いと思いを……おむすび!」
「それだ!」
おにぎりと言わずおむすびと頑なに言っていたのはそういうことか。その瞬間、傍らにあった招き猫が発光。ほかほかハートからおむすびの花(と米俵)が飛び出ます。お料理が消えたんだから現れることもある、と納得する両親。順応性高ぇ。おむすびの作り方もラーニング。
ほかほかハートでコメコメも復活。
頭を下げるゆい。そんな彼女にコメコメはゆいの笑顔が大好きだとおむすびを渡します。おむすびを分け合って完食。シェアリンエナジーでさらにおむすび補給。腕を広げながらくるくる回ってるシーン可愛いよね。基本くるくる回ってるシーンはどの角度から見ても可愛い。
拳を突き出してお前ならできる、信じてるとエールを送る拓海。それに応えて出陣。
街中でおむすびを食べる人々の姿。蓄積装置は一箇所ではなく街中の招き猫に分散配置していたらしい。20年経っても招き猫が存続すると予測した師匠の慧眼。
「ジンジャーさん、あなたの思い……結ぶから!」
③次回予告
日本人は米(炭水化物)に特化した腸内細菌を持っているそうです。
○トピック
攻撃技が実質移動技として使われるのはアクションゲームでよくある光景。
近年の傾向から言えば最終回は後日談になるので次回が実質最終決戦の締め。
賞味な話、この最終決戦はゴーダッツをぶん殴って牢にぶち込めば終わります。けどそれでは物語は終わらない。ここで問われているのはゆいの世界観だからです。彼女にとってお婆ちゃんは神に等しい存在でした。その言葉はこの世界の法と言って差し支えなかった。現に終盤に入るまではその言葉通りだったからです。しかし今の彼女はお婆ちゃんの神通力が万能ではないことを知っている。けどそれに変わるものを彼女は見つけていない。
……ってな展開をするのかと思いきや意外にもお婆ちゃんの言葉が再び登場。
よくよく考えてみればこれは当然のことです。ここねの人付き合い、らんの料理への情熱、あまねの正義感。人によって違うその何かに翻弄されながらもそれによって救われるのが本作が描いてきた物語。お婆ちゃんの言葉が通じない人間が現れたからってお婆ちゃんのすべてが否定されるわけではない。依然としてゆいの物差しにはお婆ちゃんの影響が色濃く残る。ゆいもまた自分の持っている何かに翻弄されながらもそれを捨てることができない。何ならそれが拠り所になる。ナレーションが安堵の声を漏らしているのはダメ押しですね。
これはゆいだけでなくゴーダッツもそうです。結局彼も師匠を引きずっているばかりか師匠が残した遺産が立ちはだかるように現れている。この物語の登場人物はみんなそう。自分の心の根っこにあるもの。それが世界観を形作る。しかし大切なものは同時に囚われの原因にもなる。じゃあその世界観を抜本的に変えられるかと言ったらそんなことはできない。自分の中心にあるものを捨てたら自分じゃなくなる。
結局同じようなところをぐるぐる回る。バカみたいだろ? (誇らしげな口調で)それが人間ってもんよ。
世界観とは言わば物語です。この世界に神様がいると信じるなら奇跡は起きる。この世界で自分が一番だと信じるなら全てを得る。実際にそれが起こる、できるかは別としてそう考えるのが論理的。大なり小なり誰もがそんな理屈を持っている。そして大なり小なり失敗をやらかす。そこから学び世界観を修正していく。その伸び代にこそ人間の柔軟性、バイタリティがある。
突き詰めればプリキュアの仕事はそれです。彼女たちは泣いた分だけ強くなる。
①後継者の座を奪われた元Sランクの私が料理スキルで無双
傷ついた拓海は家に戻すことに。起き上がれるまでに回復した門平とあんが看病。その姿に責任を感じるゆい。
ここねの家では引き続きセクレトルーを看病。母親は帰国していたようです。いきなりボロボロの人連れてこられたら事件かとビックリするよな。
クッキングダムでは国王たちが捕虜に。レシピッピがどこかへ飛んでいきます。レシピボンが発動したことで回収。全部図鑑登録しなくても必要枠を埋めればコンプ扱いになる仕様なのか?
セクレトルーが持っている石と自分のを使えばもう一度ゴーダッツのもとへ飛べるかもしれない→ダメでした。
急いで駆けつけたものの空振り。叩き起こしてすまなかったと詫びるとセクレトルーは依然として自暴自棄モード。そんな彼女を励ますマリー。自分のしたこととちゃんと向き合いなさい。ゆいのメンタルにダイレクトアタック。いたたまれなくなったゆいは部屋を飛び出していきます。それを追う一同。
残されたセクレトルーのところにおかゆを持ってくる「神の舌!?」 あ、意外と平気かも。
自分のせいで拓海とコメコメが傷ついてしまった。
ひどいことをしてしまったとひざを付き涙をこぼすゆい。東堂いづみは女子中学生を泣かせないと死ぬ病気に罹っているので定期的にこういうことする。
ここねの家に戻るとここねとらんが腕をふるいます。1人1ダースのパン。ゆいは2ダース。こんなときだからこそらんの食リポが一服の清涼剤に。それでも食が進まないゆいにマリーが失敗談を披露。どうしても似合うメイクができなくて自分を嫌いそうになったことがある。そこは石の扱い方でよくね? お前は何の修行してたんだよ。シナモンやフェンネルが励ましていたようです。
「上手くいかなかった時間があるから今の私があるの」
「失敗しても迷いながらチャレンジし続けることで生まれる自信もある」
良い意味で失敗慣れするのって大事だよね。わりと失敗しても死なない(人生的に致命傷にならない)んで開き直ってしまうのも一つの手。意外と舐めプが通じる。何故ならみんなそんなレベルだから。死ななければ安い。ライフは1残っていれば十分。そんなわけのわからない余裕が案外踏ん張る力になる。
自分の分のパンを差し出すマリー。3ダース!? パンを食べながらしょっぱい!と涙をこぼすゆい。久々に天国のお婆ちゃん(ナレーション)が励まします。ほっこりするのも束の間、涙はまだいいとして鼻まで出てる!と慌ててハンカチを渡すマリー。
オチもついたところで世界の危機。パンが消失。街からもすべての料理が消えます。
準備完了。すべての料理を手にするゴーダッツ。
「ジンジャー、あなたが間違っていたことを証明してみせる」
「あなたの力を受け継ぎ誰よりも使いこなせるのはこの私」
「私を選ばなかったことを後悔するといい!」
小さい男だなぁ。拠点であるアジトごと移動。
料理どころか食材も消失。突然のことに困惑しつつもはつこは客間の方は自分に任せていいからあなたは…とゆいに視線を向けます。ありがとう、と意図を汲むここね。ここの信頼感は後のシーンに繋がります。
君の好きなお料理は何だ?とらんに質問するあまね。その質問に答えられないらん。変身アイテムがあっても防御不可らしい。料理が消滅したのに料理が存在することは覚えている?と違和感を持つここね。これがゴーダッツの狙い。
ゴーダッツからの宣言。
世界中の料理を支配した。自分に従えば生きるだけの食べ物は与えよう。逆らうならば格別な絶望を与えよう!
……。
…………。セコい。食料を人質にとっての世界征服。やっぱ小さい男は発想もセコいな。戦争しかけるよりは合理的だけどさ。ケンカに負けた子どもの八つ当たりにしてはおいたがすぎる。
②人と人、思いと思いを結ぶもの
唐突な世界征服宣言に戸惑う人々。
食材もない。調理方法もわからない。打つ手なし。さらにドローンが現れ襲撃。
おいしーなタウン上空に鎮座するアジトを見つめながら歯噛みする一同。こんな暴挙を許す訳にはいかない。意気軒昂のままに変身。ゆいはコメコメがダウンしているのでお留守番。仮に健在だとしても今の彼女には荷が重い。そんな彼女を気遣う仲間たち。円陣を組んで士気を高めます。
突入作戦決行。
ファンファーレで壁に穴を開けて侵入。あっという間に玉座の間へ。警備ザルぅ。明らかに人手足りてねぇ。
椅子から立ち上がったゴーダッツを問答無用でサンドイッチ。プリキュアはたまに容赦がない。それをモノともせず反撃するゴーダッツ。マリーが肉薄するも防御が固く攻撃が通らない。背後からフィナーレが奇襲をかけるもいなされて失敗。終盤戦見てて思うけどスペシャルデリシャストーンの性能が使い手を加味してもプリキュアの性能を上回ってる部分が多い。たぶん作った師匠が超天才だったって話だろうけど、実質的に人工プリキュア装置になってるのマズいよね。プリキュアは妖精とリンクする必要があるからそこで使い手を選別できるけど石はその制約がない。っていうか伝説の武器が存在する世界で、それよりも強い武器をテクノロジーで作るんじゃねぇ。まあ、フレッシュのメビウス(人類統制コンピュータ)とかトゥインクルの宇宙艦隊みたいなプリキュア超えてそうなテクノロジーはたま~に登場してるんですが。
ゴーダッツの持っている石をマリーの石で相殺。これでパワー半減。
1人残されたゆいは不安と焦燥で右往左往。そこに…。
食べる前に消えてしまったおかゆ。それはいい。でも神の舌様が作ったお料理を食べたかった!と泣くセクレトルー。お前唐突にキャラ変するのズルいぞ。いや、元々こんな人だったんだろうけど。料理系のフォロワーだったし。
作ったのはシェフと慰めるはつこ。実は作るのはテンデダメ。「はつこ様も!?」「も?」。どうして自分にここまで施しをするのかと話を逸らすセクレトルー。正直関わるべきじゃないと最初は思った。そうりゃそう。でもここねが必死に頭を下げて絶対助けたいと言ったから。それだけで?
「ええ、あの子もあの子が信じるお友達も信じているの」
作中を通して最も変化があったのはここねの家庭。それはとても遠回りで不器用な道だったけどここねが切り開いた道。
拓海の姿に大丈夫なのかと駆け寄るゆい。
これが身代わりになってくれたと壊れた石を見せる拓海。ごめん!と頭を下げるゆい。そんな彼女の肩に手を乗せると「あやまんなよ」と一言。俺こそよねさんに謝らなきゃいけない。
「どうすれば間違えませんか?」
つい言葉が漏れるセクレトルー。話が見えないはつこに正しい味はどうやって見極めるのかと言い直すと彼女は笑みを浮かべながら「私も迷いますよ。美味しいに正解はないから」と答えます。だから迷ったときは昔聞いた素敵な言葉を思い出すようにしている。
「味付けに迷ったら……」
「大切な人の笑顔に答えはある」
お婆ちゃんの言葉。ずっと忘れていたけどゆいを前にしたとき思い出した。これで本当に大切な笑顔を守れるのかって。そう思ったら答えはすぐに見つかった。彼女の手を取ると笑顔を返す拓海。
「答えは大切な人の笑顔にある…」
拓海の手を強く握り返すとゆいは再び意志を漲らせます。ナレーションも一安心。
ドローンが迫ってきたので家の中に退避。
すると家では両親が釜を前に頭を抱えています。ゆいの姿を見て安心する両親。事情はここね経由で知っているらしい。ゆいのお友達はみんないい子だね。よねさんが付けた名前が良かったのかな。人と人、思いと思いを結ぶ人になれますように。そこから名付けた。ゆいの名前の由来を回収。そしてもう一つ。同じ意味を持つ料理がある。
「人と人…思いと思いを……おむすび!」
「それだ!」
おにぎりと言わずおむすびと頑なに言っていたのはそういうことか。その瞬間、傍らにあった招き猫が発光。ほかほかハートからおむすびの花(と米俵)が飛び出ます。お料理が消えたんだから現れることもある、と納得する両親。順応性高ぇ。おむすびの作り方もラーニング。
ほかほかハートでコメコメも復活。
頭を下げるゆい。そんな彼女にコメコメはゆいの笑顔が大好きだとおむすびを渡します。おむすびを分け合って完食。シェアリンエナジーでさらにおむすび補給。腕を広げながらくるくる回ってるシーン可愛いよね。基本くるくる回ってるシーンはどの角度から見ても可愛い。
拳を突き出してお前ならできる、信じてるとエールを送る拓海。それに応えて出陣。
街中でおむすびを食べる人々の姿。蓄積装置は一箇所ではなく街中の招き猫に分散配置していたらしい。20年経っても招き猫が存続すると予測した師匠の慧眼。
「ジンジャーさん、あなたの思い……結ぶから!」
③次回予告
日本人は米(炭水化物)に特化した腸内細菌を持っているそうです。
○トピック
攻撃技が実質移動技として使われるのはアクションゲームでよくある光景。
近年の傾向から言えば最終回は後日談になるので次回が実質最終決戦の締め。
賞味な話、この最終決戦はゴーダッツをぶん殴って牢にぶち込めば終わります。けどそれでは物語は終わらない。ここで問われているのはゆいの世界観だからです。彼女にとってお婆ちゃんは神に等しい存在でした。その言葉はこの世界の法と言って差し支えなかった。現に終盤に入るまではその言葉通りだったからです。しかし今の彼女はお婆ちゃんの神通力が万能ではないことを知っている。けどそれに変わるものを彼女は見つけていない。
……ってな展開をするのかと思いきや意外にもお婆ちゃんの言葉が再び登場。
よくよく考えてみればこれは当然のことです。ここねの人付き合い、らんの料理への情熱、あまねの正義感。人によって違うその何かに翻弄されながらもそれによって救われるのが本作が描いてきた物語。お婆ちゃんの言葉が通じない人間が現れたからってお婆ちゃんのすべてが否定されるわけではない。依然としてゆいの物差しにはお婆ちゃんの影響が色濃く残る。ゆいもまた自分の持っている何かに翻弄されながらもそれを捨てることができない。何ならそれが拠り所になる。ナレーションが安堵の声を漏らしているのはダメ押しですね。
これはゆいだけでなくゴーダッツもそうです。結局彼も師匠を引きずっているばかりか師匠が残した遺産が立ちはだかるように現れている。この物語の登場人物はみんなそう。自分の心の根っこにあるもの。それが世界観を形作る。しかし大切なものは同時に囚われの原因にもなる。じゃあその世界観を抜本的に変えられるかと言ったらそんなことはできない。自分の中心にあるものを捨てたら自分じゃなくなる。
結局同じようなところをぐるぐる回る。バカみたいだろ? (誇らしげな口調で)それが人間ってもんよ。
世界観とは言わば物語です。この世界に神様がいると信じるなら奇跡は起きる。この世界で自分が一番だと信じるなら全てを得る。実際にそれが起こる、できるかは別としてそう考えるのが論理的。大なり小なり誰もがそんな理屈を持っている。そして大なり小なり失敗をやらかす。そこから学び世界観を修正していく。その伸び代にこそ人間の柔軟性、バイタリティがある。
突き詰めればプリキュアの仕事はそれです。彼女たちは泣いた分だけ強くなる。
第42話「ゴーダッツのたくらみプレシャスvs.ブラックペッパー」
○今週のメニュー
①同門対決
スペシャルデリシャストーンは自分が全て受け継ぐはずだった。それをシナモンが奪おうとした。だから消した。当然だろう。と意味不明な供述をする国家反逆者。
あれは師匠が決めたこと。そう反論するマリーにも難癖。邪魔者を排除したかと思えばクッキングとお前が邪魔をしたせいで半分になった。強力だから2つとも持つのは危険だと判断されただけだ。シナモンに使えるなら私に使えないはずがない! ……と一事が万事聞く耳を持たない。どんだけ自分に都合のいい解釈してるんだ。いるよねぇ、こういう人。
レシピボンを発動すればクッキングダムの宝は全て自分のもの。え、なに結局やることそれ? 親の遺産相続できなかったから遺言書偽造して乗っ取ろうとしてるおっさんくらいのしょーもなさ。近所に居そうこういうおっさん。
ボス専用弁当箱にレシピッピを閉じ込めてゴッソリウバウゾー召喚。
プリキュアは前回の戦いで戦闘不能になっているのでシナモン小隊で相手。デリシャスフィールド。ゆい達は中に入れない方が安全では? シナモンは拓海に回復を指示。もとを正せば弟子の不始末。お互いにアイコンタクトをとって臨戦態勢のシナモンとマリー。
完全な力を取り戻したシナモンとマリーの前ではウバウゾーも赤子の手をひねるもの。ラスボスとの直接対決に持ち込みます。力に当てられたゴーダッツは石を私利私欲のために使うことしか頭にない。そんな彼の攻撃を受け流して体勢を崩すシナモン。ほんとに強ぇ。流石師匠に見出されただけあって力の使い方が上手い。対するゴーダッツは完全に力任せ。セクレトルーがマリーを妨害して連携を阻みます。
復帰したウバウゾーの冷凍ビームがシナモンの足を捉え、隙ができたところを直撃。
優勢になったところで力は相手をねじ伏せ超えるために使うものだろ?とゴーダッツ。技量で劣ってる奴がそれ言うのか。いや、まあある意味説得力はあるか。実際スペシャルデリシャストーンのおかげで対抗できてるし。みんなを守り幸せに暮らすために…! そう反論するシナモンに「誰かにとっての幸せは誰かにとっての不幸せだ」と答えるゴーダッツ。
「笑う者の陰には常に泣く者がいる。それが理解できないのはお前たちが常に恵まれ奪い続けてきたからだ!」
親の顔より見た虐げられし者理論。でもお前が選ばれてたらスペシャルデリシャストーン半分に割ったかっていったらそうじゃないよね? 自分が奪うのは良いけど他人が奪うのはダメって言ってるだけだよね? 今も現にそうしてるし。自分に都合が悪くなると文句を言って、都合が良くなると力がある奴が支配する理論を持ち出すの最高にダブスタ。自分に都合の良い人は徹頭徹尾他責で動くので論理的な会話が通じない。おそらくマジで記憶をそういう風に改ざんしている。そうでないとここまで一貫して自分勝手になれないんじゃないかなぁ。こういう人の頭の中の整合性ってかなり謎だよね。ちなみに一番弟子で修行期間が一番長かったであろう彼にアドバンテージがあったことは当然無視される。こういうところね。
トドメを刺そうとして逆にカウンターを受けるゴーダッツ。しかしシナモンも深手を負ってしまいそれ以上の追撃は不可。流血なのか汗なのかポタポタ落ちる描写が入るのはプリキュアでは珍しい。本格的にギア入れてきたな。やっている事自体は一国の権力争いですが、その分具体性が高い話なので浄化ビーム当てればハイ解決♪ってわけではありません。
セクレトルーを振り切ってカバーに入ろうとしたマリーの前にウバウゾー。ゴーダッツがいまいち強くないせいで配下に出番があるの皮肉効いてるよね。先程のカウンターでゴーダッツの石が使用停止に。人格にも優れ石の扱いにも秀でているんだからそりゃシナモンにスペシャルデリシャストーン2つとも渡して問題ないわな。Aパートだけで適正の有無がハッキリわかるのほんと笑っちゃう。膠着状態を利用してゆい達を回復。
それでも悪あがきをするのがゴーダッツの器の小ささ。攻撃からゆい達を庇うためシナモンが盾になると今度こそ戦闘不能に。正直この人がいるとこの人だけでいいんじゃね?感が出てしまうので退場してもらうのは既定路線。
今年最初の変身。
作画の流れが変わったな……!と感じさせるウバウゾーの先行攻撃。初手ガードスキルは鉄板。からの2000キロカロリー。その間にフィナーレがサイドから疾走。ここの構図かっこいい。ヤムヤムが氷を粉砕して目眩まし兼ブーケ(凍結付き)。溶けて水浸しになると感電して行動不能に。パンチを当てるまでもなく決着。
ウバウゾーを倒しても弁当箱は無事。油断したマリーにセクレトルーが自爆攻撃。デリシャスフィールドが解除。
身を挺したセクレトルーを無視して根城に戻ろうとするゴーダッツ。追いかけようとするブラペを誘うようにあちら側へ。ブラペを追いプレシャスとマリーも続きます。見捨てられたセクレトルーはそこで意識を失います。
気の毒そうというか気まずそうに倒れた彼女を見つめるフィナーレ。重要参考人というか捕虜なんだけどマリーいないの困るよね。傷ついたシナモンはここねの家に運ぶことに。事情を知らない(と思っている)あんのところに運ぶのはまずい。
②お前が言うな!!!選手権
意識を取り戻した門平は案外平気な様子。師匠が残した石は彼用に調整されていたのか回復能力があるので自分でも治せるらしい。拓海先輩はゆいとマリちゃんがついているから大丈夫と励ますここね。この1年でたくましくなったよなぁ、彼女も。そんな彼女に息子の面影を重ねる父。
ゴーダッツに見捨てられ完璧であることも叶わなかったセクレトルーは自暴自棄に。そんな彼女の手を取るとあまねは包帯を巻きます。
「セクレトルー、今は少し休んだ方がいい」
「うんうん」
説教するでもなく慰めるでもなく今を受け入れるあまねとらん。大人だな。この辺の態度はナルシストルーと同様ですね。賞味な話、彼・彼女らは説教してどうなるものでもないし、慰めたからといって傷が癒えるものでもありません。ナルシストルーの食事が楽しめなかった記憶が薄れるわけでもないし、セクレトルーの忸怩たる気持ちはやはり彼女のものでそれにすり寄っても反発を招くだけでしょう。彼・彼女たちの「あの気持ち」を理解したり共感することは現実的には難しい。そもそもその気持ちを彼らは話さない。彼らの過去には寄り添えない。その代わり今の彼らの隣に座ることはできる。そういうスタンスですね。この物語はある意味ではディスコミュニケーションです。敵と味方で気持ちを交流させない。それ以前にここねのコミュ障やらんの食リポ癖、あまねの正義感を共有できるかも怪しい。でも隣にいられる。それは相手を思いやっているからだ。そう言うことができます。
アジトに侵入したブラペを引き止めるプレシャス。一緒に話し合おう。
しかしブラペは語気荒く反論。父が故郷を愛していたこと、それなのに不当に追われてしまったことへの怒りを露わにします。追われたおかげで俺生まれたんだけどさ、と言えるだけの冷静さは流石にない。彼の剣幕に怯んだプレシャスは掴んでいた手を離してしまいます。ここでも彼女はかけるべき言葉を持たない。
入れ違いにマリーが合流。説得に失敗したプレシャスは「あんな顔初めてみた…」と呆然。そんな彼女を慮ったマリーはゴーダッツに対抗できるのは自分が持つ石だけ。あなたは彼を、と機会を与えます。間違いなくマリーは人格者なんだけど、その優しさがゆいの盲点を大きくしているという皮肉。人間の愚かしさを彼女はまだ知らない。
「何が欲しい?」
1人で来たブラペに問うゴーダッツ。お前が望むものは何でも与えてやる。部下にしてやろう。格下相手には強気だな。
もちろん交渉決裂。ブラペでは攻撃力も防御力も圧倒的に足りない。「私よりはるかに劣りながら私に勝てると勘違いしている」。この三下感。
「お前の父親もそうだった。自分が一番だと驕り高ぶり…」
デタラメを! お前が父さんを語るな!とブラペが詰め寄るとそこにプレシャスとマリーが割って入ります。リベンジマッチ開始。因縁の相手に固執するブラペにプレシャスは
「みんな誰かを傷つけることじゃなく守りたいから立ち向かうの!」
「シナモンさんも…マリちゃんも…あたしたちも…拓海だって!」
そう言われて言葉に詰まる拓海。彼とてゆいを守ろうと立ち上がった身。
同門対決はマリーの自爆まがいの攻撃でダブルノックアウト。
倒れたゴーダッツにトドメを刺そうとするブラペ。その手を掴むと自分に向けさせるプレシャス。きっとフェンネルさんも自分が間違ってたって気づいてくれるはず。
「だってシナモンさんやマリちゃんたちと、同じ釜のごはんを食べた仲間だもん」
このセリフがお婆ちゃん語録から出ているのは意図的でしょうね。
力を解くブラペ。その隙を見逃さずダイレクトアタック。ついでに主人公のメンタルにもダイレクトアタック。
やられた振りを披露するラスボス。シナモンに封じられていた石の力も取り戻し万全な状態に。どうして!? ジンジャーさんだって望んでないよ! 困惑するプレシャスに「お前がジンジャーを語るな!」と一喝。
「お前に何がわかる?」
「お前はただ自分が信じたいものを都合よく信じようとしたにすぎない」
「私は何も間違っていない。お前の自分勝手な想像を押し付けた結果が今だ」
特大ブーメラン投げる奴って面の皮も特大だよな。
ゴーダッツの攻撃を受けて戦闘不能に。コメコメが残りの力を使って離脱。しかし彼女もまた倒れてしまいます。
レシピボンが完成。小さな男の大きな野望が始まる。
③次回予告
次々と倒れる仲間たち。消える料理。言葉を失う主人公。
新番組予告開始。
○トピック
プリキュアで異世界から来たっていうとポンコツしかイメージできない件。苦情は諸先輩方にどうぞ。
人を疑うことを知らない主人公vs.自分に都合のいいラスボス
思った以上に小物に描かれていて清々しい。しかしそんな小物が主人公に刺さる。育ちが良すぎるとクズの思考がわからないよね。でもそれはそれで一つの歪みとも言える。彼は間違いなく小物でしょーもないおっさん。でも現実にこんな人はよくいる。ちなみに私の父方の伯父夫婦は判子を勝手に持ち出して土地の権利とかを書き換えて兄弟間で絶縁状態になりました。これは一例ですがこんな感じで勝手な人間というのはよく居ます。
世の中には信じられないくらい勝手な人間がいるし、お前の認知どうなってるの!?な人間もいる。それを知らない、わからない、というのはそれはそれでこちら側の勝手な都合です。だって存在しているものは存在しているのだから。そういうのも含めて人間なんで(それで世の中が回っていることを考えると、案外人間の世界は緩いんだなと思うわけです)。
特大ブーメランに違いはありませんがゴーダッツの言葉もまたゆいに対して真なのです。きっと相手もわかってくれる。こちらが理解を示せば納得してくれる。心の底ではきっとみんな良い人なのだ。それはお前の理屈で俺の理屈じゃないと言われたらそれまで。拓海はわかってくれたけどゴーダッツは違う。理屈は通じない。日本語も通じない。流石ラスボス。ただの面倒くせー奴だよ!
上でディスコミュニケーションと言いましたが、鈍感さもまたコミュニケーションを円滑にするためのコツです。相手の事情をよく知っていなければ友達になれないわけではないし、秘密を共有していなくても親友にも夫婦にもなれる。子どものことを何から何まで知っている親なんていないし、いたら逆に怖い。知らないことを知らないこととして、それぞれに言いたいことがあるけど隠しながら(我慢しながら)付き合えることもまた立派な関係だと思います。近づきすぎて逆に揉めるなんてよくある話。相手の核心に触れればわかり合えてハッピーってのは半分幻想ですね。俺の大切な(悲惨な)思い出に踏み込んだあげく勝手な感想で上書きしようとすんじゃねぇ!って気持ちもまた尊重されるべきでしょう。
たまにその暗黙の協定をぶち破る奴がいる。それが今回みたいな面倒臭いおじさん案件。何度でも言いますがこの話はしょーもない話です。けど誰もが1度や2度、何なら何度でも経験することでもある。
温室育ちなゆいにとってこの体験は初めてのことでしょう。人間の世界観は結局のところ知っている人間によって規定される。お婆ちゃんが良い大人だとしたらゴーダッツは悪い大人。しかし良い大人しか知らないことは幸せなことであるかもしれないけど、それで人間を知った気になるのも危ういことです。ケースは全く異なりますが、たとえばドキドキのレジーナ親子のような存在もゆいには想像できないでしょう。けど確かに存在するのです。
自分が知らないこと、知らない人間がいることは相手が間違っているか以前に、自分の世界の狭さを露呈することに他ならない。ではどのようにして向き合うべきなのか。受容するのか、否定するのか。味方になるのか、敵にするのか。それとも外の世界を拒絶し口を閉ざすのか。
これはどこにでもあるようなありふれた話。誰もが経験する話。それでいてとても大事な話。
①同門対決
スペシャルデリシャストーンは自分が全て受け継ぐはずだった。それをシナモンが奪おうとした。だから消した。当然だろう。と意味不明な供述をする国家反逆者。
あれは師匠が決めたこと。そう反論するマリーにも難癖。邪魔者を排除したかと思えばクッキングとお前が邪魔をしたせいで半分になった。強力だから2つとも持つのは危険だと判断されただけだ。シナモンに使えるなら私に使えないはずがない! ……と一事が万事聞く耳を持たない。どんだけ自分に都合のいい解釈してるんだ。いるよねぇ、こういう人。
レシピボンを発動すればクッキングダムの宝は全て自分のもの。え、なに結局やることそれ? 親の遺産相続できなかったから遺言書偽造して乗っ取ろうとしてるおっさんくらいのしょーもなさ。近所に居そうこういうおっさん。
ボス専用弁当箱にレシピッピを閉じ込めてゴッソリウバウゾー召喚。
プリキュアは前回の戦いで戦闘不能になっているのでシナモン小隊で相手。デリシャスフィールド。ゆい達は中に入れない方が安全では? シナモンは拓海に回復を指示。もとを正せば弟子の不始末。お互いにアイコンタクトをとって臨戦態勢のシナモンとマリー。
完全な力を取り戻したシナモンとマリーの前ではウバウゾーも赤子の手をひねるもの。ラスボスとの直接対決に持ち込みます。力に当てられたゴーダッツは石を私利私欲のために使うことしか頭にない。そんな彼の攻撃を受け流して体勢を崩すシナモン。ほんとに強ぇ。流石師匠に見出されただけあって力の使い方が上手い。対するゴーダッツは完全に力任せ。セクレトルーがマリーを妨害して連携を阻みます。
復帰したウバウゾーの冷凍ビームがシナモンの足を捉え、隙ができたところを直撃。
優勢になったところで力は相手をねじ伏せ超えるために使うものだろ?とゴーダッツ。技量で劣ってる奴がそれ言うのか。いや、まあある意味説得力はあるか。実際スペシャルデリシャストーンのおかげで対抗できてるし。みんなを守り幸せに暮らすために…! そう反論するシナモンに「誰かにとっての幸せは誰かにとっての不幸せだ」と答えるゴーダッツ。
「笑う者の陰には常に泣く者がいる。それが理解できないのはお前たちが常に恵まれ奪い続けてきたからだ!」
親の顔より見た虐げられし者理論。でもお前が選ばれてたらスペシャルデリシャストーン半分に割ったかっていったらそうじゃないよね? 自分が奪うのは良いけど他人が奪うのはダメって言ってるだけだよね? 今も現にそうしてるし。自分に都合が悪くなると文句を言って、都合が良くなると力がある奴が支配する理論を持ち出すの最高にダブスタ。自分に都合の良い人は徹頭徹尾他責で動くので論理的な会話が通じない。おそらくマジで記憶をそういう風に改ざんしている。そうでないとここまで一貫して自分勝手になれないんじゃないかなぁ。こういう人の頭の中の整合性ってかなり謎だよね。ちなみに一番弟子で修行期間が一番長かったであろう彼にアドバンテージがあったことは当然無視される。こういうところね。
トドメを刺そうとして逆にカウンターを受けるゴーダッツ。しかしシナモンも深手を負ってしまいそれ以上の追撃は不可。流血なのか汗なのかポタポタ落ちる描写が入るのはプリキュアでは珍しい。本格的にギア入れてきたな。やっている事自体は一国の権力争いですが、その分具体性が高い話なので浄化ビーム当てればハイ解決♪ってわけではありません。
セクレトルーを振り切ってカバーに入ろうとしたマリーの前にウバウゾー。ゴーダッツがいまいち強くないせいで配下に出番があるの皮肉効いてるよね。先程のカウンターでゴーダッツの石が使用停止に。人格にも優れ石の扱いにも秀でているんだからそりゃシナモンにスペシャルデリシャストーン2つとも渡して問題ないわな。Aパートだけで適正の有無がハッキリわかるのほんと笑っちゃう。膠着状態を利用してゆい達を回復。
それでも悪あがきをするのがゴーダッツの器の小ささ。攻撃からゆい達を庇うためシナモンが盾になると今度こそ戦闘不能に。正直この人がいるとこの人だけでいいんじゃね?感が出てしまうので退場してもらうのは既定路線。
今年最初の変身。
作画の流れが変わったな……!と感じさせるウバウゾーの先行攻撃。初手ガードスキルは鉄板。からの2000キロカロリー。その間にフィナーレがサイドから疾走。ここの構図かっこいい。ヤムヤムが氷を粉砕して目眩まし兼ブーケ(凍結付き)。溶けて水浸しになると感電して行動不能に。パンチを当てるまでもなく決着。
ウバウゾーを倒しても弁当箱は無事。油断したマリーにセクレトルーが自爆攻撃。デリシャスフィールドが解除。
身を挺したセクレトルーを無視して根城に戻ろうとするゴーダッツ。追いかけようとするブラペを誘うようにあちら側へ。ブラペを追いプレシャスとマリーも続きます。見捨てられたセクレトルーはそこで意識を失います。
気の毒そうというか気まずそうに倒れた彼女を見つめるフィナーレ。重要参考人というか捕虜なんだけどマリーいないの困るよね。傷ついたシナモンはここねの家に運ぶことに。事情を知らない(と思っている)あんのところに運ぶのはまずい。
②お前が言うな!!!選手権
意識を取り戻した門平は案外平気な様子。師匠が残した石は彼用に調整されていたのか回復能力があるので自分でも治せるらしい。拓海先輩はゆいとマリちゃんがついているから大丈夫と励ますここね。この1年でたくましくなったよなぁ、彼女も。そんな彼女に息子の面影を重ねる父。
ゴーダッツに見捨てられ完璧であることも叶わなかったセクレトルーは自暴自棄に。そんな彼女の手を取るとあまねは包帯を巻きます。
「セクレトルー、今は少し休んだ方がいい」
「うんうん」
説教するでもなく慰めるでもなく今を受け入れるあまねとらん。大人だな。この辺の態度はナルシストルーと同様ですね。賞味な話、彼・彼女らは説教してどうなるものでもないし、慰めたからといって傷が癒えるものでもありません。ナルシストルーの食事が楽しめなかった記憶が薄れるわけでもないし、セクレトルーの忸怩たる気持ちはやはり彼女のものでそれにすり寄っても反発を招くだけでしょう。彼・彼女たちの「あの気持ち」を理解したり共感することは現実的には難しい。そもそもその気持ちを彼らは話さない。彼らの過去には寄り添えない。その代わり今の彼らの隣に座ることはできる。そういうスタンスですね。この物語はある意味ではディスコミュニケーションです。敵と味方で気持ちを交流させない。それ以前にここねのコミュ障やらんの食リポ癖、あまねの正義感を共有できるかも怪しい。でも隣にいられる。それは相手を思いやっているからだ。そう言うことができます。
アジトに侵入したブラペを引き止めるプレシャス。一緒に話し合おう。
しかしブラペは語気荒く反論。父が故郷を愛していたこと、それなのに不当に追われてしまったことへの怒りを露わにします。追われたおかげで俺生まれたんだけどさ、と言えるだけの冷静さは流石にない。彼の剣幕に怯んだプレシャスは掴んでいた手を離してしまいます。ここでも彼女はかけるべき言葉を持たない。
入れ違いにマリーが合流。説得に失敗したプレシャスは「あんな顔初めてみた…」と呆然。そんな彼女を慮ったマリーはゴーダッツに対抗できるのは自分が持つ石だけ。あなたは彼を、と機会を与えます。間違いなくマリーは人格者なんだけど、その優しさがゆいの盲点を大きくしているという皮肉。人間の愚かしさを彼女はまだ知らない。
「何が欲しい?」
1人で来たブラペに問うゴーダッツ。お前が望むものは何でも与えてやる。部下にしてやろう。格下相手には強気だな。
もちろん交渉決裂。ブラペでは攻撃力も防御力も圧倒的に足りない。「私よりはるかに劣りながら私に勝てると勘違いしている」。この三下感。
「お前の父親もそうだった。自分が一番だと驕り高ぶり…」
デタラメを! お前が父さんを語るな!とブラペが詰め寄るとそこにプレシャスとマリーが割って入ります。リベンジマッチ開始。因縁の相手に固執するブラペにプレシャスは
「みんな誰かを傷つけることじゃなく守りたいから立ち向かうの!」
「シナモンさんも…マリちゃんも…あたしたちも…拓海だって!」
そう言われて言葉に詰まる拓海。彼とてゆいを守ろうと立ち上がった身。
同門対決はマリーの自爆まがいの攻撃でダブルノックアウト。
倒れたゴーダッツにトドメを刺そうとするブラペ。その手を掴むと自分に向けさせるプレシャス。きっとフェンネルさんも自分が間違ってたって気づいてくれるはず。
「だってシナモンさんやマリちゃんたちと、同じ釜のごはんを食べた仲間だもん」
このセリフがお婆ちゃん語録から出ているのは意図的でしょうね。
力を解くブラペ。その隙を見逃さずダイレクトアタック。ついでに主人公のメンタルにもダイレクトアタック。
やられた振りを披露するラスボス。シナモンに封じられていた石の力も取り戻し万全な状態に。どうして!? ジンジャーさんだって望んでないよ! 困惑するプレシャスに「お前がジンジャーを語るな!」と一喝。
「お前に何がわかる?」
「お前はただ自分が信じたいものを都合よく信じようとしたにすぎない」
「私は何も間違っていない。お前の自分勝手な想像を押し付けた結果が今だ」
特大ブーメラン投げる奴って面の皮も特大だよな。
ゴーダッツの攻撃を受けて戦闘不能に。コメコメが残りの力を使って離脱。しかし彼女もまた倒れてしまいます。
レシピボンが完成。小さな男の大きな野望が始まる。
③次回予告
次々と倒れる仲間たち。消える料理。言葉を失う主人公。
新番組予告開始。
○トピック
プリキュアで異世界から来たっていうとポンコツしかイメージできない件。苦情は諸先輩方にどうぞ。
人を疑うことを知らない主人公vs.自分に都合のいいラスボス
思った以上に小物に描かれていて清々しい。しかしそんな小物が主人公に刺さる。育ちが良すぎるとクズの思考がわからないよね。でもそれはそれで一つの歪みとも言える。彼は間違いなく小物でしょーもないおっさん。でも現実にこんな人はよくいる。ちなみに私の父方の伯父夫婦は判子を勝手に持ち出して土地の権利とかを書き換えて兄弟間で絶縁状態になりました。これは一例ですがこんな感じで勝手な人間というのはよく居ます。
世の中には信じられないくらい勝手な人間がいるし、お前の認知どうなってるの!?な人間もいる。それを知らない、わからない、というのはそれはそれでこちら側の勝手な都合です。だって存在しているものは存在しているのだから。そういうのも含めて人間なんで(それで世の中が回っていることを考えると、案外人間の世界は緩いんだなと思うわけです)。
特大ブーメランに違いはありませんがゴーダッツの言葉もまたゆいに対して真なのです。きっと相手もわかってくれる。こちらが理解を示せば納得してくれる。心の底ではきっとみんな良い人なのだ。それはお前の理屈で俺の理屈じゃないと言われたらそれまで。拓海はわかってくれたけどゴーダッツは違う。理屈は通じない。日本語も通じない。流石ラスボス。ただの面倒くせー奴だよ!
上でディスコミュニケーションと言いましたが、鈍感さもまたコミュニケーションを円滑にするためのコツです。相手の事情をよく知っていなければ友達になれないわけではないし、秘密を共有していなくても親友にも夫婦にもなれる。子どものことを何から何まで知っている親なんていないし、いたら逆に怖い。知らないことを知らないこととして、それぞれに言いたいことがあるけど隠しながら(我慢しながら)付き合えることもまた立派な関係だと思います。近づきすぎて逆に揉めるなんてよくある話。相手の核心に触れればわかり合えてハッピーってのは半分幻想ですね。俺の大切な(悲惨な)思い出に踏み込んだあげく勝手な感想で上書きしようとすんじゃねぇ!って気持ちもまた尊重されるべきでしょう。
たまにその暗黙の協定をぶち破る奴がいる。それが今回みたいな面倒臭いおじさん案件。何度でも言いますがこの話はしょーもない話です。けど誰もが1度や2度、何なら何度でも経験することでもある。
温室育ちなゆいにとってこの体験は初めてのことでしょう。人間の世界観は結局のところ知っている人間によって規定される。お婆ちゃんが良い大人だとしたらゴーダッツは悪い大人。しかし良い大人しか知らないことは幸せなことであるかもしれないけど、それで人間を知った気になるのも危ういことです。ケースは全く異なりますが、たとえばドキドキのレジーナ親子のような存在もゆいには想像できないでしょう。けど確かに存在するのです。
自分が知らないこと、知らない人間がいることは相手が間違っているか以前に、自分の世界の狭さを露呈することに他ならない。ではどのようにして向き合うべきなのか。受容するのか、否定するのか。味方になるのか、敵にするのか。それとも外の世界を拒絶し口を閉ざすのか。
これはどこにでもあるようなありふれた話。誰もが経験する話。それでいてとても大事な話。
第41話「メリークリスマス!フェンネルの大切なもの」
○今週のメニュー
①下見
クッキングダム。最近の不審な動きについてフェンネルに相談しようと彼を呼ぼうとするも……。再びブンドル団に動きあり。
最後のレシピッピは何にしましょう? 考えておく。実はレシピッピとは別にもう一つ欲しいものがある。
なごみ亭でクリスマスパーティ。
ビュッフェ形式に色とりどりの料理をずらり。つまみ食いをしようとする娘をストップ。ただし親父は食う。彼の担当はマグロ料理。さらに3時間煮込む予定のビーフシチューと準備に余念がありません。ブッシュドノエルは拓海があっち行っちゃったら無さそう。何もパーティ当日に行かんでも。
まだ時間があるのでゆいと父でお出かけ。
フェンネルがおいしーなタウンに到着。お前、どうやってこっちに来た?
門平に連れられて一行は洞窟に。たびたびここに来ているらしい。てっきりクッキングダムに行って直すのかと思った。彼がおいしーなタウンを訪れたのは師匠の助言から。ん、時系列どうなってるんだ? シナモン追放→彼を追って師匠がおいしーなタウンへ、と思ってたんだけどそうじゃなくて、レシピボン盗難→師匠がおいしーなタウンを調査(シナモンの嫌疑について議論中)→シナモン追放の順なのか。確かにこれなら門平と師匠が同時においしーなタウンにいなかった説明にはなるか。そもそも過去に戻ったときに門平に事情を聞けばよかったし。おいしーなタウンを調査した理由が謎だけど。レシピボンの隠し場所だった?
クッキングダムを追われたときに石とのリンクが封印されたので石の力を保つためにここで充電していると説明する門平。
休憩がてらマリーの石を検分した門平は元々壊れるように細工がしてあったと見抜きます。ってことはクッキングダムにスパイがいた可能性があるのでは? 実は現在通信も不可。門平はそれに心当たりがありそうな様子。
洞窟の最奥に到着。2つの石を手に持って呪文を唱えると周囲が光りだしてあっという間に修理完了。この辺りの石はデリシャストーンの成分と近いらしい。癒やしのパワーは健在みたいね、とお礼を言うマリー。彼の石が自動回復付いてるのはその関係だったりするのだろうか。シナモンは優秀で元々はスペシャルデリシャストーンも2つ継承するはずだったと嬉しそうに話すマリー。はい黒確定。動機も丸わかりじゃないですかー。
照れ笑いする門平。手に持った師匠の石が光り始めます。
クッキングダムに侵入したスピリットルーが王様と女王を人質に。
以前侵入したときに潜ませていたのか!?とセルフィーユ。ナルシストルーのときみたいにワープもできるしもうガバガバよね。こんなときにフェンネルはいったいどこに?
②師匠の足跡を探して
おいしーなタウンを散策するフェンネル。
目的はほかほかハート蓄積装置。石が反応。
アイススケートを楽しむゆい親子。いつも海の上にいる父も満喫。そんな父にお礼を言うゆい。楽しげな親子の会話。その光景を見たフェンネルの脳裏には師匠との思い出。師匠に憧れる少年。そんな彼にいつか俺を超えていくと期待をかける師匠。
フェンネルを見つけたゆいが声をかけると、新たなルートを見つけてこの街を調査していたとそれらしく説明。ジンジャーが昔世話になったとか?と早速探りを入れます。父に面識もあるので家に招待。フェンネルにとっては渡りに船。
帰り支度している間、マリちゃんは知っているんですか?とゆいに訊ねられたフェンネルは気を使わせたくないので来たことは伏せてほしいと口止め。あからさま。素直なゆいはそれで納得。胸のスペシャルデリシャストーンに目を留めます。大切なものだからマリちゃんとフェンネルさんで受け継いだんですね。
「ああ。だが本来は2つとも1人が受け継ぐべきなんだ」
なごみ亭クリスマスパーティ開催。
開始と同時に行われるのはマグロ解体ショー。これはたしかに凄いな。ここねを送ってきたのか轟さんも参加。みんなで料理を持ち寄ったのでテーブルの上は和洋中フルーツとてんこ盛り。マグロの頭の存在感。これどうやって処理するんだ? 燃えるゴミの日に出していいの?
みんなで美味しい!と舌鼓。そんな中でもゆいは踊るように貪ります。もう飲んでるだろそれ。そんな彼女につられて羽目を外す一同。レシピッピも発生。品定めするかのような顔のフェンネル。
カウンターで1人食べながらゆいの母にジンジャーについて質問。何かメッセージを残していなかったか? 心当たり無し。カウンターの端に置いてあった招き猫をハッとしたように見つめるフェンネル。
轟さんがごちそうと褒め称えると、ゆいの父は昔娘からもらったおむすびが一番のごちそうだったと思い返します。
その話にまたもや過去を思い出すフェンネル。ジンジャーが作ったらしいおむすびを前に嬉しそうな彼。そこにシナモンを連れたジンジャーがやってきます。あ、同世代だったの君ら? あー、そういう序列か。この時点でマリーがいないということは一番弟子はフェンネル。次にシナモン、マリーの順。以前マリーはシナモンのことを兄弟子と言っていたので間違いない。そして先程のマリーのセリフ。シナモンが師匠の後継者だった。そういう話ね。このときはまだシナモンとおむすびを分け合い笑い合えた。
なお現在は苦虫を噛み潰したかのような表情。我慢できなくなった彼は席を立ちます。
最後のレシピッピはあの料理。主人公の大好物を狙うラスボスの鑑。
中座する代わりに手品を披露する轟さん。この人人生エンジョイしてるよね。海外赴任していたここねの母を迎えに。正月は一緒に過ごせると喜ぶここね。
フェンネルを追ったゆいは彼におむすびをプレゼント。ジンジャーさんの大好物。「あぁ……そうだろうな(ギリリッ)」。煽り耐性低そう。
目の前でおむすび消失。最後のカウントダウン。
③犯人は、物語の当初に登場していなければならない。ただしその心の動きが読者に読みとれている人物であってはならない
レシピッピを捕獲したセクレトルーを追い詰めるゆい達。
ゆいの後ろから現れた人物を見た瞬間、気合を入れるセクレトルー。ウバウゾー召喚。マリーがいないので仕方なしにここで変身。その後ろをトコトコ歩くフェンネル。ぶっ!! ここツボに入った。お前になに通行人みたいに通り過ぎてるんだよ。
ポップコーンボンバーでうかつに近づけない。ならばバリカッターで射撃戦。安定の無力。プレスで動きを…これも無効。ブーケすらも届かない。手をこまねいているとプレシャスが珍しく閃きます。
セクレトルーが気を取られている間にプレシャス以外のメンバーでウバウゾーを引き付け、背後からプレシャスが奇襲。前回のマリーのアドバイスを思い出すもタイミングが合わず不発。2000キロで代用。そうはさせないとセクレトルーが妨害。ここが正念場。彼女も余裕がない。
どうしてそんな苦しそうな顔をしているの?
「黙れ! 私の完璧を…! 積み上げてきたものを奪う気か!」
これで自分は完璧になると悦に入るセクレトルー。みんなの大切なものを奪うことじゃ笑顔になんてなれない。ここでパワー負けするプレシャスじゃない。逆に相手の縄を使ってウバウゾーの動きを封じるとトドメ。
セクレトルーの情報は出ているので賞味期限感。そんなわけで真犯人に登場してもらいます。
おむすびのレシピッピを奪うフェンネル。呆然と見やるプリキュアに向けて無言でビーム。一撃で壊滅。無表情に佇む彼。その力にセクレトルーも圧倒。勝利を確信した彼は笑みを浮かべます。再び一撃。横槍。
シナモンを見た途端溜め込んでいた感情を爆発させるように馬脚を表すフェンネル。ラスボスモード。
「お手を煩わせました。我がブンドル団の団長ゴーダッツ様」
20年にも及ぶ計画の末、強大な力を手に入れた。その手にはスペシャルデリシャストーン。
「料理もこの世界もすべてを我が手に入れてみせよう!」
④次回予告
年上彼女ゲットして20年経った今でもラブラブだけど、それはそれとして親父の仇!
○トピック
僕が最初に弟子になったのに後から来た奴に後継者の座を奪われた男の話。
プリキュアシリーズでも有数のしょーもないラスボス登場。
とはいえポッと出のラスボスよりも遥かにこの物語に相応しい人物。彼もまた過去を引きずっている。
時系列的にざっくり並べると、約30年前にジンジャーのもとにフェンネル、シナモン、マリーが弟子入り。それから約10年後にシナモンが後継者に選ばれる。レシピボン盗難事件が発生しシナモンが容疑者に仕立て上げられる(レシピボンはその後見つかる)。師匠がおいしーなタウンを調査。シナモン追放。残った2人でスペシャルデリシャストーンを継承。再びレシピボンが盗まれ物語の1話が始まる。こんなところでしょうか。
この期に及んでフェンネルが何を欲しがっているのかは本人に語ってもらうとして、マリーが年相応に師匠やシナモンを尊敬し今も対等に付き合えているのと比較するとその差がくっきり。彼は30年、遅くとも20年前から時間が進んでいない。セクレトルー含め彼らにはなりたい自分があった。ところがそれが叶わないと知ったとき彼らは現実を否定した。時が止まった大人と前に進む子どもたち。対立軸としてもわかりやすい。
フェンネルの少年時代の回想は客観的には滑稽ですらあります。本人的には根幹を成す美しい思い出でしょう(同時に憎しみの根源でもある)。でもそんなものを何十年も引きずって未だにダダをこねようとしている彼はどうしようもない大人です。玩具が手に入らないと泣きわめく子どもと大差がない。大人である分タチが悪い。
でも残念ながら大人なんてそんなもんです。大人らしい大人の割合なんてSSRガチャよりも低いかもしれない。バカで滑稽で身体だけが大きくなった子ども。クリスマスに自分用の玩具を買ってなにが悪い。それが大人であり人間です。そうであるならその無様さもまた人間の持ち物。
理想の大人になれる人は素晴らしい。しかしすべての人がそうなれるわけではない。ボタンの掛け違いでもそれは起こる。少年時代の幸福な思い出。少女時代の幸福な思い出。それが綱渡りであることを彼女たちは知っている。プリキュアは人間讃歌の物語です。それは人間を称賛することではありません。称賛に値する人間だけを持ち上げることでもありません。クズレアを引いた人間にも寄り添うこと。人間のしょーもない部分もまた笑って許すことです。
その代わり5000キロカロリーで殴る。それはそれ。これはこれ。責任は取ってもらう。
①下見
クッキングダム。最近の不審な動きについてフェンネルに相談しようと彼を呼ぼうとするも……。再びブンドル団に動きあり。
最後のレシピッピは何にしましょう? 考えておく。実はレシピッピとは別にもう一つ欲しいものがある。
なごみ亭でクリスマスパーティ。
ビュッフェ形式に色とりどりの料理をずらり。つまみ食いをしようとする娘をストップ。ただし親父は食う。彼の担当はマグロ料理。さらに3時間煮込む予定のビーフシチューと準備に余念がありません。ブッシュドノエルは拓海があっち行っちゃったら無さそう。何もパーティ当日に行かんでも。
まだ時間があるのでゆいと父でお出かけ。
フェンネルがおいしーなタウンに到着。お前、どうやってこっちに来た?
門平に連れられて一行は洞窟に。たびたびここに来ているらしい。てっきりクッキングダムに行って直すのかと思った。彼がおいしーなタウンを訪れたのは師匠の助言から。ん、時系列どうなってるんだ? シナモン追放→彼を追って師匠がおいしーなタウンへ、と思ってたんだけどそうじゃなくて、レシピボン盗難→師匠がおいしーなタウンを調査(シナモンの嫌疑について議論中)→シナモン追放の順なのか。確かにこれなら門平と師匠が同時においしーなタウンにいなかった説明にはなるか。そもそも過去に戻ったときに門平に事情を聞けばよかったし。おいしーなタウンを調査した理由が謎だけど。レシピボンの隠し場所だった?
クッキングダムを追われたときに石とのリンクが封印されたので石の力を保つためにここで充電していると説明する門平。
休憩がてらマリーの石を検分した門平は元々壊れるように細工がしてあったと見抜きます。ってことはクッキングダムにスパイがいた可能性があるのでは? 実は現在通信も不可。門平はそれに心当たりがありそうな様子。
洞窟の最奥に到着。2つの石を手に持って呪文を唱えると周囲が光りだしてあっという間に修理完了。この辺りの石はデリシャストーンの成分と近いらしい。癒やしのパワーは健在みたいね、とお礼を言うマリー。彼の石が自動回復付いてるのはその関係だったりするのだろうか。シナモンは優秀で元々はスペシャルデリシャストーンも2つ継承するはずだったと嬉しそうに話すマリー。はい黒確定。動機も丸わかりじゃないですかー。
照れ笑いする門平。手に持った師匠の石が光り始めます。
クッキングダムに侵入したスピリットルーが王様と女王を人質に。
以前侵入したときに潜ませていたのか!?とセルフィーユ。ナルシストルーのときみたいにワープもできるしもうガバガバよね。こんなときにフェンネルはいったいどこに?
②師匠の足跡を探して
おいしーなタウンを散策するフェンネル。
目的はほかほかハート蓄積装置。石が反応。
アイススケートを楽しむゆい親子。いつも海の上にいる父も満喫。そんな父にお礼を言うゆい。楽しげな親子の会話。その光景を見たフェンネルの脳裏には師匠との思い出。師匠に憧れる少年。そんな彼にいつか俺を超えていくと期待をかける師匠。
フェンネルを見つけたゆいが声をかけると、新たなルートを見つけてこの街を調査していたとそれらしく説明。ジンジャーが昔世話になったとか?と早速探りを入れます。父に面識もあるので家に招待。フェンネルにとっては渡りに船。
帰り支度している間、マリちゃんは知っているんですか?とゆいに訊ねられたフェンネルは気を使わせたくないので来たことは伏せてほしいと口止め。あからさま。素直なゆいはそれで納得。胸のスペシャルデリシャストーンに目を留めます。大切なものだからマリちゃんとフェンネルさんで受け継いだんですね。
「ああ。だが本来は2つとも1人が受け継ぐべきなんだ」
なごみ亭クリスマスパーティ開催。
開始と同時に行われるのはマグロ解体ショー。これはたしかに凄いな。ここねを送ってきたのか轟さんも参加。みんなで料理を持ち寄ったのでテーブルの上は和洋中フルーツとてんこ盛り。マグロの頭の存在感。これどうやって処理するんだ? 燃えるゴミの日に出していいの?
みんなで美味しい!と舌鼓。そんな中でもゆいは踊るように貪ります。もう飲んでるだろそれ。そんな彼女につられて羽目を外す一同。レシピッピも発生。品定めするかのような顔のフェンネル。
カウンターで1人食べながらゆいの母にジンジャーについて質問。何かメッセージを残していなかったか? 心当たり無し。カウンターの端に置いてあった招き猫をハッとしたように見つめるフェンネル。
轟さんがごちそうと褒め称えると、ゆいの父は昔娘からもらったおむすびが一番のごちそうだったと思い返します。
その話にまたもや過去を思い出すフェンネル。ジンジャーが作ったらしいおむすびを前に嬉しそうな彼。そこにシナモンを連れたジンジャーがやってきます。あ、同世代だったの君ら? あー、そういう序列か。この時点でマリーがいないということは一番弟子はフェンネル。次にシナモン、マリーの順。以前マリーはシナモンのことを兄弟子と言っていたので間違いない。そして先程のマリーのセリフ。シナモンが師匠の後継者だった。そういう話ね。このときはまだシナモンとおむすびを分け合い笑い合えた。
なお現在は苦虫を噛み潰したかのような表情。我慢できなくなった彼は席を立ちます。
最後のレシピッピはあの料理。主人公の大好物を狙うラスボスの鑑。
中座する代わりに手品を披露する轟さん。この人人生エンジョイしてるよね。海外赴任していたここねの母を迎えに。正月は一緒に過ごせると喜ぶここね。
フェンネルを追ったゆいは彼におむすびをプレゼント。ジンジャーさんの大好物。「あぁ……そうだろうな(ギリリッ)」。煽り耐性低そう。
目の前でおむすび消失。最後のカウントダウン。
③犯人は、物語の当初に登場していなければならない。ただしその心の動きが読者に読みとれている人物であってはならない
レシピッピを捕獲したセクレトルーを追い詰めるゆい達。
ゆいの後ろから現れた人物を見た瞬間、気合を入れるセクレトルー。ウバウゾー召喚。マリーがいないので仕方なしにここで変身。その後ろをトコトコ歩くフェンネル。ぶっ!! ここツボに入った。お前になに通行人みたいに通り過ぎてるんだよ。
ポップコーンボンバーでうかつに近づけない。ならばバリカッターで射撃戦。安定の無力。プレスで動きを…これも無効。ブーケすらも届かない。手をこまねいているとプレシャスが珍しく閃きます。
セクレトルーが気を取られている間にプレシャス以外のメンバーでウバウゾーを引き付け、背後からプレシャスが奇襲。前回のマリーのアドバイスを思い出すもタイミングが合わず不発。2000キロで代用。そうはさせないとセクレトルーが妨害。ここが正念場。彼女も余裕がない。
どうしてそんな苦しそうな顔をしているの?
「黙れ! 私の完璧を…! 積み上げてきたものを奪う気か!」
これで自分は完璧になると悦に入るセクレトルー。みんなの大切なものを奪うことじゃ笑顔になんてなれない。ここでパワー負けするプレシャスじゃない。逆に相手の縄を使ってウバウゾーの動きを封じるとトドメ。
セクレトルーの情報は出ているので賞味期限感。そんなわけで真犯人に登場してもらいます。
おむすびのレシピッピを奪うフェンネル。呆然と見やるプリキュアに向けて無言でビーム。一撃で壊滅。無表情に佇む彼。その力にセクレトルーも圧倒。勝利を確信した彼は笑みを浮かべます。再び一撃。横槍。
シナモンを見た途端溜め込んでいた感情を爆発させるように馬脚を表すフェンネル。ラスボスモード。
「お手を煩わせました。我がブンドル団の団長ゴーダッツ様」
20年にも及ぶ計画の末、強大な力を手に入れた。その手にはスペシャルデリシャストーン。
「料理もこの世界もすべてを我が手に入れてみせよう!」
④次回予告
年上彼女ゲットして20年経った今でもラブラブだけど、それはそれとして親父の仇!
