カテゴリー [ ヒーリングっど♥プリキュア ]
- ・最終回「おいでませ♥ヒーリングガーデン!」
- ・第44話「みんなでお手当て!!すこやかな未来のために」
- ・第43話「キングの進化…!蝕まれたすこやか市」
- ・第42話「のどかの選択!守らなきゃいけないもの」
- ・第41話「すこやか市の危機!!忍びよるキングの影」
- ・第40話「ひなたの後悔…誕生!キンググアイワル」
- ・第39話「ついに決戦!?とびこめ!ビョーゲンキングダム!」
- ・第38話「女将?ハイジャン?揺れるちゆの心!」
- ・第37話「季節をエンジョイ?ラテ様おもてなしツアー!」
- ・第36話「ナターシャのゆううつお勉強大作戦!」
- ・第35話「手と手でトス!ボールつないで青春お手当て!」
- ・第34話「私がライバル!?ちゆの求めたツバサ」
- ・第33話「思い出の再会!過去のわたしの贈りもの」
- ・第32話「おねえちゃんみたいに!ぼくのおかみ修行」
- ・第31話「ビョーゲンズの進化!お手当てはヒーリングっど♥アロー!」
- ・映画「プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日」
- ・第30話「キャラがバラバラ?動物園の休日」
- ・第29話「のどかのストレス?気分転換をさがせ♪」
- ・第28話「苦しみの再来!?ダルイゼン、あなたは」
- ・第27話「気球よ飛んで!アスミとラテの熱い思い」
- ・第26話「びっくり!アスミのラテ日記」
- ・第25話「勇気を出して!とらわれのペギタン」
- ・第24話「いま行きます!お手当を風に乗せて」
- ・第23話「かわいいってなんですか?アスミと子犬物語」
- ・第22話「ラテ逃げないで!消える体と芽生える気持ち」
- ・第21話「はじめまして!わたくし、風鈴アスミです」
- ・第20話「今、つながる願い…!わたしたちキュアアース」
- ・第19話「ラテを守って…!祈りの風と奇跡の少女」
- ・第18話「ハートにズッキュン!ニャトランの恩返し」
- ・第17話「最高のおもてなし!?ちゆのおかみ修行」
最終回「おいでませ♥ヒーリングガーデン!」
○終わりなき戦い
①ヒーリングガーデン観光
荷物を携えて家を出発するのどか。展望台へ行くとみんな集まっています。彼女達を迎える妖精組。これから彼女達が向かうのはヒーリングガーデン。
自由落下。手洗い歓迎を受ける一同。そこは安全に配慮して無事着陸。
絵本のような景色が広がっています。ラビリン達に案内されて中央部へ。先代プリキュアの像。確かにアスミに似ています。そこに姿を現す本人とラテ。
作中でどのくらい時間が経っているのかわかりませんが、ラテは暫く見ないうちに空中浮遊程度はできるように成長。言語も進歩。しかし何故かラビリンのことは「すあま」と呼ぶ。どうしてそうなった。
再会の余韻に浸ったところでテアティーヌ登場。今回のどか達が来られたのも彼女の計らいがあってのこと。元々体調が万全ではなかったので今も静養中。
手土産を取り出す一同。両親が持たせてくれたと話すのどかに、アスミは別れのときの事を思い返します。音を立てて雪崩を打ったように出てきたのはすこやか饅頭。3人とも同じものを持ってきてしまいました。お前ら少しは調整しろよ。すこやか市どんだけ取り柄無いんだよ。ひなたは自分ちのパンケーキで良かったんじゃね? そんな彼女達に笑みを浮かべたテアティーヌはみんなに分けたいと答えます。
ヒーリングガーデンツアー開始。
のどか達の姿を見てヒーリングアニマルが集まってきます。最終決戦のときにも登場した戦闘員を筆頭に一般住人たちもプリキュアの姿をひと目見ようと集合。当然といえば当然、ここではプリキュアは有名人。顔を知っているトラとライオンの人に挨拶するちゆ。早速お土産を手渡します。いつの間にかすこや市名物が人間界名物に格上げ。海外に出店するときにそれが最初だとその商品名=一般固有名詞になったりするよね。
続いてやってきたのは半人前(年少組)がいる区画。ラビリン達もここの住人。一応その中では年長組らしい。
幼い妖精たちの姿に「可愛い」と口を揃えてほっこりする3人。喉を支えた小鳥を介抱すると流石プリキュアと感心されます。元々プリキュアはテアティーヌのパートナーだったので憧れの対象。そこにラビリン達からの話が加われば期待感は否が応でも高まる。ペギタンはちゆのこと神格化して話してそう。言ってるそばからちゆに謎のエフェクトが付いてる。
ヒーリングアニマルは地球から直接生まれる。ラテだけは特別でテアティーヌの嫡子。というよりテアティーヌが特別。ヒーリングガーデンの統治者として役割持たされているってところか。そんな話をしているうちに我慢できなくなったペギタンがちゆにくっつき過ぎ!と嫉妬。こいつ仲間からの人望無さそう。
怪しげな一画を見つけたのどかはラビリンに質問。
ビョーゲンズ襲撃の爪痕。1年以上前の出来事なのにまだ癒えていません。心を痛めるラテを見たのどかは祈ります。
その一画の中からサルのアニマルが文句を言いながら出てきます。サルロー。ラビリン達が異口同音に抗議。彼女達は正式な客人。失礼な発言は謹んで欲しい。悪びれるでもなく女王は人間に甘すぎると態度を変えないサルロー。この発言にラテも消沈。ラビリン達の抗議にもどこ吹く風。
アスミが人間を嫌う理由を訊ねると「人間など最早ビョーゲンズと変わらんからだ」と一蹴。自然を破壊し動物の命を奪う。それが人間としての進化だとしても限度がある。ビョーゲンズの進化の果てがキングビョーゲン。自己の生存のためにその他の命を奪い支配する点では変わりません。そこは前回もキング自身が指摘し、のどかも了承しています。
ヒーリングアニマルは人間も浄化していくべきなんだ、とタカ派なサルロー。人間とアニマルとの戦争ですか。いいと思うよ。プリキュア的にはそれもまた一つの方法。きっとのどかは戦う。彼の意見にそういう考えもあるのかと頷くアスミ。当然ラビリン達は反対。しかしのどかはキングに指摘されたと口にします。ビョーゲンズが表立っている間は団結できても、それを抑え込んだ後は人間とヒーリングアニマルとの間にも溝があることを知るのどか達。人間も結構やらかしている。動物病院を営んでいるひなたも事故にあった動物がいると心当たりがあります。
「私たち人間も地球に酷いこと、してるんだよ」
ポツリとつぶやくのどか。
私が知る限りでは「地球環境が~」言ってる人はそれで金儲けてるか、地球守ってる気になってるかのどっちかですけどね。人間が人間以外のものに対してポジションをとるとき、それは単に主観の問題でしかありません。人間の枠組みで地球を語ることにどれだけの意味があるのか。ちなみに人間が保護する動物は多くが大型で可愛い、あるいは目立つ動物だと指摘している論文があります。そんなもんです。強いて言えば人間にとって住心地の良い環境は汚染や荒廃した大地ではないので、ほどほど共存は可能でしょう。ただし大型で可愛いことが条件ですが。
ちょっと暗い雰囲気になる一同。
年少組の妖精達が手つかずのお土産を見つけると群がります。密かに広がる怪しい影。ラテ警報発令。
②ビョーゲンズ再び
メガビョーゲン発生。しかも6体同時。さらには年少組が人質に。
大人のヒーリングアニマルでも手に余る相手。スキャンすると本体は1体だけ。どういうことだ? 疑問に答えるようにビョーゲンの発生元を指差す妖精。「6個入りだからか…!?」。いやそんな真顔で言われても。
ヒーリングガーデン最強戦力のアスミが到着。さらにのどか達も援軍に入ります。変身。最終回でもノルマ達成。
まずは人命優先。あっさり手放して…くれるかと思いきや囮。隙きを突かれてフォンテーヌがどつかれます。取り付こうにも6体もいるので厄介。手をこまねいている間も人質はお手玉のようにキャッチボールされています。下手に救助しようとすると無防備を狙われる。
なら本体だけを狙えばいい。先程のスキャン情報を伝えるライオン。アースの動きが突然悪くなると攻撃を食らってしまいます。一体どうしたことか。
「あのすこやか饅頭を攻撃するなどわたくしにはとても……」
真面目にやってくんねぇかなぁ。最終回だから好きなことやってるな。
数の暴力で取り付けない。アースは戦意喪失。その他ヒーリングアニマルは役に立たない。手詰まり。
サルローがほれみたことかと言わんばかりに原因を指摘。人間がナノビョーゲンを持ち込んだと責任追及。まあ、それがビョーゲンの生存戦略なので。たぶん君らもヒーリングアニマル特有の謎ウイルス的なものついてると思うよ。責任を感じたプリキュアは意気消沈。検疫を行わなかったヒーリングガーデンサイドにも問題がある。ビョーゲンズの侵攻が教訓として活かされていない。責任者であるテアティーヌは責められるべきではないだろうか。
が、そういう問題を棚上げするのは人の世もアニマルの世も変わらない。プリキュアを一方的に責めるサルロー。やる気か? 言っとくがのどかはプリキュア界でも最強クラスのメンタルで武闘派だからな? どっちかが絶滅するまで戦うことになるぞ?
最終回なので与太話はここまでにして、真面目に話すならこのお説教は「喉元過ぎたからって熱さ忘れてんじゃねーぞ」論。ビョーゲン自体は滅んだわけではなく隙きを見つけては湧いてくる。戦いは終わらない。人間の不注意でリスクが上がってしまうかもしれない。とはいえ作中でビョーゲンがどのように繁殖(自生)しているのか人間の問題なのかっていう部分はほとんど触れられていないので、ここで強く追及するのは作中論的にちょっと逸脱します。この辺は時事ネタだからでしょうね。
違う…。ラテが念じると光が。今年もPRタイム。
普通に自己紹介を始めるキュアサマーさん。もしかしてみんなも……超反応で反撃すると何事もなかったかのようにプリキュアなの~?と聞いてきます。何この人、慣れすぎてない?色々と。しかし油断しすぎ。今度は直撃。
人質は取り返したので反撃のチャンス。ビョーゲンを食い止め、健やかに生きられる世界を作る。決意を新たにするプリキュア。その様子を見つめるサルローにテアティーヌが話しかけます。自分もいざという時が来たら人間を浄化する覚悟がある。これも冷静に突っ込むとヒーリングガーデンも地球から派生したもので、地球そのものではありません。だから彼らが言う「正しさ」は彼らのもので地球の意見ではありません。地球を代弁するのみんな好きだよね。ビョーゲンも地球から生まれてるんだけど。だからのどかのスタンス好きなんだよね。御託はいい。生きるために戦う。あくまで彼女は自分の、人間の立場で語る。そのシンプルさ。自分を正当化するために自分じゃないものを持ち出す卑怯さ、セコさ、傲慢さってあるよね。この意味でヒーリングガーデンもきな臭いって世界観好きよ。
サルローの意見に理解を示しつつも、人間に深く関わった者として、人間には未来を変える力もあると信じたい。そう答えるテアティーヌ。来年も頑張ってくれるよ、と次のプリキュアにも希望を託します。
ラテがアースの顔を覆います。直視しなければ大丈夫理論。なるほど! いやその理屈はおかしい。なお、必殺技のバンクでは目隠ししない模様。ここで目隠ししてたら最高だった。
PRの割には特にこれといって活躍しなかったサマーさん。
よくわかんないまま来て、よくわかんないまま帰っていきます。
③新たな戦いの始まり
テアティーヌに頭を下げる一同。お土産から感染拡大したのは事実。このままではすこやか市の風評被害にも発展してしまう。
生きていればこういうこともあるわ。水に流してくれます。さりげに防疫体制の不備についても流しています。お互いのメンツを守る。これが大人の賢さ。伊達に首長やってない。ヒーリングガーデンの闇を感じますね。
サルローに話しかけるのどか。私達がんばります。どうしたらいいとか今はわからないけど、それでも
「私達にできる地球のお手当を考えていきます」
アスミも一緒に考えようと饅頭を差し出しながら歩み寄ります。静かに笑いながら饅頭を受け取るサルロー。
みんなに見送られながらヒーリングガーデンを去ります。
「これからもやることいっぱいだね」
「地球のお手当まだまだ続くもんね」
「生きている限り戦いは終わらないってことね」
「うん。でもそういうのも全部丸ごと、生きてくって感じ!」
○トピック
シリーズ17年目・15代目ヒーリングっど♥プリキュア閉幕。
戦いの終わりは新たな戦いの始まり。本作らしい最終回でした。
本作はちょうど新型コロナが世界中を脅かした年に放送された作品になります。途中2ヶ月ほど休止し総話数は45話と若干縮小、放送時期も例年は1月末終了のところを2月下旬に変更になっています。番組的には放送スケジュールが次のプリキュアにも影響することとなり、災厄の爪痕が残る作品になったとも言えます。病気をテーマにした物語がまさに病気に苦しめられる。そんな巡り合わせとなりました。
思い返せば10年前の東日本大震災の時のスイートプリキュアは苦しみや悲しみがなくならないことがテーマでした。いつの時代も、いつまで経っても人間は何かに怯え、何かに耐え、何かと戦っているのかもしれません。
そんな中にあってプリキュアは常に戦い続けてきました。理不尽との戦い。弱さとの戦い。悲しみとの戦い。病気との戦い。それらは全て人間が人間として生きていく上で避けられないものです。だからこそプリキュアは人間の在り方に対し向き合うことができるのだと思っています。子ども番組としての制限はあるものの、時にその枠を飛び越えるようなこともやってのける。ヒーリングのチャレンジはその一つに数えられます。
本作は一つの節目になった作品だと思います。
未曾有の大災害が起きた年に、悲しみに寄り添い共に在ろうとしたスイートは人間の弱さを救済する物語としては一つの集大成となりました。ラスボスを救っていますからね。それと同じように人間そのものを脅かす病気との戦いに対して徹底抗戦を唱えたヒーリングは戦うプリキュアとしての本分を全うしています。
数年ぶりにエピローグで大人にならなかったのも節目を感じさせます。彼女達の戦いは今この瞬間から始まる。今この瞬間も戦っている。その現在進行形の中でこそ「生きてく」ことの意味が強調される。「生きてる」が「生きてく」に変わることの重さと強さ。生きることは戦うこと。この1年は奇しくもそれをよく現した1年になったと思います。
こういう書き方をすると純粋なフィクションとしてではなく、現実を反映したメタ的・風刺的な感じがして少々窮屈な印象も持たれるかもしれません。ですがむしろ現実を前にしても押し負けない力強さがあることがプリキュアの魅力だろうと思います。ここ最近、魔法つかい~トゥインクルまでのプリキュアを戦う意味が薄れていると書きましたが、これらの作品もまた子どもの現実を描いた作品です。子どもの現実ってつまるところ無力さです。でもそれがイコール悲惨さや虚無にならないことは誰もが知っている。生きることは戦うことだと言っても四六時中臨戦態勢やってるわけじゃない。緩さ、小ずるさ、切実さ、それらが混ざり合った世界。そんな世界だからこそ私達はフィクションに現実を見て、学び、時に持ち帰るのです。
この他、ヒーリングが大病を患った女の子を主人公にしたことは面白い試みだったと思います。子どもって病気しやすいですからね。そんな子でもプリキュアになれる。病気を体験したからこそ強くなれる。そんな主人公にしたことでこれまでにないストーリー、これまでにない主人公像を開拓しています。
これも事あるごとに言っていますが「プリキュアとは何か」というのは「どんな子がプリキュアなのか」という問いと同義です。端的に言えば「女の子はみんなプリキュア」。でもそんなの曖昧すぎるでしょ?
病弱な女の子でもプリキュアになれるの? そんな未来があるの? その問いに応えられなければ意味がない。病気という過去を背負った子なりの歩みを描かなければウソになる。そうやって一つ一つの(一人一人の女の子の)可能性を模索していくこともまたプリキュアの大きな使命だと思っています。
プリキュアという物語を通じて1人の女の子が主役になり、勇気づけられ、強く、優しくなれる。それが繰り返されていく。だから次のプリキュアにもまた希望のバトンが渡せる。
ヒーリングの戦いが終わり、次の戦いが始まる。プリキュアの戦いは終わらない。
ってことでまた来週。
①ヒーリングガーデン観光
荷物を携えて家を出発するのどか。展望台へ行くとみんな集まっています。彼女達を迎える妖精組。これから彼女達が向かうのはヒーリングガーデン。
自由落下。手洗い歓迎を受ける一同。そこは安全に配慮して無事着陸。
絵本のような景色が広がっています。ラビリン達に案内されて中央部へ。先代プリキュアの像。確かにアスミに似ています。そこに姿を現す本人とラテ。
作中でどのくらい時間が経っているのかわかりませんが、ラテは暫く見ないうちに空中浮遊程度はできるように成長。言語も進歩。しかし何故かラビリンのことは「すあま」と呼ぶ。どうしてそうなった。
再会の余韻に浸ったところでテアティーヌ登場。今回のどか達が来られたのも彼女の計らいがあってのこと。元々体調が万全ではなかったので今も静養中。
手土産を取り出す一同。両親が持たせてくれたと話すのどかに、アスミは別れのときの事を思い返します。音を立てて雪崩を打ったように出てきたのはすこやか饅頭。3人とも同じものを持ってきてしまいました。お前ら少しは調整しろよ。すこやか市どんだけ取り柄無いんだよ。ひなたは自分ちのパンケーキで良かったんじゃね? そんな彼女達に笑みを浮かべたテアティーヌはみんなに分けたいと答えます。
ヒーリングガーデンツアー開始。
のどか達の姿を見てヒーリングアニマルが集まってきます。最終決戦のときにも登場した戦闘員を筆頭に一般住人たちもプリキュアの姿をひと目見ようと集合。当然といえば当然、ここではプリキュアは有名人。顔を知っているトラとライオンの人に挨拶するちゆ。早速お土産を手渡します。いつの間にかすこや市名物が人間界名物に格上げ。海外に出店するときにそれが最初だとその商品名=一般固有名詞になったりするよね。
続いてやってきたのは半人前(年少組)がいる区画。ラビリン達もここの住人。一応その中では年長組らしい。
幼い妖精たちの姿に「可愛い」と口を揃えてほっこりする3人。喉を支えた小鳥を介抱すると流石プリキュアと感心されます。元々プリキュアはテアティーヌのパートナーだったので憧れの対象。そこにラビリン達からの話が加われば期待感は否が応でも高まる。ペギタンはちゆのこと神格化して話してそう。言ってるそばからちゆに謎のエフェクトが付いてる。
ヒーリングアニマルは地球から直接生まれる。ラテだけは特別でテアティーヌの嫡子。というよりテアティーヌが特別。ヒーリングガーデンの統治者として役割持たされているってところか。そんな話をしているうちに我慢できなくなったペギタンがちゆにくっつき過ぎ!と嫉妬。こいつ仲間からの人望無さそう。
怪しげな一画を見つけたのどかはラビリンに質問。
ビョーゲンズ襲撃の爪痕。1年以上前の出来事なのにまだ癒えていません。心を痛めるラテを見たのどかは祈ります。
その一画の中からサルのアニマルが文句を言いながら出てきます。サルロー。ラビリン達が異口同音に抗議。彼女達は正式な客人。失礼な発言は謹んで欲しい。悪びれるでもなく女王は人間に甘すぎると態度を変えないサルロー。この発言にラテも消沈。ラビリン達の抗議にもどこ吹く風。
アスミが人間を嫌う理由を訊ねると「人間など最早ビョーゲンズと変わらんからだ」と一蹴。自然を破壊し動物の命を奪う。それが人間としての進化だとしても限度がある。ビョーゲンズの進化の果てがキングビョーゲン。自己の生存のためにその他の命を奪い支配する点では変わりません。そこは前回もキング自身が指摘し、のどかも了承しています。
ヒーリングアニマルは人間も浄化していくべきなんだ、とタカ派なサルロー。人間とアニマルとの戦争ですか。いいと思うよ。プリキュア的にはそれもまた一つの方法。きっとのどかは戦う。彼の意見にそういう考えもあるのかと頷くアスミ。当然ラビリン達は反対。しかしのどかはキングに指摘されたと口にします。ビョーゲンズが表立っている間は団結できても、それを抑え込んだ後は人間とヒーリングアニマルとの間にも溝があることを知るのどか達。人間も結構やらかしている。動物病院を営んでいるひなたも事故にあった動物がいると心当たりがあります。
「私たち人間も地球に酷いこと、してるんだよ」
ポツリとつぶやくのどか。
私が知る限りでは「地球環境が~」言ってる人はそれで金儲けてるか、地球守ってる気になってるかのどっちかですけどね。人間が人間以外のものに対してポジションをとるとき、それは単に主観の問題でしかありません。人間の枠組みで地球を語ることにどれだけの意味があるのか。ちなみに人間が保護する動物は多くが大型で可愛い、あるいは目立つ動物だと指摘している論文があります。そんなもんです。強いて言えば人間にとって住心地の良い環境は汚染や荒廃した大地ではないので、ほどほど共存は可能でしょう。ただし大型で可愛いことが条件ですが。
ちょっと暗い雰囲気になる一同。
年少組の妖精達が手つかずのお土産を見つけると群がります。密かに広がる怪しい影。ラテ警報発令。
②ビョーゲンズ再び
メガビョーゲン発生。しかも6体同時。さらには年少組が人質に。
大人のヒーリングアニマルでも手に余る相手。スキャンすると本体は1体だけ。どういうことだ? 疑問に答えるようにビョーゲンの発生元を指差す妖精。「6個入りだからか…!?」。いやそんな真顔で言われても。
ヒーリングガーデン最強戦力のアスミが到着。さらにのどか達も援軍に入ります。変身。最終回でもノルマ達成。
まずは人命優先。あっさり手放して…くれるかと思いきや囮。隙きを突かれてフォンテーヌがどつかれます。取り付こうにも6体もいるので厄介。手をこまねいている間も人質はお手玉のようにキャッチボールされています。下手に救助しようとすると無防備を狙われる。
なら本体だけを狙えばいい。先程のスキャン情報を伝えるライオン。アースの動きが突然悪くなると攻撃を食らってしまいます。一体どうしたことか。
「あのすこやか饅頭を攻撃するなどわたくしにはとても……」
真面目にやってくんねぇかなぁ。最終回だから好きなことやってるな。
数の暴力で取り付けない。アースは戦意喪失。その他ヒーリングアニマルは役に立たない。手詰まり。
サルローがほれみたことかと言わんばかりに原因を指摘。人間がナノビョーゲンを持ち込んだと責任追及。まあ、それがビョーゲンの生存戦略なので。たぶん君らもヒーリングアニマル特有の謎ウイルス的なものついてると思うよ。責任を感じたプリキュアは意気消沈。検疫を行わなかったヒーリングガーデンサイドにも問題がある。ビョーゲンズの侵攻が教訓として活かされていない。責任者であるテアティーヌは責められるべきではないだろうか。
が、そういう問題を棚上げするのは人の世もアニマルの世も変わらない。プリキュアを一方的に責めるサルロー。やる気か? 言っとくがのどかはプリキュア界でも最強クラスのメンタルで武闘派だからな? どっちかが絶滅するまで戦うことになるぞ?
最終回なので与太話はここまでにして、真面目に話すならこのお説教は「喉元過ぎたからって熱さ忘れてんじゃねーぞ」論。ビョーゲン自体は滅んだわけではなく隙きを見つけては湧いてくる。戦いは終わらない。人間の不注意でリスクが上がってしまうかもしれない。とはいえ作中でビョーゲンがどのように繁殖(自生)しているのか人間の問題なのかっていう部分はほとんど触れられていないので、ここで強く追及するのは作中論的にちょっと逸脱します。この辺は時事ネタだからでしょうね。
違う…。ラテが念じると光が。今年もPRタイム。
普通に自己紹介を始めるキュアサマーさん。もしかしてみんなも……超反応で反撃すると何事もなかったかのようにプリキュアなの~?と聞いてきます。何この人、慣れすぎてない?色々と。しかし油断しすぎ。今度は直撃。
人質は取り返したので反撃のチャンス。ビョーゲンを食い止め、健やかに生きられる世界を作る。決意を新たにするプリキュア。その様子を見つめるサルローにテアティーヌが話しかけます。自分もいざという時が来たら人間を浄化する覚悟がある。これも冷静に突っ込むとヒーリングガーデンも地球から派生したもので、地球そのものではありません。だから彼らが言う「正しさ」は彼らのもので地球の意見ではありません。地球を代弁するのみんな好きだよね。ビョーゲンも地球から生まれてるんだけど。だからのどかのスタンス好きなんだよね。御託はいい。生きるために戦う。あくまで彼女は自分の、人間の立場で語る。そのシンプルさ。自分を正当化するために自分じゃないものを持ち出す卑怯さ、セコさ、傲慢さってあるよね。この意味でヒーリングガーデンもきな臭いって世界観好きよ。
サルローの意見に理解を示しつつも、人間に深く関わった者として、人間には未来を変える力もあると信じたい。そう答えるテアティーヌ。来年も頑張ってくれるよ、と次のプリキュアにも希望を託します。
ラテがアースの顔を覆います。直視しなければ大丈夫理論。なるほど! いやその理屈はおかしい。なお、必殺技のバンクでは目隠ししない模様。ここで目隠ししてたら最高だった。
PRの割には特にこれといって活躍しなかったサマーさん。
よくわかんないまま来て、よくわかんないまま帰っていきます。
③新たな戦いの始まり
テアティーヌに頭を下げる一同。お土産から感染拡大したのは事実。このままではすこやか市の風評被害にも発展してしまう。
生きていればこういうこともあるわ。水に流してくれます。さりげに防疫体制の不備についても流しています。お互いのメンツを守る。これが大人の賢さ。伊達に首長やってない。ヒーリングガーデンの闇を感じますね。
サルローに話しかけるのどか。私達がんばります。どうしたらいいとか今はわからないけど、それでも
「私達にできる地球のお手当を考えていきます」
アスミも一緒に考えようと饅頭を差し出しながら歩み寄ります。静かに笑いながら饅頭を受け取るサルロー。
みんなに見送られながらヒーリングガーデンを去ります。
「これからもやることいっぱいだね」
「地球のお手当まだまだ続くもんね」
「生きている限り戦いは終わらないってことね」
「うん。でもそういうのも全部丸ごと、生きてくって感じ!」
○トピック
シリーズ17年目・15代目ヒーリングっど♥プリキュア閉幕。
戦いの終わりは新たな戦いの始まり。本作らしい最終回でした。
本作はちょうど新型コロナが世界中を脅かした年に放送された作品になります。途中2ヶ月ほど休止し総話数は45話と若干縮小、放送時期も例年は1月末終了のところを2月下旬に変更になっています。番組的には放送スケジュールが次のプリキュアにも影響することとなり、災厄の爪痕が残る作品になったとも言えます。病気をテーマにした物語がまさに病気に苦しめられる。そんな巡り合わせとなりました。
思い返せば10年前の東日本大震災の時のスイートプリキュアは苦しみや悲しみがなくならないことがテーマでした。いつの時代も、いつまで経っても人間は何かに怯え、何かに耐え、何かと戦っているのかもしれません。
そんな中にあってプリキュアは常に戦い続けてきました。理不尽との戦い。弱さとの戦い。悲しみとの戦い。病気との戦い。それらは全て人間が人間として生きていく上で避けられないものです。だからこそプリキュアは人間の在り方に対し向き合うことができるのだと思っています。子ども番組としての制限はあるものの、時にその枠を飛び越えるようなこともやってのける。ヒーリングのチャレンジはその一つに数えられます。
本作は一つの節目になった作品だと思います。
未曾有の大災害が起きた年に、悲しみに寄り添い共に在ろうとしたスイートは人間の弱さを救済する物語としては一つの集大成となりました。ラスボスを救っていますからね。それと同じように人間そのものを脅かす病気との戦いに対して徹底抗戦を唱えたヒーリングは戦うプリキュアとしての本分を全うしています。
数年ぶりにエピローグで大人にならなかったのも節目を感じさせます。彼女達の戦いは今この瞬間から始まる。今この瞬間も戦っている。その現在進行形の中でこそ「生きてく」ことの意味が強調される。「生きてる」が「生きてく」に変わることの重さと強さ。生きることは戦うこと。この1年は奇しくもそれをよく現した1年になったと思います。
こういう書き方をすると純粋なフィクションとしてではなく、現実を反映したメタ的・風刺的な感じがして少々窮屈な印象も持たれるかもしれません。ですがむしろ現実を前にしても押し負けない力強さがあることがプリキュアの魅力だろうと思います。ここ最近、魔法つかい~トゥインクルまでのプリキュアを戦う意味が薄れていると書きましたが、これらの作品もまた子どもの現実を描いた作品です。子どもの現実ってつまるところ無力さです。でもそれがイコール悲惨さや虚無にならないことは誰もが知っている。生きることは戦うことだと言っても四六時中臨戦態勢やってるわけじゃない。緩さ、小ずるさ、切実さ、それらが混ざり合った世界。そんな世界だからこそ私達はフィクションに現実を見て、学び、時に持ち帰るのです。
この他、ヒーリングが大病を患った女の子を主人公にしたことは面白い試みだったと思います。子どもって病気しやすいですからね。そんな子でもプリキュアになれる。病気を体験したからこそ強くなれる。そんな主人公にしたことでこれまでにないストーリー、これまでにない主人公像を開拓しています。
これも事あるごとに言っていますが「プリキュアとは何か」というのは「どんな子がプリキュアなのか」という問いと同義です。端的に言えば「女の子はみんなプリキュア」。でもそんなの曖昧すぎるでしょ?
病弱な女の子でもプリキュアになれるの? そんな未来があるの? その問いに応えられなければ意味がない。病気という過去を背負った子なりの歩みを描かなければウソになる。そうやって一つ一つの(一人一人の女の子の)可能性を模索していくこともまたプリキュアの大きな使命だと思っています。
プリキュアという物語を通じて1人の女の子が主役になり、勇気づけられ、強く、優しくなれる。それが繰り返されていく。だから次のプリキュアにもまた希望のバトンが渡せる。
ヒーリングの戦いが終わり、次の戦いが始まる。プリキュアの戦いは終わらない。
ってことでまた来週。
第44話「みんなでお手当て!!すこやかな未来のために」
○今週の出来事
①地球最後の日
テアティーヌが張った結界が限界を迎えます。体調が完璧じゃない上に自力の差もあって崩壊寸前。
とそこにプリキュアが駆けつけます。シンドイーネを失ってもどこ吹く風のネオキング。部下は消耗品。やっぱこいつ悪党だな、という意思を固めて最終決戦最終章スタート。
性懲りもなくビームを打つだけのプリキュアにほくそ笑むネオキング。無策の下策。このラスボスあまり賢くないのですぐ油断する。今回の決戦は空中戦がメインですが、前半戦の滑空してる感じが新鮮。グレースが牽制した後にフォンテーヌとスパークルで水蒸気を作り出して視界をゼロに。これで仕込みはOK。
死角からアースがビーム。ギリギリで回避されたものの攻撃自体は通る。目論見通り。これに力を得ると結界の中をアースの風で充填。続く作戦は単純明快。攻撃可能なアースを他3人で護衛しつつ肉薄。自軍最強キャラに貫通付与しているからこれが一番効率的で強い。テクニカルに攻略するのがヒーリング。
しかし時既に遅し。テアティーヌの結界が完全に破られ、ネオキングの勝利条件達成。瞬く間に地球全部をテリトリー内に収めます。ノルマ達成。ラスボスたるもの地球を1回は支配する。
②戦いの中で
気づくとそこはネオキングの内部。さながら消化中といった体。のどか以外は気絶。
するとネオキングが話しかけてきます。人間とて我らと変わらぬ。地球上の生物は万物が同じ。いずれかの生命がはびこれば別の生命が絶滅へと追いやられる。この世界はこのように出来ている。ちゃんと纏めてくれるラスボスの鑑。ビョーゲンズもまた天然自然の産物。
「生きるということは戦うこと。戦いに勝った者だけが生きることを許される」
この会話は街の人にも聞こえています。娘が渦中の人物だと知る両親。
「その勝者が我ただ1人であったというだけだ」
ヒーリングは戦いの物語。それは敵も同じ。生物としての生存競争を推し進めているだけ。弱肉強食。そこに思想はない。非常に敵らしい論理。普通の主人公なら「いや違う」と倫理観をぶつける展開。でものどかは違う。
「生きることは戦うこと……そうだね、私もそう思う」
彼女も戦ってきた1人。ヒーリングは敵も味方も一つのルールに従っている。
「私は病気と戦ったから、今元気でいられる」
「ちゆちゃんは未来の目標に向かってずっと戦ってて、だから毎日が充実してて…」
「ひなたちゃんは自分の嫌いなとこと戦いながらいつも笑顔でどんどん強くなって…」
「アスミちゃんは戦いの中で生まれて、今もずっと大好きなラテのために戦い続けてる」
「ラビリンもペギタンもニャトランもラテも、故郷を離れて地球のためにずっと戦い続けてくれてる」
「私たちいつも何かと戦ってる」
「戦いながら生きてる」
「あなたの言うとおり……」
悲しそうな、どこか寂しそうで諦めた顔を浮かべながらのどかは答えます。それに満足するように笑うネオキング。
しかし次の瞬間、のどかは意志を燃やすようにハッキリと言葉を続けます。
「だから私は戦い続ける」
「今までと同じ…ううん、今まで以上に戦い続ける!」
「勝つためじゃない。負けないために」
ハッキリ断言できる。のどかはシリーズの中でもイカれてる。彼女の人生は戦いの記録。ラスボスを前にしてこう言える彼女は間違いなくオンリーワンな主人公。戦うことを否定も拒絶もしない。何故なら戦うことは
「私がすこやかに生きるために! 大好きな人たちがすこやかに生きられるように!」
「ほかの全てを見下して、虐げて、奪ってくる、あなたみたいな存在のせいで悲しむ人が増えないように!」
すなわち生きることだから。
私はプリキュアのこういうところ大好きです。そもそもプリキュアは本質的に戦いを否定していません。むしろ戦ってでしか解決できないことがある、感情をぶつけなければならないときがあることを実証してきたとも言えます。争うこと、戦うこと、力でねじ伏せること、それらも解決手段。っていうのが実は作品の根底にあります。変身バトルアニメなんだから当然なんだけど。それを必要悪としてではなく、現実的なものとして受け止める度量がプリキュアにはあります。だから女子中学生が1人の人間として己の生き方を以って証明する。
いまさら人間1人に何ができる?
できるラビ。真っ先に応えるのがパートナー。諦めない人が1人でもいれば勇気づけられる人が生まれる。心の肉球が共鳴します。仲間達が続いていきます。やっぱ爲我井さんの作画は独特の味があって好きだな。絵を描く人って目の書き方にそれぞれ癖あるよね。
ちゆとペギタン、ひなたとニャトラン、アスミとラテ。心の肉球を合わせるとみんなで立ち向かう。その姿にヒーリングガーデンの戦士達も感化。さらにはエレメント、娘を持つ両親、商店街、蜂須賀医師も立ち上がります。「生きたい!」を掛け声に地球が一つに。
その力が結晶となってスティック生成。今週も変身。最後の変身と言いたいところですが来週もあります。
③最終決戦最終章ラストバトル
地球全体の加護で飛行能力を獲得。
一気呵成に突き進むプリキュア。稲妻の如く切り裂くスパーク。凍らせては破壊しながら突進するフォンテーヌ。グレースは一本釣り。ラテを伴って進むアース。ラテもかよとツッコミを入れそうになりますが必殺技要員なので必須。アースさんは相変わらず殺傷性が高い。この人だけ殺意度が違うのほんとウケる。
突撃をかました後は必殺技。普通に必殺技で仕留めるのは逆に珍しいパターン。
「私たちは! 生きることを! すこやかな未来を! 諦めない!」
より強い者が勝つ。その自然の掟に従いネオキングは浄化されます。
侵食されていた地球は元に戻り、プリキュアも力を使い果たして意識を失いその場に倒れ込みます。
ラテにお手当を促すテアティーヌ。次期女王としての力は宿っている。ラテの力を受けたのどか達は安らかな表情を浮かべます。
「ありがとう。優しく真っ直ぐな地球のお医者さん達」
テアティーヌが去った後、すこやか市の人々が彼女達を取り囲みます。理由はわからないけど、彼女達が街を守っていてくれたのだと理解した彼らは敢えて知らない振りをすることで意見を一致させます。これも今までに無いパターン。でもこれはヒーリング的にはとても上手い着地点のように思います。のどか達はヒーローではありません。1人の人間として、街の住人として戦っていただけ。褒め称えられ特別視される存在ってわけじゃない。敵とはいえダルイゼン見捨ててるしね。かといって名もなき市井の人というわけでもない。最前線で戦い、人々を牽引したのは間違いなく彼女たち。人として当たり前のことを、しかし誰よりも必死になって頑張った子達への感謝というニュアンスですね。
本人の知らないところで、感化されて尊敬される。そういうことってあるよね。
④生きるということ
今日もいつもの朝ジョギング。見送りしないの?と訊ねるアスミにうっかり口を滑らせそうになる父。すかさず母が牽制(物理)。
沢泉では干物を差し出しながら部屋で食べて、と弟くん。家族もにこやかに笑います。家庭内いじめに見えなくもない。
ひなたがお弁当を忘れたことをわざとらしく話す兄と姉。
期待どおり妖精達が配達。そんな光景をクラスメイトと先生は見守ります。
商店街を歩くアスミに無料プレゼント。クリア特典うめぇ。
一段落するとお別れの日。
アスミも妖精達に付いていきます。彼女はラテのお世話が主目的なので当然と言えば当然。別れを悲しむペギタン。今生の別れというわけではないのでニャトランやラビリンは割と平気。のどか達3人の中ではひなたが沈んだ表情。この子のこういうとこ愛される点だよね。ニャトランに軽口で返そうとするのほんと可愛い。
先程は平気そうだったラビリンものどかと話す内に声が詰まってしまいます。このお別れはのどかにとっては平常に戻ることを意味する。今まで堪えていた分を吐き出すように、危ないことに巻き込んじゃってごめんと謝るラビリン。ヒーリングは妖精との繋がりが非常に濃い作品だったと改めて思います。人間の友達関係ではこういうセリフ言えないですからね。使命・妖精・パートナーの設定が噛み合ったお別れ。
ラビリンを抱きしめながら自分を慮ってくれたラビリンにお礼を言うのどか。
「でもね、私ね。大変だったけど楽しかったよ」
この一言でスッと飲み込めました。
率直に言ってヒーリングは戦いの物語ではあったものの、基本的にはなだらかで平凡な日常回も多々見られました。そういった何気ない日常、友達との触れ合いが病院から出たばかりののどかにとってどれほど貴重であったか。死線をくぐり抜けた仲間というだけでなく、支え合い喜びあった仲間としても感謝できる。その心境と文脈の積み重ね。それがあるからこそ彼女は笑える。プリキュアは一番大事なことをセリフで説明しないことが多いんですが、まさに本作はここだろうと思います。
生きることは戦うこと。でもそこに笑顔がなければ生きる意味がない。
⑤次回予告
最終回はGoToトラベル。
○トピック
トロピカルの受け入れ体制はバッチリ。
ヒーリングが、ってよりのどかが強い。
実質物語として完結しているので総評として書けば、本作はかなり尖った作品だと思います。
上述したようにヒーリングは正義の味方ではありません。理由は悪党が存在しないから。この物語の敵は病気で、それは自然発生するもので地球上に普通に存在するものです。したがって害虫駆除とかと本質的に変わりません。双方の主張どおりこの物語は生存のための戦いをしているのであり、そこに善悪の価値判断はありません。また救済などの人間的、道義的価値判断もありません。病人は救済されるのが望ましいですが、病気そのものは救済される必要はありません。
病気と戦う。負けない限り(生き続ける限り)それは人間側の勝利。シンプルな論理。
女子中学生が何と戦うのか。病気と。
どうして戦わなければならないのか。自分と友達や家族を守るため。
戦った先に何あるのか。生きられる。笑顔になれる。
このシンプルさですね。ここまでハッキリと舵を切ったのは凄いと思います。だって他にいないよ? 「助けてくれ」って懇願している敵に向かって「助ける気にならない」って断言できるの。殺し合いだって言ってるラスボスにいいぜ殺し合おうって切り返せるの。そんな主人公プリキュアでのどか以外にいない。プリキュアは17作やってますがマジで本作だけですね、これができるの。
プリキュアってシリーズを語る上で外せない作品というのが何作かあります。私がよく例に出すのはハピネスのめぐみです。人助けのために自分を犠牲にして、ボスを倒したのに男に振られてガチ泣きしたっていう。ハピネス自体が実質的な愛の敗北(愛で解決するには限界がある)を提示した作品ということもあって、シリーズ的にはここが分水嶺になっています。逆にこの愛による救済路線を本格的にやったのがフレッシュなのでやはりこれもシリーズ的には外せない作品です。魔法つかいはそれらを全部ぶん投げた作品。このように歴史的分岐点になっているシリーズはいくつかあります。
本作ヒーリングはそこに入るかもしれないって思います。近年のプリキュアは自己犠牲しない代わりに、ほぼ自分のことだけやっていて、それ自体はぶっちゃけ大したことをやっていません。遊ぶか何か作ってるか青春してるだけ。戦う理由なんて無い。それが何年も続くと戦う意味がぼやけてくる。
初代プリキュアが何のために戦ったかというと、日常を取り戻すためでした。光とか闇とかそんなのどうでもいい。自分達が戦わないと全てを失うから戦った。まさにそこに立ち返ったのがヒーリングです。初代でも敵に情けをかけたことがあったんだけど、ヒーリングはそれすら拒絶したのでこれがどれほど強い(尖っている)かわかるでしょう。本当に堂々と敵に向かって「助けない」「戦う」「倒す」って言う潔さ。それだけ本作は生きることと戦うことをイコールにした作品なんですね。
生きることは理屈や理想ではない。でもそれだけでは生きる意味がなくなってしまう。
自分の罪を懺悔する友達に向かって「大変だったけど楽しかったよ」と言える優しさと強さがなくては人間もまた「ほかの全てを見下して、虐げて、奪ってくる」ビョーゲンと変わらなくなってしまう。生きることが戦いであっても、そこに喜びや楽しさがなくてはならない。そのための強さ。それができるのが人間というもの。それを感じさせる爽やかなお別れは本作のフィナーレを飾るに相応しいシーンです。
ちなみに「そこに入るかもしれない」って書いたのは、本作以降のプリキュアがどういう話をやるかで位置付けが変わるからです。ヒーリングが異端なのか、スタンダードになるのか、それはシリーズそのものの文脈によります。尖った作品であることに違いはないので、何かと引き合いに出しそうだとは思いますが。
本作もまたプリキュアとは何か?に向き合った物語だったと思います。最終回はまるまるエピローグになるでしょうが、この1年を戦い切ったのどか達へのご褒美ですね。
①地球最後の日
テアティーヌが張った結界が限界を迎えます。体調が完璧じゃない上に自力の差もあって崩壊寸前。
とそこにプリキュアが駆けつけます。シンドイーネを失ってもどこ吹く風のネオキング。部下は消耗品。やっぱこいつ悪党だな、という意思を固めて最終決戦最終章スタート。
性懲りもなくビームを打つだけのプリキュアにほくそ笑むネオキング。無策の下策。このラスボスあまり賢くないのですぐ油断する。今回の決戦は空中戦がメインですが、前半戦の滑空してる感じが新鮮。グレースが牽制した後にフォンテーヌとスパークルで水蒸気を作り出して視界をゼロに。これで仕込みはOK。
死角からアースがビーム。ギリギリで回避されたものの攻撃自体は通る。目論見通り。これに力を得ると結界の中をアースの風で充填。続く作戦は単純明快。攻撃可能なアースを他3人で護衛しつつ肉薄。自軍最強キャラに貫通付与しているからこれが一番効率的で強い。テクニカルに攻略するのがヒーリング。
しかし時既に遅し。テアティーヌの結界が完全に破られ、ネオキングの勝利条件達成。瞬く間に地球全部をテリトリー内に収めます。ノルマ達成。ラスボスたるもの地球を1回は支配する。
②戦いの中で
気づくとそこはネオキングの内部。さながら消化中といった体。のどか以外は気絶。
するとネオキングが話しかけてきます。人間とて我らと変わらぬ。地球上の生物は万物が同じ。いずれかの生命がはびこれば別の生命が絶滅へと追いやられる。この世界はこのように出来ている。ちゃんと纏めてくれるラスボスの鑑。ビョーゲンズもまた天然自然の産物。
「生きるということは戦うこと。戦いに勝った者だけが生きることを許される」
この会話は街の人にも聞こえています。娘が渦中の人物だと知る両親。
「その勝者が我ただ1人であったというだけだ」
ヒーリングは戦いの物語。それは敵も同じ。生物としての生存競争を推し進めているだけ。弱肉強食。そこに思想はない。非常に敵らしい論理。普通の主人公なら「いや違う」と倫理観をぶつける展開。でものどかは違う。
「生きることは戦うこと……そうだね、私もそう思う」
彼女も戦ってきた1人。ヒーリングは敵も味方も一つのルールに従っている。
「私は病気と戦ったから、今元気でいられる」
「ちゆちゃんは未来の目標に向かってずっと戦ってて、だから毎日が充実してて…」
「ひなたちゃんは自分の嫌いなとこと戦いながらいつも笑顔でどんどん強くなって…」
「アスミちゃんは戦いの中で生まれて、今もずっと大好きなラテのために戦い続けてる」
「ラビリンもペギタンもニャトランもラテも、故郷を離れて地球のためにずっと戦い続けてくれてる」
「私たちいつも何かと戦ってる」
「戦いながら生きてる」
「あなたの言うとおり……」
悲しそうな、どこか寂しそうで諦めた顔を浮かべながらのどかは答えます。それに満足するように笑うネオキング。
しかし次の瞬間、のどかは意志を燃やすようにハッキリと言葉を続けます。
「だから私は戦い続ける」
「今までと同じ…ううん、今まで以上に戦い続ける!」
「勝つためじゃない。負けないために」
ハッキリ断言できる。のどかはシリーズの中でもイカれてる。彼女の人生は戦いの記録。ラスボスを前にしてこう言える彼女は間違いなくオンリーワンな主人公。戦うことを否定も拒絶もしない。何故なら戦うことは
「私がすこやかに生きるために! 大好きな人たちがすこやかに生きられるように!」
「ほかの全てを見下して、虐げて、奪ってくる、あなたみたいな存在のせいで悲しむ人が増えないように!」
すなわち生きることだから。
私はプリキュアのこういうところ大好きです。そもそもプリキュアは本質的に戦いを否定していません。むしろ戦ってでしか解決できないことがある、感情をぶつけなければならないときがあることを実証してきたとも言えます。争うこと、戦うこと、力でねじ伏せること、それらも解決手段。っていうのが実は作品の根底にあります。変身バトルアニメなんだから当然なんだけど。それを必要悪としてではなく、現実的なものとして受け止める度量がプリキュアにはあります。だから女子中学生が1人の人間として己の生き方を以って証明する。
いまさら人間1人に何ができる?