○トピック
僕が最初に弟子になったのに後から来た奴に後継者の座を奪われた男の話。
プリキュアシリーズでも有数のしょーもないラスボス登場。
とはいえポッと出のラスボスよりも遥かにこの物語に相応しい人物。彼もまた過去を引きずっている。
時系列的にざっくり並べると、約30年前にジンジャーのもとにフェンネル、シナモン、マリーが弟子入り。それから約10年後にシナモンが後継者に選ばれる。レシピボン盗難事件が発生しシナモンが容疑者に仕立て上げられる(レシピボンはその後見つかる)。師匠がおいしーなタウンを調査。シナモン追放。残った2人でスペシャルデリシャストーンを継承。再びレシピボンが盗まれ物語の1話が始まる。こんなところでしょうか。
この期に及んでフェンネルが何を欲しがっているのかは本人に語ってもらうとして、マリーが年相応に師匠やシナモンを尊敬し今も対等に付き合えているのと比較するとその差がくっきり。彼は30年、遅くとも20年前から時間が進んでいない。セクレトルー含め彼らにはなりたい自分があった。ところがそれが叶わないと知ったとき彼らは現実を否定した。時が止まった大人と前に進む子どもたち。対立軸としてもわかりやすい。
フェンネルの少年時代の回想は客観的には滑稽ですらあります。本人的には根幹を成す美しい思い出でしょう(同時に憎しみの根源でもある)。でもそんなものを何十年も引きずって未だにダダをこねようとしている彼はどうしようもない大人です。玩具が手に入らないと泣きわめく子どもと大差がない。大人である分タチが悪い。
でも残念ながら大人なんてそんなもんです。大人らしい大人の割合なんてSSRガチャよりも低いかもしれない。バカで滑稽で身体だけが大きくなった子ども。クリスマスに自分用の玩具を買ってなにが悪い。それが大人であり人間です。そうであるならその無様さもまた人間の持ち物。
理想の大人になれる人は素晴らしい。しかしすべての人がそうなれるわけではない。ボタンの掛け違いでもそれは起こる。少年時代の幸福な思い出。少女時代の幸福な思い出。それが綱渡りであることを彼女たちは知っている。プリキュアは人間讃歌の物語です。それは人間を称賛することではありません。称賛に値する人間だけを持ち上げることでもありません。クズレアを引いた人間にも寄り添うこと。人間のしょーもない部分もまた笑って許すことです。
その代わり5000キロカロリーで殴る。それはそれ。これはこれ。責任は取ってもらう。
第40話「俺に出来ること…ブラックペッパーと拓海の決断」
○今週のメニュー
①解任
船が港に帰港。
父の帰りを楽しみにするゆい。くっついてるここねとらんが可愛い。
黙っていてごめんなさい、とマリーに謝るあん。そこに門平ことシナモンが現れ20年ぶりの再会。会って早々号泣するマリー。この辺の経緯はいろいろありそうですが、20年前から今に至るブンドル団の動きとともに後で説明されるかな。たぶんこの物語は色んな人を巻き込んでいるけどそんなにおっきな話じゃない。
知っている情報を彼に伝えます。それなら合点もいくと納得する門平。実は海外でも料理が消え始めている。プリキュア恒例の世界規模ピンチ。現場が海外とあっては警報探知外。ああ、そのための設定ね。スピリットルーが裏で動いていたのでしょう。プリキュアの地元以外を狙うのは協定違反。デリシャストーンの修理にはもう一つ石が必要。それは拓海が持っている。
そんなわけで本人登場。
クリスマスの飾りつけをするゆい。パーティをしたいと提案すると二つ返事でOK。ケーキは? 拓海にお願いする。相変わらず器用な幼馴染。彼の作るブッシュドノエルはゆい父も認める美味しさ。器用すぎるだろ。ゆい以外の外堀は全部埋まってる感。
事情聴取。勝手に石を使ったことを詫びる拓海。今後はマリーに任せろと門平。その石でスペシャルデリシャストーンを直せばクックファイターの力が戻る。修理するためにパーツを使うみたいな感じで使えなくなるんだろうか。続投を希望する拓海ですが、状況は予断を許さない。正式なクックファイターではない。プリキュアでもない。父の判断は変わらない。拓海のこれまでの活躍に感謝するマリー。
元々は拓海がこの件に無理やり首を突っ込んでいるだけ。本人もこれ以上は粘れないと悟り石を返します。
一方クッキングダムでも世界中で料理が消えていることを報告。前回セルフィーユが持ってきた情報はこれ。ローズマリーにもこの情報を伝えなければ。警戒を強める国王に自分が伝えますとフェンネル。
蚊帳の外に置かれた拓海は深いため息。解任されたとはいえ今更ゆいに白状するのも躊躇われる。
ゆいからパーティの話を聞いたふたりはご機嫌。らんの口から出た「完璧」に引っかかるゆい。なぜセクレトルーは完璧を求めるのか。思い詰めたような彼女の態度が気になるゆいは再びお話したいと言います。そんな彼女の態度を好ましく思う拓海。こいつらお人好しコンビだよね。
何をニコニコしている?とあまね。いたのかよ!? いたら悪いか? このコンビも面白そうなんだけどね。あまねは普段兄たちからかわれている節があるから内心でニヤニヤしながら拓海をいじりそう。
気づいたゆいが話しかけます。拓海にブッシュドノエルをお願い。身構えていた拓海は脱力。幼馴染とその女友達のクリスマスパーティにしれっと入れる拓海は上級国民。彼の態度が不自然なことを訝しんだゆいが顔を近づけてきます。これ絶対周囲は内心ニヤニヤしながら見てるよな。いいんだぞ、お前らも参戦して。
ブンドル団。
着々とレシピッピを回収。すでに秒読み。目的が達成されれば誰も料理が作れなくなる。セクレトルーの苦い思い出。不器用な自分を認められずその結果離れていく男性。「私は完璧になる…」。誰もできないからってお前が完璧になるわけじゃねーぞ。後ろ向きに全力疾走するエネルギーを別なことに使ってほしいのだが。
街はクリスマスムード一色。
コメコメと散歩していたマリーは師匠の財布の秘密に気付きます。案外単純だった。珍しく拓海から声がかかります。
ブラペのことは他言無用と頼む拓海。
別に悪いことをしていたわけでもないのに。今更だしあんな格好してたのもちょっと…と口ごもる拓海。黒装束で腕に包帯巻いてないだけマシじゃないかな。あーでも必殺技叫んでたから危ないな。照れを隠すように言い訳を並べ立てます。「熱っ!」。そういえば猫舌だったね。
ケーキを強奪するセクレトルー。妖精がレシピッピを助けようとしますが失敗。プリキュアでは珍しいラッキースケベ。逆に捕まってしまいます。
②ブラペの正体
セクレトルーを追うマリーと拓海。人気のない森にまでやってくるとゆいも合流。しかし今は妖精が捕まっているので変身不可。
ウバウゾーをフィールドに閉じ込めようとしたマリーに手錠。これで閉じ込めることもできず非戦力化。さしものゆいも生身では限界。拓海がフォロー。ちゃんと自分をクッション代わりにするの偉い。
駆け寄ったマリーにアレを貸してくれ!と頼む拓海。その呼びかけに答えるように石が発光。主人公みたいな展開。石に触れた拓海はブラックペッパーに変身。その姿を呆けたように見つめるゆい。
攻撃を仕掛けるセクレトルー。しかしこちらの狙いは最初から妖精の救出。マリーの手錠も破壊。残りの3人も駆けつけてスタートラインに。
戦闘開始。セクレトルーは手に持ったタブレットでウバウゾーに攻撃を指示。
拓海がブラペだったことに気を取られたプレシャスの反応が遅れます。思いの外引きずっている様子。スパイシーがカバー。事情を知らない他のメンバーは怪訝な様子。ブラペがウバウゾーは自分に任せろ、お前はやるべきことをやれと直言。何のこと?と話が飲み込めない彼女にセクレトルーと話がしたいんだろ?といつもの口調で言い直します。その言葉でスイッチが切り替わるプレシャス。
セクレトルーに再び訊ねるとゴーダッツ様の願いを叶えることで
「私の有能さが証明され自分の願いも叶うのです」
「だったらどうしてあなたは笑顔じゃないの?」
「本当の願いを叶えるためならもっと笑顔のはずだよ!」
直感的に気づいているのでしょう。セクレトルーが迂遠なことをしていることに。彼女が料理を作れるようになることが王道かつ一番有能であると証明できる。なのに「全員赤点とれば自分はバカじゃない」みたいなことをやっている。もはや八つ当たりと変わらない。ナルシストルー同様彼女の事情が直接的に主人公側に開示されないのは意図してのことでしょう。この物語は救済やプリキュアの介入による解決が目的ではありません。それぞれがそれぞれに落とし所を見つける。逆に言えばプリキュアは彼女らを糾弾(矯正)する必要がありません。とりあえず殴って自分に向き合う時間を与えればいい。
図星を突かれたセクレトルーは余計なお世話!とウバウゾーにスペシャル攻撃を指示。
強力なビームを一身に受けたブラペがダウン。ウバウゾーに反撃を試みるもこれも強力なバリアに阻まれ攻撃が通らない。でも端末から指示を送っているのは間違いないので受信機であるBマークを壊せばチャンスがある。しかしこれも計算済。4人がかりでもバリアを突破するのは無理。
ブラペが立ち上がると自動回復。肉盾に便利な能力。プリキュアに加勢。しかしこれも織り込み済。ところが喝を入れただけであっさり突破。プリキュアのご都合主義を舐めてはいけない。ご都合主義を計算に入れない方が悪い。来週クリスマスなのでブラペの声にも力が入ります。在庫処分しないといけないからね。
みんなにもネタばらし。変身を解く拓海。居心地悪そうな様子が男子中学生らしい。
するとプレシャスが何故か泣き出します。
「わかんない…ブラペが拓海だと思ったら…びっくりとびっくりで……うわぁ~ん!」
フィナーレの責めるような顔。そんな顔されても。どうしていいのかわからずテンパる拓海。こういうときはアレよな。
縁側でおむすびを渡します。
デリシャスマイル~♪と笑顔を取り戻すゆい。落ち着いたところで改めて黙っていたことを謝る拓海。ブラペが拓海であたし嬉しいよ。これからもよろしくね。どうやら不興を買わずに済んだところか期待されている様子。安心した拓海は頷きます。
そんな2人を見守るマリーと門平。それ出歯亀っていうんだぞ。
というわけで父親に直訴する拓海。
マリーにも言われていたのであっさり承諾。というのももう一つのデリシャストーンが見つかったと財布を見せます。中に予備の石が。正式に石を息子に譲ります。その代わりスペシャルデリシャストーンの修理についてこい。そこで石のことも詳しく教える。
翌日。
旅立ち前にマリーがゆいにアドバイス。いよいよ4000キロカロリーの出番か。最終決戦に向けて主人公サイドも着々と準備。
出発の挨拶。子どもの前でいちゃつくな。何かキツイから。ケーキは帰ってからな食いしん坊。楽しみにしてる。こうして男性陣はクッキングダムへ。
レシピボン発動まであと1匹。終焉へ向けてカウントダウン。
③次回予告
容疑者の方から来てくれるとは話が早い。
○トピック
ゆい「ところであの衣装は拓海が作ったの?」
借り物でも傷が浅くなるわけじゃないんだよなぁ。
両陣営とも最終決戦を前に着々と準備が進行。
物語序盤では含むものがあったマリーでしたが、師匠とシナモンに直接会うことでつつがなく解消。元々素直な性格なので揉める心配がない人物ではあります。対してフェンネルは重たい感情抱えてそうで爆弾となるか要注目。こうして整理すると大人組はほぼクッキングダム関係者で20年前を起点にしてることがわかります。ある意味「やり残し」の話ですね。この意味ではセクレトルーやナルシストルーは傍流。
拓海は正体がバレても相変わらず拓海のままというか、ゆいを助けたいという気持ちに変わりがないのでポジション的には変わらない。むしろ彼の正体を知ったゆいの方が変化が起きそうですが、今更恋愛脳になってもしょうがないので文脈的にはこれも「自分の想像している世界よりも世界は広い」という知見の一つになるでしょう。たぶん彼女は今まで表面的にしか人を見ていなかったはずです。勿論それは彼女の周囲の人々が裏表のない善良な人々だったからでもあるのですが、ここに来て人も世界も広く凸凹していることを悟り始めている。なぜ? どうして? 誰もがその疑問に素直に答えてくれるわけじゃない(恥ずかしい理由であったりするから)。それでもそこに向き合い吸収しようとする姿はまさに子どもの成長と言えるでしょう。
①解任
船が港に帰港。
父の帰りを楽しみにするゆい。くっついてるここねとらんが可愛い。
黙っていてごめんなさい、とマリーに謝るあん。そこに門平ことシナモンが現れ20年ぶりの再会。会って早々号泣するマリー。この辺の経緯はいろいろありそうですが、20年前から今に至るブンドル団の動きとともに後で説明されるかな。たぶんこの物語は色んな人を巻き込んでいるけどそんなにおっきな話じゃない。
知っている情報を彼に伝えます。それなら合点もいくと納得する門平。実は海外でも料理が消え始めている。プリキュア恒例の世界規模ピンチ。現場が海外とあっては警報探知外。ああ、そのための設定ね。スピリットルーが裏で動いていたのでしょう。プリキュアの地元以外を狙うのは協定違反。デリシャストーンの修理にはもう一つ石が必要。それは拓海が持っている。
そんなわけで本人登場。
クリスマスの飾りつけをするゆい。パーティをしたいと提案すると二つ返事でOK。ケーキは? 拓海にお願いする。相変わらず器用な幼馴染。彼の作るブッシュドノエルはゆい父も認める美味しさ。器用すぎるだろ。ゆい以外の外堀は全部埋まってる感。
事情聴取。勝手に石を使ったことを詫びる拓海。今後はマリーに任せろと門平。その石でスペシャルデリシャストーンを直せばクックファイターの力が戻る。修理するためにパーツを使うみたいな感じで使えなくなるんだろうか。続投を希望する拓海ですが、状況は予断を許さない。正式なクックファイターではない。プリキュアでもない。父の判断は変わらない。拓海のこれまでの活躍に感謝するマリー。
元々は拓海がこの件に無理やり首を突っ込んでいるだけ。本人もこれ以上は粘れないと悟り石を返します。
一方クッキングダムでも世界中で料理が消えていることを報告。前回セルフィーユが持ってきた情報はこれ。ローズマリーにもこの情報を伝えなければ。警戒を強める国王に自分が伝えますとフェンネル。
蚊帳の外に置かれた拓海は深いため息。解任されたとはいえ今更ゆいに白状するのも躊躇われる。
ゆいからパーティの話を聞いたふたりはご機嫌。らんの口から出た「完璧」に引っかかるゆい。なぜセクレトルーは完璧を求めるのか。思い詰めたような彼女の態度が気になるゆいは再びお話したいと言います。そんな彼女の態度を好ましく思う拓海。こいつらお人好しコンビだよね。
何をニコニコしている?とあまね。いたのかよ!? いたら悪いか? このコンビも面白そうなんだけどね。あまねは普段兄たちからかわれている節があるから内心でニヤニヤしながら拓海をいじりそう。
気づいたゆいが話しかけます。拓海にブッシュドノエルをお願い。身構えていた拓海は脱力。幼馴染とその女友達のクリスマスパーティにしれっと入れる拓海は上級国民。彼の態度が不自然なことを訝しんだゆいが顔を近づけてきます。これ絶対周囲は内心ニヤニヤしながら見てるよな。いいんだぞ、お前らも参戦して。
ブンドル団。
着々とレシピッピを回収。すでに秒読み。目的が達成されれば誰も料理が作れなくなる。セクレトルーの苦い思い出。不器用な自分を認められずその結果離れていく男性。「私は完璧になる…」。誰もできないからってお前が完璧になるわけじゃねーぞ。後ろ向きに全力疾走するエネルギーを別なことに使ってほしいのだが。
街はクリスマスムード一色。
コメコメと散歩していたマリーは師匠の財布の秘密に気付きます。案外単純だった。珍しく拓海から声がかかります。
ブラペのことは他言無用と頼む拓海。
別に悪いことをしていたわけでもないのに。今更だしあんな格好してたのもちょっと…と口ごもる拓海。黒装束で腕に包帯巻いてないだけマシじゃないかな。あーでも必殺技叫んでたから危ないな。照れを隠すように言い訳を並べ立てます。「熱っ!」。そういえば猫舌だったね。
ケーキを強奪するセクレトルー。妖精がレシピッピを助けようとしますが失敗。プリキュアでは珍しいラッキースケベ。逆に捕まってしまいます。
②ブラペの正体
セクレトルーを追うマリーと拓海。人気のない森にまでやってくるとゆいも合流。しかし今は妖精が捕まっているので変身不可。
ウバウゾーをフィールドに閉じ込めようとしたマリーに手錠。これで閉じ込めることもできず非戦力化。さしものゆいも生身では限界。拓海がフォロー。ちゃんと自分をクッション代わりにするの偉い。
駆け寄ったマリーにアレを貸してくれ!と頼む拓海。その呼びかけに答えるように石が発光。主人公みたいな展開。石に触れた拓海はブラックペッパーに変身。その姿を呆けたように見つめるゆい。
攻撃を仕掛けるセクレトルー。しかしこちらの狙いは最初から妖精の救出。マリーの手錠も破壊。残りの3人も駆けつけてスタートラインに。
戦闘開始。セクレトルーは手に持ったタブレットでウバウゾーに攻撃を指示。
拓海がブラペだったことに気を取られたプレシャスの反応が遅れます。思いの外引きずっている様子。スパイシーがカバー。事情を知らない他のメンバーは怪訝な様子。ブラペがウバウゾーは自分に任せろ、お前はやるべきことをやれと直言。何のこと?と話が飲み込めない彼女にセクレトルーと話がしたいんだろ?といつもの口調で言い直します。その言葉でスイッチが切り替わるプレシャス。
セクレトルーに再び訊ねるとゴーダッツ様の願いを叶えることで
「私の有能さが証明され自分の願いも叶うのです」
「だったらどうしてあなたは笑顔じゃないの?」
「本当の願いを叶えるためならもっと笑顔のはずだよ!」
直感的に気づいているのでしょう。セクレトルーが迂遠なことをしていることに。彼女が料理を作れるようになることが王道かつ一番有能であると証明できる。なのに「全員赤点とれば自分はバカじゃない」みたいなことをやっている。もはや八つ当たりと変わらない。ナルシストルー同様彼女の事情が直接的に主人公側に開示されないのは意図してのことでしょう。この物語は救済やプリキュアの介入による解決が目的ではありません。それぞれがそれぞれに落とし所を見つける。逆に言えばプリキュアは彼女らを糾弾(矯正)する必要がありません。とりあえず殴って自分に向き合う時間を与えればいい。
図星を突かれたセクレトルーは余計なお世話!とウバウゾーにスペシャル攻撃を指示。
強力なビームを一身に受けたブラペがダウン。ウバウゾーに反撃を試みるもこれも強力なバリアに阻まれ攻撃が通らない。でも端末から指示を送っているのは間違いないので受信機であるBマークを壊せばチャンスがある。しかしこれも計算済。4人がかりでもバリアを突破するのは無理。
ブラペが立ち上がると自動回復。肉盾に便利な能力。プリキュアに加勢。しかしこれも織り込み済。ところが喝を入れただけであっさり突破。プリキュアのご都合主義を舐めてはいけない。ご都合主義を計算に入れない方が悪い。来週クリスマスなのでブラペの声にも力が入ります。在庫処分しないといけないからね。
みんなにもネタばらし。変身を解く拓海。居心地悪そうな様子が男子中学生らしい。
するとプレシャスが何故か泣き出します。
「わかんない…ブラペが拓海だと思ったら…びっくりとびっくりで……うわぁ~ん!」
フィナーレの責めるような顔。そんな顔されても。どうしていいのかわからずテンパる拓海。こういうときはアレよな。
縁側でおむすびを渡します。
デリシャスマイル~♪と笑顔を取り戻すゆい。落ち着いたところで改めて黙っていたことを謝る拓海。ブラペが拓海であたし嬉しいよ。これからもよろしくね。どうやら不興を買わずに済んだところか期待されている様子。安心した拓海は頷きます。
そんな2人を見守るマリーと門平。それ出歯亀っていうんだぞ。
というわけで父親に直訴する拓海。
マリーにも言われていたのであっさり承諾。というのももう一つのデリシャストーンが見つかったと財布を見せます。中に予備の石が。正式に石を息子に譲ります。その代わりスペシャルデリシャストーンの修理についてこい。そこで石のことも詳しく教える。
翌日。
旅立ち前にマリーがゆいにアドバイス。いよいよ4000キロカロリーの出番か。最終決戦に向けて主人公サイドも着々と準備。
出発の挨拶。子どもの前でいちゃつくな。何かキツイから。ケーキは帰ってからな食いしん坊。楽しみにしてる。こうして男性陣はクッキングダムへ。
レシピボン発動まであと1匹。終焉へ向けてカウントダウン。
③次回予告
容疑者の方から来てくれるとは話が早い。
○トピック
ゆい「ところであの衣装は拓海が作ったの?」
借り物でも傷が浅くなるわけじゃないんだよなぁ。
両陣営とも最終決戦を前に着々と準備が進行。
物語序盤では含むものがあったマリーでしたが、師匠とシナモンに直接会うことでつつがなく解消。元々素直な性格なので揉める心配がない人物ではあります。対してフェンネルは重たい感情抱えてそうで爆弾となるか要注目。こうして整理すると大人組はほぼクッキングダム関係者で20年前を起点にしてることがわかります。ある意味「やり残し」の話ですね。この意味ではセクレトルーやナルシストルーは傍流。
拓海は正体がバレても相変わらず拓海のままというか、ゆいを助けたいという気持ちに変わりがないのでポジション的には変わらない。むしろ彼の正体を知ったゆいの方が変化が起きそうですが、今更恋愛脳になってもしょうがないので文脈的にはこれも「自分の想像している世界よりも世界は広い」という知見の一つになるでしょう。たぶん彼女は今まで表面的にしか人を見ていなかったはずです。勿論それは彼女の周囲の人々が裏表のない善良な人々だったからでもあるのですが、ここに来て人も世界も広く凸凹していることを悟り始めている。なぜ? どうして? 誰もがその疑問に素直に答えてくれるわけじゃない(恥ずかしい理由であったりするから)。それでもそこに向き合い吸収しようとする姿はまさに子どもの成長と言えるでしょう。
第39話「お料理なんてしなくていい!?おいしい笑顔の作り方」
○今週のメニュー
①お婆ちゃんの言葉
前回の経験でゆいのお婆ちゃん熱が再燃。お婆ちゃんレシピでお稲荷さんを作ろうと母に提案。これにはナレーションもにっこり。でも今日はサッカー部の助っ人があるので夕飯は母が担当することに。父から連絡があったようで早めに帰ってこられそうだと伝えます。ってことは一緒に仕事してる門平もセット。役者が揃う。
サッカーの試合。
久しぶりの登場ゆいの友達わかな。サッカー部のエースらしく2年生ながらもスカウトの話が来るほど。客席でそう解説するあまねにコメコメが「スカート?」と質問。ここねが説明。その間もわかなに見劣りしない活躍を見せるゆい。
フェンネルに報告するためマリーが中座。
ゲストハウスに戻ると前回の情報を報告。
レシピッピが多く発生するのも蓄積装置の影響ではないか。過去に戻って師匠と会ったと話すと黙り込むフェンネル。BGMちょっと不穏なんですけど。我に返ったフェンネルが装置の場所を訊ねます。そこまではわからない。そう答えながら心当たりがある様子のマリー。巨大招き猫か。レシピボンと無関係なら、とそこで話を打ち切るフェンネル。マリーとしてはシナモンのことも相談したかったので不満顔。
通信を切ったフェンネルはジンジャーのことを思い出します。少年時代の懐かしく良い思い出。マリー同様ジンジャーに懐いていたことが見て取れる。20年前逃亡したシナモンの年齢は19歳。マリーとフェンネルの年齢がわかりませんが、おそらくフェンネルの回想と同じくらいの10歳前後ではないかと思います。シナモンはジンジャーの一番弟子で、マリーは年上のシナモンに対しても憧れや尊敬があったのではないかと思います。彼がシナモンにこだわるのもその好意からでしょう。フェンネルがマリーと同じ気持ちだったかは別の話。
ノックの音。気になる報告が上がってきたとセルフィーユがやってきます。
スピリットルーから得意料理を訊ねられるセクレトルー。得意料理など必要ない。っていうかゴーダッツ様の願いのもとで私は完璧な存在になる。ナルシストルーは半ば復讐心だったと思うけど、彼女は得るものがあってやっているわけね。
昼食。
いつものように気持ちよくおむすびを食べるゆい。いつものとおりごはんは笑顔。初耳の部員にお婆ちゃん語録を紹介。「ひと手間がおいしさの分かれ道」「手作りで健康作り」。素敵なお婆ちゃんだねと好評。ナレーションもにっこり。もう自重しねぇな。
ひと手間といえばわかなのお弁当がまさにそれ。お弁当の中身はもちろんのことデザートにお味噌汁、牛乳と全部乗せ。お父さんがスポーツ選手向けに調べて作っていると話すわかな。「手作りは想いの詰め合わせ」とお婆ちゃん語録その3を披露。褒められて満更でもなさそうなわかな。しかし違和感も。どこかぎこちない。ここでゆいが上げている語録は全て手作り前提。これがこの後落とし穴に。
②その言葉は私の方を向いてない
帰り道。疲れたサラリーマンを発見するゆい。わかな父。声をかけるもそこで力尽きたようにガックリと膝をつきます。
なごみ亭に招き、わかなにも連絡して来てもらいます。
疲労困憊のはずなのに娘のことを気遣う父。明日も朝練があるからと休むつもりはない様子。湯呑を持つ彼の指には何箇所も絆創膏が貼られています。察したゆい母が少しでも負担を減らそうと夕食に誘います。試合に勝ったのでお祝いの名目も立つ。
準備の間、わかなはゆいの部屋でお話。と言っても半分は抜け出すための口実。自分がいると父が気を張ってしまうから。実際1人になった父はうとうと。料理も実は苦手。あれだけ凄いお弁当を作れるのに? それは寝る間も惜しんで時間をかけているから。食事は常に手料理。家事も万全。直接言及はありませんが父子家庭なのでしょう。全部父親が負担。サッカーは親子の夢だけど本当は無理してほしくないと話すわかな。
「美味しいの笑顔は一番のごほうび」とここでもお婆ちゃん語録。
「だからきっとお父さんもわかなちゃんの笑顔を見たくて、お料理楽しんでるのかもしれないよ?」
この子は本当に育ちがいい。たくさんの愛情で育っている。ポジティブな思考がポジティブな行動に、ポジティブな行動がポジティブな思考になると本気で思っているほどに。
「私、サッカー好きだけど練習はすごく苦しいよ。好きだけじゃやってられない」
「お父さんだってきっと……」
そんなゆいにも盲点がある。それは彼女の行動全般が言わば遊びで楽しんでいること。サッカーにしてもそう。常に余裕がある。余裕がないほどに突き詰めた経験が彼女にはない。
お婆ちゃんの言葉はいい言葉だと思う。…けど。その言葉全てをわかなは飲み込めない。だから早く高校生になって寮に入りたい。そしたらお父さんも私から開放されて楽になる。それが彼女にできる親孝行。
食事後、玉木親子はタクシーで帰宅。
見送ったあとため息をつくゆい。お婆ちゃんの言葉はみんなを助けてくれるって思ってた。でも違った。
ハートベーカリーに集まっておやつ。
もぐもぐとパンを口に運ぶゆい。いくら食べても満たされません。燃費がすこぶる悪いらしく思考にエネルギーが回るとあっという間にガス欠。
玉木家の事情を聞いたみんなも難しい顔。これといった明確な解決策があるわけじゃない。力になりたかったのに何も出来なかった。伝家の宝刀(お婆ちゃん語録)ですら。これはゆいのメイン回が少なったことにも起因しますが、ゆい個人は問題を抱えていません。そしてお婆ちゃんメソッドは基本的に上手く行っているか、上手くできる見込みの高い人向けの言葉です。ガチガチに環境が固まっていて打つ手が限られている人に対しては気休めにもならない。マリーの言葉もそれを裏付けています。
「よねさんはお料理を愛して作るのも楽しんでた方だったから、お料理が苦手な人への言葉は残してないのかもね」
あくまでよねさんの処世術(経験知)から生まれたもの。
考えても良い打開策は生まれず腹が減るばかり。その分パンも用意しますが資源(カロリー)の無駄じゃねぇかな、それ。
③あなたの言葉
たまご料理。通りがかったセクレトルーの脳裏に浮かぶ苦い過去。不器用だなぁ。私の完璧を損なうものは……。存在してはいけない。レシピッピとともに抹消。
セクレトルーを発見。しかしゆいは絶不調(空腹)。変身にも気合が入らない。
ウバウゾーの先制攻撃に反応が遅れるプレシャス。腹ペコで戦闘力大幅ダウン。シェアリンエナジーどこに消えた? スパイシーがバリアでカバー。その間にフィナーレが踵落としでウバウゾーを攻撃。ナイスな膝裏と太もも。俺でなきゃ見逃しちゃうね。ヤムヤムも加わるもウバウゾーが優勢。
腹ペコで動けないプレシャスに仕事中にベストを尽くせないとは愚かと声をかけるセクレトルー。その言葉に何かを覚えるプレシャス。彼女に代わってマリーがあんただって悩んで働けないときがあるでしょ!と抗議。すると「ありません」と即答。
「悩みとは弱さ。弱さは弱点。それを見せれば最後、足を引っ張られつけ込まれ築き上げたものすべて失う」
「私の経験上、完璧でなければこの世界では生きていけません」
本当にそう信じているといった瞳で語るセクレトルー。おそらく言葉どおり彼女はそうして生きてきたのでしょう。だから自分を完璧でなくすものを否定する。
セクレトルーの言葉でより思考が繋がっていくプレシャス。その間もマリーは完璧でなければダメだなんて、そんなの自分を苦しめるだけよ!と反論。それがモチベーションの源になっている人もいるから難しいよね。そのせいでぷっつりと切れる人もいれば、それがなくなることでぷっつりと切れる人もいるわけで。最終的にやり通せればそれで正解なんですが。
プレシャスとマリーを狙い撃つウバウゾー。
脱したプレシャスはセクレトルーにお礼。あなたの言葉胸に響いた。
「きっとあなた自身の、あなたが生きてきたことを実感させる言葉だったから!」
喜々として言うプレシャスに本気でイラつくセクレトルー。子どもが知ったような口を。再びウバウゾーが攻撃。マリーを抱えて脱したプレシャスは自分の閃きを語ります。
「おばあちゃんの言葉も大切。でも今度は……バトンを受け取ったあたし自身が……」
「生きて感じた言葉を届けなきゃいけないんだー!」
このまま勢いに乗って行きたいところですが腹ペコで脱力。マリーがパンを補給。ごはんは笑顔。今の彼女はそうやって誰かの言葉や力を借りながら走る。そして殴る。
去ろうとしたセクレトルーをもっと話が聞きたいと呼び止めるプレシャス。「あなたはどうして…」「私は……仕事を全うするだけです」
④内に抱えた言葉
夕方の公園。
ずっと手作りが一番だって思ってた。そうわかなに切り出すゆい。でもわかなちゃんの話を聞いて本当に一番大事なことは別にあるんじゃないかと思い直した。でもそれ以上は言葉が出てこない。
わかなにはそれで通じたらしく、ゆいの手を握ると「ずっと自分のことを責めてたんだ」と言います。手作りを称賛されればされるほどそれを黙認する彼女は間接的に父親を苦しめる。だからゆいにそう言ってもらえてすごく嬉しい。よかったら協力してくれない? もちろん。
父をなごみ亭に招き親子で対面。
普段のお礼を言うと本題を切り出します。友達がよく言う。ごはんは笑顔って。一緒にごはんを食べて笑顔で話したい。洗濯物も溜まってたっていい。むしろ一緒にやる。だって一緒にいられる時間あと少しじゃない。なるほど。スカウトの話は確定していて進路も決まっているのか。だからこそ父は自分がやれるギリギリまでやろうとしたのかもしれない。
そこで料理を配膳。スポーツ選手向け特別定食。お母さんが考えたとゆい。わかなちゃんの夢、私にも応援させてください。つまり夕食の手間をなごみ亭が肩代わりするという申し出。料金は取ると思うけど。
「わかなのためにできること全部やってあげたくて……だけどわかなの気持ちに気づかなくてごめん」
「さあ、温かいうちにいただこう」
「うん」
親子で笑顔が溢れ出ます。
「あたし自分自身の言葉も見つけていきたい。みんなを笑顔にできるように」
その様子を見守る一同。お前らいたんかい。お婆ちゃんの言葉にゆいぴょんの言葉が加わったら鬼に缶詰。それを言うなら金棒。缶詰の方が美味しい。それはそうだが。あまねそこで負けんなよ。
デリシャストーンを見つめる拓海。父が国から逃亡したことは知っている。だから知られてはマズいと思っていた。けど事態は差し迫っている。
同じ頃、母も父と連絡。今まで黙っていたけどジンジャーの知り合いとなれば話は別。
「あなたの過去を知る人が来ているわ。シナモンさん」
⑤次回予告
物語に残された時間もあと僅か。
○トピック
お婆ちゃんエナジーを補給したらやることは一つ。そこから突き落とす。
いつもの東堂いづみに視聴者もにっこり。
生き様で殴って一人前。これプリキュアの常識な。
ゆいとお婆ちゃん、玉木親子を見比べてわかるのは子どもが子どもらしくできない環境って気詰まりなんだろうなってこと。わかなは毎日美味しい料理を食べているし好きなこともやれている。けどそれらがすべて父親の負担になっていることも知っている。でも止めてとは言えない。父親の好意や熱意を無碍にできないとわかっているから。その気遣いが常に彼女のリソースを奪っている。
9話のここねとらんのエピソードもそうですが現代の子どもはこの「○○しなければならない」「理想の○○でなければならない」思想に相当染まっています。
最近不登校に関する本を読んだんですが、そこで指摘されていたのは如何に子ども達がそうした様々なことにエネルギーを奪われているかということです。学校の勉強や塾、習い事だけじゃない。親子や友達の間でも常に相手の気持ちを読み、期待に答え、反応するかが問われている。
とあるフリースクールのクラスでは「キャラを演じていたか?」と訊ねると9割の子どもが手を上げたそうです。もちろんこれは子どもの9割が演じているという意味ではないし、不登校になった子どもの9割がそうだという意味でもありません。あくまで一例。一般に不登校の支援というと如何に手厚くするかが問われがちですが、実際に携わっている人によるとむしろ「如何に子どものやることを減らすか」「引き算するか」が重要なのだそうです。それだけ子どもが疲れている。例えばキャンプに行ったときに親が「大自然で学んで欲しい」と期待をかけたりする。そういう期待や「やらなければならないこと」が子どもから自主性を奪う。
日本人は(熱心かそうでないかは別として)空気教の信者なのでこれ自体は珍しい話ではありませんが、近年の不登校の増加などを鑑みてもそうした傾向が年々強まっているのだと思います。この原因はほぼ間違いなく大人です。子どもが真っ先に真似て参考にするのは大人だからね。わかなの父が「理想の親」を目指す限りわかなはその父を否定することができないし、自分も親の期待に沿う子どもであることを半ば強制される。「子どものために頑張る父親」「手作り弁当」。それを黙認すればするほど父親がボロボロになっていく。同時に彼女自身も苦しむがそれを止めることができない。
でもここが面白いところでもあるんだけど、そんな生活でも破綻しない限りは案外それで上手く行ったりするのです。不登校の例で言えば不登校にならない子どもの方が圧倒的に多い。お婆ちゃんにしてもセクレトルーにしてもなんであんなに豪語できるかっていったら、それで上手く行ったからでしょう。成功体験を捨てる人なんていない。誰もが破綻してから自分の間違いに気づく(気づかない、あるいは認めない人もいる)。
個人的には失敗もしくは失敗が濃厚になってきたら手を引きます。私の処世術には「逃げる」「諦める」が前提にある。生きていればコンテニューできるし、私がいなくても世の中は回る。だから尻尾巻いて逃げることも辞さない。今のところそれで破綻したことはありません。勝ち続ける限りそれにベッドし続けるでしょう。そんな風に誰もが持論を持っている。
この物語は本質的に誰も否定しません。何故ならごはんを食べるのも、パンを食べるのも、麺を食べるのもその人の自由だからです。
そうした世界観であればなおのこと各自が持つ持論を容易に否定することは憚れるでしょう。持論はその人の生き方の表れでもある。この物語がやってきたことはまさにそれです。ここねのコミュ障を、らんの変人を否定しない。彼女らはそうした生き方を強みに変えている。プレシャスとセクレトルーのやり取りはそれをさらに一歩進めています。あなたにはあなたのやり方がある。きっとそれはあなたにとっての真実の言葉。ならば自分も言葉を見つければいいのだと。
子どもが大人を真似ることはトゥインクルの主題でした。それを自分の形に変えていくことが成長なのだと。生い立ちが異なる人々を一つの言葉で纏め上げることは難しい。だから多くの言葉を必要とする。それには借り物だけでは足りない。自分の言葉も必要になる。そう意志するゆいはプリキュアの主人公に相応しい。
①お婆ちゃんの言葉
前回の経験でゆいのお婆ちゃん熱が再燃。お婆ちゃんレシピでお稲荷さんを作ろうと母に提案。これにはナレーションもにっこり。でも今日はサッカー部の助っ人があるので夕飯は母が担当することに。父から連絡があったようで早めに帰ってこられそうだと伝えます。ってことは一緒に仕事してる門平もセット。役者が揃う。
サッカーの試合。
久しぶりの登場ゆいの友達わかな。サッカー部のエースらしく2年生ながらもスカウトの話が来るほど。客席でそう解説するあまねにコメコメが「スカート?」と質問。ここねが説明。その間もわかなに見劣りしない活躍を見せるゆい。
フェンネルに報告するためマリーが中座。
ゲストハウスに戻ると前回の情報を報告。
レシピッピが多く発生するのも蓄積装置の影響ではないか。過去に戻って師匠と会ったと話すと黙り込むフェンネル。BGMちょっと不穏なんですけど。我に返ったフェンネルが装置の場所を訊ねます。そこまではわからない。そう答えながら心当たりがある様子のマリー。巨大招き猫か。レシピボンと無関係なら、とそこで話を打ち切るフェンネル。マリーとしてはシナモンのことも相談したかったので不満顔。
通信を切ったフェンネルはジンジャーのことを思い出します。少年時代の懐かしく良い思い出。マリー同様ジンジャーに懐いていたことが見て取れる。20年前逃亡したシナモンの年齢は19歳。マリーとフェンネルの年齢がわかりませんが、おそらくフェンネルの回想と同じくらいの10歳前後ではないかと思います。シナモンはジンジャーの一番弟子で、マリーは年上のシナモンに対しても憧れや尊敬があったのではないかと思います。彼がシナモンにこだわるのもその好意からでしょう。フェンネルがマリーと同じ気持ちだったかは別の話。
ノックの音。気になる報告が上がってきたとセルフィーユがやってきます。
スピリットルーから得意料理を訊ねられるセクレトルー。得意料理など必要ない。っていうかゴーダッツ様の願いのもとで私は完璧な存在になる。ナルシストルーは半ば復讐心だったと思うけど、彼女は得るものがあってやっているわけね。
昼食。
いつものように気持ちよくおむすびを食べるゆい。いつものとおりごはんは笑顔。初耳の部員にお婆ちゃん語録を紹介。「ひと手間がおいしさの分かれ道」「手作りで健康作り」。素敵なお婆ちゃんだねと好評。ナレーションもにっこり。もう自重しねぇな。
ひと手間といえばわかなのお弁当がまさにそれ。お弁当の中身はもちろんのことデザートにお味噌汁、牛乳と全部乗せ。お父さんがスポーツ選手向けに調べて作っていると話すわかな。「手作りは想いの詰め合わせ」とお婆ちゃん語録その3を披露。褒められて満更でもなさそうなわかな。しかし違和感も。どこかぎこちない。ここでゆいが上げている語録は全て手作り前提。これがこの後落とし穴に。
②その言葉は私の方を向いてない
帰り道。疲れたサラリーマンを発見するゆい。わかな父。声をかけるもそこで力尽きたようにガックリと膝をつきます。
なごみ亭に招き、わかなにも連絡して来てもらいます。
疲労困憊のはずなのに娘のことを気遣う父。明日も朝練があるからと休むつもりはない様子。湯呑を持つ彼の指には何箇所も絆創膏が貼られています。察したゆい母が少しでも負担を減らそうと夕食に誘います。試合に勝ったのでお祝いの名目も立つ。
準備の間、わかなはゆいの部屋でお話。と言っても半分は抜け出すための口実。自分がいると父が気を張ってしまうから。実際1人になった父はうとうと。料理も実は苦手。あれだけ凄いお弁当を作れるのに? それは寝る間も惜しんで時間をかけているから。食事は常に手料理。家事も万全。直接言及はありませんが父子家庭なのでしょう。全部父親が負担。サッカーは親子の夢だけど本当は無理してほしくないと話すわかな。
「美味しいの笑顔は一番のごほうび」とここでもお婆ちゃん語録。
「だからきっとお父さんもわかなちゃんの笑顔を見たくて、お料理楽しんでるのかもしれないよ?」
この子は本当に育ちがいい。たくさんの愛情で育っている。ポジティブな思考がポジティブな行動に、ポジティブな行動がポジティブな思考になると本気で思っているほどに。
「私、サッカー好きだけど練習はすごく苦しいよ。好きだけじゃやってられない」
「お父さんだってきっと……」
そんなゆいにも盲点がある。それは彼女の行動全般が言わば遊びで楽しんでいること。サッカーにしてもそう。常に余裕がある。余裕がないほどに突き詰めた経験が彼女にはない。
お婆ちゃんの言葉はいい言葉だと思う。…けど。その言葉全てをわかなは飲み込めない。だから早く高校生になって寮に入りたい。そしたらお父さんも私から開放されて楽になる。それが彼女にできる親孝行。
食事後、玉木親子はタクシーで帰宅。
見送ったあとため息をつくゆい。お婆ちゃんの言葉はみんなを助けてくれるって思ってた。でも違った。
ハートベーカリーに集まっておやつ。
もぐもぐとパンを口に運ぶゆい。いくら食べても満たされません。燃費がすこぶる悪いらしく思考にエネルギーが回るとあっという間にガス欠。
玉木家の事情を聞いたみんなも難しい顔。これといった明確な解決策があるわけじゃない。力になりたかったのに何も出来なかった。伝家の宝刀(お婆ちゃん語録)ですら。これはゆいのメイン回が少なったことにも起因しますが、ゆい個人は問題を抱えていません。そしてお婆ちゃんメソッドは基本的に上手く行っているか、上手くできる見込みの高い人向けの言葉です。ガチガチに環境が固まっていて打つ手が限られている人に対しては気休めにもならない。マリーの言葉もそれを裏付けています。
「よねさんはお料理を愛して作るのも楽しんでた方だったから、お料理が苦手な人への言葉は残してないのかもね」
あくまでよねさんの処世術(経験知)から生まれたもの。
考えても良い打開策は生まれず腹が減るばかり。その分パンも用意しますが資源(カロリー)の無駄じゃねぇかな、それ。
③あなたの言葉
たまご料理。通りがかったセクレトルーの脳裏に浮かぶ苦い過去。不器用だなぁ。私の完璧を損なうものは……。存在してはいけない。レシピッピとともに抹消。
セクレトルーを発見。しかしゆいは絶不調(空腹)。変身にも気合が入らない。
ウバウゾーの先制攻撃に反応が遅れるプレシャス。腹ペコで戦闘力大幅ダウン。シェアリンエナジーどこに消えた? スパイシーがバリアでカバー。その間にフィナーレが踵落としでウバウゾーを攻撃。ナイスな膝裏と太もも。俺でなきゃ見逃しちゃうね。ヤムヤムも加わるもウバウゾーが優勢。
腹ペコで動けないプレシャスに仕事中にベストを尽くせないとは愚かと声をかけるセクレトルー。その言葉に何かを覚えるプレシャス。彼女に代わってマリーがあんただって悩んで働けないときがあるでしょ!と抗議。すると「ありません」と即答。
「悩みとは弱さ。弱さは弱点。それを見せれば最後、足を引っ張られつけ込まれ築き上げたものすべて失う」
「私の経験上、完璧でなければこの世界では生きていけません」
本当にそう信じているといった瞳で語るセクレトルー。おそらく言葉どおり彼女はそうして生きてきたのでしょう。だから自分を完璧でなくすものを否定する。
セクレトルーの言葉でより思考が繋がっていくプレシャス。その間もマリーは完璧でなければダメだなんて、そんなの自分を苦しめるだけよ!と反論。それがモチベーションの源になっている人もいるから難しいよね。そのせいでぷっつりと切れる人もいれば、それがなくなることでぷっつりと切れる人もいるわけで。最終的にやり通せればそれで正解なんですが。
プレシャスとマリーを狙い撃つウバウゾー。
脱したプレシャスはセクレトルーにお礼。あなたの言葉胸に響いた。
「きっとあなた自身の、あなたが生きてきたことを実感させる言葉だったから!」
喜々として言うプレシャスに本気でイラつくセクレトルー。子どもが知ったような口を。再びウバウゾーが攻撃。マリーを抱えて脱したプレシャスは自分の閃きを語ります。
「おばあちゃんの言葉も大切。でも今度は……バトンを受け取ったあたし自身が……」
「生きて感じた言葉を届けなきゃいけないんだー!」
このまま勢いに乗って行きたいところですが腹ペコで脱力。マリーがパンを補給。ごはんは笑顔。今の彼女はそうやって誰かの言葉や力を借りながら走る。そして殴る。
去ろうとしたセクレトルーをもっと話が聞きたいと呼び止めるプレシャス。「あなたはどうして…」「私は……仕事を全うするだけです」
④内に抱えた言葉
夕方の公園。
ずっと手作りが一番だって思ってた。そうわかなに切り出すゆい。でもわかなちゃんの話を聞いて本当に一番大事なことは別にあるんじゃないかと思い直した。でもそれ以上は言葉が出てこない。
わかなにはそれで通じたらしく、ゆいの手を握ると「ずっと自分のことを責めてたんだ」と言います。手作りを称賛されればされるほどそれを黙認する彼女は間接的に父親を苦しめる。だからゆいにそう言ってもらえてすごく嬉しい。よかったら協力してくれない? もちろん。
父をなごみ亭に招き親子で対面。
普段のお礼を言うと本題を切り出します。友達がよく言う。ごはんは笑顔って。一緒にごはんを食べて笑顔で話したい。洗濯物も溜まってたっていい。むしろ一緒にやる。だって一緒にいられる時間あと少しじゃない。なるほど。スカウトの話は確定していて進路も決まっているのか。だからこそ父は自分がやれるギリギリまでやろうとしたのかもしれない。
そこで料理を配膳。スポーツ選手向け特別定食。お母さんが考えたとゆい。わかなちゃんの夢、私にも応援させてください。つまり夕食の手間をなごみ亭が肩代わりするという申し出。料金は取ると思うけど。
「わかなのためにできること全部やってあげたくて……だけどわかなの気持ちに気づかなくてごめん」
「さあ、温かいうちにいただこう」
「うん」
親子で笑顔が溢れ出ます。
「あたし自分自身の言葉も見つけていきたい。みんなを笑顔にできるように」
その様子を見守る一同。お前らいたんかい。お婆ちゃんの言葉にゆいぴょんの言葉が加わったら鬼に缶詰。それを言うなら金棒。缶詰の方が美味しい。それはそうだが。あまねそこで負けんなよ。
デリシャストーンを見つめる拓海。父が国から逃亡したことは知っている。だから知られてはマズいと思っていた。けど事態は差し迫っている。
同じ頃、母も父と連絡。今まで黙っていたけどジンジャーの知り合いとなれば話は別。
「あなたの過去を知る人が来ているわ。シナモンさん」
⑤次回予告
物語に残された時間もあと僅か。
○トピック
お婆ちゃんエナジーを補給したらやることは一つ。そこから突き落とす。
いつもの東堂いづみに視聴者もにっこり。
生き様で殴って一人前。これプリキュアの常識な。
ゆいとお婆ちゃん、玉木親子を見比べてわかるのは子どもが子どもらしくできない環境って気詰まりなんだろうなってこと。わかなは毎日美味しい料理を食べているし好きなこともやれている。けどそれらがすべて父親の負担になっていることも知っている。でも止めてとは言えない。父親の好意や熱意を無碍にできないとわかっているから。その気遣いが常に彼女のリソースを奪っている。
9話のここねとらんのエピソードもそうですが現代の子どもはこの「○○しなければならない」「理想の○○でなければならない」思想に相当染まっています。
最近不登校に関する本を読んだんですが、そこで指摘されていたのは如何に子ども達がそうした様々なことにエネルギーを奪われているかということです。学校の勉強や塾、習い事だけじゃない。親子や友達の間でも常に相手の気持ちを読み、期待に答え、反応するかが問われている。
とあるフリースクールのクラスでは「キャラを演じていたか?」と訊ねると9割の子どもが手を上げたそうです。もちろんこれは子どもの9割が演じているという意味ではないし、不登校になった子どもの9割がそうだという意味でもありません。あくまで一例。一般に不登校の支援というと如何に手厚くするかが問われがちですが、実際に携わっている人によるとむしろ「如何に子どものやることを減らすか」「引き算するか」が重要なのだそうです。それだけ子どもが疲れている。例えばキャンプに行ったときに親が「大自然で学んで欲しい」と期待をかけたりする。そういう期待や「やらなければならないこと」が子どもから自主性を奪う。
日本人は(熱心かそうでないかは別として)空気教の信者なのでこれ自体は珍しい話ではありませんが、近年の不登校の増加などを鑑みてもそうした傾向が年々強まっているのだと思います。この原因はほぼ間違いなく大人です。子どもが真っ先に真似て参考にするのは大人だからね。わかなの父が「理想の親」を目指す限りわかなはその父を否定することができないし、自分も親の期待に沿う子どもであることを半ば強制される。「子どものために頑張る父親」「手作り弁当」。それを黙認すればするほど父親がボロボロになっていく。同時に彼女自身も苦しむがそれを止めることができない。
でもここが面白いところでもあるんだけど、そんな生活でも破綻しない限りは案外それで上手く行ったりするのです。不登校の例で言えば不登校にならない子どもの方が圧倒的に多い。お婆ちゃんにしてもセクレトルーにしてもなんであんなに豪語できるかっていったら、それで上手く行ったからでしょう。成功体験を捨てる人なんていない。誰もが破綻してから自分の間違いに気づく(気づかない、あるいは認めない人もいる)。
個人的には失敗もしくは失敗が濃厚になってきたら手を引きます。私の処世術には「逃げる」「諦める」が前提にある。生きていればコンテニューできるし、私がいなくても世の中は回る。だから尻尾巻いて逃げることも辞さない。今のところそれで破綻したことはありません。勝ち続ける限りそれにベッドし続けるでしょう。そんな風に誰もが持論を持っている。
この物語は本質的に誰も否定しません。何故ならごはんを食べるのも、パンを食べるのも、麺を食べるのもその人の自由だからです。
そうした世界観であればなおのこと各自が持つ持論を容易に否定することは憚れるでしょう。持論はその人の生き方の表れでもある。この物語がやってきたことはまさにそれです。ここねのコミュ障を、らんの変人を否定しない。彼女らはそうした生き方を強みに変えている。プレシャスとセクレトルーのやり取りはそれをさらに一歩進めています。あなたにはあなたのやり方がある。きっとそれはあなたにとっての真実の言葉。ならば自分も言葉を見つければいいのだと。
子どもが大人を真似ることはトゥインクルの主題でした。それを自分の形に変えていくことが成長なのだと。生い立ちが異なる人々を一つの言葉で纏め上げることは難しい。だから多くの言葉を必要とする。それには借り物だけでは足りない。自分の言葉も必要になる。そう意志するゆいはプリキュアの主人公に相応しい。
第38話「おばあちゃんに会える!?おむすびと未来へのバトン」
○今週のメニュー
①ルーツを探れ
みんなでお出かけ。行き先は20年前。オムスビセンコメシマッセー! お前はもう少し自分の能力に疑問持った方がいいぞ。
時空のゲートを通って到着。建設中の招き猫。到着と同時にコメコメは気絶するように昏睡。メンメンによると時間移動は一生に一回だけの秘技。起きたら元の時間に戻る。それならレシピボンを盗まれるのを防止すれば良かったのでは?とあまね。それは出来ないと焦った様子で話すメンメン。歴史改変は禁忌。そんなことしたら力が封じられて元の時代に戻れなくなる。けど会って話すのはOK。戻るときに記憶を消去してくれる。細かいところでアフターケアばっちり。改変の判定って誰がしてるんだろうな。メンメンにしてもパムパムにしてもやたら詳しいんだけど説明書みたいなのあるの?
ゆいの実家。脳裏に蘇る祖母のお葬式。
通りがかった拓海母(予定)がマリーの格好を見て話しかけてきます。
緊張するゆい。だけどお婆ちゃんの声を聞いた途端に顔色が変化。目の前に立つお婆ちゃん。時系列的に50代くらい。この当時はセミロング。実物を前に呆気にとられるゆいを友人たちが励まします。このシーンは12話を彷彿とさせます。普段は思い切りが良いゆいでも足が止まることがある。
家に上がると関係者勢ぞろい。はごろも堂は以前らんが救おうとした和菓子屋さん。又三郎さん。あまねの両親。今日はジンジャーのお別れ会。そこにゆいの父(予定)もやってきます。ちなみに母は板前修業をしているらしく不在。お目当て不在で苦笑いする父。母がジンジャーを知らない(母からの情報提供がない)のは修行期間中だったからか。
流れるようにマリーたちもお別れ会に参加&お手伝い。記憶どおりの柔らかい声で話すお婆ちゃんにゆいは嬉しそうに笑います。
家の飾りつけ。ジンジャー最近悩んでいたよね? 今は元どおり。みんなよねさんの影響を受けて柔和&お節介。招き猫好き。宗教の教祖様になれそう。
そんな話をしているとようやく本人登場。プロレスラーの覆面みたいな格好。クックファイター・グランデ・ジンジャー。……熟練の(コスプ)レイヤーかよ。師匠!と童心に帰ったように感激するマリー。この人、師匠の財布持ってるくらいだし思い入れ強いよね。
一目でマリちゃん?と思い当たるジンジャー。猫じゃらしを振られ確信。お前らどういう関係なの?
ジンジャーの部屋で事情説明。コメックス一世、パムパム、メンメンも登場。同一人物と会っても別に消滅したりはしないらしい。それはドッペルゲンガーか?
本題。レシピボン盗難事件について。シナモンを貶めるために起こったものではないかと考えるジンジャー。彼はシナモンの潔白を信じていますが証拠を覆せない。黒幕がいるとすればその用意周到さが気になる。冤罪に気づいていたけどそれを覆す新たな証拠が見つからなかったのでシナモン犯人説が確定したってわけね。
黒幕はシナモンを貶めて何かを手に入れいつかこの世界を巻き込む事件を起こすはず。20年越しの計画とは迂遠にもほどがある。であればこそ、おいしーなタウンで出会った人たちと別れるのを迷っていたと話すジンジャー。空白期間があったのはそのため。調査のために現地に来たら情が移っちゃったパターン。
そんな彼の背中を押したのがよねさん。「悩みとぬか床は眺めたままじゃダメになる」。その言葉を受けてできることをすると話すジンジャー。一体何を? 彼を呼ぶよねさんの声。話の続きはお別れ会の後で。
お別れ会。
団らん中もお婆ちゃんを探すゆい。台所に行くと手伝ってくれる?と誘われます。その後ジンジャーの部屋へ。
おむすびを嬉しそうにもぐもぐするゆい。完全に童心に帰ってるな。これがこの子の根幹なんだってハッキリとわかる。以前にも述べましたが彼女は"幸福な子ども" 純度100%。察したお婆ちゃんから私と話したいことがあるのかな?と水を向けられます。
「よねさんと話したいって思うんですけど、なんだか側に行くと言葉にならなくて……嬉しくて…すみません」
そんな彼女の頭を撫でながら他人って感じがしないと答えるお婆ちゃん。
その瞬間堰を切ったように言葉が飛び出していきます。「素敵を言葉をいっぱい持ってますよね!」「ごはんは笑顔が大好きです!」。お婆ちゃん大好きって飛び込むほど子どもじゃない。けど大好きでしょうがない。それをよく表したシーン。彼女にいたく興味を覚えるお婆ちゃん。初対面なのになぜそれを知っているのか。それに答えられないでいると深く追求はせず、これはバトンだと言います。
「娘を生んだとき思ったんだけど、この子もいつか私が感じたような幸せを喜び、そして同じような苦労もするんだろうなって」
「だからね、次の世代が壁に突き当たったとき乗り越えられるようにお手伝いができたら…。そうしてバトンを渡していけばきっと素敵な明日が来るんじゃないかと思ってね」
言葉だから忘れられることも役に立たないこともある。でもちょっとだけでもいい。もしも何かの力になれれば。
「私がいなくなっても大切な子たちを支えられるかもしれないでしょ」
「はい!」
その言葉にゆいは深く感じ入ります。
②バトンは委ねられた
一方その頃現在。
母の買い物を手伝う拓海。お昼ごはんはおむすびにしよう。じゃあ帰って作るか。…っていうか自炊マジ消えて。セクレトルー。自炊まで否定するのかお前。
レシピッピを強奪したセクレトルーをブラペが追跡。プリキュアの姿が見えないことから彼女たちが街を離れていると推察するセクレトルー。例の警報システムは範囲が限られている。相手の調査は基本。人気のない場所まで来るとウバウゾー召喚。プリキュア不在の今、ブラペだけが頼り。
新アイキャッチ2個目。
お別れ会が終わってゆいの家を出ると夜の公園へ。
壊れたデリシャストーンをジンジャーに見せるマリー。過去の人間は未来のものは直せない。目的地に到着。ちょっくら未来へのプレゼントを用意。
手に持ったスペシャルデリシャストーン(分割前)を掲げると妖精の力も借ります。これからこの街にほかほかハートの蓄積装置を作る。いつか災いが訪れたときにこの世界を守れるように。ジンジャーはスペシャルデリシャストーンを作った天才。そんな彼でもこの世界にクッキングダムの技術を再現するのは不可能。
一番難しいことが大抵一番正しい。調べたところによると自分たちの力を限界まで注げば可能。事前調査は大事。そんなこと言ってた悪の組織の幹部がついさっきいたなぁ。この装置は最後の切り札。それゆえに自分たちの記憶も封印する。妖精たちの記憶が消えた理由もこれ。知らなければ情報漏洩しない理論。だからみんなにだけ教える。
よねの孫! 一世が呼びかけると二世が起きます。ここでタイムリミット。最後に師匠からアドバイス。シナモンに会え。あいつなら石を直せる。俺の財布を役立てろ。未来を頼んだ。
「よねさんによろしく!」
ゆい達が元の時代に戻ると、一世はすべての力を使って装置を完成させます。その代償にセルフ転生。
戻ったゆい達の目の前に傷ついたブラペとウバウゾーの姿。すぐに臨戦態勢。
負傷したブラペ。しかし石の力によって自動回復。気が付いたブラペは自分を介抱していたマリーを見てびっくり仰天。そのデリシャストーンはシナモンが持っていたもの。真面目な顔で彼に問うマリー。疑念が確信に変わります。
ラインズで攻撃。それを耐えたウバウゾーは円盤を放って反撃。すかさずスパイシーが割って入ると足を使ってヤムヤムを跳躍させます。スパイシー何気に戦闘センス高ぇんだよな。狙いを外れた円盤はそのまま地面を転がっていきます。
「(作画に)気合が入っていますね」
「(クリスマス近いから)当然!」
会社の未来のためにもここが踏ん張りどころ。帰ってきた円盤に狙われるフィナーレ。それをプレシャスが抑え込むと必殺の2000キロカロリーパンチ。これを叩き込めれば勝ち確定。
戦闘が終わるとブラペもどこかへ。無事と聞いて胸を撫で下ろすプレシャス。
過去に行っている間眠っていたコメコメがお婆ちゃんに会えた?と訊ねると
「ずっとあたしと一緒にいてくれたんだ」
「〈どこにいてもあなたを思ってる。今もこうして空の上からね〉」
③次回予告
終わりに向けて主人公回ラッシュ。
○トピック
このためにナレーションが存在した回。
すべてはこのときのために。みたいな回収のされ方好き。魔法つかいで世界創生の神話が語られましたが、あれも砕けたダイヤモンドがそれぞれの世界に残ってまた一つになるっていう流れで、ああいう巡り巡って解決のための鍵が今ここにある、みたいな風呂敷の広げ方と畳み方好きです。デリシャスはそれを20年のスパンでやったというわけ。
本筋的にはジンジャー(クッキングダム)関連の情報開示エピソードで黒幕の示唆、師匠とマリーの関係、舞台がおいしーなタウンである理由が明かされています。翻って現代のシナモンへと話が移る。これは拓海のルーツにも関わるので円環しながら話が前進しています。師匠もお婆ちゃんも現在では故人。彼らが残した遺産の一つは装置として、もう一つは精神として今を生きる人の礎になっている構図は本作の世界観を広げています。一緒に笑顔で食事をする横軸。それを守ろうと継承する縦軸。終盤に入って土台が固まってきました。
その間に挟まれるゆいとお婆ちゃんの邂逅はシンプルに強い。この出会いは何か新しい事実を発見するとか、悩みを解決するようなものではありません。そもそもゆいに悩みはない。幸福な子どもだから。だからこそ強い。子どもがご飯食べてそれを見守る保護者がいる。子ども時代の幸せが何かっていったらこういう単純な構図(記憶)だと思いますね。食べるものに困らなくて、自分を愛してくれる人がいる(いた)。それだけで十分戦えるんだ!を体現するのが本作の主人公。幸せそうにおにぎり食べているだけでそれがヒシヒシと伝わってきます。
ナレーションが最後に締めているようにこの世界は大人たちに見守られ託されている。大人であるマリーも師匠から見れば子どものようなもの。彼から受け継いだものを鍵にしているという点では本作の文脈に則った人物です。それぞれが生き方と源泉を持っている。それに翻弄されながらも決して手放すことができない。
事件の裏に隠された陰謀。そんなきな臭い世界でおにぎりを嬉しそうにもぐもぐと食べる子どもがいる。そんな子どもこそが世界を救う。物語は終盤。彼女の腕の見せ所。
①ルーツを探れ
みんなでお出かけ。行き先は20年前。オムスビセンコメシマッセー! お前はもう少し自分の能力に疑問持った方がいいぞ。
時空のゲートを通って到着。建設中の招き猫。到着と同時にコメコメは気絶するように昏睡。メンメンによると時間移動は一生に一回だけの秘技。起きたら元の時間に戻る。それならレシピボンを盗まれるのを防止すれば良かったのでは?とあまね。それは出来ないと焦った様子で話すメンメン。歴史改変は禁忌。そんなことしたら力が封じられて元の時代に戻れなくなる。けど会って話すのはOK。戻るときに記憶を消去してくれる。細かいところでアフターケアばっちり。改変の判定って誰がしてるんだろうな。メンメンにしてもパムパムにしてもやたら詳しいんだけど説明書みたいなのあるの?
ゆいの実家。脳裏に蘇る祖母のお葬式。
通りがかった拓海母(予定)がマリーの格好を見て話しかけてきます。
緊張するゆい。だけどお婆ちゃんの声を聞いた途端に顔色が変化。目の前に立つお婆ちゃん。時系列的に50代くらい。この当時はセミロング。実物を前に呆気にとられるゆいを友人たちが励まします。このシーンは12話を彷彿とさせます。普段は思い切りが良いゆいでも足が止まることがある。
家に上がると関係者勢ぞろい。はごろも堂は以前らんが救おうとした和菓子屋さん。又三郎さん。あまねの両親。今日はジンジャーのお別れ会。そこにゆいの父(予定)もやってきます。ちなみに母は板前修業をしているらしく不在。お目当て不在で苦笑いする父。母がジンジャーを知らない(母からの情報提供がない)のは修行期間中だったからか。
流れるようにマリーたちもお別れ会に参加&お手伝い。記憶どおりの柔らかい声で話すお婆ちゃんにゆいは嬉しそうに笑います。
家の飾りつけ。ジンジャー最近悩んでいたよね? 今は元どおり。みんなよねさんの影響を受けて柔和&お節介。招き猫好き。宗教の教祖様になれそう。
そんな話をしているとようやく本人登場。プロレスラーの覆面みたいな格好。クックファイター・グランデ・ジンジャー。……熟練の(コスプ)レイヤーかよ。師匠!と童心に帰ったように感激するマリー。この人、師匠の財布持ってるくらいだし思い入れ強いよね。
一目でマリちゃん?と思い当たるジンジャー。猫じゃらしを振られ確信。お前らどういう関係なの?
ジンジャーの部屋で事情説明。コメックス一世、パムパム、メンメンも登場。同一人物と会っても別に消滅したりはしないらしい。それはドッペルゲンガーか?
本題。レシピボン盗難事件について。シナモンを貶めるために起こったものではないかと考えるジンジャー。彼はシナモンの潔白を信じていますが証拠を覆せない。黒幕がいるとすればその用意周到さが気になる。冤罪に気づいていたけどそれを覆す新たな証拠が見つからなかったのでシナモン犯人説が確定したってわけね。
黒幕はシナモンを貶めて何かを手に入れいつかこの世界を巻き込む事件を起こすはず。20年越しの計画とは迂遠にもほどがある。であればこそ、おいしーなタウンで出会った人たちと別れるのを迷っていたと話すジンジャー。空白期間があったのはそのため。調査のために現地に来たら情が移っちゃったパターン。
そんな彼の背中を押したのがよねさん。「悩みとぬか床は眺めたままじゃダメになる」。その言葉を受けてできることをすると話すジンジャー。一体何を? 彼を呼ぶよねさんの声。話の続きはお別れ会の後で。
お別れ会。
団らん中もお婆ちゃんを探すゆい。台所に行くと手伝ってくれる?と誘われます。その後ジンジャーの部屋へ。
おむすびを嬉しそうにもぐもぐするゆい。完全に童心に帰ってるな。これがこの子の根幹なんだってハッキリとわかる。以前にも述べましたが彼女は"幸福な子ども" 純度100%。察したお婆ちゃんから私と話したいことがあるのかな?と水を向けられます。
「よねさんと話したいって思うんですけど、なんだか側に行くと言葉にならなくて……嬉しくて…すみません」
そんな彼女の頭を撫でながら他人って感じがしないと答えるお婆ちゃん。
その瞬間堰を切ったように言葉が飛び出していきます。「素敵を言葉をいっぱい持ってますよね!」「ごはんは笑顔が大好きです!」。お婆ちゃん大好きって飛び込むほど子どもじゃない。けど大好きでしょうがない。それをよく表したシーン。彼女にいたく興味を覚えるお婆ちゃん。初対面なのになぜそれを知っているのか。それに答えられないでいると深く追求はせず、これはバトンだと言います。
「娘を生んだとき思ったんだけど、この子もいつか私が感じたような幸せを喜び、そして同じような苦労もするんだろうなって」
「だからね、次の世代が壁に突き当たったとき乗り越えられるようにお手伝いができたら…。そうしてバトンを渡していけばきっと素敵な明日が来るんじゃないかと思ってね」
言葉だから忘れられることも役に立たないこともある。でもちょっとだけでもいい。もしも何かの力になれれば。
「私がいなくなっても大切な子たちを支えられるかもしれないでしょ」
「はい!」
その言葉にゆいは深く感じ入ります。
②バトンは委ねられた
一方その頃現在。
母の買い物を手伝う拓海。お昼ごはんはおむすびにしよう。じゃあ帰って作るか。…っていうか自炊マジ消えて。セクレトルー。自炊まで否定するのかお前。
レシピッピを強奪したセクレトルーをブラペが追跡。プリキュアの姿が見えないことから彼女たちが街を離れていると推察するセクレトルー。例の警報システムは範囲が限られている。相手の調査は基本。人気のない場所まで来るとウバウゾー召喚。プリキュア不在の今、ブラペだけが頼り。
新アイキャッチ2個目。
お別れ会が終わってゆいの家を出ると夜の公園へ。
壊れたデリシャストーンをジンジャーに見せるマリー。過去の人間は未来のものは直せない。目的地に到着。ちょっくら未来へのプレゼントを用意。
手に持ったスペシャルデリシャストーン(分割前)を掲げると妖精の力も借ります。これからこの街にほかほかハートの蓄積装置を作る。いつか災いが訪れたときにこの世界を守れるように。ジンジャーはスペシャルデリシャストーンを作った天才。そんな彼でもこの世界にクッキングダムの技術を再現するのは不可能。
一番難しいことが大抵一番正しい。調べたところによると自分たちの力を限界まで注げば可能。事前調査は大事。そんなこと言ってた悪の組織の幹部がついさっきいたなぁ。この装置は最後の切り札。それゆえに自分たちの記憶も封印する。妖精たちの記憶が消えた理由もこれ。知らなければ情報漏洩しない理論。だからみんなにだけ教える。
よねの孫! 一世が呼びかけると二世が起きます。ここでタイムリミット。最後に師匠からアドバイス。シナモンに会え。あいつなら石を直せる。俺の財布を役立てろ。未来を頼んだ。
「よねさんによろしく!」
ゆい達が元の時代に戻ると、一世はすべての力を使って装置を完成させます。その代償にセルフ転生。
戻ったゆい達の目の前に傷ついたブラペとウバウゾーの姿。すぐに臨戦態勢。
負傷したブラペ。しかし石の力によって自動回復。気が付いたブラペは自分を介抱していたマリーを見てびっくり仰天。そのデリシャストーンはシナモンが持っていたもの。真面目な顔で彼に問うマリー。疑念が確信に変わります。
ラインズで攻撃。それを耐えたウバウゾーは円盤を放って反撃。すかさずスパイシーが割って入ると足を使ってヤムヤムを跳躍させます。スパイシー何気に戦闘センス高ぇんだよな。狙いを外れた円盤はそのまま地面を転がっていきます。
「(作画に)気合が入っていますね」
「(クリスマス近いから)当然!」
会社の未来のためにもここが踏ん張りどころ。帰ってきた円盤に狙われるフィナーレ。それをプレシャスが抑え込むと必殺の2000キロカロリーパンチ。これを叩き込めれば勝ち確定。
戦闘が終わるとブラペもどこかへ。無事と聞いて胸を撫で下ろすプレシャス。
過去に行っている間眠っていたコメコメがお婆ちゃんに会えた?と訊ねると
「ずっとあたしと一緒にいてくれたんだ」
「〈どこにいてもあなたを思ってる。今もこうして空の上からね〉」
③次回予告
終わりに向けて主人公回ラッシュ。
○トピック
このためにナレーションが存在した回。
すべてはこのときのために。みたいな回収のされ方好き。魔法つかいで世界創生の神話が語られましたが、あれも砕けたダイヤモンドがそれぞれの世界に残ってまた一つになるっていう流れで、ああいう巡り巡って解決のための鍵が今ここにある、みたいな風呂敷の広げ方と畳み方好きです。デリシャスはそれを20年のスパンでやったというわけ。
本筋的にはジンジャー(クッキングダム)関連の情報開示エピソードで黒幕の示唆、師匠とマリーの関係、舞台がおいしーなタウンである理由が明かされています。翻って現代のシナモンへと話が移る。これは拓海のルーツにも関わるので円環しながら話が前進しています。師匠もお婆ちゃんも現在では故人。彼らが残した遺産の一つは装置として、もう一つは精神として今を生きる人の礎になっている構図は本作の世界観を広げています。一緒に笑顔で食事をする横軸。それを守ろうと継承する縦軸。終盤に入って土台が固まってきました。
その間に挟まれるゆいとお婆ちゃんの邂逅はシンプルに強い。この出会いは何か新しい事実を発見するとか、悩みを解決するようなものではありません。そもそもゆいに悩みはない。幸福な子どもだから。だからこそ強い。子どもがご飯食べてそれを見守る保護者がいる。子ども時代の幸せが何かっていったらこういう単純な構図(記憶)だと思いますね。食べるものに困らなくて、自分を愛してくれる人がいる(いた)。それだけで十分戦えるんだ!を体現するのが本作の主人公。幸せそうにおにぎり食べているだけでそれがヒシヒシと伝わってきます。
ナレーションが最後に締めているようにこの世界は大人たちに見守られ託されている。大人であるマリーも師匠から見れば子どものようなもの。彼から受け継いだものを鍵にしているという点では本作の文脈に則った人物です。それぞれが生き方と源泉を持っている。それに翻弄されながらも決して手放すことができない。
事件の裏に隠された陰謀。そんなきな臭い世界でおにぎりを嬉しそうにもぐもぐと食べる子どもがいる。そんな子どもこそが世界を救う。物語は終盤。彼女の腕の見せ所。
第37話「ひそむ怪しい影…あまねの文化祭フィナーレ!」
○今週のメニュー
①ナルシストルー再び
ナルシストルーがクッキングダムに情報を流そうとしている。偽の情報だろうが一応手は打つ。
セクレトルーが放ったドローンがナルシストルーを襲撃……しようとして返り討ち。予期していたらしい。鹵獲したドローンを持ってゲートを通るとおいしーなタウンの近くへ。
今日は文化祭。しんせん祭。うまか祭。呼び方統一しろ。
学内を堂々と歩くナルシストルー。めちゃ不審者。一般客も入れるので堂々としていれば誰も何も言わない理論。彼の姿を発見して動揺するあまね。現在投獄中のはず。見間違いかと思い直します。
マリーも妖精を伴って入場。今年は料理に力を入れているらしくどこもかしこも料理店で賑わっています。彼の目的はもう一つ。あまねの親からジンジャーについて聞く。
まずはゆい達のクラスに顔出し。席についた瞬間に頼んでもないメニューが出されます。炭水化物マシマシセット。おにぎりに焼きそばパンにラーメン。どんだけだよ、と思うけど実際ラーメンセット=炭水化物セットだったりする。それにしても炭水化物カフェとかコンセプトが尖りすぎている。みんな料理の出し物だから徹底的に特化して差別化しているのかもしれない。
あまねのクラスはどこなのか聞くマリー。どうやらジンジャーが昔彼女の店に通っていたらしい。
学校に忍び込んだナルシストルーは白衣を拝借。流石にあの格好は目立つか。ついでにドローンを改造して何かの装置を製作。
あまねと合流。実行委員長の彼女もクラスの出し物に合わせた仮装。このクラスはハロウィン。
両親に訊ねるとよねさんの家にしばらく滞在していたらしい。振り出しに戻るっていうかゆいのお母さんに聞いた方が早かったかもしれない。ペットというのは妖精のことか。こうなることを予想していたのか、いつか自分と似たような格好をした者が来るかもしれないから仲良くしてくれと言伝があったと話す両親。20年越しに実現。ますますわけがわからなくなるマリー達。
あまねが応対。またしてもナルシストルーの影。
果彩兄弟は生徒会室でリモコンの修理。副会長のもえに頼まれたものの上手くいかない。
白衣を来たナルシストルーを先生と勘違いして呼び止めます。違うと言いたいところだけどタイミングが悪いことにゆい達が通りがかったので生徒会室に避難。そのまま成り行きで修理を手伝うことに。サクッと完了。嫌々手伝っていたわりに褒められて悪い気はしない。チョロい。
襲撃に失敗しおいしーなタウンに潜伏したとの報を受けたセクレトルーは自ら出撃。
みんなで拓海のクラスへ。こちらはそば店。
ジンジャーの手がかりを失うマリー。こうなったら最後の手段。コメコメの力を借りるしかない。まさか昔に戻って直接聞くとかじゃねーよな?
ナルシストルーの幻影に悩まされるあまね。そこに拓海がそばを抱えてやってきます。ちなみにこのシーンでわかるようにあまねと拓海は別のクラス。侍の格好で給仕とかもうコンセプトわかんねーな。とりあえず貸衣装屋が繁盛しているのだけはわかる。手打ちそばの出来にゆいも絶賛。彼女が気をよくしたことに満足すると言葉少なに去っていきます。らんが振り返ってるけど、何かフラグ立ってたりしない?
マリーに通信。ナルシストルー脱走の知らせ。
②ジェントルーとナルシストルーの今
さらっとアイキャッチ変更。やっぱ第3形態が好きだな。シニヨン的なシルエットって独特で可愛いよね。
警備は万全()だったのになぜ? ワープ装置に関しては偽造ストーンの効果だろうけどそもそもこの技術が流出技術。何か裏があるのでは?と昼行灯な王も流石に訝しみ始めます。あまねの目撃どおりなら今彼は学校にいる。手分けして捜索。
生徒会室で発見。
あまねが中に入る前にもえがお礼を言って頭を下げます。お礼の品にりんご飴を進呈。案の定拒絶するナルシストルー。しかしチョロいことがバレているので簡単に乗せられると一口。一瞬息を呑むと二口目。その姿にあまねの表情が変わります。
「これがうまいというものか……」
その言葉にさらに驚きを覚えるあまね。
妹が作ったんだよとみつきが伝えると素直に会ってみたいと頷くナルシストルー。以前マリーが言っていたことを思い出すあまね。その間も彼はりんご飴をかじり続けます。
そこにセクレトルー。りんご飴が消失。すぐに彼女の仕業だと気づくも反応が遅れて囚われの身に。こいつ立場的に逃げ場がないな。
ナルシストルーを抱え……いやなんだその運び方。逃走するセクレトルー。
こんなこともあろうかと例の装置を使って自分を小さくして捕縛を逃れるナルシストルー。でも見つかってしまったら意味がない。握りつぶされそうになったので元の大きさに。結局元の木阿弥。
情報のリークはブラフで、それを阻止しようと動いたブンドル団を利用して脱走するのが彼の目的。悪くないアイデアだけど結果としてセクレトルーが一枚上手。そこにあまね。レシピッピとナルシストルーを解放しろ。
彼女の意外な言葉に2人とも反応。しかるべき場所に戻してとことん反省してもらうため。その言葉にカチンと来たナルシストルーはいつもの挑発。しかしもうその手には乗らない。期待した反応が得られず顔をしかめるナルシストルー。
みんなと合流。ウバウゾーを召喚しいつものバトルフィールドへ。
戦闘はプリキュア優勢。それを見たナルシストルーは早速憎まれ口。お前ほんと黙ってられないタチだな。その口が災いして戦場に放り出されます。間一髪救ったのはフィナーレ。正義を成すのに私怨は不要。33話で反省済。久しぶりにファンファーレ。この技BGMかっこいいからフルで聞きたいよね。だけどクリスマスも近いのでタクト優先。
セクレトルーが撤退したことでナルシストルーの捕縛が解除。
恩を着せるつもりか? ナルシストルーの言葉に奴らのやろうとしたことが許せなかっただけだとフィナーレ。くだらん、と返しながらも懐から装置を取り出すと投げてよこします。それでオレ様を小さくすれば転送できる。できたっけ?と思ったけどウォッチの転送機能のこと。
自分から捕まりに? なぜ? 困惑しているとブンドル団から身を守るためとそれっぽい理由をつけるナルシストルー。餞別とばかりにりんご飴を見せると嬉しそうに飛びつきます。このりんご飴、生徒会室から移動したときに急いで在庫取りに行ってたかと思うと微笑ましい。ツンデレな反応をする彼に満足そうな表情を浮かべます。
閉会式。
一度辞めようと思ったと内心を明かすあまね。けれどみんなを笑顔にしたい。その大事な気持ちを失わず続けてこられたのはみんなの支えがあったから。会長の感謝に応えるように生徒会から返礼。修理した装置を使ってサプライズ。お兄さん達とナル先生が手伝ってくれたともえが伝えます。
こうして生徒会長の最後の仕事が終わります。
再び捕虜となるナルシストルー。懐からりんご飴。持ち物検査しろよ。万全な警備とは何なのか。
しかしそのおかげで彼にも楽しい食事の時間が訪れます。
③次回予告
この手に限る。
○トピック
コメックスが禁忌生物な件。厳重に管理すべき対象だろ。
ジェントルーとナルシストルーの締め。
この2人は独特な関係というか、元々はゴーダッツに洗脳されたあまねをナルシストルーが利用するというそれ自体は重い話です。が、その内面を観察するとお互いに意地の張り合いに近いことが見て取れます。食べ物にいい思い出がなくその反動で常に憎まれ口を叩く彼と、正義感の強さが自分自身にも向く彼女は剣山の上に立ってお互いを刺し合うみたいな様相を呈していました。
普通こういうエピソードは救済とか相互理解の方向になるんですが、以前から述べているとおりこの物語は個人個人の生い立ちや思い込み、性格の歪み(極端さ)が根っこにあります。インタビュー記事とか読むと特にその意図はなさそうなんですが、私が見る限りそういう物語だと思います。だってみんな(ゆい以外)自分に苦労してるもん。自分を持て余している。
だからあまねとナルシストルーの関係も罪と罰、贖罪、マイノリティへの理解とかそういうのよりも、一個人としての落ち着きが課題解決の前提になっています。食わず嫌いだったけどりんご飴食べたら意外とうまいじゃん。食べられるじゃん。あいついけ好かなかったけど意外と素直。自分は正しいことをすればいい。たったそれだけのことで自然と折り合いがつく。
お互いにやるべきことをやれば話が5秒で終わるのに、意地を張り合って何年も何十年も不毛な争いになることってあるよね。人間がバカだなって思う場面は大体こういう場面なんだけど、みんなバカだから同じことやるんだよね。私もそう。人間の特性欄にバカって書いてあるからしょうがない。
らんのように強みに変えたり、ここねのように話し合って解決したり、あまねやナルシストルーのように矛を収めたり、それぞれが(自分自身の)バカとの付き合い方を覚える。それはバカバカしいようで本当に何十年もあるいは終生叶えられないことでもある。一人ひとりがそんなでこぼこ道を歩いている。
そして厄介なのはそれが交差していること。デリシャスで言えば20年前から。それを紐解くことはゆいの源流にも関わってくる。本作で唯一何の問題も抱えていない無敵の子ども。祖母との邂逅は彼女に何をもたらすのか。
①ナルシストルー再び
ナルシストルーがクッキングダムに情報を流そうとしている。偽の情報だろうが一応手は打つ。
セクレトルーが放ったドローンがナルシストルーを襲撃……しようとして返り討ち。予期していたらしい。鹵獲したドローンを持ってゲートを通るとおいしーなタウンの近くへ。
今日は文化祭。しんせん祭。うまか祭。呼び方統一しろ。
学内を堂々と歩くナルシストルー。めちゃ不審者。一般客も入れるので堂々としていれば誰も何も言わない理論。彼の姿を発見して動揺するあまね。現在投獄中のはず。見間違いかと思い直します。
マリーも妖精を伴って入場。今年は料理に力を入れているらしくどこもかしこも料理店で賑わっています。彼の目的はもう一つ。あまねの親からジンジャーについて聞く。
まずはゆい達のクラスに顔出し。席についた瞬間に頼んでもないメニューが出されます。炭水化物マシマシセット。おにぎりに焼きそばパンにラーメン。どんだけだよ、と思うけど実際ラーメンセット=炭水化物セットだったりする。それにしても炭水化物カフェとかコンセプトが尖りすぎている。みんな料理の出し物だから徹底的に特化して差別化しているのかもしれない。
あまねのクラスはどこなのか聞くマリー。どうやらジンジャーが昔彼女の店に通っていたらしい。
学校に忍び込んだナルシストルーは白衣を拝借。流石にあの格好は目立つか。ついでにドローンを改造して何かの装置を製作。
あまねと合流。実行委員長の彼女もクラスの出し物に合わせた仮装。このクラスはハロウィン。
両親に訊ねるとよねさんの家にしばらく滞在していたらしい。振り出しに戻るっていうかゆいのお母さんに聞いた方が早かったかもしれない。ペットというのは妖精のことか。こうなることを予想していたのか、いつか自分と似たような格好をした者が来るかもしれないから仲良くしてくれと言伝があったと話す両親。20年越しに実現。ますますわけがわからなくなるマリー達。
あまねが応対。またしてもナルシストルーの影。
果彩兄弟は生徒会室でリモコンの修理。副会長のもえに頼まれたものの上手くいかない。
白衣を来たナルシストルーを先生と勘違いして呼び止めます。違うと言いたいところだけどタイミングが悪いことにゆい達が通りがかったので生徒会室に避難。そのまま成り行きで修理を手伝うことに。サクッと完了。嫌々手伝っていたわりに褒められて悪い気はしない。チョロい。
襲撃に失敗しおいしーなタウンに潜伏したとの報を受けたセクレトルーは自ら出撃。
みんなで拓海のクラスへ。こちらはそば店。
ジンジャーの手がかりを失うマリー。こうなったら最後の手段。コメコメの力を借りるしかない。まさか昔に戻って直接聞くとかじゃねーよな?
ナルシストルーの幻影に悩まされるあまね。そこに拓海がそばを抱えてやってきます。ちなみにこのシーンでわかるようにあまねと拓海は別のクラス。侍の格好で給仕とかもうコンセプトわかんねーな。とりあえず貸衣装屋が繁盛しているのだけはわかる。手打ちそばの出来にゆいも絶賛。彼女が気をよくしたことに満足すると言葉少なに去っていきます。らんが振り返ってるけど、何かフラグ立ってたりしない?
マリーに通信。ナルシストルー脱走の知らせ。
②ジェントルーとナルシストルーの今
さらっとアイキャッチ変更。やっぱ第3形態が好きだな。シニヨン的なシルエットって独特で可愛いよね。
警備は万全()だったのになぜ? ワープ装置に関しては偽造ストーンの効果だろうけどそもそもこの技術が流出技術。何か裏があるのでは?と昼行灯な王も流石に訝しみ始めます。あまねの目撃どおりなら今彼は学校にいる。手分けして捜索。
生徒会室で発見。
あまねが中に入る前にもえがお礼を言って頭を下げます。お礼の品にりんご飴を進呈。案の定拒絶するナルシストルー。しかしチョロいことがバレているので簡単に乗せられると一口。一瞬息を呑むと二口目。その姿にあまねの表情が変わります。
「これがうまいというものか……」
その言葉にさらに驚きを覚えるあまね。
妹が作ったんだよとみつきが伝えると素直に会ってみたいと頷くナルシストルー。以前マリーが言っていたことを思い出すあまね。その間も彼はりんご飴をかじり続けます。
そこにセクレトルー。りんご飴が消失。すぐに彼女の仕業だと気づくも反応が遅れて囚われの身に。こいつ立場的に逃げ場がないな。
ナルシストルーを抱え……いやなんだその運び方。逃走するセクレトルー。
こんなこともあろうかと例の装置を使って自分を小さくして捕縛を逃れるナルシストルー。でも見つかってしまったら意味がない。握りつぶされそうになったので元の大きさに。結局元の木阿弥。
情報のリークはブラフで、それを阻止しようと動いたブンドル団を利用して脱走するのが彼の目的。悪くないアイデアだけど結果としてセクレトルーが一枚上手。そこにあまね。レシピッピとナルシストルーを解放しろ。
彼女の意外な言葉に2人とも反応。しかるべき場所に戻してとことん反省してもらうため。その言葉にカチンと来たナルシストルーはいつもの挑発。しかしもうその手には乗らない。期待した反応が得られず顔をしかめるナルシストルー。
みんなと合流。ウバウゾーを召喚しいつものバトルフィールドへ。
戦闘はプリキュア優勢。それを見たナルシストルーは早速憎まれ口。お前ほんと黙ってられないタチだな。その口が災いして戦場に放り出されます。間一髪救ったのはフィナーレ。正義を成すのに私怨は不要。33話で反省済。久しぶりにファンファーレ。この技BGMかっこいいからフルで聞きたいよね。だけどクリスマスも近いのでタクト優先。
セクレトルーが撤退したことでナルシストルーの捕縛が解除。
恩を着せるつもりか? ナルシストルーの言葉に奴らのやろうとしたことが許せなかっただけだとフィナーレ。くだらん、と返しながらも懐から装置を取り出すと投げてよこします。それでオレ様を小さくすれば転送できる。できたっけ?と思ったけどウォッチの転送機能のこと。
自分から捕まりに? なぜ? 困惑しているとブンドル団から身を守るためとそれっぽい理由をつけるナルシストルー。餞別とばかりにりんご飴を見せると嬉しそうに飛びつきます。このりんご飴、生徒会室から移動したときに急いで在庫取りに行ってたかと思うと微笑ましい。ツンデレな反応をする彼に満足そうな表情を浮かべます。
閉会式。
一度辞めようと思ったと内心を明かすあまね。けれどみんなを笑顔にしたい。その大事な気持ちを失わず続けてこられたのはみんなの支えがあったから。会長の感謝に応えるように生徒会から返礼。修理した装置を使ってサプライズ。お兄さん達とナル先生が手伝ってくれたともえが伝えます。
こうして生徒会長の最後の仕事が終わります。
再び捕虜となるナルシストルー。懐からりんご飴。持ち物検査しろよ。万全な警備とは何なのか。
しかしそのおかげで彼にも楽しい食事の時間が訪れます。
③次回予告
この手に限る。
○トピック
コメックスが禁忌生物な件。厳重に管理すべき対象だろ。
ジェントルーとナルシストルーの締め。
この2人は独特な関係というか、元々はゴーダッツに洗脳されたあまねをナルシストルーが利用するというそれ自体は重い話です。が、その内面を観察するとお互いに意地の張り合いに近いことが見て取れます。食べ物にいい思い出がなくその反動で常に憎まれ口を叩く彼と、正義感の強さが自分自身にも向く彼女は剣山の上に立ってお互いを刺し合うみたいな様相を呈していました。
普通こういうエピソードは救済とか相互理解の方向になるんですが、以前から述べているとおりこの物語は個人個人の生い立ちや思い込み、性格の歪み(極端さ)が根っこにあります。インタビュー記事とか読むと特にその意図はなさそうなんですが、私が見る限りそういう物語だと思います。だってみんな(ゆい以外)自分に苦労してるもん。自分を持て余している。
だからあまねとナルシストルーの関係も罪と罰、贖罪、マイノリティへの理解とかそういうのよりも、一個人としての落ち着きが課題解決の前提になっています。食わず嫌いだったけどりんご飴食べたら意外とうまいじゃん。食べられるじゃん。あいついけ好かなかったけど意外と素直。自分は正しいことをすればいい。たったそれだけのことで自然と折り合いがつく。
お互いにやるべきことをやれば話が5秒で終わるのに、意地を張り合って何年も何十年も不毛な争いになることってあるよね。人間がバカだなって思う場面は大体こういう場面なんだけど、みんなバカだから同じことやるんだよね。私もそう。人間の特性欄にバカって書いてあるからしょうがない。
らんのように強みに変えたり、ここねのように話し合って解決したり、あまねやナルシストルーのように矛を収めたり、それぞれが(自分自身の)バカとの付き合い方を覚える。それはバカバカしいようで本当に何十年もあるいは終生叶えられないことでもある。一人ひとりがそんなでこぼこ道を歩いている。
そして厄介なのはそれが交差していること。デリシャスで言えば20年前から。それを紐解くことはゆいの源流にも関わってくる。本作で唯一何の問題も抱えていない無敵の子ども。祖母との邂逅は彼女に何をもたらすのか。
第36話「らんがデビュー!?きらめくグルメ・エモーション!」
○今週のメニュー
①グルメインフルエンサー
ぱんだ軒に取材を申し入れるTV番組スタッフ。人気番組の名にらんは喜色満面。明日撮影するので協力して欲しい。そのやり方で今まで仕事できてたんならいい商売だな。
「何?取材…ねぇ。邪魔ぁ、すんじゃねぇよ?」(意訳:よろしくお願いします)
らんの表情。
しかしリポーターの名を聞いた瞬間らんは素っ頓狂な声をあげます。
翌日ゆい達に報告。
リポーターはギャル曽根とタテモッティ。前者は一応ここねも知っている。後者はグルメインフルエンサー。キュアスタを開きながらうっとりと説明するらん。見習って特訓しているけどこのレベルには到達できない。
先生がやってくると将来の仕事についてアンケート。らんはグルメインフルエンサーと記入。信者作ってモノ売る商売かな?(偏見) 世の中見てると何も考えてない人って結構多いから有名になりさえすればいけそう。
思い直して消しゴムで半分消すも心に引っかかるらん。
セクレトルーは今日もSNSをチャック。タテモッティの記事は彼女も愛読者。さっそく「いいね」。もうなんて言うか、いや、いいんだけどさ。コメント欄を読むとそれに近いものは作れるとのコメントが。それを見たセクレトルーは「料理はプロに任せろっつぅの」「誤った考えのもとは奪ってしまいましょう」と反論。お、それが彼女の料理へのスタンスか。
撮影当日。
ギャル曽根とタテモッティが街に現れると人集り。早速サインを求める声。「恐悦至極」。お前かよ。こっち向いてーと写真をねだる声。「ありがとうございま~す」。お前かよ。しれっと入り込む果彩兄弟。こいつら手慣れてやがる。ところでカメラさんより過ぎじゃないですかね? 賑やかな商店街にポツンとシャッターのお店。
ジンジャーの情報を求めて商店街を周るマリー。しかし手がかりが見つからず。又三郎さんの話だと目立つ格好のはずなのだが。
いよいよぱんだ軒の取材。ギャル曽根のラーメンでけぇ。
店主にこだわりポイントを訊ねると……ガチガチに固まってしょうもないダジャレを連発。あがり症らしい。母の指示でらんにお鉢が回ります。ちなみに店内にはゆい達も。らんがテレビに出ると知って期待。お料理紹介は得意だもんね、らんならできる、とハードルを上げます。なお本人は恐慌状態。
案の定ダメだったのでリポーターが場を繋ぎます。タテモッティはルー語系の人か。
取材が終わった途端もとに戻る父。今更。普通にギャル曽根と会話してるゆいの安定感。
上手く話せず落ち込むらんを励ますタテモッティ。憧れていてキュアスタにも投稿しているとゆいが話すと興味を持ってくれます。しかしらんは恐縮してしまって月とスッポン、いや高級食材だから靴の裏のガムです、と卑屈に。そのしゃべりさっきできたら良かったのにな。笑いながら自分もそうだったと答えるタテモッティ。でも諦めなかった。1万回失敗しても1回も諦めなかったとお手製のノートを見つめます。そうしたら夢がカムトゥルーした。言ってることはわからないけど言いたいことはわかるのって大事だよね。
取材クルーを影から見つめるらん達。
あのノートにはお店のことがびっしり書いてある。らんが料理研究で書いていたのと同じですね。タテモッティはらんの上位互換と見なしていい。事前に下調べはちゃんとしてある。知識に裏打ちされたリポート。それだけ本気だということだ。あまねはらんの肩を叩くと「らんが落ち込むのもまた本気だからだろう?」「素敵なことじゃないか」と称えます。
②エキセントリックな変人
杏仁豆腐を求める声。家で再現などさせるものか。セクレトルーが襲撃。
騒ぎを聞きつけたタテモッティが闖入。踏み潰されそうになったところをらんが間一髪救出。しかし手放したノートはクシャクシャに。本人は気絶してくれたのでいつもの流れで変身。
ウバウゾーが先制。多数のビームを連続射撃。直撃を受けたプレシャス達は動物の型枠に閉じ込められてしまいます。前にもあったな。スパイシーなんか嬉しそう。何あれあんな動物いる!? マリーのリアクション芸が試される。「不覚。カモノハシとは」その体勢でよくわかるな。
バリカッターで救出を試みるもビクともしない。火力今一つだもんなぁ。てか効いたら効いたであぶねぇ。諦めず2発、3発と撃ち続けるヤムヤム。タテモッティを見習ってひたすら打ち込みます。引けるまで引けば当たる確率100%。排出率0.01%でも1万回引けば期待値は63.2%! ……ダメかもしんねぇ(クレジットカードが止まる)。
ヒビが入ったのを見逃さずさらにダメ押し。ついにプレシャスの救出に成功。ヤムヤムってスパイシーと違って新技とか強化が少ないイメージあるけど、その代わりカッターを麺にしたりと本人のやり方で頑張ってる感あるよね。ちなみに2000キロならかすっただけで型枠を破壊できる。運営さん、もうちょっと手心というかバランス調整を。
救出に成功したことに気を取られたプレシャスをヤムヤムがフォロー。パワーが足りない分は行動力でカバー。情熱のパワーで締め。
負けたのにも関わらずどこか余裕なセクレトルー。
ボロボロになったノートを返すらん。
受け取ったタテモッティは大切そうに抱きしめるとお守りみたいなものだったと言います。しかし気を取り直すとらんに協力要請。今度こそらんちゃんのファンタスティックなパワーを。
戻った杏仁豆腐をリポート。
緊張に震えるも杏仁豆腐を食べた途端にいつものアレが発動。変人の習性は裏切らない。タテモッティがそれに続いて無事撮影終了。
らんのセンスを褒め称えるタテモッティ。エキセントリック。その単語に下を向くらん。
「変ってこと?」
その影に重なりながらタテモッティが言葉を重ねます。
「誰にも真似ができないってこと!」
撮影クルーが去り、決意を新たにするらん。
撮影中姿が見えなかったマリーにゆいが訊ねると、ジンジャーを探していたと答えます。又三郎さんにも聞いたけど具体的に何をしていたかは不明。前回らんとここねはジンジャーについて聞いてないので師匠と説明。財布を取り出して見せます。久々のアイテム。
それを見た瞬間パムパムとメンメンが反応。見覚えがある。ジンジャーの名前にも。コメックス一世とジンジャーとで昔この街に来ていた。やはり一世絡んでるか。密入国できるしな。以前パムパムも面識があると言ってたし。ジンジャーと一緒に何かを作っていた。しかしそれ以上記憶を辿れません。画面に映り込むシャッターが閉じられたお店。セクレトルー。
もしかしたら師匠に記憶を封印されたのかも。それだけの理由があった。彼らは一体何を作っていたのか。
謎は深まるばかり。
③次回予告
予定通り脱走に成功。
○トピック
ブラペのこと覚えてるひとゼロ人説。
近年はネットやSNSの普及に伴い自分の上位互換がすぐ見つかってモチベーションが下がるなどと言われたりもします。ですが逆に言えば自分に似ている人間を探しやすくもなっているわけで、そこからヒントを得ることもまたやりやすくなっていると思います。
自分が周囲から浮いているのは知っている。変人なのも何となく気づいている。けど何をしたらいいのかわからない。自分が正常なのか病気なのかもわからない。ほかに自分と同じような人間がいるのだろうか? という人は結構多いと思います。
私からすると逆にびっくりなのですが、みんな自分について自覚が薄かったり勉強しないんですよね。今でこそ発達障害というワードはだいぶ一般的になりましたがそれ以前はあまり知られていなかったし、なんなら今でも自分の浮きっぷりに無自覚な人は多い。ちょっと心理学系の本をかじれば書いてあったりするんですがその発想がないのか、そこまでやる気が無いのか、無自覚なまま躓いて転ぶ人は少なくありません。逆に発達障害などのワードが安易に使われるきらいもあります。
だから私は積極的に自分をシゾイドパーソナリティと呼んでいます。専門家の診断を受けたわけではないですが、私がシゾイドじゃなかったら世のシゾイドと言われている人の9割は対象外でしょう。小金作った途端会社辞めてひきこもり生活を4年続けても平然としていられる奴がシゾイドじゃなかったらなんだってんだよ。シゾイドの素質がある人から見れば私は一つにモデルケースになるでしょう。普通の人には理解し難くても同類には通じるものがあるはずです。
そうは言ってもシゾイドの自然割合は1、2%程度なので日本人でも100万人はいます。ありふれた人種ですね。量産品と言って差し支えない。その程度。その中で一流になれば良い。もちろん私は一流です。良い風に言ってますがこれはシゾイドとしての欠陥やクズさも比例するので自分は社会不適合者だと自信満々に言っているのと同じです。自覚的に生きるとはそういうことです。
人と違うことを自覚しやすい変人は処方箋を書きやすい。というかそれをやらない変人は変人のメリットがない。中学生から自分が変人だと気づけるならそれは武器です。時間という武器を持っている。その時間で色んな手を打てる。その代わり普通の人用のマニュアルは使えないから自分でカスタマイズする必要がある。そこから先は本人の器量。
ある意味でらんはここね以上に孤独な存在です。ここねはコミュ障ではありますが人受けそのものは悪くありません。らんは人によってはドン引きするタイプ。贔屓目に見ても天然ちゃんってところでしょう。癖が強い。その分だけ人との距離が開く。それは劣等感や孤独感が入り込むには十分な距離です。だから変人は意外といるし、何なら上位互換もいるという今回の示唆は逃げ道と目標を同時に兼ねます。
変な奴が堂々と生きてるんだから、自分もやれんじゃね?って感覚大事だよね。
クッキングダム関連も着実に進行中。これまでは主人公たちの預かり知らぬ話でしたが、妖精たちが関わっていたことが明らかになりぐっと距離感が近づいてきました。
①グルメインフルエンサー
ぱんだ軒に取材を申し入れるTV番組スタッフ。人気番組の名にらんは喜色満面。明日撮影するので協力して欲しい。そのやり方で今まで仕事できてたんならいい商売だな。
「何?取材…ねぇ。邪魔ぁ、すんじゃねぇよ?」(意訳:よろしくお願いします)
らんの表情。
しかしリポーターの名を聞いた瞬間らんは素っ頓狂な声をあげます。
翌日ゆい達に報告。
リポーターはギャル曽根とタテモッティ。前者は一応ここねも知っている。後者はグルメインフルエンサー。キュアスタを開きながらうっとりと説明するらん。見習って特訓しているけどこのレベルには到達できない。
先生がやってくると将来の仕事についてアンケート。らんはグルメインフルエンサーと記入。信者作ってモノ売る商売かな?(偏見) 世の中見てると何も考えてない人って結構多いから有名になりさえすればいけそう。
思い直して消しゴムで半分消すも心に引っかかるらん。
セクレトルーは今日もSNSをチャック。タテモッティの記事は彼女も愛読者。さっそく「いいね」。もうなんて言うか、いや、いいんだけどさ。コメント欄を読むとそれに近いものは作れるとのコメントが。それを見たセクレトルーは「料理はプロに任せろっつぅの」「誤った考えのもとは奪ってしまいましょう」と反論。お、それが彼女の料理へのスタンスか。
撮影当日。
ギャル曽根とタテモッティが街に現れると人集り。早速サインを求める声。「恐悦至極」。お前かよ。こっち向いてーと写真をねだる声。「ありがとうございま~す」。お前かよ。しれっと入り込む果彩兄弟。こいつら手慣れてやがる。ところでカメラさんより過ぎじゃないですかね? 賑やかな商店街にポツンとシャッターのお店。
ジンジャーの情報を求めて商店街を周るマリー。しかし手がかりが見つからず。又三郎さんの話だと目立つ格好のはずなのだが。
いよいよぱんだ軒の取材。ギャル曽根のラーメンでけぇ。
店主にこだわりポイントを訊ねると……ガチガチに固まってしょうもないダジャレを連発。あがり症らしい。母の指示でらんにお鉢が回ります。ちなみに店内にはゆい達も。らんがテレビに出ると知って期待。お料理紹介は得意だもんね、らんならできる、とハードルを上げます。なお本人は恐慌状態。
案の定ダメだったのでリポーターが場を繋ぎます。タテモッティはルー語系の人か。
取材が終わった途端もとに戻る父。今更。普通にギャル曽根と会話してるゆいの安定感。
上手く話せず落ち込むらんを励ますタテモッティ。憧れていてキュアスタにも投稿しているとゆいが話すと興味を持ってくれます。しかしらんは恐縮してしまって月とスッポン、いや高級食材だから靴の裏のガムです、と卑屈に。そのしゃべりさっきできたら良かったのにな。笑いながら自分もそうだったと答えるタテモッティ。でも諦めなかった。1万回失敗しても1回も諦めなかったとお手製のノートを見つめます。そうしたら夢がカムトゥルーした。言ってることはわからないけど言いたいことはわかるのって大事だよね。
取材クルーを影から見つめるらん達。
あのノートにはお店のことがびっしり書いてある。らんが料理研究で書いていたのと同じですね。タテモッティはらんの上位互換と見なしていい。事前に下調べはちゃんとしてある。知識に裏打ちされたリポート。それだけ本気だということだ。あまねはらんの肩を叩くと「らんが落ち込むのもまた本気だからだろう?」「素敵なことじゃないか」と称えます。
②エキセントリックな変人
杏仁豆腐を求める声。家で再現などさせるものか。セクレトルーが襲撃。
騒ぎを聞きつけたタテモッティが闖入。踏み潰されそうになったところをらんが間一髪救出。しかし手放したノートはクシャクシャに。本人は気絶してくれたのでいつもの流れで変身。
ウバウゾーが先制。多数のビームを連続射撃。直撃を受けたプレシャス達は動物の型枠に閉じ込められてしまいます。前にもあったな。スパイシーなんか嬉しそう。何あれあんな動物いる!? マリーのリアクション芸が試される。「不覚。カモノハシとは」その体勢でよくわかるな。
バリカッターで救出を試みるもビクともしない。火力今一つだもんなぁ。てか効いたら効いたであぶねぇ。諦めず2発、3発と撃ち続けるヤムヤム。タテモッティを見習ってひたすら打ち込みます。引けるまで引けば当たる確率100%。排出率0.01%でも1万回引けば期待値は63.2%! ……ダメかもしんねぇ(クレジットカードが止まる)。
ヒビが入ったのを見逃さずさらにダメ押し。ついにプレシャスの救出に成功。ヤムヤムってスパイシーと違って新技とか強化が少ないイメージあるけど、その代わりカッターを麺にしたりと本人のやり方で頑張ってる感あるよね。ちなみに2000キロならかすっただけで型枠を破壊できる。運営さん、もうちょっと手心というかバランス調整を。
救出に成功したことに気を取られたプレシャスをヤムヤムがフォロー。パワーが足りない分は行動力でカバー。情熱のパワーで締め。
負けたのにも関わらずどこか余裕なセクレトルー。
ボロボロになったノートを返すらん。
受け取ったタテモッティは大切そうに抱きしめるとお守りみたいなものだったと言います。しかし気を取り直すとらんに協力要請。今度こそらんちゃんのファンタスティックなパワーを。
戻った杏仁豆腐をリポート。
緊張に震えるも杏仁豆腐を食べた途端にいつものアレが発動。変人の習性は裏切らない。タテモッティがそれに続いて無事撮影終了。
らんのセンスを褒め称えるタテモッティ。エキセントリック。その単語に下を向くらん。
「変ってこと?」
その影に重なりながらタテモッティが言葉を重ねます。
「誰にも真似ができないってこと!」
撮影クルーが去り、決意を新たにするらん。
撮影中姿が見えなかったマリーにゆいが訊ねると、ジンジャーを探していたと答えます。又三郎さんにも聞いたけど具体的に何をしていたかは不明。前回らんとここねはジンジャーについて聞いてないので師匠と説明。財布を取り出して見せます。久々のアイテム。
それを見た瞬間パムパムとメンメンが反応。見覚えがある。ジンジャーの名前にも。コメックス一世とジンジャーとで昔この街に来ていた。やはり一世絡んでるか。密入国できるしな。以前パムパムも面識があると言ってたし。ジンジャーと一緒に何かを作っていた。しかしそれ以上記憶を辿れません。画面に映り込むシャッターが閉じられたお店。セクレトルー。
もしかしたら師匠に記憶を封印されたのかも。それだけの理由があった。彼らは一体何を作っていたのか。
謎は深まるばかり。
③次回予告
予定通り脱走に成功。
○トピック
ブラペのこと覚えてるひとゼロ人説。
近年はネットやSNSの普及に伴い自分の上位互換がすぐ見つかってモチベーションが下がるなどと言われたりもします。ですが逆に言えば自分に似ている人間を探しやすくもなっているわけで、そこからヒントを得ることもまたやりやすくなっていると思います。
自分が周囲から浮いているのは知っている。変人なのも何となく気づいている。けど何をしたらいいのかわからない。自分が正常なのか病気なのかもわからない。ほかに自分と同じような人間がいるのだろうか? という人は結構多いと思います。
私からすると逆にびっくりなのですが、みんな自分について自覚が薄かったり勉強しないんですよね。今でこそ発達障害というワードはだいぶ一般的になりましたがそれ以前はあまり知られていなかったし、なんなら今でも自分の浮きっぷりに無自覚な人は多い。ちょっと心理学系の本をかじれば書いてあったりするんですがその発想がないのか、そこまでやる気が無いのか、無自覚なまま躓いて転ぶ人は少なくありません。逆に発達障害などのワードが安易に使われるきらいもあります。
だから私は積極的に自分をシゾイドパーソナリティと呼んでいます。専門家の診断を受けたわけではないですが、私がシゾイドじゃなかったら世のシゾイドと言われている人の9割は対象外でしょう。小金作った途端会社辞めてひきこもり生活を4年続けても平然としていられる奴がシゾイドじゃなかったらなんだってんだよ。シゾイドの素質がある人から見れば私は一つにモデルケースになるでしょう。普通の人には理解し難くても同類には通じるものがあるはずです。
そうは言ってもシゾイドの自然割合は1、2%程度なので日本人でも100万人はいます。ありふれた人種ですね。量産品と言って差し支えない。その程度。その中で一流になれば良い。もちろん私は一流です。良い風に言ってますがこれはシゾイドとしての欠陥やクズさも比例するので自分は社会不適合者だと自信満々に言っているのと同じです。自覚的に生きるとはそういうことです。
人と違うことを自覚しやすい変人は処方箋を書きやすい。というかそれをやらない変人は変人のメリットがない。中学生から自分が変人だと気づけるならそれは武器です。時間という武器を持っている。その時間で色んな手を打てる。その代わり普通の人用のマニュアルは使えないから自分でカスタマイズする必要がある。そこから先は本人の器量。
ある意味でらんはここね以上に孤独な存在です。ここねはコミュ障ではありますが人受けそのものは悪くありません。らんは人によってはドン引きするタイプ。贔屓目に見ても天然ちゃんってところでしょう。癖が強い。その分だけ人との距離が開く。それは劣等感や孤独感が入り込むには十分な距離です。だから変人は意外といるし、何なら上位互換もいるという今回の示唆は逃げ道と目標を同時に兼ねます。
変な奴が堂々と生きてるんだから、自分もやれんじゃね?って感覚大事だよね。
クッキングダム関連も着実に進行中。これまでは主人公たちの預かり知らぬ話でしたが、妖精たちが関わっていたことが明らかになりぐっと距離感が近づいてきました。
第35話「ここねとお別れ!?いま、分け合いたい想い」
○今週のメニュー
①海外事業
ここねの両親がイースキ島の出張から帰宅すると大量のお土産を持参。以前の反省を活かして娘の好みを把握済み。
マイラ王女とも会ったと話す両親。そこで仕事のオファーがあり名物料理の開発を受注。それだけでなくレストラン街、農園の開発も。めちゃ利権。スケールが大きい!と手を叩いて喜ぶここね。しかしここからが本題。
「家族でイースキ島に引っ越ししたいと考えているんだ」
「…え?」
ここねのこういう表情大好物です。
オンラインでマイラ王女とお話。小国とはいえ一国の王女と知り合いに。なるほど以前のエピソードは(敵が登場しないこともあって)変化球強めだったけどこうして話が繋がるのね。王女が頑張っていることに感心しつつも、ゆい達の関心事はここねの引っ越し問題。まだ本決まりではないと言うもののほぼ既定路線。
ここねはプリキュア脱退を心配。すると助け舟を出すようにマリーが自分を一番に考えて、と助言。ブンドル団が出たらイースキ島から駆けつければいいと安易に答えるパムパム。お前は地図見ような。どこにある島なのか私も知らないけど。
自分が本当に望む道を行きなさいと念押しするマリー。それが彼女にとって一番の重石だと思うよ。
マリーに着信。
ゲストハウスの自室に戻ってフェンネルと通信。ジンジャー師匠がおいしーなタウンにいたと話すマリー。するとフェンネルはレシピボンが盗まれたときに秘密裏にそっちに行っていたのだろうと事もなげに答えます。知ってたのかよ。なんでマリーが知らないんだよ。お前らの階級ってたぶん同じだろ? フェンネル事務方っぽいから情報に明るそうではあるけど。
ただ気になる点もあって、レシピボンはすぐに見つかったもののジンジャーはしばらく本国に戻らなかったらしい。だんだん話が繋がってきました。20年前にレシピボンが盗まれ門平が犯人と疑われて逃亡、ジンジャーもこっちの世界へ。お婆ちゃんや拓海の母とも関係。あまねの話を付け加えるなら当時の犯行はブンドル団によるもの。ミステリーじみてきました。
話し終えると部屋の前であまねとゆいが立ち聞き。焼き芋の差し入れ。
隠すような話でもないので事情説明。ジンジャーはクックファイターのリーダー。シナモンはマリーの兄弟子。ああ同門ってわけか。師匠からすれば弟子が嫌疑をかけられたわけだから自分で動いたのは頷ける話。逆にフェンネルがシナモンの名を聞いただけで嫌な顔をしたのも頷ける。しかし同じ街にいた以上シナモン(門平)とジンジャーに接触がなかったはずがなく、普通に考えれば冤罪とわかったはずでそれがなぜ本国に伝わらなかったのかがこれまた謎。門平は年上彼女ゲットしたからいいとして、ジンジャーの行動に説明がつかない。プリキュアの話って本筋的には主人公とほとんど関係ないところの話なんだけど、デリシャスは近くもないが遠くもない絶妙な距離。
この話はここねには他言無用で。今回のエピソードはいわゆる転校ネタでプリキュア的には珍しくありません。青枠が担当するのも恒例。ただ今回はここねとその家族にスポットを当てるためか主人公たちのリアクションは控えめになっています。
芙羽家の食卓。
イースキ島といえば魚フライ。自分が作ったフライを見つめながら新メニューを思案する父。母も相槌。ここのアングル(と動き)が珍しいな。現地の調味料を使ったり地元の意見も聞きたいと味付けにこだわりを見せます。じゃあ試食会だなと流れるように手順を決める両親。彼らの頭の中は完全にあっち。どうかな?と突然水を向けられたここねは「いいと思う」と頷きます。表情からもわかるように雰囲気に流されたのではなく積極的に賛意を示したと判断するのが妥当。ここねはこの事業計画に拒否感はありません。この辺も事前にマイラ王女との地ならしをやっているおかげですね。全く知らない土地ならまだしも友人とそっくりさんな王女がいる島の手助けとなれば話は別。
②密度が増した世界で
今となっては日常の光景であろうお掃除じゃんけん。うさぎ小屋の見回りも友人たちと。勉強もクラスメイトと気兼ねなく教え合える。そんなリア充生活。
コミュ障には過ぎた生活だっただろ?と言わんばかりの現実と向き合うここね。
リビングで親からイースキ島のプレゼンテーション。しかしここねはどこか浮ついた様子。
学校。弁当忘れたと聞いたときのりんのガチで大変じゃん感。ほんと飯の話のときだけ気持ちの入り方違うよな。
みんなでおすそ分け。フルーツサラダ多すぎぃぃ。そんなに弁当箱に入ってなかったよね!? 食いしん坊なゆいたちですが、みんなで分け合って食べるのも好き。分け合って食べる。その言葉にゆいと出会ったときの思い出がよみがえります。
車中。気分転換にととっておきの場所を紹介する轟さん。この人も今ではマブダチ。
雨のように降り注ぐイチョウ。流石アニメ演出。って思って外に出たら本当にこのレベルでイチョウが降ってて笑った。イチョウ舐めてたわ。季節的にほとんど同期したかな。飲み物を買いに一旦離れる轟さん。
パパとママとイースキ島かそれともみんなとこの街にいるか。自分の前に突きつけられた選択。それを悩んでいるんだね、とパムパム。いつもどおり車に隠れていたらしい。
「私ね、いつの間にか自分の周りが好きでいっぱいになってたの」
手の中に落ちてくるイチョウを掬い上げるここね。作画。
積み上がった好きなもの。それが一瞬にして吹き飛んでしまうかもしれない不安と恐怖。たじろぐここねにパムパムは明るい声で言います。
「み~んなここねの味方パム」
珍しく妖精の仕事してる。
ブンドル団アジト。
例の計画は?とゴーダッツが問うと滞りなくと答えるセクレトルー。何か大仕事を用意しているらしい。
ピタパンサンド。中東ら辺で食べられているパン。イースキ島でもよく食べられている。その試作品。
手軽で詰め合わせれば栄養も満点。味も上々。早速写真とレシピをシェフに送って細部を詰めようと意気揚々な母。あとは実際にイースキ島に行ってみんなの意見を直接聞こうと父も話を進めます。すでにレールの上を走っている。
流石に娘の様子がおかしいことに気づいた両親は目を合わせると話題を変えます。食後のデザートを作ろう。
ボールドーナツ。これを食べればここねの気持ちを聞けるかと思って。直球を投げる父。
「大丈夫、パパとママはここねのどんな気持ちも受け入れるから」
出来上がったボールドーナツを食べたここねは正面を見据えると口を開きます。
「パパ、ママ、聞いて」
③広さが増した世界で
ピタパンサンドを試食するシェフたち。
そこにセクレトルーがホラーのように登場。今回は時間がないので即エンカウント。ここねを除いて変身。
計量スプーンみたいなもので地面をすくうとそれを投げ飛ばしてくるウバウゾー。
ボールが山と積み重なってその中に閉じ込められるプリキュア。その上にウバウゾーが降ってプレス。こんなときスパイシーがいれば押し返せるのに。メイン盾はパーティ必須。しかしこれからは自分たちだけでこれをしのがなければならない。上ケン作画絶好調だなぁ。2000キロカロリーパンチで正面に穴を空けるも通るには狭い。その間もウバウゾーが上で大暴れ。
そこにここねが登場。みんなおまたせ! これには「もうついたのか!」「はやい!」「きた!盾きた!」「メイン盾きた!」「これで勝つる!」とみんなも大歓迎。……すいませんこれ言いたかっただけです。実際プリキュアのメイン盾の個人回ってそのレベルなんだけど。コーラルもスキルがランクアップしてたし。
スパイシー単独変身。やっぱこの子の変身いいよね。手袋のエレガントさ、スカートを翻してのクルクル、上から落ちるカメラ回し。どれをとっても完璧。最後のポーズのダサさだけは擁護のしようがないけど。
遠隔でプレシャスたちの頭上にバリアを展開。はい有能。
でもパワー負け。耐えるスパイシーにもう頼っちゃいけないのにごめんと謝る仲間たち。それにスパイシーは。
時を戻して。両親に正直に打ち明けるここね。
「私……お友達と離れたくない。でもパパとママとも一緒にいたい。それにイースキ島のお料理作りも応援したいの」
話を聞き入る母の顔。
「だから!」
無言で見つめ返す父の顔。
「だから……」
言葉が止まった娘の手を父が取ります。母も肩に手をかけるとここねの願いを叶えられるように一緒に考えましょうと受け止めます。
「私これからもみんなと一緒にいたい!」
「楽しいや嬉しいも! それに苦しいも悲しいも! 今という一瞬一瞬を分かち合っていきたい!」
「みんなは私の大切な……」
力を振り絞るとヒビが入ったバリアが元通りに。
「お友達だから!」
ウバウゾーを突き上げて形勢逆転。
スパイシーが女を見せたならこちらも応えねば女がすたる。内部から破壊。「分け合うパワー」の本領。
みんなで勝利を分かち合います。前髪立ってるマリーがかっこいい。こいつ色々ずるいよね。
ここねがあんなにも真っ直ぐ自分の気持ちを話してくれるなんて。きっと素敵なお友達に出会えたんだね。娘の成長を喜ぶ両親。
それから日が経ちすっかりイチョウが散った頃。
父と一緒にピタパンを食べるここね。パソコンの向こう側で同じものを食べる母。気兼ねするここねに母は「大丈夫」。両親は納得済み。安心したここねは学校の話を始めます。
芙羽家の食卓が笑い声で満たされていきます。
④次回予告
ずいぶんキャラ濃いと思ったらギャル曽根がゲスト出演。
○トピック
こうして轟さんの雇用は守られた。
上述したように転校ネタはプリキュアの定番ネタ。親が望む将来とは別なことをしたい系もここに含まれます。トゥインクルのまどか、キラキラのあおい、プリンセスのみなみなどがこの系譜。どれもお嬢様なのも共通。
要するに自立の話ですが今回のここねはやや趣が異なるところに彼女の個性(と生い立ち)があります。
この手のパターンは親の反対を押し切って我を通す話運びになりやすいんですが、ここねはむしろそこで迷ってしまいます。マイラの手助けも両親の仕事もプリキュアも友達もどれも応援したいしやりたい。だから全部を満たす回答ができない。
この当事者視点に立った告白はヒーリングののどかがもう一度あの苦しみを味わうなんて嫌だよって言ったのを思い出します。離婚するから父親と母親どっちに付いていく?って聞かれるのと同じ。そんなこと聞かれても答えられないよねって。最近のプリキュアは答えありきよりもこうした子どもの素直な意見にスポットを当てているように思います。「こうしたい」「こうするべきだ」というようなビジョンの話ではなく、子どもから見たときに理不尽な選択肢を突きつけられた状況そのものへのアプローチです。
なんで理不尽に感じるのかと言えば子どもには子どもの世界があるからです。小学校時代ほとんど病院で過ごしてやっと抜け出せた。友達いなかったけど今ではみんなと笑いながら食べてる。それが壊される恐怖と不安。
ここねの両親が登場した23話で子どもには子どもの世界があって案外強かなのだと書きましたが、期せずして今回はその脆弱性が出た話になっています。夢があるとかじゃない。ただ自分の世界を守りたい。続けたい。その願いに親子で答えを出す今回のエピソードはここねの文脈においても、数々の転校ネタをやってきた本シリーズの文脈においても良い提示だと思います。
やってること自体はただの妥協。父親が残って母親が海外赴任。それを親子で話し合って決めたことに意味がある。パムパムのセリフは当を得ている。親はそもそも子どもの味方。これまで子どもの自立性を強調するために親と子の対立的な面がクローズアップされてきましたが、そこ敵じゃないよね?と本来の関係に戻したわけですね。
マイラ王女の登場によって親の世界と子どもの世界が繋がっていることが可視化されました。それによって両者でその均衡を保つ話し合いができるようになっている。子どもの世界が空間的に広がること、その世界への理解が増すからこその悩み。番組当初から見ると本当に生活の質が変わっています。親と子が一緒に居る食事風景は本作のテーマとも合致していますね。
世界は地続き。それを示唆するようにおいしーなタウンとクッキングダムとの関係も近づいています。中盤から終盤へのギアチェンジに入ってきました。
①海外事業
ここねの両親がイースキ島の出張から帰宅すると大量のお土産を持参。以前の反省を活かして娘の好みを把握済み。
マイラ王女とも会ったと話す両親。そこで仕事のオファーがあり名物料理の開発を受注。それだけでなくレストラン街、農園の開発も。めちゃ利権。スケールが大きい!と手を叩いて喜ぶここね。しかしここからが本題。
「家族でイースキ島に引っ越ししたいと考えているんだ」
「…え?」
ここねのこういう表情大好物です。
オンラインでマイラ王女とお話。小国とはいえ一国の王女と知り合いに。なるほど以前のエピソードは(敵が登場しないこともあって)変化球強めだったけどこうして話が繋がるのね。王女が頑張っていることに感心しつつも、ゆい達の関心事はここねの引っ越し問題。まだ本決まりではないと言うもののほぼ既定路線。
ここねはプリキュア脱退を心配。すると助け舟を出すようにマリーが自分を一番に考えて、と助言。ブンドル団が出たらイースキ島から駆けつければいいと安易に答えるパムパム。お前は地図見ような。どこにある島なのか私も知らないけど。
自分が本当に望む道を行きなさいと念押しするマリー。それが彼女にとって一番の重石だと思うよ。
マリーに着信。
ゲストハウスの自室に戻ってフェンネルと通信。ジンジャー師匠がおいしーなタウンにいたと話すマリー。するとフェンネルはレシピボンが盗まれたときに秘密裏にそっちに行っていたのだろうと事もなげに答えます。知ってたのかよ。なんでマリーが知らないんだよ。お前らの階級ってたぶん同じだろ? フェンネル事務方っぽいから情報に明るそうではあるけど。
ただ気になる点もあって、レシピボンはすぐに見つかったもののジンジャーはしばらく本国に戻らなかったらしい。だんだん話が繋がってきました。20年前にレシピボンが盗まれ門平が犯人と疑われて逃亡、ジンジャーもこっちの世界へ。お婆ちゃんや拓海の母とも関係。あまねの話を付け加えるなら当時の犯行はブンドル団によるもの。ミステリーじみてきました。
話し終えると部屋の前であまねとゆいが立ち聞き。焼き芋の差し入れ。
隠すような話でもないので事情説明。ジンジャーはクックファイターのリーダー。シナモンはマリーの兄弟子。ああ同門ってわけか。師匠からすれば弟子が嫌疑をかけられたわけだから自分で動いたのは頷ける話。逆にフェンネルがシナモンの名を聞いただけで嫌な顔をしたのも頷ける。しかし同じ街にいた以上シナモン(門平)とジンジャーに接触がなかったはずがなく、普通に考えれば冤罪とわかったはずでそれがなぜ本国に伝わらなかったのかがこれまた謎。門平は年上彼女ゲットしたからいいとして、ジンジャーの行動に説明がつかない。プリキュアの話って本筋的には主人公とほとんど関係ないところの話なんだけど、デリシャスは近くもないが遠くもない絶妙な距離。
この話はここねには他言無用で。今回のエピソードはいわゆる転校ネタでプリキュア的には珍しくありません。青枠が担当するのも恒例。ただ今回はここねとその家族にスポットを当てるためか主人公たちのリアクションは控えめになっています。
芙羽家の食卓。
イースキ島といえば魚フライ。自分が作ったフライを見つめながら新メニューを思案する父。母も相槌。ここのアングル(と動き)が珍しいな。現地の調味料を使ったり地元の意見も聞きたいと味付けにこだわりを見せます。じゃあ試食会だなと流れるように手順を決める両親。彼らの頭の中は完全にあっち。どうかな?と突然水を向けられたここねは「いいと思う」と頷きます。表情からもわかるように雰囲気に流されたのではなく積極的に賛意を示したと判断するのが妥当。ここねはこの事業計画に拒否感はありません。この辺も事前にマイラ王女との地ならしをやっているおかげですね。全く知らない土地ならまだしも友人とそっくりさんな王女がいる島の手助けとなれば話は別。
②密度が増した世界で
今となっては日常の光景であろうお掃除じゃんけん。うさぎ小屋の見回りも友人たちと。勉強もクラスメイトと気兼ねなく教え合える。そんなリア充生活。
コミュ障には過ぎた生活だっただろ?と言わんばかりの現実と向き合うここね。
リビングで親からイースキ島のプレゼンテーション。しかしここねはどこか浮ついた様子。
学校。弁当忘れたと聞いたときのりんのガチで大変じゃん感。ほんと飯の話のときだけ気持ちの入り方違うよな。
みんなでおすそ分け。フルーツサラダ多すぎぃぃ。そんなに弁当箱に入ってなかったよね!? 食いしん坊なゆいたちですが、みんなで分け合って食べるのも好き。分け合って食べる。その言葉にゆいと出会ったときの思い出がよみがえります。
車中。気分転換にととっておきの場所を紹介する轟さん。この人も今ではマブダチ。
雨のように降り注ぐイチョウ。流石アニメ演出。って思って外に出たら本当にこのレベルでイチョウが降ってて笑った。イチョウ舐めてたわ。季節的にほとんど同期したかな。飲み物を買いに一旦離れる轟さん。
パパとママとイースキ島かそれともみんなとこの街にいるか。自分の前に突きつけられた選択。それを悩んでいるんだね、とパムパム。いつもどおり車に隠れていたらしい。
「私ね、いつの間にか自分の周りが好きでいっぱいになってたの」
手の中に落ちてくるイチョウを掬い上げるここね。作画。
積み上がった好きなもの。それが一瞬にして吹き飛んでしまうかもしれない不安と恐怖。たじろぐここねにパムパムは明るい声で言います。
「み~んなここねの味方パム」
珍しく妖精の仕事してる。
ブンドル団アジト。
例の計画は?とゴーダッツが問うと滞りなくと答えるセクレトルー。何か大仕事を用意しているらしい。
ピタパンサンド。中東ら辺で食べられているパン。イースキ島でもよく食べられている。その試作品。
手軽で詰め合わせれば栄養も満点。味も上々。早速写真とレシピをシェフに送って細部を詰めようと意気揚々な母。あとは実際にイースキ島に行ってみんなの意見を直接聞こうと父も話を進めます。すでにレールの上を走っている。
流石に娘の様子がおかしいことに気づいた両親は目を合わせると話題を変えます。食後のデザートを作ろう。
ボールドーナツ。これを食べればここねの気持ちを聞けるかと思って。直球を投げる父。
「大丈夫、パパとママはここねのどんな気持ちも受け入れるから」
出来上がったボールドーナツを食べたここねは正面を見据えると口を開きます。
「パパ、ママ、聞いて」
③広さが増した世界で
ピタパンサンドを試食するシェフたち。
そこにセクレトルーがホラーのように登場。今回は時間がないので即エンカウント。ここねを除いて変身。
計量スプーンみたいなもので地面をすくうとそれを投げ飛ばしてくるウバウゾー。
ボールが山と積み重なってその中に閉じ込められるプリキュア。その上にウバウゾーが降ってプレス。こんなときスパイシーがいれば押し返せるのに。メイン盾はパーティ必須。しかしこれからは自分たちだけでこれをしのがなければならない。上ケン作画絶好調だなぁ。2000キロカロリーパンチで正面に穴を空けるも通るには狭い。その間もウバウゾーが上で大暴れ。
そこにここねが登場。みんなおまたせ! これには「もうついたのか!」「はやい!」「きた!盾きた!」「メイン盾きた!」「これで勝つる!」とみんなも大歓迎。……すいませんこれ言いたかっただけです。実際プリキュアのメイン盾の個人回ってそのレベルなんだけど。コーラルもスキルがランクアップしてたし。
スパイシー単独変身。やっぱこの子の変身いいよね。手袋のエレガントさ、スカートを翻してのクルクル、上から落ちるカメラ回し。どれをとっても完璧。最後のポーズのダサさだけは擁護のしようがないけど。
遠隔でプレシャスたちの頭上にバリアを展開。はい有能。
でもパワー負け。耐えるスパイシーにもう頼っちゃいけないのにごめんと謝る仲間たち。それにスパイシーは。
時を戻して。両親に正直に打ち明けるここね。
「私……お友達と離れたくない。でもパパとママとも一緒にいたい。それにイースキ島のお料理作りも応援したいの」
話を聞き入る母の顔。
「だから!」
無言で見つめ返す父の顔。
「だから……」
言葉が止まった娘の手を父が取ります。母も肩に手をかけるとここねの願いを叶えられるように一緒に考えましょうと受け止めます。
「私これからもみんなと一緒にいたい!」
「楽しいや嬉しいも! それに苦しいも悲しいも! 今という一瞬一瞬を分かち合っていきたい!」
「みんなは私の大切な……」
力を振り絞るとヒビが入ったバリアが元通りに。
「お友達だから!」
ウバウゾーを突き上げて形勢逆転。
スパイシーが女を見せたならこちらも応えねば女がすたる。内部から破壊。「分け合うパワー」の本領。
みんなで勝利を分かち合います。前髪立ってるマリーがかっこいい。こいつ色々ずるいよね。
ここねがあんなにも真っ直ぐ自分の気持ちを話してくれるなんて。きっと素敵なお友達に出会えたんだね。娘の成長を喜ぶ両親。
それから日が経ちすっかりイチョウが散った頃。
父と一緒にピタパンを食べるここね。パソコンの向こう側で同じものを食べる母。気兼ねするここねに母は「大丈夫」。両親は納得済み。安心したここねは学校の話を始めます。
芙羽家の食卓が笑い声で満たされていきます。
④次回予告
ずいぶんキャラ濃いと思ったらギャル曽根がゲスト出演。
○トピック
こうして轟さんの雇用は守られた。
上述したように転校ネタはプリキュアの定番ネタ。親が望む将来とは別なことをしたい系もここに含まれます。トゥインクルのまどか、キラキラのあおい、プリンセスのみなみなどがこの系譜。どれもお嬢様なのも共通。
要するに自立の話ですが今回のここねはやや趣が異なるところに彼女の個性(と生い立ち)があります。
この手のパターンは親の反対を押し切って我を通す話運びになりやすいんですが、ここねはむしろそこで迷ってしまいます。マイラの手助けも両親の仕事もプリキュアも友達もどれも応援したいしやりたい。だから全部を満たす回答ができない。
この当事者視点に立った告白はヒーリングののどかがもう一度あの苦しみを味わうなんて嫌だよって言ったのを思い出します。離婚するから父親と母親どっちに付いていく?って聞かれるのと同じ。そんなこと聞かれても答えられないよねって。最近のプリキュアは答えありきよりもこうした子どもの素直な意見にスポットを当てているように思います。「こうしたい」「こうするべきだ」というようなビジョンの話ではなく、子どもから見たときに理不尽な選択肢を突きつけられた状況そのものへのアプローチです。
なんで理不尽に感じるのかと言えば子どもには子どもの世界があるからです。小学校時代ほとんど病院で過ごしてやっと抜け出せた。友達いなかったけど今ではみんなと笑いながら食べてる。それが壊される恐怖と不安。
ここねの両親が登場した23話で子どもには子どもの世界があって案外強かなのだと書きましたが、期せずして今回はその脆弱性が出た話になっています。夢があるとかじゃない。ただ自分の世界を守りたい。続けたい。その願いに親子で答えを出す今回のエピソードはここねの文脈においても、数々の転校ネタをやってきた本シリーズの文脈においても良い提示だと思います。
やってること自体はただの妥協。父親が残って母親が海外赴任。それを親子で話し合って決めたことに意味がある。パムパムのセリフは当を得ている。親はそもそも子どもの味方。これまで子どもの自立性を強調するために親と子の対立的な面がクローズアップされてきましたが、そこ敵じゃないよね?と本来の関係に戻したわけですね。
マイラ王女の登場によって親の世界と子どもの世界が繋がっていることが可視化されました。それによって両者でその均衡を保つ話し合いができるようになっている。子どもの世界が空間的に広がること、その世界への理解が増すからこその悩み。番組当初から見ると本当に生活の質が変わっています。親と子が一緒に居る食事風景は本作のテーマとも合致していますね。
世界は地続き。それを示唆するようにおいしーなタウンとクッキングダムとの関係も近づいています。中盤から終盤へのギアチェンジに入ってきました。
第34話「おじいちゃんはガンコ!おでんは野球のあとで」
○今週のメニュー
①20年前の接点
味噌おでん。味はバッチリなもののこれでも足らないと呟くゆい。お婆ちゃんのおでんはびっくりするくらい美味しい。そこにお客さん。
元板前の又三郎。5年ぶりに再会。よねさんのお墓参りに来たとのこと。死亡確認! さらっと明示された。ラスボス期待してたんだけどな。動機が全く意味不明になりそうだけど。
孫の宏輔を紹介。無愛想。ところがゆいが話しかけるとコロっと態度を変えます。ゆいは子どもにモテそう。
又三郎さんがおでん定食を作ってくれます。いい値段のやつだこれ。
一口食べて驚きの美味しさに歓喜するマリー。これこそがお婆ちゃんの味。それもそのはず、このおでんはよねさんと又三郎さんの合作。よねさんは又三郎さんも認める料理人。この人なんでも手を出してるなぁ。しかし宏輔は「またか…」みたいにため息。又三郎さんは息子夫婦の店の手伝いのために街を離れたようです。だからこの街にもまだ愛着があり仲の良かった拓海のことも気になって訊ねます。
おでんのレシピを教えてもらったら?とマリー。苦心しているとゆいが話すと、過程が大事と教えてくれません。近道で楽をしようなど……とお説教。出たよ自分が苦労したからお前も苦労しろ理論。不幸な人ほど人に寛容になれなかったりするよね。愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶって言うよな。レシピを墓の中に持っていきそう。
職人の気概にマリーが頭を下げると、ジンジャーの知り合いか?と訊ねられます。その名を聞いて表情を変えるマリー。一方又三郎さんは「道理で似たような格好をしている」と合点が行った様子。会話の外、なごみ亭で手伝いをしているあんもその名に反応。ん、これは……。
ジンジャーとはマリーの師匠。20年前腹ペコで倒れていたジンジャーをよねさんが発見。猫の被りものをした風変わりなやつだった。なんだそれ。コメックス一世か? おいしーなタウンの招き猫はそこからよねさんが取って流行らせたのかもしれない。20年前といえば門平の出現時期。あんが反応していることからも彼とジンジャーは関わりがある。そして猫と言えばどこぞの怪盗団のボスもそんな姿をしていますねぇ。
しかしそのジンジャーもマリーの口ぶりでは亡き人。又三郎さんはちょっとしんみりしながらも気分転換を図るように引退した今は諸国おいしさ発見の旅をしていると笑います。その間も宏輔はおでんに一切箸を付けません。子どもにはおでんってちょっと地味な食べ物だよね。私は今でもおでんでご飯が食べられない。おかずにならないんだよなー。
ゆいに声をかけられてドギマギ。彼女の話に乗って話しかけてくる又三郎さんに「じいちゃんより友達と居る方がいい!」と反発。それはそう。その言葉に腹を立てる又三郎さん。沸点低いな。歳を取ると理性値下がるらしいよね。宏輔は店を飛び出してきます。その後を追うゆい。
②交錯する想い
本当は野球をしたかったと話す宏輔。それなのに食事に連れられ、しまいには昔の話で花を咲かす。子どもにはまるで旨味がねぇ。
野球が好きなんだと話に乗ってくれるゆいにプロになりたいと答える宏輔。かっこいい! えへへっ。男ってバカだよな。しかし次の瞬間、表情に陰り。じいちゃんには秘密。というのも実家の跡継ぎにしたいと父親と話をしているのを聞いたから。板前以外の選択肢は反対されるに決まっている。
というわけで野球の練習をしたいと又三郎さんに直談判するゆい。判断が速い。本人も誘いますが拒絶。
いつものメンツを集めて野球。
ピッチャーはあまね。兄たちも助っ人に。この兄妹ほんと付き合いいいよな。ここねとらんの戦力外感。案山子の方が仕事しそう。トップバッターは宏輔。
かっこいいところを見せる絶好のチャンス。ところがゆいは拓海とお話し中。又三郎さんを気にするゆいに、母さんたちと昔話で盛り上がってたから気にするなと拓海。そこに宏輔がやってくると出し抜けに付き合ってるの?と豪速球。ずいぶんマセた少年だな。でも拓海はもう少しマセた方がいい。剛速球を綺麗に打ち返すゆい。この子はそもそも攻略できるのか不明。それを聞いた宏輔はゆいにバットを渡してトップバッターを譲ります。
彼女が席に向かうのを見届けると、拓海に勝負を持ちかける宏輔。そのためにバット渡したな。小狡い手を使う。より凄いヒットを飛ばした方がゆいちゃんと1日デート。男ってバカだよな。けど拓海はもう少しバカになった方がいい。
ゆいは凡退したのかベンチに。
宏輔が打席に。あまねが投げたボールを難なくヒット。ちょうどここねとらんがいる辺りに打ち上がるとふたりはあたふた。予想通りの結果に。2塁打。
次は拓海。3塁打なら勝ち。なんだかんだ言っても対抗心を燃やす拓海。高く打ち上がった球はコメコメの頭上に。それを尻尾でカウンター。なぜ打ち返す!? みんなの真似した。ルールちゃんと教えような。
1塁を超えてここねが居る2塁へ。あわあわする彼女をゆあんがカバー。眼前でキャッチしたゆあんを宙返りでスルーする拓海。どこ目指して鍛えてるんだお前。凄いけど2塁打なので勝負は引き分け。勝ったところで拓海ではデートに誘えないだろうし、デートとも認識されないだろうけど。ゆいの好感度は上がらないけど宏輔の好感度はアップ。
いつの間にか又三郎さんが様子を見に来ていました。声をかけてもつれない返事。
不思議がる拓海におでんのことで怒ってんだよ、と宏輔。
ブンドル団アジトではドローンを使ってお掃除中。便利だけど他に使い道あるだろ。
今週はおでんがターゲット。
試合が終わって解散。すっかり拓海に懐く宏輔。結局一緒に遊べる友達が欲しい年頃。
お腹が空いたのでリクエストを聞くと普段和食ばかりの宏輔はハンバーガーと答えます。
又三郎さんはよねさんの写真に向かって話しかけます。もう少しちゃんとした仏壇はなかったのだろうか。
あんなに楽しそうな宏輔初めて見た。よねさんもジンジャーもみんなわしから離れていってしまう。去年父親が死んだから実感するけどある年齢を超えてくると身内がポツポツと居なくなっていくよね。それ自体は当たり前のことだから別にいいんだけど、積み上げてきたものが今度は抜け落ちていく。それもまた一興。って私は思いたいですね。
そこに拓海が久々におでんが食べたいとやってきます。離れない人もいる。
ハンバーガーにがっつく宏輔。ちなみにこの店は以前拓海がデートに誘おうと思って失敗した店。
希望を満たしたところで冷静になる宏輔。実際のところおでんが嫌いなわけじゃない。残してきてしまったことに罪悪感。そんな彼を羨ましがるゆい。
お婆ちゃんのおでんが大好きで作り方を教えてもらおうと思っていた。けどその前に亡くなってしまった。その言葉に頷くマリー。師匠に感謝の気持ちを伝えたかったけど、今はそれも叶わない。だから言えるときに言った方がいいとみんな言う。実際はみんなやらないけど。今はどうなっているかわかりませんが、去年は病院も面会禁止で父親の意識が戻っても面会させてもらえずそのままあの世に行きました。71年生きても最期は運ゲー。家族と会わせてもらうことすらできない。恨み節で言っているわけではありません。大切な人が病気になって死ぬかもしれない!と声高に叫ぶ一方で、その最期に立ち会わせてもくれない。世間の死生観がよくわかんねーなって思ってるだけです。
みんなから背中を押された宏輔はじいちゃんに謝ると意思を固めます。
一方、又三郎さんは自分が生きているうちに食の素晴らしさを教えたいと思っただけだと拓海に言います。だから諸国おいしさ発見の旅に連れ回していたのか。でもそれ大人のエゴなんだよなぁ。よねさんとゆいをロールモデルにしているのかもしれないけど、それはあのふたりの関係が心地よいものだったからで半ば無理強いをしている彼らでは嫌な思い出にしかならない。それと物事にはタイミングがある。早すぎても遅すぎても糧にはならない。今だ!と思ったときでないと意味がない。そのタイミングを得られるか、気づけるかっていうのもその人の器量だと思うね。大人になってわかることがあるし、おっさんになってわかることがある。縁があればそのときに交わる。そのとき死んでたらって? そのときは違う人がいるんじゃない? 生きてる人は生きてる人なりに何とかするから。
その食へのこだわりは尊敬している。でも宏輔のやりたいことも叶えてやってよ、とやんわりと言う拓海。大人だな。私だったら老害乙って言っちゃってるわ。ウマが合うのか、素直に拓海の言葉を受け入れる又三郎さん。拓海って大人からの評判良さそう。っていうかゆい以外からは評価されるやつ。
③時を超えて
おでんを襲撃。
おでんウバウゾーから放たれる攻撃は形によって軌道が変わり予測がつきづらい。フィナーレよくアレを回避したな。迂闊に近づけないため慎重策を取るマリー。
ところがプレシャスが全力突撃。プレシャスの突進って勢いあっていいよね。最近はやらなくなりましたが初期にくるって回転してたのも好き。肉薄しきれず押し返されてしまいますがブラペがフォロー。気がはやるプレシャスを制止。それも振り切ると巾着に捕まってしまいます。前回の反省からか攻撃のバリエーションが多い。
又三郎さんと宏輔を繋ぐおでん。そして自分とお婆ちゃんを繋ぐおでん。それを消させなんてしない。自力で捕縛を抜け出すとおでんの攻撃をトライアングルで破壊。がら空きになった本体を2000キロで殴ってフィニッシュ。
お出汁が染みた大根と卵が食べたかった……。自腹切ってください。
謝罪のキャッチボールをする又三郎さんと宏輔。
そのふたりの姿にかつての自分とお婆ちゃんを思い浮かべるゆい。ここの表情とてもいいですね。昔の幸せな記憶。プリンセスのはるかとカナタの出会いを思い出します。あっちは自分の夢とその根拠としての神聖な思い出になっているのに対して、こちらは幸せな温かみとして彼女の心に常に灯っている印象があります。親や近親者から愛情を受けていることがわかる心象風景。だから彼女は他の子と比べて歪さをあまり感じない。彼女は愛情によって形作られている。
彼女にお礼を言った又三郎さんは一緒におでんを作ろうと誘います。
「わしが作る姿を見てしっかり覚えるんだ」
「うん!」
宏輔もお手伝い。
ふたりの姿にゆいはかつての自分たちを重ねます。
④次回予告
その状況でマイラ姫どうやって絡むんだ。
○トピック
ここね「親はATM」
正直、ゆいは主人公としては語りにくい人物だろうと思います。
上述したようにはるかの思い出は夢と結びついてその実現のための原動力となりましたが、ゆいにとってのそれは本当に文字通り幸せな思い出です。こうしたいという夢や希望があるわけじゃない。性格も偏りが少ないのでここね達ほど波乱な状況にもならない。この結果ゆい個人のエピソードと言えるものはほとんどありません。彼女にはやることもやれないこともないからです。ある意味では非常に”幸福な子ども”と言えるでしょう。拓海との恋愛エピソードが持ち上がらないのもこれを後押ししています。
しかし同時に彼女はその思い出を自分の手足のように使ってもいます。お婆ちゃんは今でも彼女の中で息づいている。幸せは常に彼女の中で過去と対照される。
この意味でここね達と彼女は実は似ています。ここね達が宿痾的な個性(資質)を持つようにゆいは(幸福な)経験という忘れがたい過去を持ち、その延長上に今も生きている。今回で明言されたようにお婆ちゃんはすでに鬼籍に入っていますが、それが彼女になんら陰を落としていないことはこれまでのエピソードから十二分に証明されています。ここからもわかるようにとりわけゆいは幸福な子どもとして描かれています。
人間というのは七面倒臭いもので未来に向かって生きているようで過去に寄り添い、なんなら過去に向かって逆走もする。HUGはその傾向が強い物語でした。最終回で描かれた主人公たちの姿は言わば過ぎた過去の再生産です。もちろんそれは不幸であることを意味しません。人間は良くも悪くもそういう生き物だからです。幸福な過去に基づいて今も幸福である彼女たち(ゆいを含む)はそんな人間の生き方を映しています。
でも過去に何らかの引っ掛かり(禍根)を持っている人たちもいて、それがデリシャスの物語の発端になっている。おそらく突き詰めると根っこは一つなのだろうと思います。20年前に何かがあった。その結果門平は追放され、ジンジャーはお婆ちゃんと出会った。それらは巡り巡ってゆいや拓海たちの今を作っている。個人の文脈が人々の文脈へと拡大拡張されるこの流れはとてもプリキュアらしい。
①20年前の接点
味噌おでん。味はバッチリなもののこれでも足らないと呟くゆい。お婆ちゃんのおでんはびっくりするくらい美味しい。そこにお客さん。
元板前の又三郎。5年ぶりに再会。よねさんのお墓参りに来たとのこと。死亡確認! さらっと明示された。ラスボス期待してたんだけどな。動機が全く意味不明になりそうだけど。
孫の宏輔を紹介。無愛想。ところがゆいが話しかけるとコロっと態度を変えます。ゆいは子どもにモテそう。
又三郎さんがおでん定食を作ってくれます。いい値段のやつだこれ。
一口食べて驚きの美味しさに歓喜するマリー。これこそがお婆ちゃんの味。それもそのはず、このおでんはよねさんと又三郎さんの合作。よねさんは又三郎さんも認める料理人。この人なんでも手を出してるなぁ。しかし宏輔は「またか…」みたいにため息。又三郎さんは息子夫婦の店の手伝いのために街を離れたようです。だからこの街にもまだ愛着があり仲の良かった拓海のことも気になって訊ねます。
おでんのレシピを教えてもらったら?とマリー。苦心しているとゆいが話すと、過程が大事と教えてくれません。近道で楽をしようなど……とお説教。出たよ自分が苦労したからお前も苦労しろ理論。不幸な人ほど人に寛容になれなかったりするよね。愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶって言うよな。レシピを墓の中に持っていきそう。
職人の気概にマリーが頭を下げると、ジンジャーの知り合いか?と訊ねられます。その名を聞いて表情を変えるマリー。一方又三郎さんは「道理で似たような格好をしている」と合点が行った様子。会話の外、なごみ亭で手伝いをしているあんもその名に反応。ん、これは……。
ジンジャーとはマリーの師匠。20年前腹ペコで倒れていたジンジャーをよねさんが発見。猫の被りものをした風変わりなやつだった。なんだそれ。コメックス一世か? おいしーなタウンの招き猫はそこからよねさんが取って流行らせたのかもしれない。20年前といえば門平の出現時期。あんが反応していることからも彼とジンジャーは関わりがある。そして猫と言えばどこぞの怪盗団のボスもそんな姿をしていますねぇ。
しかしそのジンジャーもマリーの口ぶりでは亡き人。又三郎さんはちょっとしんみりしながらも気分転換を図るように引退した今は諸国おいしさ発見の旅をしていると笑います。その間も宏輔はおでんに一切箸を付けません。子どもにはおでんってちょっと地味な食べ物だよね。私は今でもおでんでご飯が食べられない。おかずにならないんだよなー。
ゆいに声をかけられてドギマギ。彼女の話に乗って話しかけてくる又三郎さんに「じいちゃんより友達と居る方がいい!」と反発。それはそう。その言葉に腹を立てる又三郎さん。沸点低いな。歳を取ると理性値下がるらしいよね。宏輔は店を飛び出してきます。その後を追うゆい。
②交錯する想い
本当は野球をしたかったと話す宏輔。それなのに食事に連れられ、しまいには昔の話で花を咲かす。子どもにはまるで旨味がねぇ。
野球が好きなんだと話に乗ってくれるゆいにプロになりたいと答える宏輔。かっこいい! えへへっ。男ってバカだよな。しかし次の瞬間、表情に陰り。じいちゃんには秘密。というのも実家の跡継ぎにしたいと父親と話をしているのを聞いたから。板前以外の選択肢は反対されるに決まっている。
というわけで野球の練習をしたいと又三郎さんに直談判するゆい。判断が速い。本人も誘いますが拒絶。
いつものメンツを集めて野球。
ピッチャーはあまね。兄たちも助っ人に。この兄妹ほんと付き合いいいよな。ここねとらんの戦力外感。案山子の方が仕事しそう。トップバッターは宏輔。
かっこいいところを見せる絶好のチャンス。ところがゆいは拓海とお話し中。又三郎さんを気にするゆいに、母さんたちと昔話で盛り上がってたから気にするなと拓海。そこに宏輔がやってくると出し抜けに付き合ってるの?と豪速球。ずいぶんマセた少年だな。でも拓海はもう少しマセた方がいい。剛速球を綺麗に打ち返すゆい。この子はそもそも攻略できるのか不明。それを聞いた宏輔はゆいにバットを渡してトップバッターを譲ります。
彼女が席に向かうのを見届けると、拓海に勝負を持ちかける宏輔。そのためにバット渡したな。小狡い手を使う。より凄いヒットを飛ばした方がゆいちゃんと1日デート。男ってバカだよな。けど拓海はもう少しバカになった方がいい。
ゆいは凡退したのかベンチに。
宏輔が打席に。あまねが投げたボールを難なくヒット。ちょうどここねとらんがいる辺りに打ち上がるとふたりはあたふた。予想通りの結果に。2塁打。
次は拓海。3塁打なら勝ち。なんだかんだ言っても対抗心を燃やす拓海。高く打ち上がった球はコメコメの頭上に。それを尻尾でカウンター。なぜ打ち返す!? みんなの真似した。ルールちゃんと教えような。
1塁を超えてここねが居る2塁へ。あわあわする彼女をゆあんがカバー。眼前でキャッチしたゆあんを宙返りでスルーする拓海。どこ目指して鍛えてるんだお前。凄いけど2塁打なので勝負は引き分け。勝ったところで拓海ではデートに誘えないだろうし、デートとも認識されないだろうけど。ゆいの好感度は上がらないけど宏輔の好感度はアップ。
いつの間にか又三郎さんが様子を見に来ていました。声をかけてもつれない返事。
不思議がる拓海におでんのことで怒ってんだよ、と宏輔。
ブンドル団アジトではドローンを使ってお掃除中。便利だけど他に使い道あるだろ。
今週はおでんがターゲット。
試合が終わって解散。すっかり拓海に懐く宏輔。結局一緒に遊べる友達が欲しい年頃。
お腹が空いたのでリクエストを聞くと普段和食ばかりの宏輔はハンバーガーと答えます。
又三郎さんはよねさんの写真に向かって話しかけます。もう少しちゃんとした仏壇はなかったのだろうか。
あんなに楽しそうな宏輔初めて見た。よねさんもジンジャーもみんなわしから離れていってしまう。去年父親が死んだから実感するけどある年齢を超えてくると身内がポツポツと居なくなっていくよね。それ自体は当たり前のことだから別にいいんだけど、積み上げてきたものが今度は抜け落ちていく。それもまた一興。って私は思いたいですね。
そこに拓海が久々におでんが食べたいとやってきます。離れない人もいる。
ハンバーガーにがっつく宏輔。ちなみにこの店は以前拓海がデートに誘おうと思って失敗した店。
希望を満たしたところで冷静になる宏輔。実際のところおでんが嫌いなわけじゃない。残してきてしまったことに罪悪感。そんな彼を羨ましがるゆい。
お婆ちゃんのおでんが大好きで作り方を教えてもらおうと思っていた。けどその前に亡くなってしまった。その言葉に頷くマリー。師匠に感謝の気持ちを伝えたかったけど、今はそれも叶わない。だから言えるときに言った方がいいとみんな言う。実際はみんなやらないけど。今はどうなっているかわかりませんが、去年は病院も面会禁止で父親の意識が戻っても面会させてもらえずそのままあの世に行きました。71年生きても最期は運ゲー。家族と会わせてもらうことすらできない。恨み節で言っているわけではありません。大切な人が病気になって死ぬかもしれない!と声高に叫ぶ一方で、その最期に立ち会わせてもくれない。世間の死生観がよくわかんねーなって思ってるだけです。
みんなから背中を押された宏輔はじいちゃんに謝ると意思を固めます。
一方、又三郎さんは自分が生きているうちに食の素晴らしさを教えたいと思っただけだと拓海に言います。だから諸国おいしさ発見の旅に連れ回していたのか。でもそれ大人のエゴなんだよなぁ。よねさんとゆいをロールモデルにしているのかもしれないけど、それはあのふたりの関係が心地よいものだったからで半ば無理強いをしている彼らでは嫌な思い出にしかならない。それと物事にはタイミングがある。早すぎても遅すぎても糧にはならない。今だ!と思ったときでないと意味がない。そのタイミングを得られるか、気づけるかっていうのもその人の器量だと思うね。大人になってわかることがあるし、おっさんになってわかることがある。縁があればそのときに交わる。そのとき死んでたらって? そのときは違う人がいるんじゃない? 生きてる人は生きてる人なりに何とかするから。
その食へのこだわりは尊敬している。でも宏輔のやりたいことも叶えてやってよ、とやんわりと言う拓海。大人だな。私だったら老害乙って言っちゃってるわ。ウマが合うのか、素直に拓海の言葉を受け入れる又三郎さん。拓海って大人からの評判良さそう。っていうかゆい以外からは評価されるやつ。
③時を超えて
おでんを襲撃。
おでんウバウゾーから放たれる攻撃は形によって軌道が変わり予測がつきづらい。フィナーレよくアレを回避したな。迂闊に近づけないため慎重策を取るマリー。
ところがプレシャスが全力突撃。プレシャスの突進って勢いあっていいよね。最近はやらなくなりましたが初期にくるって回転してたのも好き。肉薄しきれず押し返されてしまいますがブラペがフォロー。気がはやるプレシャスを制止。それも振り切ると巾着に捕まってしまいます。前回の反省からか攻撃のバリエーションが多い。
又三郎さんと宏輔を繋ぐおでん。そして自分とお婆ちゃんを繋ぐおでん。それを消させなんてしない。自力で捕縛を抜け出すとおでんの攻撃をトライアングルで破壊。がら空きになった本体を2000キロで殴ってフィニッシュ。
お出汁が染みた大根と卵が食べたかった……。自腹切ってください。
謝罪のキャッチボールをする又三郎さんと宏輔。
そのふたりの姿にかつての自分とお婆ちゃんを思い浮かべるゆい。ここの表情とてもいいですね。昔の幸せな記憶。プリンセスのはるかとカナタの出会いを思い出します。あっちは自分の夢とその根拠としての神聖な思い出になっているのに対して、こちらは幸せな温かみとして彼女の心に常に灯っている印象があります。親や近親者から愛情を受けていることがわかる心象風景。だから彼女は他の子と比べて歪さをあまり感じない。彼女は愛情によって形作られている。
彼女にお礼を言った又三郎さんは一緒におでんを作ろうと誘います。
「わしが作る姿を見てしっかり覚えるんだ」
「うん!」
宏輔もお手伝い。
ふたりの姿にゆいはかつての自分たちを重ねます。
④次回予告
その状況でマイラ姫どうやって絡むんだ。
○トピック
ここね「親はATM」
正直、ゆいは主人公としては語りにくい人物だろうと思います。
上述したようにはるかの思い出は夢と結びついてその実現のための原動力となりましたが、ゆいにとってのそれは本当に文字通り幸せな思い出です。こうしたいという夢や希望があるわけじゃない。性格も偏りが少ないのでここね達ほど波乱な状況にもならない。この結果ゆい個人のエピソードと言えるものはほとんどありません。彼女にはやることもやれないこともないからです。ある意味では非常に”幸福な子ども”と言えるでしょう。拓海との恋愛エピソードが持ち上がらないのもこれを後押ししています。
しかし同時に彼女はその思い出を自分の手足のように使ってもいます。お婆ちゃんは今でも彼女の中で息づいている。幸せは常に彼女の中で過去と対照される。
この意味でここね達と彼女は実は似ています。ここね達が宿痾的な個性(資質)を持つようにゆいは(幸福な)経験という忘れがたい過去を持ち、その延長上に今も生きている。今回で明言されたようにお婆ちゃんはすでに鬼籍に入っていますが、それが彼女になんら陰を落としていないことはこれまでのエピソードから十二分に証明されています。ここからもわかるようにとりわけゆいは幸福な子どもとして描かれています。
人間というのは七面倒臭いもので未来に向かって生きているようで過去に寄り添い、なんなら過去に向かって逆走もする。HUGはその傾向が強い物語でした。最終回で描かれた主人公たちの姿は言わば過ぎた過去の再生産です。もちろんそれは不幸であることを意味しません。人間は良くも悪くもそういう生き物だからです。幸福な過去に基づいて今も幸福である彼女たち(ゆいを含む)はそんな人間の生き方を映しています。
でも過去に何らかの引っ掛かり(禍根)を持っている人たちもいて、それがデリシャスの物語の発端になっている。おそらく突き詰めると根っこは一つなのだろうと思います。20年前に何かがあった。その結果門平は追放され、ジンジャーはお婆ちゃんと出会った。それらは巡り巡ってゆいや拓海たちの今を作っている。個人の文脈が人々の文脈へと拡大拡張されるこの流れはとてもプリキュアらしい。
第33話「清く正しくあまねとハロウィンパーティ」
○今週のメニュー
①くすぶる黒い感情
ハロウィンパーティの企画を練る一同。
誘いたい人いる?と訊ねられたあまねが「パフェの……」と言いかけたところでマリーがぶつくさ言いながらやってきます。ナルシストルーの件。
彼はどうやら食事に恨みを持っていたようだ。合う食べ物があまりなかった上に好き嫌いも激しく極端な猫舌でみんなと一緒に食事をするのが苦手だったらしい。そう説明するマリー。奴が素直に話すとは思えないから引き出すの苦労しただろうなぁ。ごはんは笑顔じゃなかったのかな…?とゆい。マリーは頷くとプライドをこじらせて居場所もなくてブンドル団に入ってしまったのではないかと答えます。大方の予想どおり。っていうかここでそれを説明するのか。てっきり脱走した上で暴露大会始まるのかと思ってたんだけど。そうすると経緯はさほど重要(作劇上のハイライト)ではないんだろうなぁ。コミュ障とか食レポ癖があるとかの括り。自分とは違う人がいるという示唆。
「恨み…」。ナルシストルーの挑発を思い出すあまね。拳を固めると振り上げ殴りかかろうとした自分を制止。気づくとベッドの上。夢から覚めた彼女は自分に慄きます。
あまね特製パフェ。呆然と見つめる兄たち。サイズが桁違いすぎる。「パフェはいい…見ていて心が安らぐ」。だいぶメンタルやられてんな。しかし平穏も束の間、夢の光景が入り込んできます。傍らにいたパフェのレシピッピに促されると「食べれば、ほら、笑顔になれる。ごはんは笑顔、パフェも笑顔だな」と自分を言い聞かせるように口に運びます。
完食。早ぇ。ハロウィンパーティの準備があるからと兄たちを残して出ていきます。今週一番の被害者。
左手を抑えながら歩くあまね。一度気になると意識して悪化するやつ。正義感の強さが潔癖レベルなので流せない。心配したレシピッピが声をかけるも耳に入りません。それでも声をかけ続けるレシピッピを捕まえると静かにしていてくれ!と声を荒らげます。この仕打ちにはレシピッピも激怒。泣き出して消えます。
そこにマリー。一呼吸置いたあまねは笑顔を作るとハロウィンの話題を切り出します。
貸衣装屋。
先程はテンション高く演じたもののトーンダウン。並んだ衣装の中で悪魔服に目が留まるあまね。先程レシピッピに意地悪してしまった自分を思い出すとそれを振り払うように天使服をセレクト。礼儀作法もそうだけどこの子結構形を気にするよね。礼儀作法は良いけど、自分が望む型から外れることを極端に嫌う傾向があるのは彼女の特徴だろうと思います。
不自然な様子のあまねに違和感を覚えるマリー。
帰り道。
無理してない?と単刀直入に切り込むマリー。今日のあなた様子がおかしい。別に何から何まで話さなくていいんだから気軽に頼ってね。敢えて逃げ道を用意する大人の気遣い。感謝しつつも本心は明かさないあまね。
自室に戻ったあまねは八つ当たりをしてしまった、とペンダントを見つめながら反省。すると電池が切れたように反応しなくなります。振ってもタッチしても応答なし。本当は充電が必要なんだけど無充電で数ヶ月保つから失念している可能性。
②人間に翼はない
ハロウィンパーティ開催。らんらんの平常運転感。きっとこの費用もマリーの調査資金から出てるんだろうなぁ。
ここねがハートベーカリーで買った季節限定パンプキンパイを披露。すかさずらんが撮影。動きに隙がない。賑やかな雰囲気の中でも陰のある表情を浮かべるあまね。その様子を遠巻きから見つめるパフェのレシピッピ。
ブンドル団アジト。
「きゃ~それって限定のパンプキンパイですよね? まだ食べてないんです~」送信。それらんのレポだよね? ジェントルーといいお前らフォローしすぎなんだよ。後々ハンドルネームと本名晒されるぞ。
セクレトルーを囲むようにドローン。何かしれっと居る。美味しいものはゴーダッツ様に捧げるべき。今週もお仕事。
パンプキンパイを食べるとレシピッピ出現。でもあまねのペンダントは消灯したまま。そういえば誘いたい人いるんじゃなかったけ?とゆい。ケンカ中なので言いよどむあまね。
ハートベーカリーが襲撃され警報。しかしバッテリーが切れているあまねのペンダントは無反応。
逃走中のセクレトルーを発見。
コスプレしてるゆい達を揶揄するセクレトルー。傍から見ればどっこいだぞ。ウバウゾー召喚。何そのマニアックな調理器具。パイブレンダーというらしい。メリケンサックと似ているけど近接格闘武器ではない。
変身できないあまねは茫然自失。パフェのレシピッピに愛想をつかされてしまった、自分に悪い心があるからとうなだれます。
そこに流れ弾。衝撃で帽子と羽が脱落。難を逃れたあまねを叱咤するレシピッピ。なんという体たらく。あのときだって意地悪だったと暴露。プレシャスが問うとあまねは容疑を認めます。レシピッピの「へっ、言ってやったぜ」感。
「ナルシストルーが言うとおり私の中には拭いきれない暗い想いがあるんだ」
「それがあなたの言う悪い心?」
「許すことも忘れることもできなくて…パフェのレシピッピに酷いことまでしてしまった…」
崩れ落ちるあまね。流石にやりすぎたかと心配になるレシピッピ。
マリーは落ちていた帽子を拾い上げると無理に許す必要はないと言います。
「誰かを許せず恨む気持ち。それは誰もが自然に持っているものよ」
それはヒーリングでのどかが十分すぎるほど証明している。自分を利用し弄んだ者への怒り。
「でもね、忘れないで。大事なのはその感情に流されないことよ」
流されれば今度はあなたの大切なものを傷つけてしまうかもしれない。自責の念入ってそう。
レシピッピに向き直ったあまねは謝ります。仲直り。
電源が復旧。それを見届けたマリーは手に持っていた帽子を被せてやります。
いつもの調子を取り戻したあまねは改めてレシピッピをパーティに誘います。その間もずっとスパイシーとヤムヤムが戦っていましたが限界なのでフィナーレが参戦。
ブーケで横槍。反撃に出たウバウゾーのプレスを回避すると蹴り下ろした後に回し蹴り。サンドバッグみたいにグロッキーになってるウバウゾーが可哀想だけど笑える。ハロウィンパーティにはパーティキャンドルタクトもお忘れなく。
「私はもう揺るがない」
決意を新たにするフィナーレ。
パフェのレシピッピを交えてハロウィンパーティ再開。
③次回予告
野球回があるアニメは名作。
○トピック
彼女たちが背負うのは罪ではなく自分自身。
何故あまねがブンドル団に加わることになったのかはおそらく説明されることはないと思います。その辺歩いていたら洗脳されたっていうので差し支えない。
これに加えてデリシャスはごめんなさいをする話でもありません。これは敵がごめんなさいをしてプリキュアが許す話でもないということです。あまねがプリキュアになることを拒んだのはジェントルーの行為が自分の信条に反していたからで、罪そのものは取り上げていません。ということはナルシストルーがごめんなさいする必要もない。この物語はプラスとマイナスの帳尻合わせをする話ではないと思われます。
今回のエピソードでもあまねが気にしていたのはナルシストルーへの復讐心です。
これは感情的にはマリーが言うように当然のことですが彼女が易易と飲めるものではありません。彼女にとって暴力的な復讐の念はおぞましいものでしょうし、それを八つ当たりするのは論外で信条に大きく反します。つまりこの物語が問うているのは自分の在り方です。
だからコミュ障も食レポ癖もご飯が口に合わないのも同じ扱いになっている。デリシャスはそれらを本人を構成する個性(属性)として描いています。個性がその人を牽引する原動力になることもあればそれに足を取られて躓くこともある。食レポでいいねをたくさん貰う一方で人から変な子と思われる。それと同じようにあまねは本来なら当たり前の感情すら許せないと気に病む(自分に言い訳しようとしない)。
何度も言っていますが彼女たちは変な子なのです。普通の子なら流したり順応してしまうことが彼女たちはできない。私なりに言うなら特化すべきところを特化しきれていない。その途上にある。逆転の発想に近いですが特化型はある意味生きやすいのです。だってそれしかできないから。やることが決まってるなら悩むこともない。本人の在り方そのものが人生の指針になる。ただし常に周囲との摩擦やギャップを生む。それに耐えきる精神力と現実処理能力が必要になる。……という訓練をしているのが今回含めた話ですね。変な人は変な人なりのやり方を学ぶ必要がある。
パフェのレシピッピの「らしくない」もあまねの「私はもう揺るがない」も同じところに掛かっています。みんなを笑顔にしたい。その気持ちを常に持つこと。そのためなら彼女は己の復讐心も飲み込める。あとは腹の中で消化するだけ。
個性は自分で作っていくものです。そこにマニュアルはない。あるのは漠然とした好き(嫌い)あるいは(コミュ障的な)行動様式。それを手繰り寄せながら撚り合わせて太くしていく。自分との付き合い方を時間をかけて学ぶ。リアルで1年かけるプリキュアらしい方法論ですね。
①くすぶる黒い感情
ハロウィンパーティの企画を練る一同。
誘いたい人いる?と訊ねられたあまねが「パフェの……」と言いかけたところでマリーがぶつくさ言いながらやってきます。ナルシストルーの件。
彼はどうやら食事に恨みを持っていたようだ。合う食べ物があまりなかった上に好き嫌いも激しく極端な猫舌でみんなと一緒に食事をするのが苦手だったらしい。そう説明するマリー。奴が素直に話すとは思えないから引き出すの苦労しただろうなぁ。ごはんは笑顔じゃなかったのかな…?とゆい。マリーは頷くとプライドをこじらせて居場所もなくてブンドル団に入ってしまったのではないかと答えます。大方の予想どおり。っていうかここでそれを説明するのか。てっきり脱走した上で暴露大会始まるのかと思ってたんだけど。そうすると経緯はさほど重要(作劇上のハイライト)ではないんだろうなぁ。コミュ障とか食レポ癖があるとかの括り。自分とは違う人がいるという示唆。
「恨み…」。ナルシストルーの挑発を思い出すあまね。拳を固めると振り上げ殴りかかろうとした自分を制止。気づくとベッドの上。夢から覚めた彼女は自分に慄きます。
あまね特製パフェ。呆然と見つめる兄たち。サイズが桁違いすぎる。「パフェはいい…見ていて心が安らぐ」。だいぶメンタルやられてんな。しかし平穏も束の間、夢の光景が入り込んできます。傍らにいたパフェのレシピッピに促されると「食べれば、ほら、笑顔になれる。ごはんは笑顔、パフェも笑顔だな」と自分を言い聞かせるように口に運びます。
完食。早ぇ。ハロウィンパーティの準備があるからと兄たちを残して出ていきます。今週一番の被害者。
左手を抑えながら歩くあまね。一度気になると意識して悪化するやつ。正義感の強さが潔癖レベルなので流せない。心配したレシピッピが声をかけるも耳に入りません。それでも声をかけ続けるレシピッピを捕まえると静かにしていてくれ!と声を荒らげます。この仕打ちにはレシピッピも激怒。泣き出して消えます。
そこにマリー。一呼吸置いたあまねは笑顔を作るとハロウィンの話題を切り出します。
貸衣装屋。
先程はテンション高く演じたもののトーンダウン。並んだ衣装の中で悪魔服に目が留まるあまね。先程レシピッピに意地悪してしまった自分を思い出すとそれを振り払うように天使服をセレクト。礼儀作法もそうだけどこの子結構形を気にするよね。礼儀作法は良いけど、自分が望む型から外れることを極端に嫌う傾向があるのは彼女の特徴だろうと思います。
不自然な様子のあまねに違和感を覚えるマリー。
帰り道。
無理してない?と単刀直入に切り込むマリー。今日のあなた様子がおかしい。別に何から何まで話さなくていいんだから気軽に頼ってね。敢えて逃げ道を用意する大人の気遣い。感謝しつつも本心は明かさないあまね。
自室に戻ったあまねは八つ当たりをしてしまった、とペンダントを見つめながら反省。すると電池が切れたように反応しなくなります。振ってもタッチしても応答なし。本当は充電が必要なんだけど無充電で数ヶ月保つから失念している可能性。
②人間に翼はない
ハロウィンパーティ開催。らんらんの平常運転感。きっとこの費用もマリーの調査資金から出てるんだろうなぁ。
ここねがハートベーカリーで買った季節限定パンプキンパイを披露。すかさずらんが撮影。動きに隙がない。賑やかな雰囲気の中でも陰のある表情を浮かべるあまね。その様子を遠巻きから見つめるパフェのレシピッピ。
ブンドル団アジト。
「きゃ~それって限定のパンプキンパイですよね? まだ食べてないんです~」送信。それらんのレポだよね? ジェントルーといいお前らフォローしすぎなんだよ。後々ハンドルネームと本名晒されるぞ。
セクレトルーを囲むようにドローン。何かしれっと居る。美味しいものはゴーダッツ様に捧げるべき。今週もお仕事。
パンプキンパイを食べるとレシピッピ出現。でもあまねのペンダントは消灯したまま。そういえば誘いたい人いるんじゃなかったけ?とゆい。ケンカ中なので言いよどむあまね。
ハートベーカリーが襲撃され警報。しかしバッテリーが切れているあまねのペンダントは無反応。
逃走中のセクレトルーを発見。
コスプレしてるゆい達を揶揄するセクレトルー。傍から見ればどっこいだぞ。ウバウゾー召喚。何そのマニアックな調理器具。パイブレンダーというらしい。メリケンサックと似ているけど近接格闘武器ではない。
変身できないあまねは茫然自失。パフェのレシピッピに愛想をつかされてしまった、自分に悪い心があるからとうなだれます。
そこに流れ弾。衝撃で帽子と羽が脱落。難を逃れたあまねを叱咤するレシピッピ。なんという体たらく。あのときだって意地悪だったと暴露。プレシャスが問うとあまねは容疑を認めます。レシピッピの「へっ、言ってやったぜ」感。
「ナルシストルーが言うとおり私の中には拭いきれない暗い想いがあるんだ」
「それがあなたの言う悪い心?」
「許すことも忘れることもできなくて…パフェのレシピッピに酷いことまでしてしまった…」
崩れ落ちるあまね。流石にやりすぎたかと心配になるレシピッピ。
マリーは落ちていた帽子を拾い上げると無理に許す必要はないと言います。
「誰かを許せず恨む気持ち。それは誰もが自然に持っているものよ」
それはヒーリングでのどかが十分すぎるほど証明している。自分を利用し弄んだ者への怒り。
「でもね、忘れないで。大事なのはその感情に流されないことよ」
流されれば今度はあなたの大切なものを傷つけてしまうかもしれない。自責の念入ってそう。
レシピッピに向き直ったあまねは謝ります。仲直り。
電源が復旧。それを見届けたマリーは手に持っていた帽子を被せてやります。
いつもの調子を取り戻したあまねは改めてレシピッピをパーティに誘います。その間もずっとスパイシーとヤムヤムが戦っていましたが限界なのでフィナーレが参戦。
ブーケで横槍。反撃に出たウバウゾーのプレスを回避すると蹴り下ろした後に回し蹴り。サンドバッグみたいにグロッキーになってるウバウゾーが可哀想だけど笑える。ハロウィンパーティにはパーティキャンドルタクトもお忘れなく。
「私はもう揺るがない」
決意を新たにするフィナーレ。
パフェのレシピッピを交えてハロウィンパーティ再開。
③次回予告
野球回があるアニメは名作。
○トピック
彼女たちが背負うのは罪ではなく自分自身。
何故あまねがブンドル団に加わることになったのかはおそらく説明されることはないと思います。その辺歩いていたら洗脳されたっていうので差し支えない。
これに加えてデリシャスはごめんなさいをする話でもありません。これは敵がごめんなさいをしてプリキュアが許す話でもないということです。あまねがプリキュアになることを拒んだのはジェントルーの行為が自分の信条に反していたからで、罪そのものは取り上げていません。ということはナルシストルーがごめんなさいする必要もない。この物語はプラスとマイナスの帳尻合わせをする話ではないと思われます。
今回のエピソードでもあまねが気にしていたのはナルシストルーへの復讐心です。
これは感情的にはマリーが言うように当然のことですが彼女が易易と飲めるものではありません。彼女にとって暴力的な復讐の念はおぞましいものでしょうし、それを八つ当たりするのは論外で信条に大きく反します。つまりこの物語が問うているのは自分の在り方です。
だからコミュ障も食レポ癖もご飯が口に合わないのも同じ扱いになっている。デリシャスはそれらを本人を構成する個性(属性)として描いています。個性がその人を牽引する原動力になることもあればそれに足を取られて躓くこともある。食レポでいいねをたくさん貰う一方で人から変な子と思われる。それと同じようにあまねは本来なら当たり前の感情すら許せないと気に病む(自分に言い訳しようとしない)。
何度も言っていますが彼女たちは変な子なのです。普通の子なら流したり順応してしまうことが彼女たちはできない。私なりに言うなら特化すべきところを特化しきれていない。その途上にある。逆転の発想に近いですが特化型はある意味生きやすいのです。だってそれしかできないから。やることが決まってるなら悩むこともない。本人の在り方そのものが人生の指針になる。ただし常に周囲との摩擦やギャップを生む。それに耐えきる精神力と現実処理能力が必要になる。……という訓練をしているのが今回含めた話ですね。変な人は変な人なりのやり方を学ぶ必要がある。
パフェのレシピッピの「らしくない」もあまねの「私はもう揺るがない」も同じところに掛かっています。みんなを笑顔にしたい。その気持ちを常に持つこと。そのためなら彼女は己の復讐心も飲み込める。あとは腹の中で消化するだけ。
個性は自分で作っていくものです。そこにマニュアルはない。あるのは漠然とした好き(嫌い)あるいは(コミュ障的な)行動様式。それを手繰り寄せながら撚り合わせて太くしていく。自分との付き合い方を時間をかけて学ぶ。リアルで1年かけるプリキュアらしい方法論ですね。
第32話「すすれ!ちゅるフェスまいごのうどんを探せ!」
○今週のメニュー
①メンメンイケメン
今週はちゅるちゅる☆フェスティバル。王女来日したり屋台メシグランプリやったりこの街やたら企画力あるな。これもお婆ちゃんの影響と言われても驚かない。
出前が終わったらんは昼食を作って妹弟たちに振る舞います。この子地味に働き者。
らんの店を訪れる一同。あまねの様子がおかしい。店に来るのは初めて……あー、これアレか、7話で「安さにつられただけだろ」ってやらかしてるから敷居が高いのか。来週スポット当たるし突っつき出す頃合いかもしれない。彼女の握った手を取るとらんは店の中に引き入れます。
いつもの調子で店を案内するらん。こういうとき彼女の明るさは助かる。気持ちがほぐれたあまねは「ありがとう」と一言。
さて何を注文……と思ったところで異質な存在を発見。熊本県営業部長兼しあわせ部長の公務員くまモン(公式HPより)。飯食うときくらいせめて脱げよ。ここねの「可愛い」基準を満たしたようです。クマ系ならいいんだろうか。らんの父が紹介。若い頃、理想のラーメンを求めて熊本に行ったときに出会ったらしい。若い頃って言ってもくまモンって2011年出生だから時系列的に無理がありそうだけど、そういうこと言わない方がいいですか?