できるラビ。真っ先に応えるのがパートナー。諦めない人が1人でもいれば勇気づけられる人が生まれる。心の肉球が共鳴します。仲間達が続いていきます。やっぱ爲我井さんの作画は独特の味があって好きだな。絵を描く人って目の書き方にそれぞれ癖あるよね。
ちゆとペギタン、ひなたとニャトラン、アスミとラテ。心の肉球を合わせるとみんなで立ち向かう。その姿にヒーリングガーデンの戦士達も感化。さらにはエレメント、娘を持つ両親、商店街、蜂須賀医師も立ち上がります。「生きたい!」を掛け声に地球が一つに。
その力が結晶となってスティック生成。今週も変身。最後の変身と言いたいところですが来週もあります。
③最終決戦最終章ラストバトル
地球全体の加護で飛行能力を獲得。
一気呵成に突き進むプリキュア。稲妻の如く切り裂くスパーク。凍らせては破壊しながら突進するフォンテーヌ。グレースは一本釣り。ラテを伴って進むアース。ラテもかよとツッコミを入れそうになりますが必殺技要員なので必須。アースさんは相変わらず殺傷性が高い。この人だけ殺意度が違うのほんとウケる。
突撃をかました後は必殺技。普通に必殺技で仕留めるのは逆に珍しいパターン。
「私たちは! 生きることを! すこやかな未来を! 諦めない!」
より強い者が勝つ。その自然の掟に従いネオキングは浄化されます。
侵食されていた地球は元に戻り、プリキュアも力を使い果たして意識を失いその場に倒れ込みます。
ラテにお手当を促すテアティーヌ。次期女王としての力は宿っている。ラテの力を受けたのどか達は安らかな表情を浮かべます。
「ありがとう。優しく真っ直ぐな地球のお医者さん達」
テアティーヌが去った後、すこやか市の人々が彼女達を取り囲みます。理由はわからないけど、彼女達が街を守っていてくれたのだと理解した彼らは敢えて知らない振りをすることで意見を一致させます。これも今までに無いパターン。でもこれはヒーリング的にはとても上手い着地点のように思います。のどか達はヒーローではありません。1人の人間として、街の住人として戦っていただけ。褒め称えられ特別視される存在ってわけじゃない。敵とはいえダルイゼン見捨ててるしね。かといって名もなき市井の人というわけでもない。最前線で戦い、人々を牽引したのは間違いなく彼女たち。人として当たり前のことを、しかし誰よりも必死になって頑張った子達への感謝というニュアンスですね。
本人の知らないところで、感化されて尊敬される。そういうことってあるよね。
④生きるということ
今日もいつもの朝ジョギング。見送りしないの?と訊ねるアスミにうっかり口を滑らせそうになる父。すかさず母が牽制(物理)。
沢泉では干物を差し出しながら部屋で食べて、と弟くん。家族もにこやかに笑います。家庭内いじめに見えなくもない。
ひなたがお弁当を忘れたことをわざとらしく話す兄と姉。
期待どおり妖精達が配達。そんな光景をクラスメイトと先生は見守ります。
商店街を歩くアスミに無料プレゼント。クリア特典うめぇ。
一段落するとお別れの日。
アスミも妖精達に付いていきます。彼女はラテのお世話が主目的なので当然と言えば当然。別れを悲しむペギタン。今生の別れというわけではないのでニャトランやラビリンは割と平気。のどか達3人の中ではひなたが沈んだ表情。この子のこういうとこ愛される点だよね。ニャトランに軽口で返そうとするのほんと可愛い。
先程は平気そうだったラビリンものどかと話す内に声が詰まってしまいます。このお別れはのどかにとっては平常に戻ることを意味する。今まで堪えていた分を吐き出すように、危ないことに巻き込んじゃってごめんと謝るラビリン。ヒーリングは妖精との繋がりが非常に濃い作品だったと改めて思います。人間の友達関係ではこういうセリフ言えないですからね。使命・妖精・パートナーの設定が噛み合ったお別れ。
ラビリンを抱きしめながら自分を慮ってくれたラビリンにお礼を言うのどか。
「でもね、私ね。大変だったけど楽しかったよ」
この一言でスッと飲み込めました。
率直に言ってヒーリングは戦いの物語ではあったものの、基本的にはなだらかで平凡な日常回も多々見られました。そういった何気ない日常、友達との触れ合いが病院から出たばかりののどかにとってどれほど貴重であったか。死線をくぐり抜けた仲間というだけでなく、支え合い喜びあった仲間としても感謝できる。その心境と文脈の積み重ね。それがあるからこそ彼女は笑える。プリキュアは一番大事なことをセリフで説明しないことが多いんですが、まさに本作はここだろうと思います。
生きることは戦うこと。でもそこに笑顔がなければ生きる意味がない。
⑤次回予告
最終回はGoToトラベル。
○トピック
トロピカルの受け入れ体制はバッチリ。
ヒーリングが、ってよりのどかが強い。
実質物語として完結しているので総評として書けば、本作はかなり尖った作品だと思います。
上述したようにヒーリングは正義の味方ではありません。理由は悪党が存在しないから。この物語の敵は病気で、それは自然発生するもので地球上に普通に存在するものです。したがって害虫駆除とかと本質的に変わりません。双方の主張どおりこの物語は生存のための戦いをしているのであり、そこに善悪の価値判断はありません。また救済などの人間的、道義的価値判断もありません。病人は救済されるのが望ましいですが、病気そのものは救済される必要はありません。
病気と戦う。負けない限り(生き続ける限り)それは人間側の勝利。シンプルな論理。
女子中学生が何と戦うのか。病気と。
どうして戦わなければならないのか。自分と友達や家族を守るため。
戦った先に何あるのか。生きられる。笑顔になれる。
このシンプルさですね。ここまでハッキリと舵を切ったのは凄いと思います。だって他にいないよ? 「助けてくれ」って懇願している敵に向かって「助ける気にならない」って断言できるの。殺し合いだって言ってるラスボスにいいぜ殺し合おうって切り返せるの。そんな主人公プリキュアでのどか以外にいない。プリキュアは17作やってますがマジで本作だけですね、これができるの。
プリキュアってシリーズを語る上で外せない作品というのが何作かあります。私がよく例に出すのはハピネスのめぐみです。人助けのために自分を犠牲にして、ボスを倒したのに男に振られてガチ泣きしたっていう。ハピネス自体が実質的な愛の敗北(愛で解決するには限界がある)を提示した作品ということもあって、シリーズ的にはここが分水嶺になっています。逆にこの愛による救済路線を本格的にやったのがフレッシュなのでやはりこれもシリーズ的には外せない作品です。魔法つかいはそれらを全部ぶん投げた作品。このように歴史的分岐点になっているシリーズはいくつかあります。
本作ヒーリングはそこに入るかもしれないって思います。近年のプリキュアは自己犠牲しない代わりに、ほぼ自分のことだけやっていて、それ自体はぶっちゃけ大したことをやっていません。遊ぶか何か作ってるか青春してるだけ。戦う理由なんて無い。それが何年も続くと戦う意味がぼやけてくる。
初代プリキュアが何のために戦ったかというと、日常を取り戻すためでした。光とか闇とかそんなのどうでもいい。自分達が戦わないと全てを失うから戦った。まさにそこに立ち返ったのがヒーリングです。初代でも敵に情けをかけたことがあったんだけど、ヒーリングはそれすら拒絶したのでこれがどれほど強い(尖っている)かわかるでしょう。本当に堂々と敵に向かって「助けない」「戦う」「倒す」って言う潔さ。それだけ本作は生きることと戦うことをイコールにした作品なんですね。
生きることは理屈や理想ではない。でもそれだけでは生きる意味がなくなってしまう。
自分の罪を懺悔する友達に向かって「大変だったけど楽しかったよ」と言える優しさと強さがなくては人間もまた「ほかの全てを見下して、虐げて、奪ってくる」ビョーゲンと変わらなくなってしまう。生きることが戦いであっても、そこに喜びや楽しさがなくてはならない。そのための強さ。それができるのが人間というもの。それを感じさせる爽やかなお別れは本作のフィナーレを飾るに相応しいシーンです。
ちなみに「そこに入るかもしれない」って書いたのは、本作以降のプリキュアがどういう話をやるかで位置付けが変わるからです。ヒーリングが異端なのか、スタンダードになるのか、それはシリーズそのものの文脈によります。尖った作品であることに違いはないので、何かと引き合いに出しそうだとは思いますが。
本作もまたプリキュアとは何か?に向き合った物語だったと思います。最終回はまるまるエピローグになるでしょうが、この1年を戦い切ったのどか達へのご褒美ですね。
第43話「キングの進化…!蝕まれたすこやか市」
○今週の出来事
①ラスボス戦チュートリアル
ネオキングに進化したラスボス。
テアティーヌ「人型だから自分関係ない」……などと意味不明な供述をしており当局は関係性について追及を続ける方針。
先に仕掛けたのはネオキング。街に散布していたビョーゲンを増殖させると瞬く間に感染。グアイワルのようなチマチマしたことはしない。ラスボスたるもの一気に侵略して当然。と言っても街一個だけど。
情勢の悪化に戸惑っているプリキュアにシンドイーネが説明。事前に自分の一部を蒔いて復活した後で活性化。グアイワルとダルイゼンはそのための餌。こうしている間も侵食は広がっています。時間制限有りミッション。ちなみにやたらすこやか市にこだわるのは、ここがテアティーヌとプリキュアの出生地だからで意趣返しのため。
大体のルールはわかったので戦闘開始。
ところが不可視(というほどでもない)バリアに阻まれて取り付くことが出来ません。ビームも反射されて攻撃が通らない。ここでもギミックバトル。ヒーリングこういうボス多いな。基本初見殺し。逆に反撃の一発でこちらは変身解除。チュートリアル代わりの負けイベント。
まともに動けるのはラテだけ。そのラテを狙うシンドイーネ。万事休……なんの光!?
テアティーヌが援軍として登場。女王の復活に活気づく妖精達。それぞれ感想を漏らす中「でかい」ってコメントするひなたちゃんの小並感好き。
ネオキングから攻撃が再度放たれるとテアティーヌが体当たりしてガード。何かビーム出すとかじゃねーんだ。でも以前ほどのキレは無い。テアティーヌが完全復活したわけではないと読んだネオキングは勝利を確信。独りで来たとでも? お前にできて俺にできないわけねーだろ、と言わんばかりに街中に配置した部下達と連携して結界を生成。ネオキングの封じ込めに成功。ビョーゲンの侵食も抑え込める。これがほんとのロックダウン。
先程まで余裕ぶっこいてたネオキングもこれには激昂。底が浅いなーこいつ。
これで時間稼ぎはできたので、その間に対策を考えてくれとのどか達に丸投げするテアティーヌ。プリキュアの味方の偉い人ってほんとこんなのばっかだな。要するにここまでがイベントの前振り。ボス攻略はプレイヤーの仕事。
シンドイーネが横槍を入れてきます。あ、忘れてた。結界を張っているテアティーヌは今無防備。これはシンドイーネを生かしていおいた甲斐があった。プリキュア達はまだスタンしていて行動不能。勝ち確。ところがテアティーヌに執着するネオキングはプリキュアの抹殺を指示。お前そんな余裕ねーだろ。慢心で負けるタイプだな。
どうにか動けるのはアスミだけ。風を操ってシンドイーネから逃げます。
②たったひとつの冴えたやりかた
結界の外、街の郊外まで移動。振り返ると巨大な結果が見えます。
鉄壁のバリア攻略法を思案。わたくしに考えがあります。アスミが思いつきます。グアイワル達はメガパーツを取り込み、ネオキングはグアイワル達を取り込んでいた。つまりビョーゲンズにはビョーゲンズの力を吸収する性質がある。これまでの経験と観測から推論するアスミ。
ひなた以外が頷きます。遅れて頷くひなた。いやそれわかってないだろ。ということはビョーゲンズの力と一緒に自分達の技を放てばバリアの向こうに届くのではないか? 敵味方の識別信号を誤魔化すのか。このアニメ、何か妙に攻略の仕方が論理的。ヒーリングは思想戦ではなく殲滅戦、やるかやられるかの戦いを行っているので根性論よりはこうした具体的な仮説に基づく実践的な方法論の方が合っています。病気に対するソレと同じですね。仮説と検証。有効的な対策の模索。言ってしまえば相手と妥協する気がない。倒すための攻略法。ヒーリングの戦い方がどこかシステマチックなのはこれが理由だろうと思います。
アスミの説明にひなた以外は納得。1人だけついていけないひなたのためにわかりやすく解説。ビョーゲンズの力にまぎれてエレメントの力を通しちゃおう作戦。でもどうやって?
「わたくしの中にビョーゲンズを宿すのです」
予想外の答えに仰天する一同。ダルイゼンがのどかにメガパーツを埋め込んだ前例があるので可能と言えば可能。その設定ここで使うのか。毒をもって毒を制す。当然あの苦しみを知っているのどかは止めます。あまりに危険すぎる。ラテも同意見。しかしアスミの意見は変わりません。
わたくしには大切なものが増えたのです。ああ、そうかこれアスミ回か。のどかで一巡したと思ってた。幸い自分は人間ではない。
「きっとこの役目はわたくしにしかできません」
「ならば選ぶしかないでしょう」
ヒーリングって残酷で冷静な物語だなと思います。理想を現実にしていくどころか、現実に妥協していく。自分が打てる手はそれほど多くない。時には決まってしまっている。その現実認識を持つのが本作の残酷なところ。だからのどかが「助けない」と言ったときも、アスミが今決断したことも正しくはあるけど、同時に酷く冷めた決断をしていることが本人に理解されている。この物語は思想の積み重ねではなく、やるかやらないかの積み重ね。
ラテもまた地球の苦しみを自らの身に引き受けるという自分にしかできない役目を果たしている。これは以前にも指摘された部分です。苦しみや痛みを役目と言うことの残酷さ。でもそう思わなければ始まらない。
ラテもみなさんのことも人間界そのものも守りたい。「よくばりたいのです」
やってみれば何かが変わるかもしれない。「失敗を恐れすぎてはいけません」
皆さんとすごして重ねてきた経験が「今のわたくしを作っているのです」
3人を見て学んできたアスミは自分の意思で自分の進路を決めます。
「わたくしの心も身体もわたくしのものですから」
このセリフは自由を説くようで、その実自分が心と身体にどれだけ囚われているかを示していると言えます。苦痛、喜怒哀楽、自分が置かれた状況。それを捨て去ることはできない。自分のものである以上それを引き受けなければならない。自分が守りたいものを守るためには自分自身を引き受け捧げねばならない。その結果、切り捨てる者や危険を犯すことになっても。
アスミの言葉にラテは頷きます。ほんとは王女のラテが決めなきゃいけなかった。ママ達も頑張ってる。甘えてちゃダメ。
「アスミ1人にしないラテ。ラテも一緒に頑張るラテ」
覚悟完了。このアニメ、今までのプリキュアとは別な意味でエグい。
③弱毒性シンドイーネワクチン
打ち合わせが終わったのでシンドイーネが登場。変身ノルマ消化。
シンドイーネは邪魔だけどメガパーツを持っているのでここで処理すれば憂いはない。こちらの目的を知ったシンドイーネはメガパーツを使って進化。ダルイゼンが失敗したのは万全な調子じゃなかったのも原因かもね。
パワーで圧倒。手からビームを出して推進力に変える芸当も。アイアンマンかよ。アースでも分が悪い。攻撃手段が増え刃を出したり、鞭を出したりと接近戦でも隙がない。木にぶつかりそうになって慌ててるグレースが可愛い。
ならば本体の弱点を突くしかない。
「あー! あんなところにキングビョーゲン!」
「引っかかるわけないでしょ!」
引っかかってくれました。いくら進化しても頭は進化しない。それはグアイワルもキングも同じ。体勢を整えて最大火力発射。初期状態にまで戻すももう一歩足りない。ラテが何事か伝えようとします。オアシスラテ。しゃべった。それはそれとしてすぐに発射体勢。弱ったシンドイーネを抱えて標的にするアースさんマジ鬼畜。絵面やべぇ。この人容赦ないからね。ヒーリングは殺意が高い。
浄化されて弱まったシンドイーネの核を取り込むアース。違和感のようなものはあるが問題はない様子。これで戦う方法は得た。
打倒ネオキング。
④次回予告
来週でボス倒しそう。
紫への期待感。
○トピック
「生きたい!」が掛け声になるだけあって、生存のための戦いをヒシヒシと感じる。
終盤で一気にシビアな展開に。
ヒーリングは曖昧さを極力排しているように思います。例えばトゥインクルは「宇宙人でしょ!」のセリフに代表されるように曖昧さを許容することが大きなテーマでした。緩やかな輪を作る。その輪に入らなくてもいい。グレーゾーンを肯定的に認めることで共存を図った物語でした。
本作は逆に選択と責任を明確にしています。ビョーゲンズとの戦い。ここに曖昧さはありません。敵を助けたいなら自分が死ぬほど苦しい思いをしなければならない(嫌な思いをしたくなければ見捨てろ)。攻撃を通すにはリスクを負わねばならない。というように選択とその代償が明示されています。これはこの戦いの構図に即したテーマ性であり、このことが主人公達に現実感、引いては危機感を強く持たせる要因になっています。まさに身を切る思いで決断しなければならない。その切実さ、当事者意識、切迫さがここにはあります。
これまでのシリーズは何だかんだ言っても結局最後はみんな良い感じに仲良くすればいいじゃん。許しちゃおうよ。折り合いを付ければいいんだよ、な逃げ道がありました。本作からはその態度は見られません。「助ける気にならない」って言っちゃったもん。自分からその逃げ道を潰したことの重さはそのまま自分達に返ってくる。
このシビアさが物語としてどのような帰結になるのか、まだわかりませんがプリキュアらしいノルかソルかの最終決戦です。毎年独自色を出すのがプリキュアの強みであり面白さ。残り2回。何が飛び出してくるのか。長く短い1年の終わり。
①ラスボス戦チュートリアル
ネオキングに進化したラスボス。
テアティーヌ「人型だから自分関係ない」……などと意味不明な供述をしており当局は関係性について追及を続ける方針。
先に仕掛けたのはネオキング。街に散布していたビョーゲンを増殖させると瞬く間に感染。グアイワルのようなチマチマしたことはしない。ラスボスたるもの一気に侵略して当然。と言っても街一個だけど。
情勢の悪化に戸惑っているプリキュアにシンドイーネが説明。事前に自分の一部を蒔いて復活した後で活性化。グアイワルとダルイゼンはそのための餌。こうしている間も侵食は広がっています。時間制限有りミッション。ちなみにやたらすこやか市にこだわるのは、ここがテアティーヌとプリキュアの出生地だからで意趣返しのため。
大体のルールはわかったので戦闘開始。
ところが不可視(というほどでもない)バリアに阻まれて取り付くことが出来ません。ビームも反射されて攻撃が通らない。ここでもギミックバトル。ヒーリングこういうボス多いな。基本初見殺し。逆に反撃の一発でこちらは変身解除。チュートリアル代わりの負けイベント。
まともに動けるのはラテだけ。そのラテを狙うシンドイーネ。万事休……なんの光!?
テアティーヌが援軍として登場。女王の復活に活気づく妖精達。それぞれ感想を漏らす中「でかい」ってコメントするひなたちゃんの小並感好き。
ネオキングから攻撃が再度放たれるとテアティーヌが体当たりしてガード。何かビーム出すとかじゃねーんだ。でも以前ほどのキレは無い。テアティーヌが完全復活したわけではないと読んだネオキングは勝利を確信。独りで来たとでも? お前にできて俺にできないわけねーだろ、と言わんばかりに街中に配置した部下達と連携して結界を生成。ネオキングの封じ込めに成功。ビョーゲンの侵食も抑え込める。これがほんとのロックダウン。
先程まで余裕ぶっこいてたネオキングもこれには激昂。底が浅いなーこいつ。
これで時間稼ぎはできたので、その間に対策を考えてくれとのどか達に丸投げするテアティーヌ。プリキュアの味方の偉い人ってほんとこんなのばっかだな。要するにここまでがイベントの前振り。ボス攻略はプレイヤーの仕事。
シンドイーネが横槍を入れてきます。あ、忘れてた。結界を張っているテアティーヌは今無防備。これはシンドイーネを生かしていおいた甲斐があった。プリキュア達はまだスタンしていて行動不能。勝ち確。ところがテアティーヌに執着するネオキングはプリキュアの抹殺を指示。お前そんな余裕ねーだろ。慢心で負けるタイプだな。
どうにか動けるのはアスミだけ。風を操ってシンドイーネから逃げます。
②たったひとつの冴えたやりかた
結界の外、街の郊外まで移動。振り返ると巨大な結果が見えます。
鉄壁のバリア攻略法を思案。わたくしに考えがあります。アスミが思いつきます。グアイワル達はメガパーツを取り込み、ネオキングはグアイワル達を取り込んでいた。つまりビョーゲンズにはビョーゲンズの力を吸収する性質がある。これまでの経験と観測から推論するアスミ。
ひなた以外が頷きます。遅れて頷くひなた。いやそれわかってないだろ。ということはビョーゲンズの力と一緒に自分達の技を放てばバリアの向こうに届くのではないか? 敵味方の識別信号を誤魔化すのか。このアニメ、何か妙に攻略の仕方が論理的。ヒーリングは思想戦ではなく殲滅戦、やるかやられるかの戦いを行っているので根性論よりはこうした具体的な仮説に基づく実践的な方法論の方が合っています。病気に対するソレと同じですね。仮説と検証。有効的な対策の模索。言ってしまえば相手と妥協する気がない。倒すための攻略法。ヒーリングの戦い方がどこかシステマチックなのはこれが理由だろうと思います。
アスミの説明にひなた以外は納得。1人だけついていけないひなたのためにわかりやすく解説。ビョーゲンズの力にまぎれてエレメントの力を通しちゃおう作戦。でもどうやって?
「わたくしの中にビョーゲンズを宿すのです」
予想外の答えに仰天する一同。ダルイゼンがのどかにメガパーツを埋め込んだ前例があるので可能と言えば可能。その設定ここで使うのか。毒をもって毒を制す。当然あの苦しみを知っているのどかは止めます。あまりに危険すぎる。ラテも同意見。しかしアスミの意見は変わりません。
わたくしには大切なものが増えたのです。ああ、そうかこれアスミ回か。のどかで一巡したと思ってた。幸い自分は人間ではない。
「きっとこの役目はわたくしにしかできません」
「ならば選ぶしかないでしょう」
ヒーリングって残酷で冷静な物語だなと思います。理想を現実にしていくどころか、現実に妥協していく。自分が打てる手はそれほど多くない。時には決まってしまっている。その現実認識を持つのが本作の残酷なところ。だからのどかが「助けない」と言ったときも、アスミが今決断したことも正しくはあるけど、同時に酷く冷めた決断をしていることが本人に理解されている。この物語は思想の積み重ねではなく、やるかやらないかの積み重ね。
ラテもまた地球の苦しみを自らの身に引き受けるという自分にしかできない役目を果たしている。これは以前にも指摘された部分です。苦しみや痛みを役目と言うことの残酷さ。でもそう思わなければ始まらない。
ラテもみなさんのことも人間界そのものも守りたい。「よくばりたいのです」
やってみれば何かが変わるかもしれない。「失敗を恐れすぎてはいけません」
皆さんとすごして重ねてきた経験が「今のわたくしを作っているのです」
3人を見て学んできたアスミは自分の意思で自分の進路を決めます。
「わたくしの心も身体もわたくしのものですから」
このセリフは自由を説くようで、その実自分が心と身体にどれだけ囚われているかを示していると言えます。苦痛、喜怒哀楽、自分が置かれた状況。それを捨て去ることはできない。自分のものである以上それを引き受けなければならない。自分が守りたいものを守るためには自分自身を引き受け捧げねばならない。その結果、切り捨てる者や危険を犯すことになっても。
アスミの言葉にラテは頷きます。ほんとは王女のラテが決めなきゃいけなかった。ママ達も頑張ってる。甘えてちゃダメ。
「アスミ1人にしないラテ。ラテも一緒に頑張るラテ」
覚悟完了。このアニメ、今までのプリキュアとは別な意味でエグい。
③弱毒性シンドイーネワクチン
打ち合わせが終わったのでシンドイーネが登場。変身ノルマ消化。
シンドイーネは邪魔だけどメガパーツを持っているのでここで処理すれば憂いはない。こちらの目的を知ったシンドイーネはメガパーツを使って進化。ダルイゼンが失敗したのは万全な調子じゃなかったのも原因かもね。
パワーで圧倒。手からビームを出して推進力に変える芸当も。アイアンマンかよ。アースでも分が悪い。攻撃手段が増え刃を出したり、鞭を出したりと接近戦でも隙がない。木にぶつかりそうになって慌ててるグレースが可愛い。
ならば本体の弱点を突くしかない。
「あー! あんなところにキングビョーゲン!」
「引っかかるわけないでしょ!」
引っかかってくれました。いくら進化しても頭は進化しない。それはグアイワルもキングも同じ。体勢を整えて最大火力発射。初期状態にまで戻すももう一歩足りない。ラテが何事か伝えようとします。オアシスラテ。しゃべった。それはそれとしてすぐに発射体勢。弱ったシンドイーネを抱えて標的にするアースさんマジ鬼畜。絵面やべぇ。この人容赦ないからね。ヒーリングは殺意が高い。
浄化されて弱まったシンドイーネの核を取り込むアース。違和感のようなものはあるが問題はない様子。これで戦う方法は得た。
打倒ネオキング。
④次回予告
来週でボス倒しそう。
紫への期待感。
○トピック
「生きたい!」が掛け声になるだけあって、生存のための戦いをヒシヒシと感じる。
終盤で一気にシビアな展開に。
ヒーリングは曖昧さを極力排しているように思います。例えばトゥインクルは「宇宙人でしょ!」のセリフに代表されるように曖昧さを許容することが大きなテーマでした。緩やかな輪を作る。その輪に入らなくてもいい。グレーゾーンを肯定的に認めることで共存を図った物語でした。
本作は逆に選択と責任を明確にしています。ビョーゲンズとの戦い。ここに曖昧さはありません。敵を助けたいなら自分が死ぬほど苦しい思いをしなければならない(嫌な思いをしたくなければ見捨てろ)。攻撃を通すにはリスクを負わねばならない。というように選択とその代償が明示されています。これはこの戦いの構図に即したテーマ性であり、このことが主人公達に現実感、引いては危機感を強く持たせる要因になっています。まさに身を切る思いで決断しなければならない。その切実さ、当事者意識、切迫さがここにはあります。
これまでのシリーズは何だかんだ言っても結局最後はみんな良い感じに仲良くすればいいじゃん。許しちゃおうよ。折り合いを付ければいいんだよ、な逃げ道がありました。本作からはその態度は見られません。「助ける気にならない」って言っちゃったもん。自分からその逃げ道を潰したことの重さはそのまま自分達に返ってくる。
このシビアさが物語としてどのような帰結になるのか、まだわかりませんがプリキュアらしいノルかソルかの最終決戦です。毎年独自色を出すのがプリキュアの強みであり面白さ。残り2回。何が飛び出してくるのか。長く短い1年の終わり。
第42話「のどかの選択!守らなきゃいけないもの」
○今週の出来事
①パートナーにしかできない仕事
今週はのどかが調子を崩しているので冒頭説明はラビリン。
食欲がないのどか。食パンに一口付けたきり進みません。心配する両親。学校休む? 病院行った方がいいんじゃないか? ちょっと前にも入院騒ぎがあったので気が気じゃありません。怖い夢を見たと誤魔化すと家を出ます。マフラーあるわりに制服の上着ないんかい。
のどかの不調はもちろんは先週の件。ラビリンだけが知ります。
下水で身を潜めるダルイゼン。憔悴しきっています。
学校でものどかの調子は回復するどころか悪化。これは半分魂抜けてる。お弁当も忘れてパンを買いに行く有様。しかしなかなか戻ってきません。のどかにしては珍しい。ひなたならともかく。ほんと、ほんと。……。突っ込まねぇのかよ!? ひなたちゃん受け入れすぎぃ。
お弁当は忘れてないと話すラビリン。じゃあなんで? 不思議がるひなたとちゆ。独りになりたいということなのでしょう。ケンカでもしたのか? 違う。原因はわかっている。けどデリケートな問題。そもそも不調の理由そのものはわからない。後述するようにラビリンなりの憶測はありますが、それを言うのも憚れるのでうかつには言えない。
ちゆとひなたはそれ以上は詮索せず、ラビリンに任せます。今回はのどか・ラビリンペア回。親しいパートナーにしかわからないこと、パートナーだからできること。それを信じる2人。やはり友達と妖精組で距離感を意識的に分けてますね。
ダルイゼンは未だ見つからず。シンドイーネは自分を取り込んでは?と具申。一体化できるなら望むところ。しかし忠実な下僕を失うのは惜しい、不服従な者から取り込むと答えるキング。その答えにますます喜ぶシンドイーネ。たぶんシンドイーネを取り込んで特に足しにならないとかそんな理由な気もしますが。
シンドイーネが出ていくと「アレも心待ちにしている」とつぶやくキング。街中に潜むビョーゲンの影。
ヒーリングガーデンでも厳戒態勢。戦力を集め反撃の準備。最終戦争の予兆。
②内に秘めた想い
自室で独り佇むのどかにラビリンが声をかけます。
隣りに座ったまま黙り込むラビリンを気遣うのどか。彼女はとても優しい子。それを確認したラビリンは口を開きます。のどかはいつも優しい。
「のどかは…本当はダルイゼンを助けたかったラビ?」
その言葉に動揺するのどか。本当は助けたかったのに自分達の使命が地球をお手当することだったから悩んでいるのでは? そう当たりをつけます。ラビリンにとってのどかはそういう子なのでしょう。それが普通の主人公でもある。この瞬間ちょっと私混乱しました。一番親しいラビリンがそう当たりをつけたなら正解かもしれない。けど前回のアレはそういう感情ではなかったはず。
部屋に入りかけたアスミを通せんぼするラテ。今は2人だけの時間。
もしのどかがダルイゼンを助けたいなら自分も協力する。
しかしのどかは首を大きく横に振ると否定。
「私そんな優しい子じゃない…」
「あの時…私、自分のことしか考えてなかった。だって……辛くて怖かったの」
「強い気持ちでいなきゃ負けちゃうから。笑っていないと自分が潰れちゃうから。だからすっごく頑張った」
「今の私を作ってる大事な経験だったと思ってる」
「でも! それでも! 叶うことならもう二度とあんな苦しい思いもうしたくないよ……」
この言葉を聞いたときの一番の気持ちは安堵でした。のどかは、そして東堂いづみはそういう決断を下したんだと。東堂いづみは誰の味方か。スポンサーの味方では絶対にない。東堂いづみは子どもの味方。スポンサーはそのための金づる。子どもに強くなって欲しいから鬼畜なことを平気でする。でも子どもの気持ちを踏みにじるようなことはしない。本当に苦しいときにその気持ちを一番に汲み取るのが東堂いづみの使命です。言うまでもないことですが東堂いづみは部署名なので特定個人ではありませんが、プリキュアの基本方針として子どもの味方であることは徹底されています。
頑張って頑張って頑張った子の、その気持ちを何よりも大事にする。
自分はまだまだのどかのことを分かっていなかったと反省するラビリン。
「のどかはダルイゼンを助けたいラビ?」
改めて訊ねます。
「そうした方が良かったんだと思う…」
そうじゃない。のどかの気持ちを聞いている。
「無理! 私どうしても嫌! 嫌なの!!」
「だったら助けなくていいラビ!」
悩む必要もない。
「のどかが自分を犠牲にしなきゃいけないなんてそんな義理も責任もないラビ!」
言い切った。東堂いづみ言い切った。そうだね、義理や責任なんて魔法つかいの頃にとっくに捨てている。プリキュアは誰のためにあるのか。子ども達は誰のために何をすべきなのか。のどかは自分の気持ちも身体も大事にしていい。そう太鼓判を押すラビリン。子どもは当然子ども自身のために頑張ればいい。涙をこぼすのどかの手に自分の手を重ねて、ラビリンは言葉も重ねます。
「のどかが苦しまなきゃいけない理由はひとっつもないラビ!」
プリキュアにおいて、誰が一番に救われなければならないのか。ハッキリと口にします。
地下に潜伏していたダルイゼンはいよいよ最後の手段にでます。このままでは時間の問題。メガパーツで賭けに出るしかない。
間を置いてお茶を運んでくるアスミ。
早速……ビョーゲンズ。何が泣いているのかわからないと原因を特定できないラテ。展望台で何が起きているのか。
③決別
みんなで現場に駆けつけるとそこにいたのは今まで見たことがない亡霊のような巨人。
特徴的な模様と耳飾り。ダルイゼン。メガパーツを取り込んだのでは? しかし正気を失っている。誰もが良い感じに進化できるとは限らないのか。憶測と戸惑いを浮かべる一同。
硬直するのどかに「のどかのせいじゃない!」と大声で伝えるラビリン。ラビリンはのどかの味方をすることで腹を括っています。変身して暴走を止めます。
正気を失っているとはいえ、力は強大。グレースへの執着は残っているのか狙いを定めて挑みかかってきます。グレースを守るように3人で連携。
ダルイゼンは残った最後の意識でグレースに助けを求めます。こんなのは俺じゃない。グレースの優しさに付け入るのはやめろ。すかさず反論するラビリン。それでもすがりつこうとするダルイゼン。「そしたら私はどうなるの!?」。ダルイゼンの手が止まります。
「いつまで!?」
「あなたが元気になったらどうするの!?」
追求を止めないグレース。その間も3人の追撃が入ります。
「あなたは私たちを、地球を二度と苦しめないの!?」
答える代わりに苛立ちを募らせるダルイゼン。
グレースもまた腹を括ります。
「私はやっぱりあなたを助ける気にはなれない!」
言った。言い切った。花寺のどか言い切った。
拒まれて逆上するダルイゼン。そんな彼にグレースは怒りを込めて自分の気持ちをぶつけます。
「ダルイゼン、あなたのせいで私がどれだけ苦しかったか! あなたは全然わかってない!」
ダルイゼンの本質は何も変わっていない。命を蝕み嗤う。
「都合の良いときだけ、私を利用しないで!」
味方のサポートを受けてダルイゼンに肉薄するとグレースは怒りを込めて一撃一撃を放ちます。
「私の身体も! 心も! 全部私のものなんだから!!」
容赦なく必殺技で抹殺。俺だって…!と今際の際に叫ぶダルイゼン。浄化しきれず初期状態に戻ります。
騒ぎを嗅ぎつけてシンドイーネが到着。そしてキングも。ラスボス普通に出てきやがった。欲を言えばもっと進化した状態で取り込みたかったが無いよりはマシ。そのまま自分の身体に取り込むキング。するとさらに進化。人型に姿を変え、ネオキングビョーゲンと名乗ります。シンドイーネちょっと黙ってて。
準備は整ったのでネオキングは侵攻を本格化。それに対峙するプリキュア。全部私たちが守る。
その言葉を笑うネオキング。
「ダルイゼンを見捨てながら地球のみんなと全てを守ると言うか。ずいぶんな思い上がりだ」
図星をさされつつも気持ち負けしない。グレースは言い返します。ダルイゼンを追い詰めたのは誰? あなたに言われたくない!
「私は絶対あなたを浄化する!」
「それが私の今の気持ちだよ!」
④次回予告
最終決戦最終章。
トロピカル~ジュ準備運動開始。
○トピック
日曜朝8時半に親子が見ているアニメで「助ける気になれない」と言い切るプリキュアさんマジクール。
言うときはハッキリ言う。やるときはキッチリやる。それがプリキュア。
ヒーリングは言ってしまえばのどかの戦いの物語です。それはのどかの苦しみの物語でもあります。この過程を無視して彼女に過大な責任や義務、ましてや宿敵の救済まで求めるのは過酷を通り越してただの奴隷化。のどかが主張したように彼女の身体と心は彼女のもの。嫌なものを嫌と言って何が悪い。
最終決戦最終章を前に大きく舵を切ったと思います。と同時にヒーリングの独自色が強まりました。
28話トピックでも述べましたが、ヒーリングは「戦い」そのものがテーマになっています。病魔との戦い。それは決して綺麗事ではありません。のどかがどんな気持ちでそれと戦い、耐えてきたのか。「今の私を作ってる大事な経験だったと思ってる」「でも! それでも! 叶うことならもう二度とあんな苦しい思いもうしたくないよ……」。この2つのセリフに凝縮されています。前者の言葉で誤魔化さない。子どもの優しさ、頑張りにつけこまない。利用してはならないのだという強い意思をヒシヒシと感じます。
東堂いづみは子ども達の味方だと上述しましたが、正確に言えばかなり攻めたこともあります。例えば救済路線に入っていた頃、プリキュアは自己犠牲を厭わず人助けをしていました。人助けをするのが好き、優しいという理由で。しかしそれもまた過ぎれば自己犠牲が強まり、ハピネスのように男に振られてガチ泣き。当時も、そして今見てもソコが限界点だったと思います。人助け。使命。責任。それらを女子中学生に負わせた結果本人が一番幸せになれない。それはおかしいよねって。だからそれ以降のプリキュアは自分のために頑張ることを優先しています。
しかしそれも続くと今度は危機感がなくなっていきます。趣味でお菓子作ったり、夢を追いかけたり、自分のことやったり。それ、君ら戦う意味あるの?と。もっと言えば好きなことをやり続けると結局これも綺麗事というか、笑顔が見たいとか、理想の○○になりたいとか、そういう自分の気持ちではあるけどそこまで切実ってほどでもないよね、みたいな話になってくる。勿論それぞれのシリーズでキチンとやっています。この感想はそれを書いてきたからね。でもやっぱり自分の本音にギリギリまで迫って、迫りすぎてナイフで刺しちゃうくらいの気迫を見たいと思うのは視聴者の我儘かもしれませんがプリキュアへの期待でもあります。だってプリキュアってより良い生き方、人としての正しさを追求する物語ですから。その真摯さに惚れ込んだんです。
内に秘めた悩み、苦しみを語るのどかの述懐。それを全部受け入れるラビリンの言葉。そこから繰り出される「助けない」の重さと強さ。子ども番組でそれ言っちゃえるプリキュアほんと強ぇーなって思います。自分で考えて自分の言葉で気持ちを伝える。その答えに良し悪しや点数なんて付けない。忖度もしない。それがその子の真実なんだから。
こういったご時世の中で病気を扱うことになった本作がどのようにそれと向き合うのか。徹底抗戦するのか、ある程度の折り合いをつけるのか。助けを求める声をヒーローは見捨てるのか。現実的にもフィクション的にも悩ましい課題だと思います。でも本当に大切なのはそんな結論ありきの答えではなく、子ども自身の想いと声。彼女達の苦しみを、頑張りを、想いを踏みにじってはならない。そこに向き合うプリキュアは本当に素晴らしい。
①パートナーにしかできない仕事
今週はのどかが調子を崩しているので冒頭説明はラビリン。
食欲がないのどか。食パンに一口付けたきり進みません。心配する両親。学校休む? 病院行った方がいいんじゃないか? ちょっと前にも入院騒ぎがあったので気が気じゃありません。怖い夢を見たと誤魔化すと家を出ます。マフラーあるわりに制服の上着ないんかい。
のどかの不調はもちろんは先週の件。ラビリンだけが知ります。
下水で身を潜めるダルイゼン。憔悴しきっています。
学校でものどかの調子は回復するどころか悪化。これは半分魂抜けてる。お弁当も忘れてパンを買いに行く有様。しかしなかなか戻ってきません。のどかにしては珍しい。ひなたならともかく。ほんと、ほんと。……。突っ込まねぇのかよ!? ひなたちゃん受け入れすぎぃ。
お弁当は忘れてないと話すラビリン。じゃあなんで? 不思議がるひなたとちゆ。独りになりたいということなのでしょう。ケンカでもしたのか? 違う。原因はわかっている。けどデリケートな問題。そもそも不調の理由そのものはわからない。後述するようにラビリンなりの憶測はありますが、それを言うのも憚れるのでうかつには言えない。
ちゆとひなたはそれ以上は詮索せず、ラビリンに任せます。今回はのどか・ラビリンペア回。親しいパートナーにしかわからないこと、パートナーだからできること。それを信じる2人。やはり友達と妖精組で距離感を意識的に分けてますね。
ダルイゼンは未だ見つからず。シンドイーネは自分を取り込んでは?と具申。一体化できるなら望むところ。しかし忠実な下僕を失うのは惜しい、不服従な者から取り込むと答えるキング。その答えにますます喜ぶシンドイーネ。たぶんシンドイーネを取り込んで特に足しにならないとかそんな理由な気もしますが。
シンドイーネが出ていくと「アレも心待ちにしている」とつぶやくキング。街中に潜むビョーゲンの影。
ヒーリングガーデンでも厳戒態勢。戦力を集め反撃の準備。最終戦争の予兆。
②内に秘めた想い
自室で独り佇むのどかにラビリンが声をかけます。
隣りに座ったまま黙り込むラビリンを気遣うのどか。彼女はとても優しい子。それを確認したラビリンは口を開きます。のどかはいつも優しい。
「のどかは…本当はダルイゼンを助けたかったラビ?」
その言葉に動揺するのどか。本当は助けたかったのに自分達の使命が地球をお手当することだったから悩んでいるのでは? そう当たりをつけます。ラビリンにとってのどかはそういう子なのでしょう。それが普通の主人公でもある。この瞬間ちょっと私混乱しました。一番親しいラビリンがそう当たりをつけたなら正解かもしれない。けど前回のアレはそういう感情ではなかったはず。
部屋に入りかけたアスミを通せんぼするラテ。今は2人だけの時間。
もしのどかがダルイゼンを助けたいなら自分も協力する。
しかしのどかは首を大きく横に振ると否定。
「私そんな優しい子じゃない…」
「あの時…私、自分のことしか考えてなかった。だって……辛くて怖かったの」
「強い気持ちでいなきゃ負けちゃうから。笑っていないと自分が潰れちゃうから。だからすっごく頑張った」
「今の私を作ってる大事な経験だったと思ってる」
「でも! それでも! 叶うことならもう二度とあんな苦しい思いもうしたくないよ……」
この言葉を聞いたときの一番の気持ちは安堵でした。のどかは、そして東堂いづみはそういう決断を下したんだと。東堂いづみは誰の味方か。スポンサーの味方では絶対にない。東堂いづみは子どもの味方。スポンサーはそのための金づる。子どもに強くなって欲しいから鬼畜なことを平気でする。でも子どもの気持ちを踏みにじるようなことはしない。本当に苦しいときにその気持ちを一番に汲み取るのが東堂いづみの使命です。言うまでもないことですが東堂いづみは部署名なので特定個人ではありませんが、プリキュアの基本方針として子どもの味方であることは徹底されています。
頑張って頑張って頑張った子の、その気持ちを何よりも大事にする。
自分はまだまだのどかのことを分かっていなかったと反省するラビリン。
「のどかはダルイゼンを助けたいラビ?」
改めて訊ねます。
「そうした方が良かったんだと思う…」
そうじゃない。のどかの気持ちを聞いている。
「無理! 私どうしても嫌! 嫌なの!!」
「だったら助けなくていいラビ!」
悩む必要もない。
「のどかが自分を犠牲にしなきゃいけないなんてそんな義理も責任もないラビ!」
言い切った。東堂いづみ言い切った。そうだね、義理や責任なんて魔法つかいの頃にとっくに捨てている。プリキュアは誰のためにあるのか。子ども達は誰のために何をすべきなのか。のどかは自分の気持ちも身体も大事にしていい。そう太鼓判を押すラビリン。子どもは当然子ども自身のために頑張ればいい。涙をこぼすのどかの手に自分の手を重ねて、ラビリンは言葉も重ねます。
「のどかが苦しまなきゃいけない理由はひとっつもないラビ!」
プリキュアにおいて、誰が一番に救われなければならないのか。ハッキリと口にします。
地下に潜伏していたダルイゼンはいよいよ最後の手段にでます。このままでは時間の問題。メガパーツで賭けに出るしかない。
間を置いてお茶を運んでくるアスミ。
早速……ビョーゲンズ。何が泣いているのかわからないと原因を特定できないラテ。展望台で何が起きているのか。
③決別
みんなで現場に駆けつけるとそこにいたのは今まで見たことがない亡霊のような巨人。
特徴的な模様と耳飾り。ダルイゼン。メガパーツを取り込んだのでは? しかし正気を失っている。誰もが良い感じに進化できるとは限らないのか。憶測と戸惑いを浮かべる一同。
硬直するのどかに「のどかのせいじゃない!」と大声で伝えるラビリン。ラビリンはのどかの味方をすることで腹を括っています。変身して暴走を止めます。
正気を失っているとはいえ、力は強大。グレースへの執着は残っているのか狙いを定めて挑みかかってきます。グレースを守るように3人で連携。
ダルイゼンは残った最後の意識でグレースに助けを求めます。こんなのは俺じゃない。グレースの優しさに付け入るのはやめろ。すかさず反論するラビリン。それでもすがりつこうとするダルイゼン。「そしたら私はどうなるの!?」。ダルイゼンの手が止まります。
「いつまで!?」
「あなたが元気になったらどうするの!?」
追求を止めないグレース。その間も3人の追撃が入ります。
「あなたは私たちを、地球を二度と苦しめないの!?」
答える代わりに苛立ちを募らせるダルイゼン。
グレースもまた腹を括ります。
「私はやっぱりあなたを助ける気にはなれない!」
言った。言い切った。花寺のどか言い切った。
拒まれて逆上するダルイゼン。そんな彼にグレースは怒りを込めて自分の気持ちをぶつけます。
「ダルイゼン、あなたのせいで私がどれだけ苦しかったか! あなたは全然わかってない!」
ダルイゼンの本質は何も変わっていない。命を蝕み嗤う。
「都合の良いときだけ、私を利用しないで!」
味方のサポートを受けてダルイゼンに肉薄するとグレースは怒りを込めて一撃一撃を放ちます。
「私の身体も! 心も! 全部私のものなんだから!!」
容赦なく必殺技で抹殺。俺だって…!と今際の際に叫ぶダルイゼン。浄化しきれず初期状態に戻ります。
騒ぎを嗅ぎつけてシンドイーネが到着。そしてキングも。ラスボス普通に出てきやがった。欲を言えばもっと進化した状態で取り込みたかったが無いよりはマシ。そのまま自分の身体に取り込むキング。するとさらに進化。人型に姿を変え、ネオキングビョーゲンと名乗ります。シンドイーネちょっと黙ってて。
準備は整ったのでネオキングは侵攻を本格化。それに対峙するプリキュア。全部私たちが守る。
その言葉を笑うネオキング。
「ダルイゼンを見捨てながら地球のみんなと全てを守ると言うか。ずいぶんな思い上がりだ」
図星をさされつつも気持ち負けしない。グレースは言い返します。ダルイゼンを追い詰めたのは誰? あなたに言われたくない!
「私は絶対あなたを浄化する!」
「それが私の今の気持ちだよ!」
④次回予告
最終決戦最終章。
トロピカル~ジュ準備運動開始。
○トピック
日曜朝8時半に親子が見ているアニメで「助ける気になれない」と言い切るプリキュアさんマジクール。
言うときはハッキリ言う。やるときはキッチリやる。それがプリキュア。
ヒーリングは言ってしまえばのどかの戦いの物語です。それはのどかの苦しみの物語でもあります。この過程を無視して彼女に過大な責任や義務、ましてや宿敵の救済まで求めるのは過酷を通り越してただの奴隷化。のどかが主張したように彼女の身体と心は彼女のもの。嫌なものを嫌と言って何が悪い。
最終決戦最終章を前に大きく舵を切ったと思います。と同時にヒーリングの独自色が強まりました。
28話トピックでも述べましたが、ヒーリングは「戦い」そのものがテーマになっています。病魔との戦い。それは決して綺麗事ではありません。のどかがどんな気持ちでそれと戦い、耐えてきたのか。「今の私を作ってる大事な経験だったと思ってる」「でも! それでも! 叶うことならもう二度とあんな苦しい思いもうしたくないよ……」。この2つのセリフに凝縮されています。前者の言葉で誤魔化さない。子どもの優しさ、頑張りにつけこまない。利用してはならないのだという強い意思をヒシヒシと感じます。
東堂いづみは子ども達の味方だと上述しましたが、正確に言えばかなり攻めたこともあります。例えば救済路線に入っていた頃、プリキュアは自己犠牲を厭わず人助けをしていました。人助けをするのが好き、優しいという理由で。しかしそれもまた過ぎれば自己犠牲が強まり、ハピネスのように男に振られてガチ泣き。当時も、そして今見てもソコが限界点だったと思います。人助け。使命。責任。それらを女子中学生に負わせた結果本人が一番幸せになれない。それはおかしいよねって。だからそれ以降のプリキュアは自分のために頑張ることを優先しています。
しかしそれも続くと今度は危機感がなくなっていきます。趣味でお菓子作ったり、夢を追いかけたり、自分のことやったり。それ、君ら戦う意味あるの?と。もっと言えば好きなことをやり続けると結局これも綺麗事というか、笑顔が見たいとか、理想の○○になりたいとか、そういう自分の気持ちではあるけどそこまで切実ってほどでもないよね、みたいな話になってくる。勿論それぞれのシリーズでキチンとやっています。この感想はそれを書いてきたからね。でもやっぱり自分の本音にギリギリまで迫って、迫りすぎてナイフで刺しちゃうくらいの気迫を見たいと思うのは視聴者の我儘かもしれませんがプリキュアへの期待でもあります。だってプリキュアってより良い生き方、人としての正しさを追求する物語ですから。その真摯さに惚れ込んだんです。
内に秘めた悩み、苦しみを語るのどかの述懐。それを全部受け入れるラビリンの言葉。そこから繰り出される「助けない」の重さと強さ。子ども番組でそれ言っちゃえるプリキュアほんと強ぇーなって思います。自分で考えて自分の言葉で気持ちを伝える。その答えに良し悪しや点数なんて付けない。忖度もしない。それがその子の真実なんだから。
こういったご時世の中で病気を扱うことになった本作がどのようにそれと向き合うのか。徹底抗戦するのか、ある程度の折り合いをつけるのか。助けを求める声をヒーローは見捨てるのか。現実的にもフィクション的にも悩ましい課題だと思います。でも本当に大切なのはそんな結論ありきの答えではなく、子ども自身の想いと声。彼女達の苦しみを、頑張りを、想いを踏みにじってはならない。そこに向き合うプリキュアは本当に素晴らしい。
第41話「すこやか市の危機!!忍びよるキングの影」
○今週の出来事
①半日天下
キングビョーゲンを探すシンドイーネ。いくら呼びかけても答えは返ってきません。初めて会ったときのことを思い返します。畏怖を感じるとともに、名付けてくれた相手に一目惚れ。
偲んでいると地面のマグマが活発化。
街にはびこっていたメガビョーゲンを片っ端から退治。
しかしまだラテの調子が戻りません。どうやらギガビョーゲンが発生しているらしい。エレメントから森林公園に向かったと情報を得ます。避難した人々もいる可能性があるので急いで追います。
街にも居なかったグアイワルは何をやっていたのかというと、自分の城を作っていました。部下にやらせろよ。ダイルゼンから報告を受けて声を荒げるグアイワル。知るかよ、ほっとけって言っただろ。上司の命令を遵守する部下の鑑。グアイワルは大工道具を放り出すとプリキュアを迎え撃ちに行きます。
「キングに進化しても頭の中身は進化しなかったみたいだな」。医学がどんなに発達してもバカにつける薬だけは発明されないのと同じですね。
森林公園は避難した人々でいっぱい。「怪物のやつ一度にあんなにたくさん出るとは」。1体2体ならもういいわ、みたいな感じにも聞こえてやっぱ慣れってすごいな。
ギガビョーゲン出現。と同時にプリキュア到着。と同時にグアイワル出現。再び拳を交えます。
最優先すべきはギガビョーゲン。こいつを倒さないと街の人々が危ない。アースが足止めをしてグレースがスキャン&アタッ…ぐえ。グアイワルが妨害。さらにはダイルゼンも。なんだかんだで仕事熱心。相変わらずグレース大好きだけど。
アースがいくら強くても単騎での撃破は困難。グレースはダルイゼンがつきまとっているので手が出せない。フォンテーヌとスパークルはグアイワル相手に時間を稼ぐのがやっと。隙をついて一撃入れることに成功。スパークルは犠牲になりました。
守勢とはいえ付け入る隙がないわけではない。息を切らせながらも殊勝な態度のフォンテーヌ。しかしここで増援。シンドイーネが現れるとグアイワルを焚きつけます。こいつ何かあるな。ところが彼女の言葉を自分を認めた証と勘違いしたグアイワルは深く考えずに戦闘再開。シンドイーネも加わり形勢は一気に傾いていきます。
ついには変身が解除。これで今週も変身バンクの準備OK。
完全に囲まれ退路無し。
シンドイーネに促されたグアイワルは事前に用意していたセリフを放ってプリキュアにトドメ。
「じゃあなプリキュア! かばよ!」
その瞬間、背後に忍び寄る影。計画どおり! シンドイーネさん良い顔しますねぇ。対照的にダルイゼンは困惑。こいつのこういう表情珍しいな。
そのまま影に包み込まれるグアイワルに向かって最後まで間が抜けていると嗤うシンドイーネ。そして影からは……
②王の顕現
爪。長い毛。鋭い口先。ん、鳥? 額から伸びた角。ん? 長い耳。どっかで見たことがあるぞこのシルエット。
「我はキングビョーゲン。ビョーゲンズの真の王である」
テアティーヌさん、もしかしなくてもご兄弟とか、あるいは喧嘩別れした元同僚とか心当たりありません? 今のうちにゲロっておいた方がいいですよ?
キングビョーゲンの姿に街の人々も驚愕。ひと目見てわかるヤバさ。普段怪物を目にしていた人々も圧倒されます。
黄色い声をあげるシンドイーネ。緊張感ねーな、こいつ。
浄化したはずじゃ!? 戸惑う一同。それは自分の一部だと答えるキング。グアイワルの離反を見抜いていたとシンドーネが付け加えます。キッカケはメガパーツでの進化。元の計画では地球を侵略しその勢力拡大に準じて復活する予定でしたが、進化した幹部を取り込んだ方が復活が早いと計画を変更。そのくせシンドイーネが進化したときは塩対応だったけど。
能天気に喜ぶシンドイーネとは違いダルイゼンから余裕が完全に消えています。この後の展開を見てもわかるように絶対にして圧倒的な存在がすぐ頭の上に居るというのは、安寧を求める彼にとっては気が気じゃない。
ひと睨みしただけでギガビョーゲンがパワーアップ。余興を求めるキング。のどか達も変身して応戦。
リモコン下駄。しかしそのまま構わず攻撃。一気呵成に必殺技を畳み掛けて浄化。余興早ぇ。これにはキングもお怒りかと思いきや姿が見えません。撤退したようです。訝りつつも安堵の声を漏らすグレース。ここ2、3週バトル続きだったので一息入れられます。
ここでおさらい。朝お出かけして、すったもんだあって、今、夜。世間的には彼女達は行方不明。
③助けを求める声
家に帰ると案の定こってり油を絞られます。とはいえこれもまた帰還した証拠。
ラビリンはその位置から写真をですね……。
料理を作り始める両親にのどかは苦しそうな視線を向けます。
キングビョーゲンもマイホームに戻ると玉座に鎮座。どっかの誰かさんと違って自分で釘を打ったりはしない。
ダルイゼンに話を振るキング。あっ(察し
我と一つにならぬか? お前の望みはビョーゲンズとして生きやすい星を得ることであろう? グアイワルと同じように我の一部となれば最高の環境を作り上げてやれる。お互いの利害は一致している。自我が消えることを除いて。これは予想外の展開。そうきたか。その身を捧げよ。
伸ばされる魔の手。ダルイゼンは声をあげて逃げ出します。
翌朝。
日課のジョギングの準備をするのどか。そんな彼女を気遣うラビリン。流石パートナーわかっている。展開的にはのどかラビリンペアの番。
プリキュアのせいで家族を心配させてしまった。でもお手当を辞めるわけにはいかないと答えるのどか。これはこのペア、そしてプリキュアというものの使命とリスクを暗に示しています。のどかはお手当する力を得た。その代わりに危険な目にも遭う。厄介事を押し付けたのではないか。妖精側がこの不安を持つのはプリキュア的には珍しい切り口です。大抵の妖精やその上司は仕事投げっぱなしですからね。
人気のないところを走っていると傷ついたダルイゼンが姿を現します。
息も絶え絶えに、身体を寄こせ!と迫るダルイゼン。変身して応戦……するまでもなくダイルゼンは倒れてしまいます。キングにやられたのでは? はたと気づくグレース。察しがいい。相手はグアイワルを取り込んだ鬼上司。部下にまた手を出すのは想像に難くない。
「助けて…くれ…」
地面を這いつくばりながら助けを求めるダルイゼン。このままでは消えてなくなる。自分の親であるグレースに手を伸ばします。その姿に慄くグレース。
お前の中に俺を匿ってくれ。思いもよらない言葉。お前は俺の宿主。お前の中ならこの傷は癒える。キングからも逃げられる。
「頼む、助けてくれ……キュア、グレース!」
再び助命を乞うダルイゼン。一歩退くグレース。その彼女の手を掴むと、振り払われます。これ見た瞬間ガッツポーズ。キてるな東堂いづみ。
倒れたダルイゼンを呆然と見つめたグレースは取って返すとその場から逃げ出します。ダメ押し。
「お前、俺に言ったよな!?」
「自分さえ良ければいいのかって!」
「結局お前も同じじゃん!!」
ダイルゼンからもその非難からも背を向けるグレース。
④次回予告
主人公が主人公たる理由。
映画限定フォームでちゃんとアクションするんか。これは期待。
○トピック
テアティーヌを重要参考人として事情聴取すべき案件。
そんなわけでラスボスの登場とともに一気にきな臭くなりましたが、それは後で詰問するとして、やはり注目はのどか。
まさにプリキュアの使命、のどか自身の使命を突き刺すダルイゼンの絶叫。もちろんこれまでもプリキュアでは敵が味方に寝返ったり、敵でも助けたりはしましたが今作の場合はずっと敵対関係を続けていて、さらには28話で判明したようにのどかを苦しめた宿敵。どの面下げて言ってんだ!?って話ではありますがしかし彼の非難もまた無視することはできません。
以前から話していたようにヒーリングは殲滅戦の様相を呈していました。だからこそ今回のラストシーンは今までのすべてをひっくり返すほどの衝撃をのどかに与えています。改心フラグとか、救済とかそんな前振り一切ないですからね。そりゃわけわかんなくなって逃げ出しますよ。当たり前だと思っていたことが一瞬にして壊される感覚。世界観の破壊と言ってもいいでしょう。敵は敵。お手当はお手当。地球やみんなを助ける。では敵が助けを求めてきたら? そんな発想なかった。視聴者の私もそんなこと夢にも思ってなかった。1年かけて作り上げた既成事実、先入観をすべて壊して主人公に「ではお前は何を助けるのか?」と突きつける東堂いづみがマジ鬼畜過ぎて大好き。こいつ今年も絶好調だな。
プリキュアの最終決戦はただボスを倒せば(救済すれば)いいというものではありません。自分が何と、何のために戦うのか。女子中学生が戦わなくてはならない理由。戦いを通して何を証明するのか。それが問われるのがプリキュアの最終決戦です。
悪い奴が世界を止めようとしているから。この世界を作った神様が倒せと言ったから。地球が蝕まれているから。そんなこと女子中学生には関係ない。世界を救った先で好きだった男に振られてガチ泣きしたんじゃたまったもんじゃないでしょう? 世界を救うだけなら他の人にやってもらえばいい。なぜ自分がそれを引き受けて戦うのか。のどかがのどかとして戦う理由。プリキュアとして戦うことは自分の責任において戦うことです。プリキュアは誰の命令も受けない。
ビョーゲンとの戦いはのどか達が戦う以前から存在していました。去年のトゥインクルも宇宙人達の確執はひかる達とは別に元々存在していました。でもそんなの本来のどか達には関係ないんです。世界の大きな流れに翻弄されることなく、逆にそこから換骨奪胎して新しいものを作り出す。今を生きているのは「私」なのだから。それこそがプリキュアの使命です。
そのためにはまずこれまでの一切合切を整理して「私」自身の目で見つめ直す必要がある。見事な転換です。プリキュアの最終決戦はこうでなくては。
①半日天下
キングビョーゲンを探すシンドイーネ。いくら呼びかけても答えは返ってきません。初めて会ったときのことを思い返します。畏怖を感じるとともに、名付けてくれた相手に一目惚れ。
偲んでいると地面のマグマが活発化。
街にはびこっていたメガビョーゲンを片っ端から退治。
しかしまだラテの調子が戻りません。どうやらギガビョーゲンが発生しているらしい。エレメントから森林公園に向かったと情報を得ます。避難した人々もいる可能性があるので急いで追います。
街にも居なかったグアイワルは何をやっていたのかというと、自分の城を作っていました。部下にやらせろよ。ダイルゼンから報告を受けて声を荒げるグアイワル。知るかよ、ほっとけって言っただろ。上司の命令を遵守する部下の鑑。グアイワルは大工道具を放り出すとプリキュアを迎え撃ちに行きます。
「キングに進化しても頭の中身は進化しなかったみたいだな」。医学がどんなに発達してもバカにつける薬だけは発明されないのと同じですね。
森林公園は避難した人々でいっぱい。「怪物のやつ一度にあんなにたくさん出るとは」。1体2体ならもういいわ、みたいな感じにも聞こえてやっぱ慣れってすごいな。
ギガビョーゲン出現。と同時にプリキュア到着。と同時にグアイワル出現。再び拳を交えます。
最優先すべきはギガビョーゲン。こいつを倒さないと街の人々が危ない。アースが足止めをしてグレースがスキャン&アタッ…ぐえ。グアイワルが妨害。さらにはダイルゼンも。なんだかんだで仕事熱心。相変わらずグレース大好きだけど。
アースがいくら強くても単騎での撃破は困難。グレースはダルイゼンがつきまとっているので手が出せない。フォンテーヌとスパークルはグアイワル相手に時間を稼ぐのがやっと。隙をついて一撃入れることに成功。スパークルは犠牲になりました。
守勢とはいえ付け入る隙がないわけではない。息を切らせながらも殊勝な態度のフォンテーヌ。しかしここで増援。シンドイーネが現れるとグアイワルを焚きつけます。こいつ何かあるな。ところが彼女の言葉を自分を認めた証と勘違いしたグアイワルは深く考えずに戦闘再開。シンドイーネも加わり形勢は一気に傾いていきます。
ついには変身が解除。これで今週も変身バンクの準備OK。
完全に囲まれ退路無し。
シンドイーネに促されたグアイワルは事前に用意していたセリフを放ってプリキュアにトドメ。
「じゃあなプリキュア! かばよ!」
その瞬間、背後に忍び寄る影。計画どおり! シンドイーネさん良い顔しますねぇ。対照的にダルイゼンは困惑。こいつのこういう表情珍しいな。
そのまま影に包み込まれるグアイワルに向かって最後まで間が抜けていると嗤うシンドイーネ。そして影からは……
②王の顕現
爪。長い毛。鋭い口先。ん、鳥? 額から伸びた角。ん? 長い耳。どっかで見たことがあるぞこのシルエット。
「我はキングビョーゲン。ビョーゲンズの真の王である」
テアティーヌさん、もしかしなくてもご兄弟とか、あるいは喧嘩別れした元同僚とか心当たりありません? 今のうちにゲロっておいた方がいいですよ?
キングビョーゲンの姿に街の人々も驚愕。ひと目見てわかるヤバさ。普段怪物を目にしていた人々も圧倒されます。
黄色い声をあげるシンドイーネ。緊張感ねーな、こいつ。
浄化したはずじゃ!? 戸惑う一同。それは自分の一部だと答えるキング。グアイワルの離反を見抜いていたとシンドーネが付け加えます。キッカケはメガパーツでの進化。元の計画では地球を侵略しその勢力拡大に準じて復活する予定でしたが、進化した幹部を取り込んだ方が復活が早いと計画を変更。そのくせシンドイーネが進化したときは塩対応だったけど。
能天気に喜ぶシンドイーネとは違いダルイゼンから余裕が完全に消えています。この後の展開を見てもわかるように絶対にして圧倒的な存在がすぐ頭の上に居るというのは、安寧を求める彼にとっては気が気じゃない。
ひと睨みしただけでギガビョーゲンがパワーアップ。余興を求めるキング。のどか達も変身して応戦。
リモコン下駄。しかしそのまま構わず攻撃。一気呵成に必殺技を畳み掛けて浄化。余興早ぇ。これにはキングもお怒りかと思いきや姿が見えません。撤退したようです。訝りつつも安堵の声を漏らすグレース。ここ2、3週バトル続きだったので一息入れられます。
ここでおさらい。朝お出かけして、すったもんだあって、今、夜。世間的には彼女達は行方不明。
③助けを求める声
家に帰ると案の定こってり油を絞られます。とはいえこれもまた帰還した証拠。
ラビリンはその位置から写真をですね……。
料理を作り始める両親にのどかは苦しそうな視線を向けます。
キングビョーゲンもマイホームに戻ると玉座に鎮座。どっかの誰かさんと違って自分で釘を打ったりはしない。
ダルイゼンに話を振るキング。あっ(察し
我と一つにならぬか? お前の望みはビョーゲンズとして生きやすい星を得ることであろう? グアイワルと同じように我の一部となれば最高の環境を作り上げてやれる。お互いの利害は一致している。自我が消えることを除いて。これは予想外の展開。そうきたか。その身を捧げよ。
伸ばされる魔の手。ダルイゼンは声をあげて逃げ出します。
翌朝。
日課のジョギングの準備をするのどか。そんな彼女を気遣うラビリン。流石パートナーわかっている。展開的にはのどかラビリンペアの番。
プリキュアのせいで家族を心配させてしまった。でもお手当を辞めるわけにはいかないと答えるのどか。これはこのペア、そしてプリキュアというものの使命とリスクを暗に示しています。のどかはお手当する力を得た。その代わりに危険な目にも遭う。厄介事を押し付けたのではないか。妖精側がこの不安を持つのはプリキュア的には珍しい切り口です。大抵の妖精やその上司は仕事投げっぱなしですからね。
人気のないところを走っていると傷ついたダルイゼンが姿を現します。
息も絶え絶えに、身体を寄こせ!と迫るダルイゼン。変身して応戦……するまでもなくダイルゼンは倒れてしまいます。キングにやられたのでは? はたと気づくグレース。察しがいい。相手はグアイワルを取り込んだ鬼上司。部下にまた手を出すのは想像に難くない。
「助けて…くれ…」
地面を這いつくばりながら助けを求めるダルイゼン。このままでは消えてなくなる。自分の親であるグレースに手を伸ばします。その姿に慄くグレース。
お前の中に俺を匿ってくれ。思いもよらない言葉。お前は俺の宿主。お前の中ならこの傷は癒える。キングからも逃げられる。
「頼む、助けてくれ……キュア、グレース!」
再び助命を乞うダルイゼン。一歩退くグレース。その彼女の手を掴むと、振り払われます。これ見た瞬間ガッツポーズ。キてるな東堂いづみ。
倒れたダルイゼンを呆然と見つめたグレースは取って返すとその場から逃げ出します。ダメ押し。
「お前、俺に言ったよな!?」
「自分さえ良ければいいのかって!」
「結局お前も同じじゃん!!」
ダイルゼンからもその非難からも背を向けるグレース。
④次回予告
主人公が主人公たる理由。
映画限定フォームでちゃんとアクションするんか。これは期待。
○トピック
テアティーヌを重要参考人として事情聴取すべき案件。
そんなわけでラスボスの登場とともに一気にきな臭くなりましたが、それは後で詰問するとして、やはり注目はのどか。
まさにプリキュアの使命、のどか自身の使命を突き刺すダルイゼンの絶叫。もちろんこれまでもプリキュアでは敵が味方に寝返ったり、敵でも助けたりはしましたが今作の場合はずっと敵対関係を続けていて、さらには28話で判明したようにのどかを苦しめた宿敵。どの面下げて言ってんだ!?って話ではありますがしかし彼の非難もまた無視することはできません。
以前から話していたようにヒーリングは殲滅戦の様相を呈していました。だからこそ今回のラストシーンは今までのすべてをひっくり返すほどの衝撃をのどかに与えています。改心フラグとか、救済とかそんな前振り一切ないですからね。そりゃわけわかんなくなって逃げ出しますよ。当たり前だと思っていたことが一瞬にして壊される感覚。世界観の破壊と言ってもいいでしょう。敵は敵。お手当はお手当。地球やみんなを助ける。では敵が助けを求めてきたら? そんな発想なかった。視聴者の私もそんなこと夢にも思ってなかった。1年かけて作り上げた既成事実、先入観をすべて壊して主人公に「ではお前は何を助けるのか?」と突きつける東堂いづみがマジ鬼畜過ぎて大好き。こいつ今年も絶好調だな。
プリキュアの最終決戦はただボスを倒せば(救済すれば)いいというものではありません。自分が何と、何のために戦うのか。女子中学生が戦わなくてはならない理由。戦いを通して何を証明するのか。それが問われるのがプリキュアの最終決戦です。
悪い奴が世界を止めようとしているから。この世界を作った神様が倒せと言ったから。地球が蝕まれているから。そんなこと女子中学生には関係ない。世界を救った先で好きだった男に振られてガチ泣きしたんじゃたまったもんじゃないでしょう? 世界を救うだけなら他の人にやってもらえばいい。なぜ自分がそれを引き受けて戦うのか。のどかがのどかとして戦う理由。プリキュアとして戦うことは自分の責任において戦うことです。プリキュアは誰の命令も受けない。
ビョーゲンとの戦いはのどか達が戦う以前から存在していました。去年のトゥインクルも宇宙人達の確執はひかる達とは別に元々存在していました。でもそんなの本来のどか達には関係ないんです。世界の大きな流れに翻弄されることなく、逆にそこから換骨奪胎して新しいものを作り出す。今を生きているのは「私」なのだから。それこそがプリキュアの使命です。
そのためにはまずこれまでの一切合切を整理して「私」自身の目で見つめ直す必要がある。見事な転換です。プリキュアの最終決戦はこうでなくては。
第40話「ひなたの後悔…誕生!キンググアイワル」
○今週の出来事
①2代目の王
ありったけのメガパーツを取り出すとすべて体内に取り込むグアイワル。さらに進化。王冠とマントが出来ました。変化すくねぇ。この辺が彼の限界なのかもしれない。
ようやく姿を現すシンドイーネ。キングビョーゲンの気配が消えてしまったことに狼狽えているとプリキュアを発見。ダイルゼンも到着。役者も揃ったのでここでネタバラシ。あんな浮いているだけのモヤよりも俺こそがキングにふさわしい。前半は正しいが後半はそうでもない。そこで邪魔なキングビョーゲンを片付けるためにわざとプリキュアを誘い込んだ。指を差されて動揺するスパークル。
キングビョーゲンが倒されたと信じられないシンドイーネはグアイワルには従わず姿を消します。ダルイゼンは元々上司が誰であるかに興味がないので現状維持。ならば、とグアイワルは最後の邪魔者であるプリキュアに挑みかかります。
ボスを入れ替えての最終決戦パート2
圧倒的な物理力。自身も己の力を試そうとダルイゼンに助太刀は無用と釘を差すグアイワル。もはやアースも取るに足らない相手。見た目の変化の乏しさに反してステータスは上がっている模様。エレメント攻撃も通じません。突っかかってくるスパークルに礼を言います。予想どおり引っかかってくれた。ムキになりながらも何とか持ちこたえて反撃に転じるスパーク。ニャトランの制止の声に耳を傾ける余裕はありません。
パンチとはこうするのだ! シールド防御。良い反応。しかし力負けするとシールドも破られてしまいます。前回の戦いも無理ゲーでしたが今回も無理ゲー。明らかに適正レベル外。フォンテーヌの助太刀をキッカケに反撃に出るプリキュア。同時攻撃でもダメ。最初にスパークルが息切れしてしまい、連携が崩れグレースとフォンテーヌが脱落。
アースが囮になってスパークルの必殺技を叩き込みますがこれも力負け。力を使い果たして、というより心が折れたひなたは変身が解けてしまいます。スパークルが放ったビームに何か気づくラテ。
これ以上の戦闘は不可能。ひなたにトドメを刺そうとしたグアイワルの不意をついて撤退。
まだまだ物足りないグアイワルは人間界へ行くと言います。プリキュアは? ダルイゼンの質問に放置でいいと答えるグアイワル。どうせビョーゲンキングダムからは出られない。興味なさそうに頷くダルイゼンですが彼なりに気になることがある様子。こいつも結構食えない奴。まあ、ツメが甘いんだけど。
②どんな時もあなたのそばに
倒れたのどかとちゆをアスミとひなたが担いで敗走。この事態を招いてしまったひなたはヒシヒシと責任を感じます。
のどかが意識を取り戻すとラビリンが胸に飛び込んできます。グアイワルのことを訊ねると首を横にふるアスミ。状況は酷く悪い。言葉を失う彼女達の前で、もう一度浄化しに行こうと立ち上がるのどか。本作のメンタル最強。勝つまで戦うのがのどかドクトリン。ここでひなたの方を向くニャトランがパートナーって感じですね。基本彼はひなたを見ている。
のどかが行くと言えば行く。頷くちゆとアスミ。そこでラテ警報。人間界に降りたグアイワルは大量のメガビョーゲンを生み出し侵攻を開始。プリキュアがいないので当然なすがまま。
早く行かなければ。ここで問題。どうやって出るのか。アスミのワープを使えば? 風のエレメントの力が必要。だけどビョーゲンキングダムはエレメント不在でワープはできない。遊びに行くときくらいしか使えねー能力。完全に蝕まれた世界がこの状況だと気づくのどか達。地獄みたいな風景ですがいるのは鬼ではなくビョーゲン。
「ごめん」。それまで黙っていたひなたが唐突に口を開きます。全部あたしのせいだ。自分が罠がハマってしまったからこうなってしまった。そんなことないと答えるのどかに「そんなことあるよ!」と思わず声を荒げるひなた。こうやって過ぎたことをクヨクヨするあたりがひなたらしいと言えばらしい。のどかだとやっちまった~となりながらも前走りますからね。
何やったってあたしは失敗する。駄目スパイラルに陥るひなた。何もしなきゃよかった。逃げ癖がついてしまうとこうやってどんな選択も「何もしない」になっていきます。自分で変えられると思えないからですね。何も言えなくなる一同。しかしこういうときこそ言える相手がいる。
「おいおい、なぁ~に泣いてんだよ」
ひなたの頭を小突くニャトラン。
「お前に振り回されるの俺は好きだぜ」
これはイケメン。誰だって失敗はするもんだ。失敗ばっか覚えているから凹むんだよ。上手くいったときだってあったじゃないか。
「そんなの……ない」
「あるよ」
のどかの反応速度。
あのときひなたちゃんが呼んでくれたからエレメントさん達が応えてくれた。またずいぶん前の持ってきたな。11話のことです。初めて大きく挫折した回で、立ち直った後にひなたが放った一言でした。敢えて挙げるならもう少しマシなエピソードあっただろという気もしますが、むしろひなたはこういう思いつきが上手くいったエピソードを取り上げた方が良いのかもしれません。
「確かにお前は失敗が多い。でも何度失敗しても立ち上がってきたじゃん」
「俺、お前のそういうとこ大好きだぞ」
ちゆとペギタンもそうでしたが、個人回の最後のエピソードにこうして妖精からの励ましの言葉が入るのはとても丁寧ですね。これは要するに俺(僕)たちはこの1年あなたを見てきたのだ、というメッセージです。本作は妖精とのパートナー性が強い作品だったので納得感があります。この物語は一人一人が弱さや迷いを抱えながらもそれを分かち合ってくれる相手がいること、支えてくれる人がいることを伝えています。この素朴さ、何気なさ、その関係こそが大切なのだと。
「ニャトラ~ン! あたしも大好き~!」
「やめれ!苦しい!」
満更でもない。
「だよね。今までめっちゃ失敗してきたんだもん。いまさら1個ぐらい増えたってどうってことないし!」
立ち直るのはいいけど声がデカイ。一応ここは敵地。当然気づく奴もいる。
さてどうするか。グアイワル穴落ちてればいいのにとひなた。なんだそれ。
ラテがアドバイス。スパークルのキラキラで壁に穴が空いた。ただの穴ではなくここに来たときの出入り口に似ていた。ちなみにそれがグアイワル穴。もう少し言い方あるだろ。
蝕まれきっている世界でも一点に集中して浄化すれば外につながる穴が開くのかも。冷静に分析するペギタン。最近知能派ポジションになりました。そうであれば蝕みが弱い所を狙うほうが良い。それってどこ? 糸口は見つかったもののまだ解決には至りません。
③それぞれの思惑
一方人間界の侵攻は順調に進み、この町をビョーゲンキングダムの首都にすると宣言するグアイワル。すこやか市大躍進。
エレメントたちが助けてとプリキュアを呼びます。
その想いが通じたのか、ラテの額から光が発すると一点を指します。どうやらそこがウィークポイント。
変身して必殺技を撃ち……「へぇ」
ダルイゼンが妨害。でもグアイワルには遅れを取ったけどダルイゼン相手なら分は悪くない。隙を作ると必殺技でグアイワル穴を開きます。脱出すれば作戦成功。すくに穴に飛び込んでいきます。
最後に残ったグレースを狙うダイルゼン。ママに構ってもらいたいお年頃。退路を塞がれ身構えるグレースにゆっくりと近づいていきます。すると予想外なことに穴がまた開いていきます。グレーズはすかさず脱出。ほらツメが甘い。
人間界側からビームを当てることで穴を広げていました。
グレースと合流して一安心。しかし高台から街を見下ろすと半分近く支配されています。メガビョーゲン達が街を闊歩。逆にこの程度の侵攻速度でしかないあたりがグアイワルの限界のような気もする。ラスボスなら一気に世界落とすからね。
「じゃあ、張り切ってお手当しよっか!」
息を呑みながらも、今度は尻込みすることなく口火を切るスパークル。
最終決戦の舞台を変え、ビョーゲンズとの戦いは混迷を深めていきます。
④次回予告
浮いているだけのモヤがさらにパワーアップ。
○トピック
毎週変身するの忙しそう。
ひなた回のラスト。
前回はひなたに過保護な感じだったニャトランが今回は打って変わって砕けた口調で諭しているのがこのペアの真骨頂でしょう。本気で心配する。けど同時に本気で信頼している。だから受け入れる。ちゆを見てペギタンが成長したように、ニャトランもまたひなたを見ながらその変わらなさで彼女を支える良いエピソードだったと思います。似た者同士の友達と言えるのかもしれませんが。
本作のパートナー性はこの意味でよく差別化されています。のどか・ちゆ・ひなたは性格や趣味が異なる友達で、それ故に感化される部分がありつつも重ならない部分もある。ちゆの迷いやひなたの苦しみに完全に寄り添えないのはそういうことです。ラビリンとのどかは言わば同志。ペギタンとちゆは姉弟。ニャトランは親友。この近さ、関係の違いが普通では寄り添えない距離を詰めています。
関係性の多様さもプリキュアの大きなテーマです。友達でも違いがある。友達間で温度差がある。距離感が違う。ある友達にはできて、ある友達にはできない。友達は一人一人異なる関係を持っている。去年のトゥインクルもメンバー間での距離感が違いましたが、本作は人間と妖精のビジュアルの違いも含めて色の違いを出していますね。友達全員が同じものを共有できるわけではないし、しなくていい。そういう違いもまた人間関係の面白さです。
最終決戦はいよいよキングが本性を現しそうでカオスな予感。グアイワルは覇権を取れるのか、シンドイーネの恋路は、ダルイゼンはオギャれるのか。それぞれの思惑が交錯しながら物語は佳境へ。
①2代目の王
ありったけのメガパーツを取り出すとすべて体内に取り込むグアイワル。さらに進化。王冠とマントが出来ました。変化すくねぇ。この辺が彼の限界なのかもしれない。
ようやく姿を現すシンドイーネ。キングビョーゲンの気配が消えてしまったことに狼狽えているとプリキュアを発見。ダイルゼンも到着。役者も揃ったのでここでネタバラシ。あんな浮いているだけのモヤよりも俺こそがキングにふさわしい。前半は正しいが後半はそうでもない。そこで邪魔なキングビョーゲンを片付けるためにわざとプリキュアを誘い込んだ。指を差されて動揺するスパークル。
キングビョーゲンが倒されたと信じられないシンドイーネはグアイワルには従わず姿を消します。ダルイゼンは元々上司が誰であるかに興味がないので現状維持。ならば、とグアイワルは最後の邪魔者であるプリキュアに挑みかかります。
ボスを入れ替えての最終決戦パート2
圧倒的な物理力。自身も己の力を試そうとダルイゼンに助太刀は無用と釘を差すグアイワル。もはやアースも取るに足らない相手。見た目の変化の乏しさに反してステータスは上がっている模様。エレメント攻撃も通じません。突っかかってくるスパークルに礼を言います。予想どおり引っかかってくれた。ムキになりながらも何とか持ちこたえて反撃に転じるスパーク。ニャトランの制止の声に耳を傾ける余裕はありません。
パンチとはこうするのだ! シールド防御。良い反応。しかし力負けするとシールドも破られてしまいます。前回の戦いも無理ゲーでしたが今回も無理ゲー。明らかに適正レベル外。フォンテーヌの助太刀をキッカケに反撃に出るプリキュア。同時攻撃でもダメ。最初にスパークルが息切れしてしまい、連携が崩れグレースとフォンテーヌが脱落。
アースが囮になってスパークルの必殺技を叩き込みますがこれも力負け。力を使い果たして、というより心が折れたひなたは変身が解けてしまいます。スパークルが放ったビームに何か気づくラテ。
これ以上の戦闘は不可能。ひなたにトドメを刺そうとしたグアイワルの不意をついて撤退。
まだまだ物足りないグアイワルは人間界へ行くと言います。プリキュアは? ダルイゼンの質問に放置でいいと答えるグアイワル。どうせビョーゲンキングダムからは出られない。興味なさそうに頷くダルイゼンですが彼なりに気になることがある様子。こいつも結構食えない奴。まあ、ツメが甘いんだけど。
②どんな時もあなたのそばに
倒れたのどかとちゆをアスミとひなたが担いで敗走。この事態を招いてしまったひなたはヒシヒシと責任を感じます。
のどかが意識を取り戻すとラビリンが胸に飛び込んできます。グアイワルのことを訊ねると首を横にふるアスミ。状況は酷く悪い。言葉を失う彼女達の前で、もう一度浄化しに行こうと立ち上がるのどか。本作のメンタル最強。勝つまで戦うのがのどかドクトリン。ここでひなたの方を向くニャトランがパートナーって感じですね。基本彼はひなたを見ている。
のどかが行くと言えば行く。頷くちゆとアスミ。そこでラテ警報。人間界に降りたグアイワルは大量のメガビョーゲンを生み出し侵攻を開始。プリキュアがいないので当然なすがまま。