ちなみに9月末にミュージカルが熊本であったらしく、こういう企画も8月にやっていたようなので本編の登場もそんな感じの流れっぽい。偉い人同士の間でお金の流れがあったのかもしれませんな。現場には関係ないけど。
「熊本ラーメンのスープは豚骨に鶏ガラ、麺は中太ストレートでやや固めだな」
諳んじられるの凄くない?
そんな会話をしている間に出来上がり。いつの間に頼んだんだ。
値段が安……ではなく麺とスープのバランスが素晴らしい!と絶賛するあまね。その評価にらんも大喜びすぎて反り返ります。そこにメンメンが深刻な顔でやってきます。
ラーメンを抱えたままらんの部屋に。
すると麺類のレシピッピがずらり。メンメンは麺のエナジー妖精なので麺類は彼のところに相談に来るらしい。エナジー妖精とレシピッピってそういう関係なんだ。彼らが言うにはうどんのレシピッピが行方不明。
ブンドル団の仕業か? しかしSOS警報は出ていない。ではどこへ行ったのか。仲間を見失ったレシピッピ達は泣き出します。マズイ!とマリー。彼らが泣くとふやけて料理にも実影響が出る。実際に食べると確かにふやけている。っていうか君らはとりあえず食べてしまった方が良いと思うぞ。普通にのびるから。このまま行くと世界中の麺類がずっとふやけたままと話すマリー。うどんが行方不明になっただけで影響甚大。
その間にもフェスティバルの準備を進めるらんの両親。らんも同行予定なので声がかかります。フェスとレシピッピの板挟みになってパニクるらん。あまねが落ち着け、と制止。メンメンが率先して役割分担。らんはフェス。残りはうどん捜索。麺の問題はエナジー妖精の自分が何とかする。メンメンキャラ立ってきたなぁ。
ところで思うんだけど、美味しいうどん作って食べれば呼び出せないのかな? ほかほかハート出れば出現するイメージあるんだけど。
②私は煮込みうどん派
手分けして探すも見つからず。フェスの準備を進める料理人たちも麺の様子がおかしいことに気づき始めます。
ここねは待機してレシピッピ達の面倒を見ることに。いつまでも泣き止まないのでいないいないばあをするも逆に怖がらせてしまいます。コミュ障に保育は難しい。
こうなったら麺占いをするしかないと奥の手を出すメンメン。それで手がかりを掴めるはず。シリアスな雰囲気にかっこいい!とコメコメ。単純に疲れるだけなんだけどね。
まずはゆいにうどんを食べてもらう。食べることならお任せあれ。一瞬で平らげると残ったスープに向かってメンメンが呪文を唱えます。するとスープに変化が。黒くなると赤い丸が見えます。そこで限界。コメコメが貼ってあったポスターと見比べてアレだ!と気づきます。熊本県営業部長。
ブンドル団アジト。
こっそりいいねを押すセクレトルー。スピリットルーが帰還。何やら活動しているらしい。事務的な応答。以前と人格が変わっているらしい。やや拍子抜けしながらもいつもの挨拶。
フェス会場で独り悶々としているらんの元にゆいが駆けつけてきます。
よく見るとメンメンが衰弱していて心配するらん。それよりもくまモンは? 不思議に思いつつも指差すとくまモンが暇そうに待機。さらによく見るとうどんのレシピッピが頭の上で寝ていました。人騒がせな。
フェス会場にセクレトルーがやってくると見つかったレシピッピを捕獲。あのまま放置しててもセクレトルーが見つけてくれたのでは? メンメン働き損。敵愾心を剥き出しにするらん。全員集合。
月見うどん派のセクレトルーがウバウゾーを召喚。
岩を頭に詰めるとそれをエネルギーにして攻撃。回避行動。反応が遅れたヤムヤムをマリーがフォロー。
調子が出ない。原因は麺占い。エナジーを消費してしまったので戦闘力ダウン。案の定バリカッターもへにゃへにゃ。ヤムヤムをカバーするために3人はウバウゾーを抑え……いやそっちかよ。お互いに手が出せない状況に。
責任を感じるメンメンをらんが叱咤。レシピッピ見つけてくれたんだからお手柄。自分が麺ならメンメンはスープ。メンメンという名前に優先権は無い模様。ラーメンはお互いが絡み合って最高になれる。らんが熱血キャラってのもあるけどこの2人パートナー感強いよね。コメコメが妹分でパムパムがここねの腰巾着になってるからなおさら。
時間切れ。抑え込んでいた3人が振り払われるとヤムヤムが単身突撃。柔らかくなった麺を逆に利用して頭の機構をロック。ヤムヤムは麺のエンターテイナー。メンメンは豊かに包み込むまろやかスープとお互いに称え合います。この番組の表現食に偏りすぎ。それはそれとしてこれは強化フラグか。2000キロカロリー、クラスティ・パンに続く第3の技。
2人で麺を出すと協力してウバウゾーの態勢を崩します。あとはいつものように料理。……。強化技じゃなくても敵を倒せればヨシ!
レシピッピたちが再会。
くまモンの毛並みが心地よかったらしい。照れ笑い。照れるとむしろ麺が美味しくなるらしい。フェスも順調。みんなで色々な麺類を頼んでお食事。こいつら一日に何回飯食うんだ。ラーメンを啜ったらんとメンメンは
「最高(メン)!」と手を叩き合います。
③次回予告
今の子どもキョンシー知らない説。
○トピック
パムパム 初期ステータス:B 成長性:D
全盛期が小学生って奴いるよな。
大人の事情コラボ回。ちなみにくまモンは魔法つかいの映画にも登場していたりする。
らんとメンメンは精神年齢が近いこともあって他2人と比べても二人三脚感がありますね。自己完結性が高いゆいとここねが自力で技を強化するのはらしいと言えばらしい感じ。
らしいと言えば、視聴者が忘れていても本人は忘れ(られ)ない細かな描写をそっと仕込むあまねも独特の立ち位置。次回と直接的にエピソードが繋がるかはわかりませんが、パートナー妖精がいない彼女なりの物語を描いてくれそうです。
①メンメンイケメン
今週はちゅるちゅる☆フェスティバル。王女来日したり屋台メシグランプリやったりこの街やたら企画力あるな。これもお婆ちゃんの影響と言われても驚かない。
出前が終わったらんは昼食を作って妹弟たちに振る舞います。この子地味に働き者。
らんの店を訪れる一同。あまねの様子がおかしい。店に来るのは初めて……あー、これアレか、7話で「安さにつられただけだろ」ってやらかしてるから敷居が高いのか。来週スポット当たるし突っつき出す頃合いかもしれない。彼女の握った手を取るとらんは店の中に引き入れます。
いつもの調子で店を案内するらん。こういうとき彼女の明るさは助かる。気持ちがほぐれたあまねは「ありがとう」と一言。
さて何を注文……と思ったところで異質な存在を発見。熊本県営業部長兼しあわせ部長の公務員くまモン(公式HPより)。飯食うときくらいせめて脱げよ。ここねの「可愛い」基準を満たしたようです。クマ系ならいいんだろうか。らんの父が紹介。若い頃、理想のラーメンを求めて熊本に行ったときに出会ったらしい。若い頃って言ってもくまモンって2011年出生だから時系列的に無理がありそうだけど、そういうこと言わない方がいいですか?
ちなみに9月末にミュージカルが熊本であったらしく、こういう企画も8月にやっていたようなので本編の登場もそんな感じの流れっぽい。偉い人同士の間でお金の流れがあったのかもしれませんな。現場には関係ないけど。
「熊本ラーメンのスープは豚骨に鶏ガラ、麺は中太ストレートでやや固めだな」
諳んじられるの凄くない?
そんな会話をしている間に出来上がり。いつの間に頼んだんだ。
値段が安……ではなく麺とスープのバランスが素晴らしい!と絶賛するあまね。その評価にらんも大喜びすぎて反り返ります。そこにメンメンが深刻な顔でやってきます。
ラーメンを抱えたままらんの部屋に。
すると麺類のレシピッピがずらり。メンメンは麺のエナジー妖精なので麺類は彼のところに相談に来るらしい。エナジー妖精とレシピッピってそういう関係なんだ。彼らが言うにはうどんのレシピッピが行方不明。
ブンドル団の仕業か? しかしSOS警報は出ていない。ではどこへ行ったのか。仲間を見失ったレシピッピ達は泣き出します。マズイ!とマリー。彼らが泣くとふやけて料理にも実影響が出る。実際に食べると確かにふやけている。っていうか君らはとりあえず食べてしまった方が良いと思うぞ。普通にのびるから。このまま行くと世界中の麺類がずっとふやけたままと話すマリー。うどんが行方不明になっただけで影響甚大。
その間にもフェスティバルの準備を進めるらんの両親。らんも同行予定なので声がかかります。フェスとレシピッピの板挟みになってパニクるらん。あまねが落ち着け、と制止。メンメンが率先して役割分担。らんはフェス。残りはうどん捜索。麺の問題はエナジー妖精の自分が何とかする。メンメンキャラ立ってきたなぁ。
ところで思うんだけど、美味しいうどん作って食べれば呼び出せないのかな? ほかほかハート出れば出現するイメージあるんだけど。
②私は煮込みうどん派
手分けして探すも見つからず。フェスの準備を進める料理人たちも麺の様子がおかしいことに気づき始めます。
ここねは待機してレシピッピ達の面倒を見ることに。いつまでも泣き止まないのでいないいないばあをするも逆に怖がらせてしまいます。コミュ障に保育は難しい。
こうなったら麺占いをするしかないと奥の手を出すメンメン。それで手がかりを掴めるはず。シリアスな雰囲気にかっこいい!とコメコメ。単純に疲れるだけなんだけどね。
まずはゆいにうどんを食べてもらう。食べることならお任せあれ。一瞬で平らげると残ったスープに向かってメンメンが呪文を唱えます。するとスープに変化が。黒くなると赤い丸が見えます。そこで限界。コメコメが貼ってあったポスターと見比べてアレだ!と気づきます。熊本県営業部長。
ブンドル団アジト。
こっそりいいねを押すセクレトルー。スピリットルーが帰還。何やら活動しているらしい。事務的な応答。以前と人格が変わっているらしい。やや拍子抜けしながらもいつもの挨拶。
フェス会場で独り悶々としているらんの元にゆいが駆けつけてきます。
よく見るとメンメンが衰弱していて心配するらん。それよりもくまモンは? 不思議に思いつつも指差すとくまモンが暇そうに待機。さらによく見るとうどんのレシピッピが頭の上で寝ていました。人騒がせな。
フェス会場にセクレトルーがやってくると見つかったレシピッピを捕獲。あのまま放置しててもセクレトルーが見つけてくれたのでは? メンメン働き損。敵愾心を剥き出しにするらん。全員集合。
月見うどん派のセクレトルーがウバウゾーを召喚。
岩を頭に詰めるとそれをエネルギーにして攻撃。回避行動。反応が遅れたヤムヤムをマリーがフォロー。
調子が出ない。原因は麺占い。エナジーを消費してしまったので戦闘力ダウン。案の定バリカッターもへにゃへにゃ。ヤムヤムをカバーするために3人はウバウゾーを抑え……いやそっちかよ。お互いに手が出せない状況に。
責任を感じるメンメンをらんが叱咤。レシピッピ見つけてくれたんだからお手柄。自分が麺ならメンメンはスープ。メンメンという名前に優先権は無い模様。ラーメンはお互いが絡み合って最高になれる。らんが熱血キャラってのもあるけどこの2人パートナー感強いよね。コメコメが妹分でパムパムがここねの腰巾着になってるからなおさら。
時間切れ。抑え込んでいた3人が振り払われるとヤムヤムが単身突撃。柔らかくなった麺を逆に利用して頭の機構をロック。ヤムヤムは麺のエンターテイナー。メンメンは豊かに包み込むまろやかスープとお互いに称え合います。この番組の表現食に偏りすぎ。それはそれとしてこれは強化フラグか。2000キロカロリー、クラスティ・パンに続く第3の技。
2人で麺を出すと協力してウバウゾーの態勢を崩します。あとはいつものように料理。……。強化技じゃなくても敵を倒せればヨシ!
レシピッピたちが再会。
くまモンの毛並みが心地よかったらしい。照れ笑い。照れるとむしろ麺が美味しくなるらしい。フェスも順調。みんなで色々な麺類を頼んでお食事。こいつら一日に何回飯食うんだ。ラーメンを啜ったらんとメンメンは
「最高(メン)!」と手を叩き合います。
③次回予告
今の子どもキョンシー知らない説。
○トピック
パムパム 初期ステータス:B 成長性:D
全盛期が小学生って奴いるよな。
大人の事情コラボ回。ちなみにくまモンは魔法つかいの映画にも登場していたりする。
らんとメンメンは精神年齢が近いこともあって他2人と比べても二人三脚感がありますね。自己完結性が高いゆいとここねが自力で技を強化するのはらしいと言えばらしい感じ。
らしいと言えば、視聴者が忘れていても本人は忘れ(られ)ない細かな描写をそっと仕込むあまねも独特の立ち位置。次回と直接的にエピソードが繋がるかはわかりませんが、パートナー妖精がいない彼女なりの物語を描いてくれそうです。
第31話「おいしーなタウンの休日プリンセスゆい!?」
○今週のメニュー
①異国からのお客さま
リムジンに乗って現れたのは「微笑みの王女」と呼ばれるマイラ姫。その姿に言葉を失うあまね。見かねた侍従長っぽい人が苦言を呈すると友人に似ていたと平謝り。それを聞いた王女はユイ・ナゴミの名を口にします。
OPEDは平常運転に。小型ドローン量産。
次の日、本人を召喚。
手を握りながらそっくり~♪とフレンドリーに接するゆい。王族と会うのは2度目なので慣れています。平常運転とも言う。そもそも何故に王女がゆいのことを知っていたかというと門兵の入れ知恵。漁師なのでイースキ島に寄った際に知り合ったらしい。どうやったら一介の漁師が知り合えるんだ。ついでに招き猫を貰ったと見せます。
意外と饒舌な王女に質問するあまね。公務では緊張するけどプライベートは普通に話せるでございます。この世界の公用語が日本語で話し方がちょっと変なのか、母国語じゃないからそうなっているのか判断に迷うな。なにはともあれ、おいしーなタウンにようこそと歓迎するゆいとあまね。
この街に来るのが夢だったと話す王女。色んなお料理をお腹いっぱい食べたくて。それで何を食べたの? 「………」。公務が忙しく街を自由に回る時間がなかったとあまねが代わりに答えます。夕方には帰国する。なら夕方までは時間がある。
この街の住人として満腹になるまで帰すわけにはいかない。衣装チェンジ。身代わりなんてできるわけないだろ!?と慌てるあまね。しかし意外にも王女の方が乗り気。自分は微笑みの王女。扇子で口元を隠しておけば会話も少ない。扇子を受け取りながらゆいは自信満々にサムズアップ。
こうして入れ替わり作戦開始。
不安だらけで頭を抱えるあまね。それでもひとときの自由を得た王女の姿を見て気持ちがほぐれます。
とりあえず援軍も到着。マリーはこういう場合にも適役だったりする。
その頃ゆいは王女を満喫中。お前ほんとに動じねぇな。微笑みだっつってんのに喋りまくるゆい。メイド達は不審に思いつつも今日はテンション高いなーくらいで流している模様。堂々としていれば案外バレない説。しかし着慣れないドレスの裾を踏んづけてしまい転びそうに。持ち前のフィジカルでセーフ。これほどなりきるつもりがない身代わりも珍しい。
和食ストリートを散策。
事前に調べていたとおりだと浮かれる王女。らんが反応すると前もって調べるが癖と照れながら答えます。事前調査大事!と共感。一歩後ろからついていたここねは緊張しすぎて言葉がでなくなるのわかる、と別な方面で共感。王女であれば発言も慎重になって当然と頷くマリー。しかも最近は従兄弟の王子が王位継承に異議を申し立てているので足をすくわれかねない。生臭い設定ぶちこんできたな。なお現在身代わりが公務を執行中。あえて綱渡りで行く前のめり姿勢。「今はゆいの健闘を祈ろう」
美術館を訪問。
絵に見入って(食欲を掻き立てられて)いると侍従のゲンマから忠告。館長が説明をすると「サーモン美味しいよね」と相づち。祈りが足りないかもしれない。彼女の笑顔に昔を思い出すゲンマ。お腹の虫。口塞いでもダメだわ。
②王女拉致事件
食べたいものがたくさんあるならみんなテイクアウトすればいいじゃない。
王女とばったり遭遇する拓海。「ごきげんよう」「何か悪いもんでも食ったか?」。赤くなって黙る幼馴染(偽)に違和感を覚える拓海。お、流石に本命は間違えないか。バレそうになったところでらん達が割って入ります。ここねのポーズ。あまねは「品田」呼びなのね。
リムジンの中で館長からのお土産を食べるゆい。
ゲンマがマナーを注意。もう気づいているのでこれは「マイラ様はこうしてますよ」という指摘でしょう。次は博物館。とそこで手帳を差し出します。そこに書かれていたのは……。
あまねの家で買ってきたものを披露。食べたいものをとりあえず見繕った感。
それぞれ好きなものを食べる一同。ところが王女はなかなか箸が進みません。どれから食べれば正解かわからない。好きなものを食べれば良いとらん。しかし王女は子どもの頃から感情を後回しにした生活を送ってきたので好きなものすら忘れてしまっている。ケットシーが見たらブチギレ案件ですが、子どもはそういう環境すら順応する。
そんなときは果彩兄弟の出番。こいつらの何でも許されそう感。自由にして完璧。その名もパフェ。静かにしていてくれ、と迷惑そうなあまね。でもこれが正解。美味しいと食が進む王女。甘酸っぱい系が好みかな?とフルーツサンドもオススメ。狂言回しって時々突破口を作るよね。イースキ島のみんなにも味わって欲しい。それを聞いたマリー達は忘れていない好きもあると納得。その反応に王女の方が気付かされます。
合流タイミングはお昼のレストラン・デュ・ラク。
そこに向かう途中の車内。スピーチ原稿を手渡すゲンマ。「マイラ様にとっては」察した上で言い聞かせようとしてるの紳士的。次期王への大きな一歩。それは王女も理解しているはず。「王女はそれも出席しないとおっしゃっていたか?」
突然の急ブレーキ。車の周囲を羊が包囲。その正体は(特殊な訓練を受けた)黒服の男たち。この仕事大変だなぁ。
人里離れた洋館に監禁されるゆい。
首謀者は従兄弟の王子サンザー。微笑みの王女と言えば聞こえは良いが実際は失敗するのが怖いから、と煽るサンザー。原稿がなければ何も言えない。スピーチがご破産になれば王女の権威も失墜して王子にお鉢が回る。そんな計画らしい。おいしーなタウンのスピーチってそんな重要なの? っていうかお家騒動をこっちに持ち込むのやめろ。外交問題になるだろ。
サンザーが部屋を出たところでコメコメを呼び出して連絡。それを聞いた王女は責任を感じますが、ゆいは構わず式典会場へ行ってと指示。あたしなら大丈夫! 縄を自力で破壊。よい子のみんなは真似しちゃダメよ(できるものならやってみろ)。監視カメラもへし折って準備OK。
「美味しい笑顔で満たしてあげる」「ゆいは何を言っているのでございます?」。マリーのリアクション。変身って隠密性低いよね。元気になるおまじないということで一つ。事情が飲み込めない王女にあまねが進言。
「彼女は色んな意味で強い」
レッドカーペットを剥がして黒服を撃退。流石に生身相手に2000キロカロリーを叩き込むわけにはいかない。
というわけでこちらも安全優先で王女を運びたいのでマリーに許可を求めます。緊急事態なのでしょうがない。お気づきのことと思いますが今回ブンドル団の出番はありません。
「デリシャスパーティ♡プリキュア!」
「プリキュア?」
変身って匿名性ないよね。
「レストラン・デュ・ラクの高速デリバリーサービスです」
マジかよ、払うわ。プリキュアに護送されて式典会場へ。
ゲンマ達を解放。通りすがりの者です!と言い切るプレシャス。強い。縛られたサンザーが失敗から逃げている小娘より自分に味方した方が得だと訴えるもプレシャスは手帳を見せて反論。この手帳は王女直筆の下調べメモ。上手く話せなくても話す準備をしてきている。上手くいかないときがあっても逃げずに頑張っている人だよ。
メイド達がスピーチ原稿を見つけるとプレシャスは王女(偽)と入れ替わりに。元々はこちらの手落ちなのでゆいに迷惑をかけて済まないと謝るゲンマ。バレたならそれはそれで話が早い。
③原稿は胸の中に
会場に着くと元通りに。
王女がゆいに謝ると、ゆいもバレたことを明かします。でも黙っててくれた。ゲンマにも謝ると私が愚かでしたと逆に頭を下げられます。
「マイラ様から本当の笑顔が失われていることに今日まで気づかず。ただただ努めを果たすことだけを考えて……」
横目で見上げてるゆいの表情が好き。
「わかっているでございます」
「公務で失敗し非難にさらされぬよう守ってくれていたでございますね」
ケットシー君そういうことなのだよ。別にお前を諭す必要はないんだけどさ。子どもだって自分を取り巻く状況を理解している。理解した上である種の共犯関係を結んでいる。それが理不尽とセットになっていても。
今日も黙ってくれていたおかげで自分の好きを思い出せた。好きな味、好きな食べ物。イースキ島。この気持があればもう迷わない。
演台に上がった王女を大声で応援するゆい。あまねちゃんのストレスがマッハ。
そこで元気になるおまじないを思い出します。ここねとあまねの表情好き。そりゃこんな表情見れるなら兄たちもテンション上がる。
「あつあつごはんでみなぎるパワー……」
そうつぶやくと原稿を開くことなく話し始めます。
④次回予告
この街イベント多いな。
○トピック
偽装を見破った拓海、男の株を上げる。なお本人には伝わらない模様。
パーティキャンドルタクト出さないで大丈夫なのかと視聴者が心配する回。きっと偉い人が黙っててくれたのでしょう。
テンプレートを外したエピソードですがデリシャス的には本筋寄りの話だろうと思われます。その人にはその人の成り立ちと立場がある。ざっくり言うと見えないところで苦労している。別な視点で言うと誰もが自分を演じている。公人としても私人としても。
今回の眼目は王女が状況をキチンと自覚している点にあります。王女からすればゲンマが厳しい態度を取るのはわかっている。その厳しさが自分を守るものであることも。トゥインクルのララが帰省した回なんかもそうですね。人から認められたい。自分がプリキュアだと明かせばその期待は叶う。けどそうすればまた別の問題が起こる。それがわかっているから我が儘は言えない。これくらいの理屈は子どもだって弁えている。でもそれだけで終わるなら人間は面白くもなんともない。
そんなガチガチな中で上手く自分の我が儘をそっと仕込む。入れ替わったのを見て見ぬふりをする。その厚意に答える。侍従として。王女として。演じる役に自分という色合いを加えていく。王女を辞めることはなかなかできないでしょう。自分を辞めることが難しいように。そうやって人は自分を演じながらその役を自分のものにする。そういうものだと思います。最初から自分を完璧に演じられる人なんていない。そこにたどり着くまでに何度も峠を超える。その苦労がどんな形であれ本作は否定しない。笑顔になれる理由は人それぞれにあるから。
①異国からのお客さま
リムジンに乗って現れたのは「微笑みの王女」と呼ばれるマイラ姫。その姿に言葉を失うあまね。見かねた侍従長っぽい人が苦言を呈すると友人に似ていたと平謝り。それを聞いた王女はユイ・ナゴミの名を口にします。
OPEDは平常運転に。小型ドローン量産。
次の日、本人を召喚。
手を握りながらそっくり~♪とフレンドリーに接するゆい。王族と会うのは2度目なので慣れています。平常運転とも言う。そもそも何故に王女がゆいのことを知っていたかというと門兵の入れ知恵。漁師なのでイースキ島に寄った際に知り合ったらしい。どうやったら一介の漁師が知り合えるんだ。ついでに招き猫を貰ったと見せます。
意外と饒舌な王女に質問するあまね。公務では緊張するけどプライベートは普通に話せるでございます。この世界の公用語が日本語で話し方がちょっと変なのか、母国語じゃないからそうなっているのか判断に迷うな。なにはともあれ、おいしーなタウンにようこそと歓迎するゆいとあまね。
この街に来るのが夢だったと話す王女。色んなお料理をお腹いっぱい食べたくて。それで何を食べたの? 「………」。公務が忙しく街を自由に回る時間がなかったとあまねが代わりに答えます。夕方には帰国する。なら夕方までは時間がある。
この街の住人として満腹になるまで帰すわけにはいかない。衣装チェンジ。身代わりなんてできるわけないだろ!?と慌てるあまね。しかし意外にも王女の方が乗り気。自分は微笑みの王女。扇子で口元を隠しておけば会話も少ない。扇子を受け取りながらゆいは自信満々にサムズアップ。
こうして入れ替わり作戦開始。
不安だらけで頭を抱えるあまね。それでもひとときの自由を得た王女の姿を見て気持ちがほぐれます。
とりあえず援軍も到着。マリーはこういう場合にも適役だったりする。
その頃ゆいは王女を満喫中。お前ほんとに動じねぇな。微笑みだっつってんのに喋りまくるゆい。メイド達は不審に思いつつも今日はテンション高いなーくらいで流している模様。堂々としていれば案外バレない説。しかし着慣れないドレスの裾を踏んづけてしまい転びそうに。持ち前のフィジカルでセーフ。これほどなりきるつもりがない身代わりも珍しい。
和食ストリートを散策。
事前に調べていたとおりだと浮かれる王女。らんが反応すると前もって調べるが癖と照れながら答えます。事前調査大事!と共感。一歩後ろからついていたここねは緊張しすぎて言葉がでなくなるのわかる、と別な方面で共感。王女であれば発言も慎重になって当然と頷くマリー。しかも最近は従兄弟の王子が王位継承に異議を申し立てているので足をすくわれかねない。生臭い設定ぶちこんできたな。なお現在身代わりが公務を執行中。あえて綱渡りで行く前のめり姿勢。「今はゆいの健闘を祈ろう」
美術館を訪問。
絵に見入って(食欲を掻き立てられて)いると侍従のゲンマから忠告。館長が説明をすると「サーモン美味しいよね」と相づち。祈りが足りないかもしれない。彼女の笑顔に昔を思い出すゲンマ。お腹の虫。口塞いでもダメだわ。
②王女拉致事件
食べたいものがたくさんあるならみんなテイクアウトすればいいじゃない。
王女とばったり遭遇する拓海。「ごきげんよう」「何か悪いもんでも食ったか?」。赤くなって黙る幼馴染(偽)に違和感を覚える拓海。お、流石に本命は間違えないか。バレそうになったところでらん達が割って入ります。ここねのポーズ。あまねは「品田」呼びなのね。
リムジンの中で館長からのお土産を食べるゆい。
ゲンマがマナーを注意。もう気づいているのでこれは「マイラ様はこうしてますよ」という指摘でしょう。次は博物館。とそこで手帳を差し出します。そこに書かれていたのは……。
あまねの家で買ってきたものを披露。食べたいものをとりあえず見繕った感。
それぞれ好きなものを食べる一同。ところが王女はなかなか箸が進みません。どれから食べれば正解かわからない。好きなものを食べれば良いとらん。しかし王女は子どもの頃から感情を後回しにした生活を送ってきたので好きなものすら忘れてしまっている。ケットシーが見たらブチギレ案件ですが、子どもはそういう環境すら順応する。
そんなときは果彩兄弟の出番。こいつらの何でも許されそう感。自由にして完璧。その名もパフェ。静かにしていてくれ、と迷惑そうなあまね。でもこれが正解。美味しいと食が進む王女。甘酸っぱい系が好みかな?とフルーツサンドもオススメ。狂言回しって時々突破口を作るよね。イースキ島のみんなにも味わって欲しい。それを聞いたマリー達は忘れていない好きもあると納得。その反応に王女の方が気付かされます。
合流タイミングはお昼のレストラン・デュ・ラク。
そこに向かう途中の車内。スピーチ原稿を手渡すゲンマ。「マイラ様にとっては」察した上で言い聞かせようとしてるの紳士的。次期王への大きな一歩。それは王女も理解しているはず。「王女はそれも出席しないとおっしゃっていたか?」
突然の急ブレーキ。車の周囲を羊が包囲。その正体は(特殊な訓練を受けた)黒服の男たち。この仕事大変だなぁ。
人里離れた洋館に監禁されるゆい。
首謀者は従兄弟の王子サンザー。微笑みの王女と言えば聞こえは良いが実際は失敗するのが怖いから、と煽るサンザー。原稿がなければ何も言えない。スピーチがご破産になれば王女の権威も失墜して王子にお鉢が回る。そんな計画らしい。おいしーなタウンのスピーチってそんな重要なの? っていうかお家騒動をこっちに持ち込むのやめろ。外交問題になるだろ。
サンザーが部屋を出たところでコメコメを呼び出して連絡。それを聞いた王女は責任を感じますが、ゆいは構わず式典会場へ行ってと指示。あたしなら大丈夫! 縄を自力で破壊。よい子のみんなは真似しちゃダメよ(できるものならやってみろ)。監視カメラもへし折って準備OK。
「美味しい笑顔で満たしてあげる」「ゆいは何を言っているのでございます?」。マリーのリアクション。変身って隠密性低いよね。元気になるおまじないということで一つ。事情が飲み込めない王女にあまねが進言。
「彼女は色んな意味で強い」
レッドカーペットを剥がして黒服を撃退。流石に生身相手に2000キロカロリーを叩き込むわけにはいかない。
というわけでこちらも安全優先で王女を運びたいのでマリーに許可を求めます。緊急事態なのでしょうがない。お気づきのことと思いますが今回ブンドル団の出番はありません。
「デリシャスパーティ♡プリキュア!」
「プリキュア?」
変身って匿名性ないよね。
「レストラン・デュ・ラクの高速デリバリーサービスです」
マジかよ、払うわ。プリキュアに護送されて式典会場へ。
ゲンマ達を解放。通りすがりの者です!と言い切るプレシャス。強い。縛られたサンザーが失敗から逃げている小娘より自分に味方した方が得だと訴えるもプレシャスは手帳を見せて反論。この手帳は王女直筆の下調べメモ。上手く話せなくても話す準備をしてきている。上手くいかないときがあっても逃げずに頑張っている人だよ。
メイド達がスピーチ原稿を見つけるとプレシャスは王女(偽)と入れ替わりに。元々はこちらの手落ちなのでゆいに迷惑をかけて済まないと謝るゲンマ。バレたならそれはそれで話が早い。
③原稿は胸の中に
会場に着くと元通りに。
王女がゆいに謝ると、ゆいもバレたことを明かします。でも黙っててくれた。ゲンマにも謝ると私が愚かでしたと逆に頭を下げられます。
「マイラ様から本当の笑顔が失われていることに今日まで気づかず。ただただ努めを果たすことだけを考えて……」
横目で見上げてるゆいの表情が好き。
「わかっているでございます」
「公務で失敗し非難にさらされぬよう守ってくれていたでございますね」
ケットシー君そういうことなのだよ。別にお前を諭す必要はないんだけどさ。子どもだって自分を取り巻く状況を理解している。理解した上である種の共犯関係を結んでいる。それが理不尽とセットになっていても。
今日も黙ってくれていたおかげで自分の好きを思い出せた。好きな味、好きな食べ物。イースキ島。この気持があればもう迷わない。
演台に上がった王女を大声で応援するゆい。あまねちゃんのストレスがマッハ。
そこで元気になるおまじないを思い出します。ここねとあまねの表情好き。そりゃこんな表情見れるなら兄たちもテンション上がる。
「あつあつごはんでみなぎるパワー……」
そうつぶやくと原稿を開くことなく話し始めます。
④次回予告
この街イベント多いな。
○トピック
偽装を見破った拓海、男の株を上げる。なお本人には伝わらない模様。
パーティキャンドルタクト出さないで大丈夫なのかと視聴者が心配する回。きっと偉い人が黙っててくれたのでしょう。
テンプレートを外したエピソードですがデリシャス的には本筋寄りの話だろうと思われます。その人にはその人の成り立ちと立場がある。ざっくり言うと見えないところで苦労している。別な視点で言うと誰もが自分を演じている。公人としても私人としても。
今回の眼目は王女が状況をキチンと自覚している点にあります。王女からすればゲンマが厳しい態度を取るのはわかっている。その厳しさが自分を守るものであることも。トゥインクルのララが帰省した回なんかもそうですね。人から認められたい。自分がプリキュアだと明かせばその期待は叶う。けどそうすればまた別の問題が起こる。それがわかっているから我が儘は言えない。これくらいの理屈は子どもだって弁えている。でもそれだけで終わるなら人間は面白くもなんともない。
そんなガチガチな中で上手く自分の我が儘をそっと仕込む。入れ替わったのを見て見ぬふりをする。その厚意に答える。侍従として。王女として。演じる役に自分という色合いを加えていく。王女を辞めることはなかなかできないでしょう。自分を辞めることが難しいように。そうやって人は自分を演じながらその役を自分のものにする。そういうものだと思います。最初から自分を完璧に演じられる人なんていない。そこにたどり着くまでに何度も峠を超える。その苦労がどんな形であれ本作は否定しない。笑顔になれる理由は人それぞれにあるから。
第30話「おまつりわっしょい!やきそばマリちゃん」
○今週のメニュー
①調査費用使い込み
そもそも何故ブンドル団はおいしーなタウンに出没するのか? そこに気づくとは貴様天……いやおせーよ。主人公が住んでる街だからだよ。察してくれよ。
ほかほかハートに溢れていてレシピッピもよく現れるから? それもう答え出てない? 匂いにつられて店を選んだマリーが財布を開けると……驚愕の事実を目の当たり。先週貰い忘れたな。
映画宣伝仕様OPその4。フルーツの果肉ガッツリなサンドイッチ食べたことあるけど、あれ最終的にパン要らなくね?ってなるよね。プレシャスが髪を一つに纏めてるのプリキュア的には珍しいデザイン。
路銀が尽きた。
ため息をついているとゆい達が声をかけます。みんなでもぐもぐブドウ食べてる絵面が面白い。本体持つ組と実を手の平に乗せる組とで性格(躾?)がわかる。私は皿に置いたまま一粒ずつもいで食べる派。
それもこれもおいしーなタウンの料理が美味しすぎるせい。食べすぎて破産。
それならお祭りで屋台を出すのは?とらんが提案。近く屋台メシグランプリが開催される。優勝商品は商店街お得クーポン。それを聞いたマリーはこれからも美味しいものを食べるために!と参加を表明。ブンドル団調査しろよ。あの金って本来調査費用だろ。マリーが出るならみんなも手伝う。
なごみ亭で作戦会議。
順位は投票制。当然街の料理人も参加するので強豪揃い。初参加で優勝を狙うのはかなりのハードル。各々祭りっぽい料理を提案。焼きとおもろこし。フランクフルト。たこ焼き。かき氷。どれもこれもありきたり過ぎて勝てる気がしない。かき氷とか旬を過ぎてないか? 作中では8月下旬くらいの認識なんだろうか。意見が分かれたのでそれぞれセールスポイントをアピール。
そこでお婆ちゃんの知恵袋。全部乗せろ。それ知恵じゃないよな。思考停止だよな。ここのシーンのゆいの動かし方ずいぶん張り切ったな。これ全部乗せるとかお子様ランチでも無理がありすぎる。やめた方がよさそうと肩を落とすあまね。脱力してるときの表情好き。
しかしマリーはそれらを悪魔合体させます。
焼きそば。肉と野菜、ソースの香り。トッピングで味も変えられる。
全員の意見を融合させた乾坤一擲の妙手ではあるけど、当然焼きそばにも強豪がいる。しかしマリーはみんなの案で優勝したいと方法論を優先させます。
ブンドル団アジト。
前回失敗したもののゴーダッツからはお咎めなし。ナルシストルーは元々捨て駒。ジェントルーとは格が違うとか言ってたのにこの有様。会話から察するに模造ストーンは元々別な用途で作られたもので、戦闘に用いられたのはナルシストルーの発明の結果といったところか。こいつらやってることが反クッキングダム体制なんだよな。
1人になっても挨拶は欠かさない。スピリットルー使わないのか。
②屋台メシグランプリ
そして当日。
「あんた何やってんだ?」と呆れる拓海。絶対にそう見えないけどこの人これでも郷に帰れば偉いんだぜ。今は本職忘れてるけど。浴衣姿の幼馴染に見惚れる拓海。それを隠すために屋台について訊ねます。
「まずはこちらのPVをご覧いただこう」
やべ、仕事モードの会長だよ、これ。
動画が始まると堂々と「華満」のロゴ。夜の商店街を進むマリーに合わせて「やきそばマリちゃん」のナレーション。流石あまね、ロールプレイが完璧。信頼を寄せる製麺所(実家)。具材は『神の舌』セレクト。有名人の母親ダシに使うとか汚ねぇ。ママお願いがあるんだけど…って頼んでるここね想像すると微笑ましいけど。でも汚い。そして最後に女子中学生でゴリ押し。
キュアスタで鍛えた編集技術と誇るらん。動画もやってたのかよ。新規参入となればこれくらいガチでもいいのかもしれない。
そこに藤野夫婦がやってきます。今回のライバル。
お婆ちゃんの知り合いらしくゆいとも顔なじみ。藤野の「ラブラブシーサイドやきそば」は愛の結晶。唐突にお婆ちゃんの話になります。5年前。まだ付き合ってもいなかった頃にお婆ちゃんがアドバイス。5年前は存命か。この人は生死自体が不明。前見たニュアンスだと鬼籍に入ってるようにも見えたけど、最近妙に出番多いから前振りな気もするんだよなぁ。お祭りの花火を見ながら同じものを食べればずっと一緒にいられるジンクス。そういう関係ならすでそうなんじゃないか感。ジンクスと言ってるけどお婆ちゃんが今でっち上げた説。同じことをみやこにも伝えます。夜に老人が徘徊してるの心配されない? そんなこんなで縁結び。
いいこと聞いたと拓海をせっつくマリー。
お婆ちゃんのエピソードを聞いて喜ぶゆい。色んな伝説を持っていると夫妻は言います。スペシャルデリシャストーン持ってそう。実は街のシンボルである招き猫も元々はお婆ちゃんがなごみ亭に飾ったのが始まり。街の顔みたいな人か。もうこの人ラスボスでいいよ。
そんなわけで色々な恩はある。だ・け・ど・手加減はなし。お互いベストを尽くしましょうと宣戦布告。
開店時間直前。味見もバッチリ。何食ってもゆいはデリシャスマイルしか言わない説。
役割分担もバッチリでマリーが焼く、らんが箱詰め、あまねがトッピング、ここねとゆいが接客。お客さんにも好評。だけど競争相手はすでに行列が出来ています。有名店だけあって客層が厚い。しかし織り込み済み。ここからが本番。作戦開始。
無線を構えるここね。連絡を受けた轟さんがヘリを操縦して垂れ幕とビラを投下。汚い。金持ち汚い。勝つためなら手段を選ばない。地域クーポン券を得るためなら金を惜しまない。ケットシー、これでわかっただろ。これが子どもの純粋さだ。
宣伝効果で屋台に行列ができ始めます。火力を上げて追い上げ。イカ焼きも投入。らんのイマジネーションが炸裂。この子、髪型のバリエーション多いよね。らんに感化されたメンメンが火を吹きます。極秘の火力の正体。お前年一回とか言ってなかったか。ビラ配りに金は惜しまないけどガス代は節約する。親が出してくれる金はノーカン。
溢れた火もパフォーマンスに。単純にあぶねーよ。出来上がった焼きそばをゴージャスにトッピング。私は未だにこの子のテンションがよくわからない。たぶんクールに見えるだけの人。映える見た目で女性客を一気にゲット。
③名誉は金で買える
夕方。十分に温まったお祭り会場を襲撃するセクレトルー。
彼女の特殊能力は存在の抹消。記憶どころか存在そのもの、看板の文字すら消す。セクレトルーを見つけるとフィールドに閉じ込めます。みんなわっしょい! 今回テンション高ぇ。
いつもより回りながらキック。2000キロカロリーを叩き込んでも戦意が衰えないウバウゾー。ビームをムチのようにしならせ、回避したところを輪で捕縛。
マリーも手伝って外そうとするもビクともしない。その頑張りを否定するセクレトルー。みんなとか無意味。その言葉に猛反発するマリー。人にやらせるフェンネルと違ってこちらは現場派。みんなで力を合わせて脱出に成功。
「決めちゃって」
前言撤回。こっちも人にやらせるわ。
終わったところでブラペ到着。新しい幹部を目撃するのが今週の仕事。
グランプリは同率1位。ゴリ押しすればいけるもんだ。
締めの花火。お祭りのジンクスを思い出すらん。やりおる。これは狙ったな。隣りにいた拓海が吹き出します。これは共通ルートの最後にフラグが立つやつだな。これまでの好感度上げが物を言う。みんな、ずーっと一緒にいられる。(バッドエンド)フラグ、ヨシ!
マリーが上手く話を纏めます。
「入る?」
「入んねぇ!」
④次回予告
Mannerレッスン講座が役に立つな。
○トピック
ヘリの燃料代をそのままマリーに渡せばよかったのでは?
使った費用をお客さんから回収して自分たちは思い出作り。これが金持ちの方程式。
親が金持ちだとやり放題な回。
それはそれとして、お婆ちゃん何のフラグだよ? いやこの人ほんと何なんだよ。ラスボスのフラグかと思い始めたぞ、もう。穿った見方をするなら冒頭の何故おいしーなタウンを狙うのか?って部分と絡んできそうで怖いんだけど。まあ、順当に行けば主人公が最も慕い尊敬するお婆ちゃんが育てた街ってことになるから、ここを守ることは料理とアイデンティティ両方を守ることに繋がるという論理構成になるんでしょうが。死んでる場合は死者はどんだけ話を盛っても許されるっていうのもある。
クッキングダムが健在で、おいしーなタウンも繁盛。敵の狙いがどこにあるのか。物語は中盤へ。
①調査費用使い込み
そもそも何故ブンドル団はおいしーなタウンに出没するのか? そこに気づくとは貴様天……いやおせーよ。主人公が住んでる街だからだよ。察してくれよ。
ほかほかハートに溢れていてレシピッピもよく現れるから? それもう答え出てない? 匂いにつられて店を選んだマリーが財布を開けると……驚愕の事実を目の当たり。先週貰い忘れたな。
映画宣伝仕様OPその4。フルーツの果肉ガッツリなサンドイッチ食べたことあるけど、あれ最終的にパン要らなくね?ってなるよね。プレシャスが髪を一つに纏めてるのプリキュア的には珍しいデザイン。
路銀が尽きた。
ため息をついているとゆい達が声をかけます。みんなでもぐもぐブドウ食べてる絵面が面白い。本体持つ組と実を手の平に乗せる組とで性格(躾?)がわかる。私は皿に置いたまま一粒ずつもいで食べる派。
それもこれもおいしーなタウンの料理が美味しすぎるせい。食べすぎて破産。
それならお祭りで屋台を出すのは?とらんが提案。近く屋台メシグランプリが開催される。優勝商品は商店街お得クーポン。それを聞いたマリーはこれからも美味しいものを食べるために!と参加を表明。ブンドル団調査しろよ。あの金って本来調査費用だろ。マリーが出るならみんなも手伝う。
なごみ亭で作戦会議。
順位は投票制。当然街の料理人も参加するので強豪揃い。初参加で優勝を狙うのはかなりのハードル。各々祭りっぽい料理を提案。焼きとおもろこし。フランクフルト。たこ焼き。かき氷。どれもこれもありきたり過ぎて勝てる気がしない。かき氷とか旬を過ぎてないか? 作中では8月下旬くらいの認識なんだろうか。意見が分かれたのでそれぞれセールスポイントをアピール。
そこでお婆ちゃんの知恵袋。全部乗せろ。それ知恵じゃないよな。思考停止だよな。ここのシーンのゆいの動かし方ずいぶん張り切ったな。これ全部乗せるとかお子様ランチでも無理がありすぎる。やめた方がよさそうと肩を落とすあまね。脱力してるときの表情好き。
しかしマリーはそれらを悪魔合体させます。
焼きそば。肉と野菜、ソースの香り。トッピングで味も変えられる。
全員の意見を融合させた乾坤一擲の妙手ではあるけど、当然焼きそばにも強豪がいる。しかしマリーはみんなの案で優勝したいと方法論を優先させます。
ブンドル団アジト。
前回失敗したもののゴーダッツからはお咎めなし。ナルシストルーは元々捨て駒。ジェントルーとは格が違うとか言ってたのにこの有様。会話から察するに模造ストーンは元々別な用途で作られたもので、戦闘に用いられたのはナルシストルーの発明の結果といったところか。こいつらやってることが反クッキングダム体制なんだよな。
1人になっても挨拶は欠かさない。スピリットルー使わないのか。
②屋台メシグランプリ
そして当日。
「あんた何やってんだ?」と呆れる拓海。絶対にそう見えないけどこの人これでも郷に帰れば偉いんだぜ。今は本職忘れてるけど。浴衣姿の幼馴染に見惚れる拓海。それを隠すために屋台について訊ねます。
「まずはこちらのPVをご覧いただこう」
やべ、仕事モードの会長だよ、これ。
動画が始まると堂々と「華満」のロゴ。夜の商店街を進むマリーに合わせて「やきそばマリちゃん」のナレーション。流石あまね、ロールプレイが完璧。信頼を寄せる製麺所(実家)。具材は『神の舌』セレクト。有名人の母親ダシに使うとか汚ねぇ。ママお願いがあるんだけど…って頼んでるここね想像すると微笑ましいけど。でも汚い。そして最後に女子中学生でゴリ押し。
キュアスタで鍛えた編集技術と誇るらん。動画もやってたのかよ。新規参入となればこれくらいガチでもいいのかもしれない。
そこに藤野夫婦がやってきます。今回のライバル。
お婆ちゃんの知り合いらしくゆいとも顔なじみ。藤野の「ラブラブシーサイドやきそば」は愛の結晶。唐突にお婆ちゃんの話になります。5年前。まだ付き合ってもいなかった頃にお婆ちゃんがアドバイス。5年前は存命か。この人は生死自体が不明。前見たニュアンスだと鬼籍に入ってるようにも見えたけど、最近妙に出番多いから前振りな気もするんだよなぁ。お祭りの花火を見ながら同じものを食べればずっと一緒にいられるジンクス。そういう関係ならすでそうなんじゃないか感。ジンクスと言ってるけどお婆ちゃんが今でっち上げた説。同じことをみやこにも伝えます。夜に老人が徘徊してるの心配されない? そんなこんなで縁結び。
いいこと聞いたと拓海をせっつくマリー。
お婆ちゃんのエピソードを聞いて喜ぶゆい。色んな伝説を持っていると夫妻は言います。スペシャルデリシャストーン持ってそう。実は街のシンボルである招き猫も元々はお婆ちゃんがなごみ亭に飾ったのが始まり。街の顔みたいな人か。もうこの人ラスボスでいいよ。
そんなわけで色々な恩はある。だ・け・ど・手加減はなし。お互いベストを尽くしましょうと宣戦布告。
開店時間直前。味見もバッチリ。何食ってもゆいはデリシャスマイルしか言わない説。
役割分担もバッチリでマリーが焼く、らんが箱詰め、あまねがトッピング、ここねとゆいが接客。お客さんにも好評。だけど競争相手はすでに行列が出来ています。有名店だけあって客層が厚い。しかし織り込み済み。ここからが本番。作戦開始。
無線を構えるここね。連絡を受けた轟さんがヘリを操縦して垂れ幕とビラを投下。汚い。金持ち汚い。勝つためなら手段を選ばない。地域クーポン券を得るためなら金を惜しまない。ケットシー、これでわかっただろ。これが子どもの純粋さだ。
宣伝効果で屋台に行列ができ始めます。火力を上げて追い上げ。イカ焼きも投入。らんのイマジネーションが炸裂。この子、髪型のバリエーション多いよね。らんに感化されたメンメンが火を吹きます。極秘の火力の正体。お前年一回とか言ってなかったか。ビラ配りに金は惜しまないけどガス代は節約する。親が出してくれる金はノーカン。
溢れた火もパフォーマンスに。単純にあぶねーよ。出来上がった焼きそばをゴージャスにトッピング。私は未だにこの子のテンションがよくわからない。たぶんクールに見えるだけの人。映える見た目で女性客を一気にゲット。
③名誉は金で買える
夕方。十分に温まったお祭り会場を襲撃するセクレトルー。
彼女の特殊能力は存在の抹消。記憶どころか存在そのもの、看板の文字すら消す。セクレトルーを見つけるとフィールドに閉じ込めます。みんなわっしょい! 今回テンション高ぇ。
いつもより回りながらキック。2000キロカロリーを叩き込んでも戦意が衰えないウバウゾー。ビームをムチのようにしならせ、回避したところを輪で捕縛。
マリーも手伝って外そうとするもビクともしない。その頑張りを否定するセクレトルー。みんなとか無意味。その言葉に猛反発するマリー。人にやらせるフェンネルと違ってこちらは現場派。みんなで力を合わせて脱出に成功。
「決めちゃって」
前言撤回。こっちも人にやらせるわ。
終わったところでブラペ到着。新しい幹部を目撃するのが今週の仕事。
グランプリは同率1位。ゴリ押しすればいけるもんだ。
締めの花火。お祭りのジンクスを思い出すらん。やりおる。これは狙ったな。隣りにいた拓海が吹き出します。これは共通ルートの最後にフラグが立つやつだな。これまでの好感度上げが物を言う。みんな、ずーっと一緒にいられる。(バッドエンド)フラグ、ヨシ!
マリーが上手く話を纏めます。
「入る?」
「入んねぇ!」
④次回予告
Mannerレッスン講座が役に立つな。
○トピック
ヘリの燃料代をそのままマリーに渡せばよかったのでは?
使った費用をお客さんから回収して自分たちは思い出作り。これが金持ちの方程式。
親が金持ちだとやり放題な回。
それはそれとして、お婆ちゃん何のフラグだよ? いやこの人ほんと何なんだよ。ラスボスのフラグかと思い始めたぞ、もう。穿った見方をするなら冒頭の何故おいしーなタウンを狙うのか?って部分と絡んできそうで怖いんだけど。まあ、順当に行けば主人公が最も慕い尊敬するお婆ちゃんが育てた街ってことになるから、ここを守ることは料理とアイデンティティ両方を守ることに繋がるという論理構成になるんでしょうが。死んでる場合は死者はどんだけ話を盛っても許されるっていうのもある。
クッキングダムが健在で、おいしーなタウンも繁盛。敵の狙いがどこにあるのか。物語は中盤へ。
映画「デリシャスパーティ♡プリキュア 夢みる♡お子さまランチ!」
①前説・OP
今回はお客さん(視聴者)がプリキュアのお店を訪れるシチュエーション。メニューで2本立てをご案内。
開幕戦闘。
本編に先駆けてセクレトルーが現場に出ていたので観客がちょっと反応してた気がします。ナレーションがそれぞれ紹介。あまねが家で兄たちに媚び売ってるのを説明してない。やり直し。
登場したばかりの新技も披露。セクレトルーが現場に出ていることといい時系列は本編と同期させています。当然コメコメも第5形態。今回の主役は彼女。ゆいのようなヒーローになりたいと夢見ます。
②発明王ケットシーとドリーミア
雨の中傘もささずやさぐれる少年。幼いゆいが彼に傘を差し出すと自分の家に連れて行きます。キッチンに立つと手際よく食事の準備。出来合いの料理を盛り付け。ほんとに手際いいな。
食事を勧めますが少年は気が進まない様子。後半で語られているところから推察するに頭が良すぎて周囲と合わず半ば自暴自棄になっている感じでしょうか。ゆいは料理をお子様ランチにアレンジ。それを食べた少年はようやく笑顔に。
そんな過去の夢を見るゆい。ふと思ったけど経験上夢で過去の体験を見たことはないですね。
懐かしんでいると大きな振動。地震かと思いきや近くの山に突然謎の建築物が生えます。遊園地ドリーミアがオープン。子どもは無料とロボット達が宣伝を始めます。どう見ても不自然ですが例によってこの街の住人は異常に慣れてしまっているので気にしません。
発明王ケットシー。初耳のゆい。しかし有名人らしくみんなはスラスラと説明。夢のエネルギーを発明したらしい。そんな彼がテーマパークを開園。無料で食べ放題なら行かない理由がない。マリーも誘いますが大人は入場不可。……これは事案の予感。
現地到着。外観は大きなお子様ランチのテーマパーク。
ロボットがこちらに気づくとスキャン。妖精が見つかってしまいます。さりげに凄い技術というかセキュリティ。後々わかるように絶対子ども以外通さない鋼の意志。謎の光を当てるとパムパムとメンメンが人間の姿に。発明とかそういうレベルじゃねぇ。
入場券代わりに指輪を貰います。今回の映画館入場特典は光る指輪。いわゆる図鑑機能があるらしく遊園地で遊ぶと登録され後々スペシャルなお子様ランチが食べられる。
入場するとすでに多くの子ども達で賑わっています。園長のケットシーが挨拶。
それぞれの希望に沿って順繰りに遊ぶ一同。ジェットコースターで笑いを取りに行くあまねちゃんはプロ妹。なるほどね、普段はそうやって兄たちの関心を独占しているわけか。まるでブレねぇ。その後にデザートエリアをガチで攻略して名誉挽回。テンションの上がり下がり激しい。
一通り満喫したところでフードコートに。メインディッシュのお子様ランチが気になるところ。今朝の夢を思い出すゆい。
拓海たちと遭遇。当然パムパムたちが怪しまれますが親戚ということで納得させます。拓海ももう突っ込む気はないんだろうなぁ。一緒に食べようと誘うゆい。遊園地で一緒に食事=デートと思ったのか拓海は辞退。お子様ランチは子どもが食べるものだからと言い訳して別行動。ゆいの顔から回収したご飯粒がどうなったかは拓海のみぞ知る。
拓海の言葉に感化されるコメコメ。大人(ゆい)に憧れる彼女としては子どもっぽいことはしたくない。個人的にお子様ランチ食べてみたいんだよなぁ。というのも私は食べた記憶がない。あまり外食をしない家だったから洒落たもの食べたことないんだよね。あの旗とりあえず倒してみたいよね。
コメコメの態度を見て確かに年齢制限があるお店もあると頷くらん。でも彼女たちは食べる気満々。食に貴賤や年齢制限なしの彼女たちにとっては些細な問題。
近くで姉とはぐれた子が泣いているのを見つけたゆいは咄嗟に駆けつけて面倒を見てあげます。そんなゆいの姿にコメコメは益々憧れます。彼女はいつだって誰かのために行動する。
③ドリーミアの真実
一方、デリシャストーンの反応が気になるマリーは遊園地へ。ガードロボットが出現し追いかけ回されることに。そのままゆい達と合流。
ゴミ箱の中に入ったマリーを助けるために手を伸ばすも全員地下へ。
足元には大量のガラクタの形をしたぬいぐるみ。不用品をぬいぐるみに変えたんだろうか。
一息入れる暇もなくガードロボに包囲されます。こうなれば武力で解決するのみ。プリキュアの力を現実世界の事象に使っていいのか気にならないでもないけど、結局アレが関与しているからセーフ。装甲が硬くプレシャスのパンチですらびくともしない。一旦逃走。
倉庫らしきところに出ると再び取り囲まれたので今度は正面から突破。3人で引き付けている間にフィナーレが足払いでドミノ倒しにして撃退。
すると今度は大型ロボットが現れ一転して窮地に。変身が解けると妖精組が捕まりマリーはぬいぐるみにされてしまいます。このビームなんでもあり過ぎる。
妖精とコンビを組んでいないフィナーレはこういうとき便利。みんなを担いで一旦離脱。
妖精たちはケットシーのもとへ。
自分がファンシーな格好をしているからか妖精を見ても全く気にしないケットシー。子どもであればセーフらしく柔らかい物腰。特に自分を猫だと気づいてくれたコメコメを気に入ります。「子どもの純粋さ」を強調するあたりだいぶメンタルやられているなこの人。その反応がもう純粋じゃない。テーブルに並んでいる子ども型のロボットが不気味さを掻き立てている。
大仰な仕掛けを使ってお子様ランチをプレゼント。突然コミカルな寸劇が入ってますが、これはおそらくケットシーのヘイトを下げるためでしょう。プリキュア映画で「敵だと思ったら実は可哀想な人だった」パターンは珍しくもありませんが、今回は(子どもに対してだけは)害意がない人物なのでそれを強調する意味でもコミカルにしているのだと思われます。節々からやべぇ奴オーラが漏れ出ているけど。
ゆい達はブラペの助けもあり無事逃走に成功。おさらいも兼ねて(変身していない状態では)初対面と釘を刺すブラペ。
敵を撒いたところで二手に分かれてゆい達は妖精救出、ブラペはマリー救出へ。
大きな子ども部屋みたいな部屋。見覚えのある落書き。旗に描かれた猫の絵に気づいたゆいは確信を得ます。
奥に進むとケットシーとコメコメ達がいる部屋へ。マリーの捜索協力を依頼するも聞く耳を持たないケットシー。彼に大きな計画がある。子ども達が帰ってこないことを不審がった親たちが遊園地前に詰めかけると、これをぬいぐるみ化して制圧。大人を排除して純粋な子ども達だけの世界を作る。それが彼の望み。
子どもへの偏執的な理想願望と大人への偏執的な憎悪。変わり果てた彼に疑問を投げかけるゆい。彼女の言葉にケットシーはようやく目の前の人物がかつて出会った少女だったことを思い出します。理想の原点。しかしもう後戻りするには行き過ぎている。彼がこんな姿をしているのもそれがわかっているから。自分が嫌いな大人。彼もまたその1人に成り果ててしまっている。だから毒を食らわば皿まで。
再び戦闘。今度は遅れを取らない。ガードロボを撃破。しかしゆいだけは変身もせず立ち尽くしたまま。その隙にケットシーは離脱。
マリーを探すブラペには一つ思い当たる節が。
いくら大発明でも人をぬいぐるみにできるわけがない。ですよねー。デリシャストーンを使うとマリーのぬいぐるみ化が解けます。やはり石が関与している。先程のケットシーの会話でも拾ったようなことを言っていました。テレビ本編といいデリシャストーン流出しすぎ問題。災いの石かよ。
さらに奥に行くと動力炉に突き当たります。その力を解放するケットシー。
ケットシーの記憶。少年の才能を見抜く大人達。成長して青年になった彼は大人の期待どおり、いやそれ以上の成果を上げます。彼の力を悪用しようと企む大人達。純粋な夢を嗤う彼らに青年は怒りをぶつけぬいぐるみに変えてしまいます。
記憶から戻った一同は異変を感じて外へ。
④かつて子どもだった成れの果て
ケットシーは子ども達をアドバルーンに乗せて退避。ドリーミアを移動要塞へと変形。完全に軍事兵器。そりゃ悪用を考えますわ。てか現在進行系で悪用中。
石と一体化し自分の夢を踏みにじった大人を憎み糾弾するケットシー。なるほど確かに君は大人だ。幼稚で、浅はかで、自分のことで頭がいっぱいで、そしてそれを暴力で解決しようとする。子どもと大人の違いは最後の一点が強いか弱いかだけ。駄々をこねる大人は手に負えない。そもそも自分の恩人であるゆいにすら拳を振り上げているからね。自分の妄執に因われすぎ。
巨大要塞といえどもフィールドに閉じ込めてしまえば被害は気にしなくていい。
逆上した彼は全砲門を開いて乱射。未だ変身しないゆいを残して全員で攻撃を引き付けます。
ゆいとコメコメは2人で論点整理。ケットシーは確かに悪いことをしている。しかし一方でコメコメに優しくしてくれた。ゆいもまた熟考します。彼は大人や世界を否定するけれど、彼女の知る世界や大人たちは自分に優しく様々なものをくれた。でも彼はそうではなかったのかもしれない。今幸せでもこの先どうなるかはわからない。あのとき笑顔だった彼が今悲壮な顔をしているように。あのとき食べたお子様ランチが全てを保証してくれるわけじゃない。テレビ本編に先駆けて主人公の仕事がやってきました。ゆいとケットシーは子どもの発想をしています。すなわち自分の経験したことがこの世の全てであり今後もその延長線上にあるだろう、という。だからケットシーは悲観して極端な行動に出ている。そこに疑問を持ったゆいは一歩引いた視点から俯瞰しています。人が自分と違う世界観を持つこと。しかし同時に接点を持ちうること。その気付き。
変身したプレシャスはケットシーとの直談判を望みます。その希望に応える仲間たち。
ミサイルをプレスで防御できるスパイシーはこういうとき非常に頼りがいがある。とはいえ数が多すぎる。ぬいぐるみ化ビームからプリキュアを庇う妖精たち。あの光は意思の影響を受ける。なら逆手に取ってこちらの意思が強ければいい。
というわけで妖精も変身。そのままの勢いでプリキュアもフォームチェンジ。元のデザインもあるけどスパイシーはこういうとき可愛い。ヒラヒラが似合う。帽子のお嬢様感。プレシャスとヤムヤムは元々が和・中だから相変わらずしっくりくる。フィナーレはアリス。この子はデザインがあっち行ったりこっち行ったり忙しい。
「プリキュア! お子様ランチドレス!」
好きなもの全部乗せました。
みんなでバトンを繋いで2000キロ+2000キロ=4000キロカロリーパンチ。
数字の暴力を押し付けて必殺技。映画でもパーティキャンドルタクト(税込み6,050円で発売中)は健在。
⑤長い1日の終わりに
正気に戻るも自分の犯した過ちに慄くケットシー。穢れてしまった自分は価値のない人間でお子様ランチだって食べる資格がない。めんどくさい人だなぁ。要するに最初から最後まで過大な自己憐憫なのだが。
この映画の皮肉が効いているところでもあるけど、子どもは自分が子どもだと思われることを好まない。だからお子様ランチを食べるのがいずれは恥ずかしいと思うようになるし、プリキュアだって卒業する。しかしそれをある種の特権だと見なす向きもある。無邪気な子どもにしか見られない、食べられないものならそれは特別なのではないか、と。そんなことを考えるのは大人だけなんだけど。つまりこれは失われた純粋さに対する憧憬と神聖化であり、かつて自分がそうであったという肥大した自意識の奇形化なのだ。ケットシーの主張はイデオロギーですらない。
フィナーレが初登場した18話のときにも書きましたが、ゆい達はそれぞれ変人で癖が強い(ゆいは相対的にニュートラルな立ち位置)。彼女たちなりに生きにくさと生きる術を持っている。子どもだから、その純粋さがあればハッピーになれるというのは幻想に過ぎない。生きることは苦しみや涙を飲み込んでいくことでもある。それらを自分たちにも分けて欲しいとケットシーに呼びかけるゆいは大人への道を進んでいます。
浄化空間の中でプレシャス、コメコメ、ケットシーは一緒にお子様ランチを食べます。
「ごちそうさまでした」
大人たちも元に戻り子どもたちと再会。
立ち直ったケットシーは1人離れていきます。罪を償いに行く。デリシャスはこういうところ泥臭い気がする。幹部捕虜にしてるしね。そんな彼にコメコメが抱きつくとお礼を言います。お子様ランチを食べていいと言ってくれたり、夢を応援してくれたことに変わりはない。
彼もゆいやコメコメのような人を笑顔にできるヒーローになりたいと決意を新たにします。ヒーロー認定されて喜ぶコメコメ。冒頭でも述べたようにこの映画の主役は彼女なので憧れを一つ叶えます。
なごみ亭特製お子様ランチ。渋々だった拓海も一口食べたらやみつき。それを見て微笑むゆい。
写真には料理人になってレストラン・ドリーミアを始めたケットシーの姿が。わりとすぐに償えたらしい。裏取引でもしたんだろうか。そういう抜け目のなさ、大人だよな。
⑥トロピカっててヒーリングでスターなデリシャスお子様ランチ
上映も終わり、お客さんからお子様ランチのオーダーを受けるプレシャス。
厨房で願いを叶えるべく頭を捻る一同。全員変身した格好でシュール。トロピカルというワードが出ると本当にサマーが登場。あ、これそういうアレなのね。続いて他の4人も。流石に去年のプリキュアだけあって映画館の子ども達の食いつきが良い。熱烈なファンだったのか近くに座っていた子どもは名前を呼んで喜んでました。
ヒーリングとトゥインクルは流石に2年以上過ぎているのと主役だけの登場だったのでインパクトは弱め。それでも全員並んでいるシーンでは感慨深げな雰囲気が会場を包んでいました。こうした空気に触れると春映画の存在意義ってあったんだなぁと実感。
予告は春映画と明言していないところを見るにそういうことらしい。
○トピック
ピーマンは苦くて食べたくない。かといってお子様ランチは子どもっぽい。子どもの世界も簡単じゃない。
映画では久しぶりの単独シリーズ作品。
テレビ本編では現在のところ敵との対立軸がまだハッキリしていません。これはプリキュア側が何を軸に戦うのかがハッキリしていないことと同義です。そのため映画ではどんなアプローチを取るのかが一つの注目点でした。
上述したようにケットシーの話は普遍的な一般論というより本人の強い思い込みです。子どもの純粋さに対する過度の美化が却って本人の罪悪感や強迫観念を強めてしまい出口を塞いでしまっている。あまねが自分の信条に反することをしてしまったとして極端に後ろ向きな姿勢を取るのと似ています。
ジェントルー(あまね)は紳士でありたいという理想から、ナルシストルーは過去の食事体験から、ケットシーは思い出から、それぞれの価値観(体験)が生き方を規定して、ときにそれに囚われる。ここねのコミュ障やらんが自分を変じゃないかと悩む話も(深刻ではないけど)この範疇に入ります。つまりデリシャスは個々人の問題に焦点を当てている。
それって要するにその人の思い込みなんだから考え方を変えるなりすればいいんじゃない?というのは簡単ですが、実際にはそう上手く行かない。コミュ障に陽キャになれというのは運動音痴にプロスポーツ選手になれというのと同じくらい実現性がない。過去は変えられないし、現在は過去の蓄積なので可変性は自ずと狭い。だからみんな躊躇う。人生を変えるには長い時間が必要で最初の1歩もその後に続く1000歩も決して容易ではない。
誰だって最初からダメな人生をやりたくてやっているわけじゃない。理想や目標に向かって進んでいたつもりがいつの間にか雁字搦めになっている。それは傍目には奇形で滑稽な姿にも見える。
なんでそうなったの? 自分と人はどうして違うの? デリシャスはそれを問題提起しています。
「○○しろ」と言うには自分と相手は違いすぎている。だからあくまで相手の文脈から回答を出す。そういった柔軟性が本作にはあります。腹を満たすのにおむすびだけが食べ物じゃないからね。誰もが食事をする。好みが違うように食べるものも違う。同じテーブルでみんな違うものを食べていたっていい。本作からはそんな雰囲気を感じます。
今回はお客さん(視聴者)がプリキュアのお店を訪れるシチュエーション。メニューで2本立てをご案内。
開幕戦闘。
本編に先駆けてセクレトルーが現場に出ていたので観客がちょっと反応してた気がします。ナレーションがそれぞれ紹介。あまねが家で兄たちに媚び売ってるのを説明してない。やり直し。
登場したばかりの新技も披露。セクレトルーが現場に出ていることといい時系列は本編と同期させています。当然コメコメも第5形態。今回の主役は彼女。ゆいのようなヒーローになりたいと夢見ます。
②発明王ケットシーとドリーミア
雨の中傘もささずやさぐれる少年。幼いゆいが彼に傘を差し出すと自分の家に連れて行きます。キッチンに立つと手際よく食事の準備。出来合いの料理を盛り付け。ほんとに手際いいな。
食事を勧めますが少年は気が進まない様子。後半で語られているところから推察するに頭が良すぎて周囲と合わず半ば自暴自棄になっている感じでしょうか。ゆいは料理をお子様ランチにアレンジ。それを食べた少年はようやく笑顔に。
そんな過去の夢を見るゆい。ふと思ったけど経験上夢で過去の体験を見たことはないですね。
懐かしんでいると大きな振動。地震かと思いきや近くの山に突然謎の建築物が生えます。遊園地ドリーミアがオープン。子どもは無料とロボット達が宣伝を始めます。どう見ても不自然ですが例によってこの街の住人は異常に慣れてしまっているので気にしません。
発明王ケットシー。初耳のゆい。しかし有名人らしくみんなはスラスラと説明。夢のエネルギーを発明したらしい。そんな彼がテーマパークを開園。無料で食べ放題なら行かない理由がない。マリーも誘いますが大人は入場不可。……これは事案の予感。
現地到着。外観は大きなお子様ランチのテーマパーク。
ロボットがこちらに気づくとスキャン。妖精が見つかってしまいます。さりげに凄い技術というかセキュリティ。後々わかるように絶対子ども以外通さない鋼の意志。謎の光を当てるとパムパムとメンメンが人間の姿に。発明とかそういうレベルじゃねぇ。
入場券代わりに指輪を貰います。今回の映画館入場特典は光る指輪。いわゆる図鑑機能があるらしく遊園地で遊ぶと登録され後々スペシャルなお子様ランチが食べられる。
入場するとすでに多くの子ども達で賑わっています。園長のケットシーが挨拶。
それぞれの希望に沿って順繰りに遊ぶ一同。ジェットコースターで笑いを取りに行くあまねちゃんはプロ妹。なるほどね、普段はそうやって兄たちの関心を独占しているわけか。まるでブレねぇ。その後にデザートエリアをガチで攻略して名誉挽回。テンションの上がり下がり激しい。
一通り満喫したところでフードコートに。メインディッシュのお子様ランチが気になるところ。今朝の夢を思い出すゆい。
拓海たちと遭遇。当然パムパムたちが怪しまれますが親戚ということで納得させます。拓海ももう突っ込む気はないんだろうなぁ。一緒に食べようと誘うゆい。遊園地で一緒に食事=デートと思ったのか拓海は辞退。お子様ランチは子どもが食べるものだからと言い訳して別行動。ゆいの顔から回収したご飯粒がどうなったかは拓海のみぞ知る。
拓海の言葉に感化されるコメコメ。大人(ゆい)に憧れる彼女としては子どもっぽいことはしたくない。個人的にお子様ランチ食べてみたいんだよなぁ。というのも私は食べた記憶がない。あまり外食をしない家だったから洒落たもの食べたことないんだよね。あの旗とりあえず倒してみたいよね。
コメコメの態度を見て確かに年齢制限があるお店もあると頷くらん。でも彼女たちは食べる気満々。食に貴賤や年齢制限なしの彼女たちにとっては些細な問題。
近くで姉とはぐれた子が泣いているのを見つけたゆいは咄嗟に駆けつけて面倒を見てあげます。そんなゆいの姿にコメコメは益々憧れます。彼女はいつだって誰かのために行動する。
③ドリーミアの真実
一方、デリシャストーンの反応が気になるマリーは遊園地へ。ガードロボットが出現し追いかけ回されることに。そのままゆい達と合流。
ゴミ箱の中に入ったマリーを助けるために手を伸ばすも全員地下へ。
足元には大量のガラクタの形をしたぬいぐるみ。不用品をぬいぐるみに変えたんだろうか。
一息入れる暇もなくガードロボに包囲されます。こうなれば武力で解決するのみ。プリキュアの力を現実世界の事象に使っていいのか気にならないでもないけど、結局アレが関与しているからセーフ。装甲が硬くプレシャスのパンチですらびくともしない。一旦逃走。
倉庫らしきところに出ると再び取り囲まれたので今度は正面から突破。3人で引き付けている間にフィナーレが足払いでドミノ倒しにして撃退。
すると今度は大型ロボットが現れ一転して窮地に。変身が解けると妖精組が捕まりマリーはぬいぐるみにされてしまいます。このビームなんでもあり過ぎる。
妖精とコンビを組んでいないフィナーレはこういうとき便利。みんなを担いで一旦離脱。
妖精たちはケットシーのもとへ。
自分がファンシーな格好をしているからか妖精を見ても全く気にしないケットシー。子どもであればセーフらしく柔らかい物腰。特に自分を猫だと気づいてくれたコメコメを気に入ります。「子どもの純粋さ」を強調するあたりだいぶメンタルやられているなこの人。その反応がもう純粋じゃない。テーブルに並んでいる子ども型のロボットが不気味さを掻き立てている。
大仰な仕掛けを使ってお子様ランチをプレゼント。突然コミカルな寸劇が入ってますが、これはおそらくケットシーのヘイトを下げるためでしょう。プリキュア映画で「敵だと思ったら実は可哀想な人だった」パターンは珍しくもありませんが、今回は(子どもに対してだけは)害意がない人物なのでそれを強調する意味でもコミカルにしているのだと思われます。節々からやべぇ奴オーラが漏れ出ているけど。
ゆい達はブラペの助けもあり無事逃走に成功。おさらいも兼ねて(変身していない状態では)初対面と釘を刺すブラペ。
敵を撒いたところで二手に分かれてゆい達は妖精救出、ブラペはマリー救出へ。
大きな子ども部屋みたいな部屋。見覚えのある落書き。旗に描かれた猫の絵に気づいたゆいは確信を得ます。
奥に進むとケットシーとコメコメ達がいる部屋へ。マリーの捜索協力を依頼するも聞く耳を持たないケットシー。彼に大きな計画がある。子ども達が帰ってこないことを不審がった親たちが遊園地前に詰めかけると、これをぬいぐるみ化して制圧。大人を排除して純粋な子ども達だけの世界を作る。それが彼の望み。
子どもへの偏執的な理想願望と大人への偏執的な憎悪。変わり果てた彼に疑問を投げかけるゆい。彼女の言葉にケットシーはようやく目の前の人物がかつて出会った少女だったことを思い出します。理想の原点。しかしもう後戻りするには行き過ぎている。彼がこんな姿をしているのもそれがわかっているから。自分が嫌いな大人。彼もまたその1人に成り果ててしまっている。だから毒を食らわば皿まで。
再び戦闘。今度は遅れを取らない。ガードロボを撃破。しかしゆいだけは変身もせず立ち尽くしたまま。その隙にケットシーは離脱。
マリーを探すブラペには一つ思い当たる節が。
いくら大発明でも人をぬいぐるみにできるわけがない。ですよねー。デリシャストーンを使うとマリーのぬいぐるみ化が解けます。やはり石が関与している。先程のケットシーの会話でも拾ったようなことを言っていました。テレビ本編といいデリシャストーン流出しすぎ問題。災いの石かよ。
さらに奥に行くと動力炉に突き当たります。その力を解放するケットシー。
ケットシーの記憶。少年の才能を見抜く大人達。成長して青年になった彼は大人の期待どおり、いやそれ以上の成果を上げます。彼の力を悪用しようと企む大人達。純粋な夢を嗤う彼らに青年は怒りをぶつけぬいぐるみに変えてしまいます。
記憶から戻った一同は異変を感じて外へ。
④かつて子どもだった成れの果て
ケットシーは子ども達をアドバルーンに乗せて退避。ドリーミアを移動要塞へと変形。完全に軍事兵器。そりゃ悪用を考えますわ。てか現在進行系で悪用中。
石と一体化し自分の夢を踏みにじった大人を憎み糾弾するケットシー。なるほど確かに君は大人だ。幼稚で、浅はかで、自分のことで頭がいっぱいで、そしてそれを暴力で解決しようとする。子どもと大人の違いは最後の一点が強いか弱いかだけ。駄々をこねる大人は手に負えない。そもそも自分の恩人であるゆいにすら拳を振り上げているからね。自分の妄執に因われすぎ。
巨大要塞といえどもフィールドに閉じ込めてしまえば被害は気にしなくていい。
逆上した彼は全砲門を開いて乱射。未だ変身しないゆいを残して全員で攻撃を引き付けます。
ゆいとコメコメは2人で論点整理。ケットシーは確かに悪いことをしている。しかし一方でコメコメに優しくしてくれた。ゆいもまた熟考します。彼は大人や世界を否定するけれど、彼女の知る世界や大人たちは自分に優しく様々なものをくれた。でも彼はそうではなかったのかもしれない。今幸せでもこの先どうなるかはわからない。あのとき笑顔だった彼が今悲壮な顔をしているように。あのとき食べたお子様ランチが全てを保証してくれるわけじゃない。テレビ本編に先駆けて主人公の仕事がやってきました。ゆいとケットシーは子どもの発想をしています。すなわち自分の経験したことがこの世の全てであり今後もその延長線上にあるだろう、という。だからケットシーは悲観して極端な行動に出ている。そこに疑問を持ったゆいは一歩引いた視点から俯瞰しています。人が自分と違う世界観を持つこと。しかし同時に接点を持ちうること。その気付き。
変身したプレシャスはケットシーとの直談判を望みます。その希望に応える仲間たち。
ミサイルをプレスで防御できるスパイシーはこういうとき非常に頼りがいがある。とはいえ数が多すぎる。ぬいぐるみ化ビームからプリキュアを庇う妖精たち。あの光は意思の影響を受ける。なら逆手に取ってこちらの意思が強ければいい。
というわけで妖精も変身。そのままの勢いでプリキュアもフォームチェンジ。元のデザインもあるけどスパイシーはこういうとき可愛い。ヒラヒラが似合う。帽子のお嬢様感。プレシャスとヤムヤムは元々が和・中だから相変わらずしっくりくる。フィナーレはアリス。この子はデザインがあっち行ったりこっち行ったり忙しい。
「プリキュア! お子様ランチドレス!」
好きなもの全部乗せました。
みんなでバトンを繋いで2000キロ+2000キロ=4000キロカロリーパンチ。
数字の暴力を押し付けて必殺技。映画でもパーティキャンドルタクト(税込み6,050円で発売中)は健在。
⑤長い1日の終わりに
正気に戻るも自分の犯した過ちに慄くケットシー。穢れてしまった自分は価値のない人間でお子様ランチだって食べる資格がない。めんどくさい人だなぁ。要するに最初から最後まで過大な自己憐憫なのだが。
この映画の皮肉が効いているところでもあるけど、子どもは自分が子どもだと思われることを好まない。だからお子様ランチを食べるのがいずれは恥ずかしいと思うようになるし、プリキュアだって卒業する。しかしそれをある種の特権だと見なす向きもある。無邪気な子どもにしか見られない、食べられないものならそれは特別なのではないか、と。そんなことを考えるのは大人だけなんだけど。つまりこれは失われた純粋さに対する憧憬と神聖化であり、かつて自分がそうであったという肥大した自意識の奇形化なのだ。ケットシーの主張はイデオロギーですらない。
フィナーレが初登場した18話のときにも書きましたが、ゆい達はそれぞれ変人で癖が強い(ゆいは相対的にニュートラルな立ち位置)。彼女たちなりに生きにくさと生きる術を持っている。子どもだから、その純粋さがあればハッピーになれるというのは幻想に過ぎない。生きることは苦しみや涙を飲み込んでいくことでもある。それらを自分たちにも分けて欲しいとケットシーに呼びかけるゆいは大人への道を進んでいます。
浄化空間の中でプレシャス、コメコメ、ケットシーは一緒にお子様ランチを食べます。
「ごちそうさまでした」
大人たちも元に戻り子どもたちと再会。
立ち直ったケットシーは1人離れていきます。罪を償いに行く。デリシャスはこういうところ泥臭い気がする。幹部捕虜にしてるしね。そんな彼にコメコメが抱きつくとお礼を言います。お子様ランチを食べていいと言ってくれたり、夢を応援してくれたことに変わりはない。
彼もゆいやコメコメのような人を笑顔にできるヒーローになりたいと決意を新たにします。ヒーロー認定されて喜ぶコメコメ。冒頭でも述べたようにこの映画の主役は彼女なので憧れを一つ叶えます。
なごみ亭特製お子様ランチ。渋々だった拓海も一口食べたらやみつき。それを見て微笑むゆい。
写真には料理人になってレストラン・ドリーミアを始めたケットシーの姿が。わりとすぐに償えたらしい。裏取引でもしたんだろうか。そういう抜け目のなさ、大人だよな。
⑥トロピカっててヒーリングでスターなデリシャスお子様ランチ
上映も終わり、お客さんからお子様ランチのオーダーを受けるプレシャス。
厨房で願いを叶えるべく頭を捻る一同。全員変身した格好でシュール。トロピカルというワードが出ると本当にサマーが登場。あ、これそういうアレなのね。続いて他の4人も。流石に去年のプリキュアだけあって映画館の子ども達の食いつきが良い。熱烈なファンだったのか近くに座っていた子どもは名前を呼んで喜んでました。
ヒーリングとトゥインクルは流石に2年以上過ぎているのと主役だけの登場だったのでインパクトは弱め。それでも全員並んでいるシーンでは感慨深げな雰囲気が会場を包んでいました。こうした空気に触れると春映画の存在意義ってあったんだなぁと実感。
予告は春映画と明言していないところを見るにそういうことらしい。
○トピック
ピーマンは苦くて食べたくない。かといってお子様ランチは子どもっぽい。子どもの世界も簡単じゃない。
映画では久しぶりの単独シリーズ作品。
テレビ本編では現在のところ敵との対立軸がまだハッキリしていません。これはプリキュア側が何を軸に戦うのかがハッキリしていないことと同義です。そのため映画ではどんなアプローチを取るのかが一つの注目点でした。
上述したようにケットシーの話は普遍的な一般論というより本人の強い思い込みです。子どもの純粋さに対する過度の美化が却って本人の罪悪感や強迫観念を強めてしまい出口を塞いでしまっている。あまねが自分の信条に反することをしてしまったとして極端に後ろ向きな姿勢を取るのと似ています。
ジェントルー(あまね)は紳士でありたいという理想から、ナルシストルーは過去の食事体験から、ケットシーは思い出から、それぞれの価値観(体験)が生き方を規定して、ときにそれに囚われる。ここねのコミュ障やらんが自分を変じゃないかと悩む話も(深刻ではないけど)この範疇に入ります。つまりデリシャスは個々人の問題に焦点を当てている。
それって要するにその人の思い込みなんだから考え方を変えるなりすればいいんじゃない?というのは簡単ですが、実際にはそう上手く行かない。コミュ障に陽キャになれというのは運動音痴にプロスポーツ選手になれというのと同じくらい実現性がない。過去は変えられないし、現在は過去の蓄積なので可変性は自ずと狭い。だからみんな躊躇う。人生を変えるには長い時間が必要で最初の1歩もその後に続く1000歩も決して容易ではない。
誰だって最初からダメな人生をやりたくてやっているわけじゃない。理想や目標に向かって進んでいたつもりがいつの間にか雁字搦めになっている。それは傍目には奇形で滑稽な姿にも見える。
なんでそうなったの? 自分と人はどうして違うの? デリシャスはそれを問題提起しています。
「○○しろ」と言うには自分と相手は違いすぎている。だからあくまで相手の文脈から回答を出す。そういった柔軟性が本作にはあります。腹を満たすのにおむすびだけが食べ物じゃないからね。誰もが食事をする。好みが違うように食べるものも違う。同じテーブルでみんな違うものを食べていたっていい。本作からはそんな雰囲気を感じます。
第29話「おいしいパラダイス!レッツゴー!クッキングダム!」
○今週のメニュー
①GoToクッキングダム
しかるべき場所で反省してもらう。本人は反省する気まるでなし。ところが「クッキングダム」の名を聞いた途端ギョッとした表情に。悪い思い出詰まってそう。
行けるの!?と期待の目でマリーを見る一同。どうやってクッキングダムに? ……どうすればいいと思う? お前が言ったんだろがい。
本来はスペシャルデリシャストーンが2つあれば行き来できる。手持ちで2つなの? マリーがこっち来たときどうやって戻るつもりだったんだ? そこはコメコメがなんとかしてくれる。先代の1世はブローチにエナジーを貯めて行き来していたと話すパムパム。……それ密航じゃない?
コメコメのブローチをよく見ると何か貯まっています。「オムスビヒャッコハムチャデッセー!」の掛け声でゲートが出現。突然そんな単語や能力が付与されるって怖くない?
ブラックホールのように吸い込まれていきます。
映画宣伝仕様OPその3。何と戦っているのかまるでわからねぇ。知りたい人は劇場へ。
到着。最後に吸い込まれたのに最初に吐き出される理不尽。
眼前には異国情緒たっぷりの光景。甘い匂いも漂ってきます。実は今いる場所が綿あめの雲。実際に食べられる。綿あめは飲み物じゃない。ゆいの肺活量どうなってるんだ。うっかり全部食べてしまって地上へ落下。
捕虜を兵士に引き渡します。もし食べられないものがあるならちゃんと言いなさいと彼の背に向かって言うマリー。全部だよ、とか返すのかと思いきや無言で頷くとそのまま連れられていきます。ナルシストルーの出番は一旦ここで終了。後日脱走しそう。
マリー達は王と謁見へ。
帰還の報告をする彼の横で「こんにちは~」と気軽に挨拶するゆいとらん。流石テーブルマナー0点の連中だ、TPOなんて存在しない。王も王妃もフレンドリーに返します。
型通りの挨拶が終わると、コメコメに時空を移動できる能力があると知って驚く王。やっぱり密航じゃね? 何してたんだよ1世。
フェンネルが隣にいたセルフィーユに案内を指示。「光栄すぎて明日から眠れません!」とウキウキする新キャラ。明日になったら普通に寝てそう。あと君は女の子でいいんだよね?
レシピッピ達が過ごしている部屋に通されます。室内プールもあって結構いい暮らし。
クックファイター”見習い”と聞き慣れないワードに疑問符。マリーから断片的な情報しか得ていないのでそもそもクックファイターが割りと謎。王国には現在99人のクックファイターが在籍。この手の不思議王国としては意外と多い。ブンドル団の情報収集や任務をこなしている。隊員にはデリシャストーンが支給され、ローズマリーとフェンネルはスペシャルデリシャストーンを持っている。スペシャルは作れる人がもういないと言ってたけど、普通の石は量産できるんだろうか。ブラペが持っているのも普通の石なので一般隊員でも戦闘力は高い。
マリーが回収した石を見た途端顔色が変わるフェンネル。完全なものではなく模造品だが技術的にはすでに完成しているのではないかとマリーは推測。ブンドル団が世界を行き来できているのもそのため。ああ、そういう理屈か。敵組織は自由に行き来できて当たり前っていうのがそもそも当たり前じゃない世界なんだな。映画といいクッキングダムの技術流出が大迷惑な件。益々クッキングダムとブンドル団との繋がりが色濃くなってきました。
答え合わせのように王国内に侵入を果たすセクレトルー。お前が直接出向くのか。こちらも映画とリンク。
兵士が不審者に気づくも怪しい煙を出して眠らせ入れ替わり。なるほどスピリットルーでは無理がある。
②クックファイター見習い
ゆい達一向は引き続き観光。
お花畑。ただし咲くのはおむすび。茎頑丈だな。食べられそうなら確認する前に口に入れる。それがゆいとらん(とコメコメ)。こいつらそのうち食中毒で倒れそう。
川で釣りをすると中トロが釣れます。エビフライも。意味がわからない。誰が作って袋詰してんだよ。何かそういう仕事があるの? 囚人が刑務でやってたりするの?
おかず池では文字通り色んなおかずが釣れる。この国でサバイバルするのヌルゲーだな。自然の植生というわけではなく長い時間をかけて技術的に生み出したもの。見た目はファンシーでデタラメだけど進みすぎた科学技術ってことね。ほかほかハートが技術体系の根幹になっているらしい。ゆいが池を欲しがりますが外の世界では使えない。ほかほかハート濃度が足りないとかありそう。ところで後ろでここねがらんを慰めてるけど、坊主だったのか?
クックファイターはどうやったらなれるの? 試験に合格すれば。しかしそれが彼女には高い壁。
具体的には丘を走るマラソンを制限時間内にクリアする課題がある。ところが怖がりなので橋を渡れない。さらには戦うのも怖い。君、クックファイター向いてないよ。素直に他の仕事選んだ方がいいのでは? どうすれば勇気を持つことができるのですか!?と訴えるセルフィーユ。
下を見ないで行くのは?と下どこか前も見ずに後ろ向きで橋を渡るゆい。強い。気合を入れるも一歩も進めないセルフィーユ。あまね達も見かねて勇気と無理は違うとフォロー。
皆さんは怖いものってないんですか?と聞かれて悩むゆいとらん。良くも悪くも怖いもの知らず。
場内を自由に行き来できるセクレトルーはレシピッピを楽に捕獲。警報で察知。
フェンネルとマリーのもとにもレシピッピから知らせが。兵士達から報告を受けるも不審者が見当たらず。犯人そいつです。臨戦態勢でもないのにフルフェイスにするのメリット無いよね。
急いで城へ戻る一同。見習いなのに普通の女子中学生に持久力で負けるってどうなの? やっぱ君向いてないって。家に帰っておかずを袋詰する仕事に応募しようぜ。
恐怖で立ち尽くすセルフィーユ。すると城から出てきたセクレトルーと鉢合わせ。見慣れない相手に不審がっていると正体を表します。開き直ってウバウゾー召喚。どこに鍋あったんだよ。今更だけどゴッソリ種はエレキングみたいな角生えてるのがちょっと面白い。
③上司の贔屓があれば試験なんていらない
ウバウゾーを目の前にしたセルフィーユは気絶。戻ってきたゆい達が介抱して対応。
見た目に似合わず軽快な動きをするウバウゾー。プリキュアを鍋の中に誘い込むとそのまま撹拌。転がっているシーンのスパイシーが可愛い。最近スパイシー可愛いしか言ってないなこの感想。なお映画でも可愛い。
異変に気づいたフェンネルとマリーが城から観察。案の定スペシャルデリシャストーンを持っている。ピンチのプリキュアに目が行くマリーとは対照的にフェンネルの視線はセルフィーユに向けられます。
彼女の脳裏には先程の会話。
怖いものはないのかと問われて真っ先に「ある」と答えたのがあまね。だが怖がっていては何も変わらないと続けます。怖いと思ったときは自分が守りたいもののことを思うんだ。そして一歩を踏み出す。本当に怖いのは1歩目だけだ。これは本人の教訓も入っているでしょう。自分の罪を知った彼女はそこで足が止まってしまった。私が困難や面倒事に直面したときに真っ先に考えるのは「自分が幸せになれるか」どうかです。それが守らなければならないもの。そのためにはやらなくていいものはやらないし、やらなければならないことはやるし、しょうもないこだわりも捨てる。サンクコストなんて真っ先に破棄。優先順位を見失うことは存在意義を見失うことに等しい。
根性ーー!と恐怖心を振り払うセルフィーユにフェンネルが石を投げ渡します。
忘れてましたがデリシャストーンは使用者を選ぶ。不適格者は跳ね飛ばされるのでセルフィーユは合格。石を身につけるとそのまま特攻。マントを触手のように伸ばして足止め。ウバウゾーが振り払おうとするも諦めずにしがみつくセルフィーユ。それを見届けるフェンネル。お前仕事しろよ。マリーは現場向きでこっちは人を使うタイプなんだろうな。
注意がセルフィーユに向いてくれたのでプリキュアは無事脱出して新商品PR。
弁当箱が壊れるたびにデリシャストーンもバラけるので忘れずに回収。
プリキュアだけならまだしもクックファイターがいるクッキングダムでは正面突破は難しい。撤収するセクレトルー。レシピッピ自体はこっちの方が楽に見つけられるけど、100人近くもいる戦闘員相手に大立ち回りするよりプリキュアがいる方でゲリラ活動した方が分が良いという判断か。不思議の国の方が警備が固いのは珍しいパターン。
セルフィーユがヘナヘナとその場に崩れ落ちる寸前でフェンネルが介抱。彼女の労をねぎらうとクックファイターとして認めます。芽が出ない彼女をプリキュアと引き合わせて感化させる算段だったのだろうか。それとも目が片方隠れている子が好みで贔屓しているだけなのか。マリーがいない間に好き勝手やってるのかもしれない。
再び王と挨拶をしてクッキングダムを後に。
感謝するセルフィーユにお婆ちゃんの言葉を贈ります。「鍋とバットは思い切り振れ」。お婆ちゃんファンキーだな。この人本筋に絡むと思うんだけどなかなか尻尾を出さない。あと師匠って誰だ。
マリーがシナモンの名を口にするとフェンネルが拒絶。冤罪かもしれない。濡れ衣を着せられただけかも。複雑そうな顔をするフェンネル。
帰りのワープ中に他のプリキュアの映像が映ります。突然ですがこれは映画とちょっと連動しています。
④次回予告
轟さん意外となんでもできそう。
○トピック
とりあえず師匠とその関係者、コメックス1世周辺洗った方が良いと思うぞ。
ブンドル団=クッキングダム関係者なのはほぼ確実。いずれそっちにスポットが当たるとしても現時点では前振り。セルフィーユが意外というか、戦えるサブキャラとしてはすでにブラペ、プリキュアの仲介としてはマリーがいるのでどんな役回りになるのか。コメコメがいればいつでも行き来可能になっているのでナルシストルーの件といいまたひと悶着起きるのかもしれない。
そしてにわかに真実味を帯びるコメックス1世=お婆ちゃん(あるいはそのパートナー)説。シナモンといいこれらの過去要素がどう現在に関わってくるのか。まだまだピースは足らない。
①GoToクッキングダム
しかるべき場所で反省してもらう。本人は反省する気まるでなし。ところが「クッキングダム」の名を聞いた途端ギョッとした表情に。悪い思い出詰まってそう。
行けるの!?と期待の目でマリーを見る一同。どうやってクッキングダムに? ……どうすればいいと思う? お前が言ったんだろがい。
本来はスペシャルデリシャストーンが2つあれば行き来できる。手持ちで2つなの? マリーがこっち来たときどうやって戻るつもりだったんだ? そこはコメコメがなんとかしてくれる。先代の1世はブローチにエナジーを貯めて行き来していたと話すパムパム。……それ密航じゃない?
コメコメのブローチをよく見ると何か貯まっています。「オムスビヒャッコハムチャデッセー!」の掛け声でゲートが出現。突然そんな単語や能力が付与されるって怖くない?
ブラックホールのように吸い込まれていきます。
映画宣伝仕様OPその3。何と戦っているのかまるでわからねぇ。知りたい人は劇場へ。
到着。最後に吸い込まれたのに最初に吐き出される理不尽。
眼前には異国情緒たっぷりの光景。甘い匂いも漂ってきます。実は今いる場所が綿あめの雲。実際に食べられる。綿あめは飲み物じゃない。ゆいの肺活量どうなってるんだ。うっかり全部食べてしまって地上へ落下。
捕虜を兵士に引き渡します。もし食べられないものがあるならちゃんと言いなさいと彼の背に向かって言うマリー。全部だよ、とか返すのかと思いきや無言で頷くとそのまま連れられていきます。ナルシストルーの出番は一旦ここで終了。後日脱走しそう。
マリー達は王と謁見へ。
帰還の報告をする彼の横で「こんにちは~」と気軽に挨拶するゆいとらん。流石テーブルマナー0点の連中だ、TPOなんて存在しない。王も王妃もフレンドリーに返します。
型通りの挨拶が終わると、コメコメに時空を移動できる能力があると知って驚く王。やっぱり密航じゃね? 何してたんだよ1世。
フェンネルが隣にいたセルフィーユに案内を指示。「光栄すぎて明日から眠れません!」とウキウキする新キャラ。明日になったら普通に寝てそう。あと君は女の子でいいんだよね?
レシピッピ達が過ごしている部屋に通されます。室内プールもあって結構いい暮らし。
クックファイター”見習い”と聞き慣れないワードに疑問符。マリーから断片的な情報しか得ていないのでそもそもクックファイターが割りと謎。王国には現在99人のクックファイターが在籍。この手の不思議王国としては意外と多い。ブンドル団の情報収集や任務をこなしている。隊員にはデリシャストーンが支給され、ローズマリーとフェンネルはスペシャルデリシャストーンを持っている。スペシャルは作れる人がもういないと言ってたけど、普通の石は量産できるんだろうか。ブラペが持っているのも普通の石なので一般隊員でも戦闘力は高い。
マリーが回収した石を見た途端顔色が変わるフェンネル。完全なものではなく模造品だが技術的にはすでに完成しているのではないかとマリーは推測。ブンドル団が世界を行き来できているのもそのため。ああ、そういう理屈か。敵組織は自由に行き来できて当たり前っていうのがそもそも当たり前じゃない世界なんだな。映画といいクッキングダムの技術流出が大迷惑な件。益々クッキングダムとブンドル団との繋がりが色濃くなってきました。
答え合わせのように王国内に侵入を果たすセクレトルー。お前が直接出向くのか。こちらも映画とリンク。
兵士が不審者に気づくも怪しい煙を出して眠らせ入れ替わり。なるほどスピリットルーでは無理がある。
②クックファイター見習い
ゆい達一向は引き続き観光。
お花畑。ただし咲くのはおむすび。茎頑丈だな。食べられそうなら確認する前に口に入れる。それがゆいとらん(とコメコメ)。こいつらそのうち食中毒で倒れそう。
川で釣りをすると中トロが釣れます。エビフライも。意味がわからない。誰が作って袋詰してんだよ。何かそういう仕事があるの? 囚人が刑務でやってたりするの?
おかず池では文字通り色んなおかずが釣れる。この国でサバイバルするのヌルゲーだな。自然の植生というわけではなく長い時間をかけて技術的に生み出したもの。見た目はファンシーでデタラメだけど進みすぎた科学技術ってことね。ほかほかハートが技術体系の根幹になっているらしい。ゆいが池を欲しがりますが外の世界では使えない。ほかほかハート濃度が足りないとかありそう。ところで後ろでここねがらんを慰めてるけど、坊主だったのか?
クックファイターはどうやったらなれるの? 試験に合格すれば。しかしそれが彼女には高い壁。
具体的には丘を走るマラソンを制限時間内にクリアする課題がある。ところが怖がりなので橋を渡れない。さらには戦うのも怖い。君、クックファイター向いてないよ。素直に他の仕事選んだ方がいいのでは? どうすれば勇気を持つことができるのですか!?と訴えるセルフィーユ。
下を見ないで行くのは?と下どこか前も見ずに後ろ向きで橋を渡るゆい。強い。気合を入れるも一歩も進めないセルフィーユ。あまね達も見かねて勇気と無理は違うとフォロー。
皆さんは怖いものってないんですか?と聞かれて悩むゆいとらん。良くも悪くも怖いもの知らず。
場内を自由に行き来できるセクレトルーはレシピッピを楽に捕獲。警報で察知。
フェンネルとマリーのもとにもレシピッピから知らせが。兵士達から報告を受けるも不審者が見当たらず。犯人そいつです。臨戦態勢でもないのにフルフェイスにするのメリット無いよね。
急いで城へ戻る一同。見習いなのに普通の女子中学生に持久力で負けるってどうなの? やっぱ君向いてないって。家に帰っておかずを袋詰する仕事に応募しようぜ。
恐怖で立ち尽くすセルフィーユ。すると城から出てきたセクレトルーと鉢合わせ。見慣れない相手に不審がっていると正体を表します。開き直ってウバウゾー召喚。どこに鍋あったんだよ。今更だけどゴッソリ種はエレキングみたいな角生えてるのがちょっと面白い。
③上司の贔屓があれば試験なんていらない
ウバウゾーを目の前にしたセルフィーユは気絶。戻ってきたゆい達が介抱して対応。
見た目に似合わず軽快な動きをするウバウゾー。プリキュアを鍋の中に誘い込むとそのまま撹拌。転がっているシーンのスパイシーが可愛い。最近スパイシー可愛いしか言ってないなこの感想。なお映画でも可愛い。
異変に気づいたフェンネルとマリーが城から観察。案の定スペシャルデリシャストーンを持っている。ピンチのプリキュアに目が行くマリーとは対照的にフェンネルの視線はセルフィーユに向けられます。
彼女の脳裏には先程の会話。
怖いものはないのかと問われて真っ先に「ある」と答えたのがあまね。だが怖がっていては何も変わらないと続けます。怖いと思ったときは自分が守りたいもののことを思うんだ。そして一歩を踏み出す。本当に怖いのは1歩目だけだ。これは本人の教訓も入っているでしょう。自分の罪を知った彼女はそこで足が止まってしまった。私が困難や面倒事に直面したときに真っ先に考えるのは「自分が幸せになれるか」どうかです。それが守らなければならないもの。そのためにはやらなくていいものはやらないし、やらなければならないことはやるし、しょうもないこだわりも捨てる。サンクコストなんて真っ先に破棄。優先順位を見失うことは存在意義を見失うことに等しい。
根性ーー!と恐怖心を振り払うセルフィーユにフェンネルが石を投げ渡します。
忘れてましたがデリシャストーンは使用者を選ぶ。不適格者は跳ね飛ばされるのでセルフィーユは合格。石を身につけるとそのまま特攻。マントを触手のように伸ばして足止め。ウバウゾーが振り払おうとするも諦めずにしがみつくセルフィーユ。それを見届けるフェンネル。お前仕事しろよ。マリーは現場向きでこっちは人を使うタイプなんだろうな。
注意がセルフィーユに向いてくれたのでプリキュアは無事脱出して新商品PR。
弁当箱が壊れるたびにデリシャストーンもバラけるので忘れずに回収。
プリキュアだけならまだしもクックファイターがいるクッキングダムでは正面突破は難しい。撤収するセクレトルー。レシピッピ自体はこっちの方が楽に見つけられるけど、100人近くもいる戦闘員相手に大立ち回りするよりプリキュアがいる方でゲリラ活動した方が分が良いという判断か。不思議の国の方が警備が固いのは珍しいパターン。
セルフィーユがヘナヘナとその場に崩れ落ちる寸前でフェンネルが介抱。彼女の労をねぎらうとクックファイターとして認めます。芽が出ない彼女をプリキュアと引き合わせて感化させる算段だったのだろうか。それとも目が片方隠れている子が好みで贔屓しているだけなのか。マリーがいない間に好き勝手やってるのかもしれない。
再び王と挨拶をしてクッキングダムを後に。
感謝するセルフィーユにお婆ちゃんの言葉を贈ります。「鍋とバットは思い切り振れ」。お婆ちゃんファンキーだな。この人本筋に絡むと思うんだけどなかなか尻尾を出さない。あと師匠って誰だ。
マリーがシナモンの名を口にするとフェンネルが拒絶。冤罪かもしれない。濡れ衣を着せられただけかも。複雑そうな顔をするフェンネル。
帰りのワープ中に他のプリキュアの映像が映ります。突然ですがこれは映画とちょっと連動しています。
④次回予告
轟さん意外となんでもできそう。
○トピック
とりあえず師匠とその関係者、コメックス1世周辺洗った方が良いと思うぞ。
ブンドル団=クッキングダム関係者なのはほぼ確実。いずれそっちにスポットが当たるとしても現時点では前振り。セルフィーユが意外というか、戦えるサブキャラとしてはすでにブラペ、プリキュアの仲介としてはマリーがいるのでどんな役回りになるのか。コメコメがいればいつでも行き来可能になっているのでナルシストルーの件といいまたひと悶着起きるのかもしれない。
そしてにわかに真実味を帯びるコメックス1世=お婆ちゃん(あるいはそのパートナー)説。シナモンといいこれらの過去要素がどう現在に関わってくるのか。まだまだピースは足らない。
第28話「コメコメの力をみんなに…!パーティキャンドルタクト!」
○今週のメニュー
①負けイベント
豪語したわりにあっさりと撤収するナルシストルー。油断することなく警戒していると警報。今度は寿司が狙われた模様。
現場で待ち受けていたナルシストルーが新型ゴッソリウバウゾーを召喚。
映画宣伝仕様OPその2。チャックの中からおっさんでてきそう。
戦闘開始。
射撃型かと思いきや輪っかでこちらを捕縛してくるウバウゾー。スパイシーとヤムヤムが逃げ遅れ、残ったプレシャスとフィナーレにナルシストルーが直接攻撃。その間にウバウゾーに攻撃された2人が戦闘不能に。しかしこちらもフィナーレが隙をついてウバウゾーに反撃をして得失を……取り戻せず敗退。クリーミーフルーレ(税込み5,060円)終了のお知らせ。玩具業界は新陳代謝が早い。あとはドミノ倒しのごとくプレシャスも倒れ全滅。
絶好のチャンスにもかかわらずナルシストルーはレシピッピを自ら解放し猶予を与えます。敗北を噛みしめるための時間。番組的には変身シーン入れたいので仕切り直す必要があるだけなんですけどね。
重苦しい雰囲気の一同。
そこにゆいが大量のおにぎりを持ってきます。こんな時に?とは思うものの実際お腹も空いている。破顔するとみんなでお食事タイム。一緒に食べるごはんは前を向く勇気をくれる。あまねが場の雰囲気を代弁。ゆいも安堵のため息をつきます。この子何だかんだ言っても可愛いからシリアスな表情も絵になる。
コメコメならなんとかできるかも?とパムパム。実はコメコメの先代1世は桁違いのエナジーを持っていた。師匠から聞いたことがあると頷くマリー。2世のコメコメにもその力が秘められていたら? それを聞いたコメコメが俄然やる気を出すもあえなく失敗。そんなに上手い話はない。いやあるんだけどまだその時間じゃない。
マリーは話題を変えるように別のアプローチを提案。敵が強いのはスペシャルデリシャストーンが起因している。ならそれを外せば勝ち目はある。現実性のあるプランで作戦を練ることに。
ウォッチに引っ込んだコメコメは不貞腐れていました。ずっと早く大きくなってみんなの役に立ちたいと思ってた。実際成長著しい。けど肝心なところで力が及ばない。大っきくなっても意味がなかった。無力感に苛まれるコメコメ。プレシャスが可哀想。パムパムも同じ思いにかられ涙ぐみます。メンメンがその涙を拭うと励まし前向きにさせます。意外としっかりしてるな。戦闘面では妖精の出番はあまりありませんでしたが、パワーアップと映画での出番を考慮してかスポットが当たっています。よくよく考えるとこいつらがエナジー出してるんだからこいつらの出力上げればいいじゃんっていうのはそうだわな。
ブンドル団アジト。
セクレトルーに咎められても悪びれないでいると、いつまで遊んでいる? あなたの食事を楽しむ者たちへの恨みはこんなものではないでしょう? その言葉に顔色が変わるナルシストルー。スピリットルーのデータでバレバレ。新型の弁当箱を提供し再出撃しようとしたところで連絡事項。
②蚊帳の外に居続けた男
元気がないコメコメを気にするゆい。しかし再び警報。
現場に集合すると先の戦いと同じゴッソリウバウゾーを召喚。一度敗北した相手を前に緊張が走る一同。その表情に満足するナルシストルー。今週のノルマ(変身)をこなします。
戦闘プランを実行。
まずはプレスでウバウゾーを足止めしヤムヤムが追撃。しかしフィナーレの必殺技すら耐える相手に通じるはずもなく。あくまでこちらは足止めが目的。プレシャスとフィナーレがナルシストルーを挟撃。ブラペも参戦。隙をついて石を奪取しようとするも失敗。石の力で強化されたウバウゾーの攻撃を受けて一気に窮地に。
勝利感を味わうナルシストルーの脳裏に一瞬映る光景。楽しい食事風景の中に溶け込めない彼。街の雰囲気からするとクッキングダム。やはりあっちの関係者か。賑わう食卓を恨めしそうに見つめると去っていきます。
「あんな思いはもうごめんだ!」
吐き捨てるように言うとトドメ。
それをコメコメが妨害。しかし掴んで放り投げるとウバウゾーがのしかかっていきます。
今度はプリキュアがフォロー。白けたような顔をするナルシストルーの背後からブラペが奇襲。さらにはマリーも加勢。
「地上戦なら相手できるわ!」
マジで強そう。
プリキュアとウバウゾーは泥仕合の様相。
泣き出したコメコメを抱きとめるプレシャス。そんな2人を少し休んでいろと気遣うフィナーレ。割りとこの戦闘ガチ感ある。ブラペとマリーが戦闘できることもあって「大事なお話中は休戦」が適用されない。後述する捕虜にするシーンもそうだけどやってることが「浄化」云々じゃないんだよね、このアニメ。
大っきくなったら何でもできると思ってた、と話すコメコメ。子どもにありがちな発想。わかるよ。大人は強くて、何でもできて、何でも知ってるって。そう思える。でも字が書けるようになっても化けるのが上手になってもみんなが傷ついてるのに何もできない。大人になって気づくのは大人がみんな子どもと何ら変わらないという事実。これはガチ。まあ、それはそれで割り切りようもあるんだけどね。みんな子どもだからこそ、その浅ましさ、強情さ、無知さ、弱さを許す考えもある。大人になっても嫌いな食べ物は嫌いなんだから。これ自体は成長物語的にはよくある通過儀礼です。強くなった!と思ったけどそんなことなかったぜ的な。意外なのはコメコメが一番先にこれに気づいていること。普通はプリキュア側がやるネタ。この辺は第5形態まで成長しているコメコメが理屈的には最も相応しい割り振りではあります。
コメコメは全然ダメ。
「そんなこと言わないで!」
「たとえコメコメでもあたしの大好きなコメコメをダメだなんて言うのは許さない!」
そう言ってからありがとうとコメコメの気持ちをおもんぱかります。そんな風に思っていてくれたなんて知らなかった。でもコメコメも知らないんじゃない? 一緒に食べて一緒に笑ってとっても幸せ。この作品にとって一番重要なのはみんなで楽しく食事をすること。役に立つとか立たないとかは些末事。コミュ障でもいい。店じまいするのを止められなくてもいい。楽しい食事をすること。そのことに感謝すること。それさえできればいい。そのために頑張るのが彼女たち。
そこに流れ弾が飛んできます。
「おばあちゃん言ってた! 幸せの味は明日への道しるべ!」
煙幕から抜け出ると気合一閃。拳でエネルギー弾を相殺。さらに今度は輪っかが。そっちはスパイシーを中心にせき止め。みんなでコメコメにお礼を言うとフラグ成立。
というわけで新バンクはいりま~す。
③このアニメもしかして幹部を直接浄化する手段なかったりする?
「コメコメの力をみんなに!」
「パーティキャンドルタクト!(税込み6,050円)」
意外に安いな、と思うのはたぶん感覚が麻痺してる。ちなみに去年のトロピカルハートドレッサーは7,480円でした。時節柄お手頃価格にしているのかもしれません。
「笑顔のパワー!」
「分け合うパワー!」
「情熱のパワー!」
「正義のパワー!」
「プリキュア・パーティアップ!」
ドレスアップ。上半身だけで見るとスパイシーがお嬢様感あって可愛い。フィナーレはもうただのウェディングドレス。エプロンで台無しだけど。トータル的にはプレシャスが一番バランス良い。
「心を一つに!」
「プリキュア! ライト・マイ・デリシャス!」
毎回毎回ビーム撃ち込んだり、よくわかんない召喚獣だして蹴ったりするのもアレなんで今回はライトアップして浄化することにしました。これ毎年考えるのほんと大変だよね。合同技ってモーション的に限られてるから。
「ふぅ~」
吹き消すのが玩具ギミックらしい。最後にしれっと再登場してるコメコメがジワる。
弁当箱が破壊されレシピッピは救出。デリシャストーンも回収。
出撃前にセクレトルーから最後通告を受けていたナルシストルーはもはや帰る場所もない。破滅した自分を嗤います。そんな彼に投降しろと勧告するフィナーレ。使ってる言葉がおだやかじゃない。お互いにそれがわかっている。だから彼の返事はより辛辣。
「投降? そんなのでいいのか?」
「さぁ、恨みを晴らしたらどうだ? ジェントルー」
急に殺意高くなったぞ、このアニメ。これは番組初期からこの気配がありました。緩そうに見えて戦いそのものは過酷なことが示唆されている。
マリーが組み伏せて確保。幹部を浄化せずに(物理的に)無力化したのプリキュアでこれが初めてじゃないかな。敵将校を捕虜にするのと同じ。
「どうしてそこまで他人を傷つけようとするの!」
堪りかねたマリーが問うと
「そういう生き方しかできなかったからさっ」
突然ガチるのはプリキュアあるある。フィナーレにコメコメが寄り添うと、みんなでおむすびが食べたいと緊張を解きます。
所詮はトカゲの尻尾。
回収されたスピリットルーには新型弁当箱が搭載済。さらに2つ目のデリシャストーン。量産化したのか。
④次回予告
たぶんそこ諸悪の根源。
○トピック
埋まらない食への意識。
ジェントルーも直接浄化しているわけではなく洗脳が解けて救出しています。ナルシストルーの口ぶりや態度からすると洗脳を受けているわけではなく、確信犯(この場合は私怨に近い)でやっている。おそらくセクレトルーはゴーダッツの目的に賛同して協力しているのに対し、彼は恨みを晴らす目的もあってブンドル団に加わっていると考えるのが妥当でしょう。相変わらず組織の真の目的は不明ですが、幹部の1人であるナルシストルーの胸中が明かされたことで物語としてはだいぶ定まってきた感があります。
つまりこの組織はガチ。浄化ビーム当てれば勝手に改心してくれる世界観じゃない。HUGみたいに負けたら諦めてくれる話でもない。ただ純粋に怨恨として残り続ける。その悪意、悪辣さは非常に直截的です。この問題は戦いに勝っても何も変わらない。ただナルシストルーを捕虜にしただけ。驚くほど正しい描写。東堂いづみこういうとこ外さないんだよな。次回予告でファンタジー要素全開にしているくせに。
食事をメインテーマにあれだけごはんは笑顔と言っているのであれば、その食卓に彼が同席するのは当然考えられる流れです。っていうか彼と一緒に楽しく食事ができないならデリシャスはただ身内で飯食ってるだけの仲良しサークルでしかなくなる。つまらなさそうにごはんを食べている子がいたら声をかけるのが本作の趣旨でしょう。
これは相手とほぼ没交渉だったトロピカルや完全に敵対関係だったヒーリング、停戦して自治区を作ったトゥインクルとはスタンス的に大きく異なります。見ての通り最近のプリキュアは敵と一線を引いています。これはプリキュアが救済者にならない(自己犠牲をやらない)という歴史的経緯があるんですが、ここに至って本作は揺り戻しに来ているのかもしれません。別に救う必要はない。一緒に楽しく飯が食えればいいじゃないか。あるいはその道を指し示すくらいのことはできるのではないか。
ジェントルーは洗脳されていた。レシピッピも大切にしていた。だから仲間に加えた。では食事を楽しめなかったナルシストルーは?
これをどう料理するかは物語の分水嶺。期せずして(意図的に?)映画も公開されるので敵との関わり方、それを通して主人公たちの成さねばならないことが見えてくる。しばらくは捕虜になってそうな気配ですが食への関わり方が本格化しつつあります。
①負けイベント
豪語したわりにあっさりと撤収するナルシストルー。油断することなく警戒していると警報。今度は寿司が狙われた模様。
現場で待ち受けていたナルシストルーが新型ゴッソリウバウゾーを召喚。
映画宣伝仕様OPその2。チャックの中からおっさんでてきそう。
戦闘開始。
射撃型かと思いきや輪っかでこちらを捕縛してくるウバウゾー。スパイシーとヤムヤムが逃げ遅れ、残ったプレシャスとフィナーレにナルシストルーが直接攻撃。その間にウバウゾーに攻撃された2人が戦闘不能に。しかしこちらもフィナーレが隙をついてウバウゾーに反撃をして得失を……取り戻せず敗退。クリーミーフルーレ(税込み5,060円)終了のお知らせ。玩具業界は新陳代謝が早い。あとはドミノ倒しのごとくプレシャスも倒れ全滅。
絶好のチャンスにもかかわらずナルシストルーはレシピッピを自ら解放し猶予を与えます。敗北を噛みしめるための時間。番組的には変身シーン入れたいので仕切り直す必要があるだけなんですけどね。
重苦しい雰囲気の一同。
そこにゆいが大量のおにぎりを持ってきます。こんな時に?とは思うものの実際お腹も空いている。破顔するとみんなでお食事タイム。一緒に食べるごはんは前を向く勇気をくれる。あまねが場の雰囲気を代弁。ゆいも安堵のため息をつきます。この子何だかんだ言っても可愛いからシリアスな表情も絵になる。
コメコメならなんとかできるかも?とパムパム。実はコメコメの先代1世は桁違いのエナジーを持っていた。師匠から聞いたことがあると頷くマリー。2世のコメコメにもその力が秘められていたら? それを聞いたコメコメが俄然やる気を出すもあえなく失敗。そんなに上手い話はない。いやあるんだけどまだその時間じゃない。
マリーは話題を変えるように別のアプローチを提案。敵が強いのはスペシャルデリシャストーンが起因している。ならそれを外せば勝ち目はある。現実性のあるプランで作戦を練ることに。
ウォッチに引っ込んだコメコメは不貞腐れていました。ずっと早く大きくなってみんなの役に立ちたいと思ってた。実際成長著しい。けど肝心なところで力が及ばない。大っきくなっても意味がなかった。無力感に苛まれるコメコメ。プレシャスが可哀想。パムパムも同じ思いにかられ涙ぐみます。メンメンがその涙を拭うと励まし前向きにさせます。意外としっかりしてるな。戦闘面では妖精の出番はあまりありませんでしたが、パワーアップと映画での出番を考慮してかスポットが当たっています。よくよく考えるとこいつらがエナジー出してるんだからこいつらの出力上げればいいじゃんっていうのはそうだわな。
ブンドル団アジト。
セクレトルーに咎められても悪びれないでいると、いつまで遊んでいる? あなたの食事を楽しむ者たちへの恨みはこんなものではないでしょう? その言葉に顔色が変わるナルシストルー。スピリットルーのデータでバレバレ。新型の弁当箱を提供し再出撃しようとしたところで連絡事項。
②蚊帳の外に居続けた男
元気がないコメコメを気にするゆい。しかし再び警報。
現場に集合すると先の戦いと同じゴッソリウバウゾーを召喚。一度敗北した相手を前に緊張が走る一同。その表情に満足するナルシストルー。今週のノルマ(変身)をこなします。
戦闘プランを実行。
まずはプレスでウバウゾーを足止めしヤムヤムが追撃。しかしフィナーレの必殺技すら耐える相手に通じるはずもなく。あくまでこちらは足止めが目的。プレシャスとフィナーレがナルシストルーを挟撃。ブラペも参戦。隙をついて石を奪取しようとするも失敗。石の力で強化されたウバウゾーの攻撃を受けて一気に窮地に。
勝利感を味わうナルシストルーの脳裏に一瞬映る光景。楽しい食事風景の中に溶け込めない彼。街の雰囲気からするとクッキングダム。やはりあっちの関係者か。賑わう食卓を恨めしそうに見つめると去っていきます。
「あんな思いはもうごめんだ!」
吐き捨てるように言うとトドメ。
それをコメコメが妨害。しかし掴んで放り投げるとウバウゾーがのしかかっていきます。
今度はプリキュアがフォロー。白けたような顔をするナルシストルーの背後からブラペが奇襲。さらにはマリーも加勢。
「地上戦なら相手できるわ!」
マジで強そう。
プリキュアとウバウゾーは泥仕合の様相。
泣き出したコメコメを抱きとめるプレシャス。そんな2人を少し休んでいろと気遣うフィナーレ。割りとこの戦闘ガチ感ある。ブラペとマリーが戦闘できることもあって「大事なお話中は休戦」が適用されない。後述する捕虜にするシーンもそうだけどやってることが「浄化」云々じゃないんだよね、このアニメ。
大っきくなったら何でもできると思ってた、と話すコメコメ。子どもにありがちな発想。わかるよ。大人は強くて、何でもできて、何でも知ってるって。そう思える。でも字が書けるようになっても化けるのが上手になってもみんなが傷ついてるのに何もできない。大人になって気づくのは大人がみんな子どもと何ら変わらないという事実。これはガチ。まあ、それはそれで割り切りようもあるんだけどね。みんな子どもだからこそ、その浅ましさ、強情さ、無知さ、弱さを許す考えもある。大人になっても嫌いな食べ物は嫌いなんだから。これ自体は成長物語的にはよくある通過儀礼です。強くなった!と思ったけどそんなことなかったぜ的な。意外なのはコメコメが一番先にこれに気づいていること。普通はプリキュア側がやるネタ。この辺は第5形態まで成長しているコメコメが理屈的には最も相応しい割り振りではあります。
コメコメは全然ダメ。
「そんなこと言わないで!」
「たとえコメコメでもあたしの大好きなコメコメをダメだなんて言うのは許さない!」
そう言ってからありがとうとコメコメの気持ちをおもんぱかります。そんな風に思っていてくれたなんて知らなかった。でもコメコメも知らないんじゃない? 一緒に食べて一緒に笑ってとっても幸せ。この作品にとって一番重要なのはみんなで楽しく食事をすること。役に立つとか立たないとかは些末事。コミュ障でもいい。店じまいするのを止められなくてもいい。楽しい食事をすること。そのことに感謝すること。それさえできればいい。そのために頑張るのが彼女たち。
そこに流れ弾が飛んできます。
「おばあちゃん言ってた! 幸せの味は明日への道しるべ!」
煙幕から抜け出ると気合一閃。拳でエネルギー弾を相殺。さらに今度は輪っかが。そっちはスパイシーを中心にせき止め。みんなでコメコメにお礼を言うとフラグ成立。
というわけで新バンクはいりま~す。
③このアニメもしかして幹部を直接浄化する手段なかったりする?
「コメコメの力をみんなに!」
「パーティキャンドルタクト!(税込み6,050円)」
意外に安いな、と思うのはたぶん感覚が麻痺してる。ちなみに去年のトロピカルハートドレッサーは7,480円でした。時節柄お手頃価格にしているのかもしれません。
「笑顔のパワー!」
「分け合うパワー!」
「情熱のパワー!」
「正義のパワー!」
「プリキュア・パーティアップ!」
ドレスアップ。上半身だけで見るとスパイシーがお嬢様感あって可愛い。フィナーレはもうただのウェディングドレス。エプロンで台無しだけど。トータル的にはプレシャスが一番バランス良い。
「心を一つに!」
「プリキュア! ライト・マイ・デリシャス!」
毎回毎回ビーム撃ち込んだり、よくわかんない召喚獣だして蹴ったりするのもアレなんで今回はライトアップして浄化することにしました。これ毎年考えるのほんと大変だよね。合同技ってモーション的に限られてるから。
「ふぅ~」
吹き消すのが玩具ギミックらしい。最後にしれっと再登場してるコメコメがジワる。
弁当箱が破壊されレシピッピは救出。デリシャストーンも回収。
出撃前にセクレトルーから最後通告を受けていたナルシストルーはもはや帰る場所もない。破滅した自分を嗤います。そんな彼に投降しろと勧告するフィナーレ。使ってる言葉がおだやかじゃない。お互いにそれがわかっている。だから彼の返事はより辛辣。
「投降? そんなのでいいのか?」
「さぁ、恨みを晴らしたらどうだ? ジェントルー」
急に殺意高くなったぞ、このアニメ。これは番組初期からこの気配がありました。緩そうに見えて戦いそのものは過酷なことが示唆されている。
マリーが組み伏せて確保。幹部を浄化せずに(物理的に)無力化したのプリキュアでこれが初めてじゃないかな。敵将校を捕虜にするのと同じ。
「どうしてそこまで他人を傷つけようとするの!」
堪りかねたマリーが問うと
「そういう生き方しかできなかったからさっ」
突然ガチるのはプリキュアあるある。フィナーレにコメコメが寄り添うと、みんなでおむすびが食べたいと緊張を解きます。
所詮はトカゲの尻尾。
回収されたスピリットルーには新型弁当箱が搭載済。さらに2つ目のデリシャストーン。量産化したのか。
④次回予告
たぶんそこ諸悪の根源。
○トピック
埋まらない食への意識。
ジェントルーも直接浄化しているわけではなく洗脳が解けて救出しています。ナルシストルーの口ぶりや態度からすると洗脳を受けているわけではなく、確信犯(この場合は私怨に近い)でやっている。おそらくセクレトルーはゴーダッツの目的に賛同して協力しているのに対し、彼は恨みを晴らす目的もあってブンドル団に加わっていると考えるのが妥当でしょう。相変わらず組織の真の目的は不明ですが、幹部の1人であるナルシストルーの胸中が明かされたことで物語としてはだいぶ定まってきた感があります。
つまりこの組織はガチ。浄化ビーム当てれば勝手に改心してくれる世界観じゃない。HUGみたいに負けたら諦めてくれる話でもない。ただ純粋に怨恨として残り続ける。その悪意、悪辣さは非常に直截的です。この問題は戦いに勝っても何も変わらない。ただナルシストルーを捕虜にしただけ。驚くほど正しい描写。東堂いづみこういうとこ外さないんだよな。次回予告でファンタジー要素全開にしているくせに。
食事をメインテーマにあれだけごはんは笑顔と言っているのであれば、その食卓に彼が同席するのは当然考えられる流れです。っていうか彼と一緒に楽しく食事ができないならデリシャスはただ身内で飯食ってるだけの仲良しサークルでしかなくなる。つまらなさそうにごはんを食べている子がいたら声をかけるのが本作の趣旨でしょう。
これは相手とほぼ没交渉だったトロピカルや完全に敵対関係だったヒーリング、停戦して自治区を作ったトゥインクルとはスタンス的に大きく異なります。見ての通り最近のプリキュアは敵と一線を引いています。これはプリキュアが救済者にならない(自己犠牲をやらない)という歴史的経緯があるんですが、ここに至って本作は揺り戻しに来ているのかもしれません。別に救う必要はない。一緒に楽しく飯が食えればいいじゃないか。あるいはその道を指し示すくらいのことはできるのではないか。
ジェントルーは洗脳されていた。レシピッピも大切にしていた。だから仲間に加えた。では食事を楽しめなかったナルシストルーは?
これをどう料理するかは物語の分水嶺。期せずして(意図的に?)映画も公開されるので敵との関わり方、それを通して主人公たちの成さねばならないことが見えてくる。しばらくは捕虜になってそうな気配ですが食への関わり方が本格化しつつあります。
第27話「コメコメ大変化!?らんのハッピー計画」
○今週のメニュー
①コメコメのお悩み相談
最近のらんはテンションマシマシ。投稿した記事にもいいねがついて上機嫌。
子どもがシャボン玉で遊んでいるのを見て「閃いた!」
今月は映画公開。というわけで映画宣伝仕様OP。最近はコラボが続きましたが今回は久しぶりの単独。バンクを使わない必殺技モーションかっこいいよね。そんな中堅実にスライディングで攻めるフィナーレはいぶし銀。
新発明。食べられるシャボン玉キャンディ。
たぶんほとんどの人が忘れている、というか私も忘れていましたが元々らんは発明家属性を持っています。1話で岡持ち5号が登場して以降キャンプ場で帽子を披露するまで音沙汰なしでしたが。謎食レポで個性を伸ばすのに専念したので使う暇が無かったのだと思います。というわけでキャラに余裕も出てきたのでこれからはサブスキルも伸ばしていきたい。
新発明にゆいとコメコメは期待の目。精神年齢が変わらねぇ。ここねとあまねの「えっ、それマジいけるの?」な視線がジワジワくる。シャボン玉を出すも重いのかふたりに到達する前に落ちて割れてしまいます。っていうかこれ食べにくくない?
失敗してもめげないらん。そこに彼女を呼ぶ声が聞こえてきます。りん。るん。らんの妹弟。りんは歳が近そうなコメコメを見て挨拶。コメコメもちょっと嬉しそう。
自宅に戻ったらんは早速改良に取り掛かります。
メンメンはすっかり助手。メカニックというよりオペごっこになってるけど。白衣に意味があるのかは不明。せっかくなので様子を見ているみんなに水飴シャボン液の開発を依頼。
台所ではゆいとコメコメがおやつのアイス作りのお手伝い。「コネクトル・モチモチット・フックララ・グリコーゲン・コメックス二世」と自己紹介。その設定まだ生きてたのか。一世もいるの? 誰もが気になる点。よく知らないらしい。ところがパムパムは知っているようです。え、脚本家があー面倒くせーとりあえず長ったらしい名前付けとくか、みたいなノリで作ったような名前を深掘りするの?
自然と仲良くなっていくコメコメとりん。二階では水飴作り。あまねちゃん付き合いがいい。突然マナークイズやりだすくらいだしこの程度造作もない。きっと家でも色んな妹を演じてる。
アイスができたのでみんなでおやつ。
味もバッチリ。らんの食レポに感化されて楽しそうな想像をするコメコメとりん。その隣ではこれを食べたら水飴作りの続きをしなければ!と使命感に燃えるあまねとここね。君らガチハマりやん。
ここでようやくコメコメと耳としっぽに言及するりんとるん。特に不自然には思っていない様子。しかし逆にコメコメがそれを気にしてしまいます。ああ、今回そういう話なのね。
後片付けのときに耳を尻尾を消して欲しいとらんにお願いするコメコメ。
流石に本当の理由は言えないのでテキトーな理由をつけます。それで納得したりんは引き受けます。
……とは言ったものの皆目見当がつかない。
コメコメも変化のときに耳と尻尾を消す工夫をしてみるもなかなか上手くいかず。無理に消さなくても、とマリー。しかしコメコメは頑な。そんなやり取りをしているとりんが遊びに来ます。気づいたマリーが声をかけるもいつの間にかコメコメの姿が消えています。
休憩にブレイクタイム。番組序盤でも食べていた学食のアイス。
らんの食レポはすでにクラス中に知れ渡っているようで級友も慣れたもの。でも前はそんなイメージ無かった。ちょっと変かなって思ってずっと隠していたと照れ笑いするらん。こうやって笑い話にできるくらいに彼女の中では消化されたようです。慣れてしまえば「変」も個性。性格は既得権益。楽しいなら変も変じゃない。そこではたとコメコメの動機に気づくらん。彼女も隠したがっているのでは?
ブンドル団アジト。
スピリットルーに事情聴取。好き嫌いが多く食事にいい思い出がない。これは設計者であるナルシストルーがそう思っているから。これは何かしら食への苦い経験が隠されている雰囲気。だから食事の思い出を奪うことになったと。合点が行くセクレトルー。
②変人に感染していると免疫ができる
ゆいにコメコメの話をするマリー。せっかく遊びに来たのにいなくなった。仲が良さそうだったのに何故?
(おそらく訊ねられたであろう)コメコメはらんに正直に理由を明かします。
自分もみんなと同じがいい。それを聞いたらんは自分も同じだったと話します。ちゃんと自分を知っている子は変なんて言わない。まあ、アレです、基本的に支障がなければみんな思ってても別に指摘しないし気にしません。これが毎回待ち合わせで遅刻するとか、貸し借りを忘れるとか、話が通じなくて噛み合わないとか支障が出るとギクシャクする。言い換えればそのレベルまで行かなければ大抵のことは許される。
でも自分の耳や尻尾はちっとも良くない。きっとみんなそう思うと萎縮するコメコメ。小さい頃ほどこういうのを敏感に感じ取ったりするよね。大人でもいるけれど。なんだろ、仕事とかでもそうなんだけど、メンタル弱くて自信もなさげな人って能力以前に心配することにエネルギーを使って消耗してる感ありますね。自信がない→消極的になる→仕事が進まない(スキルが伸びない)→評価されない…のループ。多少下手でもやってりゃ上手くなるからメンタル安定している人の方が結果的に伸びるし評価もされる。だから気にする人は気にする分だけ損してるんじゃねーかなって傍目には見える。このタイプの人の心理はまるでわからないんでサッパリなんだけど。心配する前にやればいいじゃん、心配するならやればいいじゃんとしか。やらないリスク。気にするリスクっていうのもある。
だから思うんですよね、鈍感なのも一つの耐性だなって。あるいはここねみたいな独特の世界観持ってる人。自分と外界にワンクッションある人は社交性や即応性で劣る反面、本質的に自分を変えないし変えないことに誇りを持っていることが多いので上手く立ち回れば精神面での強みになります。
コメコメがそう答えるとらんはバックからあるものを取り出します。耳と尻尾セット。これはあまねに是非着てもらいたい。彼女なら完璧にやってくれる。兄たちの前でなら特に。
可愛い♪とノリノリならん。変と思う人もいるけど良いと思う人もいる。いっそ自分のハートを変えちゃったら?
そこに妹と弟登場。らんの格好をひと目で気に入ります。たぶんこの妹弟はらんで訓練されているからちょっとやそっと変でも気にしないんじゃないかな。うちのお姉ちゃんの方が変だから大したことねーわ的な。ベンチマーク対象がイカれすぎてて鈍感になってる説。
一度引っ込んだコメコメは耳と尻尾を隠した人間の姿になるもらんの言葉を思い出して再変身。
コメコメ第5形態。お前まだ成長すんの!? タッパ的には小学校高学年くらいありそう。ちなみにアイスを作っていたときはりんとほぼ同じ背丈でした。これにはらんの方が驚いてしまいますが、りんとるんはすぐに順応。これが鈍感力。支障がなければ気にしなくていい。そのことの大切さを教えてくれます。
るんがリュックから例の改良型を取り出して遊ぶことに。今度は大成功。
スピリットルー出現。
変身して迎撃。今回のウバウゾーはカエルのように跳ね回るタイプ。ハサミも所持。二手に分かれて攻撃するもフィナーレが捕まり形勢は不利。
食事などに意味がないのにどうして必死になる?と珍しく幹部の方から問いかけられます。そもそも食べることは楽しくない。そうしている間にスパイシーも捕まってしまいます。ウバウゾーを応援するスピリットルー。「それ! それだよ!」
ごはんも応援と同じ。美味しいごはんは元気をくれるし、誰かと一緒に美味しいねって言い合えるのもすっごく元気を貰える。プレシャスの言葉を検索しても該当するデータがなく戸惑うスピリットルー。ウバウゾーの動きが止まったところで自力脱出。チャンス。
「知ってほしい! ごはんを食べることってすっごくハッピーだってこと!」
食べてるとき快楽物質ドバドバ分泌されてそうだよね。通常スキルが強化されることもなくウバウゾーを撃破。
バグったように苦悩し続けるスピリットルー。
どうしてそう思うのか教えて。その必要はない。ナルシストルーが現れるとデリシャストーンを胴体から外して新型の弁当箱に付け替え。スピリットルー使い捨てか。怪しげな光を放つ弁当箱。
今週はここまで。
③次回予告
宣伝仕様ED。パムパムの別キャラ感。
今年はステッキ。フィナーレは二刀流で行けそう。
○トピック
ケモ耳と尻尾は合法。
スピリットルーってナルシストルーの発明品だからそれとらんの発明家要素を対比させるのかなって思ったけど、別にそんなことなさそう回。
コメコメはパワーアップの鍵になるのは勿論のこと、二世ネタもありそうなので意外と物語の中枢に入ってくるキャラなのかもしれない。
ジェントルーが洗脳キャラだったので幹部との思想対決要素がこれまで無かった本作ですが、ナルシストルーがその役を果たしてくれるかもしれません。先週触れたようにガチの偏食家は矯正等で食事に楽しいイメージがなかったり、別な理由で食事を楽しめなかった人の声として幹部を位置づけている可能性もあるので出方次第では物語の方向性に大きく影響します。セクレトルーは今のところ特にそういったニュアンスは感じられないので食への恨みはナルシストルー固有の事情かもしれませんが。
映画の宣伝も本格的に始まりましたが、映画で何と戦うんだお前ら?感があるのでこの点でも映画は気になるポイントの一つです。ぶっちゃけデリシャスは誰とも戦う必要がないですからね。食っていればいい連中なんだから。でもそこに譲れないものがあるからこそ戦うわけで。デリシャスは何と戦うのか。それが少しずつ明らかになっていく中盤戦。
①コメコメのお悩み相談
最近のらんはテンションマシマシ。投稿した記事にもいいねがついて上機嫌。
子どもがシャボン玉で遊んでいるのを見て「閃いた!」
今月は映画公開。というわけで映画宣伝仕様OP。最近はコラボが続きましたが今回は久しぶりの単独。バンクを使わない必殺技モーションかっこいいよね。そんな中堅実にスライディングで攻めるフィナーレはいぶし銀。
新発明。食べられるシャボン玉キャンディ。
たぶんほとんどの人が忘れている、というか私も忘れていましたが元々らんは発明家属性を持っています。1話で岡持ち5号が登場して以降キャンプ場で帽子を披露するまで音沙汰なしでしたが。謎食レポで個性を伸ばすのに専念したので使う暇が無かったのだと思います。というわけでキャラに余裕も出てきたのでこれからはサブスキルも伸ばしていきたい。
新発明にゆいとコメコメは期待の目。精神年齢が変わらねぇ。ここねとあまねの「えっ、それマジいけるの?」な視線がジワジワくる。シャボン玉を出すも重いのかふたりに到達する前に落ちて割れてしまいます。っていうかこれ食べにくくない?