早く行かなければ。ここで問題。どうやって出るのか。アスミのワープを使えば? 風のエレメントの力が必要。だけどビョーゲンキングダムはエレメント不在でワープはできない。遊びに行くときくらいしか使えねー能力。完全に蝕まれた世界がこの状況だと気づくのどか達。地獄みたいな風景ですがいるのは鬼ではなくビョーゲン。
「ごめん」。それまで黙っていたひなたが唐突に口を開きます。全部あたしのせいだ。自分が罠がハマってしまったからこうなってしまった。そんなことないと答えるのどかに「そんなことあるよ!」と思わず声を荒げるひなた。こうやって過ぎたことをクヨクヨするあたりがひなたらしいと言えばらしい。のどかだとやっちまった~となりながらも前走りますからね。
何やったってあたしは失敗する。駄目スパイラルに陥るひなた。何もしなきゃよかった。逃げ癖がついてしまうとこうやってどんな選択も「何もしない」になっていきます。自分で変えられると思えないからですね。何も言えなくなる一同。しかしこういうときこそ言える相手がいる。
「おいおい、なぁ~に泣いてんだよ」
ひなたの頭を小突くニャトラン。
「お前に振り回されるの俺は好きだぜ」
これはイケメン。誰だって失敗はするもんだ。失敗ばっか覚えているから凹むんだよ。上手くいったときだってあったじゃないか。
「そんなの……ない」
「あるよ」
のどかの反応速度。
あのときひなたちゃんが呼んでくれたからエレメントさん達が応えてくれた。またずいぶん前の持ってきたな。11話のことです。初めて大きく挫折した回で、立ち直った後にひなたが放った一言でした。敢えて挙げるならもう少しマシなエピソードあっただろという気もしますが、むしろひなたはこういう思いつきが上手くいったエピソードを取り上げた方が良いのかもしれません。
「確かにお前は失敗が多い。でも何度失敗しても立ち上がってきたじゃん」
「俺、お前のそういうとこ大好きだぞ」
ちゆとペギタンもそうでしたが、個人回の最後のエピソードにこうして妖精からの励ましの言葉が入るのはとても丁寧ですね。これは要するに俺(僕)たちはこの1年あなたを見てきたのだ、というメッセージです。本作は妖精とのパートナー性が強い作品だったので納得感があります。この物語は一人一人が弱さや迷いを抱えながらもそれを分かち合ってくれる相手がいること、支えてくれる人がいることを伝えています。この素朴さ、何気なさ、その関係こそが大切なのだと。
「ニャトラ~ン! あたしも大好き~!」
「やめれ!苦しい!」
満更でもない。
「だよね。今までめっちゃ失敗してきたんだもん。いまさら1個ぐらい増えたってどうってことないし!」
立ち直るのはいいけど声がデカイ。一応ここは敵地。当然気づく奴もいる。
さてどうするか。グアイワル穴落ちてればいいのにとひなた。なんだそれ。
ラテがアドバイス。スパークルのキラキラで壁に穴が空いた。ただの穴ではなくここに来たときの出入り口に似ていた。ちなみにそれがグアイワル穴。もう少し言い方あるだろ。
蝕まれきっている世界でも一点に集中して浄化すれば外につながる穴が開くのかも。冷静に分析するペギタン。最近知能派ポジションになりました。そうであれば蝕みが弱い所を狙うほうが良い。それってどこ? 糸口は見つかったもののまだ解決には至りません。
③それぞれの思惑
一方人間界の侵攻は順調に進み、この町をビョーゲンキングダムの首都にすると宣言するグアイワル。すこやか市大躍進。
エレメントたちが助けてとプリキュアを呼びます。
その想いが通じたのか、ラテの額から光が発すると一点を指します。どうやらそこがウィークポイント。
変身して必殺技を撃ち……「へぇ」
ダルイゼンが妨害。でもグアイワルには遅れを取ったけどダルイゼン相手なら分は悪くない。隙を作ると必殺技でグアイワル穴を開きます。脱出すれば作戦成功。すくに穴に飛び込んでいきます。
最後に残ったグレースを狙うダイルゼン。ママに構ってもらいたいお年頃。退路を塞がれ身構えるグレースにゆっくりと近づいていきます。すると予想外なことに穴がまた開いていきます。グレーズはすかさず脱出。ほらツメが甘い。
人間界側からビームを当てることで穴を広げていました。
グレースと合流して一安心。しかし高台から街を見下ろすと半分近く支配されています。メガビョーゲン達が街を闊歩。逆にこの程度の侵攻速度でしかないあたりがグアイワルの限界のような気もする。ラスボスなら一気に世界落とすからね。
「じゃあ、張り切ってお手当しよっか!」
息を呑みながらも、今度は尻込みすることなく口火を切るスパークル。
最終決戦の舞台を変え、ビョーゲンズとの戦いは混迷を深めていきます。
④次回予告
浮いているだけのモヤがさらにパワーアップ。
○トピック
毎週変身するの忙しそう。
ひなた回のラスト。
前回はひなたに過保護な感じだったニャトランが今回は打って変わって砕けた口調で諭しているのがこのペアの真骨頂でしょう。本気で心配する。けど同時に本気で信頼している。だから受け入れる。ちゆを見てペギタンが成長したように、ニャトランもまたひなたを見ながらその変わらなさで彼女を支える良いエピソードだったと思います。似た者同士の友達と言えるのかもしれませんが。
本作のパートナー性はこの意味でよく差別化されています。のどか・ちゆ・ひなたは性格や趣味が異なる友達で、それ故に感化される部分がありつつも重ならない部分もある。ちゆの迷いやひなたの苦しみに完全に寄り添えないのはそういうことです。ラビリンとのどかは言わば同志。ペギタンとちゆは姉弟。ニャトランは親友。この近さ、関係の違いが普通では寄り添えない距離を詰めています。
関係性の多様さもプリキュアの大きなテーマです。友達でも違いがある。友達間で温度差がある。距離感が違う。ある友達にはできて、ある友達にはできない。友達は一人一人異なる関係を持っている。去年のトゥインクルもメンバー間での距離感が違いましたが、本作は人間と妖精のビジュアルの違いも含めて色の違いを出していますね。友達全員が同じものを共有できるわけではないし、しなくていい。そういう違いもまた人間関係の面白さです。
最終決戦はいよいよキングが本性を現しそうでカオスな予感。グアイワルは覇権を取れるのか、シンドイーネの恋路は、ダルイゼンはオギャれるのか。それぞれの思惑が交錯しながら物語は佳境へ。
第39話「ついに決戦!?とびこめ!ビョーゲンキングダム!」
○今週の出来事
①最終決戦の入り口
年明け一発目からの出オチ。
確かにそろそろ最終回が見えてきたけど、まさかこんな畳み方をするとは。打ち切り漫画ってレベルじゃねーぞ。市長が名指しでスパークルにタピオカ1000年分を贈呈。それ将来に禍根を残すからやめた方がいいぞ。既得権益は不和を生むから。
そんな夢を見たっていいじゃない。だって個人回少ないんだもん。
学校でその話をすると笑われます。でも正夢になると良いね、とのどか。流石に1000年分のタピオカを置く場所がないと困りだすひなた。肥料になってそう。そっちじゃなくダルイゼン達のこと。キングビョーゲンは? 大元をなんとかしないとすこやかな毎日はやってこないのでは? 夢にマジレスされても。本人見たこと無いし。のどかがイメージ図を描くと話にノリます。平常運転。
アジトではグアイワルがシンドイーネにダルイゼンの所在を確認。惰眠中。すると今度はキングビョーゲンの名前を出してシンドイーネを思い通りに誘導。こいつほんとチョロいな。人払い完了。
バス停でひなたを待つ一同。彼女の遅刻はいつものこと。遅刻するってわかってるなら彼女だけ早めの時間伝えておけばいいんじゃないだろうか。のんびりなアスミに頷くのどか。でもバスの時間は迫ってきている。
全力疾走するひなた。途中でニャトランが気配を察知すると聞き耳を立てます。グアイワルがゲートをくぐってこちら側へ。彼が出ていってもゲートはそのまま。ということはこちらからあちらに行ける。これはチャンスではないか。みんなに連絡。
集合。ゲートは相変わらずそのまま。あからさまに胡散臭い。罠だと断ずるちゆ。いくらグアイワルがバカでもここまで間抜けとは思え……るのが怖いところだけど。罠でも千載一遇のチャンスには違いない。緊張する一同。新年1発目から最終決戦にシフトするのはプリキュア恒例。ただ今年は諸般の事情により最終回は若干繰延されています。
キングビョーゲンとはどれくらい強いのか? 素直な疑問を浮かべるアスミ。君の前世とどっこいくらい。テアティーヌでさえトドメは刺せなかった。攻略難易度は激高。しかし以前の戦いで深手を負って万全ではないはず。そこに勝機があるのでは…とペギタン。意外と乗り気です。むしろニャトランの方が慎重論を唱えだします。想像もつかない場所にひなた達を連れていけるか!と反対。
しかしひなたは賛成。いつになく真剣な声で話すひなた。前ならビビってやめてた。でもやってみたら何か変わるってわかったから、そこにチャンスがあるなら行くべき。なるほどビビり癖(逃避癖)があるひなたにとってこの最終決戦の入り口はまたとない試練。最終決戦の最初に彼女の個人エピソードを絡めるのは必然性がある。彼女の言葉にみんなは頷きます。
タイミングを見計らったようにゲートが縮んでいきます。シンキングタイムは終了。ニャトランが話を飲んで決まり。ここのひなたの眼差しはパートナー感あっていいですね。
全員で飛び込みます。いざ敵地、キングビョーゲンのもとへ。
ズドン。割とあっけなく到着&不時着。顔からつっこんだぞ、それ。
ゲートが閉じるとそこに立っていたのはグアイワル。すべて彼の計画通り。
ラテの体調が少しずつ悪化。
進路の先では道が二手に。でもご丁寧に「コチラ」と案内板。なんて親切。…なわけねーだろ!
逆か。いやでもさらに逆の可能性。するとアミスが立候補。毒見役みたいな感じで単身チャレンジ。正直彼女なら罠があってもなんとかなりそう。一緒にラテ連れているのはどうかと思うけど。警戒しながら先に進むと罠は……ありましたが大した罠ではなかったのでセーフ。やっぱり彼女を先行させて良かった。
その後も順路どおり進んでいくと特に罠もなく順調に奥へと進んでいきます。気配の濃さを感じ取るラテ。本元が近い。
②謀略
開けた場所に出るとそこで待っていたのはキングビョーゲン。声で相手に気づく妖精組。
姿を現してご対面。といってもキングビョーゲンには実体がないのでシュールな絵面。飛んで火にいる夏の虫と余裕を見せる敵首領。ここが正念場。ヒーリングアニマルの名にかけて浄化する。
前回の戦いで因縁のあるアースに視線が向けられます。まずはお手並み拝見。シャワーのようにビームが降り注ぎます。攻撃は容赦ないけど絵面がやっぱりシュール。プリキュアが散開するとターゲットをアースに固定。これはこれで彼女が囮になってくれるので攻撃のチャンス。アースがあぶねぇ!(傍観) おい。
初見はアース突っ込ませておけばいい論。反撃に転じるもキングビョーゲンには実体がないので物理無効。あえなく撃ち落とされてしまいます。OK、ゲームのルールはわかった。性能が高いアースでまず下見するヒーリングの攻略テクニック。ヒーリングってこういうとこストイックだよな。
ルールはわかったけど、攻撃が通らないのでは苦しい。とにかく攻撃を防がなければならないのでエレメント攻撃で相殺。すると攻撃が止まります。もしかしたら一定時間攻撃を耐えると隙が生まれるタイプのボスかもしれない。
モードシフト。地面から3体の人形が出現。格闘戦モードに入ります。戦えるように実体を持たせたと話すキングビョーゲン。ギミックボスかお前は。プリキュアの戦闘力を測るつもりらしい。実体は持っているものの、液体のように柔軟かつ強靭なため実質的に攻撃が通りません。ヒーリングのバトルは初見殺し多い。
アースが戦線に復帰して支援。個人技を叩き込んで一気にケリをつけます。……が駄目。
雑魚3体に苦戦するグレース達。アースもキングビョーゲンが攻撃してくるので連携が取れず。あれ、これ詰んでない? 地面に倒れるプリキュア。立ち上がる力も残っていません。……あ、スパークルのシーンもう1回。
プリキュアよりもヒーリングアニマルの方に話しかけるキングビョーゲン。元々ヒーリングガーデンとビョーゲンキングダムの抗争なのでこちらの方が因縁が強い。半人前のお前達はあの時どこかに隠れていたのだろう?と図星を指します。半人前と力の無い王女では何もできはしない。最終決戦にありそうなやり取り。
精神攻撃を受けて涙をこぼすラビリン達を励ますプリキュア達。これまた最終決戦にありそうなやり取り。お互いに言葉を掛け合うとプリキュアは立ち上がります。「私達は絶対に諦めない!」とか叫びそう。ところでこんだけの騒ぎを起こしても出てこないダルイゼンはどんだけ熟睡してんだ。シンドイーネは化粧品買いにでも行っているのか?
危機に瀕しても立ち上がるプリキュアに、かつての光景を思い返すキングビョーゲン。
最後の撃ち合い。全員の力を合わせて押し返すと今度こそケリをつけます。
試しにニャトランが軽口を叩いて様子見。
……。
返事がない。
ということはほんとに勝ったのか。夢じゃない。年明け一発目でラスボス撃破。ヒーリングっと♡プリキュア完。新番組が始まるまでの間は超厳選エピソード(再放送)をお届けします。
「礼を言うぞプリキュア」
プロデューサーからも祝……番組に穴は空けられないそうです。
③次回予告
年明けといえば地球侵略。
映画オリジナルフォームが季節限定ガチャにしか見えない件。毎週ガチャ切り替わりなのか、同時ピックアップで闇鍋なのか、それが問題だ。
○トピック
ラストバトル前に下剋上。
そんな奴がドキドキにもいましたねぇ。1分と持ちませんでしたが。
年明け1発目から最終章スタート。
知ってしまったので先に言いますが、次のプリキュアが始まるのは2月28日です。ということはヒーリングは2月21日が最終回。残り6回になります。全45話になるのかな。ほぼ1ヶ月分の短縮。途中2ヶ月の休止があったとはいえ、新商品の展開やらなんやらを考えれば平年どおり1月末終了もあり得ると思っていたので比較的温情な措置だったかなぁという気がします。
視聴者として気になるのは最終決戦の段取りですね。平年だと年明けからの最終決戦4話、特に近年は最終回が次期プリキュアとの橋渡し&お披露目回にもなっているので実質的には3話で最終決戦を仕上げるハイテンポな段取りが主流でした。このため非常に密度の濃い展開だったんですが、ヒーリングの場合はそこを6話(5話)使えるので比較的ゆとりを持ちつつ最終決戦の緊張感を繋げていく感じになりそうです。
その先陣を切るのがひなたというのが、東堂いづみの鬼畜ぶりを発揮しそうで流石です。例年であれば最終決戦前に個人回が終わっていますが、個人回やりながら最終決戦。止まんじゃねーぞ。っていうか止まれない。走り続けるしかない中で腹パンしてくる東堂いづみが楽しそうで何より。こいつ活き活きしてんな。やっぱりプリキュアは女子中学生をいたぶってナンボ。
ここからは敵幹部との決着、ダルイゼンとのどかの関係、キングビョーゲンの真相……あれ、これ5話で収まる?って感じの勢いでラストスパート。とりあえずいつものように地球1回滅びそう。
①最終決戦の入り口
年明け一発目からの出オチ。
確かにそろそろ最終回が見えてきたけど、まさかこんな畳み方をするとは。打ち切り漫画ってレベルじゃねーぞ。市長が名指しでスパークルにタピオカ1000年分を贈呈。それ将来に禍根を残すからやめた方がいいぞ。既得権益は不和を生むから。
そんな夢を見たっていいじゃない。だって個人回少ないんだもん。
学校でその話をすると笑われます。でも正夢になると良いね、とのどか。流石に1000年分のタピオカを置く場所がないと困りだすひなた。肥料になってそう。そっちじゃなくダルイゼン達のこと。キングビョーゲンは? 大元をなんとかしないとすこやかな毎日はやってこないのでは? 夢にマジレスされても。本人見たこと無いし。のどかがイメージ図を描くと話にノリます。平常運転。
アジトではグアイワルがシンドイーネにダルイゼンの所在を確認。惰眠中。すると今度はキングビョーゲンの名前を出してシンドイーネを思い通りに誘導。こいつほんとチョロいな。人払い完了。
バス停でひなたを待つ一同。彼女の遅刻はいつものこと。遅刻するってわかってるなら彼女だけ早めの時間伝えておけばいいんじゃないだろうか。のんびりなアスミに頷くのどか。でもバスの時間は迫ってきている。
全力疾走するひなた。途中でニャトランが気配を察知すると聞き耳を立てます。グアイワルがゲートをくぐってこちら側へ。彼が出ていってもゲートはそのまま。ということはこちらからあちらに行ける。これはチャンスではないか。みんなに連絡。
集合。ゲートは相変わらずそのまま。あからさまに胡散臭い。罠だと断ずるちゆ。いくらグアイワルがバカでもここまで間抜けとは思え……るのが怖いところだけど。罠でも千載一遇のチャンスには違いない。緊張する一同。新年1発目から最終決戦にシフトするのはプリキュア恒例。ただ今年は諸般の事情により最終回は若干繰延されています。
キングビョーゲンとはどれくらい強いのか? 素直な疑問を浮かべるアスミ。君の前世とどっこいくらい。テアティーヌでさえトドメは刺せなかった。攻略難易度は激高。しかし以前の戦いで深手を負って万全ではないはず。そこに勝機があるのでは…とペギタン。意外と乗り気です。むしろニャトランの方が慎重論を唱えだします。想像もつかない場所にひなた達を連れていけるか!と反対。
しかしひなたは賛成。いつになく真剣な声で話すひなた。前ならビビってやめてた。でもやってみたら何か変わるってわかったから、そこにチャンスがあるなら行くべき。なるほどビビり癖(逃避癖)があるひなたにとってこの最終決戦の入り口はまたとない試練。最終決戦の最初に彼女の個人エピソードを絡めるのは必然性がある。彼女の言葉にみんなは頷きます。
タイミングを見計らったようにゲートが縮んでいきます。シンキングタイムは終了。ニャトランが話を飲んで決まり。ここのひなたの眼差しはパートナー感あっていいですね。
全員で飛び込みます。いざ敵地、キングビョーゲンのもとへ。
ズドン。割とあっけなく到着&不時着。顔からつっこんだぞ、それ。
ゲートが閉じるとそこに立っていたのはグアイワル。すべて彼の計画通り。
ラテの体調が少しずつ悪化。
進路の先では道が二手に。でもご丁寧に「コチラ」と案内板。なんて親切。…なわけねーだろ!
逆か。いやでもさらに逆の可能性。するとアミスが立候補。毒見役みたいな感じで単身チャレンジ。正直彼女なら罠があってもなんとかなりそう。一緒にラテ連れているのはどうかと思うけど。警戒しながら先に進むと罠は……ありましたが大した罠ではなかったのでセーフ。やっぱり彼女を先行させて良かった。
その後も順路どおり進んでいくと特に罠もなく順調に奥へと進んでいきます。気配の濃さを感じ取るラテ。本元が近い。
②謀略
開けた場所に出るとそこで待っていたのはキングビョーゲン。声で相手に気づく妖精組。
姿を現してご対面。といってもキングビョーゲンには実体がないのでシュールな絵面。飛んで火にいる夏の虫と余裕を見せる敵首領。ここが正念場。ヒーリングアニマルの名にかけて浄化する。
前回の戦いで因縁のあるアースに視線が向けられます。まずはお手並み拝見。シャワーのようにビームが降り注ぎます。攻撃は容赦ないけど絵面がやっぱりシュール。プリキュアが散開するとターゲットをアースに固定。これはこれで彼女が囮になってくれるので攻撃のチャンス。アースがあぶねぇ!(傍観) おい。
初見はアース突っ込ませておけばいい論。反撃に転じるもキングビョーゲンには実体がないので物理無効。あえなく撃ち落とされてしまいます。OK、ゲームのルールはわかった。性能が高いアースでまず下見するヒーリングの攻略テクニック。ヒーリングってこういうとこストイックだよな。
ルールはわかったけど、攻撃が通らないのでは苦しい。とにかく攻撃を防がなければならないのでエレメント攻撃で相殺。すると攻撃が止まります。もしかしたら一定時間攻撃を耐えると隙が生まれるタイプのボスかもしれない。
モードシフト。地面から3体の人形が出現。格闘戦モードに入ります。戦えるように実体を持たせたと話すキングビョーゲン。ギミックボスかお前は。プリキュアの戦闘力を測るつもりらしい。実体は持っているものの、液体のように柔軟かつ強靭なため実質的に攻撃が通りません。ヒーリングのバトルは初見殺し多い。
アースが戦線に復帰して支援。個人技を叩き込んで一気にケリをつけます。……が駄目。
雑魚3体に苦戦するグレース達。アースもキングビョーゲンが攻撃してくるので連携が取れず。あれ、これ詰んでない? 地面に倒れるプリキュア。立ち上がる力も残っていません。……あ、スパークルのシーンもう1回。
プリキュアよりもヒーリングアニマルの方に話しかけるキングビョーゲン。元々ヒーリングガーデンとビョーゲンキングダムの抗争なのでこちらの方が因縁が強い。半人前のお前達はあの時どこかに隠れていたのだろう?と図星を指します。半人前と力の無い王女では何もできはしない。最終決戦にありそうなやり取り。
精神攻撃を受けて涙をこぼすラビリン達を励ますプリキュア達。これまた最終決戦にありそうなやり取り。お互いに言葉を掛け合うとプリキュアは立ち上がります。「私達は絶対に諦めない!」とか叫びそう。ところでこんだけの騒ぎを起こしても出てこないダルイゼンはどんだけ熟睡してんだ。シンドイーネは化粧品買いにでも行っているのか?
危機に瀕しても立ち上がるプリキュアに、かつての光景を思い返すキングビョーゲン。
最後の撃ち合い。全員の力を合わせて押し返すと今度こそケリをつけます。
試しにニャトランが軽口を叩いて様子見。
……。
返事がない。
ということはほんとに勝ったのか。夢じゃない。年明け一発目でラスボス撃破。ヒーリングっと♡プリキュア完。新番組が始まるまでの間は超厳選エピソード(再放送)をお届けします。
「礼を言うぞプリキュア」
プロデューサーからも祝……番組に穴は空けられないそうです。
③次回予告
年明けといえば地球侵略。
映画オリジナルフォームが季節限定ガチャにしか見えない件。毎週ガチャ切り替わりなのか、同時ピックアップで闇鍋なのか、それが問題だ。
○トピック
ラストバトル前に下剋上。
そんな奴がドキドキにもいましたねぇ。1分と持ちませんでしたが。
年明け1発目から最終章スタート。
知ってしまったので先に言いますが、次のプリキュアが始まるのは2月28日です。ということはヒーリングは2月21日が最終回。残り6回になります。全45話になるのかな。ほぼ1ヶ月分の短縮。途中2ヶ月の休止があったとはいえ、新商品の展開やらなんやらを考えれば平年どおり1月末終了もあり得ると思っていたので比較的温情な措置だったかなぁという気がします。
視聴者として気になるのは最終決戦の段取りですね。平年だと年明けからの最終決戦4話、特に近年は最終回が次期プリキュアとの橋渡し&お披露目回にもなっているので実質的には3話で最終決戦を仕上げるハイテンポな段取りが主流でした。このため非常に密度の濃い展開だったんですが、ヒーリングの場合はそこを6話(5話)使えるので比較的ゆとりを持ちつつ最終決戦の緊張感を繋げていく感じになりそうです。
その先陣を切るのがひなたというのが、東堂いづみの鬼畜ぶりを発揮しそうで流石です。例年であれば最終決戦前に個人回が終わっていますが、個人回やりながら最終決戦。止まんじゃねーぞ。っていうか止まれない。走り続けるしかない中で腹パンしてくる東堂いづみが楽しそうで何より。こいつ活き活きしてんな。やっぱりプリキュアは女子中学生をいたぶってナンボ。
ここからは敵幹部との決着、ダルイゼンとのどかの関係、キングビョーゲンの真相……あれ、これ5話で収まる?って感じの勢いでラストスパート。とりあえずいつものように地球1回滅びそう。
第38話「女将?ハイジャン?揺れるちゆの心!」
○今週の出来事
①岐路
以前のインタビュー記事が新聞に載り家族は大喜び。本人はいたってマイペース。
大会には父親が観戦に来ていましたが、母は若女将の仕事が外せませんでした。すると弟くんが今度の休みは旅館の手伝いをすると言い出します。いつか女将の仕事をやりたい。若旦那ってことね。その言葉に仰天する一同。たぶんちゆが継いでくれるものだと思っていたので弟の方は認識の対象外だったのではないかと思います。
真っ先に父が賛同。これは旅館沢泉後継者争いの予感。おそらくこの家系は女系優位。跡継ぎに弟くんを推すことで下剋上を果たす狙い。建前上は陸上の才能があるちゆにそちらを優先してもらえばwin-win。素直な気持ちで姉を応援する弟くん。その言葉に続くように家族も賛成していきます。
人生は一度切り。後悔のないように。呆然と新聞記事を眺めるちゆ。
最近会社に顔を見せない上司。遊んでいるのか資金繰りであちこち回っているのか。シンドイーネが不満を漏らします。相変わらず噛み合わない会話を挟んで出勤。本来ビョーゲン的には冬は忙しそうなんだが。
気もそぞろなちゆは学校でも注意散漫。とはいえ腐っても鯛、先生に指名されても答えられる。
今度はテレビの取材でも来たのかと訪ねるのどか達にお家事情を話します。小さい頃から自分が女将をやるものだと思っていたから不思議な感じ。この前のハイジャンプ回のときもそうですが、ちゆのエピソードはどちらかというと外部からの侵入、環境の変化がキッカケになっています。前回はライバルの登場。そして今回もある意味では女将の座を狙うライバルが現れる。これはちゆがマイペースで変わらないことの対比として周囲が変わり、その結果自分が置かれた環境も変わっていくという示唆です。要するにケツを叩かれていると言ってもいい。
物は考えよう。ハイジャンに集中できるじゃん? 言われてそっちの方を向くちゆ。これ自分の中で固まってねぇな。
早速部活で練習。のどか達も応援しているとそこにアスミ達が。ペギタンが心配してやってきたらしい。
ハイジャンに方向転換したものの、練習の結果は芳しくない。どこか集中力を欠いている。
旅館に帰ると落ち葉に気づいて片付けます。
弟くんがやってくると気を利かせて仕事を代わってもらいます。何故女将を?ちょうどいい機会なので聞くと、姉の応援もあったが旅館の仕事が楽しいと話します。今の彼はちょっと前までの彼女と同じ。一つの仕事、一つの役割をこなしていれば良かった。それで十分だと思っていた。弟くんは従業員からの評価も上々。
部屋に戻るとツバサからエアメール。
海外でエンジョイしているようです。弟もツバサも進む道を確信している。でも自分は……選べない。旅館を選べば弟とブッキングする。跡継ぎ問題は置くとしても、気勢を削ぐことになりかねない。少し難しい立場になってしまいました。
ニャトランが簡単に解説。ハートのバランスが悪い。納得するのどかとひなた。
やっぱり旅館が良いのでは? ハイジャンも捨てがたい。何故2択なんだ。アスリートの寿命とか考えるとむしろ両方押さえておくのがベターだと思うのだが。この手の話のお約束なので思考が2択になるのはしょうがないのですが、現実問題として私は常に「どっちでもいい」を選択肢として必ず作っておきます。逃げ道を2つ必ず作る。どっちに転んでもいい。それが精神的安定になってパフォーマンスを上げる。一種の自己暗示。2つ選べるなら2つ選べばいいし、片方しか選べないなら選んだ先で2つ作る。これを私はポジション取りと呼んでいます。自分をどのポジションに置くか。これによって半自動的に対処・適応することができる。楽な場所に居たら特別何もしなくても楽じゃん? その逆もしかり。そういうこと。
悩む一同。いや、君たちが悩むことじゃないからね? ひなたちゃんのお姉さんは?とのどか。トリマーとカフェ両方営んでいる。あれ実家でできるし。どっちか空いてるときにどっちかやればいい。こういうのも大事ですね。
ラテがベッドの下から以前使った応援旗を取り出します。破の字間違えたやつ。限界突破。それだ! ペギタンは思い立つと飛び出していきます。
②溢れる勇気
海に向かって本音を叫ぶちゆ。ハイジャンで世界に行きたい。でも旅館も好き。
そこにペギタンと、シンドイーネ。サーファーを捕獲。
ちゆがどうしたらいいのかわかった。そう切り出すペギタン。しかしギガビョーゲンが出現したので一旦保留。フォンテーヌ単独変身。
浜辺を滑るギガビョーゲン。海で滑れよ。意外と単騎でどうにかしてしまうフォンテーヌさん。シンドイーネが苦情を言います。一途な愛を邪魔しないで。敵方で恋してるやつってプリキュア的に破滅フラグでしかないんだよなぁ。ギガビョーゲンの不意打ちをくらい窮地に。
のどか達が合流して仕切り直し。浮遊してるアースが無駄にかっこいい。
一旦ギガビョーゲンには場外に出てもらいます。その間にフォンテーヌは反省タイム。シンドイーネの言葉にも一理ある。一途な思いには敵わないかもしれない。1万時間の法則ってあったね。1日8時間としても丸3年。ん、意外と短期間でいけるな。実際には要領の良し悪しでそれに係数かけることになると思いますが。
「両方好きなんだからどっちもやっちゃえばいいペエ!」
ちゆならできる。思い返して欲しい。3話でのあの飲み込みの速さ。先の展開を知っているのかと思えるほどの要領の良さ。女将もハイジャンもプリキュアも全部頑張ってきたちゆなら絶対できる。彼女を信じるペギタン。彼は一途にちゆを見てきたのでこのセリフは説得力を持ちます。一途なペギタンが2つの選択肢で悩むちゆに両方で良いと言う。こういうバランスの取り方嫌いじゃない。
「それでももしまだ勇気が足りないなら、僕のを分けてあげるペエ」
どっちも大好き。バカは悩んじゃいけません。そのシンプルさが強さなのだから。
シンドイーネを退けると復帰したギガビョーゲンを完封。雨で止まる理屈は謎(砂が重くなって滑りが悪くなった?)ですが脳筋ならそういうこともできるかなって。こういうのって「できる」って言ったもん勝ちなところある。年末アピールタイム。お年玉でよろしくお願いします。
ペギタンにお礼を言うと前にたくさん貰っていたのがちょっと余ったと頷きます。その返し上手いな。
家に帰ると決意表明。ハイジャンやる。女将の仕事やってみせる。欲張りセット。意気揚々と語るちゆを家族は応援。新たな目標ができて活気づきます。
③次回予告
ショートカット開通。
○トピック
次回は1月10日。ひなたちゃんとこのアニメの命運や如何に。
ちゆペギタンペアの締め。
将来どの道に進むか?という問いはプリキュア定番のネタ。特に近年は最終回でエピローグを描くことが多くなったのでその前振りにもなっています。
そんな中で敢えて将来を一つに絞らなくていいんじゃないか、2つ好きなことがあったら2つとも選べばいいじゃないか。というのはプリキュア的には新しい切り口であり、またこれまでの回答に対するメタな提示にもなっていると思います。プリキュアは前例ぶち壊すの好きですからね。自分でやってきたことに自分でケチつける攻めの姿勢。いつから2択だと思い込んでいた? そんなの関係ねぇ!でぶった切る勢い大事。
これは私の経験談ですが、30代くらいになると人生見つめ直す人が出てくるイメージがあります。私自身30代で会社を辞めましたが、ほぼ同じタイミングで辞めた同期もいたし、逆に30代で中途採用で入ってくる人もいました。たぶん何か考えるんでしょうね。これまでのこととか、今のこと、これからのこと。
私はバイトをしたことがないので高校卒業→就職の一本道でした。その会社も定年まで働くのが普通だったので、なおさら一本道の蓋然性が高い(実際同僚もそういう人が多い)進み方でした。そういう意味では自分からレールを外れたんですが、これは本当に必要なことだったと今振り返っても思います。
10代のときの考え方と20代のときの考え方は違う。30代になればまた変わる。10代のときに着ていた服なんて30代で着れないでしょ? そういうこと。環境も変わるし手札も変わる。だから将来は一つではないし、一つに決めるものでもないし、決まるものでもない。その時々で変わるものです。
人生における究極の目的はなんだ?っていったら幸せになることだと思っています。それ以外の目標や仕事なんてそれを叶えるための手段に過ぎない。仕事するために生まれてきたわけじゃない。幸せになるために生まれてきた。そう本気で思ってるし、それをやる意思と力を持つために今までやってきたんでしょ、って。
自分にとっての幸せとは何か。それもまた経験を詰むことで、もっとざっくり言うなら年をとって性格が悪化(性格は年を重ねると特性が強まっていくと思っている)していくと見えてきます。あるとき唐突に気づく。「俺の正しい生き方こうだな」って。そのときにそれをやれる手を打てればいい。
子ども向けアニメでこんな話やったってしょうがないんですが、夢や将来を語るのはキラキラしていてワクワクもするでしょう。でもそれはそれでお前は特定の職業に就くために生きてんのか? 将来って一つに絞らなきゃいけないものなのか? 変わらないものなのか? という話でもあります。自分で縛りを入れるの?と。だからちゆは自分で2択の縛りを入れて立ち往生した。先の見え無さ(将来の不透明さ)故に将来を決める方法もあれば、不透明なら不透明らしくそのときの自分を信じて生きるというやり方もある。
可能性を語ることと、将来を語ることはある意味矛盾します。このバランスをどうとっていくか。先に書いたようにプリキュアはよく自分でやったことと矛盾したことをやります。でもそれはそれでいいんです。どちらもあり得るやり方だから。その柔軟性そのものがプリキュアという作品の持ち味です。アレです、1つのホールケーキじゃなくて、それぞれ切り分けられたケーキを集めて1つのホールケーキにしたみたいな。だからこれからも新しい味のケーキを作り出して欲しいと期待するのです。
①岐路
以前のインタビュー記事が新聞に載り家族は大喜び。本人はいたってマイペース。
大会には父親が観戦に来ていましたが、母は若女将の仕事が外せませんでした。すると弟くんが今度の休みは旅館の手伝いをすると言い出します。いつか女将の仕事をやりたい。若旦那ってことね。その言葉に仰天する一同。たぶんちゆが継いでくれるものだと思っていたので弟の方は認識の対象外だったのではないかと思います。
真っ先に父が賛同。これは旅館沢泉後継者争いの予感。おそらくこの家系は女系優位。跡継ぎに弟くんを推すことで下剋上を果たす狙い。建前上は陸上の才能があるちゆにそちらを優先してもらえばwin-win。素直な気持ちで姉を応援する弟くん。その言葉に続くように家族も賛成していきます。
人生は一度切り。後悔のないように。呆然と新聞記事を眺めるちゆ。
最近会社に顔を見せない上司。遊んでいるのか資金繰りであちこち回っているのか。シンドイーネが不満を漏らします。相変わらず噛み合わない会話を挟んで出勤。本来ビョーゲン的には冬は忙しそうなんだが。
気もそぞろなちゆは学校でも注意散漫。とはいえ腐っても鯛、先生に指名されても答えられる。
今度はテレビの取材でも来たのかと訪ねるのどか達にお家事情を話します。小さい頃から自分が女将をやるものだと思っていたから不思議な感じ。この前のハイジャンプ回のときもそうですが、ちゆのエピソードはどちらかというと外部からの侵入、環境の変化がキッカケになっています。前回はライバルの登場。そして今回もある意味では女将の座を狙うライバルが現れる。これはちゆがマイペースで変わらないことの対比として周囲が変わり、その結果自分が置かれた環境も変わっていくという示唆です。要するにケツを叩かれていると言ってもいい。
物は考えよう。ハイジャンに集中できるじゃん? 言われてそっちの方を向くちゆ。これ自分の中で固まってねぇな。
早速部活で練習。のどか達も応援しているとそこにアスミ達が。ペギタンが心配してやってきたらしい。
ハイジャンに方向転換したものの、練習の結果は芳しくない。どこか集中力を欠いている。
旅館に帰ると落ち葉に気づいて片付けます。
弟くんがやってくると気を利かせて仕事を代わってもらいます。何故女将を?ちょうどいい機会なので聞くと、姉の応援もあったが旅館の仕事が楽しいと話します。今の彼はちょっと前までの彼女と同じ。一つの仕事、一つの役割をこなしていれば良かった。それで十分だと思っていた。弟くんは従業員からの評価も上々。
部屋に戻るとツバサからエアメール。
海外でエンジョイしているようです。弟もツバサも進む道を確信している。でも自分は……選べない。旅館を選べば弟とブッキングする。跡継ぎ問題は置くとしても、気勢を削ぐことになりかねない。少し難しい立場になってしまいました。
ニャトランが簡単に解説。ハートのバランスが悪い。納得するのどかとひなた。
やっぱり旅館が良いのでは? ハイジャンも捨てがたい。何故2択なんだ。アスリートの寿命とか考えるとむしろ両方押さえておくのがベターだと思うのだが。この手の話のお約束なので思考が2択になるのはしょうがないのですが、現実問題として私は常に「どっちでもいい」を選択肢として必ず作っておきます。逃げ道を2つ必ず作る。どっちに転んでもいい。それが精神的安定になってパフォーマンスを上げる。一種の自己暗示。2つ選べるなら2つ選べばいいし、片方しか選べないなら選んだ先で2つ作る。これを私はポジション取りと呼んでいます。自分をどのポジションに置くか。これによって半自動的に対処・適応することができる。楽な場所に居たら特別何もしなくても楽じゃん? その逆もしかり。そういうこと。
悩む一同。いや、君たちが悩むことじゃないからね? ひなたちゃんのお姉さんは?とのどか。トリマーとカフェ両方営んでいる。あれ実家でできるし。どっちか空いてるときにどっちかやればいい。こういうのも大事ですね。
ラテがベッドの下から以前使った応援旗を取り出します。破の字間違えたやつ。限界突破。それだ! ペギタンは思い立つと飛び出していきます。
②溢れる勇気
海に向かって本音を叫ぶちゆ。ハイジャンで世界に行きたい。でも旅館も好き。
そこにペギタンと、シンドイーネ。サーファーを捕獲。
ちゆがどうしたらいいのかわかった。そう切り出すペギタン。しかしギガビョーゲンが出現したので一旦保留。フォンテーヌ単独変身。
浜辺を滑るギガビョーゲン。海で滑れよ。意外と単騎でどうにかしてしまうフォンテーヌさん。シンドイーネが苦情を言います。一途な愛を邪魔しないで。敵方で恋してるやつってプリキュア的に破滅フラグでしかないんだよなぁ。ギガビョーゲンの不意打ちをくらい窮地に。
のどか達が合流して仕切り直し。浮遊してるアースが無駄にかっこいい。
一旦ギガビョーゲンには場外に出てもらいます。その間にフォンテーヌは反省タイム。シンドイーネの言葉にも一理ある。一途な思いには敵わないかもしれない。1万時間の法則ってあったね。1日8時間としても丸3年。ん、意外と短期間でいけるな。実際には要領の良し悪しでそれに係数かけることになると思いますが。
「両方好きなんだからどっちもやっちゃえばいいペエ!」
ちゆならできる。思い返して欲しい。3話でのあの飲み込みの速さ。先の展開を知っているのかと思えるほどの要領の良さ。女将もハイジャンもプリキュアも全部頑張ってきたちゆなら絶対できる。彼女を信じるペギタン。彼は一途にちゆを見てきたのでこのセリフは説得力を持ちます。一途なペギタンが2つの選択肢で悩むちゆに両方で良いと言う。こういうバランスの取り方嫌いじゃない。
「それでももしまだ勇気が足りないなら、僕のを分けてあげるペエ」
どっちも大好き。バカは悩んじゃいけません。そのシンプルさが強さなのだから。
シンドイーネを退けると復帰したギガビョーゲンを完封。雨で止まる理屈は謎(砂が重くなって滑りが悪くなった?)ですが脳筋ならそういうこともできるかなって。こういうのって「できる」って言ったもん勝ちなところある。年末アピールタイム。お年玉でよろしくお願いします。
ペギタンにお礼を言うと前にたくさん貰っていたのがちょっと余ったと頷きます。その返し上手いな。
家に帰ると決意表明。ハイジャンやる。女将の仕事やってみせる。欲張りセット。意気揚々と語るちゆを家族は応援。新たな目標ができて活気づきます。
③次回予告
ショートカット開通。
○トピック
次回は1月10日。ひなたちゃんとこのアニメの命運や如何に。
ちゆペギタンペアの締め。
将来どの道に進むか?という問いはプリキュア定番のネタ。特に近年は最終回でエピローグを描くことが多くなったのでその前振りにもなっています。
そんな中で敢えて将来を一つに絞らなくていいんじゃないか、2つ好きなことがあったら2つとも選べばいいじゃないか。というのはプリキュア的には新しい切り口であり、またこれまでの回答に対するメタな提示にもなっていると思います。プリキュアは前例ぶち壊すの好きですからね。自分でやってきたことに自分でケチつける攻めの姿勢。いつから2択だと思い込んでいた? そんなの関係ねぇ!でぶった切る勢い大事。
これは私の経験談ですが、30代くらいになると人生見つめ直す人が出てくるイメージがあります。私自身30代で会社を辞めましたが、ほぼ同じタイミングで辞めた同期もいたし、逆に30代で中途採用で入ってくる人もいました。たぶん何か考えるんでしょうね。これまでのこととか、今のこと、これからのこと。
私はバイトをしたことがないので高校卒業→就職の一本道でした。その会社も定年まで働くのが普通だったので、なおさら一本道の蓋然性が高い(実際同僚もそういう人が多い)進み方でした。そういう意味では自分からレールを外れたんですが、これは本当に必要なことだったと今振り返っても思います。
10代のときの考え方と20代のときの考え方は違う。30代になればまた変わる。10代のときに着ていた服なんて30代で着れないでしょ? そういうこと。環境も変わるし手札も変わる。だから将来は一つではないし、一つに決めるものでもないし、決まるものでもない。その時々で変わるものです。
人生における究極の目的はなんだ?っていったら幸せになることだと思っています。それ以外の目標や仕事なんてそれを叶えるための手段に過ぎない。仕事するために生まれてきたわけじゃない。幸せになるために生まれてきた。そう本気で思ってるし、それをやる意思と力を持つために今までやってきたんでしょ、って。
自分にとっての幸せとは何か。それもまた経験を詰むことで、もっとざっくり言うなら年をとって性格が悪化(性格は年を重ねると特性が強まっていくと思っている)していくと見えてきます。あるとき唐突に気づく。「俺の正しい生き方こうだな」って。そのときにそれをやれる手を打てればいい。
子ども向けアニメでこんな話やったってしょうがないんですが、夢や将来を語るのはキラキラしていてワクワクもするでしょう。でもそれはそれでお前は特定の職業に就くために生きてんのか? 将来って一つに絞らなきゃいけないものなのか? 変わらないものなのか? という話でもあります。自分で縛りを入れるの?と。だからちゆは自分で2択の縛りを入れて立ち往生した。先の見え無さ(将来の不透明さ)故に将来を決める方法もあれば、不透明なら不透明らしくそのときの自分を信じて生きるというやり方もある。
可能性を語ることと、将来を語ることはある意味矛盾します。このバランスをどうとっていくか。先に書いたようにプリキュアはよく自分でやったことと矛盾したことをやります。でもそれはそれでいいんです。どちらもあり得るやり方だから。その柔軟性そのものがプリキュアという作品の持ち味です。アレです、1つのホールケーキじゃなくて、それぞれ切り分けられたケーキを集めて1つのホールケーキにしたみたいな。だからこれからも新しい味のケーキを作り出して欲しいと期待するのです。
第37話「季節をエンジョイ?ラテ様おもてなしツアー!」
○今週の出来事
①秋といえば
アルバイトを始めると話すアスミ。脱ニート。仕事先は饅頭屋。
行楽シーズンだもんね、とのどかは納得。リアルタイムではクリスマス間近ですが作中では秋。行楽地は書き入れ時。ラビリン達も予定を入れていると言います。それぞれ秋を満喫。
そつなく仕事をこなすアスミ。常識が通じなかったのは初期の話。仕事ぶりか見た目のおかげか売れ行きも好調。主人にも褒められアスミは満足な様子。
再建中のヒーリングガーデン。アニマル達もある程度回復。戦闘員っぽいライオンとトラ。ファンシーなキャラだけかと思いきや武闘派いるんだな。ラビリン達の活躍を信頼するテアティーヌ。しかし直接の上司っぽいライオンとトラは調子に乗りやすいからなぁ、と不安。
「秋といえばやっぱスポーツの秋だよな」。案の定調子に乗ってました。危機感の欠如。
何をやるかといえばキックベース(的なやつ)。バッターはラテ。ニャトランが投げようとしたタイミングでゴミが顔についてしまいボールが失速。ラテが打ち上げるとペギタンの頭上へ。運動がダメなペギタンに代わってラビリンがキャッチ。とそこに空き缶が。その間もベースを回ったラテが得点。
ラテが振り返ると惨憺たる状況。なんでこんなにゴミが? 近くを見るとゴミが散らかっています。エレメントさんによると観光客の置き土産。これは酷い。ビニール代増税しなきゃ。町の職員が毎日片付けているらしい。行楽シーズンネタなので環境に配慮した教育指導。子どもに、というより一緒に見ている親へ釘を刺している感あります。ゴミは地球に優しくない! ということで妖精組もお手伝いすることに。
空き缶をポイ捨てした人に投げ返すと警告を発し美化運動に貢献。
学校では美術の時間。
のどかはあまり絵のセンスねーな。ひなたはデフォルメ効きすぎ。ありもしない饅頭まで追加する始末。ちゆは無駄にうめぇ。アートはイルミネーション!と言うひなた。イマジネーションと言いたかったらしい。お前トゥインクル先輩に怒られるぞ。
妖精組は一仕事終えて今度はお花畑で写生。
ひなたと似たりよったりなニャトラン。ラビリンはラベンだるまちゃん。目の前の花どこ行った? ラテは肉球で表現。これにはみんな大絶賛。審査員が全員関係者って問題あるよね。
そこにまた職員チームがやってくると花のお世話を始めます。これもいつものことなのかエレメントさんが説明。よーするに綺麗だからって荒らすなよ? 世話している人いるんだからな?ということですね。
読書の秋を実践するグアイワル。お前……本読めたのか(驚き)
珍しがるシンドイーネに、学術書と答えるグアイワル。挿絵だけ読んでそう。本を取り上げて見てみると中身はボディビルの写真。いつものどうでもいいケンカをする2人をよそに、ダルイゼンは仕事に行きます。なんだかんだで一番勤労意欲が高かったりする。
食欲の秋。ラビリン達は栗拾い。
ブドウもゲット。ずいぶん良いポイント見つけたなと思ったら情報提供者はエレメントさん。意外と重宝する。すぐ近くに農園もあり賑わっています。そのためか子どもに見つかってしまいます。
追いかけ回されているとストップの声。農家のおじさんが野生動物との触れ合い方をレクチャー。隠れていたラビリンに優しく話しかけるとお詫びにフルーツを振る舞います。野生のウサギや野良猫はいいとして、野生のペンギンは森にいねーけどな。この町の人は気にしないだろうけど。
フルーツに舌鼓。でも最近の果物って高いよね。品質高くして単価上げてるんだと思うんだけど、そのせいで気軽に食べられるものじゃなくなってる感ある。
②お手当が終わったら、
月日が立つのは早いと感慨深く話す妖精達。終盤感のある会話。お手当が終わったらどうなるんだろう?
だったらお手当しなきゃいいんじゃない? ダルイゼン。のどか達がいないことを確認すると「ここで片付けるのもいいかな」。抵抗するも象と蟻の差。ラテだけ脱出。
アスミの様子を見に来るのどか達。そこにちょうどラテが合流。
動物虐待の嫌疑をかけられるダルイゼン。たしかにそう見える。余計なお世話。農家さんを吹き飛ばすとそれを材料にギガビョーゲン化。農家のおかげで侵食しがいがある、と皮肉めいたセリフを吐くダルイゼン。
止めようとする妖精達に、プリキュアと別れたくなければお手当を止めればいいんじゃない?と持ちかけます。図星を差されて一瞬堪えるとキッパリと反論する妖精達。今週は妖精のエピソード回。人間側は戦いが終わっても地元の学校に通うなどの選択肢がありますが、妖精は滞在し続ける必要がなくなるので、妖精視点で語るのは本作らしいアプローチでもあります。俺がプリキュアを潰せばどのみち一生会えなくなる。相変わらずダルイゼンは良い仕事する。
のどか達が到着。変身。
物理攻撃の効きが悪いので音のエレメントで動きを止めて氷漬けに。ヒーリングは状態異常が得意。その隙に弱点サーチ……の隙に攻撃。「甘いね」。ほんそれ。ダルイゼンのことだからグレースにちょっかいかけたかっただけ説。
その間に状態異常が解けてしまいます。実りのエレメントで迎撃すると消失した箇所が再生。このギガビョーゲン、ゲーム的には面倒くさいやつですね。物理が通じにくくて再生能力持ち。ビームをシールドで防御。アースも支援するも敵の方が火勢が強い。しかし今回は妖精回。ラビリン達のガッツで押し返します。私情に流されず使命を果たす。ますます殲滅戦の様相。
久しぶりの新商品。クリスマスが近いのにここ2週ほど使っていませんでした。いいのか東堂いづみ、スポンサーの靴舐めなくて。今年はコロナのせいにできるから開き直っているのかもしれない。
残された時間をせいぜい楽しむんだね。姿を消すダルイゼン。この番組の残された時間を教えて下さい。
農家さんが目を覚ますとのどか達が事情を説明。ラビリンの無事を知って安心する農家さん。
テアティーヌ達も準備が整いつつある。あれ、これもしかして一気になだれ込む感じ?
ひなたの家で秋の幸祭り。お姉さんが腕をふるってくれました。
来年はみんなで行きたい。行こうぜ。しょんぼりするペギタンをニャトランが励まします。地球を守ればあとは自由行動。みんなで話を膨らませます。
③次回予告
平光さんは待遇について東堂いづみと話し合った方が良いと思います。
○トピック
ちゆ「医者になります」
青い子あるある。
物語のステップは終盤。それぞれの進路が見え始める時期。
通常の流れであれば、各人の進路を確定(示唆)して土台を固めた上で最終決戦になだれ込むので、逆算すればあと最低でも2ヶ月猶予があるような、ないような。来週クリスマスが過ぎるのでそこで次作品のアナウンスが流れるのが通例……なのだけど、さて。
去年のトゥインクルは家族関係のエピソードが多いのが特徴でした。まどかと父親、えれなの家族エピソードは印象的。それは最終的にも裏付けられたように、トゥインクルという作品が云わば子どもの「箱庭」的環境を主体としていたからです。親の真似、影響を通じて子ども達は自分のイマジネーションを獲得していく。親に従属していた子どもが大人になるための一歩を踏み出すその瞬間。だから最後に神が創った世界で神に造られた人間がなお「私」を語ることに意味がありました。
ヒーリングの最終的な構図がどうなるのかまだわかりませんが、病気と人間の切っても切れない関係をどう描くのか。云わば自分の分身たるダルイゼン(彼はメタ的・鏡的な立ち位置でもある)にのどかは何を見るのか。こういうところのダイナミズムはプリキュアの醍醐味なのでこれからの展開はさらに加速していきそうです。これも通常だととりあえず年明けからだな、ってタイミング掴めるんですがズレちゃってるんで力の入れどころが難しい。
①秋といえば
アルバイトを始めると話すアスミ。脱ニート。仕事先は饅頭屋。
行楽シーズンだもんね、とのどかは納得。リアルタイムではクリスマス間近ですが作中では秋。行楽地は書き入れ時。ラビリン達も予定を入れていると言います。それぞれ秋を満喫。
そつなく仕事をこなすアスミ。常識が通じなかったのは初期の話。仕事ぶりか見た目のおかげか売れ行きも好調。主人にも褒められアスミは満足な様子。
再建中のヒーリングガーデン。アニマル達もある程度回復。戦闘員っぽいライオンとトラ。ファンシーなキャラだけかと思いきや武闘派いるんだな。ラビリン達の活躍を信頼するテアティーヌ。しかし直接の上司っぽいライオンとトラは調子に乗りやすいからなぁ、と不安。
「秋といえばやっぱスポーツの秋だよな」。案の定調子に乗ってました。危機感の欠如。
何をやるかといえばキックベース(的なやつ)。バッターはラテ。ニャトランが投げようとしたタイミングでゴミが顔についてしまいボールが失速。ラテが打ち上げるとペギタンの頭上へ。運動がダメなペギタンに代わってラビリンがキャッチ。とそこに空き缶が。その間もベースを回ったラテが得点。
ラテが振り返ると惨憺たる状況。なんでこんなにゴミが? 近くを見るとゴミが散らかっています。エレメントさんによると観光客の置き土産。これは酷い。ビニール代増税しなきゃ。町の職員が毎日片付けているらしい。行楽シーズンネタなので環境に配慮した教育指導。子どもに、というより一緒に見ている親へ釘を刺している感あります。ゴミは地球に優しくない! ということで妖精組もお手伝いすることに。
空き缶をポイ捨てした人に投げ返すと警告を発し美化運動に貢献。
学校では美術の時間。
のどかはあまり絵のセンスねーな。ひなたはデフォルメ効きすぎ。ありもしない饅頭まで追加する始末。ちゆは無駄にうめぇ。アートはイルミネーション!と言うひなた。イマジネーションと言いたかったらしい。お前トゥインクル先輩に怒られるぞ。
妖精組は一仕事終えて今度はお花畑で写生。
ひなたと似たりよったりなニャトラン。ラビリンはラベンだるまちゃん。目の前の花どこ行った? ラテは肉球で表現。これにはみんな大絶賛。審査員が全員関係者って問題あるよね。
そこにまた職員チームがやってくると花のお世話を始めます。これもいつものことなのかエレメントさんが説明。よーするに綺麗だからって荒らすなよ? 世話している人いるんだからな?ということですね。
読書の秋を実践するグアイワル。お前……本読めたのか(驚き)
珍しがるシンドイーネに、学術書と答えるグアイワル。挿絵だけ読んでそう。本を取り上げて見てみると中身はボディビルの写真。いつものどうでもいいケンカをする2人をよそに、ダルイゼンは仕事に行きます。なんだかんだで一番勤労意欲が高かったりする。
食欲の秋。ラビリン達は栗拾い。
ブドウもゲット。ずいぶん良いポイント見つけたなと思ったら情報提供者はエレメントさん。意外と重宝する。すぐ近くに農園もあり賑わっています。そのためか子どもに見つかってしまいます。
追いかけ回されているとストップの声。農家のおじさんが野生動物との触れ合い方をレクチャー。隠れていたラビリンに優しく話しかけるとお詫びにフルーツを振る舞います。野生のウサギや野良猫はいいとして、野生のペンギンは森にいねーけどな。この町の人は気にしないだろうけど。
フルーツに舌鼓。でも最近の果物って高いよね。品質高くして単価上げてるんだと思うんだけど、そのせいで気軽に食べられるものじゃなくなってる感ある。
②お手当が終わったら、
月日が立つのは早いと感慨深く話す妖精達。終盤感のある会話。お手当が終わったらどうなるんだろう?
だったらお手当しなきゃいいんじゃない? ダルイゼン。のどか達がいないことを確認すると「ここで片付けるのもいいかな」。抵抗するも象と蟻の差。ラテだけ脱出。
アスミの様子を見に来るのどか達。そこにちょうどラテが合流。
動物虐待の嫌疑をかけられるダルイゼン。たしかにそう見える。余計なお世話。農家さんを吹き飛ばすとそれを材料にギガビョーゲン化。農家のおかげで侵食しがいがある、と皮肉めいたセリフを吐くダルイゼン。
止めようとする妖精達に、プリキュアと別れたくなければお手当を止めればいいんじゃない?と持ちかけます。図星を差されて一瞬堪えるとキッパリと反論する妖精達。今週は妖精のエピソード回。人間側は戦いが終わっても地元の学校に通うなどの選択肢がありますが、妖精は滞在し続ける必要がなくなるので、妖精視点で語るのは本作らしいアプローチでもあります。俺がプリキュアを潰せばどのみち一生会えなくなる。相変わらずダルイゼンは良い仕事する。
のどか達が到着。変身。
物理攻撃の効きが悪いので音のエレメントで動きを止めて氷漬けに。ヒーリングは状態異常が得意。その隙に弱点サーチ……の隙に攻撃。「甘いね」。ほんそれ。ダルイゼンのことだからグレースにちょっかいかけたかっただけ説。
その間に状態異常が解けてしまいます。実りのエレメントで迎撃すると消失した箇所が再生。このギガビョーゲン、ゲーム的には面倒くさいやつですね。物理が通じにくくて再生能力持ち。ビームをシールドで防御。アースも支援するも敵の方が火勢が強い。しかし今回は妖精回。ラビリン達のガッツで押し返します。私情に流されず使命を果たす。ますます殲滅戦の様相。
久しぶりの新商品。クリスマスが近いのにここ2週ほど使っていませんでした。いいのか東堂いづみ、スポンサーの靴舐めなくて。今年はコロナのせいにできるから開き直っているのかもしれない。
残された時間をせいぜい楽しむんだね。姿を消すダルイゼン。この番組の残された時間を教えて下さい。
農家さんが目を覚ますとのどか達が事情を説明。ラビリンの無事を知って安心する農家さん。
テアティーヌ達も準備が整いつつある。あれ、これもしかして一気になだれ込む感じ?
ひなたの家で秋の幸祭り。お姉さんが腕をふるってくれました。
来年はみんなで行きたい。行こうぜ。しょんぼりするペギタンをニャトランが励まします。地球を守ればあとは自由行動。みんなで話を膨らませます。
③次回予告
平光さんは待遇について東堂いづみと話し合った方が良いと思います。
○トピック
ちゆ「医者になります」
青い子あるある。
物語のステップは終盤。それぞれの進路が見え始める時期。
通常の流れであれば、各人の進路を確定(示唆)して土台を固めた上で最終決戦になだれ込むので、逆算すればあと最低でも2ヶ月猶予があるような、ないような。来週クリスマスが過ぎるのでそこで次作品のアナウンスが流れるのが通例……なのだけど、さて。
去年のトゥインクルは家族関係のエピソードが多いのが特徴でした。まどかと父親、えれなの家族エピソードは印象的。それは最終的にも裏付けられたように、トゥインクルという作品が云わば子どもの「箱庭」的環境を主体としていたからです。親の真似、影響を通じて子ども達は自分のイマジネーションを獲得していく。親に従属していた子どもが大人になるための一歩を踏み出すその瞬間。だから最後に神が創った世界で神に造られた人間がなお「私」を語ることに意味がありました。
ヒーリングの最終的な構図がどうなるのかまだわかりませんが、病気と人間の切っても切れない関係をどう描くのか。云わば自分の分身たるダルイゼン(彼はメタ的・鏡的な立ち位置でもある)にのどかは何を見るのか。こういうところのダイナミズムはプリキュアの醍醐味なのでこれからの展開はさらに加速していきそうです。これも通常だととりあえず年明けからだな、ってタイミング掴めるんですがズレちゃってるんで力の入れどころが難しい。
第36話「ナターシャのゆううつお勉強大作戦!」
○今週の出来事
①勉強と友達
テストの結果発表。
84点。まずまずの結果。点数に手応えを感じるのどか。その隣のちゆは100点。何その見せ方。ツモ・四暗刻・役満。みたいな。「当然すぎてリアクションのしようもないわ」感。部活もあるのに…徹夜?と訊ねるのどか。授業を真面目に聞いていれば徹夜しなくても。出来るやつのセリフ。
「不公平だ」。出来ないやつのセリフ。ひなた32点。一瞬こいつマジやべぇって顔をするちゆ。完全にやさぐれた表情のひなた。今週開幕から顔芸大会かよ。
必死にフォローする2人。ところがひなたは突然大声を出すと友達と会う約束があると教室を出ていきます。この子はこの切替の速さで生きていけばいいと思うの。残された方は呆然としますが、変に後腐れもないので結果オーライ。
駅を降りる少女。
公園で独り待ちぼうけ。ひなたの遅刻は今に始まったことではない。
「エリザベス~!」とひなたがやってきます。遅刻を詫びるでもなくまくし立てるようにしゃべり続けます。このメンタル逆に見習いたい。お店のどら焼き(パンケーキと言い張る)を渡します。テンションについて行けないエリザベスはやや引き気味に答えます。
雑談タイム。エリザベスがなかなか話さないため、会話は終始ひなたのペース。最近仲の良いのどか達を紹介。しかし我慢の限界に達したのか「エリザベスってやめない?」と切り出されます。彼女の本名はえりこ。エリザベスは小学校の頃のあだ名。二の句が継げないひなたに構わず立ち上がると別れを告げてそそくさと去っていきます。
テストも友達も失敗。
ワルッチ。誰? グアイワルのこと。どうも機嫌が悪いシンドイーネ。そんなに長々としゃべっといて何がめんどくさいの?と切れ味抜群なツッコミを入れるダルイゼン。君、ダルそうな雰囲気の割に絡むの上手いよね。ついには小学生みたいなケンカを始める2人。それでもちゃんと話を聞くダルイゼンは意外と律儀。
翌日。
のどか達に話をしたひなたはこれまた唐突に「あたし勉強する」と言い出します。話が見えない。もし別々の高校に進学したら……メガネをかけたのどか。同じくメガネをかけたちゆ。胡散臭い英語で会話。ただのルー語じゃねぇか。妄想しているのがひなたなので限界があるのは仕方ない。そんな2人の間に入ってくるのが溶けたアイス並に脳みそも溶けてそうな底辺校のひなた。「通学時間が短そうでいいね」くらいしかとりえがなさそうな彼女を完全にハブる2人。
きっと友達でいられなくなっちゃう!と悲観します。割とこれあるからなー。「ない!」珍しく断言するちゆ。のどかも頷きます。彼女らはプリ活仲間。偏差値で分けるなんて無粋なことしません。ちなみにのどかが言った約束は16話の永遠の大樹のことですね。とはいえ、仲が良かったえりことは5年で壁ができてしまったのですっかり自信をなくしています。
だから同じ高校へ行く!と決意するひなた。今から本気だす。
家に帰ると必勝鉢巻きをして挑むひなた。形から入る人って長続きしないイメージあるんだけど、それを見事に実証。わかってた。知ってた。何をしても自分に甘い。言い訳する人は言い訳先を探すからね。ニャトランも見放します。
そして翌日また凹むひなた。テンションの上がり下がり激しい。こういうのって恒常化するとあまり心配されなくなるので構って欲しい系の人は注意です。
やる気はある。でもやり方がわからないって感じ?と具体的に訊ねるちゆ。それ以前の問題のような気もするけど。試しに使っている参考書を拝見。「記憶力が良くなるお料理レシピ」「試験で緊張しない呼吸法」「運を磨いて三択問題に勝つ」「鉛筆転がしの極意」。ここまで人生に回り道できるのは才能だと思う。
面白そーと鉛筆転がしの本を手に取るのどか。のどかちゃんのそういうとこ好き。こいつやべーわ、って視線をひなたに向けてるちゆさんも好き。これは時間がかかりそうです。
ひなたの家でお勉強会……と思ったら父同伴。
なんか超ご機嫌な父。娘にとっては超ウザイだけなので出ていってもらいます。お父さん割とお茶目。
早速わからないところを訊ねると、わからないところがわからないとアホによくありがちな答えを返すひなた。意訳すると基礎がわかってない。それがわからないと返すちゆ。そこからコントが始まります。その後ろで綱引きを始める妖精組。アスミいる必要ってある? 鉢巻ボロボロになっててウケる。
日が落ちても勉強会は続く。のどか式暗記法「Satisfaction」ならサスティスさんがファクション!ってくしゃみをするイメージを浮かべる。こいつ何いってんだ?って顔のちゆちー。しかしこの場では少数派。ひなたは共感を示します。くしゃみをするとスッキリ満足。だから「Satisfaction=満足」。これなら行ける。のどかっち式連想暗記法に活路を見出すひなた。
続いて「hundred」。しかしイメージを膨らませすぎてすぐ脇道に逸れてしまいます。そんな娘を陰から応援する父。入学のための裏金用意した方が前向きかもしれない。
②昔の友達と今の友達
夜遅くなっても平気だったのはお泊り会を兼ねていたから。勉強が終わると就寝の支度を始めます。
ふとした疑問から質問するアスミ。別々の学校に通うと友達ではいられなくなってしまうの? 訊ねられたひなたは話の矛先をのどかに向けます。元々学校にほとんど行けていなかった。その代わり病院で知り合った人とは今でも親交がある。結局のところ付き合いたいと思えば何らかの手段を用いて関係を続けようとする。ちゆも彼女ときちんと話をする方が大事なのではないかと言います。
基本的にひなたの処世術は一貫しています。問題から逃げる。以前(13話)にも言いましたが、ひなたは状況依存的で自分が苦手だと思ったものには手を付けようとしません。のどか達と付き合う前に付き合っていた友人達とどうなっているのかわかりませんが、ひなたは友達を作るのは上手いけどその関係を維持し続ける点では不安定さを感じます。プリキュア解散しそうになったしね。変わらないように変えていくのは意外と難しい。
メールを送ってみたら? ぐじぐじ考えていたってしょうがない。と妖精組も背中を押します。ニャトラン起用だな。噂をすれば。えりこからメールが入ると、またこちらに来るとのこと。再会のチャンス。彼女と別れた頃を思い返します。ナターシャと呼ばれていたあの頃。会うことに決めます。
というとこでストーキング(見守り)。
再び会ったものの空気が重い。傍から見ていても焦れったい。心の中では言いたいことがあるのに言えないひなた。状況依存的というのはこういうことも含まれます。相手の反応、その場の空気、これに押し負けてしまう。状況がどうあれやるべきと思ったことをやるという決断と行動力に劣る。アレです、ひなたは考えたら負けなタイプ。考えなければ大胆なことをやったり、人助けも辞さないんだけど変に理性入れちゃうと手と足が止まっちゃう。のどかなら躊躇いなくやるでしょう。彼女は自分の意思で状況を変えようとするから。
立ち上がると今度はひなたから別れ話を切り出します。えりこが呼び止めようとした瞬間、メガビョーゲン。
この街の人なら「またか」な状況でも部外者なえりこは困惑。
えりこはナターシャの手を咄嗟に掴むとその場を逃げ出します。ここはのどか達で対応。
物陰に隠れる2人。ようやくひなたの手を掴んでいたことに気づくえりこ。ナターシャと呼ばれたことに気づいたひなたが訊ねると、えりこは堰を切ったように口を開きます。話したいことはあったけど緊張していた。5年も経っていると相手がどう出るか探り入れちゃうよね。しかもひなたは新しい友達を作ってご執心な様子。素直にヤキモチを妬いたと打ち明けます。不安が払拭されるひなた。そこにメガビョーゲン。
プリキュアが2人を救助。だいぶ久々のスパークル単独変身。
プリキュアをアリキュアと呼ぶシンドイーネ。??? アリみたいにちっぽけ。わかるか。
そうこうしているうちに増援が到着。苦戦する要素もなく瞬殺。今回最短狙えそう。そして誰も聞いてないシンドイーネのセリフ。この人色々立場ないよね。
今度は笑い合いながら再会するナターシャとエリザベス。
お互いの無事を喜び合います。
英語の小テストその2。
のどかは88点。順調に伸びています。ちゆは100点。前回比0%。
ひなた25点。マイナス成長。
なんで!? なんで下がるの!? 勉強会の意味。エリザベスと話すの大事って言ったのちゆちーじゃん。エリザベスとの親交を取り戻し自信を取り戻したひなたは勉強への情熱を失ってしまいます。……と思いきや「受験に役立つ英語問題」を取り出すと
「な~んて! のどかっちとちゆちーと一緒の高校に行きたい」
「その気持ちは変わらないもん!」
今回はもうちょっとだけやる気が保ちそうです。
③次回予告
来週12月20日なんですけど……。
○トピック
来年クリスマス回やるつもりなのか逆にワクワクしてきた。
18話はニャトラン回みたいなもんだったからそうすると13話以来の担当回。
友達作りが取り柄なのにそれがダメって良いとこねーじゃん、とは言ってはいけない。3人の内訳的にも、状況を意思で変えていくのどか、状況にとらわれずマイペースなちゆ、状況に影響されやすいひなたって感じなので逆境多め。
端的に言えばひなたは負け癖が付きすぎている(生来の集中力の無さに加えて逃げ癖が拍車をかけている)ので、これにどうブレーキをかけるかというのがメイン。自信がないから逃げる。逃げるから自信がなくなるの悪循環。今回先に別れ話を切り出しのはえりこの方だったので萎縮してしまった感はありますが、それも遅刻や友達アピールなど余計なことをしている分を差し引くと自業自得な面は多分にあります。ひなたは墓穴を掘りやすい。そんなキャラ。たま~にいるよね、やることなすことケチがつくって人。そういう人はどこか安定感がありません。良くも悪くも目先のことに反応して、しかもそれが好き嫌い・得手不得手というような感情的な価値判断がなされることが多い。要するに子どもっぽい。
だからひなたはこれまでもそうでしたが姉の店を手伝うなど実績と自信を積み重ねていくエピソードが目立ちます。キチンとした実績があれば多少の失敗や躓きで自分への信頼は損なわれないからです。今回のエピソードはここにもう一つ、相手への信頼が加わっています。5年も顔を合わせていない相手を信じられるか。また、相手の話しをちゃんと聞けるか。こうしたことの積み重ねや獲得は情緒を安定させるのでそこから勉強への意欲に繋げていくのはひなた的にはマッチする方法だと思います。
拠り所、寄って立つものがあるのは私は強みだと思っています。それも即物的なものではなく、抽象化されるまでになっているものの方が良い。長期的に安定するから。のどかで言えば病気との付き合いが彼女に深い自信と意思を与えています。闘病生活の中で長期的に信頼できる人(蜂須賀医師など)を持てたことも大きいでしょう。ちゆもハイジャンプを志向する動機は彼女独特の世界観で色づけられています。これらは特定の世界観で生きると言い換えてもいいでしょう。形があるということは縛ることでもありますが、それ故に強固なイメージを持つものでもあります。
最初から生き方を確立させている人なんていません。ひなたのように失敗を繰り返しながら積み上げていく。その意味でアニメはわかりやすい。50回の中で何を積み上げたか。それがそのキャラの人生を形にする。これを30,660回(日)にすると平均的な人生になります。
①勉強と友達
テストの結果発表。
84点。まずまずの結果。点数に手応えを感じるのどか。その隣のちゆは100点。何その見せ方。ツモ・四暗刻・役満。みたいな。「当然すぎてリアクションのしようもないわ」感。部活もあるのに…徹夜?と訊ねるのどか。授業を真面目に聞いていれば徹夜しなくても。出来るやつのセリフ。
「不公平だ」。出来ないやつのセリフ。ひなた32点。一瞬こいつマジやべぇって顔をするちゆ。完全にやさぐれた表情のひなた。今週開幕から顔芸大会かよ。
必死にフォローする2人。ところがひなたは突然大声を出すと友達と会う約束があると教室を出ていきます。この子はこの切替の速さで生きていけばいいと思うの。残された方は呆然としますが、変に後腐れもないので結果オーライ。
駅を降りる少女。
公園で独り待ちぼうけ。ひなたの遅刻は今に始まったことではない。
「エリザベス~!」とひなたがやってきます。遅刻を詫びるでもなくまくし立てるようにしゃべり続けます。このメンタル逆に見習いたい。お店のどら焼き(パンケーキと言い張る)を渡します。テンションについて行けないエリザベスはやや引き気味に答えます。
雑談タイム。エリザベスがなかなか話さないため、会話は終始ひなたのペース。最近仲の良いのどか達を紹介。しかし我慢の限界に達したのか「エリザベスってやめない?」と切り出されます。彼女の本名はえりこ。エリザベスは小学校の頃のあだ名。二の句が継げないひなたに構わず立ち上がると別れを告げてそそくさと去っていきます。
テストも友達も失敗。
ワルッチ。誰? グアイワルのこと。どうも機嫌が悪いシンドイーネ。そんなに長々としゃべっといて何がめんどくさいの?と切れ味抜群なツッコミを入れるダルイゼン。君、ダルそうな雰囲気の割に絡むの上手いよね。ついには小学生みたいなケンカを始める2人。それでもちゃんと話を聞くダルイゼンは意外と律儀。
翌日。
のどか達に話をしたひなたはこれまた唐突に「あたし勉強する」と言い出します。話が見えない。もし別々の高校に進学したら……メガネをかけたのどか。同じくメガネをかけたちゆ。胡散臭い英語で会話。ただのルー語じゃねぇか。妄想しているのがひなたなので限界があるのは仕方ない。そんな2人の間に入ってくるのが溶けたアイス並に脳みそも溶けてそうな底辺校のひなた。「通学時間が短そうでいいね」くらいしかとりえがなさそうな彼女を完全にハブる2人。
きっと友達でいられなくなっちゃう!と悲観します。割とこれあるからなー。「ない!」珍しく断言するちゆ。のどかも頷きます。彼女らはプリ活仲間。偏差値で分けるなんて無粋なことしません。ちなみにのどかが言った約束は16話の永遠の大樹のことですね。とはいえ、仲が良かったえりことは5年で壁ができてしまったのですっかり自信をなくしています。
だから同じ高校へ行く!と決意するひなた。今から本気だす。
家に帰ると必勝鉢巻きをして挑むひなた。形から入る人って長続きしないイメージあるんだけど、それを見事に実証。わかってた。知ってた。何をしても自分に甘い。言い訳する人は言い訳先を探すからね。ニャトランも見放します。
そして翌日また凹むひなた。テンションの上がり下がり激しい。こういうのって恒常化するとあまり心配されなくなるので構って欲しい系の人は注意です。
やる気はある。でもやり方がわからないって感じ?と具体的に訊ねるちゆ。それ以前の問題のような気もするけど。試しに使っている参考書を拝見。「記憶力が良くなるお料理レシピ」「試験で緊張しない呼吸法」「運を磨いて三択問題に勝つ」「鉛筆転がしの極意」。ここまで人生に回り道できるのは才能だと思う。
面白そーと鉛筆転がしの本を手に取るのどか。のどかちゃんのそういうとこ好き。こいつやべーわ、って視線をひなたに向けてるちゆさんも好き。これは時間がかかりそうです。
ひなたの家でお勉強会……と思ったら父同伴。
なんか超ご機嫌な父。娘にとっては超ウザイだけなので出ていってもらいます。お父さん割とお茶目。
早速わからないところを訊ねると、わからないところがわからないとアホによくありがちな答えを返すひなた。意訳すると基礎がわかってない。それがわからないと返すちゆ。そこからコントが始まります。その後ろで綱引きを始める妖精組。アスミいる必要ってある? 鉢巻ボロボロになっててウケる。
日が落ちても勉強会は続く。のどか式暗記法「Satisfaction」ならサスティスさんがファクション!ってくしゃみをするイメージを浮かべる。こいつ何いってんだ?って顔のちゆちー。しかしこの場では少数派。ひなたは共感を示します。くしゃみをするとスッキリ満足。だから「Satisfaction=満足」。これなら行ける。のどかっち式連想暗記法に活路を見出すひなた。
続いて「hundred」。しかしイメージを膨らませすぎてすぐ脇道に逸れてしまいます。そんな娘を陰から応援する父。入学のための裏金用意した方が前向きかもしれない。
②昔の友達と今の友達
夜遅くなっても平気だったのはお泊り会を兼ねていたから。勉強が終わると就寝の支度を始めます。
ふとした疑問から質問するアスミ。別々の学校に通うと友達ではいられなくなってしまうの? 訊ねられたひなたは話の矛先をのどかに向けます。元々学校にほとんど行けていなかった。その代わり病院で知り合った人とは今でも親交がある。結局のところ付き合いたいと思えば何らかの手段を用いて関係を続けようとする。ちゆも彼女ときちんと話をする方が大事なのではないかと言います。
基本的にひなたの処世術は一貫しています。問題から逃げる。以前(13話)にも言いましたが、ひなたは状況依存的で自分が苦手だと思ったものには手を付けようとしません。のどか達と付き合う前に付き合っていた友人達とどうなっているのかわかりませんが、ひなたは友達を作るのは上手いけどその関係を維持し続ける点では不安定さを感じます。プリキュア解散しそうになったしね。変わらないように変えていくのは意外と難しい。
メールを送ってみたら? ぐじぐじ考えていたってしょうがない。と妖精組も背中を押します。ニャトラン起用だな。噂をすれば。えりこからメールが入ると、またこちらに来るとのこと。再会のチャンス。彼女と別れた頃を思い返します。ナターシャと呼ばれていたあの頃。会うことに決めます。
というとこでストーキング(見守り)。
再び会ったものの空気が重い。傍から見ていても焦れったい。心の中では言いたいことがあるのに言えないひなた。状況依存的というのはこういうことも含まれます。相手の反応、その場の空気、これに押し負けてしまう。状況がどうあれやるべきと思ったことをやるという決断と行動力に劣る。アレです、ひなたは考えたら負けなタイプ。考えなければ大胆なことをやったり、人助けも辞さないんだけど変に理性入れちゃうと手と足が止まっちゃう。のどかなら躊躇いなくやるでしょう。彼女は自分の意思で状況を変えようとするから。
立ち上がると今度はひなたから別れ話を切り出します。えりこが呼び止めようとした瞬間、メガビョーゲン。
この街の人なら「またか」な状況でも部外者なえりこは困惑。
えりこはナターシャの手を咄嗟に掴むとその場を逃げ出します。ここはのどか達で対応。
物陰に隠れる2人。ようやくひなたの手を掴んでいたことに気づくえりこ。ナターシャと呼ばれたことに気づいたひなたが訊ねると、えりこは堰を切ったように口を開きます。話したいことはあったけど緊張していた。5年も経っていると相手がどう出るか探り入れちゃうよね。しかもひなたは新しい友達を作ってご執心な様子。素直にヤキモチを妬いたと打ち明けます。不安が払拭されるひなた。そこにメガビョーゲン。
プリキュアが2人を救助。だいぶ久々のスパークル単独変身。
プリキュアをアリキュアと呼ぶシンドイーネ。??? アリみたいにちっぽけ。わかるか。
そうこうしているうちに増援が到着。苦戦する要素もなく瞬殺。今回最短狙えそう。そして誰も聞いてないシンドイーネのセリフ。この人色々立場ないよね。
今度は笑い合いながら再会するナターシャとエリザベス。
お互いの無事を喜び合います。
英語の小テストその2。
のどかは88点。順調に伸びています。ちゆは100点。前回比0%。
ひなた25点。マイナス成長。
なんで!? なんで下がるの!? 勉強会の意味。エリザベスと話すの大事って言ったのちゆちーじゃん。エリザベスとの親交を取り戻し自信を取り戻したひなたは勉強への情熱を失ってしまいます。……と思いきや「受験に役立つ英語問題」を取り出すと
「な~んて! のどかっちとちゆちーと一緒の高校に行きたい」
「その気持ちは変わらないもん!」
今回はもうちょっとだけやる気が保ちそうです。
③次回予告
来週12月20日なんですけど……。
○トピック
来年クリスマス回やるつもりなのか逆にワクワクしてきた。
18話はニャトラン回みたいなもんだったからそうすると13話以来の担当回。
友達作りが取り柄なのにそれがダメって良いとこねーじゃん、とは言ってはいけない。3人の内訳的にも、状況を意思で変えていくのどか、状況にとらわれずマイペースなちゆ、状況に影響されやすいひなたって感じなので逆境多め。
端的に言えばひなたは負け癖が付きすぎている(生来の集中力の無さに加えて逃げ癖が拍車をかけている)ので、これにどうブレーキをかけるかというのがメイン。自信がないから逃げる。逃げるから自信がなくなるの悪循環。今回先に別れ話を切り出しのはえりこの方だったので萎縮してしまった感はありますが、それも遅刻や友達アピールなど余計なことをしている分を差し引くと自業自得な面は多分にあります。ひなたは墓穴を掘りやすい。そんなキャラ。たま~にいるよね、やることなすことケチがつくって人。そういう人はどこか安定感がありません。良くも悪くも目先のことに反応して、しかもそれが好き嫌い・得手不得手というような感情的な価値判断がなされることが多い。要するに子どもっぽい。
だからひなたはこれまでもそうでしたが姉の店を手伝うなど実績と自信を積み重ねていくエピソードが目立ちます。キチンとした実績があれば多少の失敗や躓きで自分への信頼は損なわれないからです。今回のエピソードはここにもう一つ、相手への信頼が加わっています。5年も顔を合わせていない相手を信じられるか。また、相手の話しをちゃんと聞けるか。こうしたことの積み重ねや獲得は情緒を安定させるのでそこから勉強への意欲に繋げていくのはひなた的にはマッチする方法だと思います。
拠り所、寄って立つものがあるのは私は強みだと思っています。それも即物的なものではなく、抽象化されるまでになっているものの方が良い。長期的に安定するから。のどかで言えば病気との付き合いが彼女に深い自信と意思を与えています。闘病生活の中で長期的に信頼できる人(蜂須賀医師など)を持てたことも大きいでしょう。ちゆもハイジャンプを志向する動機は彼女独特の世界観で色づけられています。これらは特定の世界観で生きると言い換えてもいいでしょう。形があるということは縛ることでもありますが、それ故に強固なイメージを持つものでもあります。
最初から生き方を確立させている人なんていません。ひなたのように失敗を繰り返しながら積み上げていく。その意味でアニメはわかりやすい。50回の中で何を積み上げたか。それがそのキャラの人生を形にする。これを30,660回(日)にすると平均的な人生になります。
第35話「手と手でトス!ボールつないで青春お手当て!」
○今週の出来事
①季節外れの水着回
花寺家では居候達がテレビの前に集合。
彼女達が熱中している番組「燃えよ、ビーバレ!」。令和の時代に昭和のテイストをてんこ盛りにするセンス。スポーツ作品で必殺技叫ぶのよくあるけど、現実では叫ぶ暇ないよね。あと、ポイント制なのに選手のライフポイント制になってるところとか。でもそんなところがラビリンとラテのお気に入り。
刺激されて南の島でビーチバレーしたい!と言い出すラビリン。ラテも同意見。ラテのたっての願いともあってアスミが一肌脱ぎます。そーいやこの人ワープ能力持ってた。
アジトでうんうん唸るグアイワル。すぐ隣で寝ていたダルイゼンが煩いと苦情。相変わらず居住スペース足りてない。豪快で天才的かつ繊細な地球の蝕み方を思案中。バカが悩んだって答えでねーぞ。バカは「悩まない」が答えだから。呆れて場所を移すダルイゼン。
ワープで南の島へ。
ここの虚ろな目をしてやってくる3人がなかなかにシュール。典型的な孤島。ワープはエネルギーを使うので帰りの便は夕方。それまで南国を満喫。とりあえず海のエレメントに話を通します。ショバ代請求されなくてよかった。
まずは準備体操。あとは泳……
「これより! ビーチバレー合宿を始めるラビ!」
何いってんだこいつ!?な3人。しかしラビリンは自分のことはコーチ、ラテ様のことは監督と呼べ!と話を進めていきます。どんだけテレビに影響されてんだよ。そりゃ子どもも憧れの人ランキングが鬼滅ランキングになるわ。
話が通じるアスミは「まさに」と拍手を贈ります。「?」なひなた。知っているちゆが説明。おそらく弟君の影響。のどかもラビリン達が見ていたので話には聞いているようです。てか、今回ののどかの髪型可愛い。2週に1回くらいこの髪型でもいいな。
青春するのが夢だった!と話すラビリンにのどかは共感を覚えます。この子もストライクゾーンよくわかんねーな。その後ろでスポ根アニメなのか青春アニメなのか問うひなた。青春スポ根アニメ。
なんだかどっちも生きてるって感じ! のどかが楽しそうならそれで良いと思います(悟り)。
ということで、アニメ勢のアスミ、スポ根勢のちゆ、青春スポ根勢ののどかが話に乗ってしまったので海をスルーしてビーチバレーに。プリキュアの水着回は水にあまり浸からないからね、しょうがないね。ちょっとふくれっ面になるひなたがラブリー。その代わりにニャトランとペギタンが海へ。裏切りやがった。
地上に降りたグアイワルを無慈悲な赤道直下サーブが襲う!