失敗してもめげないらん。そこに彼女を呼ぶ声が聞こえてきます。りん。るん。らんの妹弟。りんは歳が近そうなコメコメを見て挨拶。コメコメもちょっと嬉しそう。
自宅に戻ったらんは早速改良に取り掛かります。
メンメンはすっかり助手。メカニックというよりオペごっこになってるけど。白衣に意味があるのかは不明。せっかくなので様子を見ているみんなに水飴シャボン液の開発を依頼。
台所ではゆいとコメコメがおやつのアイス作りのお手伝い。「コネクトル・モチモチット・フックララ・グリコーゲン・コメックス二世」と自己紹介。その設定まだ生きてたのか。一世もいるの? 誰もが気になる点。よく知らないらしい。ところがパムパムは知っているようです。え、脚本家があー面倒くせーとりあえず長ったらしい名前付けとくか、みたいなノリで作ったような名前を深掘りするの?
自然と仲良くなっていくコメコメとりん。二階では水飴作り。あまねちゃん付き合いがいい。突然マナークイズやりだすくらいだしこの程度造作もない。きっと家でも色んな妹を演じてる。
アイスができたのでみんなでおやつ。
味もバッチリ。らんの食レポに感化されて楽しそうな想像をするコメコメとりん。その隣ではこれを食べたら水飴作りの続きをしなければ!と使命感に燃えるあまねとここね。君らガチハマりやん。
ここでようやくコメコメと耳としっぽに言及するりんとるん。特に不自然には思っていない様子。しかし逆にコメコメがそれを気にしてしまいます。ああ、今回そういう話なのね。
後片付けのときに耳を尻尾を消して欲しいとらんにお願いするコメコメ。
流石に本当の理由は言えないのでテキトーな理由をつけます。それで納得したりんは引き受けます。
……とは言ったものの皆目見当がつかない。
コメコメも変化のときに耳と尻尾を消す工夫をしてみるもなかなか上手くいかず。無理に消さなくても、とマリー。しかしコメコメは頑な。そんなやり取りをしているとりんが遊びに来ます。気づいたマリーが声をかけるもいつの間にかコメコメの姿が消えています。
休憩にブレイクタイム。番組序盤でも食べていた学食のアイス。
らんの食レポはすでにクラス中に知れ渡っているようで級友も慣れたもの。でも前はそんなイメージ無かった。ちょっと変かなって思ってずっと隠していたと照れ笑いするらん。こうやって笑い話にできるくらいに彼女の中では消化されたようです。慣れてしまえば「変」も個性。性格は既得権益。楽しいなら変も変じゃない。そこではたとコメコメの動機に気づくらん。彼女も隠したがっているのでは?
ブンドル団アジト。
スピリットルーに事情聴取。好き嫌いが多く食事にいい思い出がない。これは設計者であるナルシストルーがそう思っているから。これは何かしら食への苦い経験が隠されている雰囲気。だから食事の思い出を奪うことになったと。合点が行くセクレトルー。
②変人に感染していると免疫ができる
ゆいにコメコメの話をするマリー。せっかく遊びに来たのにいなくなった。仲が良さそうだったのに何故?
(おそらく訊ねられたであろう)コメコメはらんに正直に理由を明かします。
自分もみんなと同じがいい。それを聞いたらんは自分も同じだったと話します。ちゃんと自分を知っている子は変なんて言わない。まあ、アレです、基本的に支障がなければみんな思ってても別に指摘しないし気にしません。これが毎回待ち合わせで遅刻するとか、貸し借りを忘れるとか、話が通じなくて噛み合わないとか支障が出るとギクシャクする。言い換えればそのレベルまで行かなければ大抵のことは許される。
でも自分の耳や尻尾はちっとも良くない。きっとみんなそう思うと萎縮するコメコメ。小さい頃ほどこういうのを敏感に感じ取ったりするよね。大人でもいるけれど。なんだろ、仕事とかでもそうなんだけど、メンタル弱くて自信もなさげな人って能力以前に心配することにエネルギーを使って消耗してる感ありますね。自信がない→消極的になる→仕事が進まない(スキルが伸びない)→評価されない…のループ。多少下手でもやってりゃ上手くなるからメンタル安定している人の方が結果的に伸びるし評価もされる。だから気にする人は気にする分だけ損してるんじゃねーかなって傍目には見える。このタイプの人の心理はまるでわからないんでサッパリなんだけど。心配する前にやればいいじゃん、心配するならやればいいじゃんとしか。やらないリスク。気にするリスクっていうのもある。
だから思うんですよね、鈍感なのも一つの耐性だなって。あるいはここねみたいな独特の世界観持ってる人。自分と外界にワンクッションある人は社交性や即応性で劣る反面、本質的に自分を変えないし変えないことに誇りを持っていることが多いので上手く立ち回れば精神面での強みになります。
コメコメがそう答えるとらんはバックからあるものを取り出します。耳と尻尾セット。これはあまねに是非着てもらいたい。彼女なら完璧にやってくれる。兄たちの前でなら特に。
可愛い♪とノリノリならん。変と思う人もいるけど良いと思う人もいる。いっそ自分のハートを変えちゃったら?
そこに妹と弟登場。らんの格好をひと目で気に入ります。たぶんこの妹弟はらんで訓練されているからちょっとやそっと変でも気にしないんじゃないかな。うちのお姉ちゃんの方が変だから大したことねーわ的な。ベンチマーク対象がイカれすぎてて鈍感になってる説。
一度引っ込んだコメコメは耳と尻尾を隠した人間の姿になるもらんの言葉を思い出して再変身。
コメコメ第5形態。お前まだ成長すんの!? タッパ的には小学校高学年くらいありそう。ちなみにアイスを作っていたときはりんとほぼ同じ背丈でした。これにはらんの方が驚いてしまいますが、りんとるんはすぐに順応。これが鈍感力。支障がなければ気にしなくていい。そのことの大切さを教えてくれます。
るんがリュックから例の改良型を取り出して遊ぶことに。今度は大成功。
スピリットルー出現。
変身して迎撃。今回のウバウゾーはカエルのように跳ね回るタイプ。ハサミも所持。二手に分かれて攻撃するもフィナーレが捕まり形勢は不利。
食事などに意味がないのにどうして必死になる?と珍しく幹部の方から問いかけられます。そもそも食べることは楽しくない。そうしている間にスパイシーも捕まってしまいます。ウバウゾーを応援するスピリットルー。「それ! それだよ!」
ごはんも応援と同じ。美味しいごはんは元気をくれるし、誰かと一緒に美味しいねって言い合えるのもすっごく元気を貰える。プレシャスの言葉を検索しても該当するデータがなく戸惑うスピリットルー。ウバウゾーの動きが止まったところで自力脱出。チャンス。
「知ってほしい! ごはんを食べることってすっごくハッピーだってこと!」
食べてるとき快楽物質ドバドバ分泌されてそうだよね。通常スキルが強化されることもなくウバウゾーを撃破。
バグったように苦悩し続けるスピリットルー。
どうしてそう思うのか教えて。その必要はない。ナルシストルーが現れるとデリシャストーンを胴体から外して新型の弁当箱に付け替え。スピリットルー使い捨てか。怪しげな光を放つ弁当箱。
今週はここまで。
③次回予告
宣伝仕様ED。パムパムの別キャラ感。
今年はステッキ。フィナーレは二刀流で行けそう。
○トピック
ケモ耳と尻尾は合法。
スピリットルーってナルシストルーの発明品だからそれとらんの発明家要素を対比させるのかなって思ったけど、別にそんなことなさそう回。
コメコメはパワーアップの鍵になるのは勿論のこと、二世ネタもありそうなので意外と物語の中枢に入ってくるキャラなのかもしれない。
ジェントルーが洗脳キャラだったので幹部との思想対決要素がこれまで無かった本作ですが、ナルシストルーがその役を果たしてくれるかもしれません。先週触れたようにガチの偏食家は矯正等で食事に楽しいイメージがなかったり、別な理由で食事を楽しめなかった人の声として幹部を位置づけている可能性もあるので出方次第では物語の方向性に大きく影響します。セクレトルーは今のところ特にそういったニュアンスは感じられないので食への恨みはナルシストルー固有の事情かもしれませんが。
映画の宣伝も本格的に始まりましたが、映画で何と戦うんだお前ら?感があるのでこの点でも映画は気になるポイントの一つです。ぶっちゃけデリシャスは誰とも戦う必要がないですからね。食っていればいい連中なんだから。でもそこに譲れないものがあるからこそ戦うわけで。デリシャスは何と戦うのか。それが少しずつ明らかになっていく中盤戦。
第26話「ここねのやくそく!ピーマン大王への挑戦」
○今週のメニュー
①ここね(幼女)ガチャはっじまっるよー♪
スピリットルーに使われているのはスペシャルデリシャストーンだと明かすマリー。
そもそもその石は何なの? クッキングダムの戦士クックファイターに与えられる石。やっぱり公式の戦闘員なのね。スペシャルデリシャストーンは名前のとおり特別でマリーとフェンネルだけが持っている。フェンネルその位置か。形状的には対。作れる人はもういない。となると出所不明のデリシャストーンになるわけね。シナモンの件はレシピボン盗難の冤罪だったからこの件とは別か。
この話はここまで。4人のお腹の虫が音を上げます。
冷蔵庫を開けるとピーマンがたくさん。それを見たコメコメが悲鳴をあげます。実は……と苦い顔で話すゆい。生で食べても美味しいと言って食べさせたらアウト。ピーマンが怖いなんてまだまだ子どもとマウントを取るパムパム。ついにしょうもねーことでイキり出したぞこいつ。それに比べてここねは
「ピーマン怖い(ガクガク)」
笑いを取りに行くプロ根性流石です。
実は…と語るここね。彼女も幼い頃母を真似て生でかじった苦い経験がある。最近ここねは幼女路線をプッシュしてますね。水着ガチャは廃止されましたが別な路線で石を搾り取ることに変わりない。運営は搾取することしか考えてない。でも天井まで回しちゃう(ガチャ脳)。
それ以来ピーマンを食べていないと話すここね。ピーマンが入った料理は全部取り除く徹底ぶり。大人でもたまにそういう人いるよね。私が見たのはキノコがダメな人。匂いがダメらしい。それを聞いた人はみんな首を傾げたけど気になる人は気になるらしい。そんな経験があるのでコメコメには同じ思いをしてほしくない。「決めた」。ここねは立ち上がると
「私、ピーマン食べる!」
イキりマウント妖精も見習えよ。
しかしこの場にいるメンバーはみんな好き嫌いがない。調理で工夫しようにもノウハウもない。そこで思い出したのが拓海もピーマンが嫌いだったエピソード。そのことを本人に訊ねるとこっそりピーマンが入ったハンバーグをキッカケに克服したとのこと。まずはピーマンを食べられると思うことが大事。それを聞いたゆいは色んな料理を作ってみる!と張り切ります。イメージ映像の疾走感。
拓海も手伝うことに。最近イベント多いな。フラグ立ってんのかはわかんないけど。
まずはピーマンの苦味を抑える、と包丁を握りながら繊維にそって切る拓海。レシピはカレー、グラタン、スイーツとなんでもござれ。
その間、緊張した面持ちで部屋で待機するここねとコメコメ。手伝おうか?と焦れたここねをコメコメが必死に止めます。ピーマン大王と擬人化。面倒を見ているマリーもやはり好き嫌いなし。本作は美味しく楽しく食べようがモットーなので食べる前提。ちなみに発達障害の人に偏食が多いイメージがありますが、やはりそういうデータがあるようです。感覚過敏なことが多いのでその影響だと思いますが。これはこれで食感とか味付けとか工夫すれば何とかなったりならなかったり。
ブンドル団アジト。
スピリットルーをゴーダッツに紹介。タメ口に慌てるセクレトルー。首領本人は特に気にせずスルー。ピーマンに狙いを定めるスピリットルー。何故にピーマン? 抹消したい料理のリストが頭の中にある。苦くて嫌い。それナルシストルーが入力したんだよな?と呆れるセクレトルー。調子が合わない部下を持つ上司も大変。
料理が完成。ものの見事に青いな。まーでも味が苦手っていうなら色は大丈夫か。私はトマトが苦手だけどアレの何が嫌らしいかって汁気が多いんだよ。あのグチュっとした食感と苦味が口全体を侵食するのが余計なお世話なんだよ。
ここねは食べる気満々ですがコメコメは不信な目でこちらを見つめてきます。可愛らしいお弁当を差し出すゆい。喜んで手に取るコメコメ。なんか大きくなってる!? そりゃびっくりするよな成長期とかそういうレベルじゃない。しかし匂いに気づいて逃げ出してしまいます。敏感だな。ピーマンの匂いってまるでわからん。ツルッとした見た目がダメっていう人もいるね。
それはそれとして自身に向き合うここね。ピーマンは食べられるってことを私が証明する…! BGM自重しろ。
幼女戦士ここねちゃんvsピーマン大王
お前を食ってやる!って向かっていく絵面、よくよく考えると怖いよね。
②拓海使いが荒い
げっそりとした様子で家に帰るここね。
結果は惨敗。一口も食べられなかった。轟さんにそう話すここね。自分のためにみんな頑張ってくれたのにとしょんぼり。轟さんは焦らずに少しずつ克服してみては?とフォロー。でも早く食べられるようになりたい。コメコメのためにも。私自身もみんなと楽しめることを増やしたい。
その言葉に感心する轟さん。お友達ができてお嬢様の世界はどんどん広がっていきますね。プレッシャーや押し付け、義務感と見ることもできるけど、自分で成長しようともがいてもいる。それは今までのここねには見られなかった姿。自分でも不思議と言うここね。生きてるとそういうタイミングってあるよね。今まで避けてきたことや嫌いだったことに自然と向き合うそんなタイミング。女子高生は初老って思ってたけど、女子大生まではOKじゃね?って気づくみたいな。女子大生みらいちゃんと女教師リコちゃんは尊い。
でしたらピーマンを知ることから始めてみては? 轟さんがアドバイス。
後片付けしながらここねちゃん頑張ってたと健闘を称えるゆい。コメコメもここねの意気込みは知っているのでバックレたことに後ろめたさを感じています。
ここねから連絡。明日みんなで行きたいところがある。
拓海は大量のピーマンを買い込むと今度こそ食べてもらう!と意気込み。お前結構ムキになるタイプだよな。あと本命以外からはモテるタイプ。
目の前をスピリットルーが通り過ぎていきます。レーダーやら弁当箱は内蔵してるのに地図情報は無いらしい。
一行がやってきたのはピーマン農場。ピーマンに慣れることで克服する作戦。
轟さんのアイデアですが、こんな感じで今の彼女は親以外のツテがある。以前にも言いましたが人間関係に厚みがあると特定個人への依存度が下がる。仕事ができない人ほど会社にしがみつくのと一緒ですね。
コメコメも同行。頑張りたいけど苦手なものは苦手。ピーマンと言っても大小様々な種類があるので見た目が可愛いものも。農家の人もうっとり。農場に隣接したカフェにピーマン料理もご用意。
ピーマンといえばやっぱり青椒肉絲。これが食べられないのは損してると思うわ。
かなり前向きになったここねは楽しそうにメニューを開きます。そしてピーマンの肉詰めを……息をのむ一同。そこで妨害。
変身すると一斉に攻撃。あの体勢からドロップキックするフィナーレ凄ぇな。ところがビクともせず反撃でもぐら叩き状態に。それ地下でどう繋がってるの?
ブラペが加勢。同時に3発撃てるようになりました。地味にスキルレベル上げてる。しかし敵のインフレはそれ以上。例の応援でパワーアップ。壁際まで逃げるとバリアで撃退。
レシピッピを返して。何故? 苦いピーマン料理がなくなればみんな嬉しいはず。なるほど。だから記憶消すナルシストルーではなく料理を破壊(無機物化)するスピリットルーが登場したわけね。料理に対するスタンスで対立構造を作る。セクレトルーはどういうスタンスなんだろうか。
ピーマンは美味しいよ!と殴りかかるプレシャス。栄養も豊富。食物繊維もある。ビタミンCも含まれている。突然ダイレクトマーケティング始まった。美容にも良い。農家さんも頑張ってる。東堂いづみ、スポンサー欲しいのか?
ドリルvsバリア。ぶつかったときの踏ん張り感好き。こういう演出やってるようでやってなかったですね。
「クラスティ・パン・バリア!」
一般的にはクラスティーブレッドっていうのかな? いわゆるフランスパンのような固いパン。強度アップで押し返すと隙を逃さずブーケで追撃。単独ミックスで後始末。
わからん。人間はなぜ苦いものをわざわざ食べるでごわす? そう言われるとそうだけど、ピーマン食べる人は苦いと思って食べてないと思うぞ。
戦闘が終わると同時に空腹で地面に倒れるプレシャス。拓海が何か作ってくれるかも! 突然の無茶振り。じゃあさっきの料理はテイクアウトして拓海先輩と一緒に食べよう。急いで帰るブラペ。何だかんだ言って拓海の存在感が出てきているのは物語的にも進んでいる証拠。
テイクアウトしたピーマンの肉詰めを食べるのに成功。コメコメもそれに続きます。今更だけどコメコメのキャラデザって他とちょっと浮いてるよね。デフォルメが強いというか。キャラクター感が強い。描き方的にプリキュアに近いのかな。
これにてここね&コメコメはピーマン大王攻略。
拓海が青椒肉絲を持ってきます。
絶品の味にゆいも絶好調。そんな幼馴染に拓海も俺の自信作だからな、と胸を張ります。
「美味しいが増えると楽しい!」「コメ~!」
③次回予告
らんらん(白衣)ガチャ開催のお知らせ。
○トピック
ここね(幼女)とコメコメ第4形態のダブルピックアップ。みんなは引けたかな?
食べ物克服は子ども番組的にはスタンダードなエピソード。
上述したように身体感覚的に偏食になってしまっている人もいるのでこれも何年か後には「無理せず出来る範囲や工夫で栄養をとって食事を楽しもう」的方向に変わっていくかもしれません。プリキュアは伝統的に「○○しなければならない」と戦っている作品なので。もちろん食べられた方が良いのは間違いないのでその匙加減が難しいでしょうが。
それはそれとして、ピーマンが苦手という子どもっぽい話をここねの内的世界の拡張と絡めて語るのは中盤らしいエピソード。轟さんと自然に食の会話をしているのは微笑ましい。
ここねのエピソードは友達作りとか親子関係もそうですが微妙に外圧が入っているのが特徴で、やや受動的な面があります。自分からちょっかいかけに行くらんとは対照的。そんな彼女が似たような境遇のコメコメを意識して一念発起するのはやはり人間関係の押しくら饅頭ではあるけど、それだけ彼女の世界が複雑・多層化していることの証明でもあります。トゥインクルのひかるがそうだったように、知れば知るほど「自分だけ」では済まなくなっていく。やるべきこと、できることの選択肢が増える分葛藤も増える。それは停滞のように見えて成長のための通過点。
デリシャスは定期的に「この世で一番強いのは誰かのために頑張る心」を漆塗りしています。これは本作においては自己犠牲というより共に頑張って楽しもうという精神に昇華されています。最後に同じ食卓で和気あいあいと食べているのがその象徴ですね。最近はその輪の中に拓海も入っている。本作の趣旨を踏まえれば至極自然な光景ですね。
①ここね(幼女)ガチャはっじまっるよー♪
スピリットルーに使われているのはスペシャルデリシャストーンだと明かすマリー。
そもそもその石は何なの? クッキングダムの戦士クックファイターに与えられる石。やっぱり公式の戦闘員なのね。スペシャルデリシャストーンは名前のとおり特別でマリーとフェンネルだけが持っている。フェンネルその位置か。形状的には対。作れる人はもういない。となると出所不明のデリシャストーンになるわけね。シナモンの件はレシピボン盗難の冤罪だったからこの件とは別か。
この話はここまで。4人のお腹の虫が音を上げます。
冷蔵庫を開けるとピーマンがたくさん。それを見たコメコメが悲鳴をあげます。実は……と苦い顔で話すゆい。生で食べても美味しいと言って食べさせたらアウト。ピーマンが怖いなんてまだまだ子どもとマウントを取るパムパム。ついにしょうもねーことでイキり出したぞこいつ。それに比べてここねは
「ピーマン怖い(ガクガク)」
笑いを取りに行くプロ根性流石です。
実は…と語るここね。彼女も幼い頃母を真似て生でかじった苦い経験がある。最近ここねは幼女路線をプッシュしてますね。水着ガチャは廃止されましたが別な路線で石を搾り取ることに変わりない。運営は搾取することしか考えてない。でも天井まで回しちゃう(ガチャ脳)。
それ以来ピーマンを食べていないと話すここね。ピーマンが入った料理は全部取り除く徹底ぶり。大人でもたまにそういう人いるよね。私が見たのはキノコがダメな人。匂いがダメらしい。それを聞いた人はみんな首を傾げたけど気になる人は気になるらしい。そんな経験があるのでコメコメには同じ思いをしてほしくない。「決めた」。ここねは立ち上がると
「私、ピーマン食べる!」
イキりマウント妖精も見習えよ。
しかしこの場にいるメンバーはみんな好き嫌いがない。調理で工夫しようにもノウハウもない。そこで思い出したのが拓海もピーマンが嫌いだったエピソード。そのことを本人に訊ねるとこっそりピーマンが入ったハンバーグをキッカケに克服したとのこと。まずはピーマンを食べられると思うことが大事。それを聞いたゆいは色んな料理を作ってみる!と張り切ります。イメージ映像の疾走感。
拓海も手伝うことに。最近イベント多いな。フラグ立ってんのかはわかんないけど。
まずはピーマンの苦味を抑える、と包丁を握りながら繊維にそって切る拓海。レシピはカレー、グラタン、スイーツとなんでもござれ。
その間、緊張した面持ちで部屋で待機するここねとコメコメ。手伝おうか?と焦れたここねをコメコメが必死に止めます。ピーマン大王と擬人化。面倒を見ているマリーもやはり好き嫌いなし。本作は美味しく楽しく食べようがモットーなので食べる前提。ちなみに発達障害の人に偏食が多いイメージがありますが、やはりそういうデータがあるようです。感覚過敏なことが多いのでその影響だと思いますが。これはこれで食感とか味付けとか工夫すれば何とかなったりならなかったり。
ブンドル団アジト。
スピリットルーをゴーダッツに紹介。タメ口に慌てるセクレトルー。首領本人は特に気にせずスルー。ピーマンに狙いを定めるスピリットルー。何故にピーマン? 抹消したい料理のリストが頭の中にある。苦くて嫌い。それナルシストルーが入力したんだよな?と呆れるセクレトルー。調子が合わない部下を持つ上司も大変。
料理が完成。ものの見事に青いな。まーでも味が苦手っていうなら色は大丈夫か。私はトマトが苦手だけどアレの何が嫌らしいかって汁気が多いんだよ。あのグチュっとした食感と苦味が口全体を侵食するのが余計なお世話なんだよ。
ここねは食べる気満々ですがコメコメは不信な目でこちらを見つめてきます。可愛らしいお弁当を差し出すゆい。喜んで手に取るコメコメ。なんか大きくなってる!? そりゃびっくりするよな成長期とかそういうレベルじゃない。しかし匂いに気づいて逃げ出してしまいます。敏感だな。ピーマンの匂いってまるでわからん。ツルッとした見た目がダメっていう人もいるね。
それはそれとして自身に向き合うここね。ピーマンは食べられるってことを私が証明する…! BGM自重しろ。
幼女戦士ここねちゃんvsピーマン大王
お前を食ってやる!って向かっていく絵面、よくよく考えると怖いよね。
②拓海使いが荒い
げっそりとした様子で家に帰るここね。
結果は惨敗。一口も食べられなかった。轟さんにそう話すここね。自分のためにみんな頑張ってくれたのにとしょんぼり。轟さんは焦らずに少しずつ克服してみては?とフォロー。でも早く食べられるようになりたい。コメコメのためにも。私自身もみんなと楽しめることを増やしたい。
その言葉に感心する轟さん。お友達ができてお嬢様の世界はどんどん広がっていきますね。プレッシャーや押し付け、義務感と見ることもできるけど、自分で成長しようともがいてもいる。それは今までのここねには見られなかった姿。自分でも不思議と言うここね。生きてるとそういうタイミングってあるよね。今まで避けてきたことや嫌いだったことに自然と向き合うそんなタイミング。女子高生は初老って思ってたけど、女子大生まではOKじゃね?って気づくみたいな。女子大生みらいちゃんと女教師リコちゃんは尊い。
でしたらピーマンを知ることから始めてみては? 轟さんがアドバイス。
後片付けしながらここねちゃん頑張ってたと健闘を称えるゆい。コメコメもここねの意気込みは知っているのでバックレたことに後ろめたさを感じています。
ここねから連絡。明日みんなで行きたいところがある。
拓海は大量のピーマンを買い込むと今度こそ食べてもらう!と意気込み。お前結構ムキになるタイプだよな。あと本命以外からはモテるタイプ。
目の前をスピリットルーが通り過ぎていきます。レーダーやら弁当箱は内蔵してるのに地図情報は無いらしい。
一行がやってきたのはピーマン農場。ピーマンに慣れることで克服する作戦。
轟さんのアイデアですが、こんな感じで今の彼女は親以外のツテがある。以前にも言いましたが人間関係に厚みがあると特定個人への依存度が下がる。仕事ができない人ほど会社にしがみつくのと一緒ですね。
コメコメも同行。頑張りたいけど苦手なものは苦手。ピーマンと言っても大小様々な種類があるので見た目が可愛いものも。農家の人もうっとり。農場に隣接したカフェにピーマン料理もご用意。
ピーマンといえばやっぱり青椒肉絲。これが食べられないのは損してると思うわ。
かなり前向きになったここねは楽しそうにメニューを開きます。そしてピーマンの肉詰めを……息をのむ一同。そこで妨害。
変身すると一斉に攻撃。あの体勢からドロップキックするフィナーレ凄ぇな。ところがビクともせず反撃でもぐら叩き状態に。それ地下でどう繋がってるの?
ブラペが加勢。同時に3発撃てるようになりました。地味にスキルレベル上げてる。しかし敵のインフレはそれ以上。例の応援でパワーアップ。壁際まで逃げるとバリアで撃退。
レシピッピを返して。何故? 苦いピーマン料理がなくなればみんな嬉しいはず。なるほど。だから記憶消すナルシストルーではなく料理を破壊(無機物化)するスピリットルーが登場したわけね。料理に対するスタンスで対立構造を作る。セクレトルーはどういうスタンスなんだろうか。
ピーマンは美味しいよ!と殴りかかるプレシャス。栄養も豊富。食物繊維もある。ビタミンCも含まれている。突然ダイレクトマーケティング始まった。美容にも良い。農家さんも頑張ってる。東堂いづみ、スポンサー欲しいのか?
ドリルvsバリア。ぶつかったときの踏ん張り感好き。こういう演出やってるようでやってなかったですね。
「クラスティ・パン・バリア!」
一般的にはクラスティーブレッドっていうのかな? いわゆるフランスパンのような固いパン。強度アップで押し返すと隙を逃さずブーケで追撃。単独ミックスで後始末。
わからん。人間はなぜ苦いものをわざわざ食べるでごわす? そう言われるとそうだけど、ピーマン食べる人は苦いと思って食べてないと思うぞ。
戦闘が終わると同時に空腹で地面に倒れるプレシャス。拓海が何か作ってくれるかも! 突然の無茶振り。じゃあさっきの料理はテイクアウトして拓海先輩と一緒に食べよう。急いで帰るブラペ。何だかんだ言って拓海の存在感が出てきているのは物語的にも進んでいる証拠。
テイクアウトしたピーマンの肉詰めを食べるのに成功。コメコメもそれに続きます。今更だけどコメコメのキャラデザって他とちょっと浮いてるよね。デフォルメが強いというか。キャラクター感が強い。描き方的にプリキュアに近いのかな。
これにてここね&コメコメはピーマン大王攻略。
拓海が青椒肉絲を持ってきます。
絶品の味にゆいも絶好調。そんな幼馴染に拓海も俺の自信作だからな、と胸を張ります。
「美味しいが増えると楽しい!」「コメ~!」
③次回予告
らんらん(白衣)ガチャ開催のお知らせ。
○トピック
ここね(幼女)とコメコメ第4形態のダブルピックアップ。みんなは引けたかな?
食べ物克服は子ども番組的にはスタンダードなエピソード。
上述したように身体感覚的に偏食になってしまっている人もいるのでこれも何年か後には「無理せず出来る範囲や工夫で栄養をとって食事を楽しもう」的方向に変わっていくかもしれません。プリキュアは伝統的に「○○しなければならない」と戦っている作品なので。もちろん食べられた方が良いのは間違いないのでその匙加減が難しいでしょうが。
それはそれとして、ピーマンが苦手という子どもっぽい話をここねの内的世界の拡張と絡めて語るのは中盤らしいエピソード。轟さんと自然に食の会話をしているのは微笑ましい。
ここねのエピソードは友達作りとか親子関係もそうですが微妙に外圧が入っているのが特徴で、やや受動的な面があります。自分からちょっかいかけに行くらんとは対照的。そんな彼女が似たような境遇のコメコメを意識して一念発起するのはやはり人間関係の押しくら饅頭ではあるけど、それだけ彼女の世界が複雑・多層化していることの証明でもあります。トゥインクルのひかるがそうだったように、知れば知るほど「自分だけ」では済まなくなっていく。やるべきこと、できることの選択肢が増える分葛藤も増える。それは停滞のように見えて成長のための通過点。
デリシャスは定期的に「この世で一番強いのは誰かのために頑張る心」を漆塗りしています。これは本作においては自己犠牲というより共に頑張って楽しもうという精神に昇華されています。最後に同じ食卓で和気あいあいと食べているのがその象徴ですね。最近はその輪の中に拓海も入っている。本作の趣旨を踏まえれば至極自然な光景ですね。
第25話「新たな怪盗!?にこにこキャンプでごわす!」
○今週のメニュー
①水着ガチャ廃止のお知らせ
BGMを新たにいつもどおりのご挨拶。
ナルシストルーの本気。スピリットルー。お前が直接出向くんじゃないんかい。
庭で採れたきゅうりを食べて満足なゆい。他のメンバーは各々自由にくつろいでいます。勉強しているのがコメコメだけってどういうことだ。前回で全部終わらせたのか。
どこか遊びに行こうと提案するゆい。楽しくて涼しくてとても美味しいところ。海だな。海しかない。海以外にありえない。お母さんがキャンプのチラシを持ってきます。
レンタカーで目的地へ。こんなこともあろうとマリーが免許を取っていました。必要ならこいつが持ってることにすれば大体なんとかなる説。
後部座席では風に当たって涼しそうならんとは反対に大人しいここね。車酔いかと心配するとリア充イベントにドキドキしている模様。山道を走っていると不審な影に気づくあまね。野生動物ではなさそう。お化けとか? そのワードに過敏に反応。なるほどね。そうやって兄たちとホラー映画見たり、トイレに付いていってもらったり、一緒に寝てもらったりしてるわけだ。兄たちの庇護欲を常に刺激して関心を買おうだなんて卑しい妹。トラックにはねられて果彩家に転生したい。
ドキドキと不安を乗せてキャンプ場へ。
キャンプ場に着くと他のお客さんで賑わっています。
まずは自然を満喫。川でくつろいでいると誰何の声。迷ってしまったのでいっそこの林を全部吹き飛ばすか。何か物騒なことを言い出した。お化けっていうかあぶねー奴。あまねが確かに声が聞こえた!と訴えるも他の3人は取り合ってくれません。
テントの設営。
分担して準備。ここねが車から荷物を運ぶ途中で落としてしまうと誰かに助けてもらいます。リアカーが引っかかってしまったときも同様。
テントの位置についてあまねとマリーが対立。とりあえず持ったままくるくる回るのやめろ。ペグを打ち込んで固定。
食材を取り出して昼食の準備に取りかかったところで大問題発生。鍋がない。致命的じゃねーか。でも拓海が持ってきてくれます。都合よく湊さんの車に乗っけてもらえたらしい。これで昼食の心配をしなくてすむ。幼馴染の好感度も上がる。Win-Win。せっかくなので一緒に食べようと誘うゆい。明日朝早くから用事があるし……。おいおいこんなボーナスイベント見逃すとかお前正気か? むしろ明日の用事全部キャンセルだろ。拓海が迷っているとあまねが食べるだけなら帰りにも間に合うと助け舟。
レシピを参考にしながらパエリア作り。前から思ってたけどそのウォッチ絶対見づらいよね。虫眼鏡必須。
鍋の方は持ち込んだガスレンジを使用。もちろんキャンプと言えば木炭を使った火起こし。ところがこれが苦戦。直接木炭に火を当てても燃えない。着火剤ないのか。新聞紙に火をつけるのはどうだろうかとあまねが提案。すぐに燃え尽きて終了。「あっ…」「しょうがねぇな~」。ここの対比好き。兄たちを召喚できれば楽勝なのに。割り箸を燃やして…途中で燃え尽きて終了。「あっ…」。無能を晒しただけ。改めて日常生活の便利さを痛感する一同。
おむすびはコメだけにしてならず。様々なモノがあってこそのごはん。全部に感謝。とウンチクを語るゆい。それを受けてらんが祈りだします。もうメンメンをギュッて絞って火つけようぜ。
見かねたのか、他のお客さんから着火剤をわけてもらいます。「拓海くん!」「芙羽!」「あまね!」「らん!」「ゆいぴょん!」。無事火がつきます。……そのリレー必要だった? いや楽しそうだからいいんだけどさ。火起こしだけでこんな一体感出せるのお前らだけだよ。キャンプってなんだか面白いと喜ぶここね。お前らが面白いだけだから。
炊事場では他のお客さんが不審者の話題。その会話にあまねの不安が再び持ち上がります。
唐突に発明品を披露するらん。楽ちん帽子1号。チューブが頭上のタンクに繋がっているのでいつでもジューズが飲めて、耳元から扇風機で風も受けられる優れモノ。夏休みの図工と考えれば悪くない。「そのジュース温くないの?」。素直にネック扇風機と水筒持った方が良い。
そこにあまねが慌てながら走ってきます。どうやら丸っこい形をしたお化けを見た人がいるらしい。すげーふわっとした情報。夏休みであまねちゃんのIQ下がってる。しかしこれまでの目撃例と一致する。頑張れって励ましてくれた。目がぱっちりきょろきょろしてて卵の国のわんぱく王子みたいな~。まるでわかんねぇ。頭を抱えるあまね。そんなことよりパエリアできたから食おうぜ。一人でちゃんと料理番してたゆいの徹底ぶりが光る。人の話を聞かない(流されない)って時に大事だよね。
ブンドル団アジト。
新型の弁当箱を開発中のナルシストルー。本命はこっちか?
②怪盗スピリットルー
一旦不審者のことは忘れてバーベキューとパエリアを味わう一同。
あまりに夢中になってしまったので写真を撮るのを忘れてしまいます。こんな素敵な一日なら大人になっても忘れないものだとフォローするマリー。
食べ終わった拓海はここで切り上げることに。ゆいは普通にしていると普通に可愛い幼馴染ヒロイン。勉強が不得意な以外今のところ欠点らしい欠点がなかったりする。
レシピッピを狙ってスピリットルーが襲撃。
レーダーと弁当箱内蔵で全自動。幹部の仕事すらロボットに置き換えられる時代。記憶が奪われるナルシストルーとは違いレシピッピが奪取されると料理の形がレゴブロックのように変化。
現場に駆けつけると不審なロボットを発見。
こちらが戸惑っていると何かやたらフレンドリーに話しかけてきます。マリーのデリシャストーンが反応。ああ、あの玉は石だったのか。どこから流出した。
自分が持っていたレンチと鍋を融合させてウバウゾー召喚。自己紹介。帽子とマントがジェントルー感あるけど、そこはお気に入りってことでナルシストルーが寄せたんだろうか。お化けでなければ怖なくないので変身。自分から弱点暴露するあまねちゃん強い。
マリーが警告。デリシャストーンを搭載した敵の力や如何に。
固唾を呑んで警戒していると応援が始まります。ところがこれが強力。正面から1000キロカロリーパンチをぶつけてもパワー負けするほど。当然プレスも受け付けない。驚いた表情のスパイシー可愛い。ブラペの攻撃も鍋のフタで完全ガード。攻守共に隙がない。
食べるのが時間の無駄と言い切るスピリットルー。そりゃロボットだからな。ウバウゾーを応援で強化して猛攻撃。物陰に退避。近くから強いパンチが出せれば。脳筋のゴリ押し発想嫌いじゃない。やられる前にやっちまえばええやろ理論。それなら活路を開くまで。ガード×2、ブーケで道を切り開く。ヤムヤムは肉壁。至近距離からの
「2000キロカロリーパンチ!」
数字を書き換えればどこまでも強くなるってズルいよな。これぞ脳筋のみに許された攻撃。あとは卑しい妹の御御足を久しぶりに披露して終了。
夜のテントでババ抜き。
外に出ると満天の星空が広がっています。ウォッチを構えたまま見入っているらんが一同の気持ちを一番代弁。敢えて記録ではなく記憶に残します。
③次回予告
ピーマン嫌い派、ニンジン嫌い派に比べてトマト嫌い派のマイノリティさよ。
○トピック
幼稚園の頃トマト食べてここねみたいな顔になったことある。ほんとに不味いと固まるよな。
幹部の増員どうするんだろ?と思ってたらまさかの自作ロボット。
これは今いるメンバーで処理する気満々だな。ブンドル団自体が大規模な組織って感じでもないし、クッキングダムとのエピソードを突っ込んでいく路線か。自爆特攻用アイテムかと思われた玉がデリシャストーンだったのもそれに拍車をかけていますね。
①水着ガチャ廃止のお知らせ
BGMを新たにいつもどおりのご挨拶。
ナルシストルーの本気。スピリットルー。お前が直接出向くんじゃないんかい。
庭で採れたきゅうりを食べて満足なゆい。他のメンバーは各々自由にくつろいでいます。勉強しているのがコメコメだけってどういうことだ。前回で全部終わらせたのか。
どこか遊びに行こうと提案するゆい。楽しくて涼しくてとても美味しいところ。海だな。海しかない。海以外にありえない。お母さんがキャンプのチラシを持ってきます。
レンタカーで目的地へ。こんなこともあろうとマリーが免許を取っていました。必要ならこいつが持ってることにすれば大体なんとかなる説。
後部座席では風に当たって涼しそうならんとは反対に大人しいここね。車酔いかと心配するとリア充イベントにドキドキしている模様。山道を走っていると不審な影に気づくあまね。野生動物ではなさそう。お化けとか? そのワードに過敏に反応。なるほどね。そうやって兄たちとホラー映画見たり、トイレに付いていってもらったり、一緒に寝てもらったりしてるわけだ。兄たちの庇護欲を常に刺激して関心を買おうだなんて卑しい妹。トラックにはねられて果彩家に転生したい。
ドキドキと不安を乗せてキャンプ場へ。
キャンプ場に着くと他のお客さんで賑わっています。
まずは自然を満喫。川でくつろいでいると誰何の声。迷ってしまったのでいっそこの林を全部吹き飛ばすか。何か物騒なことを言い出した。お化けっていうかあぶねー奴。あまねが確かに声が聞こえた!と訴えるも他の3人は取り合ってくれません。
テントの設営。
分担して準備。ここねが車から荷物を運ぶ途中で落としてしまうと誰かに助けてもらいます。リアカーが引っかかってしまったときも同様。
テントの位置についてあまねとマリーが対立。とりあえず持ったままくるくる回るのやめろ。ペグを打ち込んで固定。
食材を取り出して昼食の準備に取りかかったところで大問題発生。鍋がない。致命的じゃねーか。でも拓海が持ってきてくれます。都合よく湊さんの車に乗っけてもらえたらしい。これで昼食の心配をしなくてすむ。幼馴染の好感度も上がる。Win-Win。せっかくなので一緒に食べようと誘うゆい。明日朝早くから用事があるし……。おいおいこんなボーナスイベント見逃すとかお前正気か? むしろ明日の用事全部キャンセルだろ。拓海が迷っているとあまねが食べるだけなら帰りにも間に合うと助け舟。
レシピを参考にしながらパエリア作り。前から思ってたけどそのウォッチ絶対見づらいよね。虫眼鏡必須。
鍋の方は持ち込んだガスレンジを使用。もちろんキャンプと言えば木炭を使った火起こし。ところがこれが苦戦。直接木炭に火を当てても燃えない。着火剤ないのか。新聞紙に火をつけるのはどうだろうかとあまねが提案。すぐに燃え尽きて終了。「あっ…」「しょうがねぇな~」。ここの対比好き。兄たちを召喚できれば楽勝なのに。割り箸を燃やして…途中で燃え尽きて終了。「あっ…」。無能を晒しただけ。改めて日常生活の便利さを痛感する一同。
おむすびはコメだけにしてならず。様々なモノがあってこそのごはん。全部に感謝。とウンチクを語るゆい。それを受けてらんが祈りだします。もうメンメンをギュッて絞って火つけようぜ。
見かねたのか、他のお客さんから着火剤をわけてもらいます。「拓海くん!」「芙羽!」「あまね!」「らん!」「ゆいぴょん!」。無事火がつきます。……そのリレー必要だった? いや楽しそうだからいいんだけどさ。火起こしだけでこんな一体感出せるのお前らだけだよ。キャンプってなんだか面白いと喜ぶここね。お前らが面白いだけだから。
炊事場では他のお客さんが不審者の話題。その会話にあまねの不安が再び持ち上がります。
唐突に発明品を披露するらん。楽ちん帽子1号。チューブが頭上のタンクに繋がっているのでいつでもジューズが飲めて、耳元から扇風機で風も受けられる優れモノ。夏休みの図工と考えれば悪くない。「そのジュース温くないの?」。素直にネック扇風機と水筒持った方が良い。
そこにあまねが慌てながら走ってきます。どうやら丸っこい形をしたお化けを見た人がいるらしい。すげーふわっとした情報。夏休みであまねちゃんのIQ下がってる。しかしこれまでの目撃例と一致する。頑張れって励ましてくれた。目がぱっちりきょろきょろしてて卵の国のわんぱく王子みたいな~。まるでわかんねぇ。頭を抱えるあまね。そんなことよりパエリアできたから食おうぜ。一人でちゃんと料理番してたゆいの徹底ぶりが光る。人の話を聞かない(流されない)って時に大事だよね。
ブンドル団アジト。
新型の弁当箱を開発中のナルシストルー。本命はこっちか?
②怪盗スピリットルー
一旦不審者のことは忘れてバーベキューとパエリアを味わう一同。
あまりに夢中になってしまったので写真を撮るのを忘れてしまいます。こんな素敵な一日なら大人になっても忘れないものだとフォローするマリー。
食べ終わった拓海はここで切り上げることに。ゆいは普通にしていると普通に可愛い幼馴染ヒロイン。勉強が不得意な以外今のところ欠点らしい欠点がなかったりする。
レシピッピを狙ってスピリットルーが襲撃。
レーダーと弁当箱内蔵で全自動。幹部の仕事すらロボットに置き換えられる時代。記憶が奪われるナルシストルーとは違いレシピッピが奪取されると料理の形がレゴブロックのように変化。
現場に駆けつけると不審なロボットを発見。
こちらが戸惑っていると何かやたらフレンドリーに話しかけてきます。マリーのデリシャストーンが反応。ああ、あの玉は石だったのか。どこから流出した。
自分が持っていたレンチと鍋を融合させてウバウゾー召喚。自己紹介。帽子とマントがジェントルー感あるけど、そこはお気に入りってことでナルシストルーが寄せたんだろうか。お化けでなければ怖なくないので変身。自分から弱点暴露するあまねちゃん強い。
マリーが警告。デリシャストーンを搭載した敵の力や如何に。
固唾を呑んで警戒していると応援が始まります。ところがこれが強力。正面から1000キロカロリーパンチをぶつけてもパワー負けするほど。当然プレスも受け付けない。驚いた表情のスパイシー可愛い。ブラペの攻撃も鍋のフタで完全ガード。攻守共に隙がない。
食べるのが時間の無駄と言い切るスピリットルー。そりゃロボットだからな。ウバウゾーを応援で強化して猛攻撃。物陰に退避。近くから強いパンチが出せれば。脳筋のゴリ押し発想嫌いじゃない。やられる前にやっちまえばええやろ理論。それなら活路を開くまで。ガード×2、ブーケで道を切り開く。ヤムヤムは肉壁。至近距離からの
「2000キロカロリーパンチ!」
数字を書き換えればどこまでも強くなるってズルいよな。これぞ脳筋のみに許された攻撃。あとは卑しい妹の御御足を久しぶりに披露して終了。
夜のテントでババ抜き。
外に出ると満天の星空が広がっています。ウォッチを構えたまま見入っているらんが一同の気持ちを一番代弁。敢えて記録ではなく記憶に残します。
③次回予告
ピーマン嫌い派、ニンジン嫌い派に比べてトマト嫌い派のマイノリティさよ。
○トピック
幼稚園の頃トマト食べてここねみたいな顔になったことある。ほんとに不味いと固まるよな。
幹部の増員どうするんだろ?と思ってたらまさかの自作ロボット。
これは今いるメンバーで処理する気満々だな。ブンドル団自体が大規模な組織って感じでもないし、クッキングダムとのエピソードを突っ込んでいく路線か。自爆特攻用アイテムかと思われた玉がデリシャストーンだったのもそれに拍車をかけていますね。
第24話「コメコメなんて知らない!波乱のピザパーティ」
○今週のメニュー
①遊びとケンカは夏休みにつきもの
夏休みに入りみんなで勉強会。
案の定ゆいとらんの宿題は壊滅的。数学の文章問題を読んだだけで戦意喪失。自分に置き換えて考えてみようとアドバイス。ゆいの枕って骨付き肉の柄なんだな。肉食系女子(食事的な意味で)。
早速シミュレートするもすぐに脱線。話が進まない。ところであまねちゃん今「なんでも」って言ったよね? 「じゃあおやつ食べよう」「ゆいぴょん……待ってたのに!」。お前ら宿題する気ねーだろ。ちゃんと付き合ってくれるここねとあまねの忍耐力が凄い。勉強会が終わればピザパーティなのでコメコメが張り切って応援。しかし気が散るので妖精組はお外で遊ぶことに。今更だけどコメコメ可愛いデザインしてるな。
だるまさんが転んだをするもコメコメが人に厳しく自分に甘いせいでパムパムが機嫌を損ねてしまいます。
ブンドル団アジト。
いつまでも成果が上がらないナルシストル―にそろそろしびれを切らし始めるセクレトルー。結果を出せなければクビ。警告に怯むどころかようやく本気を出し始めるナルシストル―。雰囲気的に半分は発破をかけた感じか。2クール目も終わるので物語的にはギアを上げていきそうなところ。
ようやく問題を解き終えるふたり。1問だけでずいぶん時間かけたな。
あまねが休憩にとお茶を準備していると争う声が聞こえてきます。ままごとに切り替えたものの「話す時の距離感が近すぎるおばさん役」ばかりさせられる!とパムパムが抗議。設定が細かすぎる。最近の女児はこのクオリティでやってるのかよ。憤懣やるかたないパムパムはコメコメなんて嫌い!と飛び出してしまいます。
コメコメも意固地になってしまい困った様子のメンメンが助け舟を求めるようにあまねを見ます。落ち着いた口調で事情を訊ねると意固地になっていたコメコメも自制。誘導が上手い。流石お姉さんポジション。家では甘えてばかりの妹だけど。
が、こちらも居たたまれなくなったのか飛び出してしまいます。乗りかかった船なのであまねが追跡。手短にゆい達に報告すると宿題を続けるように言います。宿題は大事。こういうときのサポート要員。マリーが出動。
②わかり味が深い
一匹ぼっちになったパムパムをナルシストル―が襲撃。
コメコメが駆けつけるも意地を張ったパムパムが強がってしまいます。ケンカ続行。当然パムパムは自力で脱出不可能。
そこにあまね(とマリーとメンメン)が合流。まてまて。妖精が全員こっちに来るとみんな変身できねーから。まあいざとなったらワープしたレベルで現地に駆けつけるけど。
落ち込んだ様子のコメコメを見やるあまね。今回は前回と打って変わって幼児視点。視線が親・中学生・幼児とシームレスに変わるのが女児向けアニメの特徴ですね。視聴者はどちらの視点でも見れるし客観化されもします。見ているということは見られているということでもある。
今週はフィナーレ単独変身。ファイティングポーズで笑い取りにくるのずるい。
遠慮なく人質を武器にするナルシストル―。
コメコメが責任を感じて泣き出すと「今は泣くときじゃないぞ!」とフィナーレが檄を飛ばします。口調も性格も男前。そのおかげでブラペの影が余計に薄くなってたりする。しょうがないね、女児向けアニメで男の子のポジションなんて余り物しかないから。
謝りたい。助けたい。立ち上がったコメコメを見て笑みを浮かべるもウバウゾーの攻撃を受けて後退。しかしアイコンタクトをマリーに送信。フィナーレが敵の注意を引いている隙にパムパム救出作戦実行。
二段式ロケットでパムパムを救出。身代わりにコメコメが捕まるも変化して難を逃れます。落ちた先でゆいがキャッチ。デリシャスフィールドって生成→収束→虚空に消える(現実世界からは見えない)っていうイメージなんだけど実際どうなってるんだ? 勝手口みたいなのがあるのか?
全員揃ったところで本番開始。
今回はナルシストル―も参戦。フィナーレが相手。ブラペが助太刀するも弾を蹴り返して反撃。伊達に幹部してない。
一方、ウバウゾーは初期メンバーで対応。盾=足場はプリキュアの伝統芸。バリカッター使わずに麺を伸ばしていますが、メインアタッカーであるプレシャスの攻撃が通りさえすれば良いので2人でサポートに徹するのは正解だと思う。あとマリーは実況するのはいいけど、解説に癖がありすぎる。
ブラペもマントガード。着々とレベルを上げてはいるものの戦闘力はナルシストル―が上手。
オレ様と組まないか? フィナーレを勧誘。誰がお前と。だよな。至近距離で爆破。
「オレ様は誰よりも強く美しい。それがオレ様の長所だ!」
「お前の短所はすぐに自惚れ油断するところだ」
こちらも至近距離でブーケ。
ウバウゾーを処理。髪がほどけたナルシストル―は殺気をみなぎらせながら撤収。
反省会。雨振ってゼリー固まる。雨関係ねぇ。
そんなわけでおまちかねピザパーティ。コメコメ第4形態のお披露目。まだ進化するの!? スパン短かっ。体格的には小学低学年くらいだろうか。
あまねと目が合うとお互いにっこり。
ブンドル団アジト。
不首尾で帰ってきたナルシストル―を見て大きなため息をつくセクレトルー。しかしナルシストル―は本気モード。好きな玩具ほど壊しちゃう。そんな彼に飴玉のような玉を投げ渡します。
③次回予告
夏休みの図工始めました。
○トピック
あの引きで自爆特攻しないのかよ。
宿題と仲直りはちゃんとやろう回。
夏休みイベントを入れているのを見るにおそらくスケジュール調整が入っているかな。だいぶリアルタイムと同期してきました。これもメタな話ですが夏休みが終わると今度は大型新商品の展開が始まるのでお披露目回から逆算すると間に合わせておきたいんでしょうね。
退場するんだかしないんだかわからないナルシストルーですが、こいつがどう失脚するかは物語的に敵をどう扱うのか?に直結する部分でもあるので割と重要な試金石であったりします。映画も近づいているので物語全体の方向性が見え始めそうな時期に差し掛かっていますね。
①遊びとケンカは夏休みにつきもの
夏休みに入りみんなで勉強会。
案の定ゆいとらんの宿題は壊滅的。数学の文章問題を読んだだけで戦意喪失。自分に置き換えて考えてみようとアドバイス。ゆいの枕って骨付き肉の柄なんだな。肉食系女子(食事的な意味で)。
早速シミュレートするもすぐに脱線。話が進まない。ところであまねちゃん今「なんでも」って言ったよね? 「じゃあおやつ食べよう」「ゆいぴょん……待ってたのに!」。お前ら宿題する気ねーだろ。ちゃんと付き合ってくれるここねとあまねの忍耐力が凄い。勉強会が終わればピザパーティなのでコメコメが張り切って応援。しかし気が散るので妖精組はお外で遊ぶことに。今更だけどコメコメ可愛いデザインしてるな。
だるまさんが転んだをするもコメコメが人に厳しく自分に甘いせいでパムパムが機嫌を損ねてしまいます。
ブンドル団アジト。
いつまでも成果が上がらないナルシストル―にそろそろしびれを切らし始めるセクレトルー。結果を出せなければクビ。警告に怯むどころかようやく本気を出し始めるナルシストル―。雰囲気的に半分は発破をかけた感じか。2クール目も終わるので物語的にはギアを上げていきそうなところ。
ようやく問題を解き終えるふたり。1問だけでずいぶん時間かけたな。
あまねが休憩にとお茶を準備していると争う声が聞こえてきます。ままごとに切り替えたものの「話す時の距離感が近すぎるおばさん役」ばかりさせられる!とパムパムが抗議。設定が細かすぎる。最近の女児はこのクオリティでやってるのかよ。憤懣やるかたないパムパムはコメコメなんて嫌い!と飛び出してしまいます。
コメコメも意固地になってしまい困った様子のメンメンが助け舟を求めるようにあまねを見ます。落ち着いた口調で事情を訊ねると意固地になっていたコメコメも自制。誘導が上手い。流石お姉さんポジション。家では甘えてばかりの妹だけど。
が、こちらも居たたまれなくなったのか飛び出してしまいます。乗りかかった船なのであまねが追跡。手短にゆい達に報告すると宿題を続けるように言います。宿題は大事。こういうときのサポート要員。マリーが出動。
②わかり味が深い
一匹ぼっちになったパムパムをナルシストル―が襲撃。
コメコメが駆けつけるも意地を張ったパムパムが強がってしまいます。ケンカ続行。当然パムパムは自力で脱出不可能。
そこにあまね(とマリーとメンメン)が合流。まてまて。妖精が全員こっちに来るとみんな変身できねーから。まあいざとなったらワープしたレベルで現地に駆けつけるけど。
落ち込んだ様子のコメコメを見やるあまね。今回は前回と打って変わって幼児視点。視線が親・中学生・幼児とシームレスに変わるのが女児向けアニメの特徴ですね。視聴者はどちらの視点でも見れるし客観化されもします。見ているということは見られているということでもある。
今週はフィナーレ単独変身。ファイティングポーズで笑い取りにくるのずるい。
遠慮なく人質を武器にするナルシストル―。
コメコメが責任を感じて泣き出すと「今は泣くときじゃないぞ!」とフィナーレが檄を飛ばします。口調も性格も男前。そのおかげでブラペの影が余計に薄くなってたりする。しょうがないね、女児向けアニメで男の子のポジションなんて余り物しかないから。
謝りたい。助けたい。立ち上がったコメコメを見て笑みを浮かべるもウバウゾーの攻撃を受けて後退。しかしアイコンタクトをマリーに送信。フィナーレが敵の注意を引いている隙にパムパム救出作戦実行。
二段式ロケットでパムパムを救出。身代わりにコメコメが捕まるも変化して難を逃れます。落ちた先でゆいがキャッチ。デリシャスフィールドって生成→収束→虚空に消える(現実世界からは見えない)っていうイメージなんだけど実際どうなってるんだ? 勝手口みたいなのがあるのか?
全員揃ったところで本番開始。
今回はナルシストル―も参戦。フィナーレが相手。ブラペが助太刀するも弾を蹴り返して反撃。伊達に幹部してない。
一方、ウバウゾーは初期メンバーで対応。盾=足場はプリキュアの伝統芸。バリカッター使わずに麺を伸ばしていますが、メインアタッカーであるプレシャスの攻撃が通りさえすれば良いので2人でサポートに徹するのは正解だと思う。あとマリーは実況するのはいいけど、解説に癖がありすぎる。
ブラペもマントガード。着々とレベルを上げてはいるものの戦闘力はナルシストル―が上手。
オレ様と組まないか? フィナーレを勧誘。誰がお前と。だよな。至近距離で爆破。
「オレ様は誰よりも強く美しい。それがオレ様の長所だ!」
「お前の短所はすぐに自惚れ油断するところだ」
こちらも至近距離でブーケ。
ウバウゾーを処理。髪がほどけたナルシストル―は殺気をみなぎらせながら撤収。
反省会。雨振ってゼリー固まる。雨関係ねぇ。
そんなわけでおまちかねピザパーティ。コメコメ第4形態のお披露目。まだ進化するの!? スパン短かっ。体格的には小学低学年くらいだろうか。
あまねと目が合うとお互いにっこり。
ブンドル団アジト。
不首尾で帰ってきたナルシストル―を見て大きなため息をつくセクレトルー。しかしナルシストル―は本気モード。好きな玩具ほど壊しちゃう。そんな彼に飴玉のような玉を投げ渡します。
③次回予告
夏休みの図工始めました。
○トピック
あの引きで自爆特攻しないのかよ。
宿題と仲直りはちゃんとやろう回。
夏休みイベントを入れているのを見るにおそらくスケジュール調整が入っているかな。だいぶリアルタイムと同期してきました。これもメタな話ですが夏休みが終わると今度は大型新商品の展開が始まるのでお披露目回から逆算すると間に合わせておきたいんでしょうね。
退場するんだかしないんだかわからないナルシストルーですが、こいつがどう失脚するかは物語的に敵をどう扱うのか?に直結する部分でもあるので割と重要な試金石であったりします。映画も近づいているので物語全体の方向性が見え始めそうな時期に差し掛かっていますね。
第23話「ここねのわがまま?思い出のボールドーナツ」
○今週のメニュー
①芙羽家の食卓
みんなでミートソース作り。
そこに母が味見させてと顔を出すと、ゆいは全部自分たちでやるからとお断り。そんな和やかな母子の会話を見つめるここね。彼女で思い出したのか「あれ見た?」と水を向けられます。
雑誌のインタビュー記事。『神の舌』の異名を持つ芙羽はつこ。評論家みたいな肩書だけど実際にはメニュー開発と食材の買付け担当。異名がかっこいい~!と憧れるらん。君も有名になったら(変な)異名付けられるから安心しろ。母親を褒められて満更でもない様子のここね。そんなママとなら家族ですっごく美味しいお料理を食べているんだろうと羨ましがるゆいとらん。こいつらはどうやっても食い気に走るらしい。
ところが、というより案の定「ううん」と首を横に振るここね。両親は出張が多く不在がち。寂しいときもあるんじゃないか?と訊ねられると「寂しい?」と思わぬ言葉を聞いたような様子。ああ、これは距離離れすぎてそれが普通になったパターンだな。
そこに来客。噂をすれば神の舌。一人くらい名前で呼んでやれよ。
海外出張がキャンセルになったので時間が空いたらしい。初耳なここね。そういうとこだぞ、お前ら。ここに来たのも轟さん情報から。親よりも使用人の方が家の内部事情に詳しいのは貴族あるある。それを聞いたゆいはこれで両親とゆっくりできて良かったねと朗らかに笑います。らんも一緒に美味しいものも食べられると相槌。これが庶民の感覚。「一緒に……ゆっくり……」。これが貴族の感覚。普段いないからリアクションに困るよね。
話し込んでいるうちに忘れていましたがミートソース作りの最中。幸い焦げずにちょうどいい具合に。ちょっとしたトラブルは遊びのスパイス。娘が笑っている姿を珍しそうに見る母。
家族揃っての夕食。
寿司に舌鼓をうつ父。寿司かよ。まあ、久しぶりに家に帰ってきただろうしみんなで囲んで食べるというのなら……お腹が空いてない母は手を付けません。食べねぇのかよ。っていうかここねはここねでパン食べてるし。なんだよこの家族。他人が3人居るみたいな食卓とかマイペースすぎんだろ。貴族でももう少し家族っぽくするぞ。
最近気になるものとかある?と父から訊ねられたここねはPretty Holicの……と言いかけて「それはどんな食べ物なんだ?」と遮られます。人の話最後まで聞け。お前も食い物から離れろ。諦めたここねは話を終わらせてしまいます。スープに口を付けた彼女に美味しい?と今度は母がアプローチ。ここねが頷くとこのお水も美味しいわと手に持ったグラスを見せます。話下手か。ハハハっと笑う父。広くて綺麗なダイニングに3人。何かディストピア感出るからやめろ。やべぇぞこの家族。これ、アレか、金持ちは碌なもんじゃね―なって庶民のガス抜きのためのやつか。
食事を終わらせると「宿題があるので部屋に戻ります」と他人行儀な言い訳をして部屋に引っ込むここね。
部屋に戻ったここねは何を話したらいいんだろう?と独り言。
一方、夫婦だけになった母も同じ疑問を浮かべます。すると父は娘が興味ありそうなことを調べてみると言います。本人に聞けよ。聞いた結果がアレだったけど。もう会話は諦めてボードゲーム買って一緒にやったらいいんじゃね?
②不器用な親と不器用な子ども
翌日。
両親と一緒にいると緊張してしまうとパムパムがみんなに説明。暫く接してない家族とか知ってるだけの他人感あるよな。お互いに何やってるか知らないし。変な気安さだけ残るみたいな。
どうして?と意味がわからないゆい。この子はそういうのとは無縁だろうね。一人で居るのに慣れてきたから。でもこうしてみんなでいるのはOKだよね? それはもちろんと頷くここね。彼女の性格形成の理由として両親と距離があったので一人で居ることに最適化したのだ、という理由付けができないわけではないですがそれなら轟さんに懐くパターンもある(貴族でいうところの乳母に懐く的な)。これまで見てきたようにここねは本質的にぼっち適正が高いと見るのが自然です。寂しがり屋ではない。けど一人じゃなければダメというほど特化もしていないから友達とも馴染める。ゆいもらんも癖はあるけど話しやすいタイプだからコミュ障のハンデを補ってくれる。でも両親の場合はお互いにぎこちなくなってしまっているので(コミュ障な)ここねから距離を縮めるのが難しく居心地の悪さが目立つ、という感じでしょう。一人で居るのが好き。人から声をかけられて一緒に何かするのも悪くない。みたいなところでバランスが取れている子。
同じ頃、父は轟さんと一緒にここねとゆかりのある場所ツアー。この親父とことんマイペースだな。
ゆいとゆいのお母さんのような友達みたいな親子は初めて見たと話すここね。
思ったことを話してるだけ。そのせいでケンカしちゃうこともあるけど、と答えるゆい。らんは発見したお店の話をよくしていると言います。それはそういう下地があるからね。相手が何を言いそうなのかわかっているから投げやすくもある。あまねも家では兄たちにあれやこれやと甘えてばかりだと頷きます。
……。やっぱりそうなんじゃねーか! ちっくしょーー!! すかさずらんが探りを入れると秘密だ!と慌てます。普段は凛々しい生徒会長が家では兄に甘えきりとかただのあざとい萌えキャラじゃん。
甘えてみたら?と言われたここねは困惑。陰キャぼっちコミュ障にそれは無茶振り。記憶を探ると子どもの頃ボールドーナツをねだったことがある。ツインテールのここね。なん……だと? こちらも攻めの姿勢。だいぶ今と違って元気がいい。そこに知り合いの女性が声をかけます。母がおねえさんと呼んでいるので父の姉(ここねからすると伯母)か。パパとママを困らせないようにほどほどにねとここねの頭を撫でます。
結局その日ボールドーナツは買わず、それ以来ここねは私達にどこか遠慮するようになった。と話す母。そう相談を受けるゆい母とマリー。なんでしれっとお前がいる。しかも対面に座ってるし。
ちょうどその頃から仕事が忙しくなり不在がちになったと説明を加えます。人間関係は相互作用なので全てが全て子どもは親の言いなりというわけではありません。生殺与奪権持ってるだけで。とはいえその親が家にいないのでは甘えようもない。そうして夫も自分も少しずつ娘の気持ちがわからなくなってしまったと話します。なるほど、と納得する2人。
昨日、自分の知らない娘の笑顔を見た。あんな笑顔を私達も見られたらとヒントを探しにこちらに来た。鞄から娘からのプレゼントを取り出します。前回ここねが書いていたやつ。これはこれで無理をさせているのでは…と疑心暗鬼。
ここねのメッセージにウソはないとまずは母親の心をケアするマリー。お前ほんとメンターだな。両親を誇りに思っているんじゃないか。ゆい母も記事を見て嬉しそうだったと彼の言葉を補強。ここねが両親を想っているのは20話で前振りされています。一緒に美味しいものでも食べたら? 単純だけどそれが手っ取り早い。美味い食事は会話も弾む。ごはんは笑顔。
ブンドル団アジト。
最近ゴーダッツが姿を現さないのでナルシストル―はやる気なさげ。しかし本人が顔を見せた途端セクレトルー共々態度が変わります。お前らどういう関係なんだ。
③笑顔のある食卓
ここねがドーナツ屋に行くと子連れの親子が目に入ります。そこに母がやってくと、子連れを倣って一緒に食べようと誘います。思わぬ言葉に心が揺れるここね。
ボールドーナツを前にして昔の話をする母。実は一緒に食べたいと思っていたと胸中を明かします。ここねからすると自分と同じことを憶えていたことに繋がりを感じているような気がする。この子にとって一番重要なのは世界観を共有しているかどうかだろうから。ドーナツを食べながら美味しいと笑う母。レシピッピが出現。ここねもドーナツを食べながら
「たぶん私もずっとこうして……」
ところが母は有名人。気づいた人々の注目が集まります。ついでもナルシストル―も。
全員集合。今回はナルシストル―もやる気。
それに応えてウバウゾーのパワーも段違い。単純に強いって一番厄介なやつ。ブラペが駆けつけるも劣勢。勝ちを確信するナルシストル―にスパイシーが抵抗。ここでそのポーズするのね。
「ママもあのボールドーナツのこと憶えていた」
「私と同じ気持ちだった!」
久々のサークル。ウバウゾーの左手発射口を粉砕。隙を逃さずブーケで右手も粉砕。あとは連続攻撃を畳み掛けて今週もシャカシャカミックス。
ここねがドーナツ屋に戻ると父もやってきます。
Pretty Holicの新色リップをプレゼント。すでに持ってると言うパムパムの口を塞ぎながらここねは快く受け取ります。ここねのお気に入りの場所を轟さんに聞いたと素直に明かす父。父も母も腹を割って正直に打ち明けてくれる。
ここねはそんな両親を交互に見ながら一緒にボールドーナツを食べたいと誘います。わがままかもしれないけど。わがままじゃない、と母。ここねのことを教えて欲しい。知らなさすぎたのだと父も反省。
「自分の気持ちを伝えるのはわがままじゃない……よね?」
「うん」
翌朝。
ロールパンサンドを食べた両親は娘の意外な特技にビックリ。一人も好きだけどみんなで食べるのも好きと話すここね。お友達がそれを教えてくれた。これからもできるだけ一緒に食べよう。美味しそうに再びパンを口にする両親。朝の食卓にレシピッピが生まれます。
ごちそうさまとお礼を言って家を出る両親を見送りながらここねは笑います。
④次回予告
パムパム氏、自分のアドバンテージが無いことにようやく気づく。
○トピック
果彩家24時間密着取材お願いします。
プリキュアの親子シリーズ。
この手の話で豊富だったのはトゥインクルです。主人公の父親は不思議を求めて不在。父権主義な家庭。娘に母親役を担わせる家庭と様々。いずれのケースでもその家庭なりのやり方で親子の絆は担保されていました。他のシリーズでも片親などのケースもありましたがそれ自体のデメリットはほとんど語られてきませんでした。
今回のように距離が離れすぎて関係がギクシャクするパターンは珍しい。プリキュアは親子が見ることを想定しているので親視点も交えて、親からここねにアプローチをかけているのは正しい配慮と言えます。親がイニシアチブを持っているのは間違いないですからね。
子どもに我慢させたことを反省して親子の絆を取り戻すエピソード……っていうのは表向きの話。
親が子どもの生殺与奪権と所有権(親権)を持っているのは間違いないですが所有物ではないので、当然子ども側の理屈というのがあります。
ここねは良い子を演じていたわけではありません。親が不在で寂しいわけでもない。周囲から特別扱いもされたけど一人で楽しく過ごす術を持っている(だから「一人も好き」と今でも言っている)。親のことも誇らしく思っている。
ただ親と一緒に居ても何を話したらいいのかわからない。だってよく知らないから。ここ大事なところです。ここねに限らず本作の登場人物はメンタルが安定しています。必要とあらば自分で動ける。家庭の事情でこんな性格になってしまいました、良い子ちゃんを演じていました、実はストレスが溜まっていましたなんて言い訳はしていません。ここねは根っからの陰キャぼっちコミュ障。強いて言えば家庭環境がそれをよりブーストしたかもしれないけど、友達とも普通に話せるくらいの適応力(思い込みの強さ)はある。
だから親がちょっと態度を改めたからって子どもの性格が変わるわけじゃない。単に話しやすくなるだけ。轟さんに対する心象が変わったように、親に対する心象も変わっただけで特別なものはありません。繰り返しますがここ大事です。
これの何が大事かというと、子どもの世界というのは案外強かで、そして自分勝手なんです。極貧で親がクズだと選択肢がほぼなくなりますが、経済的にもメンタル的にも安定しているなら親はそこまで絶対的になりません。今のここねなら友達や場合によっては轟さんにも相談できるでしょう。それだけ選択肢がある。ここね視点で見たときに親のことで困っているわけではない。一緒に居ると久しぶりすぎて話しにくいな~程度。何なら親の方が必死感出てるくらいのレベルで描写されているのは真っ当な話です。勿論親との関係が改善されれば生活はより豊かになるでしょう。でもそれは肉付け程度のことで骨子そのものが変わるわけではない。
っていうパワーバランスは見てて面白いですね。親になったからといって人間的に何かが変わる訳じゃない。自分の子どものことでも知らないことは多い。意外と子どもは子どもで上手くやってる。人間関係は相互作用。だから時には子どもの肩を借りることもある。
①芙羽家の食卓
みんなでミートソース作り。
そこに母が味見させてと顔を出すと、ゆいは全部自分たちでやるからとお断り。そんな和やかな母子の会話を見つめるここね。彼女で思い出したのか「あれ見た?」と水を向けられます。
雑誌のインタビュー記事。『神の舌』の異名を持つ芙羽はつこ。評論家みたいな肩書だけど実際にはメニュー開発と食材の買付け担当。異名がかっこいい~!と憧れるらん。君も有名になったら(変な)異名付けられるから安心しろ。母親を褒められて満更でもない様子のここね。そんなママとなら家族ですっごく美味しいお料理を食べているんだろうと羨ましがるゆいとらん。こいつらはどうやっても食い気に走るらしい。
ところが、というより案の定「ううん」と首を横に振るここね。両親は出張が多く不在がち。寂しいときもあるんじゃないか?と訊ねられると「寂しい?」と思わぬ言葉を聞いたような様子。ああ、これは距離離れすぎてそれが普通になったパターンだな。
そこに来客。噂をすれば神の舌。一人くらい名前で呼んでやれよ。
海外出張がキャンセルになったので時間が空いたらしい。初耳なここね。そういうとこだぞ、お前ら。ここに来たのも轟さん情報から。親よりも使用人の方が家の内部事情に詳しいのは貴族あるある。それを聞いたゆいはこれで両親とゆっくりできて良かったねと朗らかに笑います。らんも一緒に美味しいものも食べられると相槌。これが庶民の感覚。「一緒に……ゆっくり……」。これが貴族の感覚。普段いないからリアクションに困るよね。
話し込んでいるうちに忘れていましたがミートソース作りの最中。幸い焦げずにちょうどいい具合に。ちょっとしたトラブルは遊びのスパイス。娘が笑っている姿を珍しそうに見る母。
家族揃っての夕食。
寿司に舌鼓をうつ父。寿司かよ。まあ、久しぶりに家に帰ってきただろうしみんなで囲んで食べるというのなら……お腹が空いてない母は手を付けません。食べねぇのかよ。っていうかここねはここねでパン食べてるし。なんだよこの家族。他人が3人居るみたいな食卓とかマイペースすぎんだろ。貴族でももう少し家族っぽくするぞ。
最近気になるものとかある?と父から訊ねられたここねはPretty Holicの……と言いかけて「それはどんな食べ物なんだ?」と遮られます。人の話最後まで聞け。お前も食い物から離れろ。諦めたここねは話を終わらせてしまいます。スープに口を付けた彼女に美味しい?と今度は母がアプローチ。ここねが頷くとこのお水も美味しいわと手に持ったグラスを見せます。話下手か。ハハハっと笑う父。広くて綺麗なダイニングに3人。何かディストピア感出るからやめろ。やべぇぞこの家族。これ、アレか、金持ちは碌なもんじゃね―なって庶民のガス抜きのためのやつか。
食事を終わらせると「宿題があるので部屋に戻ります」と他人行儀な言い訳をして部屋に引っ込むここね。
部屋に戻ったここねは何を話したらいいんだろう?と独り言。
一方、夫婦だけになった母も同じ疑問を浮かべます。すると父は娘が興味ありそうなことを調べてみると言います。本人に聞けよ。聞いた結果がアレだったけど。もう会話は諦めてボードゲーム買って一緒にやったらいいんじゃね?