サーブを受けながらもそこからヒントを得るグアイワル。頭の方はどんどん悪くなっていますがバカは考えないのが正解。
南の島では本格的にビーチバレー開始。
妙にサマになるアスミとちゆ。話している最中も容赦なくアスミが攻めます。悔しがりながらも手加減は無用とアスミを称えるちゆ。お前ら相変わらず独特の世界観作ってるよな。そんな彼女らに、もう教えることはないと感動するラビリン。そもそも何も教えてない。
2人を見習ったのどかはひなたと対戦。こちらは初心者コース。思わず目をつぶってしまいます。するとすかさずラビリンがアドバイス。間違いなく番組の受け売りだと思いますが言ってる事自体は正しい。これはこれでスポ根。
そんな様子に「意外」と話すひなた。鬼コーチをイメージしていたらしい。今は令和。怒鳴るだけのコーチは時代遅れ。コーチとしてのあるべき姿を語るラビリン。そのつど「…とビーバレ!でも言ってましたね」と付け加えるアスミ。お互いにスルーする強メンタル。
素直にビーチバレーを楽しむのどかちゃんマジ天使。やっぱ今回この髪型可愛いわー。今週それしか言うことねーわ。それで充分だわ。
そんな南の島の裏側でグアイワルも特訓開始。
ラテが反応……する前にメガビョーゲンをビンタ。ちなみに今回はエレメントがターゲットなのでメガビョーゲンです。感染させる前に特訓して必殺技を完成させる。しばしお待ちを。なのでラテはスルー。蝕まれてるエレメントさんの苦しみについては……えー、まあ、そういうこともありますね。ギャグ回の犠牲になりました。
ラテの頭上に落ちてきたボールをのどかが捌くも…ピタゴラスイッチで返ってきます。
一旦休憩。昼食はバーベキュー。ペギタンとニャトランが準備していました。遊んでいたわけではなかった。
昼食も含めてビーバレ!を体験する一同。特にラビリンは楽しそう。
午後は何をしよう?
するとのどかはもっとラリーを続けたいから特訓して欲しいと真剣な顔で言います。ラリーが苦手というより好き。あの続いていく感じが良いらしい。これにはラビリンも気合が入ります。それビーバレ!で見た。
「これが青春なのですね」
「これはもうスポ根だと思う」
「どっちでもいいんじゃない?」
ひなたちゃんは視聴者の味方。
そしてグアイワル・メガビョーゲンペアも必殺技完成。
②燃えよ、ヒープリ!
ラテの症状が重症化。すこやか市が発生源であれば帰還できないのでマズイ状況。ヒーローがバカンスするとは何事か!とクレームが入るかもしれません。が、実は発生源はすぐ近く。島の反対側へ。今度はまた反対側に反応。島を一周して浜辺に戻ります。
エンカウント。コートが荒らされ、青春を踏みにじれたラビリンが肩を落とします。被害ちいせぇ。
激アツ!赤道直下サーブ!を繰り出してくるメガビョーゲン。その威力は凄まじくただのメガビョーゲンにも関わらずアースですら攻撃を受け止めきれません。
「次は必ずつなぎます!」
「つなげなくていいし! 避けて!」
第二波。フォンテーヌがチャレンジ。失敗。だからなんで取りに行く!? 身体が勝手に…。
「アスリートやばっ!」
まてこの流れは……案の定グレースも。
傷つきながらも立ち上がるグレースに、今のは良かったと助言するラビリン。いや良くねーよ。もう少しでレシーブできる。しなくていいよ。
グアイワルはこのために地獄の強化特訓をしたと振り返ります。その間のエレメントさんの苦痛はバーベキューをしていたラテ様に届かなかった模様。
そんな鬼コーチ時代遅れ! 選手の未来を潰しちゃう! その前にエレメントさんの未来を心配しような? 何か大切なことを見失っている気がする。
「そんな歪んだ指導をアスリートとして認めるわけにはいきません!」
「恐怖が支配する特訓なんて無意味だということをここで証明してみせるわ!」
プリキュアがビーバレ!に侵食されている件。
円陣を組んで心を一つにします。地球のお手当てはどこかに行ってしまったらしい。
こちらも特訓の成果を披露。シールドトスからの氷で凍結。アースがスパイク。
しかしメガビョーゲンはこれをスルー。
「避けた!?」
「勝負をしないとは卑怯です」
「アスリートとして恥を知りなさい!」
点が入った(?)んだからいいだろ。もうわからなくなってきたぞこのアニメ。ヤシの木のエレメントさんは泣いていい。
次弾を発射しようにも弾切れ。ならばこちらのターン。実りのエレメントの力とラビリンの気合でエレメントボールを作り出します。そんな使い方できんの!? フィーリングじゃない?
みんなでボールをつないでグレースがアタック。メガビョーゲンを弾き飛ばします。12月だけど初期技ビームでトドメ。
律儀にお礼を言うエレメントさん。大人の対応。
夕日を眺めると、もう一度円陣を組んで気持ちを一つに。こうして戦士達の休日は終わります。
③次回予告
頭空っぽにした後で勉強詰め込むのが東堂いづみの教育論。
○トピック
平光さんはよく我慢したと思う。
春映画は例年と同じスケジュール。
流石にここに次期プリキュア詰め込むのは難しそうだな~と思って東映アニメのHP行ったら次期アニメのタイトルが発表されてました。この時期に発表されるのはいつものことなのでそれはい……いや新番組のタイトルかなりキてるな。なんだよその謳い文句。IQ的な意味で心配になるわ。絶対に予想当てさせねーぞって鋼の意志を感じる。
それはそれとして、ヒーリング的には春先まで続きそうな気がしないでもない。これで1月に畳んだら逆すげーわ。
①季節外れの水着回
花寺家では居候達がテレビの前に集合。
彼女達が熱中している番組「燃えよ、ビーバレ!」。令和の時代に昭和のテイストをてんこ盛りにするセンス。スポーツ作品で必殺技叫ぶのよくあるけど、現実では叫ぶ暇ないよね。あと、ポイント制なのに選手のライフポイント制になってるところとか。でもそんなところがラビリンとラテのお気に入り。
刺激されて南の島でビーチバレーしたい!と言い出すラビリン。ラテも同意見。ラテのたっての願いともあってアスミが一肌脱ぎます。そーいやこの人ワープ能力持ってた。
アジトでうんうん唸るグアイワル。すぐ隣で寝ていたダルイゼンが煩いと苦情。相変わらず居住スペース足りてない。豪快で天才的かつ繊細な地球の蝕み方を思案中。バカが悩んだって答えでねーぞ。バカは「悩まない」が答えだから。呆れて場所を移すダルイゼン。
ワープで南の島へ。
ここの虚ろな目をしてやってくる3人がなかなかにシュール。典型的な孤島。ワープはエネルギーを使うので帰りの便は夕方。それまで南国を満喫。とりあえず海のエレメントに話を通します。ショバ代請求されなくてよかった。
まずは準備体操。あとは泳……
「これより! ビーチバレー合宿を始めるラビ!」
何いってんだこいつ!?な3人。しかしラビリンは自分のことはコーチ、ラテ様のことは監督と呼べ!と話を進めていきます。どんだけテレビに影響されてんだよ。そりゃ子どもも憧れの人ランキングが鬼滅ランキングになるわ。
話が通じるアスミは「まさに」と拍手を贈ります。「?」なひなた。知っているちゆが説明。おそらく弟君の影響。のどかもラビリン達が見ていたので話には聞いているようです。てか、今回ののどかの髪型可愛い。2週に1回くらいこの髪型でもいいな。
青春するのが夢だった!と話すラビリンにのどかは共感を覚えます。この子もストライクゾーンよくわかんねーな。その後ろでスポ根アニメなのか青春アニメなのか問うひなた。青春スポ根アニメ。
なんだかどっちも生きてるって感じ! のどかが楽しそうならそれで良いと思います(悟り)。
ということで、アニメ勢のアスミ、スポ根勢のちゆ、青春スポ根勢ののどかが話に乗ってしまったので海をスルーしてビーチバレーに。プリキュアの水着回は水にあまり浸からないからね、しょうがないね。ちょっとふくれっ面になるひなたがラブリー。その代わりにニャトランとペギタンが海へ。裏切りやがった。
地上に降りたグアイワルを無慈悲な赤道直下サーブが襲う!
サーブを受けながらもそこからヒントを得るグアイワル。頭の方はどんどん悪くなっていますがバカは考えないのが正解。
南の島では本格的にビーチバレー開始。
妙にサマになるアスミとちゆ。話している最中も容赦なくアスミが攻めます。悔しがりながらも手加減は無用とアスミを称えるちゆ。お前ら相変わらず独特の世界観作ってるよな。そんな彼女らに、もう教えることはないと感動するラビリン。そもそも何も教えてない。
2人を見習ったのどかはひなたと対戦。こちらは初心者コース。思わず目をつぶってしまいます。するとすかさずラビリンがアドバイス。間違いなく番組の受け売りだと思いますが言ってる事自体は正しい。これはこれでスポ根。
そんな様子に「意外」と話すひなた。鬼コーチをイメージしていたらしい。今は令和。怒鳴るだけのコーチは時代遅れ。コーチとしてのあるべき姿を語るラビリン。そのつど「…とビーバレ!でも言ってましたね」と付け加えるアスミ。お互いにスルーする強メンタル。
素直にビーチバレーを楽しむのどかちゃんマジ天使。やっぱ今回この髪型可愛いわー。今週それしか言うことねーわ。それで充分だわ。
そんな南の島の裏側でグアイワルも特訓開始。
ラテが反応……する前にメガビョーゲンをビンタ。ちなみに今回はエレメントがターゲットなのでメガビョーゲンです。感染させる前に特訓して必殺技を完成させる。しばしお待ちを。なのでラテはスルー。蝕まれてるエレメントさんの苦しみについては……えー、まあ、そういうこともありますね。ギャグ回の犠牲になりました。
ラテの頭上に落ちてきたボールをのどかが捌くも…ピタゴラスイッチで返ってきます。
一旦休憩。昼食はバーベキュー。ペギタンとニャトランが準備していました。遊んでいたわけではなかった。
昼食も含めてビーバレ!を体験する一同。特にラビリンは楽しそう。
午後は何をしよう?
するとのどかはもっとラリーを続けたいから特訓して欲しいと真剣な顔で言います。ラリーが苦手というより好き。あの続いていく感じが良いらしい。これにはラビリンも気合が入ります。それビーバレ!で見た。
「これが青春なのですね」
「これはもうスポ根だと思う」
「どっちでもいいんじゃない?」
ひなたちゃんは視聴者の味方。
そしてグアイワル・メガビョーゲンペアも必殺技完成。
②燃えよ、ヒープリ!
ラテの症状が重症化。すこやか市が発生源であれば帰還できないのでマズイ状況。ヒーローがバカンスするとは何事か!とクレームが入るかもしれません。が、実は発生源はすぐ近く。島の反対側へ。今度はまた反対側に反応。島を一周して浜辺に戻ります。
エンカウント。コートが荒らされ、青春を踏みにじれたラビリンが肩を落とします。被害ちいせぇ。
激アツ!赤道直下サーブ!を繰り出してくるメガビョーゲン。その威力は凄まじくただのメガビョーゲンにも関わらずアースですら攻撃を受け止めきれません。
「次は必ずつなぎます!」
「つなげなくていいし! 避けて!」
第二波。フォンテーヌがチャレンジ。失敗。だからなんで取りに行く!? 身体が勝手に…。
「アスリートやばっ!」
まてこの流れは……案の定グレースも。
傷つきながらも立ち上がるグレースに、今のは良かったと助言するラビリン。いや良くねーよ。もう少しでレシーブできる。しなくていいよ。
グアイワルはこのために地獄の強化特訓をしたと振り返ります。その間のエレメントさんの苦痛はバーベキューをしていたラテ様に届かなかった模様。
そんな鬼コーチ時代遅れ! 選手の未来を潰しちゃう! その前にエレメントさんの未来を心配しような? 何か大切なことを見失っている気がする。
「そんな歪んだ指導をアスリートとして認めるわけにはいきません!」
「恐怖が支配する特訓なんて無意味だということをここで証明してみせるわ!」
プリキュアがビーバレ!に侵食されている件。
円陣を組んで心を一つにします。地球のお手当てはどこかに行ってしまったらしい。
こちらも特訓の成果を披露。シールドトスからの氷で凍結。アースがスパイク。
しかしメガビョーゲンはこれをスルー。
「避けた!?」
「勝負をしないとは卑怯です」
「アスリートとして恥を知りなさい!」
点が入った(?)んだからいいだろ。もうわからなくなってきたぞこのアニメ。ヤシの木のエレメントさんは泣いていい。
次弾を発射しようにも弾切れ。ならばこちらのターン。実りのエレメントの力とラビリンの気合でエレメントボールを作り出します。そんな使い方できんの!? フィーリングじゃない?
みんなでボールをつないでグレースがアタック。メガビョーゲンを弾き飛ばします。12月だけど初期技ビームでトドメ。
律儀にお礼を言うエレメントさん。大人の対応。
夕日を眺めると、もう一度円陣を組んで気持ちを一つに。こうして戦士達の休日は終わります。
③次回予告
頭空っぽにした後で勉強詰め込むのが東堂いづみの教育論。
○トピック
平光さんはよく我慢したと思う。
春映画は例年と同じスケジュール。
流石にここに次期プリキュア詰め込むのは難しそうだな~と思って東映アニメのHP行ったら次期アニメのタイトルが発表されてました。この時期に発表されるのはいつものことなのでそれはい……いや新番組のタイトルかなりキてるな。なんだよその謳い文句。IQ的な意味で心配になるわ。絶対に予想当てさせねーぞって鋼の意志を感じる。
それはそれとして、ヒーリング的には春先まで続きそうな気がしないでもない。これで1月に畳んだら逆すげーわ。
第34話「私がライバル!?ちゆの求めたツバサ」
○今週の出来事
①期待と失望とライバル
陸上大会。客席から応援を飛ばすのどか達。
まずはハードルをクリアし暫定1位タイ。競っていた高美選手が失敗。これで王手。ここで成功すれば優勝。固唾を呑んで見守る一同。そして……
大会新記録を打ち立てて優勝。ここのひなたちゃん可愛い。可愛いけど出番ない。終盤で個人回を3回やってくれることを期待しましょう。
本人は放心状態。高美選手から声をかけられて我に返ります。ちゆの健闘を讃えて手を差し伸べます。これには会場からも拍手。次は世界で戦おう。思いがけない言葉にちゆの思考が止まります。
ひなたのところのカフェで打ち上げ。
すこやか中学で優勝したのはちゆだけ。凄いと褒めるお姉さん。お祝いにおごり。この店で金払ってるところ見たことない。陰でちゆの優勝を喜ぶペギタン。競技場からずっと泣いているらしい。
ハイジャンの選手とか目指さないの?当然の流れというか何気ない感じで訊ねるひなた。世界陸上とか、とのどかも話に乗ります。ちゆは首を横に振ると考えたこともないと答えます。跳ぶことだけ考えていたので先とかそういうのは視野になかったようです。どうして目指さないの? これもさも当然といったように訊ねる一同。まあ、得意だからといってそれをやんなきゃいけない理由もないんだけど。
自分よりも凄い人はいっぱいいる。言葉を濁して再度答えます。謙遜しているというより目指さない明確な理由がなくてテキトーに答えたといった感じでしょう。
翌朝、登校すると久々の益子君が自己紹介しながら登場。ちゆに独占取材を申し出ます。前述のとおり学校で唯一の優勝者でもあるので注目度は高い。益子君の絶叫に「長いタイトル」「ださ」と感想を漏らすふたり。
もはやちゆは有名人。女子生徒達が押し寄せてきます。
部活も見学者が大幅増加。軽くバズってる。
益子君のインタビューに応じるちゆ。すると顧問の先生からも取材が入っていると言われます。何か話しが大きくなってきた。業界内で期待のホープになってしまいました。でも本人は「陸上界の未来を担うなんて…」と困惑。自分と周囲との意識の差は開くばかり。
今度は競技場で取材。
まずは高美さんの動機から。小さい頃の体験から高く飛びたいという気持ちに繋がっていったようです。ちゆも以前と変わらず空を泳ぎたかったからと答えます。自分と違う表現に関心を寄せる高美さん。共感と同時にライバル心を強く持ちます。高美さんは親の都合で海外へ行ってしまいますがハイジャンプへの意気込みは変わりません。
ロッカーで帰り支度をしていると、やはり高美さんはちゆも自分と同じように先を目指すと考えて世界大会の話を振ります。正直に答えるちゆ。世界とか考えてない。好きだから高校でも続ける。でもその先を考えているわけではない。その答えに失望を隠さない高美さん。「がっかり」。
そんなもんだったんだ。大会で優勝したらはいそこまでってこと? それで満足なの?と苛立ちが言葉に現れます。やべ、面倒臭い人に絡まれた。高スコア出せたからといってみんながみんなガチギルドに入るわけじゃないんだぞ。言い返しても相手の剣幕に圧されます。真剣にやっている自分が負けた。相手も同じかそれ以上に真剣に考えているなら納得もいくが、軽く考えられていたことに腹を立てているようです。負けた悔しさを八つ当たりされても。プライドの高さが自分を傷つける人っているよね。自爆するだけならそれでいいんだけど、巻き込まれても困る。
帰り間際、あのあと必死に練習してあなたの記録より高く跳んだと捨て台詞を残していきます。ほんとに面倒臭い人だなー。自己完結してくれればいいんだけど、このタイプは外に敵を作って伸ばすタイプでもあるから完結してくれないんだよなー。向上心にも色々あって、ちゆのように自己完結型で伸びていくタイプと、高美さんのように巻き込んで伸びていくタイプがいて前者から見ると後者は無駄なエネルギー発散しながら走っているように見えるんだけど、たぶん、そういう方が安定するんだろうなぁ。よくわからんけど。自己完結型は自分がどうあるかが重要なので他人の動機なんて気にしません。
ただ、「お遊び」と言われるのは心外。
②さらなる高みへ
ちゆの様子が変なことに気づくのどか達。
誤魔化そうとしたものの、気を変えて事情を話します。私だって真剣にやっている。負けたら悔しい。でもあくまでちゆの目的は海と空で溶け合うあの青い世界に行くこと。それのどこがいけないの!? 吐き出すように声を大きくするちゆ。
いけなくない!と即答するひなた。妖精組も同じ気持ち。それでもちゆは考えが纏まらないのか話しを続けます。ここでメンターからのお言葉「本当にちゆちゃんとまた勝負したかったんだね」。マイルドに変換。正味ここで高美さんにヘイトを集めても不毛。ペギタンもちゆはちゆが思ったように翔べばいいと言葉を加えます。初心が大事。
夜。庭先で子どもの頃を思い出すちゆ。父親が張った紐を飛び越えるとさらなる高みを目指したあの頃。
今週のブラック企業。競争を煽る上司。アピールするシンドイーネを煽る同僚。先んじて進化したものの今では横並び。成績を伸ばすため出勤。
部活。ちゆは大会記録より5センチ高いハードルを要求。
失敗。また失敗。失敗を重ねるちゆ。のどかとひなたが駆けつけて様子を見ます。このときの「ちょっと通りますよー」ってところの斜め向いたのどかが可愛い。
また跳べなくなったの?と心配するひなた。部員達もちゆの気迫に圧されておいそれと声をかけられません。疲れてボロボロ。でもそんな彼女の瞳に生気が宿っていることにのどかは気づきます。今のちゆちゃんはすっごく楽しそう。
再びチャレンジすると視界の先に高美さんの影。それを追うように跳ぶと見事成功。思わず手を握り合うのどかとひなた。こっちにガッツポーズを贈りたい(おっさん目線)。
突然走り出すちゆ。自分も飛べたぞ、てめーが一番だと思うなよ。煽りに行かなきゃ(使命感)
高美さんが居る西中。しかし一足遅かったようです。それで諦めるちゆじゃない。煽られたら煽り返す。倍返しだ。
人気のない競技場。高美さんは独り頭を下げます。
競技場は目と鼻の先。あそこに居るに違いない。アスミ(妖精組)とエンカウント。のどかとひなたはヘロヘロになりながら後を追いかけます。流石に体力差がありすぎる。
競技場を出ていこうとする高美さんを感染。近いのですぐに変身して対応。
跳び跳ねるギガビョーゲン。お友達? いいえ、ライバルよ!
ライバルならいなくなった方がちょうどいい。違う!と蹴りをお見舞い。良い蹴りする。煽られたときはどうかと思いましたが、心の整理が付いたちゆの中では高美さんは良きライバル。わかりやすい指標ができたといった感じ。ライバルは自分を脅かす敵!とブラック企業魂を発揮するシンドイーネ。あなたにはわからない。わかりたくもない。対立の構図が具体化・顕著化してきました。話数的にも地固の時期。
掴みかかったシンドイーネをスウェー。そのまま反撃。ギガビョーゲンの攻撃も跳んで回避。
「もっと! もっと高く!」
空と海の溶け合う世界で。逆さになりながら構えるフォンテーヌ。何そのカッコいいポーズ。
フォンテーヌの隙を突こうとしたシンドイーネの隙を突くアース。あとは合体技。体調悪そうなラテが走ってくるのシュールだなぁ。やっぱラテが体調不良起こす設定あまり戦闘と噛み合ってないよね。弱点サーチもそうなんだけど必要な手続きが増えるのはテンポ的にも足かせになりやすい。
あんた達が一番目障りで邪魔。撤退するシンドイーネ。
高美さんが目を覚まします。
流石に反省したのかちゆに謝罪する高美さん。あなたが世界を目指さないからといってそれを責める資格はない。ほんとそれな。でも自分は本心からあなたと…言いかけた彼女にちゆは手を差し伸べながら
「次は世界で」
「私も世界を目指すわ」
吹っ切れた様子でツバサにライバル宣言。
翌日。今日もまたちゆは跳びます。その先を目指して。
③次回予告
放送時期間違えてません?
○トピック
平光さんは今日も可愛い。それでいいじゃない。
若々女将のハイジャンプシリーズ。
ヒーリングの総話数がわからないので終盤に入っているのか中盤なのか判断しにくいところですが、主人公達の意識に働きかけるエピソード色が強くなってきました。今回はマイペースを地で行くちゆがひょんなことから担ぎ上げられて見える世界が少し変わった話。
ちゆの戸惑いはよくわかります。これまでやってきたことをそのまま続けていただけなのに、なんか周囲から評価されて過大に期待寄せられたり、次これだよねと目標設定されちゃう。いやそんな意識ねーし、目的にもしてねーから、みたいな。このマイペース型というのは基本的に自分では変わりません。最初から目標設定して地道にやっていくのならまだしも趣味的にやっていた場合、それを趣味以外で活かそうとするケースは少ないと思います。良くも悪くも自己完結してるから変化に乏しい。
だから今回のように自分ではなく、周囲(の反応)が変わることによって刺激を受けることがまま起こりえます。周囲とのギャップはある意味でシグナルです。ライバル(自分と近い存在)を意識するのも一つのキッカケになるし、選択肢が広がったことで将来を考えるようになるのも自然なことです。何事にもタイミングがあるので変わったなら変わったなりの進み方、自分がどうあるべきかをその都度考えていくのは必要なことでしょう。
旅館も含めてちゆは当初自分の世界に居たと思います。活動領域が広がっていくに従って、境界の中に人が入ってくることが多くなった。その中には今回の高美さんのようにズケズケと入ってきて荒らしていく人もいる。それは困惑と苛立ちを伴いますが、同時に自分をバージョンアップさせる契機でもある。変わらないために変わるのか、変わるために変わるのか、いずれにせよ体験する世界が変わってくれば自分もまた変わっていくし、変わらざるを得ない。
特にこれといった目標やなりたいものがあるわけじゃない。でも勉強なり家業なり趣味を通じて拓けていくこともある。そのキッカケに向き合うことも大事だよね、というちゆらしいエピソード。
ちなみに私は絶対に趣味を仕事にはしない。だって指図されたくないもの。自分の領域、空間を他人に荒らされるなんて絶対に嫌だね。逆に仕事は仕事だと割り切れる。賃金労働者。なら金で動くまで。自分を守るために他者と同化する方法もあれば、他者から遠ざかる方法もある。その塩梅は人によるでしょうが、それもまた経験の中で最適化されていくものだと思います。
のどかにとって恩師との経験。ちゆにとってライバルとの経験。それらは彼女達を彼女達たらんとするための糧となっていきます。
①期待と失望とライバル
陸上大会。客席から応援を飛ばすのどか達。
まずはハードルをクリアし暫定1位タイ。競っていた高美選手が失敗。これで王手。ここで成功すれば優勝。固唾を呑んで見守る一同。そして……
大会新記録を打ち立てて優勝。ここのひなたちゃん可愛い。可愛いけど出番ない。終盤で個人回を3回やってくれることを期待しましょう。
本人は放心状態。高美選手から声をかけられて我に返ります。ちゆの健闘を讃えて手を差し伸べます。これには会場からも拍手。次は世界で戦おう。思いがけない言葉にちゆの思考が止まります。
ひなたのところのカフェで打ち上げ。
すこやか中学で優勝したのはちゆだけ。凄いと褒めるお姉さん。お祝いにおごり。この店で金払ってるところ見たことない。陰でちゆの優勝を喜ぶペギタン。競技場からずっと泣いているらしい。
ハイジャンの選手とか目指さないの?当然の流れというか何気ない感じで訊ねるひなた。世界陸上とか、とのどかも話に乗ります。ちゆは首を横に振ると考えたこともないと答えます。跳ぶことだけ考えていたので先とかそういうのは視野になかったようです。どうして目指さないの? これもさも当然といったように訊ねる一同。まあ、得意だからといってそれをやんなきゃいけない理由もないんだけど。
自分よりも凄い人はいっぱいいる。言葉を濁して再度答えます。謙遜しているというより目指さない明確な理由がなくてテキトーに答えたといった感じでしょう。
翌朝、登校すると久々の益子君が自己紹介しながら登場。ちゆに独占取材を申し出ます。前述のとおり学校で唯一の優勝者でもあるので注目度は高い。益子君の絶叫に「長いタイトル」「ださ」と感想を漏らすふたり。
もはやちゆは有名人。女子生徒達が押し寄せてきます。
部活も見学者が大幅増加。軽くバズってる。
益子君のインタビューに応じるちゆ。すると顧問の先生からも取材が入っていると言われます。何か話しが大きくなってきた。業界内で期待のホープになってしまいました。でも本人は「陸上界の未来を担うなんて…」と困惑。自分と周囲との意識の差は開くばかり。
今度は競技場で取材。
まずは高美さんの動機から。小さい頃の体験から高く飛びたいという気持ちに繋がっていったようです。ちゆも以前と変わらず空を泳ぎたかったからと答えます。自分と違う表現に関心を寄せる高美さん。共感と同時にライバル心を強く持ちます。高美さんは親の都合で海外へ行ってしまいますがハイジャンプへの意気込みは変わりません。
ロッカーで帰り支度をしていると、やはり高美さんはちゆも自分と同じように先を目指すと考えて世界大会の話を振ります。正直に答えるちゆ。世界とか考えてない。好きだから高校でも続ける。でもその先を考えているわけではない。その答えに失望を隠さない高美さん。「がっかり」。
そんなもんだったんだ。大会で優勝したらはいそこまでってこと? それで満足なの?と苛立ちが言葉に現れます。やべ、面倒臭い人に絡まれた。高スコア出せたからといってみんながみんなガチギルドに入るわけじゃないんだぞ。言い返しても相手の剣幕に圧されます。真剣にやっている自分が負けた。相手も同じかそれ以上に真剣に考えているなら納得もいくが、軽く考えられていたことに腹を立てているようです。負けた悔しさを八つ当たりされても。プライドの高さが自分を傷つける人っているよね。自爆するだけならそれでいいんだけど、巻き込まれても困る。
帰り間際、あのあと必死に練習してあなたの記録より高く跳んだと捨て台詞を残していきます。ほんとに面倒臭い人だなー。自己完結してくれればいいんだけど、このタイプは外に敵を作って伸ばすタイプでもあるから完結してくれないんだよなー。向上心にも色々あって、ちゆのように自己完結型で伸びていくタイプと、高美さんのように巻き込んで伸びていくタイプがいて前者から見ると後者は無駄なエネルギー発散しながら走っているように見えるんだけど、たぶん、そういう方が安定するんだろうなぁ。よくわからんけど。自己完結型は自分がどうあるかが重要なので他人の動機なんて気にしません。
ただ、「お遊び」と言われるのは心外。
②さらなる高みへ
ちゆの様子が変なことに気づくのどか達。
誤魔化そうとしたものの、気を変えて事情を話します。私だって真剣にやっている。負けたら悔しい。でもあくまでちゆの目的は海と空で溶け合うあの青い世界に行くこと。それのどこがいけないの!? 吐き出すように声を大きくするちゆ。
いけなくない!と即答するひなた。妖精組も同じ気持ち。それでもちゆは考えが纏まらないのか話しを続けます。ここでメンターからのお言葉「本当にちゆちゃんとまた勝負したかったんだね」。マイルドに変換。正味ここで高美さんにヘイトを集めても不毛。ペギタンもちゆはちゆが思ったように翔べばいいと言葉を加えます。初心が大事。
夜。庭先で子どもの頃を思い出すちゆ。父親が張った紐を飛び越えるとさらなる高みを目指したあの頃。
今週のブラック企業。競争を煽る上司。アピールするシンドイーネを煽る同僚。先んじて進化したものの今では横並び。成績を伸ばすため出勤。
部活。ちゆは大会記録より5センチ高いハードルを要求。
失敗。また失敗。失敗を重ねるちゆ。のどかとひなたが駆けつけて様子を見ます。このときの「ちょっと通りますよー」ってところの斜め向いたのどかが可愛い。
また跳べなくなったの?と心配するひなた。部員達もちゆの気迫に圧されておいそれと声をかけられません。疲れてボロボロ。でもそんな彼女の瞳に生気が宿っていることにのどかは気づきます。今のちゆちゃんはすっごく楽しそう。
再びチャレンジすると視界の先に高美さんの影。それを追うように跳ぶと見事成功。思わず手を握り合うのどかとひなた。こっちにガッツポーズを贈りたい(おっさん目線)。
突然走り出すちゆ。自分も飛べたぞ、てめーが一番だと思うなよ。煽りに行かなきゃ(使命感)
高美さんが居る西中。しかし一足遅かったようです。それで諦めるちゆじゃない。煽られたら煽り返す。倍返しだ。
人気のない競技場。高美さんは独り頭を下げます。
競技場は目と鼻の先。あそこに居るに違いない。アスミ(妖精組)とエンカウント。のどかとひなたはヘロヘロになりながら後を追いかけます。流石に体力差がありすぎる。
競技場を出ていこうとする高美さんを感染。近いのですぐに変身して対応。
跳び跳ねるギガビョーゲン。お友達? いいえ、ライバルよ!
ライバルならいなくなった方がちょうどいい。違う!と蹴りをお見舞い。良い蹴りする。煽られたときはどうかと思いましたが、心の整理が付いたちゆの中では高美さんは良きライバル。わかりやすい指標ができたといった感じ。ライバルは自分を脅かす敵!とブラック企業魂を発揮するシンドイーネ。あなたにはわからない。わかりたくもない。対立の構図が具体化・顕著化してきました。話数的にも地固の時期。
掴みかかったシンドイーネをスウェー。そのまま反撃。ギガビョーゲンの攻撃も跳んで回避。
「もっと! もっと高く!」
空と海の溶け合う世界で。逆さになりながら構えるフォンテーヌ。何そのカッコいいポーズ。
フォンテーヌの隙を突こうとしたシンドイーネの隙を突くアース。あとは合体技。体調悪そうなラテが走ってくるのシュールだなぁ。やっぱラテが体調不良起こす設定あまり戦闘と噛み合ってないよね。弱点サーチもそうなんだけど必要な手続きが増えるのはテンポ的にも足かせになりやすい。
あんた達が一番目障りで邪魔。撤退するシンドイーネ。
高美さんが目を覚まします。
流石に反省したのかちゆに謝罪する高美さん。あなたが世界を目指さないからといってそれを責める資格はない。ほんとそれな。でも自分は本心からあなたと…言いかけた彼女にちゆは手を差し伸べながら
「次は世界で」
「私も世界を目指すわ」
吹っ切れた様子でツバサにライバル宣言。
翌日。今日もまたちゆは跳びます。その先を目指して。
③次回予告
放送時期間違えてません?
○トピック
平光さんは今日も可愛い。それでいいじゃない。
若々女将のハイジャンプシリーズ。
ヒーリングの総話数がわからないので終盤に入っているのか中盤なのか判断しにくいところですが、主人公達の意識に働きかけるエピソード色が強くなってきました。今回はマイペースを地で行くちゆがひょんなことから担ぎ上げられて見える世界が少し変わった話。
ちゆの戸惑いはよくわかります。これまでやってきたことをそのまま続けていただけなのに、なんか周囲から評価されて過大に期待寄せられたり、次これだよねと目標設定されちゃう。いやそんな意識ねーし、目的にもしてねーから、みたいな。このマイペース型というのは基本的に自分では変わりません。最初から目標設定して地道にやっていくのならまだしも趣味的にやっていた場合、それを趣味以外で活かそうとするケースは少ないと思います。良くも悪くも自己完結してるから変化に乏しい。
だから今回のように自分ではなく、周囲(の反応)が変わることによって刺激を受けることがまま起こりえます。周囲とのギャップはある意味でシグナルです。ライバル(自分と近い存在)を意識するのも一つのキッカケになるし、選択肢が広がったことで将来を考えるようになるのも自然なことです。何事にもタイミングがあるので変わったなら変わったなりの進み方、自分がどうあるべきかをその都度考えていくのは必要なことでしょう。
旅館も含めてちゆは当初自分の世界に居たと思います。活動領域が広がっていくに従って、境界の中に人が入ってくることが多くなった。その中には今回の高美さんのようにズケズケと入ってきて荒らしていく人もいる。それは困惑と苛立ちを伴いますが、同時に自分をバージョンアップさせる契機でもある。変わらないために変わるのか、変わるために変わるのか、いずれにせよ体験する世界が変わってくれば自分もまた変わっていくし、変わらざるを得ない。
特にこれといった目標やなりたいものがあるわけじゃない。でも勉強なり家業なり趣味を通じて拓けていくこともある。そのキッカケに向き合うことも大事だよね、というちゆらしいエピソード。
ちなみに私は絶対に趣味を仕事にはしない。だって指図されたくないもの。自分の領域、空間を他人に荒らされるなんて絶対に嫌だね。逆に仕事は仕事だと割り切れる。賃金労働者。なら金で動くまで。自分を守るために他者と同化する方法もあれば、他者から遠ざかる方法もある。その塩梅は人によるでしょうが、それもまた経験の中で最適化されていくものだと思います。
のどかにとって恩師との経験。ちゆにとってライバルとの経験。それらは彼女達を彼女達たらんとするための糧となっていきます。
第33話「思い出の再会!過去のわたしの贈りもの」
○今週の出来事
①のどかの大好きな人
放課後。ひなたはちゆをゆめぽーとに誘います。3割引きセールがあるらしい。のどかにも声をかけると先約があるとのこと。
態度に出ていたのか一日ソワソワしていたと頷くちゆ。本人もまんざらでもない様子。家族で旅行? 大好きな人に会える。意外な展開に興味津々。まさかの恋バナか。
噂をすれば、ご本人登場。校門の前で待つ蜂須賀先生。のどかとは対照的に2人は愕然。髭面のおっさん。
……。
のどかちゃんパパ活やってた。
事情を話して納得してもらいます。蜂須賀先生は以前のどかを看ていた医者。
まとまった休みがとれたので久々にのどかに会いたくなったと話す先生。温泉もあるし羽を伸ばすには丁度いい。先生とはその後も手紙で関係が続いていたようです。花寺家も承知しているのでみんなで外食の予定。
早く着いたからどんな学校生活をしているのか見たくなった。制服似合っていたと褒める先生。セリフだけ抜き出すと危ない人に見えるな。手紙で大体の事情は知っていたのか、アスミをはじめ初見のメンバーに対してもすんなり対応。でも人の扱いには慣れていても犬の扱いは慣れていないのか、むずがったラテが先生の手から離れていきます。
ラテを元気に追いかけるのどかの姿を先生は感慨深そうに見つめます。
アジトでは上司がダルイゼンを個別指導。なんで君やらないの? 命令したよね? わかってるよね?
気は進まないものの、今のところ成功率100%。「まあ、いけるか」。割とテキトー。
花寺家と先生が泊まった先は旅館沢泉。友達割引きしてそう。外泊なのでのどかは珍しく外行きの服装。いつもと雰囲気が異なっていて特別感があります。
絶品、と食事を楽しむ先生にちゆのお爺さんが板長さんなのと得意げに話すのどか。何気ない会話に笑いが溢れます。
食事の間、ラテはちゆが預かってお世話。妖精組もちゆの部屋で待機。のどかと一緒にご馳走食べたかったと不満を漏らすラビリンに別な食事を用意すると話すと現金に喜びます。「のどかと一緒」よりも「ご馳走」の方が重要。
デザートは別腹と至福の様子ののどかを見つめる大人達。この子は戦いになるとガチ勢ですが普段はむしろ子どもっぽい仕草が多い。
キョトンとしてると元気になったんだなと答える先生。のどかにとってはもうこれが日常ですが、先生からすれば退院した後の姿はこれが初めて。改めてお礼を述べる両親。本来ならこっちから伺うのが礼儀。
すると先生は実は休暇ではないと切り出します。病院を辞めた。労働条件キツかったんでしょうか。やはりこれからの時代は動画配信。好きなことして生きていく(ノルマ有り)。
寝耳に水。花寺家に緊張が走ります。のどかちゃんの病気については最後まで何一つわからなかった。自分は医者でありながら結局何も出来なかった。そう話す先生にとっさにのどかが言いかけて止まります。これは良い展開。彼女の病気の理由はビョーゲン。原因不明で当然。しかしそれは公言できない。それが先生に余計な禍根を残してしまったのではないか、というのは日常と非日常の境界が曖昧な本作においては上手い働きかけ。プリキュアで一般人が巻き込まれることはよくあることですが、それが直接的に深刻な(生活の)変化を生み出すことは稀です。
自分の無力さを痛感して……。違う。先生がいたから、励ましてくれたから頑張れたと必死にフォローするのどか。ありがとう。でも励ますだけなら医者じゃなくてもできる。そう返されては続く言葉が出ません。俯くのどか。「だからね…」その先を言わせるわけにはいかない。
「違う…! 違うの! 待ってて私聞いてくる!」
そう言うと部屋を出ていきます。残されたみんなは誰に?何を?と唖然。1人事情を察するアスミ。
部屋を訪れたのどかは開口一番ビョーゲンズのこと先生に話しちゃだめかな?と相談。事情を話します。先生は何も悪くない。しかし相談されたラビリン達も所詮は中間管理職(?)決定権はありません。事情は理解しつつもテアティーヌの判断を仰がなければ決められない。
そうしているとアスミがやってきて先生が呼んでいると時間切れを宣告。万事休す。
②元医師と元患者の今
外に出てふたりだけで話します。
すごく心配させてしまったと謝る先生。話す順番を間違えた。お礼を言いたくて来たんだ。
病院を辞めたのは外国の研究機関に転職を決めたから。動画配信のスパチャで稼ぐためではなかったようです。病院で患者さんを治療するだけが医者じゃない。思わぬ話しに聞き入るのどか。
のどかが病院に担ぎ込まれたときのことを振り返ります。自分の無力さを痛感した瞬間。時が経ち、のどかは自分で元気になって退院。結局自分は最後まで何も出来なかった。敗北感だけが残った…そう思っていた矢先のどかから貰った手紙が自分を変えた。患者からの感謝の声。蜂須賀医師は男泣きに泣きます。
「すごく励まされたんだ、あの手紙に」
「でも励ましてもらったのは私の方で…先生の言葉があったから私は頑張れただけで」
「そんな君の姿を思い出して僕も力をもらったんだよ」
「のどかちゃんの他にも原因不明の病気で苦しんでいる人はまだ大勢いる。僕はその人たちのために諦めずに戦い続けるべきだ」
戦い続けるために戦う場所を変えたようです。彼の真意を知るのどか。
「私…私ね……ずっと助けてもらってばっかりで……何も出来なくて…」
これは物語初期でラビリンに話したことと一緒ですね。この物語の根幹にあるのは人の弱さ、無力感です。理不尽なこと、理解できないこと、不条理への無条件の敗北。それが人間から尊厳を奪う。
「僕に前に進む決意をさせてくれたのは、のどかちゃん君だよ、ありがとう」
だからこそ人はその尊厳を取り戻すために、前に進むために戦い続けることを選ぶ。
「ありがとう、先生」
「こちらこそ」
元医師と元患者。戦い続ける者同士手を取り合います。
…という逢い引きを遠くから観察するちゆとアスミ達。そういうの出歯亀っていうんですよ。先生が変なことしようとしたら即通報するつもりだったのかもしれないけど。
③人とビョーゲンズ
翌朝、荷物を車に積み込む先生。花寺家が見送ります。
もう少し大人になったら私が先生に会いに行きます。そう話すのどかに楽しみにしていると応える先生。昨日の不安が吹き飛んで嬉しそうに微笑むのどか。
車を走らせていると眼の前にダルイゼン。先生、お時間です。
話を聞いたひなたは先生のことをハッチー先生と呼びます。別れは寂しいものの元気ももらったと話すのどか。団欒はそこまで。ラテ警報。今回は先生ご指名。変身して現場へ。
崖の上で侵食活動。新たな力に実感を持つダルイゼン。
プリキュアが強襲。ダルイゼンも進化していて厄介ですが今はギガビョーゲン優先。総攻撃開始。しかしこちらの攻撃をモノともしません。耐久と火力にガン振り。攻撃を当てても怯まず反撃してくるのでこっちが守勢に。フォンテーヌとアースの謎の強者感。君ら何か仲いいよね。でもギガビョーゲンは止められない。
そろそろ諦めたら?と敗北宣言を促すダルイゼン。絶対に諦めない。そう応えるグレースに苛立ちを覚えると直接仕掛けます。人のために頑張って何になるんだ!? 憎々しげにグレースを打ち付けるダルイゼン。こだわりが無いように見えてのどかにだけはこだわる。ママだしね。反抗期でしょうか。
そんな生ぬるい関係じゃないよね、私達。お前と私達とでは生き方が違う。ヒーリングはやるかやられるかの丁丁発止。お互いの主張をぶつけてもそこに妥協や和解はありません。
グレースの背後を襲うギガビョーゲンを襲うスパークル。フォンテーヌも復帰して追撃。霧で視界をふさぐとアースが謎音撃。音のエレメントさん何かイメージと違くね? 隙ができたところを注射器でお手当。
車の中で意識を取り戻す先生。アレはなんだったのか。気を取り直すと再び車を走らせます。
違和感を少なくするためにわざわざ車に乗せたようですが、放置された円山先生との差が酷い。
車を見送りながら、のどかは再び戦う意思を固めます。
④次回予告
あれ、最近平光さんの出番なくない?
○トピック
なお、学校ではのどかがパパ活していると噂に。
花寺さん、おめかししておじさんと会ってたよね?
見る・見られるの関係が相互的になされていることがよくわかるエピソード。
人間関係は良くも悪くも「巻き込む」ものだからですね。これはプリキュアではお馴染みの話なのでそこは端折って、本編で定期的におさらいされるのが、人は無力であるが戦うことができる、というメッセージ。
何度かこの感想ではビョーゲンズとの戦いが人間との総力戦であると書いています。敵は言わば病気という普遍的な敵であって、人間そのものが脅かされているわけだから話の規模としては人類と病気の戦い。
ただ、これを書いていて自分でも思うのがプリキュア以外は?っていうのがありました。総力戦と言いつつ一般人はビョーゲンズの存在を知らないし、最終決戦で背景に混じって戦う素振りを見せてもインパクトとしては弱い。かといって一般人に感染が広がっていく展開をやるのは最終盤ならまだしも中盤では早すぎるしプリキュアの手を離れてしまう。……といった状況の中で上手く折り合いを付けたのが今回の蜂須賀先生。まさに彼は一般人代表として「戦う」ことを決断しています。
患者だったのどかと、医者だった先生は立場は違えど同じコインの表裏です。どちらもその理不尽さ、無力さを味わう。そしてお互いに励まされ戦う道を選ぶ。「僕はその人たちのために諦めずに戦い続けるべきだ」という使命感はのどかと通じるものがあります。プリキュア以外にも市井の中に病気と戦う人がいる。この1エピソードがあるだけでも物語の強度がだいぶ違ってくるので非常に洗練された話だったと思います。
病気から始まり、病気が人生を変えてしまう中で、しかしそこに人の意志で楔を打ち込んでいく。そういう足掻き、泥臭さ、力強さがヒーリングの根底にあります。
だから話としては殲滅戦の様相を深めていくわけなんですが、果たしてダルイゼン、そしてキングビョーゲンとの戦いがどこに向かうのか。予断を許さない状況。
①のどかの大好きな人
放課後。ひなたはちゆをゆめぽーとに誘います。3割引きセールがあるらしい。のどかにも声をかけると先約があるとのこと。
態度に出ていたのか一日ソワソワしていたと頷くちゆ。本人もまんざらでもない様子。家族で旅行? 大好きな人に会える。意外な展開に興味津々。まさかの恋バナか。
噂をすれば、ご本人登場。校門の前で待つ蜂須賀先生。のどかとは対照的に2人は愕然。髭面のおっさん。
……。
のどかちゃんパパ活やってた。
事情を話して納得してもらいます。蜂須賀先生は以前のどかを看ていた医者。
まとまった休みがとれたので久々にのどかに会いたくなったと話す先生。温泉もあるし羽を伸ばすには丁度いい。先生とはその後も手紙で関係が続いていたようです。花寺家も承知しているのでみんなで外食の予定。
早く着いたからどんな学校生活をしているのか見たくなった。制服似合っていたと褒める先生。セリフだけ抜き出すと危ない人に見えるな。手紙で大体の事情は知っていたのか、アスミをはじめ初見のメンバーに対してもすんなり対応。でも人の扱いには慣れていても犬の扱いは慣れていないのか、むずがったラテが先生の手から離れていきます。
ラテを元気に追いかけるのどかの姿を先生は感慨深そうに見つめます。
アジトでは上司がダルイゼンを個別指導。なんで君やらないの? 命令したよね? わかってるよね?
気は進まないものの、今のところ成功率100%。「まあ、いけるか」。割とテキトー。
花寺家と先生が泊まった先は旅館沢泉。友達割引きしてそう。外泊なのでのどかは珍しく外行きの服装。いつもと雰囲気が異なっていて特別感があります。
絶品、と食事を楽しむ先生にちゆのお爺さんが板長さんなのと得意げに話すのどか。何気ない会話に笑いが溢れます。
食事の間、ラテはちゆが預かってお世話。妖精組もちゆの部屋で待機。のどかと一緒にご馳走食べたかったと不満を漏らすラビリンに別な食事を用意すると話すと現金に喜びます。「のどかと一緒」よりも「ご馳走」の方が重要。
デザートは別腹と至福の様子ののどかを見つめる大人達。この子は戦いになるとガチ勢ですが普段はむしろ子どもっぽい仕草が多い。
キョトンとしてると元気になったんだなと答える先生。のどかにとってはもうこれが日常ですが、先生からすれば退院した後の姿はこれが初めて。改めてお礼を述べる両親。本来ならこっちから伺うのが礼儀。
すると先生は実は休暇ではないと切り出します。病院を辞めた。労働条件キツかったんでしょうか。やはりこれからの時代は動画配信。好きなことして生きていく(ノルマ有り)。
寝耳に水。花寺家に緊張が走ります。のどかちゃんの病気については最後まで何一つわからなかった。自分は医者でありながら結局何も出来なかった。そう話す先生にとっさにのどかが言いかけて止まります。これは良い展開。彼女の病気の理由はビョーゲン。原因不明で当然。しかしそれは公言できない。それが先生に余計な禍根を残してしまったのではないか、というのは日常と非日常の境界が曖昧な本作においては上手い働きかけ。プリキュアで一般人が巻き込まれることはよくあることですが、それが直接的に深刻な(生活の)変化を生み出すことは稀です。
自分の無力さを痛感して……。違う。先生がいたから、励ましてくれたから頑張れたと必死にフォローするのどか。ありがとう。でも励ますだけなら医者じゃなくてもできる。そう返されては続く言葉が出ません。俯くのどか。「だからね…」その先を言わせるわけにはいかない。
「違う…! 違うの! 待ってて私聞いてくる!」
そう言うと部屋を出ていきます。残されたみんなは誰に?何を?と唖然。1人事情を察するアスミ。
部屋を訪れたのどかは開口一番ビョーゲンズのこと先生に話しちゃだめかな?と相談。事情を話します。先生は何も悪くない。しかし相談されたラビリン達も所詮は中間管理職(?)決定権はありません。事情は理解しつつもテアティーヌの判断を仰がなければ決められない。
そうしているとアスミがやってきて先生が呼んでいると時間切れを宣告。万事休す。
②元医師と元患者の今
外に出てふたりだけで話します。
すごく心配させてしまったと謝る先生。話す順番を間違えた。お礼を言いたくて来たんだ。
病院を辞めたのは外国の研究機関に転職を決めたから。動画配信のスパチャで稼ぐためではなかったようです。病院で患者さんを治療するだけが医者じゃない。思わぬ話しに聞き入るのどか。
のどかが病院に担ぎ込まれたときのことを振り返ります。自分の無力さを痛感した瞬間。時が経ち、のどかは自分で元気になって退院。結局自分は最後まで何も出来なかった。敗北感だけが残った…そう思っていた矢先のどかから貰った手紙が自分を変えた。患者からの感謝の声。蜂須賀医師は男泣きに泣きます。
「すごく励まされたんだ、あの手紙に」
「でも励ましてもらったのは私の方で…先生の言葉があったから私は頑張れただけで」
「そんな君の姿を思い出して僕も力をもらったんだよ」
「のどかちゃんの他にも原因不明の病気で苦しんでいる人はまだ大勢いる。僕はその人たちのために諦めずに戦い続けるべきだ」
戦い続けるために戦う場所を変えたようです。彼の真意を知るのどか。
「私…私ね……ずっと助けてもらってばっかりで……何も出来なくて…」
これは物語初期でラビリンに話したことと一緒ですね。この物語の根幹にあるのは人の弱さ、無力感です。理不尽なこと、理解できないこと、不条理への無条件の敗北。それが人間から尊厳を奪う。
「僕に前に進む決意をさせてくれたのは、のどかちゃん君だよ、ありがとう」
だからこそ人はその尊厳を取り戻すために、前に進むために戦い続けることを選ぶ。
「ありがとう、先生」
「こちらこそ」
元医師と元患者。戦い続ける者同士手を取り合います。
…という逢い引きを遠くから観察するちゆとアスミ達。そういうの出歯亀っていうんですよ。先生が変なことしようとしたら即通報するつもりだったのかもしれないけど。
③人とビョーゲンズ
翌朝、荷物を車に積み込む先生。花寺家が見送ります。
もう少し大人になったら私が先生に会いに行きます。そう話すのどかに楽しみにしていると応える先生。昨日の不安が吹き飛んで嬉しそうに微笑むのどか。
車を走らせていると眼の前にダルイゼン。先生、お時間です。
話を聞いたひなたは先生のことをハッチー先生と呼びます。別れは寂しいものの元気ももらったと話すのどか。団欒はそこまで。ラテ警報。今回は先生ご指名。変身して現場へ。
崖の上で侵食活動。新たな力に実感を持つダルイゼン。
プリキュアが強襲。ダルイゼンも進化していて厄介ですが今はギガビョーゲン優先。総攻撃開始。しかしこちらの攻撃をモノともしません。耐久と火力にガン振り。攻撃を当てても怯まず反撃してくるのでこっちが守勢に。フォンテーヌとアースの謎の強者感。君ら何か仲いいよね。でもギガビョーゲンは止められない。
そろそろ諦めたら?と敗北宣言を促すダルイゼン。絶対に諦めない。そう応えるグレースに苛立ちを覚えると直接仕掛けます。人のために頑張って何になるんだ!? 憎々しげにグレースを打ち付けるダルイゼン。こだわりが無いように見えてのどかにだけはこだわる。ママだしね。反抗期でしょうか。
そんな生ぬるい関係じゃないよね、私達。お前と私達とでは生き方が違う。ヒーリングはやるかやられるかの丁丁発止。お互いの主張をぶつけてもそこに妥協や和解はありません。
グレースの背後を襲うギガビョーゲンを襲うスパークル。フォンテーヌも復帰して追撃。霧で視界をふさぐとアースが謎音撃。音のエレメントさん何かイメージと違くね? 隙ができたところを注射器でお手当。
車の中で意識を取り戻す先生。アレはなんだったのか。気を取り直すと再び車を走らせます。
違和感を少なくするためにわざわざ車に乗せたようですが、放置された円山先生との差が酷い。
車を見送りながら、のどかは再び戦う意思を固めます。
④次回予告
あれ、最近平光さんの出番なくない?
○トピック
なお、学校ではのどかがパパ活していると噂に。
花寺さん、おめかししておじさんと会ってたよね?
見る・見られるの関係が相互的になされていることがよくわかるエピソード。
人間関係は良くも悪くも「巻き込む」ものだからですね。これはプリキュアではお馴染みの話なのでそこは端折って、本編で定期的におさらいされるのが、人は無力であるが戦うことができる、というメッセージ。
何度かこの感想ではビョーゲンズとの戦いが人間との総力戦であると書いています。敵は言わば病気という普遍的な敵であって、人間そのものが脅かされているわけだから話の規模としては人類と病気の戦い。
ただ、これを書いていて自分でも思うのがプリキュア以外は?っていうのがありました。総力戦と言いつつ一般人はビョーゲンズの存在を知らないし、最終決戦で背景に混じって戦う素振りを見せてもインパクトとしては弱い。かといって一般人に感染が広がっていく展開をやるのは最終盤ならまだしも中盤では早すぎるしプリキュアの手を離れてしまう。……といった状況の中で上手く折り合いを付けたのが今回の蜂須賀先生。まさに彼は一般人代表として「戦う」ことを決断しています。
患者だったのどかと、医者だった先生は立場は違えど同じコインの表裏です。どちらもその理不尽さ、無力さを味わう。そしてお互いに励まされ戦う道を選ぶ。「僕はその人たちのために諦めずに戦い続けるべきだ」という使命感はのどかと通じるものがあります。プリキュア以外にも市井の中に病気と戦う人がいる。この1エピソードがあるだけでも物語の強度がだいぶ違ってくるので非常に洗練された話だったと思います。
病気から始まり、病気が人生を変えてしまう中で、しかしそこに人の意志で楔を打ち込んでいく。そういう足掻き、泥臭さ、力強さがヒーリングの根底にあります。
だから話としては殲滅戦の様相を深めていくわけなんですが、果たしてダルイゼン、そしてキングビョーゲンとの戦いがどこに向かうのか。予断を許さない状況。
第32話「おねえちゃんみたいに!ぼくのおかみ修行」
○今週の出来事
①職業体験
早速前回登場した新商品をアピール。
今週は沢泉で職業体験。何故か学校関係者ではないアスミが撮影係として採用されていますが、のどかのコミュ力なら何とでもなりそうなので気にしない。場所が場所なので当然ちゆは監督側。そこは意図的に別な場所に派遣させるべきでは?と思うけど、人手不足で妥協したのかもしれない。
女将からワンポイントアドバイス。スマイル0円。とはいえ学徒兵を最前線には出せないので後方支援にあたってもらいます。監督はちゆ。沢泉的には人的リソースを割かないで動員できる体制。何でも聞いて欲しいとちゆ。ん、今なんでもって言ったよね?
陰からこっそり見守る妖精組。テンションが高いペギタンをたしなめるラビリン。すると弟の仕事ぶりに興味を持ち始めます。相変わらず対抗心を持っているらしい。
映画宣伝仕様OPその4。グレースのパワーアップフォームは蹴りのシーンが一番カッコいい。
上司からメガパーツの使用命令。シンドイーネが進化したんだからお前らもやれ。一番成績良いやつを基準にされるブラック体質。異議を唱えるシンドイーネを無視して念押しされます。
野心が強いグアイワルは言われるまでもないとばかりにメガパーツを体内に吸収。あっさり進化成功。隣で見ていたダルイゼンは様子見。慎重になっているのか、それとも…。
ちゆはテキパキと同級生にアドバイス。基本はお客様からどう見えるか。その様子をアスミがウォッチング。のどかとひなたは室内担当。弟くんにも指示を出して作業を進めます。
早速掃除機をかけようとしたひなたをのどかが止めます。まずはホコリを払ってから。普段からやっているのか慣れた様子。ちゆも相槌を打ちます。座布団を干しに行く弟くんをペギタンがストーリング。
のどかの仕事ぶりを褒めるちゆ。まんざらでもない様子。が、隣から仲居さんが来て掃除機を借りていきます。仕事が丁寧でも遅いのは良くない。時間はまだあるとちゆがフォロー。こっちは問題なさそうなのでニャトラン達はひなたを見に行きます。
笑顔で返事をするひなた。それも美点と褒める仲居さん。こちらも問題なさそう。
弟くんは大量の座布団を運搬。しかし過積載がたたり転んでしまいます。ちゆが手伝ってくれたものの、名誉挽回とばかりに今度はお風呂掃除に力を入れる弟くん。見ているペギタンの方がハラハラし始めます。そこにお客さんのペットが迷い込んできます。捕獲しようとして失敗。自分が池ポチャしてちょっとした騒ぎに。ションボリ肩を落として退場。
お風呂場掃除をのどかとひなたに任せたちゆは客室へ。トラブルが起きても冷静に対処。RTA勢は伊達じゃない。リカバリーは大事。旅館の人も未来の女将だからと信頼しています。
客室をチェックしていたちゆはよれている花を見つけると元の位置へ。正解。これには女将も満足。大分仕事が板についてきました。
②弟くんの失敗学
休憩。
ラテに食事を与えて和む級友達。その横ではすこやか饅頭に舌鼓を打つのどかとひなた。この旅館これしかねーな。在庫余ってるのか? しかし弟くんはため息をこぼします。失点を重ねてしまい意気消沈。デキる姉と比べてしまいます。
「そんなこと…」と打ち消そうとしたのどかを遮るように「わかる! それ!」と食いつくひなた。同じ出涸らし同士通じるものがある。出来る兄弟がいると何か焦ると相槌を打ちます。逆に「お、おう」みたいな感じでリアクションが止まる弟くん。すかさずのどかが饅頭を差し出しながらあんまり焦らなくていいと落ち着いた声で語りかけます。焦っても仕方ない戦いを何年もしてたからね。
それでも気分が晴れない弟くん。
めちゃくちゃガタイのいいおっさんが声をかけます。「力さま!」と気づいたちゆが頭を下げます。子どもとはいえ従業員の失礼を詫びます。力さんは気にした風もなく励ますように言って去っていきます。
すぐに反省会。裏に呼び出され姉から叱責されます。泣きっ面に蜂。上手く行かないときはとことんダメ。そういうときは素直に寝るのが一番。変に引きづらない。ニューゲーム。そういう切り替えを覚えるのも処世術。
が、物事にはタイミングがある。状況を見ていたペギタンはアスミに支援要請。
1人になった弟くんに声をかけたアスミはカメラに撮った写真を見せます。
みんなそれぞれ良いところがある。でも僕には何もない。自嘲気味に話す弟くんに、ペギタンからの言葉を伝えるアスミ。自分を見て評価してくれる人がいると知って気持ちが和らぐ弟くん。ベースとしての自己肯定感って大事だからね。今日失敗しても明日ワンチャンあると思えるのも自分に自信があればこそ。だから処世術を固めるまでの経験って重要です。明日の自分に期待できるかって意味で。ちなみに歳を取ってくると出来なくなってくるので、このタイミングでも自己認識の調整が必要になります。この調整や経験っていうのは主に他者との折衝によって培われるので、他者をどう意識するのかっていうも大きなポイントです。
弟くん→ペギタン→アスミ(ペギタン)→ちゆで情報をフィードバック。ペギタンのストーキングも役に立ちました。あ、現実のストーカーは役に立たないからな? 勘違いすんなよ?
足湯に浸かる力さん。キャラが被っているのでグアイワルが目をつけます。感染力が増大しているので今回も直接感染。
アスミが休憩をとっているとラテ警報。旅館に近づくギガビョーゲン。慣れているので避難誘導はスムーズ。非常事態も32回繰り返せば日常。旅館に辿り着く前に撃破しなければ。弟くんを上手く撒いて変身。
前回に続き、グアイワルまでもがギガビョーゲンを使役してくることを知るプリキュア。でも課金武器があるのでインフレにはついていける。
戦闘中に乱入してくる先ほどのペットと弟くん。どうやら飼い主らしい。フォンテーヌが付きっきりでガード。その間も弟くんはペットを守り続けます。自分の目で弟の頑張りを見届けたフォンテーヌは一転攻勢。気合でパワーもアップ。でも雑に撃った空気のエレメントの方が強かったりする。キャラスペックの残酷さ。プリキュアはキャラゲーなのでそこは愛でカバー。どーせ必殺技は全員で撃つし。
意識を取り戻す力さん。ペットのモコに気づくと弟くんにお礼を言います。
旅館に帰る道すがら、姉と弟は今までよりも仕事と絆を深めていきます。そんなことよりひなたが可愛い。和服のあのポーズ可愛いよね。全て丸く収まって妖精組もニッコリ。
③次回予告
ダルイゼンやる気満々やん。でものどかの私服に目が行く。
○トピック
私服のバリエーションもうちょっと欲しいよね。
ちゆのお仕事シリーズ。
ハイジャンプと旅館の2つの属性を持つちゆですが、後者に重きがあるようで視野の広さ、対人関係能力のステータスを伸ばす方向でエピソードが積み重ねられています。元々彼女はマイペース派なのでバランスを取っている感じですね。前回もそうですが、のどかが先陣を切ったときにすぐにサポートに回ることが多いので面倒見の良いのお姉さんといった感じ。ひなたは末っ子なので差別化してますね。
自分が頑張ったり、自分が見られていることで自信を付けていく。というのはよくある展開ですが、人を見る(看る)ことで伸びていくというのも本作では大きな要素になっていると思われます。予告にあるとおり、のどかにとって自分を看てくれた医師は特別な存在だろうし、また彼女自身もよく人を見ているので見る・見られるが連鎖構造になっています。これ自体は従来のシリーズでもある構図ですが、本作は色々な形、状況でそれを見せてくれそう。
ちょうどダルイゼンが出張ってくるし、そうなればのどかも本気を出すから物語的にも緩急つけてきそうですね。
①職業体験
早速前回登場した新商品をアピール。
今週は沢泉で職業体験。何故か学校関係者ではないアスミが撮影係として採用されていますが、のどかのコミュ力なら何とでもなりそうなので気にしない。場所が場所なので当然ちゆは監督側。そこは意図的に別な場所に派遣させるべきでは?と思うけど、人手不足で妥協したのかもしれない。
女将からワンポイントアドバイス。スマイル0円。とはいえ学徒兵を最前線には出せないので後方支援にあたってもらいます。監督はちゆ。沢泉的には人的リソースを割かないで動員できる体制。何でも聞いて欲しいとちゆ。ん、今なんでもって言ったよね?
陰からこっそり見守る妖精組。テンションが高いペギタンをたしなめるラビリン。すると弟の仕事ぶりに興味を持ち始めます。相変わらず対抗心を持っているらしい。
映画宣伝仕様OPその4。グレースのパワーアップフォームは蹴りのシーンが一番カッコいい。
上司からメガパーツの使用命令。シンドイーネが進化したんだからお前らもやれ。一番成績良いやつを基準にされるブラック体質。異議を唱えるシンドイーネを無視して念押しされます。
野心が強いグアイワルは言われるまでもないとばかりにメガパーツを体内に吸収。あっさり進化成功。隣で見ていたダルイゼンは様子見。慎重になっているのか、それとも…。
ちゆはテキパキと同級生にアドバイス。基本はお客様からどう見えるか。その様子をアスミがウォッチング。のどかとひなたは室内担当。弟くんにも指示を出して作業を進めます。
早速掃除機をかけようとしたひなたをのどかが止めます。まずはホコリを払ってから。普段からやっているのか慣れた様子。ちゆも相槌を打ちます。座布団を干しに行く弟くんをペギタンがストーリング。
のどかの仕事ぶりを褒めるちゆ。まんざらでもない様子。が、隣から仲居さんが来て掃除機を借りていきます。仕事が丁寧でも遅いのは良くない。時間はまだあるとちゆがフォロー。こっちは問題なさそうなのでニャトラン達はひなたを見に行きます。
笑顔で返事をするひなた。それも美点と褒める仲居さん。こちらも問題なさそう。
弟くんは大量の座布団を運搬。しかし過積載がたたり転んでしまいます。ちゆが手伝ってくれたものの、名誉挽回とばかりに今度はお風呂掃除に力を入れる弟くん。見ているペギタンの方がハラハラし始めます。そこにお客さんのペットが迷い込んできます。捕獲しようとして失敗。自分が池ポチャしてちょっとした騒ぎに。ションボリ肩を落として退場。
お風呂場掃除をのどかとひなたに任せたちゆは客室へ。トラブルが起きても冷静に対処。RTA勢は伊達じゃない。リカバリーは大事。旅館の人も未来の女将だからと信頼しています。
客室をチェックしていたちゆはよれている花を見つけると元の位置へ。正解。これには女将も満足。大分仕事が板についてきました。
②弟くんの失敗学
休憩。
ラテに食事を与えて和む級友達。その横ではすこやか饅頭に舌鼓を打つのどかとひなた。この旅館これしかねーな。在庫余ってるのか? しかし弟くんはため息をこぼします。失点を重ねてしまい意気消沈。デキる姉と比べてしまいます。
「そんなこと…」と打ち消そうとしたのどかを遮るように「わかる! それ!」と食いつくひなた。同じ出涸らし同士通じるものがある。出来る兄弟がいると何か焦ると相槌を打ちます。逆に「お、おう」みたいな感じでリアクションが止まる弟くん。すかさずのどかが饅頭を差し出しながらあんまり焦らなくていいと落ち着いた声で語りかけます。焦っても仕方ない戦いを何年もしてたからね。
それでも気分が晴れない弟くん。
めちゃくちゃガタイのいいおっさんが声をかけます。「力さま!」と気づいたちゆが頭を下げます。子どもとはいえ従業員の失礼を詫びます。力さんは気にした風もなく励ますように言って去っていきます。
すぐに反省会。裏に呼び出され姉から叱責されます。泣きっ面に蜂。上手く行かないときはとことんダメ。そういうときは素直に寝るのが一番。変に引きづらない。ニューゲーム。そういう切り替えを覚えるのも処世術。
が、物事にはタイミングがある。状況を見ていたペギタンはアスミに支援要請。
1人になった弟くんに声をかけたアスミはカメラに撮った写真を見せます。
みんなそれぞれ良いところがある。でも僕には何もない。自嘲気味に話す弟くんに、ペギタンからの言葉を伝えるアスミ。自分を見て評価してくれる人がいると知って気持ちが和らぐ弟くん。ベースとしての自己肯定感って大事だからね。今日失敗しても明日ワンチャンあると思えるのも自分に自信があればこそ。だから処世術を固めるまでの経験って重要です。明日の自分に期待できるかって意味で。ちなみに歳を取ってくると出来なくなってくるので、このタイミングでも自己認識の調整が必要になります。この調整や経験っていうのは主に他者との折衝によって培われるので、他者をどう意識するのかっていうも大きなポイントです。
弟くん→ペギタン→アスミ(ペギタン)→ちゆで情報をフィードバック。ペギタンのストーキングも役に立ちました。あ、現実のストーカーは役に立たないからな? 勘違いすんなよ?
足湯に浸かる力さん。キャラが被っているのでグアイワルが目をつけます。感染力が増大しているので今回も直接感染。
アスミが休憩をとっているとラテ警報。旅館に近づくギガビョーゲン。慣れているので避難誘導はスムーズ。非常事態も32回繰り返せば日常。旅館に辿り着く前に撃破しなければ。弟くんを上手く撒いて変身。
前回に続き、グアイワルまでもがギガビョーゲンを使役してくることを知るプリキュア。でも課金武器があるのでインフレにはついていける。
戦闘中に乱入してくる先ほどのペットと弟くん。どうやら飼い主らしい。フォンテーヌが付きっきりでガード。その間も弟くんはペットを守り続けます。自分の目で弟の頑張りを見届けたフォンテーヌは一転攻勢。気合でパワーもアップ。でも雑に撃った空気のエレメントの方が強かったりする。キャラスペックの残酷さ。プリキュアはキャラゲーなのでそこは愛でカバー。どーせ必殺技は全員で撃つし。
意識を取り戻す力さん。ペットのモコに気づくと弟くんにお礼を言います。
旅館に帰る道すがら、姉と弟は今までよりも仕事と絆を深めていきます。そんなことよりひなたが可愛い。和服のあのポーズ可愛いよね。全て丸く収まって妖精組もニッコリ。
③次回予告
ダルイゼンやる気満々やん。でものどかの私服に目が行く。
○トピック
私服のバリエーションもうちょっと欲しいよね。
ちゆのお仕事シリーズ。
ハイジャンプと旅館の2つの属性を持つちゆですが、後者に重きがあるようで視野の広さ、対人関係能力のステータスを伸ばす方向でエピソードが積み重ねられています。元々彼女はマイペース派なのでバランスを取っている感じですね。前回もそうですが、のどかが先陣を切ったときにすぐにサポートに回ることが多いので面倒見の良いのお姉さんといった感じ。ひなたは末っ子なので差別化してますね。
自分が頑張ったり、自分が見られていることで自信を付けていく。というのはよくある展開ですが、人を見る(看る)ことで伸びていくというのも本作では大きな要素になっていると思われます。予告にあるとおり、のどかにとって自分を看てくれた医師は特別な存在だろうし、また彼女自身もよく人を見ているので見る・見られるが連鎖構造になっています。これ自体は従来のシリーズでもある構図ですが、本作は色々な形、状況でそれを見せてくれそう。
ちょうどダルイゼンが出張ってくるし、そうなればのどかも本気を出すから物語的にも緩急つけてきそうですね。
第31話「ビョーゲンズの進化!お手当てはヒーリングっど♥アロー!」
○今週の出来事
①人間の感染者
メガビョーゲンを退けて一安心。……もつかの間、再びラテが体調不調に。先生が泣いている。
その言葉に困惑する一同。今までエレメントさんが泣いていることはあっても人が泣いていることはありませんでした。転んで怪我でもしたのか。そんなんで反応しないだろ。現場に行ってみるしかない。
テアティーヌもただならぬ気配を感じ取ります。ところであなたがいる世界って大丈夫なんですかね? 1話で壊滅しかかってましたけど。お仲間さん達は今も半死半生状態なんだろうか。
現場に到着するとそこにいたのはメガビョーゲン。拍子抜けした瞬間、メガビョーゲンは広範囲に街を感染させていきます。臨戦態勢を取るとすぐにスキャン。メガビョーゲンの本体は円山先生。
映画宣伝仕様OPその3。エールの必殺技って初期技の方がイメージ強いよね。
初めての事態に困惑するプリキュア。ヒーリングアニマルにとっても初めての経験。後のシーンでもわかるようにこの展開は入念に準備されています。今までの戦いは言ってみれば既知の情報を元にしたお手当て。だんだんと未知のゾーンに入っていきます。
感染力に比例して攻撃も強い。バリアも当然貫通。今更だけどアースってバリア使えないのか。攻撃に全振りしてるもんな。
シンドイーネが姿を現すと新種のビョーゲンをギガビョーゲンと名付けます。幹部がテラだったので間取りました。自らメガパーツを取り込んで進化したと明かすシンドイーネ。順序的にペタビョーゲンか。パワーアップしたことで直接生物に感染させることが可能に。やはり今までと明らかに感染力が違っています。敵の強さを感染力に置き換えられるので脅威度の違いも明確になりますね。
反撃する隙も与えずプリキュアを蹂躙するギガビョーゲン。新商品投入回とあってか、アクションに力入れてます。あっさり全滅。勝利したシンドイーネは上司に認めてもらうために一時撤退。お前そういうとこだぞ。ちゃんと感染拡大させろよ。
意気揚々と自身の進化と新種を報告。
「進化?」。ところがキングビョーゲンの反応は芳しくありません。ダルイゼンとの差。推し以外には塩対応。物語的にはダルイゼンがのどかとの兼ね合いもあって重要人物ですが、ラスボスはキング。何かしらの隠し玉があると見て間違いない。シンドイーネのやり方では物足りないようです。とはいえ「素晴らしい成果だ」と褒めておきます。部下をおだてるのも上司の努め。本人は褒められて有頂天。
後ろでツッコミを入れるダルイゼンとグアイワル。彼女の正気の沙汰とは思えない行動に呆れと驚きを隠せません。彼らも同じことをするのかどうか。同僚に差をつけたシンドイーネは自信を取り戻すと仕事に邁進。やる気出たみたいだし結果オーライ。
②ビョーゲンの脅威
動物園はすっかり様変わり。
のどか達は合流して事態の推移を確認。今はメガビョーゲンが撤退してくれたおかげで小康状態なものの再び出現されれば悪化は確実。物陰に隠れていた孝太を発見。
こちらもすっかり怯えています。足を擦りむいているので手当てしたいが水も汚染されているので使えない。しかし孝太の気がかりは父親。
「お父さんが怪物に食べられて…」
ガチ被害者。物語のステップが明らかに変わったとわかる良い展開。今まではエレメントが怪物化→避難だったのが直接人間が感染することで当事者のみならず近親者までも被害者に。一気に悲壮感が出てきました。最初から人間を襲わない(襲われない)ことがある意味プリキュア側にとって猶予になっていました。しかしそれはもう通じません。
泣き出す彼を励ますのどか。ちゆも言葉を続けます。いつも最後は元通りだった。プリキュア…。なんで知ってんの? 父親経由ですこ中ジャーナルを読んでいたらしい。それはそれで話が早い。プリキュアが助けてくれると説得。
孝太の応急処置を済ませたタイミングでラテ警報。みんなで示し合わせると孝太にここに残るよう指示し現場へ。
港から街を襲うギガビョーゲン。
総攻撃開始。普段僻地で戦っているせいであまり実感ないけどギガビョーゲンでけーな。散開しつつ攻撃を加えていきます。
作戦は単純。回避を優先しつつ攻撃して少しずつ相手の体力を削り、一気にヒーリングオアシスに持ち込む。レイドボス戦みたいなノリ。ヒーリングは割とガチ目に戦おうとしますね。
波状攻撃。気を緩めることなく敵の攻撃はキッチリガード。スキルタイミング間違うと即死するやつ。攻撃スキル連打で体勢を崩すことに成功。チャンス。勝った。勝利画面ツイッターにアップしてドヤろう。
ところがどっこい、ボスギミック発動。背中のフラスコがキャノン砲になるとオアシスを相殺。HPが一定以下になるとスキル撃ってくるタイプ。レイド戦あるある。
簡単にクリアされたら悔しいじゃないですか。運営もといシンドイーネがプリキュアを見下ろします。
力の差を見せつけられたアースは早々に戦意喪失。「あ、これ勝てねーな」って思ったときの私の反応と同じ。なまじスペックが高かったせいかゴリ押せないとわかると挫けるのも早い。
やはりここはのどかの出番。彼女に諦めるという選択肢はない。勝つまで続ける。負けなければ勝つ理論。伊達にビョーゲンを2度払っているわけじゃない。ビョーゲンに苦しむ人。それを見て苦しむ人。その連鎖を断ち切らねばならない。のどかもラビリンも当事者としてこれを看過できません。
グレースが立ち上がったのを見て背中を押されるフォンテーヌ。物語のステップが進んだことで各人の当事者意識もステップアップ。スパークルも円山先生の言葉を思い出しながら立ち上がります。
「誰かが挫けかけても誰かが立ち上がる」
「アース、私たちまだ頑張れるよ」
なるほどこう来たか。いいね。この戦いは病気(ビョーゲン)と人間の総力戦です。病に倒れる人。不安と心配に苛まれる人。挫ける人。当然そういう人も出てくる。その一方で病気に耐え抜いた人、病気と戦い続ける人、それに手を貸す人がいる。それぞれがそれぞれの文脈において病気と向き合う。本作は戦いの物語です。そのためにみんなで力を合わせる。
「こんなにたくさんの人が、たくさんの力が集まっているんだもの」
「まだまだいけるよ。そんな気してこない?」
序盤で挫けそうになった彼女達も今では立派な戦士。
③ヒーリングっど♥アロー6,578円(税込)
再挑戦。
「私たちはお手当てを諦めない!」
ラテのアップで吹いた。お前どこにいるんだよ。
気持ちが一つになったところでパワーアップタイム。課金のお時間です。ボトルの力が合わさって新しいボトルが生まれます。ラテと4つの武器が合体して一つに。阿修羅像かお前ら。
「ヒーリングアニマルパワー・全開!」
しかもこの新商品各人に配布されます。一つになったラビリン達が4人分配布。もうわけわかんねーぞ。新商品のプロット見たときの番組スタッフのリアクションが見たい。「これ1人に持たせます?」「いや全員持った方がいいだろ」「え、でもアニマル1つになってますよ」「そこは、ほら、勢いで」的な会話してそう。
「アメイジングお手当て! 準備OK♥」
字幕だと語尾が♥でした。
「OK!」
ピストンを引いてエネルギー充填。準備OKと本番OKみたいな。
「プリキュア! ファイナル! ヒーリングっど♥シャワー!」
最終回のときのネーミングどうするんだろうな?って真っ先に思った。
浄化して全員でお大事に。新商品の強引さは相変わらずですが全員でお手当てするコンセプトなので間違ってはいない。
先生のこと放置して新商品をアピール。資金源って大事じゃん?