②不器用な親と不器用な子ども
翌日。
両親と一緒にいると緊張してしまうとパムパムがみんなに説明。暫く接してない家族とか知ってるだけの他人感あるよな。お互いに何やってるか知らないし。変な気安さだけ残るみたいな。
どうして?と意味がわからないゆい。この子はそういうのとは無縁だろうね。一人で居るのに慣れてきたから。でもこうしてみんなでいるのはOKだよね? それはもちろんと頷くここね。彼女の性格形成の理由として両親と距離があったので一人で居ることに最適化したのだ、という理由付けができないわけではないですがそれなら轟さんに懐くパターンもある(貴族でいうところの乳母に懐く的な)。これまで見てきたようにここねは本質的にぼっち適正が高いと見るのが自然です。寂しがり屋ではない。けど一人じゃなければダメというほど特化もしていないから友達とも馴染める。ゆいもらんも癖はあるけど話しやすいタイプだからコミュ障のハンデを補ってくれる。でも両親の場合はお互いにぎこちなくなってしまっているので(コミュ障な)ここねから距離を縮めるのが難しく居心地の悪さが目立つ、という感じでしょう。一人で居るのが好き。人から声をかけられて一緒に何かするのも悪くない。みたいなところでバランスが取れている子。
同じ頃、父は轟さんと一緒にここねとゆかりのある場所ツアー。この親父とことんマイペースだな。
ゆいとゆいのお母さんのような友達みたいな親子は初めて見たと話すここね。
思ったことを話してるだけ。そのせいでケンカしちゃうこともあるけど、と答えるゆい。らんは発見したお店の話をよくしていると言います。それはそういう下地があるからね。相手が何を言いそうなのかわかっているから投げやすくもある。あまねも家では兄たちにあれやこれやと甘えてばかりだと頷きます。
……。やっぱりそうなんじゃねーか! ちっくしょーー!! すかさずらんが探りを入れると秘密だ!と慌てます。普段は凛々しい生徒会長が家では兄に甘えきりとかただのあざとい萌えキャラじゃん。
甘えてみたら?と言われたここねは困惑。陰キャぼっちコミュ障にそれは無茶振り。記憶を探ると子どもの頃ボールドーナツをねだったことがある。ツインテールのここね。なん……だと? こちらも攻めの姿勢。だいぶ今と違って元気がいい。そこに知り合いの女性が声をかけます。母がおねえさんと呼んでいるので父の姉(ここねからすると伯母)か。パパとママを困らせないようにほどほどにねとここねの頭を撫でます。
結局その日ボールドーナツは買わず、それ以来ここねは私達にどこか遠慮するようになった。と話す母。そう相談を受けるゆい母とマリー。なんでしれっとお前がいる。しかも対面に座ってるし。
ちょうどその頃から仕事が忙しくなり不在がちになったと説明を加えます。人間関係は相互作用なので全てが全て子どもは親の言いなりというわけではありません。生殺与奪権持ってるだけで。とはいえその親が家にいないのでは甘えようもない。そうして夫も自分も少しずつ娘の気持ちがわからなくなってしまったと話します。なるほど、と納得する2人。
昨日、自分の知らない娘の笑顔を見た。あんな笑顔を私達も見られたらとヒントを探しにこちらに来た。鞄から娘からのプレゼントを取り出します。前回ここねが書いていたやつ。これはこれで無理をさせているのでは…と疑心暗鬼。
ここねのメッセージにウソはないとまずは母親の心をケアするマリー。お前ほんとメンターだな。両親を誇りに思っているんじゃないか。ゆい母も記事を見て嬉しそうだったと彼の言葉を補強。ここねが両親を想っているのは20話で前振りされています。一緒に美味しいものでも食べたら? 単純だけどそれが手っ取り早い。美味い食事は会話も弾む。ごはんは笑顔。
ブンドル団アジト。
最近ゴーダッツが姿を現さないのでナルシストル―はやる気なさげ。しかし本人が顔を見せた途端セクレトルー共々態度が変わります。お前らどういう関係なんだ。
③笑顔のある食卓
ここねがドーナツ屋に行くと子連れの親子が目に入ります。そこに母がやってくと、子連れを倣って一緒に食べようと誘います。思わぬ言葉に心が揺れるここね。
ボールドーナツを前にして昔の話をする母。実は一緒に食べたいと思っていたと胸中を明かします。ここねからすると自分と同じことを憶えていたことに繋がりを感じているような気がする。この子にとって一番重要なのは世界観を共有しているかどうかだろうから。ドーナツを食べながら美味しいと笑う母。レシピッピが出現。ここねもドーナツを食べながら
「たぶん私もずっとこうして……」
ところが母は有名人。気づいた人々の注目が集まります。ついでもナルシストル―も。
全員集合。今回はナルシストル―もやる気。
それに応えてウバウゾーのパワーも段違い。単純に強いって一番厄介なやつ。ブラペが駆けつけるも劣勢。勝ちを確信するナルシストル―にスパイシーが抵抗。ここでそのポーズするのね。
「ママもあのボールドーナツのこと憶えていた」
「私と同じ気持ちだった!」
久々のサークル。ウバウゾーの左手発射口を粉砕。隙を逃さずブーケで右手も粉砕。あとは連続攻撃を畳み掛けて今週もシャカシャカミックス。
ここねがドーナツ屋に戻ると父もやってきます。
Pretty Holicの新色リップをプレゼント。すでに持ってると言うパムパムの口を塞ぎながらここねは快く受け取ります。ここねのお気に入りの場所を轟さんに聞いたと素直に明かす父。父も母も腹を割って正直に打ち明けてくれる。
ここねはそんな両親を交互に見ながら一緒にボールドーナツを食べたいと誘います。わがままかもしれないけど。わがままじゃない、と母。ここねのことを教えて欲しい。知らなさすぎたのだと父も反省。
「自分の気持ちを伝えるのはわがままじゃない……よね?」
「うん」
翌朝。
ロールパンサンドを食べた両親は娘の意外な特技にビックリ。一人も好きだけどみんなで食べるのも好きと話すここね。お友達がそれを教えてくれた。これからもできるだけ一緒に食べよう。美味しそうに再びパンを口にする両親。朝の食卓にレシピッピが生まれます。
ごちそうさまとお礼を言って家を出る両親を見送りながらここねは笑います。
④次回予告
パムパム氏、自分のアドバンテージが無いことにようやく気づく。
○トピック
果彩家24時間密着取材お願いします。
プリキュアの親子シリーズ。
この手の話で豊富だったのはトゥインクルです。主人公の父親は不思議を求めて不在。父権主義な家庭。娘に母親役を担わせる家庭と様々。いずれのケースでもその家庭なりのやり方で親子の絆は担保されていました。他のシリーズでも片親などのケースもありましたがそれ自体のデメリットはほとんど語られてきませんでした。
今回のように距離が離れすぎて関係がギクシャクするパターンは珍しい。プリキュアは親子が見ることを想定しているので親視点も交えて、親からここねにアプローチをかけているのは正しい配慮と言えます。親がイニシアチブを持っているのは間違いないですからね。
子どもに我慢させたことを反省して親子の絆を取り戻すエピソード……っていうのは表向きの話。
親が子どもの生殺与奪権と所有権(親権)を持っているのは間違いないですが所有物ではないので、当然子ども側の理屈というのがあります。
ここねは良い子を演じていたわけではありません。親が不在で寂しいわけでもない。周囲から特別扱いもされたけど一人で楽しく過ごす術を持っている(だから「一人も好き」と今でも言っている)。親のことも誇らしく思っている。
ただ親と一緒に居ても何を話したらいいのかわからない。だってよく知らないから。ここ大事なところです。ここねに限らず本作の登場人物はメンタルが安定しています。必要とあらば自分で動ける。家庭の事情でこんな性格になってしまいました、良い子ちゃんを演じていました、実はストレスが溜まっていましたなんて言い訳はしていません。ここねは根っからの陰キャぼっちコミュ障。強いて言えば家庭環境がそれをよりブーストしたかもしれないけど、友達とも普通に話せるくらいの適応力(思い込みの強さ)はある。
だから親がちょっと態度を改めたからって子どもの性格が変わるわけじゃない。単に話しやすくなるだけ。轟さんに対する心象が変わったように、親に対する心象も変わっただけで特別なものはありません。繰り返しますがここ大事です。
これの何が大事かというと、子どもの世界というのは案外強かで、そして自分勝手なんです。極貧で親がクズだと選択肢がほぼなくなりますが、経済的にもメンタル的にも安定しているなら親はそこまで絶対的になりません。今のここねなら友達や場合によっては轟さんにも相談できるでしょう。それだけ選択肢がある。ここね視点で見たときに親のことで困っているわけではない。一緒に居ると久しぶりすぎて話しにくいな~程度。何なら親の方が必死感出てるくらいのレベルで描写されているのは真っ当な話です。勿論親との関係が改善されれば生活はより豊かになるでしょう。でもそれは肉付け程度のことで骨子そのものが変わるわけではない。
っていうパワーバランスは見てて面白いですね。親になったからといって人間的に何かが変わる訳じゃない。自分の子どものことでも知らないことは多い。意外と子どもは子どもで上手くやってる。人間関係は相互作用。だから時には子どもの肩を借りることもある。
第22話「ブラペ引退!?伝説のクレープを探せ」
○今週のメニュー
①伝説のクレープを探して
開幕戦闘。ブラペが助っ人に入ると早々に悪手。今回のウバウゾーは攻撃反射能力持ち。打ち返された攻撃がプリキュアに。さらにもう一発。撃つな!とフィナーレから警告。ナルシストルーからも邪魔しに来たの?と笑われる始末。さらに余計な手出しは無用とばかりにフィナーレから制止されます。
何の役にも立たずに戦闘終了。良い余興だったと去っていくナルシストルー。合わせる顔が無いブラペは言葉少なに撤収。
公園で一人反省会の拓海。
正体隠して助っ人→ブラックペッパー様素敵!→実は俺(拓海)でした→幼馴染とその友達にも好かれてハーレム、という男子中学生の夢は完全に破綻。「ブラペ邪魔」。現実は非情である。シナモンとかいう訳の分からない要素まで入っているので手を引いた方がいいのでは?と自問していると近くで大声。
クレープを両手に持った男性が悩んでいます。拓海が湊さんと話しかけると「伝説のクレープって名前のとおり本当に伝説になっちまったんだな」。お前何言ってるんだ? 凄く美味しいのよねぇ~。ナレーションの人食ったことあるのかよ。ますます何なんだよ、このナレーション。
新提供イラスト。幼馴染として普通に女子グループの中に溶け込めば話が早かったのではないか疑惑。
湊さんは青果店の店主で拓海とも知り合い。幼馴染の麻恵がケガで入院。そこで見舞いにと好物の伝説のクレープを持っていこうとしたら海外に移転。似た味のクレープを探すも見つからず。
肩を落とす彼に拓海は閃きます。知り合いにうってつけの幼馴染がいる。手伝わせてくださいと一方的に告げると即行動。どうやら彼はお節介焼きらしい。
最近のたまり場フルーツパーラーKASAI。
舌鼓を打つ一同。彼女たちが食しているのはジャンボパフェ。一時期流行ったよね。マリー含めても5人で食える量じゃねぇ。いやこの面子ならイケるんだろうけど。和洋中全部乗せてみました~とらん。オリジナルらしい。新メニューの案でしょうか。
唐突にコメコメ第三形態。とりあえず商品だしとけの精神。化ける能力全く話に活かす気ねぇな。デリシャスは設定がかなり詰まっているので余計なことしている暇がない。気配を感じたゆいが窓に視線を向けると幼馴染がストーキングしてました。
伝説のクレープを作りたい、とゆいに相談。彼女ならあの味を覚えているはず。それならみんなで作ろう。その言葉に苦い経験が思い浮かぶ拓海。でもゆいは拓海と一緒にお料理するの久しぶり♪楽しみだなぁ~とウキウキ。「じゃあ、頼むわ」。男子中学生なんてそんなもん。っていうか男なんてそんなもん。
みんなも乗り気。
そもそも伝説のクレープとは? 神出鬼没のワゴン車のお店で販売して数分で完売するほどの大人気。商品名というよりレアさから付いたあだ名か。一口食べるだけでトロピカった気分になれる。どこぞの部活連中が関わってそう。
コメコメが拓海に挨拶。どこの子? マリーの従兄弟の再従兄弟(はとこ)のそのまた従兄弟のお子様。遠すぎる。
みんなで手を洗って調理開始。ちなみに拓海を除けばここねが一番背が高かったりする。
慣れた手付きで生地を作って焼く拓海。料理得意系男子。いつの頃からかサブカル系では料理スキル持ちは普通になっているイメージがある。
そう話している間に試作1号完成。味は上々。でも生地がサクサクし過ぎかも。本物はもっとモチモチ。生地が美味しかったと口々に記憶を呼び起こします。確かに乗せているクリームとかフルーツにそんな差はでないか。
モチモチなら強力粉、パリッと焼くなら薄力粉。とかしバターや油の違いでも味が変わってくると説明するあまね。流石デザートに詳しい。
試作2号。モチモチし過ぎかも。微調整が必要。3号? 何か乗ってるフルーツ増えてるんだけど。毎回この量食うのかよ。生地の調整だけでいいだろ。しょうがない。一口食べた後は俺が処理するぞ?
しかし彼女たちの胃袋は宇宙。いくら作っても問題なく平らげてしまいます。拓海の作ったクレープ美味しいからもっと食べたいとゆいに言われては調子に乗るしかない。これだよ!俺が求めていたイベントはこれなんだよ! とか思ってそう。
ゆいが強力粉を測っていると失敗して粉だらけに。すかさず拓海がフォロー。
そんな様子に世話焼きなんだな、とあまね。この2人同級生だけどクラスはどうなんだろ。なお一発で好意が見抜かれた模様。
ブンドル団アジト。
黒胡椒を利用すれば有利に運ぶと考えるナルシストルー。新しい玩具発見。
次のターゲットは「クレープ!」。突然クレープを推してくるセクレトルー。「えーっ、クレープ?」。なんでそんなに嫌そうなんだよ。横文字系なら良いんじゃないのか。
②気持ちを探して
伝説のクレープの再現に成功。
しかし湊さんは「すまん」と謝ります。実は麻恵とは大げんかしてしまい、クレープ以前に見舞いに行くか迷っている状態。クレープはその口実だったようです。そんな本音を聞いても拓海は爽やかに返します。ゆいとイベント起こせたし何の問題もない。むしろ口実になったのはこっちの方。
クレープもあるし、拓海の厚意にも応えなければならない。しかしなんと麻恵に言えばいいのかと悩む湊さん。意図せず逃げ道を塞いでしまった形に。またお節介をやってしまったと一人反省会開催。
言葉では伝えにくいならとクリスタルシュガーボトル(税込み880円)にメッセージを添えてみては?とすかさず商品をオススメするあまね。君、やり手だね。マリーも拓海に麻恵さんの見舞いに一緒に行っては?と助け舟。拓海も再びやる気に。
彼らが出ていくとゆいはボトルを見ながらあることを思いつきます。
病院。
まずは拓海が顔出し。隠れていた湊さんを引っ張り出します。照れ隠しにお土産を突き出す湊さん。拓海、自分のことは棚に上げて人の事情には遠慮ねーな。
思い出の味に浸る麻恵さん。メッセージも功を奏してケンカのことは水に流します。麻恵さんは中学のときもこんなことがあったと話します。カップルや女性客の列に並んで家に届けたらしい。実は優しいガキ大将だった。2人にお礼を言いながら美味しそうにクレープを食べます。
そんないい雰囲気もナルシストルーで台無し。
クレープ屋に当たりを付けた拓海が向かうと、案の定ナルシストルーとゆい達。フィールドの中に入るのを躊躇ってしまいます。
新キャラ補正も前回まで。4人同時変身。でも中身はフィナーレを中心に3人をトッピング。
ウバウゾーに見覚え。形状が似ている。今回はまな板が長方形で計量スプーンも大さじ。こんな雑な仕様変更でもパワーは数倍アップ。ウォーズマン理論みたいなインフレやめろ。
プリキュアが警戒しているとブラペが参戦。ナルシストルーは余裕綽々な様子で精神攻撃。しかし今は湊さん達の思い出が関わっているのでプリキュアを抜きにしても引く訳にはいかない。今回はお節介焼きの根が良い奴ポジションを確保するのが第一。今まではプリキュアを介していましたが、直接的に被害の実態を知って動いているので当事者感があります。この点でも思い出が奪われるナルシストルーの手口は物語的な導線になっていますね。
2撃目は光弾。当然キャッチされて反射。しかし対策はバッチリ。マントに力を込めるとこちらも反射。格闘、射撃、ガードスキルと一通りの能力があるらしい。主人公ポジション。でもこのゲーム、物理超優遇なんだ。
同じ手は通用しない!とアッパー。物理攻めで攻守逆転。プリキュアも続けとばかりに一気呵成。裏取りしたフィナーレが背後から攻撃。体勢を崩した隙を見逃さず1000キロカロリーパンチ&ペッパーミルスピンキックの合せ技。こいつ、しっかり物理にスキルポイント振ってやがる。ちなみにペッパーミルは胡椒をガリガリするやつ。
今週は久々の古いやつで。このBGMはこのBGMで畳み込みますよ感あって良き。
一安心。去っていこうとするブラペにプレシャスが笑顔を向けます。
コメコメがゆいにプレゼント。ひらがなで「ゆいだいすき」。
直接伝えてくれるのも嬉しいが文字にしたメッセージも心に響く、とあまねが総括。本来の時期的には七夕を意識しているのかな。湊さんの気持ちも届いてよかった、と頷くゆい。ここねはアンニュイな表情。パムパムがゆいもメッセージを渡していたと水を向けます。どうやら彼女も送ったらしい。相手は……。
今回の立役者である拓海にお礼の品を届ける湊さん。
実は拓海も悩んでいたことを察していましたが解決したようだと安心。拓海は頷くと俺がやってきたことは間違ってなかったと答えます。プレシャスの気持ちが届けられていました。
夜。
メッセージを書き記すここね。しかしその表情は心ここにあらずと言った様子。
③次回予告
料理漫画ならすげーリアクションしそう。
○トピック
お婆ちゃん語録を使わないと割と普通にヒロインしてる。
あまねにゆいのことを相談していたらいつの間にかあまねルートが解放されていた……なんて妄想するのが男子中学生。なおおっさんになっても大して変わらない模様。ビックリするよな、人間って脳ミソ変わらないんだって。
「何か知らないけど手伝ってくれる人」ポジションを確立。元からそうだけど公認化。プリキュアはプリキュアがヒーロー。王子様など要らんのだ。
ブラペの立ち位置と拓海のキャラ付けが後回しになっていたので整理。言葉ではなかなか伝わらない(伝えられない)話は次回の芙羽親子エピソードの布石に。ゆいのメイン回ってあったっけ?な構成だけど、彼女は無敵ポジション(ニュートラルな子ども視点)なのであまり人格付けがされていません。キャラ的には濃いんだけど、今のところドラマ的なストーリー性はないですね。去年のまなつと似た立ち位置と言えます。とはいえデリシャスはガチろうと思えばいくらでもガチって来そうなので読めないんですが。どちらかというとマリーの話が開示されるのに合わせて出張ってくる主人公な気はします。その意味ではサイドストーリーはここね達の担当。久々の「ロック!」が聞けそう。あのポーズ好き。
①伝説のクレープを探して
開幕戦闘。ブラペが助っ人に入ると早々に悪手。今回のウバウゾーは攻撃反射能力持ち。打ち返された攻撃がプリキュアに。さらにもう一発。撃つな!とフィナーレから警告。ナルシストルーからも邪魔しに来たの?と笑われる始末。さらに余計な手出しは無用とばかりにフィナーレから制止されます。
何の役にも立たずに戦闘終了。良い余興だったと去っていくナルシストルー。合わせる顔が無いブラペは言葉少なに撤収。
公園で一人反省会の拓海。
正体隠して助っ人→ブラックペッパー様素敵!→実は俺(拓海)でした→幼馴染とその友達にも好かれてハーレム、という男子中学生の夢は完全に破綻。「ブラペ邪魔」。現実は非情である。シナモンとかいう訳の分からない要素まで入っているので手を引いた方がいいのでは?と自問していると近くで大声。
クレープを両手に持った男性が悩んでいます。拓海が湊さんと話しかけると「伝説のクレープって名前のとおり本当に伝説になっちまったんだな」。お前何言ってるんだ? 凄く美味しいのよねぇ~。ナレーションの人食ったことあるのかよ。ますます何なんだよ、このナレーション。
新提供イラスト。幼馴染として普通に女子グループの中に溶け込めば話が早かったのではないか疑惑。
湊さんは青果店の店主で拓海とも知り合い。幼馴染の麻恵がケガで入院。そこで見舞いにと好物の伝説のクレープを持っていこうとしたら海外に移転。似た味のクレープを探すも見つからず。
肩を落とす彼に拓海は閃きます。知り合いにうってつけの幼馴染がいる。手伝わせてくださいと一方的に告げると即行動。どうやら彼はお節介焼きらしい。
最近のたまり場フルーツパーラーKASAI。
舌鼓を打つ一同。彼女たちが食しているのはジャンボパフェ。一時期流行ったよね。マリー含めても5人で食える量じゃねぇ。いやこの面子ならイケるんだろうけど。和洋中全部乗せてみました~とらん。オリジナルらしい。新メニューの案でしょうか。
唐突にコメコメ第三形態。とりあえず商品だしとけの精神。化ける能力全く話に活かす気ねぇな。デリシャスは設定がかなり詰まっているので余計なことしている暇がない。気配を感じたゆいが窓に視線を向けると幼馴染がストーキングしてました。
伝説のクレープを作りたい、とゆいに相談。彼女ならあの味を覚えているはず。それならみんなで作ろう。その言葉に苦い経験が思い浮かぶ拓海。でもゆいは拓海と一緒にお料理するの久しぶり♪楽しみだなぁ~とウキウキ。「じゃあ、頼むわ」。男子中学生なんてそんなもん。っていうか男なんてそんなもん。
みんなも乗り気。
そもそも伝説のクレープとは? 神出鬼没のワゴン車のお店で販売して数分で完売するほどの大人気。商品名というよりレアさから付いたあだ名か。一口食べるだけでトロピカった気分になれる。どこぞの部活連中が関わってそう。
コメコメが拓海に挨拶。どこの子? マリーの従兄弟の再従兄弟(はとこ)のそのまた従兄弟のお子様。遠すぎる。
みんなで手を洗って調理開始。ちなみに拓海を除けばここねが一番背が高かったりする。
慣れた手付きで生地を作って焼く拓海。料理得意系男子。いつの頃からかサブカル系では料理スキル持ちは普通になっているイメージがある。
そう話している間に試作1号完成。味は上々。でも生地がサクサクし過ぎかも。本物はもっとモチモチ。生地が美味しかったと口々に記憶を呼び起こします。確かに乗せているクリームとかフルーツにそんな差はでないか。
モチモチなら強力粉、パリッと焼くなら薄力粉。とかしバターや油の違いでも味が変わってくると説明するあまね。流石デザートに詳しい。
試作2号。モチモチし過ぎかも。微調整が必要。3号? 何か乗ってるフルーツ増えてるんだけど。毎回この量食うのかよ。生地の調整だけでいいだろ。しょうがない。一口食べた後は俺が処理するぞ?
しかし彼女たちの胃袋は宇宙。いくら作っても問題なく平らげてしまいます。拓海の作ったクレープ美味しいからもっと食べたいとゆいに言われては調子に乗るしかない。これだよ!俺が求めていたイベントはこれなんだよ! とか思ってそう。
ゆいが強力粉を測っていると失敗して粉だらけに。すかさず拓海がフォロー。
そんな様子に世話焼きなんだな、とあまね。この2人同級生だけどクラスはどうなんだろ。なお一発で好意が見抜かれた模様。
ブンドル団アジト。
黒胡椒を利用すれば有利に運ぶと考えるナルシストルー。新しい玩具発見。
次のターゲットは「クレープ!」。突然クレープを推してくるセクレトルー。「えーっ、クレープ?」。なんでそんなに嫌そうなんだよ。横文字系なら良いんじゃないのか。
②気持ちを探して
伝説のクレープの再現に成功。
しかし湊さんは「すまん」と謝ります。実は麻恵とは大げんかしてしまい、クレープ以前に見舞いに行くか迷っている状態。クレープはその口実だったようです。そんな本音を聞いても拓海は爽やかに返します。ゆいとイベント起こせたし何の問題もない。むしろ口実になったのはこっちの方。
クレープもあるし、拓海の厚意にも応えなければならない。しかしなんと麻恵に言えばいいのかと悩む湊さん。意図せず逃げ道を塞いでしまった形に。またお節介をやってしまったと一人反省会開催。
言葉では伝えにくいならとクリスタルシュガーボトル(税込み880円)にメッセージを添えてみては?とすかさず商品をオススメするあまね。君、やり手だね。マリーも拓海に麻恵さんの見舞いに一緒に行っては?と助け舟。拓海も再びやる気に。
彼らが出ていくとゆいはボトルを見ながらあることを思いつきます。
病院。
まずは拓海が顔出し。隠れていた湊さんを引っ張り出します。照れ隠しにお土産を突き出す湊さん。拓海、自分のことは棚に上げて人の事情には遠慮ねーな。
思い出の味に浸る麻恵さん。メッセージも功を奏してケンカのことは水に流します。麻恵さんは中学のときもこんなことがあったと話します。カップルや女性客の列に並んで家に届けたらしい。実は優しいガキ大将だった。2人にお礼を言いながら美味しそうにクレープを食べます。
そんないい雰囲気もナルシストルーで台無し。
クレープ屋に当たりを付けた拓海が向かうと、案の定ナルシストルーとゆい達。フィールドの中に入るのを躊躇ってしまいます。
新キャラ補正も前回まで。4人同時変身。でも中身はフィナーレを中心に3人をトッピング。
ウバウゾーに見覚え。形状が似ている。今回はまな板が長方形で計量スプーンも大さじ。こんな雑な仕様変更でもパワーは数倍アップ。ウォーズマン理論みたいなインフレやめろ。
プリキュアが警戒しているとブラペが参戦。ナルシストルーは余裕綽々な様子で精神攻撃。しかし今は湊さん達の思い出が関わっているのでプリキュアを抜きにしても引く訳にはいかない。今回はお節介焼きの根が良い奴ポジションを確保するのが第一。今まではプリキュアを介していましたが、直接的に被害の実態を知って動いているので当事者感があります。この点でも思い出が奪われるナルシストルーの手口は物語的な導線になっていますね。
2撃目は光弾。当然キャッチされて反射。しかし対策はバッチリ。マントに力を込めるとこちらも反射。格闘、射撃、ガードスキルと一通りの能力があるらしい。主人公ポジション。でもこのゲーム、物理超優遇なんだ。
同じ手は通用しない!とアッパー。物理攻めで攻守逆転。プリキュアも続けとばかりに一気呵成。裏取りしたフィナーレが背後から攻撃。体勢を崩した隙を見逃さず1000キロカロリーパンチ&ペッパーミルスピンキックの合せ技。こいつ、しっかり物理にスキルポイント振ってやがる。ちなみにペッパーミルは胡椒をガリガリするやつ。
今週は久々の古いやつで。このBGMはこのBGMで畳み込みますよ感あって良き。
一安心。去っていこうとするブラペにプレシャスが笑顔を向けます。
コメコメがゆいにプレゼント。ひらがなで「ゆいだいすき」。
直接伝えてくれるのも嬉しいが文字にしたメッセージも心に響く、とあまねが総括。本来の時期的には七夕を意識しているのかな。湊さんの気持ちも届いてよかった、と頷くゆい。ここねはアンニュイな表情。パムパムがゆいもメッセージを渡していたと水を向けます。どうやら彼女も送ったらしい。相手は……。
今回の立役者である拓海にお礼の品を届ける湊さん。
実は拓海も悩んでいたことを察していましたが解決したようだと安心。拓海は頷くと俺がやってきたことは間違ってなかったと答えます。プレシャスの気持ちが届けられていました。
夜。
メッセージを書き記すここね。しかしその表情は心ここにあらずと言った様子。
③次回予告
料理漫画ならすげーリアクションしそう。
○トピック
お婆ちゃん語録を使わないと割と普通にヒロインしてる。
あまねにゆいのことを相談していたらいつの間にかあまねルートが解放されていた……なんて妄想するのが男子中学生。なおおっさんになっても大して変わらない模様。ビックリするよな、人間って脳ミソ変わらないんだって。
「何か知らないけど手伝ってくれる人」ポジションを確立。元からそうだけど公認化。プリキュアはプリキュアがヒーロー。王子様など要らんのだ。
ブラペの立ち位置と拓海のキャラ付けが後回しになっていたので整理。言葉ではなかなか伝わらない(伝えられない)話は次回の芙羽親子エピソードの布石に。ゆいのメイン回ってあったっけ?な構成だけど、彼女は無敵ポジション(ニュートラルな子ども視点)なのであまり人格付けがされていません。キャラ的には濃いんだけど、今のところドラマ的なストーリー性はないですね。去年のまなつと似た立ち位置と言えます。とはいえデリシャスはガチろうと思えばいくらでもガチって来そうなので読めないんですが。どちらかというとマリーの話が開示されるのに合わせて出張ってくる主人公な気はします。その意味ではサイドストーリーはここね達の担当。久々の「ロック!」が聞けそう。あのポーズ好き。
第21話「この味を守りたい…!らんの和菓子大作戦」
○今週のメニュー
①食の歴史
一人頭を抱えるらん。大声に気づいたあまねが声をかけます。ぱんだ軒で出すかき氷で行き詰まっているらしい。オリジナリティを求めるもアイデアが浮かばない。
ふとあることに気づいたらんはまた大声。隣にいるあまねはビックリ。こういう子だから慣れてほしい。和菓子屋に張り出された閉店の告知。馴染みの店だったのでショックを受けるらん。わかるわー。自分が気に入った店に限って潰れたりするんだよね。
何故? その疑問に通りがかったおじさんが答えてくれます。近くにでっかいデパートが建つ。テナントにたくさん和菓子屋が入る予定らしい。60年も続いたのにねぇ……と残念がるおじさん。戦後創業ってことを考えると経済発展と人口増加で軌道に乗ったけど経営者の老化と少子化でバタバタ逝くお馴染みのコース。デパートと競争する前に店を畳むということは元々後継者がいなくて、畳む理由を探していたと考えるのが妥当かな。
激しく落ち込むらん。あまねはそんな彼女の様子を黙って見つめます。感情の起伏と露出が激しい子だなぁ、と思ってるかもしれません。
キュアスタでチェックするとおじさんが言っていたとおり。
ゆいが訊ねると、好きな和菓子屋が閉店してしまうのでどうやったらお客さんを呼び込めるか考えていると言います。キュアスタを使うとしても他にもアイデアは? あまねちゃんにお願いして全校放送で宣伝するのは? めっちゃ職権濫用。
直談判すると意外にも許可されます。一応お店にも確認するべきでは? そうしよう。みんなで行こう。
和菓子屋はごろも堂。
マリーも同行して入店。店内はオーソドックスな造り。ちょっと早めにかき氷もやっています。時期的に夏前。1ヶ月程度ズレてるかな。色とりどりの和菓子に心躍る一同。
店内で飲食。コメコメもだいぶ成長したのか食欲旺盛。そろそろ第三形態も近いか。店内を撮影するらん。以前のようにイートインも投稿するようになったらしい。キュアスタを情報源にしていたのはジェントルーだったので現状では控える必要性は薄い。
宇治金時のかき氷。それを見たらんは例の発作が始まります。「いつもこんな感じなのか?」。こうじゃないときの方が珍しい。一口食べると口の中に京都が広がる。ちょっと何言ってるかわかんない。時折感じる抹茶の苦味がその奥にある甘みをより引き立ててくれる。
「まるで慣れない着物でゆっくりしか歩けないけどその分じっくり観光できたみたいな感じ~」
感性が独特ぅ。味からそういう映像が浮かんでくるんだろうか。味は想像できないけど、らんがトリップしているのはわかる。あまねも彼女の独特な感性と表現力に感心。真面目な話、語彙豊富だよね。私、本や小説読む方だけどいざ自分で文章書くと使える語彙多くないからね。センスの差が露骨に出る。彼女のそんな情熱をメンメンも気に入っている。
あまねが食べているのは水無月。渋い。食べたことないわ。
氷の節句に無病息災を願って食べられるようになったもの、と説明を加えます。ナレーションが補足。旧暦の6月1日。現在は6月30日。夏に氷を食べられるようになったのは最近の話。冷凍庫が普及するようになったのはここ100年くらい。実は冷凍食品もそのくらいから発明されていますが、冷凍庫が普及するまでは伸び悩んでいたようです。輸送にも困るしね。昔は氷室を使っていたと話すあまね。詳しいな。水無月はその氷に見立てたもの。
「食には歴史がある。それを知ることでより深くその味を堪能できる。私は歴史を食していると思っている」
この子もアプローチが独特。渋い中学生だなぁ。そりゃ一人でカウンター席に座るだけで貫禄でるわ。あまねの言葉に感心するらん。しかし彼女の場合はだから味を守らなきゃいけない!とより自分の意思を固めます。
食事を終えて店を出るところで、らんが店主の松山さんに宣伝の許諾を取ります。これが本来の目的。私達に任せてください。そう請け負うらん。松山さんはありがとうとお礼を言いますが、ニュアンス的にはそれほどにこの店の味を愛してくれてありがとう、だろうと思われます。店を畳むことは変わらない。こういう微妙なところのニュアンスをナレーションで安易に説明しないのはプリキュアの誠意だと思います。
しかしそういう風には伝わらなかったのか言葉どおりに受け止めるらん。あまねの観察眼はそれを見逃さない。
ブンドル団。
ブツブツつぶやくナルシストルーに「かき氷」と横やりを入れるセクレトルー。その位置とタイミングでポーズ合わせるの凄くね? だから仕事が上手くいくわけでもないけど。
②初めての味
ニコニコしながら帰るらんをあまねが呼び止めます。
前言撤回。学校で宣伝は無し。なんで? はごろも堂の人も「ありがとう」って。やはりそう受け取ったか。それはらんの思いに対してのお礼だと思う。でもこのままじゃ閉店しちゃう。無言で頷くあまね。水無月美味しかったって言ってたじゃん。やや批難の色を強めるらん。あちらにも事情がある。しかしらんはデパートにお客さんを取られないようにいっぱい呼べば大丈夫だと譲りません。その言葉にもあまねは答えません。あまねって時々凄く冷めた目をするよね。ああ、それが堪らない。みたいな会話してると思うんだ、あの兄弟。俺もその会話に入りてー。
なんで!? 60年も続けてきたのに! 60年も続いてしまったとも言える。
「とにかく、我々が干渉すべきことではない」
「らんらんは嫌だよ。絶対はごろも堂を守るんだもん!」
挑むように言うと話を打ち切って去っていきます。もうちょっとらんに合わせた言い方をした方が説得の余地があったかもしれません。あまねとてらんを否定したいわけじゃない。が、そもそもの論点が違うからどの道無理だっただろうなぁ。
翌日、学校で事情を話すらん。
ここねはあまねに理解を示します。始まりがあれば終りもある。閉店の理由を聞いた? らんが思っているのとはまた違う理由があるのかも。こちらは流石に付き合いが長い分だけ言い方が柔らかい。ここねとあまねなら含意する部分が多いので話が楽なのだが。しかしらんは失望の色を隠せません。発想の立脚点が違うからなぁ。ゆいも慎重論に賛成。らんは売上が原因だと思っているが実際そうなのかは確証がない。「らんらんが間違っているってこと?」。その考え方に落ち込むのはよろしくない。「自分が」ではなく「考え方が」「やり方が」と認識すると切り替えがスムーズになるのだけど「自分が」に囚われると固執しがち。らんは独特な感性(と豊富な知識)ゆえに柔軟性もあるがそこに落ち込むと結局視野が狭くなる。
ここでもらんは単独で実行に移します。
自作のビラを作ってPR。
放課後。はごろも堂を見張るも生徒の姿は無し。
松山さんと再び会い、ビラも見せます。らんの好意に感謝するも閉店の意思は変わりません。自分も歳だし新しい店が来るならそちらに譲ろうかなと。やはり後継者の問題か。店畳んで年金生活したいだろうし。日本は加速度的に人口減っていくから既存のインフラ維持すら困難。みんな覚悟しとけよ(他人事)。
何でも古いのと新しいのは入れ代わっていくもんだから。これからの日本は古いものは放置されます。田舎の実家とか。じゃあはごろも堂の味は? それだけが少し寂しい気がする。お客さんの記憶に少しでも残ってもらえたらいいかな。そういって店内の様子を見せます。最後の味を楽しむ常連客。「それで十分」と話す松山さん。この人はこの人の仕事をした。そういうこと。
あなたも思い出に食べていって。そう言われて素直に頷くらん。おそらく彼女にとって初めて味わう感覚でしょう。実家の店を両親とともに作り上げ、食を知り、美味しいものはあり続けると思っていた彼女にとって「それでもなお終わる」という感覚は。
ナルシストルーが襲撃し記憶を奪っていきます。
店を出たところでみんなと合流。
今回のウバウゾーはお菓子化ビーム&かき氷ブリザード。ビームが直撃すると型に嵌め込まれて行動不能に。プレシャスを捕獲すると頭の中に投げ入れます。かき氷にするつもりらしい。マリーが妨害。こういうときこそブラペの出番。
仕切り直し。2度同じ手は食わない。バリカッターで相殺。はごろも堂の思い出はヤムヤムが守る! その言葉に彼女が理解したのだと気づくフィナーレ。大上段から蹴り。それでも反撃してくるウバウゾーに回避が間に合わず……。フィナーレが助太刀。このワッショイいつからやってるのか記憶無いんだよなぁ。初代からあったような気もするんだけど。約20年続く伝統の技。演出的にやりやすいからテンプレ化しているだけ、とは言ってはいけない。手を繋いで反撃。
古い(ミキサー)のと新しい(フルーレ)のは入れ代わっていくもんだから。この番組の寿命もあと半年。
今回も無言で立ち去ろうとしたブラペを呼び止めます。何者? 何故助ける? プレシャスに視線を向けながら「助けたいから助ける。それだけだ」と答えて撤収。本当にそれだけなんだよな。
③人の歴史
はごろも堂の味を懐かしむお客さん達。
「歴史というものは単に出来事や事実が継承されていくことではない。人々の瞬間瞬間の思いがそこにはある。人は人にそれを伝えたくなるんだ。そしてそれが積み重なり歴史となっていく」
「らんの食べ物への思い。そしてはごろも堂への思いは、この店を町の歴史として人々の胸に刻むことだろう」
君、ほんとに中学生?
キュアスタに書こう。そう促されたらんは最高の投稿にする!と気合を入れます。それならば、と彼女たちも最後の食べ納め。
お客さんが帰り無人になった店内を静かに見つめる松山さん。
はごろも堂は告知どおり閉店。その記憶はらんの思い出として刻まれます。
④次回予告
主力商品にもなれない。助っ人にもなれない。恋愛対象にもならない。お前の存在意義。
後期EDに入れ替え。
○トピック
SNSもサービスが終了すると消えるんだけどね。やっぱ石版が最強。
全然違うようでやっぱり違うあまねとらんのエピソード。
らんは言ってしまえば食マニア。美味しいものは人に紹介したいし、それをずっと食べたい、残り続けて欲しいと思うのは人情です。まさにあまねが言うその瞬間瞬間の思い出を大切にしている。メンメンが評するように情熱的。しかしその分彼女の言動も瞬間的。上がり下がりも激しい。好きなことは長年続けられるだけのパワーがあるが全体的なバランスは偏っている。
この辺はあまねとの食レポの差がとてもわかりやすい。豊かなイメージと語彙で情緒を表現するらんと、歴史や文脈の形で食を楽しむあまねはモノの捉え方に大きな違いがあります。店が潰れないでほしいと思うのは一人のファンの心情としては正しい。けど、それだけで店が続くものでもない。あまねのセリフを聞いているとやはり彼女は文脈を軸にしている印象が強いですね。その時々の思いとその連なり。この一貫性の中に彼女は居ます。
今回の件を通じてらんはこれまでよりも広い視点で食に向き合えるようになったはずです。店が潰れる。食べられなくなる。終わる。そこに解釈や意味付けをすることで歴史が生まれる。その方法を彼女は持っている。通常この手のエピソードはお助けしてハッピーエンドになるところですが「終わり」から学ぶ本エピソードはプリキュアでも珍しく、またらんの成長を描く素材としても見事なチョイスだったと思います。
あまねは歴史を読み解き、らんは歴史を綴る。一軒の店の終わりを偲びながらも思い出に変えていく。そうしながら新しいものに置き換えていく。過去から現在、現在から未来。本作の地盤が固まってきている感がしますね。
これは余談というか、時代背景の話になるんですが、9話のときに「相手の意見は尊重しなければならない」原則が背景にあるよねって話をしました。
今回のエピソードも言ってしまえば日本の衰退が見え隠れしています。店が潰れること自体は珍しくもありませんが、商品(味)は良いのに後継者がいなくて潰れるのは現代的事象です。去年のトロピカルでも田舎のお父さんがアイドルにハマったあげく娘(先生)に実家のことは気にしなくていいよというエピソードをやっていますが、こういった事象も現代の親子関係に即した話です。今どき実家を継いでくれとか、早く結婚して孫の顔を見せてくれとか、親を安心させてくれとかあまり共感されない。何なら子どもに迷惑がかかるとして忌避される。
ハートキャッチ(2010年)に和菓子屋を継ぐエピソードがあったはずですが、それと比べると非常にドライというか、「無くなっちゃうのもしょうがないよね」っていう方へ社会全体がシフトしている。勿論現代でも継承している人はいるけど、この流れは止まらないでしょう。だって人口減ってるんだもん。衰退するしかない。それが子ども番組にも反映されている。
こうしたことも含めて歴史なんですね。物語はその時代背景と無縁でいられない。何度も反復されながら少しずつ形が変わり人の認識も変わっていく。その文脈の中で人は生きている。終わる。無くなる。古くなる。老いる。それをどのように解釈し自分の生活に反映していくか、そこに人の営みがあります。
プリキュアという作品自体もまた20年近くが経ち、その中で綴られた物語も現代的価値観と離れてきている部分もあります。それは言い換えればプリキュアがその時代に沿った物語を描いてきた証拠でもあります。20年前なら20年前の生き方があったように、今は今の生き方がある。そこに善し悪しはない。生き方があるだけ。それを女子中学生が教えてくれる。
①食の歴史
一人頭を抱えるらん。大声に気づいたあまねが声をかけます。ぱんだ軒で出すかき氷で行き詰まっているらしい。オリジナリティを求めるもアイデアが浮かばない。
ふとあることに気づいたらんはまた大声。隣にいるあまねはビックリ。こういう子だから慣れてほしい。和菓子屋に張り出された閉店の告知。馴染みの店だったのでショックを受けるらん。わかるわー。自分が気に入った店に限って潰れたりするんだよね。
何故? その疑問に通りがかったおじさんが答えてくれます。近くにでっかいデパートが建つ。テナントにたくさん和菓子屋が入る予定らしい。60年も続いたのにねぇ……と残念がるおじさん。戦後創業ってことを考えると経済発展と人口増加で軌道に乗ったけど経営者の老化と少子化でバタバタ逝くお馴染みのコース。デパートと競争する前に店を畳むということは元々後継者がいなくて、畳む理由を探していたと考えるのが妥当かな。
激しく落ち込むらん。あまねはそんな彼女の様子を黙って見つめます。感情の起伏と露出が激しい子だなぁ、と思ってるかもしれません。
キュアスタでチェックするとおじさんが言っていたとおり。
ゆいが訊ねると、好きな和菓子屋が閉店してしまうのでどうやったらお客さんを呼び込めるか考えていると言います。キュアスタを使うとしても他にもアイデアは? あまねちゃんにお願いして全校放送で宣伝するのは? めっちゃ職権濫用。
直談判すると意外にも許可されます。一応お店にも確認するべきでは? そうしよう。みんなで行こう。
和菓子屋はごろも堂。
マリーも同行して入店。店内はオーソドックスな造り。ちょっと早めにかき氷もやっています。時期的に夏前。1ヶ月程度ズレてるかな。色とりどりの和菓子に心躍る一同。
店内で飲食。コメコメもだいぶ成長したのか食欲旺盛。そろそろ第三形態も近いか。店内を撮影するらん。以前のようにイートインも投稿するようになったらしい。キュアスタを情報源にしていたのはジェントルーだったので現状では控える必要性は薄い。
宇治金時のかき氷。それを見たらんは例の発作が始まります。「いつもこんな感じなのか?」。こうじゃないときの方が珍しい。一口食べると口の中に京都が広がる。ちょっと何言ってるかわかんない。時折感じる抹茶の苦味がその奥にある甘みをより引き立ててくれる。
「まるで慣れない着物でゆっくりしか歩けないけどその分じっくり観光できたみたいな感じ~」
感性が独特ぅ。味からそういう映像が浮かんでくるんだろうか。味は想像できないけど、らんがトリップしているのはわかる。あまねも彼女の独特な感性と表現力に感心。真面目な話、語彙豊富だよね。私、本や小説読む方だけどいざ自分で文章書くと使える語彙多くないからね。センスの差が露骨に出る。彼女のそんな情熱をメンメンも気に入っている。
あまねが食べているのは水無月。渋い。食べたことないわ。
氷の節句に無病息災を願って食べられるようになったもの、と説明を加えます。ナレーションが補足。旧暦の6月1日。現在は6月30日。夏に氷を食べられるようになったのは最近の話。冷凍庫が普及するようになったのはここ100年くらい。実は冷凍食品もそのくらいから発明されていますが、冷凍庫が普及するまでは伸び悩んでいたようです。輸送にも困るしね。昔は氷室を使っていたと話すあまね。詳しいな。水無月はその氷に見立てたもの。
「食には歴史がある。それを知ることでより深くその味を堪能できる。私は歴史を食していると思っている」
この子もアプローチが独特。渋い中学生だなぁ。そりゃ一人でカウンター席に座るだけで貫禄でるわ。あまねの言葉に感心するらん。しかし彼女の場合はだから味を守らなきゃいけない!とより自分の意思を固めます。
食事を終えて店を出るところで、らんが店主の松山さんに宣伝の許諾を取ります。これが本来の目的。私達に任せてください。そう請け負うらん。松山さんはありがとうとお礼を言いますが、ニュアンス的にはそれほどにこの店の味を愛してくれてありがとう、だろうと思われます。店を畳むことは変わらない。こういう微妙なところのニュアンスをナレーションで安易に説明しないのはプリキュアの誠意だと思います。
しかしそういう風には伝わらなかったのか言葉どおりに受け止めるらん。あまねの観察眼はそれを見逃さない。
ブンドル団。
ブツブツつぶやくナルシストルーに「かき氷」と横やりを入れるセクレトルー。その位置とタイミングでポーズ合わせるの凄くね? だから仕事が上手くいくわけでもないけど。
②初めての味
ニコニコしながら帰るらんをあまねが呼び止めます。
前言撤回。学校で宣伝は無し。なんで? はごろも堂の人も「ありがとう」って。やはりそう受け取ったか。それはらんの思いに対してのお礼だと思う。でもこのままじゃ閉店しちゃう。無言で頷くあまね。水無月美味しかったって言ってたじゃん。やや批難の色を強めるらん。あちらにも事情がある。しかしらんはデパートにお客さんを取られないようにいっぱい呼べば大丈夫だと譲りません。その言葉にもあまねは答えません。あまねって時々凄く冷めた目をするよね。ああ、それが堪らない。みたいな会話してると思うんだ、あの兄弟。俺もその会話に入りてー。
なんで!? 60年も続けてきたのに! 60年も続いてしまったとも言える。
「とにかく、我々が干渉すべきことではない」
「らんらんは嫌だよ。絶対はごろも堂を守るんだもん!」
挑むように言うと話を打ち切って去っていきます。もうちょっとらんに合わせた言い方をした方が説得の余地があったかもしれません。あまねとてらんを否定したいわけじゃない。が、そもそもの論点が違うからどの道無理だっただろうなぁ。
翌日、学校で事情を話すらん。
ここねはあまねに理解を示します。始まりがあれば終りもある。閉店の理由を聞いた? らんが思っているのとはまた違う理由があるのかも。こちらは流石に付き合いが長い分だけ言い方が柔らかい。ここねとあまねなら含意する部分が多いので話が楽なのだが。しかしらんは失望の色を隠せません。発想の立脚点が違うからなぁ。ゆいも慎重論に賛成。らんは売上が原因だと思っているが実際そうなのかは確証がない。「らんらんが間違っているってこと?」。その考え方に落ち込むのはよろしくない。「自分が」ではなく「考え方が」「やり方が」と認識すると切り替えがスムーズになるのだけど「自分が」に囚われると固執しがち。らんは独特な感性(と豊富な知識)ゆえに柔軟性もあるがそこに落ち込むと結局視野が狭くなる。
ここでもらんは単独で実行に移します。
自作のビラを作ってPR。
放課後。はごろも堂を見張るも生徒の姿は無し。
松山さんと再び会い、ビラも見せます。らんの好意に感謝するも閉店の意思は変わりません。自分も歳だし新しい店が来るならそちらに譲ろうかなと。やはり後継者の問題か。店畳んで年金生活したいだろうし。日本は加速度的に人口減っていくから既存のインフラ維持すら困難。みんな覚悟しとけよ(他人事)。
何でも古いのと新しいのは入れ代わっていくもんだから。これからの日本は古いものは放置されます。田舎の実家とか。じゃあはごろも堂の味は? それだけが少し寂しい気がする。お客さんの記憶に少しでも残ってもらえたらいいかな。そういって店内の様子を見せます。最後の味を楽しむ常連客。「それで十分」と話す松山さん。この人はこの人の仕事をした。そういうこと。
あなたも思い出に食べていって。そう言われて素直に頷くらん。おそらく彼女にとって初めて味わう感覚でしょう。実家の店を両親とともに作り上げ、食を知り、美味しいものはあり続けると思っていた彼女にとって「それでもなお終わる」という感覚は。
ナルシストルーが襲撃し記憶を奪っていきます。
店を出たところでみんなと合流。
今回のウバウゾーはお菓子化ビーム&かき氷ブリザード。ビームが直撃すると型に嵌め込まれて行動不能に。プレシャスを捕獲すると頭の中に投げ入れます。かき氷にするつもりらしい。マリーが妨害。こういうときこそブラペの出番。
仕切り直し。2度同じ手は食わない。バリカッターで相殺。はごろも堂の思い出はヤムヤムが守る! その言葉に彼女が理解したのだと気づくフィナーレ。大上段から蹴り。それでも反撃してくるウバウゾーに回避が間に合わず……。フィナーレが助太刀。このワッショイいつからやってるのか記憶無いんだよなぁ。初代からあったような気もするんだけど。約20年続く伝統の技。演出的にやりやすいからテンプレ化しているだけ、とは言ってはいけない。手を繋いで反撃。
古い(ミキサー)のと新しい(フルーレ)のは入れ代わっていくもんだから。この番組の寿命もあと半年。
今回も無言で立ち去ろうとしたブラペを呼び止めます。何者? 何故助ける? プレシャスに視線を向けながら「助けたいから助ける。それだけだ」と答えて撤収。本当にそれだけなんだよな。
③人の歴史
はごろも堂の味を懐かしむお客さん達。
「歴史というものは単に出来事や事実が継承されていくことではない。人々の瞬間瞬間の思いがそこにはある。人は人にそれを伝えたくなるんだ。そしてそれが積み重なり歴史となっていく」
「らんの食べ物への思い。そしてはごろも堂への思いは、この店を町の歴史として人々の胸に刻むことだろう」
君、ほんとに中学生?
キュアスタに書こう。そう促されたらんは最高の投稿にする!と気合を入れます。それならば、と彼女たちも最後の食べ納め。
お客さんが帰り無人になった店内を静かに見つめる松山さん。
はごろも堂は告知どおり閉店。その記憶はらんの思い出として刻まれます。
④次回予告
主力商品にもなれない。助っ人にもなれない。恋愛対象にもならない。お前の存在意義。
後期EDに入れ替え。
○トピック
SNSもサービスが終了すると消えるんだけどね。やっぱ石版が最強。
全然違うようでやっぱり違うあまねとらんのエピソード。
らんは言ってしまえば食マニア。美味しいものは人に紹介したいし、それをずっと食べたい、残り続けて欲しいと思うのは人情です。まさにあまねが言うその瞬間瞬間の思い出を大切にしている。メンメンが評するように情熱的。しかしその分彼女の言動も瞬間的。上がり下がりも激しい。好きなことは長年続けられるだけのパワーがあるが全体的なバランスは偏っている。
この辺はあまねとの食レポの差がとてもわかりやすい。豊かなイメージと語彙で情緒を表現するらんと、歴史や文脈の形で食を楽しむあまねはモノの捉え方に大きな違いがあります。店が潰れないでほしいと思うのは一人のファンの心情としては正しい。けど、それだけで店が続くものでもない。あまねのセリフを聞いているとやはり彼女は文脈を軸にしている印象が強いですね。その時々の思いとその連なり。この一貫性の中に彼女は居ます。
今回の件を通じてらんはこれまでよりも広い視点で食に向き合えるようになったはずです。店が潰れる。食べられなくなる。終わる。そこに解釈や意味付けをすることで歴史が生まれる。その方法を彼女は持っている。通常この手のエピソードはお助けしてハッピーエンドになるところですが「終わり」から学ぶ本エピソードはプリキュアでも珍しく、またらんの成長を描く素材としても見事なチョイスだったと思います。
あまねは歴史を読み解き、らんは歴史を綴る。一軒の店の終わりを偲びながらも思い出に変えていく。そうしながら新しいものに置き換えていく。過去から現在、現在から未来。本作の地盤が固まってきている感がしますね。
これは余談というか、時代背景の話になるんですが、9話のときに「相手の意見は尊重しなければならない」原則が背景にあるよねって話をしました。
今回のエピソードも言ってしまえば日本の衰退が見え隠れしています。店が潰れること自体は珍しくもありませんが、商品(味)は良いのに後継者がいなくて潰れるのは現代的事象です。去年のトロピカルでも田舎のお父さんがアイドルにハマったあげく娘(先生)に実家のことは気にしなくていいよというエピソードをやっていますが、こういった事象も現代の親子関係に即した話です。今どき実家を継いでくれとか、早く結婚して孫の顔を見せてくれとか、親を安心させてくれとかあまり共感されない。何なら子どもに迷惑がかかるとして忌避される。
ハートキャッチ(2010年)に和菓子屋を継ぐエピソードがあったはずですが、それと比べると非常にドライというか、「無くなっちゃうのもしょうがないよね」っていう方へ社会全体がシフトしている。勿論現代でも継承している人はいるけど、この流れは止まらないでしょう。だって人口減ってるんだもん。衰退するしかない。それが子ども番組にも反映されている。
こうしたことも含めて歴史なんですね。物語はその時代背景と無縁でいられない。何度も反復されながら少しずつ形が変わり人の認識も変わっていく。その文脈の中で人は生きている。終わる。無くなる。古くなる。老いる。それをどのように解釈し自分の生活に反映していくか、そこに人の営みがあります。
プリキュアという作品自体もまた20年近くが経ち、その中で綴られた物語も現代的価値観と離れてきている部分もあります。それは言い換えればプリキュアがその時代に沿った物語を描いてきた証拠でもあります。20年前なら20年前の生き方があったように、今は今の生き方がある。そこに善し悪しはない。生き方があるだけ。それを女子中学生が教えてくれる。
第20話「あまねのマナーレッスン!憧れのレストラン」
○今週のメニュー
①あまねの個人レッスン
冒頭挨拶もあまね加入。
みんなでランチを食べていると遅れてあまねがやってきます。生徒会で多忙でもそれが性に合っていると本人は充実。
全員集まったところでここねがみんなをレストランに招待。彼女の親が経営するレストラン「デュ・ラク」はおいしーなタウンでも指折りの高級店。ゆい達も憧れのレストランに行けるなんて夢みたい♪とうっとり。当然一も二もなく承諾。あまねがサンドイッチ食べたときの猫みたいな口元可愛い。そういう食べ方するのか。
定食を食べ終えたゆいはまだ物足りないらしく定食をおかわりすると言い出します。そのセリフに驚愕するあまね。さらにらんもソフトクリームへの謎要求を始めます。脳内快楽物質がドバドバ出てそうな顔で浸る2人。ここねは慣れているので気にしません。
異様な光景に危機感を覚えるあまね。このままでは高級レストランで粗相しかねない。いや流石に彼女らだってTPOをわき……まえてるイメージがまるで湧かない。
急用を思い出したと言うとそそくさと離席するあまね。彼女が向かった先は図書館。マナー本を読みふけります。これは愉快なことが起こりそうな予感。
OPは3人目のシルエットがシナモンに。
なごみ亭の休憩時間を利用してあまねがマナー講師に。
いともたやすく行われるえげつない行為。黒髪ロング前髪ぱっつん眼鏡とかいう属性の詰め合わせ。なるほどね。君はこうやって兄たちをたぶらかしているわけだ。なんてあざとい妹。これが果彩流の人心掌握術。
尻込みするらん。ゆいは「いただきます」「ごちそうさま」とかもマナーだよね?と質問。
「ああ、だが今回はもっと上級のMannerだ!」
やだ、この子面白い。おもしれー女まで出来るとか多芸だな。
そんなに片肘張らなくても……と苦笑いするここね。そもそも彼女の親の店なので彼女がいくつかの留意点をあげればいいのでは? しかしあまねは構わずにマナー講座を進めます。アシスタント(妖精)もスタンバイ。やだこの子段取りまで完璧。
「それではマナー問題レッスン1!」
正しいナプキンの使い方は? 分かっているであろうここねは敢えて沈黙。回答は妖精のイラストが描かれている棒を使って一斉に挙手。これわざわざ作ったの? 下準備が丁寧すぎる。以前ゆい達だけに難しいテストを用意してたし芸が細かいのは本人の生真面目さか。本人もなりきってるしあらゆるシチュエーションに完璧に応えてくれそう。
正解は膝の上に置く。当然ここねは正解。続いてレッスン2。
お店の人を呼ぶときは? 無言で手を上げる。言葉でも呼ぶ。これもここねだけが正解。庶民のワイ、ブザーを探してしまいそう。呼ばなくても店の人が先に気づいてくれることも多いとここねが助言。高級レストランなので従業員もそれに慣れているのでしょう。生の声を聞けてあまねもテンションが益々上がります。
その後もレッスンは続き、ここねは全問正解。これにはあまねも大いに感心。っていうかその棒問題の数だけ用意したのかよ。9×3で27個。自腹なのかなぁ、これ。クオリティに手を抜かない子だ。
対してゆいとらんは全問不正解。逆にこれはこれで凄い。マナーわかんないときはマナーわかる人の真似をするといいよ。案の定な展開にため息をこぼすあまね。
そこにマリーが帰ってきます。すっかり2人はマナー恐怖症。ここねがフォローしようとしたところであまねが追い打ち。気分転換とばかりにドレス選びを提案するマリー。ドレスコードもマナー。
ブンドル団アジト。
失敗続きのナルシストル―に苛立ちを覚えるセクレトルー。挨拶すらなしでやってくる彼に小言が飛びます。意に介さない彼を罠にかけて憂さ晴らし。お互いに険悪になると不承不承のままいつものポーズ。息があってない。マナー違反。
②思いやりのキャッチボール(のつもりはないが、キャッチしてる)
洋服店。ここでもマナー本を広げるあまね。
オシャレに興味があるここねはテンションアゲアゲ。様々な商品に目移りしながらうっとり。彼女の意外な一面に関心を持つあまね。視聴者にはお馴染みの光景でも付き合いが浅いあまねには新鮮な姿。パムパムが補足を加えます。今回次回と対人関係方面ですり合わせしていく流れ。
みんなでドレスを選んでいると、ゆいがここねに話しかけます。両親と会えたらお礼を言わなきゃ。ところが海外出張で不在。お礼は自分から伝えておく。ゆいはここねの手を握るとお礼を言います。ちょっと驚いて固まってるのが彼女らしい。作画の稲上さんの絵って独特の味わいあるよね。
パンダの着ぐるみみたいな服を着るらん。そんな格好で高級レストランはねーだろ……とマジレスするあまねの横で「すっごく可愛い♪」と感激するここね。あ、すいません、この子パンダ好きなのでパンダが絡むと思考力が50%くらい下がるんです。
とはいえその服だと食事しずらいとやんわり却下。食事するときのことを考えた服装がいいと至極真っ当にアドバイス。飴とムチというか、あまねがまずマニュアル的に説明して、ここねが現実的な妥協案を出す感じ。TPOは押さえつつ肩肘張らない楽しい食事を楽しむ。それが本作のモットー。
思いやりこそマナー。そのマナーが返報性の原理によって拡大され、同調圧力によって強化され、謎のコンテクストに昇華されるの面白いよね。昔、どうしても納得のいかない書類にハンコを逆さまにして押した同僚がいました。言いたいことはわかるけどそうじゃねーだろ感。お辞儀するようにハンコを押すとかは流石に見たことはないけど、ハンコで意思疎通しようとするのほんと意味不明で面白い。もういっそLINEスタンプみたいなの押したらいいんじゃね? そういうところで適応しようとするな感。こうやってガラパゴス化していくんだなって、私は学びました。
そんなここねの言葉が刺さるあまね。マナーもまたご飯を笑顔にするため。そう捉えればマナーも頑張れそうと話すゆい。パンダの服はダメでもアクセサリーに落とし込めばOK。あまねに合うドレスも見繕ってあげます。ところでマリちゃんは? 時々すげーデフォルメされるな、ゆいの顔。
なんか大量の荷物持ってました。ちなみにレンタル衣装らしい。
帰り道。
ここねと一緒になったあまねはお礼が言いたいと切り出します。やり方にとらわれてふたりを危うくマナー嫌いにさせてしまうところだったと反省。思いやりこそマナー、今の私に必要な言葉だ。この子の自分の誤りを認める度量は素晴らしい。正しいことを正しいこととして行動できる。だからこそプレシャスの問いかけにも真っ直ぐに答えたのだと思う。けどその素直さはある種の厳しさでもある。それが本人も気づかない形で周囲にも適用されている。人は良くも悪くも自分の世界観で生きているからね。
両親の受け売りだと答えるここね。ご両親はお忙しそうだね。その言葉に静かに頷いていると「だが離れていてもここねはご両親から大切なものをちゃんと受け取っている」と思わぬ言葉が返ってきます。視線を返すとそこには正面から自分を見るあまねの姿。このシーンは彼女たちの心根、在り方、向き合い方が綺麗に出ていますね。
「おかげで今日は勉強になったよ」
これからは私も思いやりという言葉を大切に……
「ありがとう!」
えっ? 思わぬ反応に今度はあまねが戸惑います。付き合い浅いからわかりにくいと思うけど、ここねって時々こうなるから覚えておいて。あまねは内部処理したものをそのままアウトプットするタイプだと思うけど、ここねは内部処理の過程が見えにくいから前後の言動に温度差がある。
轟さん。乗っていく?とここねが誘うと近いので大丈夫と辞退。「じゃあ、また明日」とここねは人が変わったようにフレンドリーに呼びかけながら去っていきます。その様子に呆気にとられるあまね。いつの間にか琴線に触れて、いつの間にか距離が縮まってる。ここねってそういう子。
③湖畔のレストランで優雅にピクニック
ドレスアップ。ゆいは和装風ドレス。らんは中華風。あまねは淑女風。ここねはアイドル風? マリーはスーツ姿。オネェキャラって何でも卒なくこなすよな。
すぐに案内の人がやってきます。っていうかこの店、店内に噴水があるのかよ。らん周り見すぎ。奥に行くと食事を楽しんでいる人たちの声が聞こえてきます。レシピッピも発生し、いつもの飲食店と同じ雰囲気。緊張が和らぎます。彼女たちとは別にマリーは誰かを待っている様子。
ナルシストル―が襲撃。
「待て!」「うん?」。いやだからさぁ、弁当箱改良する前にやるべきことがあるんじゃない? あと何か拓海もいました。何でコソコソ隠れてるんだよ。
「みなさん準備はよろしくて?」
「もちろんですわ!」
そのマナー何?
マナーにはマナーで。謎のマナー対決開始。こういうプロレス理論好き。
とは言ってもやることはいつもの物理。今回は初手1000キロカロリー。不発。バリカッターもノーダメ。防御に秀でたウバウゾー。ブラペが参戦。その隙を逃さずブーケで追撃。
ナルシストル―に注意が向いた隙に触手が。お姫様×触手。ほお、東堂いづみやるじゃん。しかし放送コードに引っかかるのでスパイシーがブロック。制作会社だって守らなきゃいけないマナーがある。体勢を立て直して一斉にウバウゾーを攻撃。胴体の防御性能は高いけど間髪入れずに攻撃し続ければそこまで厄介ではない。
そんなわけでプレシャスとヤムヤムとブラペが頑張っている間、スパイシーとフィナーレは大事なお話モード。これは初代から続くプリキュアの伝統的マナーであり聖域。邪魔することは許されません。
昨日の話の続き。どうして「ありがとう」と? 真顔で訊ねるフィナーレ。なんていうか彼女は言葉と言葉を1:1で擦り合わせようとする印象を受けます。矛盾した生き方ができないタイプだな。それは見ててわかる。
嬉しかったから。自分が気づいていなかったことを気づかせてくれたことに。だから十分思いやりがある。その答えに納得。その間、敵を引き付けていた3人は肩で息をしながらへばってました。お疲れ様。話終わったんで仕事あがっていいよ。
アイコンタクト。プレスで攻撃を無効化し、お姫様ビームで消し炭に。毎週スカートからのぞく御御足を堪能できる神アニメはここです。
あまねの兄たちがレストランに到着。
ここねにお願いして追加で招待したと明かすマリー。昨日の大量の借り物はコレ。遅れて拓海も。悪態を吐こうとしてゆいのドレス姿に見惚れます。素直にゲロっちまった方が楽じゃないかな。それともツンデレ路線でも狙ってるのか。
席につくとマナー講座で学んだとおりにナプキンを膝の上に置きます。食べ方もバッチリ。味もバッチリ。そんな彼女たちの姿にちびっこが憧れます。お城の舞踏会みたい。だったら踊りましょう。突然何言い出すんだ。
しかしそこは高級レストラン。従業員も融通がきく。湖畔のランチでピクニック気分。期せずしてここねのいつかの妄想が現実化。食後のダンスタイム。
OPもそうだけど拓海とらんって結構似合ってると思う。逆NTR路線やってみない? 兄たちは流石妹の扱いをわかってる。マリーが上手く取り計らってパートナーに。これ貸しだからな。
回り回って、巡り合って、ここねとあまねは手を取り合います。
④次回予告
プリキュアワッショイはマナー。
○トピック
突発の仕事でも段取り良く対応できるあまねはデキる妹。
似ているようで違うあまねとここねのエピソード。
あまねもここねも形から入る感がありますが、ここねはどちらかというと自分の世界に浸る傾向が強いのでアクションとしては弱め。この感想で陰キャ陰キャ言いまくってますが、彼女が何で陰キャかと言えば本質的にここねは自分を見ているからです。外から吸収したものを一旦自分の中で咀嚼して世界観として作るというか、外の世界との間にワンクッションある感じ。だから彼女が感銘を受けたときなんかはじっくり自分の中に溶け込ませていくような描写が多く、リアクションは控えめ。自己完結しがちなので言動に飛躍があります。
対してあまねは行動型でこれが良い、これをしようと思えば実際に働きかけて理想を現実に換えていく行動派。だから生徒会長もやるし、忙しい方が性に合っているというのも意欲と行動が一致していると理解できます。自分に正直な生き方をしているから人に対しても正直。橋の上でここねの瞳に映る彼女の姿はそれを雄弁に語っています。どちらも真面目な印象のあるふたりですが、その内実はかなり違う。
新規メンバーであるあまねの目を通して改めてここねがどういう子か、またふたりを対比させることでそのコントラストを印象づけているのは手堅い。丁寧にじっくり人物像を描く本作らしいエピソードです。その人がどんな人間であるか知りたければ、本人に語ってもらうより人をぶつけた方が手っ取り早い。そのときに何をし、何を思い、何を話すかで人とナリが見えてくる。無論それもまた一面でしかないけど、そこでしか見えないものもある。
次回は一悶着ありそうならんのエピソード。お前キャラもそうだけど話も癖あるよな。
①あまねの個人レッスン
冒頭挨拶もあまね加入。
みんなでランチを食べていると遅れてあまねがやってきます。生徒会で多忙でもそれが性に合っていると本人は充実。
全員集まったところでここねがみんなをレストランに招待。彼女の親が経営するレストラン「デュ・ラク」はおいしーなタウンでも指折りの高級店。ゆい達も憧れのレストランに行けるなんて夢みたい♪とうっとり。当然一も二もなく承諾。あまねがサンドイッチ食べたときの猫みたいな口元可愛い。そういう食べ方するのか。
定食を食べ終えたゆいはまだ物足りないらしく定食をおかわりすると言い出します。そのセリフに驚愕するあまね。さらにらんもソフトクリームへの謎要求を始めます。脳内快楽物質がドバドバ出てそうな顔で浸る2人。ここねは慣れているので気にしません。
異様な光景に危機感を覚えるあまね。このままでは高級レストランで粗相しかねない。いや流石に彼女らだってTPOをわき……まえてるイメージがまるで湧かない。
急用を思い出したと言うとそそくさと離席するあまね。彼女が向かった先は図書館。マナー本を読みふけります。これは愉快なことが起こりそうな予感。
OPは3人目のシルエットがシナモンに。
なごみ亭の休憩時間を利用してあまねがマナー講師に。
いともたやすく行われるえげつない行為。黒髪ロング前髪ぱっつん眼鏡とかいう属性の詰め合わせ。なるほどね。君はこうやって兄たちをたぶらかしているわけだ。なんてあざとい妹。これが果彩流の人心掌握術。
尻込みするらん。ゆいは「いただきます」「ごちそうさま」とかもマナーだよね?と質問。
「ああ、だが今回はもっと上級のMannerだ!」
やだ、この子面白い。おもしれー女まで出来るとか多芸だな。
そんなに片肘張らなくても……と苦笑いするここね。そもそも彼女の親の店なので彼女がいくつかの留意点をあげればいいのでは? しかしあまねは構わずにマナー講座を進めます。アシスタント(妖精)もスタンバイ。やだこの子段取りまで完璧。
「それではマナー問題レッスン1!」
正しいナプキンの使い方は? 分かっているであろうここねは敢えて沈黙。回答は妖精のイラストが描かれている棒を使って一斉に挙手。これわざわざ作ったの? 下準備が丁寧すぎる。以前ゆい達だけに難しいテストを用意してたし芸が細かいのは本人の生真面目さか。本人もなりきってるしあらゆるシチュエーションに完璧に応えてくれそう。
正解は膝の上に置く。当然ここねは正解。続いてレッスン2。
お店の人を呼ぶときは? 無言で手を上げる。言葉でも呼ぶ。これもここねだけが正解。庶民のワイ、ブザーを探してしまいそう。呼ばなくても店の人が先に気づいてくれることも多いとここねが助言。高級レストランなので従業員もそれに慣れているのでしょう。生の声を聞けてあまねもテンションが益々上がります。
その後もレッスンは続き、ここねは全問正解。これにはあまねも大いに感心。っていうかその棒問題の数だけ用意したのかよ。9×3で27個。自腹なのかなぁ、これ。クオリティに手を抜かない子だ。
対してゆいとらんは全問不正解。逆にこれはこれで凄い。マナーわかんないときはマナーわかる人の真似をするといいよ。案の定な展開にため息をこぼすあまね。
そこにマリーが帰ってきます。すっかり2人はマナー恐怖症。ここねがフォローしようとしたところであまねが追い打ち。気分転換とばかりにドレス選びを提案するマリー。ドレスコードもマナー。
ブンドル団アジト。
失敗続きのナルシストル―に苛立ちを覚えるセクレトルー。挨拶すらなしでやってくる彼に小言が飛びます。意に介さない彼を罠にかけて憂さ晴らし。お互いに険悪になると不承不承のままいつものポーズ。息があってない。マナー違反。
②思いやりのキャッチボール(のつもりはないが、キャッチしてる)
洋服店。ここでもマナー本を広げるあまね。
オシャレに興味があるここねはテンションアゲアゲ。様々な商品に目移りしながらうっとり。彼女の意外な一面に関心を持つあまね。視聴者にはお馴染みの光景でも付き合いが浅いあまねには新鮮な姿。パムパムが補足を加えます。今回次回と対人関係方面ですり合わせしていく流れ。
みんなでドレスを選んでいると、ゆいがここねに話しかけます。両親と会えたらお礼を言わなきゃ。ところが海外出張で不在。お礼は自分から伝えておく。ゆいはここねの手を握るとお礼を言います。ちょっと驚いて固まってるのが彼女らしい。作画の稲上さんの絵って独特の味わいあるよね。
パンダの着ぐるみみたいな服を着るらん。そんな格好で高級レストランはねーだろ……とマジレスするあまねの横で「すっごく可愛い♪」と感激するここね。あ、すいません、この子パンダ好きなのでパンダが絡むと思考力が50%くらい下がるんです。
とはいえその服だと食事しずらいとやんわり却下。食事するときのことを考えた服装がいいと至極真っ当にアドバイス。飴とムチというか、あまねがまずマニュアル的に説明して、ここねが現実的な妥協案を出す感じ。TPOは押さえつつ肩肘張らない楽しい食事を楽しむ。それが本作のモットー。
思いやりこそマナー。そのマナーが返報性の原理によって拡大され、同調圧力によって強化され、謎のコンテクストに昇華されるの面白いよね。昔、どうしても納得のいかない書類にハンコを逆さまにして押した同僚がいました。言いたいことはわかるけどそうじゃねーだろ感。お辞儀するようにハンコを押すとかは流石に見たことはないけど、ハンコで意思疎通しようとするのほんと意味不明で面白い。もういっそLINEスタンプみたいなの押したらいいんじゃね? そういうところで適応しようとするな感。こうやってガラパゴス化していくんだなって、私は学びました。
そんなここねの言葉が刺さるあまね。マナーもまたご飯を笑顔にするため。そう捉えればマナーも頑張れそうと話すゆい。パンダの服はダメでもアクセサリーに落とし込めばOK。あまねに合うドレスも見繕ってあげます。ところでマリちゃんは? 時々すげーデフォルメされるな、ゆいの顔。
なんか大量の荷物持ってました。ちなみにレンタル衣装らしい。
帰り道。
ここねと一緒になったあまねはお礼が言いたいと切り出します。やり方にとらわれてふたりを危うくマナー嫌いにさせてしまうところだったと反省。思いやりこそマナー、今の私に必要な言葉だ。この子の自分の誤りを認める度量は素晴らしい。正しいことを正しいこととして行動できる。だからこそプレシャスの問いかけにも真っ直ぐに答えたのだと思う。けどその素直さはある種の厳しさでもある。それが本人も気づかない形で周囲にも適用されている。人は良くも悪くも自分の世界観で生きているからね。
両親の受け売りだと答えるここね。ご両親はお忙しそうだね。その言葉に静かに頷いていると「だが離れていてもここねはご両親から大切なものをちゃんと受け取っている」と思わぬ言葉が返ってきます。視線を返すとそこには正面から自分を見るあまねの姿。このシーンは彼女たちの心根、在り方、向き合い方が綺麗に出ていますね。
「おかげで今日は勉強になったよ」
これからは私も思いやりという言葉を大切に……
「ありがとう!」
えっ? 思わぬ反応に今度はあまねが戸惑います。付き合い浅いからわかりにくいと思うけど、ここねって時々こうなるから覚えておいて。あまねは内部処理したものをそのままアウトプットするタイプだと思うけど、ここねは内部処理の過程が見えにくいから前後の言動に温度差がある。
轟さん。乗っていく?とここねが誘うと近いので大丈夫と辞退。「じゃあ、また明日」とここねは人が変わったようにフレンドリーに呼びかけながら去っていきます。その様子に呆気にとられるあまね。いつの間にか琴線に触れて、いつの間にか距離が縮まってる。ここねってそういう子。
③湖畔のレストランで優雅にピクニック
ドレスアップ。ゆいは和装風ドレス。らんは中華風。あまねは淑女風。ここねはアイドル風? マリーはスーツ姿。オネェキャラって何でも卒なくこなすよな。
すぐに案内の人がやってきます。っていうかこの店、店内に噴水があるのかよ。らん周り見すぎ。奥に行くと食事を楽しんでいる人たちの声が聞こえてきます。レシピッピも発生し、いつもの飲食店と同じ雰囲気。緊張が和らぎます。彼女たちとは別にマリーは誰かを待っている様子。
ナルシストル―が襲撃。
「待て!」「うん?」。いやだからさぁ、弁当箱改良する前にやるべきことがあるんじゃない? あと何か拓海もいました。何でコソコソ隠れてるんだよ。
「みなさん準備はよろしくて?」
「もちろんですわ!」
そのマナー何?
マナーにはマナーで。謎のマナー対決開始。こういうプロレス理論好き。
とは言ってもやることはいつもの物理。今回は初手1000キロカロリー。不発。バリカッターもノーダメ。防御に秀でたウバウゾー。ブラペが参戦。その隙を逃さずブーケで追撃。
ナルシストル―に注意が向いた隙に触手が。お姫様×触手。ほお、東堂いづみやるじゃん。しかし放送コードに引っかかるのでスパイシーがブロック。制作会社だって守らなきゃいけないマナーがある。体勢を立て直して一斉にウバウゾーを攻撃。胴体の防御性能は高いけど間髪入れずに攻撃し続ければそこまで厄介ではない。
そんなわけでプレシャスとヤムヤムとブラペが頑張っている間、スパイシーとフィナーレは大事なお話モード。これは初代から続くプリキュアの伝統的マナーであり聖域。邪魔することは許されません。
昨日の話の続き。どうして「ありがとう」と? 真顔で訊ねるフィナーレ。なんていうか彼女は言葉と言葉を1:1で擦り合わせようとする印象を受けます。矛盾した生き方ができないタイプだな。それは見ててわかる。
嬉しかったから。自分が気づいていなかったことを気づかせてくれたことに。だから十分思いやりがある。その答えに納得。その間、敵を引き付けていた3人は肩で息をしながらへばってました。お疲れ様。話終わったんで仕事あがっていいよ。
アイコンタクト。プレスで攻撃を無効化し、お姫様ビームで消し炭に。毎週スカートからのぞく御御足を堪能できる神アニメはここです。
あまねの兄たちがレストランに到着。
ここねにお願いして追加で招待したと明かすマリー。昨日の大量の借り物はコレ。遅れて拓海も。悪態を吐こうとしてゆいのドレス姿に見惚れます。素直にゲロっちまった方が楽じゃないかな。それともツンデレ路線でも狙ってるのか。
席につくとマナー講座で学んだとおりにナプキンを膝の上に置きます。食べ方もバッチリ。味もバッチリ。そんな彼女たちの姿にちびっこが憧れます。お城の舞踏会みたい。だったら踊りましょう。突然何言い出すんだ。
しかしそこは高級レストラン。従業員も融通がきく。湖畔のランチでピクニック気分。期せずしてここねのいつかの妄想が現実化。食後のダンスタイム。
OPもそうだけど拓海とらんって結構似合ってると思う。逆NTR路線やってみない? 兄たちは流石妹の扱いをわかってる。マリーが上手く取り計らってパートナーに。これ貸しだからな。
回り回って、巡り合って、ここねとあまねは手を取り合います。
④次回予告
プリキュアワッショイはマナー。
○トピック
突発の仕事でも段取り良く対応できるあまねはデキる妹。
似ているようで違うあまねとここねのエピソード。
あまねもここねも形から入る感がありますが、ここねはどちらかというと自分の世界に浸る傾向が強いのでアクションとしては弱め。この感想で陰キャ陰キャ言いまくってますが、彼女が何で陰キャかと言えば本質的にここねは自分を見ているからです。外から吸収したものを一旦自分の中で咀嚼して世界観として作るというか、外の世界との間にワンクッションある感じ。だから彼女が感銘を受けたときなんかはじっくり自分の中に溶け込ませていくような描写が多く、リアクションは控えめ。自己完結しがちなので言動に飛躍があります。
対してあまねは行動型でこれが良い、これをしようと思えば実際に働きかけて理想を現実に換えていく行動派。だから生徒会長もやるし、忙しい方が性に合っているというのも意欲と行動が一致していると理解できます。自分に正直な生き方をしているから人に対しても正直。橋の上でここねの瞳に映る彼女の姿はそれを雄弁に語っています。どちらも真面目な印象のあるふたりですが、その内実はかなり違う。
新規メンバーであるあまねの目を通して改めてここねがどういう子か、またふたりを対比させることでそのコントラストを印象づけているのは手堅い。丁寧にじっくり人物像を描く本作らしいエピソードです。その人がどんな人間であるか知りたければ、本人に語ってもらうより人をぶつけた方が手っ取り早い。そのときに何をし、何を思い、何を話すかで人とナリが見えてくる。無論それもまた一面でしかないけど、そこでしか見えないものもある。
次回は一悶着ありそうならんのエピソード。お前キャラもそうだけど話も癖あるよな。
第19話「みんなでデコレーション!お兄さんへの贈りもの」
○今週のメニュー
①歓迎会
白玉入りフルーツポンチの出来上がり。あまね歓迎会開催。
もちろんグラスも贈呈。在庫何個あるんだろ。さらにゆい達からはコスメを進呈。税込み1,738円。容赦のない新商品投入。気さくに名前でいいし敬語も気にしなくていいと話すあまね。毎回ここねの呼び方可愛い。
いつもの雰囲気を取り戻しつつ、仕事もこなす。クッキングダムへの報告。
OPはあまね追加。中盤がガラっとしているので再追加ありそう。
あまねがブンドル団に利用されていたのは苦い経験だったものの、裏返せば情報源でもある。アジトはクッキングダムともおいしーなタウンとも違う異空間にある。ゲートはランダムのため出入り口を特定することは困難。その事実だけでも収穫。マリーの肩書は探索隊隊長。引き続き調査を継続。部下いるんですかねぇ?
通信を終えると、あまねは以前盗まれたときはどうやってレシピボンを取り戻したのかと訊ねます。ん、初耳だな。どうやらレシピボンが盗まれたのは今回が初めてではないらしい。警備ザルだな。犯人はシナモンというクックファイター。身内じゃねーのかよ。あの親父結構やらかした感じなのか。逃亡したあげく現地で女と子ども作ったとかなかなかやるじゃねーか。
レシピボンはすぐ見つかったと話すマリー。しかしあまねはシナモンに心当たりがありません。彼女が聞いているのは過去の件もブンドル団だったということ。その話にマリーは動揺。どうやら彼はシナモンを犯人だと思っていたようです。少なくともクッキングダム側はそういう認識か。となるとシナモン(=門平?)は半ば追放されたような形でこっちに来たと考えられるか。ここ情報量が多いわりに唐突に開示されたから初見で混乱した。
学校。
生徒会室から出てくるあまねを発見。生徒会長の件は続投することで決着。改めてゆい達に感謝するあまね。照れながらもあまねちゃんが頑張ったおかげだと答えると表情が綻びます。ちなみに彼女は拓海と同じ3年生。普通にゆいがタメ口で話していますが、こういうフレンドリーさも彼女にとっては新鮮で、また他の人とは違う関係性であることが伺えます。穿った言い方をするならゆい達の前で片肘を張る必要はない。彼女達はあまねの頑張りをちゃんと見ている。ところでこの学校の夏服ってガラっと雰囲気変わるよね。
一緒に下校しながらあまねは兄の誕生日が近くケーキを用意する予定だと話します。そのアイデアに同意しつつもケーキにも色んな美味しいがあるから迷っちゃいそうと答えるゆい。まさにそれ。懐から例のコスメを取り出すと(でけーなオイ)自分一人で考えるより一緒に考えてもらえたらと協力を打診します。前回気を張っていたのが嘘のように柔らかくなってますね。
「閃いた~!」「もう!?」。デコレーションケーキを提案。
②あん・みつ・姫
というわけでみんなに誕生日のお手伝いをしようと提案するゆい。二つ返事でOK。
スポンジは用意するのでみんなでデコレーションしよう。ゆあん兄さんはチョコクリーム、みつき兄さんは生クリームが好きだから用意するケーキは2つ。するとレシピッピ、パムパム、メンメンがそれぞれ主人のセンスを褒め称え合います。コメコメもゆいを推薦。話が盛り上がったところでマリーが妥協案。2チームに分かれてケーキを作ろう。それを聞いた妖精たちは競争心に燃えます。誕生日ケーキコンペティション開催の流れ。チーム分けはグーパー。
ブンドル団アジト。
プリキュアが増えてもこちらは相変わらず。増員はないんだろうか。
果彩宅でケーキ作り。色とりどりの食材が並びます。
チーム分けはゆい&らんがチョコクリーム担当。あまね&ここねが生クリーム担当。審査員であるマリーがゴングを鳴らしてスタート。色んな意味で用意がいいな、こいつら。
目の前のフルーツに目移りしていると、らんがごま団子を取り出します。デコレーションに加えるつもりだったようですが、難しい?と今更のように言うらん。おやつでよくない? 審査員曰く食材の持ち込みもOK。
対して生クリーム班は、あまねがイラストで完成形を情報共有。段取りいいな。実際に使うフルーツは君と一緒に相談したい。はい落ちた。陰キャちょろイン好感度アップ。ラズベリーを提案。サクサク進むこちらとは対照的にチョコクリーム班はつまみ食い。もういっそごま団子出そうぜ。
なお当然のことながらキッチンは立入禁止。
様子が気になるゆあんを止めるみつき。可愛い妹の頼みとあれば従うしかないと残念そうに引き下がります。こいつら妹のことだったらトコトン甘そう。
ケーキ作りはスポンジにクリームを塗ってベースは完成。
双子と言えども好みが違うと感心していると、あまねがエピソードを紹介。子どもの頃はケーキが一つだったので大ゲンカになったことがある。それ以来兄たちの誕生日ケーキは2つ用意することに。うん、その話はどうでもいいけど、視線の移し方とか表情の変化とか、あまねが可愛いことはわかった(話聞け)。やっぱこの子、美人だな。作画によって丸っこくなるときもあるけど、それはそれで可愛い。
噂をすれば兄から休憩タイムの打診。
リビングで寛いでいると、ケーキの完成が楽しみだとゆあん。みつきが嗜めるも時すでに遅し。覗くなんて無粋!と抗議するあまねをよそに、甘い香りとキッチン占拠から想像したまで、と推理を披露するゆあん。妹からかうの好きそう。隣りに座っているみつきも似たりよったりな様子。あまねってゆあんの話し方がちょっと伝染ってるんだろうね。物腰の柔らかさとかはみつき譲りなんだろうけど。こうして見るとこの3人はやっぱり兄妹って感じがする。
「も~!」
サプライズがご破産になった上に、友人にそんな様子を見られたあまねはむくれます。これは時々からかってリアクションを楽しむのが大正解。俺の妹が可愛すぎて家から出たくない。彼女なんて作ったら妹と居る時間が減っちゃうだろ。この兄弟の共通見解。
ケーキ屋を見つけたナルシストル―が強奪。
ケーキの思い出を奪われた兄弟に異変。たちまちチョコクリーム派と生クリーム派で対立。今までは思い出を忘れた程度の演出でしたが、こうして関係性にまで変化を与えるとなるとかなり面倒な被害。中盤プリキュア加入チュートリアルとしてはわかりやすい。あまねも当事者として危機感を抱きます。
ナルシストルー発見。「うん」じゃねーよ。レシピッピ回収したならさっさと撤収しろよ。なんでトコトコ歩いてるんだよオメーはよ。プリキュア面するあまねに憎まれ口を叩くも同じ精神攻撃は食わない。
3+1変身。新キャラ強化月間。BGMのムードが全く違うのでフィナーレは特別感ある。和・洋・中・お姫様だもんな。一人だけ世界観違う。変身前の前髪についている黄色いアレなんだよ?って思ってたけど変身後のティアラから逆算したデザインかな。
ウバウゾーの射撃をバリカッターで相殺。隙を見逃さずプレスで挟み込んで羽を粉砕。慣れた連携にフィナーレも感心。スパイシーとヤムヤムはバディ感ある。ふたりに続けとプレシャスも飛び込みますがこちらは捕まってふるいにかけられてしまいます。
どこからともなくブラペが駆けつけ加勢。しかしそれよりも先にフィナーレが救出。ブラペの存在意義。お前イイトコねぇなぁ。そんな事より、フィナーレのくるぶしに目線が行く。靴のデザインとしてはヤムヤムと大差はないですがバレリーナをモチーフにしているのでちょっとオシャレ感がある。
お姫様がお姫様だっこしてあげるのはプリキュア的にはよくあること。
お互い初見でちょっと警戒。
それはそれとしてウバウゾー優先。やはりブラペにシナモンを重ねて見るマリー。どうもこちらは単純な助っ人枠というより、マリーを深掘りするためのキッカケ的な意味合いがありそうです。
「プリキュア・フィナーレ・ブーケ!」
フィナーレのスキル技。こちらは最初から専用武器持ちのためか即撃ち的な運用。相変わらずポーズがカッコいい。バリカッターと被ってますがあちらはクイックドローで差別化。どの道パワーと衝撃力は1000キロカロリーが圧倒。
トドメは当然お姫様ビーム。先週のバンクをアホほど見たせいか曲と映像が刷り込まれてて、両手を広げたときのファンファーレがないと物足りない(初見映像が無い分短縮されているため編曲も変わっている)。この必殺技BGM含めてほんとフィナーレ感ある。
仕事が終わったのでお互い無視して撤収。ブラペは内心自己紹介したかったかもしれない。代わってマリーが呼び止めます。シナモンと関係が? あの人に謝りたい。勘違いして距離を取ってしまった的なやつかな。ブラペは(本当に)心当たりがないので関係がないと断って退場。次に父親と話すときはちゃんと根掘り葉掘り聞いた方がいい。
ケーキの完成。マジでごま団子ぶち込みやがった。
実は妖精組でもケーキを作ってました。パフェのレシピッピ(こいつ名前長くなるからパフェッピでいいかな)があまねに勝手にプレゼント。みんなへのプレゼントだ!と訂正するパムパム。
賑やかな面々に向かって、あまねが一呼吸。みなの注目が集まったところで
「ありがとう。みんな」
そろそろお兄さん達を呼ぼう。
「ああ」
こうして兄の誕生日とともにあまねに日常が戻ってきます。
③次回予告
黒髪ロング前髪ぱっつん眼鏡。こいつわかってやがる。
○トピック
家ではしっかり妹してるあまねはパ(ー)フェ(クト)
堕落。
なにが「ジェントルに」だよ。ただの萌えキャラじゃねーか。本当にありがとうございました。気さくに「兄さん」呼びしてくる妹とか強すぎる。
閑話休題。
あまねが日常を取り戻すエピソード。彼女は贖罪キャラではないし、被害者(復讐者)ポジでもないので本来の日常が戻ってきたことが印象付けられています。初登場時はゆあんのキャラが濃かったですが、慣れてきたのと3兄妹が並んでいると会話の不自然さも減るのでこれはこれでバランスが取れてくるように思えるから不思議。誕生日祝いにケーキを作るのも兄妹の仲の良さを自然にアピールできるので無駄がない。外(学校)ではキリっとした生徒会長だけど、家では妹しているあまねは親しみやすい。
と同時にマリーとシナモンとの関係がほのめかされ、次の舞台の用意が着々と進行。
冒頭でも触れたようにレシピボンが過去にも盗まれたこと、ブンドル団が関わっていたが、そこにシナモンも加わり話がこじれた様子。この点でもあまねの「過去は変えられない」は作品全体としても意味を持つのだろうと推測されます。シナモン=門平とした場合、彼が出奔したのが20年前なのでおそらくそこが起点。ゆい達からしたら生まれる前の話。マリーはマリーで背負わなければならない過去がある。すまんな、拓海。お前ゆいと恋愛フラグ立ててる暇ねーわ。
そんなわけで相変わらずクッキングダム側のきな臭さを匂わせながら物語は平常運転。
①歓迎会
白玉入りフルーツポンチの出来上がり。あまね歓迎会開催。
もちろんグラスも贈呈。在庫何個あるんだろ。さらにゆい達からはコスメを進呈。税込み1,738円。容赦のない新商品投入。気さくに名前でいいし敬語も気にしなくていいと話すあまね。毎回ここねの呼び方可愛い。
いつもの雰囲気を取り戻しつつ、仕事もこなす。クッキングダムへの報告。
OPはあまね追加。中盤がガラっとしているので再追加ありそう。
あまねがブンドル団に利用されていたのは苦い経験だったものの、裏返せば情報源でもある。アジトはクッキングダムともおいしーなタウンとも違う異空間にある。ゲートはランダムのため出入り口を特定することは困難。その事実だけでも収穫。マリーの肩書は探索隊隊長。引き続き調査を継続。部下いるんですかねぇ?
通信を終えると、あまねは以前盗まれたときはどうやってレシピボンを取り戻したのかと訊ねます。ん、初耳だな。どうやらレシピボンが盗まれたのは今回が初めてではないらしい。警備ザルだな。犯人はシナモンというクックファイター。身内じゃねーのかよ。あの親父結構やらかした感じなのか。逃亡したあげく現地で女と子ども作ったとかなかなかやるじゃねーか。
レシピボンはすぐ見つかったと話すマリー。しかしあまねはシナモンに心当たりがありません。彼女が聞いているのは過去の件もブンドル団だったということ。その話にマリーは動揺。どうやら彼はシナモンを犯人だと思っていたようです。少なくともクッキングダム側はそういう認識か。となるとシナモン(=門平?)は半ば追放されたような形でこっちに来たと考えられるか。ここ情報量が多いわりに唐突に開示されたから初見で混乱した。
学校。
生徒会室から出てくるあまねを発見。生徒会長の件は続投することで決着。改めてゆい達に感謝するあまね。照れながらもあまねちゃんが頑張ったおかげだと答えると表情が綻びます。ちなみに彼女は拓海と同じ3年生。普通にゆいがタメ口で話していますが、こういうフレンドリーさも彼女にとっては新鮮で、また他の人とは違う関係性であることが伺えます。穿った言い方をするならゆい達の前で片肘を張る必要はない。彼女達はあまねの頑張りをちゃんと見ている。ところでこの学校の夏服ってガラっと雰囲気変わるよね。
一緒に下校しながらあまねは兄の誕生日が近くケーキを用意する予定だと話します。そのアイデアに同意しつつもケーキにも色んな美味しいがあるから迷っちゃいそうと答えるゆい。まさにそれ。懐から例のコスメを取り出すと(でけーなオイ)自分一人で考えるより一緒に考えてもらえたらと協力を打診します。前回気を張っていたのが嘘のように柔らかくなってますね。
「閃いた~!」「もう!?」。デコレーションケーキを提案。
②あん・みつ・姫
というわけでみんなに誕生日のお手伝いをしようと提案するゆい。二つ返事でOK。
スポンジは用意するのでみんなでデコレーションしよう。ゆあん兄さんはチョコクリーム、みつき兄さんは生クリームが好きだから用意するケーキは2つ。するとレシピッピ、パムパム、メンメンがそれぞれ主人のセンスを褒め称え合います。コメコメもゆいを推薦。話が盛り上がったところでマリーが妥協案。2チームに分かれてケーキを作ろう。それを聞いた妖精たちは競争心に燃えます。誕生日ケーキコンペティション開催の流れ。チーム分けはグーパー。
ブンドル団アジト。
プリキュアが増えてもこちらは相変わらず。増員はないんだろうか。
果彩宅でケーキ作り。色とりどりの食材が並びます。
チーム分けはゆい&らんがチョコクリーム担当。あまね&ここねが生クリーム担当。審査員であるマリーがゴングを鳴らしてスタート。色んな意味で用意がいいな、こいつら。
目の前のフルーツに目移りしていると、らんがごま団子を取り出します。デコレーションに加えるつもりだったようですが、難しい?と今更のように言うらん。おやつでよくない? 審査員曰く食材の持ち込みもOK。
対して生クリーム班は、あまねがイラストで完成形を情報共有。段取りいいな。実際に使うフルーツは君と一緒に相談したい。はい落ちた。陰キャちょろイン好感度アップ。ラズベリーを提案。サクサク進むこちらとは対照的にチョコクリーム班はつまみ食い。もういっそごま団子出そうぜ。
なお当然のことながらキッチンは立入禁止。
様子が気になるゆあんを止めるみつき。可愛い妹の頼みとあれば従うしかないと残念そうに引き下がります。こいつら妹のことだったらトコトン甘そう。
ケーキ作りはスポンジにクリームを塗ってベースは完成。
双子と言えども好みが違うと感心していると、あまねがエピソードを紹介。子どもの頃はケーキが一つだったので大ゲンカになったことがある。それ以来兄たちの誕生日ケーキは2つ用意することに。うん、その話はどうでもいいけど、視線の移し方とか表情の変化とか、あまねが可愛いことはわかった(話聞け)。やっぱこの子、美人だな。作画によって丸っこくなるときもあるけど、それはそれで可愛い。
噂をすれば兄から休憩タイムの打診。
リビングで寛いでいると、ケーキの完成が楽しみだとゆあん。みつきが嗜めるも時すでに遅し。覗くなんて無粋!と抗議するあまねをよそに、甘い香りとキッチン占拠から想像したまで、と推理を披露するゆあん。妹からかうの好きそう。隣りに座っているみつきも似たりよったりな様子。あまねってゆあんの話し方がちょっと伝染ってるんだろうね。物腰の柔らかさとかはみつき譲りなんだろうけど。こうして見るとこの3人はやっぱり兄妹って感じがする。
「も~!」
サプライズがご破産になった上に、友人にそんな様子を見られたあまねはむくれます。これは時々からかってリアクションを楽しむのが大正解。俺の妹が可愛すぎて家から出たくない。彼女なんて作ったら妹と居る時間が減っちゃうだろ。この兄弟の共通見解。
ケーキ屋を見つけたナルシストル―が強奪。
ケーキの思い出を奪われた兄弟に異変。たちまちチョコクリーム派と生クリーム派で対立。今までは思い出を忘れた程度の演出でしたが、こうして関係性にまで変化を与えるとなるとかなり面倒な被害。中盤プリキュア加入チュートリアルとしてはわかりやすい。あまねも当事者として危機感を抱きます。
ナルシストルー発見。「うん」じゃねーよ。レシピッピ回収したならさっさと撤収しろよ。なんでトコトコ歩いてるんだよオメーはよ。プリキュア面するあまねに憎まれ口を叩くも同じ精神攻撃は食わない。
3+1変身。新キャラ強化月間。BGMのムードが全く違うのでフィナーレは特別感ある。和・洋・中・お姫様だもんな。一人だけ世界観違う。変身前の前髪についている黄色いアレなんだよ?って思ってたけど変身後のティアラから逆算したデザインかな。
ウバウゾーの射撃をバリカッターで相殺。隙を見逃さずプレスで挟み込んで羽を粉砕。慣れた連携にフィナーレも感心。スパイシーとヤムヤムはバディ感ある。ふたりに続けとプレシャスも飛び込みますがこちらは捕まってふるいにかけられてしまいます。
どこからともなくブラペが駆けつけ加勢。しかしそれよりも先にフィナーレが救出。ブラペの存在意義。お前イイトコねぇなぁ。そんな事より、フィナーレのくるぶしに目線が行く。靴のデザインとしてはヤムヤムと大差はないですがバレリーナをモチーフにしているのでちょっとオシャレ感がある。
お姫様がお姫様だっこしてあげるのはプリキュア的にはよくあること。
お互い初見でちょっと警戒。
それはそれとしてウバウゾー優先。やはりブラペにシナモンを重ねて見るマリー。どうもこちらは単純な助っ人枠というより、マリーを深掘りするためのキッカケ的な意味合いがありそうです。
「プリキュア・フィナーレ・ブーケ!」
フィナーレのスキル技。こちらは最初から専用武器持ちのためか即撃ち的な運用。相変わらずポーズがカッコいい。バリカッターと被ってますがあちらはクイックドローで差別化。どの道パワーと衝撃力は1000キロカロリーが圧倒。
トドメは当然お姫様ビーム。先週のバンクをアホほど見たせいか曲と映像が刷り込まれてて、両手を広げたときのファンファーレがないと物足りない(初見映像が無い分短縮されているため編曲も変わっている)。この必殺技BGM含めてほんとフィナーレ感ある。
仕事が終わったのでお互い無視して撤収。ブラペは内心自己紹介したかったかもしれない。代わってマリーが呼び止めます。シナモンと関係が? あの人に謝りたい。勘違いして距離を取ってしまった的なやつかな。ブラペは(本当に)心当たりがないので関係がないと断って退場。次に父親と話すときはちゃんと根掘り葉掘り聞いた方がいい。
ケーキの完成。マジでごま団子ぶち込みやがった。
実は妖精組でもケーキを作ってました。パフェのレシピッピ(こいつ名前長くなるからパフェッピでいいかな)があまねに勝手にプレゼント。みんなへのプレゼントだ!と訂正するパムパム。
賑やかな面々に向かって、あまねが一呼吸。みなの注目が集まったところで
「ありがとう。みんな」
そろそろお兄さん達を呼ぼう。
「ああ」
こうして兄の誕生日とともにあまねに日常が戻ってきます。
③次回予告
黒髪ロング前髪ぱっつん眼鏡。こいつわかってやがる。
○トピック
家ではしっかり妹してるあまねはパ(ー)フェ(クト)
堕落。
なにが「ジェントルに」だよ。ただの萌えキャラじゃねーか。本当にありがとうございました。気さくに「兄さん」呼びしてくる妹とか強すぎる。
閑話休題。
あまねが日常を取り戻すエピソード。彼女は贖罪キャラではないし、被害者(復讐者)ポジでもないので本来の日常が戻ってきたことが印象付けられています。初登場時はゆあんのキャラが濃かったですが、慣れてきたのと3兄妹が並んでいると会話の不自然さも減るのでこれはこれでバランスが取れてくるように思えるから不思議。誕生日祝いにケーキを作るのも兄妹の仲の良さを自然にアピールできるので無駄がない。外(学校)ではキリっとした生徒会長だけど、家では妹しているあまねは親しみやすい。
と同時にマリーとシナモンとの関係がほのめかされ、次の舞台の用意が着々と進行。
冒頭でも触れたようにレシピボンが過去にも盗まれたこと、ブンドル団が関わっていたが、そこにシナモンも加わり話がこじれた様子。この点でもあまねの「過去は変えられない」は作品全体としても意味を持つのだろうと推測されます。シナモン=門平とした場合、彼が出奔したのが20年前なのでおそらくそこが起点。ゆい達からしたら生まれる前の話。マリーはマリーで背負わなければならない過去がある。すまんな、拓海。お前ゆいと恋愛フラグ立ててる暇ねーわ。
そんなわけで相変わらずクッキングダム側のきな臭さを匂わせながら物語は平常運転。
第18話「わたし、パフェになりたい!輝け!キュアフィナーレ!」
○今週のメニュー
①果彩あまね
辞退したあまねに理由を問うと店の中で話そうと促されます。ナルシストルーは引き続き滞在。次の狙いはパフェのレシピッピ。
店内ではほかほかハートが大量放出中。パフェのレシピッピがあまねに懐いているのを見て羨ましがるらん。彼女たちに懐いているレシピッピがいないのでレアケースなのかもしれない。メタ的にはエナジー妖精の代替でしょうが。
レシピッピにすら話しかけてもらえるような資格はない、と畏まるあまね。ジェントルーだったことと関係が? マリーが切り込むと多くのレシピッピと人を傷つけたと素直に話します。でもあれはジェントルーがしたことで、とゆいが擁護すると「わかってる!」と声を荒らげて遮ります。頭ではわかっていてもジェントルーが犯したことが自分の肌に染み付いているようで忘れられない。私は私を許せない。
生徒会長も自分に相応しくない。プリキュアはレシピッピを守れる唯一の存在。ほかほかハートはお料理への感謝の気持ちから生まれる。そんな神聖なものに私が相応しいはずがない。めっちゃ飲み込みが早い。君、逸材だよ。絶対プリキュアになるべき。てかもう外堀(CM)埋まってるから。スポンサーがガン見してるから。それはそれとして、やはり彼女は自分がそれに相応しいか、見合うかという観点で捉えています。より正確には在り方が高貴なんだと思います。それこそジェントルーの頃に優雅にジェントルに仕事がしたいと言ったように。
そんな風に背負い込む彼女を見て同情を強めるマリー。彼も共感する部分がある。
話し終えると、よかったらゆっくりしていってくれと席を立ちます。所作がお嬢様だよね、この子。
あまねさんはそれでいいの?と呼び止めるゆい。彼女のこういう表情珍しい。ゆいちゃんの絶望する表情とか見たくなっちゃうなぁ、グヘヘ。東堂いづみさんお願いしますよ、そういうの得意でしょ? 俺たちクズ仲間としてズッ友でいような。ゆいの問いかけに答えず席を離れるあまね。
入れ替わるように兄たちがお茶を持ってきます。妹の大声に驚いたものの、それに気を悪くするどころか心許せる友達がいて安心したと嬉しそうに語ります。
あまねって信者(取り巻きや腰巾着)はいても親友いなさそうだよね。もえは比較的対等に接しようとしている感はあるけど温度差がある。これはもえが恩義を感じているように、おそらくあまねの言動は彼女基準で当たり前のことをやって、それを周囲が有難がる、という構図が多そうに思えます。上述したようにあまねは高貴であると同時に孤高で心理的には人と距離感がある。兄たちから見てもあまねは悩んでいてもなかなか話してくれない。人一倍周囲の者を大事にするが頑固。この手の人はプライドが高く人に弱みを見せたくないというのもあるし、これくらいできて当然だという意識があります。自分の中に軸を持っている。だからそこから外れるような行動はしようとしない。それ故にジェントルーの行動は許せない。人やレシピッピを踏みにじったように自分も踏みにじっているから。この意味では潔癖とも言える。別な言い方をするならわかりやすい人。
生徒会長に立候補したときもみんなが笑顔になる学校を作りたいと本気で語っていたと頷くここね。「本気で」というところがポイント。誰から見てもブレない。これからも妹をよろしく、と軽い調子で話す兄たち。キワモノかと思いきや次回も続投するので意外と出番が多い。あとこいつら絶対シスコン。兄弟で会話するとき「最近あまねがさ~」みたいな会話絶対してる。
②パフェは笑顔
ナルシストルー再来。パフェのレシピッピを捕獲。ハートの結晶があまねを加護。
表に出て対峙するとしれっとした顔で俺様の大ファン?とのたまいます。ストーキングしているのお前なんだが。あまねも合流して役者が揃ったところでウバウゾー召喚。今回は完全合体。その姿に見覚えがあるあまね。彼女の心を見透かしたように揺さぶりをかけるナルシストルー。隙あらば精神攻撃。素材を再利用しているのをこうやって拾うの良いよね。
フィールド生成。しかしあまねも道連れにされ人質に。
いつものバリカッター。しかし今回は人質がいるので迂闊な攻撃は危険。習慣化しているせいでうっかり同じ行動を取ることをスリップと言います。ヒューマンエラーのもとだから気をつけようね。
隙を狙ってプレスで捕縛しようとするも簡単には通らない。思うように動けない上にウバウゾーは強化されていて厄介。本来こういうときこそブラペの出番のはずが生憎おつかい中(前回それで撤収してる)。肝心なときに使えない助っ人だな。身を守るだけでも精一杯のプリキュアを見たあまねは堪りかねたように叫びます。自分のせいで誰かが傷つくのはもう嫌。
ジェントルーだったくせに。さらに煽るナルシストルー。ジェントルーになった背景が一切説明されないのは後々説明されるのかもしれませんが、この問題(課題)に対して言い訳をさせないためでしょう。情状酌量や逃げ道を作った上でプリキュアになるなんてそんな甘え許さない。プリキュアに許された道は一つしかない。
「そのとおりだ……私はみんなを傷つけた。ずっとみんなを笑顔にしたいって思って生きてきたのに…」
ナルシストルーの言葉を認めるあまね。清廉というかストイックな中学生だな。この強度が今は彼女を何よりも束縛している。なお、キャラの区別化と文字色の都合で紫色を採用しています。
ウバウゾーは本気を出すと鍋で煮込んだ溶岩を噴出。地面を溶かすほどの熱量。容易に近づけない。するとマリーが激励。スパイシーが陣頭指揮を取ると作戦立案。即実行。
ウバウゾーの頭に蓋をして溶岩をせき止め。「シンデレラフィット!」。ここのしてやったり顔。シンデレラフィットはアパレル系で最近言われるようになった造語のようです。偶然ピッタリみたいな意。さらにバリカッターを麺のように伸ばしてぐるぐる巻に。こういう使い方もOK。ていうかこっちの使い方をするもんだと思ってた。必殺仕事人ポーズ。
プレシャスが取り付いてあまねを掴んでいる手を引き剥がそうとします。熱がるコメコメに謝りながら奮闘。私のためにケガをする必要はないと止めるあまね。しっかりプレシャスと呼んでいるのほんと飲み込み早いよね。めっちゃ長い説明文でも1回読んだだけで完璧に理解しそう。
「あまねさん、優しいね。だからこそジェントルーだったこと許せないんだよね」
こちらも超速理解。事の本質はあまね≠ジェントルーではなくあまね=ジェントルーだからこその悔恨。なら問うのは一つ。
「過去は変えられない。でも!」
「あまねさん、明日は…どんな自分になりたい?」
プリキュアの道も一つ。
「私は……私は! みんなを笑顔にできる…パフェのような人になりたい!」
前回冒頭で差し込まれた回想シーン。よくよく見ると指切りしているようにも見える。彼女の叫びとともに走るマリー。ウバウゾーに取りつくとこちょこちょしてプレシャスを援護。見事解放に成功。
蓋が弾け飛んで溶岩が落下。マリーのポケットから飛び出たハートが吸収して無力化。
光に包まれる中でかつての光景を思い出すあまね。店内に溢れるお客さんたちの満足げな声。あまねは兄たちに大きくなったらパフェになると言います。その言葉に喜ぶレシピッピ。小指を差し出したあまねは約束します。みんなを笑顔にできるパフェみたいな人に絶対になる。このときにほかほかハートが結晶化して例のハートに。
あまねはかつての自分の願いに呼びかけます。
「こんな私だが力を貸してくれないか?」
③ハートキュアウォッチ&ハートフルペンダントカバースペシャルセット(税込み11,550円)
値段高ぇ!? これがパフェたる高貴な者が持つに相応しい(財)力。
「私はもう目を逸らさない。自分の過去からも。自分の願いからも。そして……」
「お前たちの悪事からも!」
自分の変身アイテムが幼少の頃の自分の願いって強くない? めっちゃかっこいいんだけど。
「プリキュア! デリシャスタンバイ!」「パーティゴー!」
「フルーツ! フォビュラスオーダー!」
フォビュラスってあまり聞かない単語だけど、どんだけ凄いフルーツオーダーしてるんだよ。エナジー妖精はいませんがちゃんとエナジー補給。スカートが伸びて一気にプリンセス感。オーダーお姫様。派手な動きはなく着飾る変身シークエンス。「トッピング」「ブリリアント」「シャインモア」。スカートの裾持ってすっと回転するのお嬢様感あるよね。あと謎の光源。それパフェのレシピッピがスイッチ入れてるでしょ? ぜってーそうだわ。(弁当箱に閉じ込められてるけど)あいつはそういうことやる。
「ジェントルに! ゴージャスに! 咲き誇るスィートネス!」
「キュアフィナーレ!」
「食卓の最後をこの私が飾ろう!」
最後のポーズがちゃんとしてる。口調が偉そうだけどあまねなら許される。やっぱり性格は既得権益なんだよなぁ。
くるっと回って回避。プレシャスもそうだけど回る動作入るの好き。お姫様キックからのお姫様パンチ。お姫様払いで体勢を崩す。お姫様だから護身術(空手)もバッチリ。でも最大火力は1000キロカロリーパンチ。これの打撃力は頭ひとつ抜けてる。
お姫様専用武器クリーミーフルーレ(税込み5,060円)
原型はクリーム絞るためのアレ。ペストリーバッグ。無数の球を生成。手広げてときのふわってスカートひるがえってるのかっこいいよね。羽っぽいっていうか。髪の毛もそうだけどボリュームあると動きや静止したときに映える。パフェのレシピッピさん、あとでここの写真言い値で買うからよろしく。
「ブルーミン・ダンシンフルーツ!」
ポーズが超強そう。ミキサーと比べるとシルエットがシュッとしている分スマートに見える。
「プリキュア! デリシャスフィナーレ・ファンファーレ!」
主砲を中心に光弾がいくつも飛んでいく系の演出は私の世代だとメテオザッパーが原点。キュアドリームもフルーレ使って映画で似た演出の技使ってたけど、剣を振り下ろしてエネルギー弾打ち込む演出はこれが完成系だと思う。どうやってもかっこいいよね。発射直前のシーンをコマ送りで見るとフィナーレとハート(弾)がシルエットに切り替わって、フィナーレの目だけ浮かび上がる描き方してるのすげー芸細。コマ送りのついでに言うと、倒したときのごちそうさまシーンで、爆散するときに「治」って字に見える。たまたまエフェクトがそう見えるだけなんだけど。
あまねのプリキュア加入を喜ぶ一同。
妹に笑顔が戻って兄たちもニッコリ。ペンダントからパフェのレシピッピが出てきます。相変わらず頭が高い。パフェコンビの結成。
④次回予告
こらアカン。シスコンになるわ。
○トピック
ナレーション復活。
EDは新曲にまだ変えられないので映像を一部差し替えて対応したんでしょうね。
お姫様はパ(ー)フェ(クト)
話数に余裕があればあまねの回想は事前に下準備していたように思います。この作品そういう風に話を繋げる作り方してるんで。
三つ子の魂百までも、ではないですが人間は原点に回帰するというか、その人間の本質に沿う形で作られていくというのが私の持論です。まあ、自分が特化型の人間だから余計にそう思うんだけど、乱暴に言えば人間はそうそう生き方を変えられない。昨日の自分と今日の自分がほぼ同じように、1年前の自分、10年前の自分とに隔絶がある人はそういないでしょう。
パフェみたいな人になると約束した日からあまねはそのとおりに生きている。生徒会長や人望があることよりもむしろジェントルーであったときの方がそれを強く証明しています。何しろ操られてなお彼女はジェントルでありたいと願っていたのだから。彼女の本質がなんであるかをこれ以上なく物語っている。変身口上に採用されていることからもジェントルーの願いと今の彼女の願いが連続していることがわかります(いわゆる禊や洗礼を受けているわけではない)。この連続性が彼女の、中盤を迎える本作の土台となっていくのだろうと思います。
本作のレシピッピは主人公たちの原体験であり、変わらぬ純真さを示すものであると同時にそれぞれの世界観と紐付けられています。ゆいはお婆ちゃん色が強いですが、ここねやらんも世界観や生き方を辿ればそこに行き着く。あまねもジェントルーの行動を通して視聴者は彼女の生真面目さ、人の良さを理解している。この構成の何が強いって話数短縮しようがジェントルーとしての1クールはちゃんとやっているから土台がブレない。だから彼女が「ジェントルに」と名乗っても納得できる。これが生き様の強度。性格は既得権益というのは何も茶化して言っているわけではなく、生き方がその人の在り方を何よりも表すからです。
これまで本作は人にどう見られるか?が話題になってきました。それは裏返せば人にどう見せてきたか?でもあります。
自他ともにパフェであろうとするあまねのエピソードは序盤と中盤を繋ぐと同時に転換を行う見事な位置づけです。これまでの「こう見られた(こうであった)」がこれからも「こうである」と連続性を持って前に進んでいく。ここねはこれまでも陰キャだったしこれからだって陰キャ。らんはこれまでも変人だったしこれからも変人であり続ける。ゆいはお婆ちゃん(の言葉)と居続ける。あまねはジェントルーであったときもこれからもジェントルであろうとする。その逃れ得ぬ本質が彼女たちを苦しめ、しかし導く。
それぞれの点が繋がって全体像が描き出されるのが中盤の醍醐味。それを牽引するのが追加メンバーです。ね、彼女逸材でしょ? ちゃんと自分の仕事してる。
私はこうした人間の変わらない(変えられない)生き方を宿痾だと思っています。だから文字通り病む。でもそれ故に救われ得ることがあるのもまた人間の救済(宿痾に対する特効薬)だと思っています。
子どもだから、その純真さがあればハッピーになれるのだ!というのではなく、その生き方を通じて人のより良い道を模索するプリキュアの姿勢が私は大好きです。
①果彩あまね
辞退したあまねに理由を問うと店の中で話そうと促されます。ナルシストルーは引き続き滞在。次の狙いはパフェのレシピッピ。
店内ではほかほかハートが大量放出中。パフェのレシピッピがあまねに懐いているのを見て羨ましがるらん。彼女たちに懐いているレシピッピがいないのでレアケースなのかもしれない。メタ的にはエナジー妖精の代替でしょうが。
レシピッピにすら話しかけてもらえるような資格はない、と畏まるあまね。ジェントルーだったことと関係が? マリーが切り込むと多くのレシピッピと人を傷つけたと素直に話します。でもあれはジェントルーがしたことで、とゆいが擁護すると「わかってる!」と声を荒らげて遮ります。頭ではわかっていてもジェントルーが犯したことが自分の肌に染み付いているようで忘れられない。私は私を許せない。
生徒会長も自分に相応しくない。プリキュアはレシピッピを守れる唯一の存在。ほかほかハートはお料理への感謝の気持ちから生まれる。そんな神聖なものに私が相応しいはずがない。めっちゃ飲み込みが早い。君、逸材だよ。絶対プリキュアになるべき。てかもう外堀(CM)埋まってるから。スポンサーがガン見してるから。それはそれとして、やはり彼女は自分がそれに相応しいか、見合うかという観点で捉えています。より正確には在り方が高貴なんだと思います。それこそジェントルーの頃に優雅にジェントルに仕事がしたいと言ったように。
そんな風に背負い込む彼女を見て同情を強めるマリー。彼も共感する部分がある。
話し終えると、よかったらゆっくりしていってくれと席を立ちます。所作がお嬢様だよね、この子。
あまねさんはそれでいいの?と呼び止めるゆい。彼女のこういう表情珍しい。ゆいちゃんの絶望する表情とか見たくなっちゃうなぁ、グヘヘ。東堂いづみさんお願いしますよ、そういうの得意でしょ? 俺たちクズ仲間としてズッ友でいような。ゆいの問いかけに答えず席を離れるあまね。
入れ替わるように兄たちがお茶を持ってきます。妹の大声に驚いたものの、それに気を悪くするどころか心許せる友達がいて安心したと嬉しそうに語ります。
あまねって信者(取り巻きや腰巾着)はいても親友いなさそうだよね。もえは比較的対等に接しようとしている感はあるけど温度差がある。これはもえが恩義を感じているように、おそらくあまねの言動は彼女基準で当たり前のことをやって、それを周囲が有難がる、という構図が多そうに思えます。上述したようにあまねは高貴であると同時に孤高で心理的には人と距離感がある。兄たちから見てもあまねは悩んでいてもなかなか話してくれない。人一倍周囲の者を大事にするが頑固。この手の人はプライドが高く人に弱みを見せたくないというのもあるし、これくらいできて当然だという意識があります。自分の中に軸を持っている。だからそこから外れるような行動はしようとしない。それ故にジェントルーの行動は許せない。人やレシピッピを踏みにじったように自分も踏みにじっているから。この意味では潔癖とも言える。別な言い方をするならわかりやすい人。
生徒会長に立候補したときもみんなが笑顔になる学校を作りたいと本気で語っていたと頷くここね。「本気で」というところがポイント。誰から見てもブレない。これからも妹をよろしく、と軽い調子で話す兄たち。キワモノかと思いきや次回も続投するので意外と出番が多い。あとこいつら絶対シスコン。兄弟で会話するとき「最近あまねがさ~」みたいな会話絶対してる。
②パフェは笑顔
ナルシストルー再来。パフェのレシピッピを捕獲。ハートの結晶があまねを加護。
表に出て対峙するとしれっとした顔で俺様の大ファン?とのたまいます。ストーキングしているのお前なんだが。あまねも合流して役者が揃ったところでウバウゾー召喚。今回は完全合体。その姿に見覚えがあるあまね。彼女の心を見透かしたように揺さぶりをかけるナルシストルー。隙あらば精神攻撃。素材を再利用しているのをこうやって拾うの良いよね。
フィールド生成。しかしあまねも道連れにされ人質に。
いつものバリカッター。しかし今回は人質がいるので迂闊な攻撃は危険。習慣化しているせいでうっかり同じ行動を取ることをスリップと言います。ヒューマンエラーのもとだから気をつけようね。
隙を狙ってプレスで捕縛しようとするも簡単には通らない。思うように動けない上にウバウゾーは強化されていて厄介。本来こういうときこそブラペの出番のはずが生憎おつかい中(前回それで撤収してる)。肝心なときに使えない助っ人だな。身を守るだけでも精一杯のプリキュアを見たあまねは堪りかねたように叫びます。自分のせいで誰かが傷つくのはもう嫌。
ジェントルーだったくせに。さらに煽るナルシストルー。ジェントルーになった背景が一切説明されないのは後々説明されるのかもしれませんが、この問題(課題)に対して言い訳をさせないためでしょう。情状酌量や逃げ道を作った上でプリキュアになるなんてそんな甘え許さない。プリキュアに許された道は一つしかない。
「そのとおりだ……私はみんなを傷つけた。ずっとみんなを笑顔にしたいって思って生きてきたのに…」
ナルシストルーの言葉を認めるあまね。清廉というかストイックな中学生だな。この強度が今は彼女を何よりも束縛している。なお、キャラの区別化と文字色の都合で紫色を採用しています。
ウバウゾーは本気を出すと鍋で煮込んだ溶岩を噴出。地面を溶かすほどの熱量。容易に近づけない。するとマリーが激励。スパイシーが陣頭指揮を取ると作戦立案。即実行。
ウバウゾーの頭に蓋をして溶岩をせき止め。「シンデレラフィット!」。ここのしてやったり顔。シンデレラフィットはアパレル系で最近言われるようになった造語のようです。偶然ピッタリみたいな意。さらにバリカッターを麺のように伸ばしてぐるぐる巻に。こういう使い方もOK。ていうかこっちの使い方をするもんだと思ってた。必殺仕事人ポーズ。
プレシャスが取り付いてあまねを掴んでいる手を引き剥がそうとします。熱がるコメコメに謝りながら奮闘。私のためにケガをする必要はないと止めるあまね。しっかりプレシャスと呼んでいるのほんと飲み込み早いよね。めっちゃ長い説明文でも1回読んだだけで完璧に理解しそう。
「あまねさん、優しいね。だからこそジェントルーだったこと許せないんだよね」
こちらも超速理解。事の本質はあまね≠ジェントルーではなくあまね=ジェントルーだからこその悔恨。なら問うのは一つ。
「過去は変えられない。でも!」
「あまねさん、明日は…どんな自分になりたい?」
プリキュアの道も一つ。
「私は……私は! みんなを笑顔にできる…パフェのような人になりたい!」
前回冒頭で差し込まれた回想シーン。よくよく見ると指切りしているようにも見える。彼女の叫びとともに走るマリー。ウバウゾーに取りつくとこちょこちょしてプレシャスを援護。見事解放に成功。
蓋が弾け飛んで溶岩が落下。マリーのポケットから飛び出たハートが吸収して無力化。
光に包まれる中でかつての光景を思い出すあまね。店内に溢れるお客さんたちの満足げな声。あまねは兄たちに大きくなったらパフェになると言います。その言葉に喜ぶレシピッピ。小指を差し出したあまねは約束します。みんなを笑顔にできるパフェみたいな人に絶対になる。このときにほかほかハートが結晶化して例のハートに。
あまねはかつての自分の願いに呼びかけます。
「こんな私だが力を貸してくれないか?」
③ハートキュアウォッチ&ハートフルペンダントカバースペシャルセット(税込み11,550円)
値段高ぇ!? これがパフェたる高貴な者が持つに相応しい(財)力。
「私はもう目を逸らさない。自分の過去からも。自分の願いからも。そして……」
「お前たちの悪事からも!」
自分の変身アイテムが幼少の頃の自分の願いって強くない? めっちゃかっこいいんだけど。
「プリキュア! デリシャスタンバイ!」「パーティゴー!」
「フルーツ! フォビュラスオーダー!」
フォビュラスってあまり聞かない単語だけど、どんだけ凄いフルーツオーダーしてるんだよ。エナジー妖精はいませんがちゃんとエナジー補給。スカートが伸びて一気にプリンセス感。オーダーお姫様。派手な動きはなく着飾る変身シークエンス。「トッピング」「ブリリアント」「シャインモア」。スカートの裾持ってすっと回転するのお嬢様感あるよね。あと謎の光源。それパフェのレシピッピがスイッチ入れてるでしょ? ぜってーそうだわ。(弁当箱に閉じ込められてるけど)あいつはそういうことやる。
「ジェントルに! ゴージャスに! 咲き誇るスィートネス!」
「キュアフィナーレ!」
「食卓の最後をこの私が飾ろう!」
最後のポーズがちゃんとしてる。口調が偉そうだけどあまねなら許される。やっぱり性格は既得権益なんだよなぁ。
くるっと回って回避。プレシャスもそうだけど回る動作入るの好き。お姫様キックからのお姫様パンチ。お姫様払いで体勢を崩す。お姫様だから護身術(空手)もバッチリ。でも最大火力は1000キロカロリーパンチ。これの打撃力は頭ひとつ抜けてる。
お姫様専用武器クリーミーフルーレ(税込み5,060円)
原型はクリーム絞るためのアレ。ペストリーバッグ。無数の球を生成。手広げてときのふわってスカートひるがえってるのかっこいいよね。羽っぽいっていうか。髪の毛もそうだけどボリュームあると動きや静止したときに映える。パフェのレシピッピさん、あとでここの写真言い値で買うからよろしく。
「ブルーミン・ダンシンフルーツ!」
ポーズが超強そう。ミキサーと比べるとシルエットがシュッとしている分スマートに見える。
「プリキュア! デリシャスフィナーレ・ファンファーレ!」
主砲を中心に光弾がいくつも飛んでいく系の演出は私の世代だとメテオザッパーが原点。キュアドリームもフルーレ使って映画で似た演出の技使ってたけど、剣を振り下ろしてエネルギー弾打ち込む演出はこれが完成系だと思う。どうやってもかっこいいよね。発射直前のシーンをコマ送りで見るとフィナーレとハート(弾)がシルエットに切り替わって、フィナーレの目だけ浮かび上がる描き方してるのすげー芸細。コマ送りのついでに言うと、倒したときのごちそうさまシーンで、爆散するときに「治」って字に見える。たまたまエフェクトがそう見えるだけなんだけど。
あまねのプリキュア加入を喜ぶ一同。
妹に笑顔が戻って兄たちもニッコリ。ペンダントからパフェのレシピッピが出てきます。相変わらず頭が高い。パフェコンビの結成。
④次回予告
こらアカン。シスコンになるわ。
○トピック
ナレーション復活。
EDは新曲にまだ変えられないので映像を一部差し替えて対応したんでしょうね。
お姫様はパ(ー)フェ(クト)
話数に余裕があればあまねの回想は事前に下準備していたように思います。この作品そういう風に話を繋げる作り方してるんで。
三つ子の魂百までも、ではないですが人間は原点に回帰するというか、その人間の本質に沿う形で作られていくというのが私の持論です。まあ、自分が特化型の人間だから余計にそう思うんだけど、乱暴に言えば人間はそうそう生き方を変えられない。昨日の自分と今日の自分がほぼ同じように、1年前の自分、10年前の自分とに隔絶がある人はそういないでしょう。
パフェみたいな人になると約束した日からあまねはそのとおりに生きている。生徒会長や人望があることよりもむしろジェントルーであったときの方がそれを強く証明しています。何しろ操られてなお彼女はジェントルでありたいと願っていたのだから。彼女の本質がなんであるかをこれ以上なく物語っている。変身口上に採用されていることからもジェントルーの願いと今の彼女の願いが連続していることがわかります(いわゆる禊や洗礼を受けているわけではない)。この連続性が彼女の、中盤を迎える本作の土台となっていくのだろうと思います。
本作のレシピッピは主人公たちの原体験であり、変わらぬ純真さを示すものであると同時にそれぞれの世界観と紐付けられています。ゆいはお婆ちゃん色が強いですが、ここねやらんも世界観や生き方を辿ればそこに行き着く。あまねもジェントルーの行動を通して視聴者は彼女の生真面目さ、人の良さを理解している。この構成の何が強いって話数短縮しようがジェントルーとしての1クールはちゃんとやっているから土台がブレない。だから彼女が「ジェントルに」と名乗っても納得できる。これが生き様の強度。性格は既得権益というのは何も茶化して言っているわけではなく、生き方がその人の在り方を何よりも表すからです。
これまで本作は人にどう見られるか?が話題になってきました。それは裏返せば人にどう見せてきたか?でもあります。
自他ともにパフェであろうとするあまねのエピソードは序盤と中盤を繋ぐと同時に転換を行う見事な位置づけです。これまでの「こう見られた(こうであった)」がこれからも「こうである」と連続性を持って前に進んでいく。ここねはこれまでも陰キャだったしこれからだって陰キャ。らんはこれまでも変人だったしこれからも変人であり続ける。ゆいはお婆ちゃん(の言葉)と居続ける。あまねはジェントルーであったときもこれからもジェントルであろうとする。その逃れ得ぬ本質が彼女たちを苦しめ、しかし導く。
それぞれの点が繋がって全体像が描き出されるのが中盤の醍醐味。それを牽引するのが追加メンバーです。ね、彼女逸材でしょ? ちゃんと自分の仕事してる。
私はこうした人間の変わらない(変えられない)生き方を宿痾だと思っています。だから文字通り病む。でもそれ故に救われ得ることがあるのもまた人間の救済(宿痾に対する特効薬)だと思っています。
子どもだから、その純真さがあればハッピーになれるのだ!というのではなく、その生き方を通じて人のより良い道を模索するプリキュアの姿勢が私は大好きです。
第17話「4人目のプリキュア!?あまねの選択」
○今週のメニュー
①お急ぎ便
早朝、空手の特訓に勤しむあまね。戦闘力高そう(フラグ)
休み明けで心と身体が鈍っている、と指摘する言葉遣いが変な方の兄。邪念を振り払うようにあまねは拳を叩きつけます。
クッキングダムでは異変が。
光の玉。一際輝きが増すとその中から……光ってる物体が出現。それ、何か変化あったか? 確実に言えるのは変身アイテム関連。コメコメ達を模したような台座あるし。エナジー妖精の卵でしょうか。
マリーに連絡。あのペンダントってマイク穴付いてたんだ……。思った以上に機械的。光の玉はほかほかハートが集まって生まれたもの。それ自体はエナジー妖精と同じ。しかしハートの結晶になるのは初めてらしい。よくわからないのでそっちに送るとぶん投げられます。いっつも思うんだけど、女王様すげー胡散臭く見える。プリキュアの偉い人ロクなやつじゃない問題。
ゆい達が登校するとあまねから声をかけられます。無事復帰。
救ってくれてありがとうと頭を下げます。この人の口調ってやっぱりこうなんだな。生徒会長の登校に生徒たちが沸き立ちます。ブランクもなんのその、いつもどおりの態度で接するあまね。
ブンドル団アジト。
セクレトルーの小言をナルシストル―は悪びれもせずスルー。彼には切り札がある。すたすたと出ていこうとする彼を呼び止め、いつものポーズ。これ一人になってもやるんだろうか。
ゆい達が学校から帰ってきたところで例のハートを転送してもらいます。
さらにレシピッピもやってきます。らんが激写しまくると機嫌を損ねてしまいます。何事か訴えるレシピッピ。生憎言葉がわかりません。そこでパムパムが通訳。お願いがあって来た。さらにまくし立てるように言います。最近あまねに元気がないようだから励ましたい。あまね専属なのかよ。気位が高いのか上から目線。自称デザートの頂点に立つパフェのレシピッピ。自己主張強ぇな。お前らって無人格的なアレじゃなかったのか。
あまねのところへ連れて行け。レシピッピの言うことが本当なら気になる。みんなで行くことに。
②生徒会長を辞退させていただきます
店に行くと兄弟が店番。
名前を間違うゆい。覚えていただけ偉い。片方のキャラが強すぎて名前頭に入ってこねぇ。要件はあまねだろうと察したみつきが案内。しかし先客が。副会長のもえが立ち上がると「生徒会長をやめる!?」とわかりやすくリアクション。席まで距離があるので大きな声で説明してくれるの助かる。しばし棒立ちで盗み聞きタイム。
生徒会長に相応しくないと自信が揺らぐあまね。休んでいたことと何か関係が? もえの視線に耐えられなくなったあまねは目を逸らすと後任を頼みます。らしくない彼女の態度に自分の疑念が当たっているのを感じながら、もえは借りがあるので力になると言います。身に覚えがないので訊ね返すと、前にピアノのコンクールで一度も入賞できなくて嘆いていたときがあったと振り返ります。
今日もダメだった…。私には才能の欠片もない…。もう一生ピアノは弾かない…。さらば愛しき鍵盤…。感情の起伏大きそう。これだけであまねに入れ込んでいる理由が察せられる。そんな感じで店で嘆いたところ、あまねが「まあ、そう思い詰めるな」とフルーツポンチを差し出したらしい。サバサバしててかっこいいな。周りの評価を気にしていたもえはそれをキッカケに立ち直れたと語ります。この作品、周囲の評価云々系のエピソード多いな。
そんな事情があるとは知らなかったあまねはただ元気になってほしかったのだと答えます。あまねはいつもそう。おそらく彼女は周囲から常に正しいことを正しくやれる人として認識されているのでしょう。だから今度は私があまねを救う番。相談事に乗る。それでもあまねの意見は変わりません。
…というやり取りを一部始終盗み聞きする主人公チーム。君たち、店の中でいつまで突っ立ってんの?
手をこまねいているとレシピッピが飛び出していきます。薄く見えるレシピッピに見覚えがありつつも流石にもえの前で気を取られるわけにはいかないので一旦スルー。ショックを受けたレシピッピはパムパムに通訳を頼むもこの場では無理。騒いでいると堪りかねたパムパムが振り払い、その拍子にマリーがハートを手放してしまいます。不用心だな。
あまねがハートをキャッチすると反応。ようやくここでゆい達に気づきます。お互い気まずい。
キュアフィナーレに変身。
ハートキュアウォッチ&ハートフルペンダントカバースペシャルセット(パフェのレシピッピ付き)。
はい。そういうことです。
買い物途中の拓海はナルシストル―を発見。今更だけど超目立つ。
さっきは光ったものの反応しなくなるハート。綺麗な結晶ですね、と感想を述べつつ返そうとするともえが記憶障害に。ちょっと顔洗ってくると席を立ちます。この子面白いな。さらにウォッチから警報音。ナルシストル―の名に警戒感を強めるあまね。記憶障害は彼の仕業。ブンドル団に苦い思い出がある彼女は忌々しそうな表情を浮かべます。プリキュアで敵組織の元構成員は何人かいますが敵組織の被害者は珍しいポジション。
握りしめたハートが光ったのを見て取ったマリーはそのまま預けておくことにします。仕事はぶん投げるもの。レシピッピが付き添います。
ナルシストル―を捕捉。
立ち止まると1+1は何になる?と突然言い出すナルシストル―。ゆいちゃん大丈夫? 2つの道具を足せばモットすごいヤツが生まれる。おたまとしゃもじを融合合体。……雑ぅ。バランスが悪く直立することすら怪しい。失敗してない? あれ? 本人も予定外だったらしい。
それならそれでやりやすい。フィールドで隔離して変身。
戦闘開始と同時にしゃもじを使って飛翔。バリカッターはいつもどおり無力化。ここまでテンプレ。プレシャスとスパイシーの攻撃も打ち返し。作りは雑だけどパワーは本物。
たちまち追い詰められるプリキュア。これはアレのタイミング。もう誰からもブラックペッパーって呼ばれない人登場。ターゲットを変更したウバウゾーが向かってくるとブラペも跳躍。その横顔に別の誰かの面影を見るマリー。ブラペ渾身のパンチもウバウゾーにねじ伏せられます。思ったより強くない。
プレシャスがフォロー。フィジカルでは彼女の方が強そう。うっかりサンキューと言いかけて言い直します。ブラペの底が見えた。所詮主力商品じゃないからこんなもん。この状況で来週4人目が増えるのだから一体お前は何のために登場したんだ?状態。プリキュア男子の労働条件は過酷。おそらく話数調整最大の被害者。
隙を突いてヤムヤムとスパイシーが後頭部を狙うもこちらからも反撃が飛んできます。しゃもじとおたまは相性がいい、と高笑いするナルシストル―。どんな相性だよ。相変わらずデリシャスの戦闘は会話がカオス。
観察していたマリーはしゃもじとおたまの繋ぎ目が緩んでいることに気づくと、みんなに指示。
スパイシーが防御を張って引き付けると、バリカッターで弱点攻撃。さらに緩んだ隙に体勢を整えたブラペがダメ押し。あとはいつもの流れ。バンク入った時点でブラペは帰り支度してそう。
レーダーに反応。撤収するナルシストル―。ブラペもおつかいの途中だったので撤収。
③プリキュアも辞退させていただきます
店に戻るとあまねに一通り説明。
あなたにはプリキュアの素質があると話すマリー。ブンドル団の力は増している。大変なことに巻き込むのは心苦しいけど力を貸して欲しい。みんなから期待の眼差し。
「すまない」
「私にはその資格がない」
ハートを押し付けるように返すと身を引くあまね。
キュアフィナーレに変身(2回目)
④次回予告
スポンサーに応えるのが仕事。
○トピック
ナレーション、ひっそりと終了。
これは(ショートカット)やってますね。
ここね、らんと来てゆいの個人回と思いきや、慌ただしく4人目の下準備。
比較のために挙げると放送開始が1ヶ月遅かったトロピカルのラメールは17話(6月20日)登場。同じくズレ込んだアースは20話(8月16日)。例年として参考になるであろうトゥインクルのコスモが20話(6月23日)であることを考えると、ここら辺がデッドライン。あちらも商売、背に腹は代えられない。ボーナスが残っているうちに売りたいしね。
おそらく1ヶ月分近くの話数を短縮した形になると思います。元々1ヶ月半ズレているので帳尻としてはこれでもカツカツ。商品展開的に後ろ倒しできないのはいいとして、全体話数もその分短縮されるかが気になるところ。その辺は東堂いづみの仕事だけど。
話を本編に戻すと、あまねの進退問題が急浮上。
あまねがどういう人物なのかはジェントルーやこれまでの描写から察するにかっこいい女性をイメージしていると思われます。よくフィクションに登場する口調や態度がサバサバしてるけど面倒見の良い人的な。コミュ力に大きな穴があるここねやキャラが強すぎて悪目立ちしてしまうらんとは違って、人望と実績のある少女という立ち位置。この意味では個人回を経て2人もアップデートされているので足場を固めてからの再登場の流れなのでしょう。そのためか周囲にどう見られるかを気にする話が多い中、あまねは引責問題として捉えている節があります。人にどう見られるかではなく、自分をどう見るか。物語的な転換を含んでいるのも追加メンバーの仕事。
何故ブンドル団に加担させられたのか、経緯などは不明ですが不可抗力感のある中で彼女がどう自分の負い目と向き合い、ブンドル団に立ち向かうのか。早速あまねの人とナリを見る試金石になりそうです
①お急ぎ便
早朝、空手の特訓に勤しむあまね。戦闘力高そう(フラグ)
休み明けで心と身体が鈍っている、と指摘する言葉遣いが変な方の兄。邪念を振り払うようにあまねは拳を叩きつけます。
クッキングダムでは異変が。
光の玉。一際輝きが増すとその中から……光ってる物体が出現。それ、何か変化あったか? 確実に言えるのは変身アイテム関連。コメコメ達を模したような台座あるし。エナジー妖精の卵でしょうか。
マリーに連絡。あのペンダントってマイク穴付いてたんだ……。思った以上に機械的。光の玉はほかほかハートが集まって生まれたもの。それ自体はエナジー妖精と同じ。しかしハートの結晶になるのは初めてらしい。よくわからないのでそっちに送るとぶん投げられます。いっつも思うんだけど、女王様すげー胡散臭く見える。プリキュアの偉い人ロクなやつじゃない問題。
ゆい達が登校するとあまねから声をかけられます。無事復帰。
救ってくれてありがとうと頭を下げます。この人の口調ってやっぱりこうなんだな。生徒会長の登校に生徒たちが沸き立ちます。ブランクもなんのその、いつもどおりの態度で接するあまね。
ブンドル団アジト。
セクレトルーの小言をナルシストル―は悪びれもせずスルー。彼には切り札がある。すたすたと出ていこうとする彼を呼び止め、いつものポーズ。これ一人になってもやるんだろうか。
ゆい達が学校から帰ってきたところで例のハートを転送してもらいます。
さらにレシピッピもやってきます。らんが激写しまくると機嫌を損ねてしまいます。何事か訴えるレシピッピ。生憎言葉がわかりません。そこでパムパムが通訳。お願いがあって来た。さらにまくし立てるように言います。最近あまねに元気がないようだから励ましたい。あまね専属なのかよ。気位が高いのか上から目線。自称デザートの頂点に立つパフェのレシピッピ。自己主張強ぇな。お前らって無人格的なアレじゃなかったのか。
あまねのところへ連れて行け。レシピッピの言うことが本当なら気になる。みんなで行くことに。
②生徒会長を辞退させていただきます
店に行くと兄弟が店番。
名前を間違うゆい。覚えていただけ偉い。片方のキャラが強すぎて名前頭に入ってこねぇ。要件はあまねだろうと察したみつきが案内。しかし先客が。副会長のもえが立ち上がると「生徒会長をやめる!?」とわかりやすくリアクション。席まで距離があるので大きな声で説明してくれるの助かる。しばし棒立ちで盗み聞きタイム。
生徒会長に相応しくないと自信が揺らぐあまね。休んでいたことと何か関係が? もえの視線に耐えられなくなったあまねは目を逸らすと後任を頼みます。らしくない彼女の態度に自分の疑念が当たっているのを感じながら、もえは借りがあるので力になると言います。身に覚えがないので訊ね返すと、前にピアノのコンクールで一度も入賞できなくて嘆いていたときがあったと振り返ります。
今日もダメだった…。私には才能の欠片もない…。もう一生ピアノは弾かない…。さらば愛しき鍵盤…。感情の起伏大きそう。これだけであまねに入れ込んでいる理由が察せられる。そんな感じで店で嘆いたところ、あまねが「まあ、そう思い詰めるな」とフルーツポンチを差し出したらしい。サバサバしててかっこいいな。周りの評価を気にしていたもえはそれをキッカケに立ち直れたと語ります。この作品、周囲の評価云々系のエピソード多いな。
そんな事情があるとは知らなかったあまねはただ元気になってほしかったのだと答えます。あまねはいつもそう。おそらく彼女は周囲から常に正しいことを正しくやれる人として認識されているのでしょう。だから今度は私があまねを救う番。相談事に乗る。それでもあまねの意見は変わりません。
…というやり取りを一部始終盗み聞きする主人公チーム。君たち、店の中でいつまで突っ立ってんの?
手をこまねいているとレシピッピが飛び出していきます。薄く見えるレシピッピに見覚えがありつつも流石にもえの前で気を取られるわけにはいかないので一旦スルー。ショックを受けたレシピッピはパムパムに通訳を頼むもこの場では無理。騒いでいると堪りかねたパムパムが振り払い、その拍子にマリーがハートを手放してしまいます。不用心だな。
あまねがハートをキャッチすると反応。ようやくここでゆい達に気づきます。お互い気まずい。
キュアフィナーレに変身。
ハートキュアウォッチ&ハートフルペンダントカバースペシャルセット(パフェのレシピッピ付き)。
はい。そういうことです。
買い物途中の拓海はナルシストル―を発見。今更だけど超目立つ。
さっきは光ったものの反応しなくなるハート。綺麗な結晶ですね、と感想を述べつつ返そうとするともえが記憶障害に。ちょっと顔洗ってくると席を立ちます。この子面白いな。さらにウォッチから警報音。ナルシストル―の名に警戒感を強めるあまね。記憶障害は彼の仕業。ブンドル団に苦い思い出がある彼女は忌々しそうな表情を浮かべます。プリキュアで敵組織の元構成員は何人かいますが敵組織の被害者は珍しいポジション。
握りしめたハートが光ったのを見て取ったマリーはそのまま預けておくことにします。仕事はぶん投げるもの。レシピッピが付き添います。
ナルシストル―を捕捉。
立ち止まると1+1は何になる?と突然言い出すナルシストル―。ゆいちゃん大丈夫? 2つの道具を足せばモットすごいヤツが生まれる。おたまとしゃもじを融合合体。……雑ぅ。バランスが悪く直立することすら怪しい。失敗してない? あれ? 本人も予定外だったらしい。
それならそれでやりやすい。フィールドで隔離して変身。
戦闘開始と同時にしゃもじを使って飛翔。バリカッターはいつもどおり無力化。ここまでテンプレ。プレシャスとスパイシーの攻撃も打ち返し。作りは雑だけどパワーは本物。
たちまち追い詰められるプリキュア。これはアレのタイミング。もう誰からもブラックペッパーって呼ばれない人登場。ターゲットを変更したウバウゾーが向かってくるとブラペも跳躍。その横顔に別の誰かの面影を見るマリー。ブラペ渾身のパンチもウバウゾーにねじ伏せられます。思ったより強くない。
プレシャスがフォロー。フィジカルでは彼女の方が強そう。うっかりサンキューと言いかけて言い直します。ブラペの底が見えた。所詮主力商品じゃないからこんなもん。この状況で来週4人目が増えるのだから一体お前は何のために登場したんだ?状態。プリキュア男子の労働条件は過酷。おそらく話数調整最大の被害者。
隙を突いてヤムヤムとスパイシーが後頭部を狙うもこちらからも反撃が飛んできます。しゃもじとおたまは相性がいい、と高笑いするナルシストル―。どんな相性だよ。相変わらずデリシャスの戦闘は会話がカオス。
観察していたマリーはしゃもじとおたまの繋ぎ目が緩んでいることに気づくと、みんなに指示。
スパイシーが防御を張って引き付けると、バリカッターで弱点攻撃。さらに緩んだ隙に体勢を整えたブラペがダメ押し。あとはいつもの流れ。バンク入った時点でブラペは帰り支度してそう。
レーダーに反応。撤収するナルシストル―。ブラペもおつかいの途中だったので撤収。
③プリキュアも辞退させていただきます
店に戻るとあまねに一通り説明。
あなたにはプリキュアの素質があると話すマリー。ブンドル団の力は増している。大変なことに巻き込むのは心苦しいけど力を貸して欲しい。みんなから期待の眼差し。
「すまない」
「私にはその資格がない」
ハートを押し付けるように返すと身を引くあまね。
キュアフィナーレに変身(2回目)
④次回予告
スポンサーに応えるのが仕事。
○トピック
ナレーション、ひっそりと終了。
これは(ショートカット)やってますね。
ここね、らんと来てゆいの個人回と思いきや、慌ただしく4人目の下準備。
比較のために挙げると放送開始が1ヶ月遅かったトロピカルのラメールは17話(6月20日)登場。同じくズレ込んだアースは20話(8月16日)。例年として参考になるであろうトゥインクルのコスモが20話(6月23日)であることを考えると、ここら辺がデッドライン。あちらも商売、背に腹は代えられない。ボーナスが残っているうちに売りたいしね。
おそらく1ヶ月分近くの話数を短縮した形になると思います。元々1ヶ月半ズレているので帳尻としてはこれでもカツカツ。商品展開的に後ろ倒しできないのはいいとして、全体話数もその分短縮されるかが気になるところ。その辺は東堂いづみの仕事だけど。
話を本編に戻すと、あまねの進退問題が急浮上。
あまねがどういう人物なのかはジェントルーやこれまでの描写から察するにかっこいい女性をイメージしていると思われます。よくフィクションに登場する口調や態度がサバサバしてるけど面倒見の良い人的な。コミュ力に大きな穴があるここねやキャラが強すぎて悪目立ちしてしまうらんとは違って、人望と実績のある少女という立ち位置。この意味では個人回を経て2人もアップデートされているので足場を固めてからの再登場の流れなのでしょう。そのためか周囲にどう見られるかを気にする話が多い中、あまねは引責問題として捉えている節があります。人にどう見られるかではなく、自分をどう見るか。物語的な転換を含んでいるのも追加メンバーの仕事。
何故ブンドル団に加担させられたのか、経緯などは不明ですが不可抗力感のある中で彼女がどう自分の負い目と向き合い、ブンドル団に立ち向かうのか。早速あまねの人とナリを見る試金石になりそうです