無事再会を果たす円山親子。
「…にしても新しいプリキュアの服すごくなかった?」
新商品が出たらとにかく媚びへつらう。どーせクリスマスまでの辛抱。東堂いづみは目的のためなら手段を選ばない。
スペシャル・ヒーリングっどボトルと命名。みんな忘れていると思いますがオアシスのときのやつはミラクルヒーリングボトルって名付けました。
危機を乗り越え一安心のテアティーヌ。がしかし胸騒ぎは収まりません。
④次回予告
弟君にマウント取るペギタンマジ小物臭。
○トピック
病気が根絶できたか確認するための方法として、病人を見つけたら1ドル、10ドル、100ドルと上げていってそれでも見つからなかったら根絶確認ってエピソード好き。お金は大事。
中盤恒例のパワーアップ回。
前回の感想でも述べましたがヒーリングの戦いは思想戦ではなく総力戦です。諦めた方が負ける骨肉の争い。人間とビョーゲンの進化競争。とはいえ子ども向けアニメなので子どもにもわかるワードを使って戦わないと意味がない。みんなバラバラ。だけど力を合わせられるし、だから強い力も発揮できるという流れ。
本作で先陣を切るのはのどかの役目です。
しかし逆に言えばそれ以外のメンバーがおまけの印象が強かったことも否めません。実際11話で心が折れてしまったのも自分が戦わねば!という当事者意識やそもそも戦いというものに不慣れさがあったことが要因です。この意味で温度差がありました。トゥインクルはバラバラなのはバラバラでいい、誰も否定せず、緩やかに繋がったコミュニティ作りが物語の背景にあったので温度差は許容できました。しかしヒーリングはビョーゲンとの戦いが主軸なのでこの温度差がマイナス要因になっていたと思います。のどか以外要らなくね?って話ですね。
その温度差、バラバラを繋ぎ合わせるのが今回のエピソード。
よくある「人類の敵が現れたのでとりあえず結託して戦う」展開と言えばそうなんだけど、意識の違いや経験の差がチーム内で自然と役割分担――先陣を切る大黒柱、それに続く中堅、その背中を見る若手――を生み出しています。先頭に立つ人がいる。その後ろに立つ人がいる。さらに後に……と連鎖していく。その纏まり、集合、総合力で戦う。温度差を逆手にとったチーム論で、とても感心しました。
敵は病気。でも必ずしもそれと向き合う人々は同じ気持ちでも同じ経験をしているわけでもない。未知なことに怖がる人もいれば、挑戦し続ける人もいる。それらを一つに纏めながら戦っていく。本作らしいスタンスだと思います。
しかし敵もまだまだ隠し玉がある様子。クリスマス商戦も近づき放送スケジュールもどうなるのか。そもそもヒーリングって何話までやるの?
(綱渡りで)生きてるって感じがヒシヒシと伝わってきます。色んな意味で目が離せません。
①人間の感染者
メガビョーゲンを退けて一安心。……もつかの間、再びラテが体調不調に。先生が泣いている。
その言葉に困惑する一同。今までエレメントさんが泣いていることはあっても人が泣いていることはありませんでした。転んで怪我でもしたのか。そんなんで反応しないだろ。現場に行ってみるしかない。
テアティーヌもただならぬ気配を感じ取ります。ところであなたがいる世界って大丈夫なんですかね? 1話で壊滅しかかってましたけど。お仲間さん達は今も半死半生状態なんだろうか。
現場に到着するとそこにいたのはメガビョーゲン。拍子抜けした瞬間、メガビョーゲンは広範囲に街を感染させていきます。臨戦態勢を取るとすぐにスキャン。メガビョーゲンの本体は円山先生。
映画宣伝仕様OPその3。エールの必殺技って初期技の方がイメージ強いよね。
初めての事態に困惑するプリキュア。ヒーリングアニマルにとっても初めての経験。後のシーンでもわかるようにこの展開は入念に準備されています。今までの戦いは言ってみれば既知の情報を元にしたお手当て。だんだんと未知のゾーンに入っていきます。
感染力に比例して攻撃も強い。バリアも当然貫通。今更だけどアースってバリア使えないのか。攻撃に全振りしてるもんな。
シンドイーネが姿を現すと新種のビョーゲンをギガビョーゲンと名付けます。幹部がテラだったので間取りました。自らメガパーツを取り込んで進化したと明かすシンドイーネ。順序的にペタビョーゲンか。パワーアップしたことで直接生物に感染させることが可能に。やはり今までと明らかに感染力が違っています。敵の強さを感染力に置き換えられるので脅威度の違いも明確になりますね。
反撃する隙も与えずプリキュアを蹂躙するギガビョーゲン。新商品投入回とあってか、アクションに力入れてます。あっさり全滅。勝利したシンドイーネは上司に認めてもらうために一時撤退。お前そういうとこだぞ。ちゃんと感染拡大させろよ。
意気揚々と自身の進化と新種を報告。
「進化?」。ところがキングビョーゲンの反応は芳しくありません。ダルイゼンとの差。推し以外には塩対応。物語的にはダルイゼンがのどかとの兼ね合いもあって重要人物ですが、ラスボスはキング。何かしらの隠し玉があると見て間違いない。シンドイーネのやり方では物足りないようです。とはいえ「素晴らしい成果だ」と褒めておきます。部下をおだてるのも上司の努め。本人は褒められて有頂天。
後ろでツッコミを入れるダルイゼンとグアイワル。彼女の正気の沙汰とは思えない行動に呆れと驚きを隠せません。彼らも同じことをするのかどうか。同僚に差をつけたシンドイーネは自信を取り戻すと仕事に邁進。やる気出たみたいだし結果オーライ。
②ビョーゲンの脅威
動物園はすっかり様変わり。
のどか達は合流して事態の推移を確認。今はメガビョーゲンが撤退してくれたおかげで小康状態なものの再び出現されれば悪化は確実。物陰に隠れていた孝太を発見。
こちらもすっかり怯えています。足を擦りむいているので手当てしたいが水も汚染されているので使えない。しかし孝太の気がかりは父親。
「お父さんが怪物に食べられて…」
ガチ被害者。物語のステップが明らかに変わったとわかる良い展開。今まではエレメントが怪物化→避難だったのが直接人間が感染することで当事者のみならず近親者までも被害者に。一気に悲壮感が出てきました。最初から人間を襲わない(襲われない)ことがある意味プリキュア側にとって猶予になっていました。しかしそれはもう通じません。
泣き出す彼を励ますのどか。ちゆも言葉を続けます。いつも最後は元通りだった。プリキュア…。なんで知ってんの? 父親経由ですこ中ジャーナルを読んでいたらしい。それはそれで話が早い。プリキュアが助けてくれると説得。
孝太の応急処置を済ませたタイミングでラテ警報。みんなで示し合わせると孝太にここに残るよう指示し現場へ。
港から街を襲うギガビョーゲン。
総攻撃開始。普段僻地で戦っているせいであまり実感ないけどギガビョーゲンでけーな。散開しつつ攻撃を加えていきます。
作戦は単純。回避を優先しつつ攻撃して少しずつ相手の体力を削り、一気にヒーリングオアシスに持ち込む。レイドボス戦みたいなノリ。ヒーリングは割とガチ目に戦おうとしますね。
波状攻撃。気を緩めることなく敵の攻撃はキッチリガード。スキルタイミング間違うと即死するやつ。攻撃スキル連打で体勢を崩すことに成功。チャンス。勝った。勝利画面ツイッターにアップしてドヤろう。
ところがどっこい、ボスギミック発動。背中のフラスコがキャノン砲になるとオアシスを相殺。HPが一定以下になるとスキル撃ってくるタイプ。レイド戦あるある。
簡単にクリアされたら悔しいじゃないですか。運営もといシンドイーネがプリキュアを見下ろします。
力の差を見せつけられたアースは早々に戦意喪失。「あ、これ勝てねーな」って思ったときの私の反応と同じ。なまじスペックが高かったせいかゴリ押せないとわかると挫けるのも早い。
やはりここはのどかの出番。彼女に諦めるという選択肢はない。勝つまで続ける。負けなければ勝つ理論。伊達にビョーゲンを2度払っているわけじゃない。ビョーゲンに苦しむ人。それを見て苦しむ人。その連鎖を断ち切らねばならない。のどかもラビリンも当事者としてこれを看過できません。
グレースが立ち上がったのを見て背中を押されるフォンテーヌ。物語のステップが進んだことで各人の当事者意識もステップアップ。スパークルも円山先生の言葉を思い出しながら立ち上がります。
「誰かが挫けかけても誰かが立ち上がる」
「アース、私たちまだ頑張れるよ」
なるほどこう来たか。いいね。この戦いは病気(ビョーゲン)と人間の総力戦です。病に倒れる人。不安と心配に苛まれる人。挫ける人。当然そういう人も出てくる。その一方で病気に耐え抜いた人、病気と戦い続ける人、それに手を貸す人がいる。それぞれがそれぞれの文脈において病気と向き合う。本作は戦いの物語です。そのためにみんなで力を合わせる。
「こんなにたくさんの人が、たくさんの力が集まっているんだもの」
「まだまだいけるよ。そんな気してこない?」
序盤で挫けそうになった彼女達も今では立派な戦士。
③ヒーリングっど♥アロー6,578円(税込)
再挑戦。
「私たちはお手当てを諦めない!」
ラテのアップで吹いた。お前どこにいるんだよ。
気持ちが一つになったところでパワーアップタイム。課金のお時間です。ボトルの力が合わさって新しいボトルが生まれます。ラテと4つの武器が合体して一つに。阿修羅像かお前ら。
「ヒーリングアニマルパワー・全開!」
しかもこの新商品各人に配布されます。一つになったラビリン達が4人分配布。もうわけわかんねーぞ。新商品のプロット見たときの番組スタッフのリアクションが見たい。「これ1人に持たせます?」「いや全員持った方がいいだろ」「え、でもアニマル1つになってますよ」「そこは、ほら、勢いで」的な会話してそう。
「アメイジングお手当て! 準備OK♥」
字幕だと語尾が♥でした。
「OK!」
ピストンを引いてエネルギー充填。準備OKと本番OKみたいな。
「プリキュア! ファイナル! ヒーリングっど♥シャワー!」
最終回のときのネーミングどうするんだろうな?って真っ先に思った。
浄化して全員でお大事に。新商品の強引さは相変わらずですが全員でお手当てするコンセプトなので間違ってはいない。
先生のこと放置して新商品をアピール。資金源って大事じゃん?
無事再会を果たす円山親子。
「…にしても新しいプリキュアの服すごくなかった?」
新商品が出たらとにかく媚びへつらう。どーせクリスマスまでの辛抱。東堂いづみは目的のためなら手段を選ばない。
スペシャル・ヒーリングっどボトルと命名。みんな忘れていると思いますがオアシスのときのやつはミラクルヒーリングボトルって名付けました。
危機を乗り越え一安心のテアティーヌ。がしかし胸騒ぎは収まりません。
④次回予告
弟君にマウント取るペギタンマジ小物臭。
○トピック
病気が根絶できたか確認するための方法として、病人を見つけたら1ドル、10ドル、100ドルと上げていってそれでも見つからなかったら根絶確認ってエピソード好き。お金は大事。
中盤恒例のパワーアップ回。
前回の感想でも述べましたがヒーリングの戦いは思想戦ではなく総力戦です。諦めた方が負ける骨肉の争い。人間とビョーゲンの進化競争。とはいえ子ども向けアニメなので子どもにもわかるワードを使って戦わないと意味がない。みんなバラバラ。だけど力を合わせられるし、だから強い力も発揮できるという流れ。
本作で先陣を切るのはのどかの役目です。
しかし逆に言えばそれ以外のメンバーがおまけの印象が強かったことも否めません。実際11話で心が折れてしまったのも自分が戦わねば!という当事者意識やそもそも戦いというものに不慣れさがあったことが要因です。この意味で温度差がありました。トゥインクルはバラバラなのはバラバラでいい、誰も否定せず、緩やかに繋がったコミュニティ作りが物語の背景にあったので温度差は許容できました。しかしヒーリングはビョーゲンとの戦いが主軸なのでこの温度差がマイナス要因になっていたと思います。のどか以外要らなくね?って話ですね。
その温度差、バラバラを繋ぎ合わせるのが今回のエピソード。
よくある「人類の敵が現れたのでとりあえず結託して戦う」展開と言えばそうなんだけど、意識の違いや経験の差がチーム内で自然と役割分担――先陣を切る大黒柱、それに続く中堅、その背中を見る若手――を生み出しています。先頭に立つ人がいる。その後ろに立つ人がいる。さらに後に……と連鎖していく。その纏まり、集合、総合力で戦う。温度差を逆手にとったチーム論で、とても感心しました。
敵は病気。でも必ずしもそれと向き合う人々は同じ気持ちでも同じ経験をしているわけでもない。未知なことに怖がる人もいれば、挑戦し続ける人もいる。それらを一つに纏めながら戦っていく。本作らしいスタンスだと思います。
しかし敵もまだまだ隠し玉がある様子。クリスマス商戦も近づき放送スケジュールもどうなるのか。そもそもヒーリングって何話までやるの?
(綱渡りで)生きてるって感じがヒシヒシと伝わってきます。色んな意味で目が離せません。
映画「プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日」
①前説
プリキュア映画といえばライトを使った客席応援。が、今回は新型コロナを考慮して静かに応援してね、と注意書き。
映画が延期したことを踏まえて今回の前説はグレースとアースが担当。諸般の都合で登場できませんと断りを入れます。モブで居られても困るしな。
②ミラクルンとミラクル(ン)ライト
お腹を空かせる妖精組。目の前にはドーナツ。のどか達は別室で勉強中。食べるなら一緒に……といきたいところですがヒャー我慢できねぇ!箱を開けてしまいます。誘惑には勝てない。すると桜の花びらが目の前に。光ったかと思ったら…
見知らぬ場所にワープ。
今回のゲスト妖精ミラクルンと遭遇。早速ミラクルライトを召喚。この映画ではミラクルンライトという呼称。面倒なので従来どおりミラクルライトと表記します。今回ライトの出番はこの冒頭と最終盤のみ。延期やコロナの影響で中身まで手直ししたかはわかりませんが、前作春映画のようなライト振れ振れムーブは控えめ。
そこに謎の追っ手。鬼ごっこパート開始。遊具らしきものがチラホラと。ペギタンとはぐれてしまいます。見つけたものの本人は怯えきってこちらに気づいてくれません。そこでライトの出番。声を出さずに振って光で合図。この辺は上記の配慮から手直ししたのか最初からそうなのか判断に迷う。地味なシーンですが同じ動作を繰り返すせいか子ども達には好評なシーンでした。
ペギタンに気づいてもらえましたが追っ手にも気づかれてしまい鬼ごっこ再開。
ラビリン達はまたワープ。1人残されたミラクルンは追っ手から逃げ続けます。
③1(2)週目
OP。ロングバージョンでトゥインクル組とHUGを紹介。トゥインクル組はキャンプ、HUG組は温泉がお目当て。ルールーの頭の時計便利だけど突然出てくるとビックリするな。ちなみにHUG組が駅に到着したときに後ろに魔法つかいの勝木さんとまゆみが居ました。
7:30
起床するのどか。ベッドから降りると転がっていたボールに足を取られて転んでしまいます。最初の失敗。ループものあるある。ラビリンがライトを持っていることに気づきますが、本人は何故持っているのかわかりません。
リビングに降りると父親がテレビを見ています。のどかの朝食はメロンパン。これも魔法つかいのアイテムですが、魔法つかいの食べ物って冷凍みかんの方がイメージ強い。テレビではアブラハム監督が登場。お前も映画に出てくるのかよ!? 脇役のくせに美味しいやつだな。この監督の作品が好きだったと話す父。しかしタイトルが出てきません。世代が違うのでのどかは当然知らない。そんな話をしているうちにトーストが焦げてしまいます。失敗その2。
母親が外行きの格好で登場。小学校の同窓会らしい。
そろそろ行かなきゃ、と席を立つのどか。今日は午前に勉強会、午後はお花見の予定。それを聞いた両親は「半ドン」と答えます。それ通じるの私の世代が最後だろうな。今の若い親は完全週休2日制になってたはず。私の世代は最初は半ドンで段階的に以降して行った時代です。
出発。映画と本編で違うのは舞台が片田舎になっていること。本編だと田舎だけどそれなりに流行っている温泉街といった感じですが、この映画では人口1万人いるかどうかって感じになっています。これは製作中に設定がそこまで詰まっていなかったのか、後述する廃校にリアリティを持たせるために意図的に田舎にしたのか迷うところですが、後者でしょうかね。
坂を降りた先でエンカウント(衝突)。前作主人公ひかると遭遇。
出会った瞬間からキラやべぇ奴っぷりをアピール。この映画でも初見殺し感ある。先にバスを待っていたララ達がひかるを呼びます。キャンプの目的は星がよく見えるから。やはり田舎っぷりが強調されていますね。慌ただしく行ってしまいます。
水ポチャ。失敗その3。
足元に目が行っていると再びエンカウント(衝突)。大きなリュックに押しつぶされた何か。迷子のめちょっく。先ほどからイカれた奴としか遭遇しないとか、映画になってもこの街はやべぇ奴多い。
はなの行き先はすこやか温泉。それは話が早い。友達の実家。HUG組と合流。のどかとはなが「はな(花)」で共通していると盛り上がっていると「3.87%」とルールーが忠告。今日中に5件回るつもりらしい。そういや温泉好きだったなこのアンドロイド。
急いで進んでいると目の前で異世界転生案件が発生。素早く変身して救助。ループものでありがちな「この時間にここにいないとマズイ」案件ですね。
無事みんなと合流。どうやらライトを持っているのは2人も同じ。やはり理由はわからない。
タブレットには朝見ていたテレビが映し出されています。作品タイトルを知るのどか。さらに主演は春日野うらら。ん? ずいぶん久しぶりにその名前聞いたな。なんでまた?と思いましたが答えはEDにて。北条まりあはスイートの響の母親。出し方が渋い。
勉強会なのにひなたがすぐ脱線。そのたびにちゆが軌道修正。そこに兄がおやつのドーナツを持ってきます。
②冒頭シーンに戻る。どうやら本編はすでに2周目だったらしい。
今回のミラクルンは外から現れます。記憶を取り戻すラビリン達。追っ手も出現。ボスのリフレイン登場。のどか達も騒ぎに気づきます。
「うちがめちゃくちゃじゃん!」
ごめん、笑った。笑い事じゃねーけど、笑うわ。
手早く状況を伝えると変身。毎回言ってますが劇場での変身バンクはイイ。
映画なのでアクションもダイナミックに。追っ手を集約して3体に。攻撃とバリア、射撃と格闘をシームレスに使い分けられるヒーリング組は汎用性が高い。グレースが分断されてしまったのでスパークルがフォローに。フォンテーヌは素早い動きの敵とタイマン。RTA勢は伊達じゃない。2度目の攻撃を見切って見事撃退。
飛ばされたグレースは街中での戦闘に。こういうのも本編ではあまりやれないので映画ならでは。リフレインと手下を相手に片手が塞がっているグレースは劣勢。スパークル、フォンテーヌが駆けつけて態勢を立て直します。しかし相手の方が上手。
それならこちらも増援とばかりにトゥインクル、HUG組を召喚。先輩も慣れたものですぐに話に乗ってくれます。99.8%の確率でプリキュアと分析するルールー。変身してて99.8って残りの0.2%何の要素なの? 87%で「けっこう」だったし「だいたいプリキュア」って表示されてそう。
変身バンク。HUGは懐かしい。トゥインクルはやっぱ歌が映えますね。一発でテンション上がります。
初期技しか使えないヒーリングと異なりカンスト勢は格が違う。殴った後のこと考えてないスターパンチの勢い好き。必殺バンクの応酬で一気呵成に敵を排除。
このままボス戦と行きたいところですがお開きの時間。12:00。それが今日のリミット。巨大な宇宙船…ではなく時計が出現。波動砲撃てそう。
静止する時間。ミラクルンがプリキュアにミラクルライトを使えと指示。最近はプリキュアがライトを使います。
③3週目
7:30
目を覚ますとベッドの中。夢…だったのか。ベッドから降りると転んでしまいます。ベッドにはミラクルンが。
リビングに降りるとやはり父親がテレビを見ています。今朝見たのと同じ天気予報。同じ番組。同じ会話。ジャマシックパーク。今度は答えられます。冷蔵庫には食べたはずのメロンパン。疑惑は確信に。
ミラクルンにメロンパンを半分に割って与えます。失敗その2再発生。トーストが焦げてしまいます。家を出るのどか。
ひかるとエンカウント。
無事だと喜んだのも束の間、ひかるは何も憶えていません。初めて会ったときのように仲間たちとキャンプに行ってしまいます。
失敗その3を挟んではなとエンカウント。
やはりこちらを憶えていません。HUG組に事情を説明。テンパっているためあまり要領よく話せないのどか。RTA勢のちゆなら簡潔に話せそう。1日がループしていると言ってもなかなか通じません。プリキュアに変身した方が話し通じそうな感じはします。本来ならHUG組も未来が関係した話やっているのでクライアス社の仕業か!?と疑っても良いとは思いますが、そこはループもののお約束、2周目で説明しても上手く行かないの法則。
話している内に例の強制イベントが迫っていることに気づくラビリン。話し半分でその場を離れます。
強制イベントを無事クリア。
みんなと合流するとこっちは憶えています。ミラクルライトのおかげで記憶が持続できたらしい。
聴診器を使ってミラクルンの言葉を通訳。メロンパン美味しかった。第一声がそれかよ。他に言うことあるよね!?
エレメントではない。時間の精霊。リフレインも時間の精霊。同族かよ。ミラクルンは明日を司り、リフレインは昨日を司る。リフレインが時間を巻き戻そうとしていると説明するミラクルン。今回の映画は敵対関係がわかりやすく、あっさりしています。映画だとゲストキャラを主軸にしたストーリー展開も多いですが、今回のミラクルンは必要最小限の登場で、基本的にはのどかを中心にした話。リフレインも後々わかるように悪者というよりこれもプリキュア映画で多い「忘れ去られた存在」。でもクドくはやらない。現役主人公を中心に先輩プリキュアを絡ませ、ボスを倒す。映画デビューも少なくない春映画としてはシンプルな構成。前回の春映画はゲストに話を振りすぎていた感もあるので王道に回帰した印象。
ミラクルライトがたくさんあれば明日になる。が、逃げるために力を使ってしまいこれ以上の増産は難しいと話すミラクルン。のどかは大丈夫、と引き受けます。この辺の態度は本編でもお馴染みのコミュ力。
また襲撃されてはたまらないので、人気のない場所へ。
案の定リフレインが出現。
ほぼ同時に先輩も出現。いわゆる運命の修正力的なやつ。起こった出来事は起こりうる的な。一応それっぽい理由付けはします。2度目の変身なので簡略化。
1度戦っているのでコツを掴んでいるリフレイン。敵がこれやってくるのすげー厄介だな。ミラクルンを保護するグレースを分断。しかしこちらもやられてばかりではない。底力で反撃。予想外の力に歯噛みするリフレイン。こんなことは98回繰り返した中で初めて。……。98回もミラクルンと追いかけっこやってたの? 下手すぎない? ちゆならもう少し上手くやれそう。途中までは上手くやってたけどミラクルンが逃げたってことなんだろうけど。グレース1人だけでは守りきれず防衛失敗。
ミラクルンを手に入れるリフレインは撤収。あとは時間を巻き戻すだけ。
打つ手なし。手がかりもなし。
今回もリセット。これではまた振り出しに。ライトは3つしかない。なら問題ない。新人に託すひかる。OJTは春映画の基本。再会を約束して決意を新たに今日を迎えます。
④99周目
7:30
起床と同時に罠を回避。RTAスタート。
メロンパンを半分にちぎって腹ごしらえ。ジャマシックパーク。正解を先に言われなんのこっちゃ?となる父。
母親の同窓会。写真を見た瞬間に見覚えがあることに気づきます。この映画ののどかは凄く記憶力がいい。ループものあるある。リフレインの時計が校舎の時計とそっくり。のどかが通り過ぎていた廃校舎こそが母親の学校でありリフレインの居場所。点と点が繋がります。
合流すると早速情報提供。役割分担をするとのどかは単身本拠地へ。と、その前に強制イベント回避。
トゥインクル組はひなたが担当。HUG組はちゆが担当。やっぱりちゆは説明が上手い。3.87%の数字を先に言うことで信憑性を上げます。RTAは記憶力が大事。ひなたは要領が悪いものの、プリキュアだとぶっちゃけて話を通します。たぶんこれが一番早い。
変身して廃校舎へ。ラビリンも間違いないと確信。
姿を現すリフレイン。彼は廃校舎の時計の精霊。かつてを懐かしむリフレイン。しかし校舎は取り壊される。それを阻止するため今日を繰り返すことにした。プリキュアではお馴染みの被害者系の敵。でも今回は特別同情したりはしません。
ループによる学習はこちらも同じ。気迫と経験でリフレインに迫るグレース。が、多勢に無勢。手下も居ては不利。
多勢には多勢で。三度の集合。プリキュア混成チームで対抗。
撃って欲しいタイミングで撃ってくれるセレーネのポジション取りは流石。雑魚をお片付け。ピンクの肉弾戦はカッコいい。武器を壊され手こずるリフレイン。
ミラクルンは桜に宿った精霊。率直に言ってミラクルンとリフレインの関係とか、プリキュアは問題解決のために動いているわけじゃないよねとか、事後的に救済されているよねとか、色々あるんですがそれやりだすとキリが無いので本作ではスッパリカット。実際には
リフレイン「校舎を取り壊すだって!? 冗談じゃない! ミラクルンもそう思うだろ?」
ミラクルン「え、別に……(木は切られないし)」
リフレイン「取り壊した後は桜公園にする!? 俺の立場無いじゃん!」
ミラクリン「あー、お腹すいた~」
リフレイン「はー、いいわ。強硬手段だ。ミラクルンも手伝え!」
ミラクルン「えー面倒い~(お腹すいたので脱走)」
みたいな感じだったかもしれません。
ミラクルンと一体化したリフレインはラスボス形態に。一気にプリキュアを壊滅。カンストしててもアンジュのバリアは信用できません。
傷つきながらも立ち上がるグレース。ここの息遣い必死感あって好き。ミラクルライトのお時間。流石にここのシーンまでは自粛するわけにはいかないのでちゃんと妖精が振ります。
伝統芸披露からのグレース単独パワーアップ。これはシンプルにカッコいいデザイン。挿入歌をバックにボスとの一騎打ち。キックのシーンがグッド。決めの一撃からの
「お大事に」
この映画のこのセリフが一番しっくりくる。
⑤12:00~
同窓会。校庭ではのどか達がお花見。
母親と話をすると校舎を解体しない方向で進めようとしていることを知ります。これでミラクルンもリフレインも安らげる。
トゥインクル組もHUG組も本来の予定を変更してみんなで花見を続けることに。
EDもロングバージョンでみんなでダンス。オールスター(クロスオーバー)作品はやっぱりこのED。
春映画の予告は意外にも本編映像あり。しかもまさかのGoGo登場。それでうららが登場したのか。っていうかなんでGoGo!? 10周年とか15周年とかでもあるまいに。これまた一波乱ありそうな展開。
○トピック
プリキュアがシンプルにヒーローする映画。
上述したように今回の映画は王道的で入門的な作品。小ネタがちょくちょく挟まれていたりと従来のファンもニヤリとなる内容。惜しむらくは本作が春ではなく秋の公開になってしまったことでしょうか。今の時期であればアースも登場し、ヒーリングならではの映画をやっていたかと思うと少々時期を逸している感は否めません。次の映画はGoGo登場と斜め上の展開で本編終了後のエピローグ的な物語になるのか、お祭りの方向に持っていくのか、楽しみなところ。
プリキュア映画はすでに30作近いんですが、70分という制約の中でも割と色んなものが作れます。例えば前作のトゥインクル映画はララを中心にしたしっとりとした作品でした。ゲスト出演作品としてはハピネス映画のつむぎはとても思い入れのあるキャラで内容も密度が濃かったですね。異色なところではCG作品もありました。
今回の映画もよくよく考えてみれば舞台は近所。ある意味小さな事件です。でもスケール感は出せているし、ループものの味も出せている。余計な要素を省いているのでオールスター系にありがちな散漫な印象もない。ただでさえ登場人物が多いオールスター系でゲストにもスポットを当ててしまうとどうしても話が窮屈になるので、今回のように敵側の事情をスポイルして簡潔にしたのは正解だったと思います。
上手く絞ればゲストの奥深い話ができるし、プリキュアがヒーローする話もできる。様々な可能性を70分で作り上げる。そういうとこもプリキュア映画の醍醐味。
そういうわけスッキリしたヒーロー映画を楽しみつつ、本編はだんだんと佳境に。プリキュアとして戦うもの、守るものが次第に色濃くなっていきそうです。
プリキュア映画といえばライトを使った客席応援。が、今回は新型コロナを考慮して静かに応援してね、と注意書き。
映画が延期したことを踏まえて今回の前説はグレースとアースが担当。諸般の都合で登場できませんと断りを入れます。モブで居られても困るしな。
②ミラクルンとミラクル(ン)ライト
お腹を空かせる妖精組。目の前にはドーナツ。のどか達は別室で勉強中。食べるなら一緒に……といきたいところですがヒャー我慢できねぇ!箱を開けてしまいます。誘惑には勝てない。すると桜の花びらが目の前に。光ったかと思ったら…
見知らぬ場所にワープ。
今回のゲスト妖精ミラクルンと遭遇。早速ミラクルライトを召喚。この映画ではミラクルンライトという呼称。面倒なので従来どおりミラクルライトと表記します。今回ライトの出番はこの冒頭と最終盤のみ。延期やコロナの影響で中身まで手直ししたかはわかりませんが、前作春映画のようなライト振れ振れムーブは控えめ。
そこに謎の追っ手。鬼ごっこパート開始。遊具らしきものがチラホラと。ペギタンとはぐれてしまいます。見つけたものの本人は怯えきってこちらに気づいてくれません。そこでライトの出番。声を出さずに振って光で合図。この辺は上記の配慮から手直ししたのか最初からそうなのか判断に迷う。地味なシーンですが同じ動作を繰り返すせいか子ども達には好評なシーンでした。
ペギタンに気づいてもらえましたが追っ手にも気づかれてしまい鬼ごっこ再開。
ラビリン達はまたワープ。1人残されたミラクルンは追っ手から逃げ続けます。
③1(2)週目
OP。ロングバージョンでトゥインクル組とHUGを紹介。トゥインクル組はキャンプ、HUG組は温泉がお目当て。ルールーの頭の時計便利だけど突然出てくるとビックリするな。ちなみにHUG組が駅に到着したときに後ろに魔法つかいの勝木さんとまゆみが居ました。
7:30
起床するのどか。ベッドから降りると転がっていたボールに足を取られて転んでしまいます。最初の失敗。ループものあるある。ラビリンがライトを持っていることに気づきますが、本人は何故持っているのかわかりません。
リビングに降りると父親がテレビを見ています。のどかの朝食はメロンパン。これも魔法つかいのアイテムですが、魔法つかいの食べ物って冷凍みかんの方がイメージ強い。テレビではアブラハム監督が登場。お前も映画に出てくるのかよ!? 脇役のくせに美味しいやつだな。この監督の作品が好きだったと話す父。しかしタイトルが出てきません。世代が違うのでのどかは当然知らない。そんな話をしているうちにトーストが焦げてしまいます。失敗その2。
母親が外行きの格好で登場。小学校の同窓会らしい。
そろそろ行かなきゃ、と席を立つのどか。今日は午前に勉強会、午後はお花見の予定。それを聞いた両親は「半ドン」と答えます。それ通じるの私の世代が最後だろうな。今の若い親は完全週休2日制になってたはず。私の世代は最初は半ドンで段階的に以降して行った時代です。
出発。映画と本編で違うのは舞台が片田舎になっていること。本編だと田舎だけどそれなりに流行っている温泉街といった感じですが、この映画では人口1万人いるかどうかって感じになっています。これは製作中に設定がそこまで詰まっていなかったのか、後述する廃校にリアリティを持たせるために意図的に田舎にしたのか迷うところですが、後者でしょうかね。
坂を降りた先でエンカウント(衝突)。前作主人公ひかると遭遇。
出会った瞬間からキラやべぇ奴っぷりをアピール。この映画でも初見殺し感ある。先にバスを待っていたララ達がひかるを呼びます。キャンプの目的は星がよく見えるから。やはり田舎っぷりが強調されていますね。慌ただしく行ってしまいます。
水ポチャ。失敗その3。
足元に目が行っていると再びエンカウント(衝突)。大きなリュックに押しつぶされた何か。迷子のめちょっく。先ほどからイカれた奴としか遭遇しないとか、映画になってもこの街はやべぇ奴多い。
はなの行き先はすこやか温泉。それは話が早い。友達の実家。HUG組と合流。のどかとはなが「はな(花)」で共通していると盛り上がっていると「3.87%」とルールーが忠告。今日中に5件回るつもりらしい。そういや温泉好きだったなこのアンドロイド。
急いで進んでいると目の前で異世界転生案件が発生。素早く変身して救助。ループものでありがちな「この時間にここにいないとマズイ」案件ですね。
無事みんなと合流。どうやらライトを持っているのは2人も同じ。やはり理由はわからない。
タブレットには朝見ていたテレビが映し出されています。作品タイトルを知るのどか。さらに主演は春日野うらら。ん? ずいぶん久しぶりにその名前聞いたな。なんでまた?と思いましたが答えはEDにて。北条まりあはスイートの響の母親。出し方が渋い。
勉強会なのにひなたがすぐ脱線。そのたびにちゆが軌道修正。そこに兄がおやつのドーナツを持ってきます。
②冒頭シーンに戻る。どうやら本編はすでに2周目だったらしい。
今回のミラクルンは外から現れます。記憶を取り戻すラビリン達。追っ手も出現。ボスのリフレイン登場。のどか達も騒ぎに気づきます。
「うちがめちゃくちゃじゃん!」
ごめん、笑った。笑い事じゃねーけど、笑うわ。
手早く状況を伝えると変身。毎回言ってますが劇場での変身バンクはイイ。
映画なのでアクションもダイナミックに。追っ手を集約して3体に。攻撃とバリア、射撃と格闘をシームレスに使い分けられるヒーリング組は汎用性が高い。グレースが分断されてしまったのでスパークルがフォローに。フォンテーヌは素早い動きの敵とタイマン。RTA勢は伊達じゃない。2度目の攻撃を見切って見事撃退。
飛ばされたグレースは街中での戦闘に。こういうのも本編ではあまりやれないので映画ならでは。リフレインと手下を相手に片手が塞がっているグレースは劣勢。スパークル、フォンテーヌが駆けつけて態勢を立て直します。しかし相手の方が上手。
それならこちらも増援とばかりにトゥインクル、HUG組を召喚。先輩も慣れたものですぐに話に乗ってくれます。99.8%の確率でプリキュアと分析するルールー。変身してて99.8って残りの0.2%何の要素なの? 87%で「けっこう」だったし「だいたいプリキュア」って表示されてそう。
変身バンク。HUGは懐かしい。トゥインクルはやっぱ歌が映えますね。一発でテンション上がります。
初期技しか使えないヒーリングと異なりカンスト勢は格が違う。殴った後のこと考えてないスターパンチの勢い好き。必殺バンクの応酬で一気呵成に敵を排除。
このままボス戦と行きたいところですがお開きの時間。12:00。それが今日のリミット。巨大な宇宙船…ではなく時計が出現。波動砲撃てそう。
静止する時間。ミラクルンがプリキュアにミラクルライトを使えと指示。最近はプリキュアがライトを使います。
③3週目
7:30
目を覚ますとベッドの中。夢…だったのか。ベッドから降りると転んでしまいます。ベッドにはミラクルンが。
リビングに降りるとやはり父親がテレビを見ています。今朝見たのと同じ天気予報。同じ番組。同じ会話。ジャマシックパーク。今度は答えられます。冷蔵庫には食べたはずのメロンパン。疑惑は確信に。
ミラクルンにメロンパンを半分に割って与えます。失敗その2再発生。トーストが焦げてしまいます。家を出るのどか。
ひかるとエンカウント。
無事だと喜んだのも束の間、ひかるは何も憶えていません。初めて会ったときのように仲間たちとキャンプに行ってしまいます。
失敗その3を挟んではなとエンカウント。
やはりこちらを憶えていません。HUG組に事情を説明。テンパっているためあまり要領よく話せないのどか。RTA勢のちゆなら簡潔に話せそう。1日がループしていると言ってもなかなか通じません。プリキュアに変身した方が話し通じそうな感じはします。本来ならHUG組も未来が関係した話やっているのでクライアス社の仕業か!?と疑っても良いとは思いますが、そこはループもののお約束、2周目で説明しても上手く行かないの法則。
話している内に例の強制イベントが迫っていることに気づくラビリン。話し半分でその場を離れます。
強制イベントを無事クリア。
みんなと合流するとこっちは憶えています。ミラクルライトのおかげで記憶が持続できたらしい。
聴診器を使ってミラクルンの言葉を通訳。メロンパン美味しかった。第一声がそれかよ。他に言うことあるよね!?
エレメントではない。時間の精霊。リフレインも時間の精霊。同族かよ。ミラクルンは明日を司り、リフレインは昨日を司る。リフレインが時間を巻き戻そうとしていると説明するミラクルン。今回の映画は敵対関係がわかりやすく、あっさりしています。映画だとゲストキャラを主軸にしたストーリー展開も多いですが、今回のミラクルンは必要最小限の登場で、基本的にはのどかを中心にした話。リフレインも後々わかるように悪者というよりこれもプリキュア映画で多い「忘れ去られた存在」。でもクドくはやらない。現役主人公を中心に先輩プリキュアを絡ませ、ボスを倒す。映画デビューも少なくない春映画としてはシンプルな構成。前回の春映画はゲストに話を振りすぎていた感もあるので王道に回帰した印象。
ミラクルライトがたくさんあれば明日になる。が、逃げるために力を使ってしまいこれ以上の増産は難しいと話すミラクルン。のどかは大丈夫、と引き受けます。この辺の態度は本編でもお馴染みのコミュ力。
また襲撃されてはたまらないので、人気のない場所へ。
案の定リフレインが出現。
ほぼ同時に先輩も出現。いわゆる運命の修正力的なやつ。起こった出来事は起こりうる的な。一応それっぽい理由付けはします。2度目の変身なので簡略化。
1度戦っているのでコツを掴んでいるリフレイン。敵がこれやってくるのすげー厄介だな。ミラクルンを保護するグレースを分断。しかしこちらもやられてばかりではない。底力で反撃。予想外の力に歯噛みするリフレイン。こんなことは98回繰り返した中で初めて。……。98回もミラクルンと追いかけっこやってたの? 下手すぎない? ちゆならもう少し上手くやれそう。途中までは上手くやってたけどミラクルンが逃げたってことなんだろうけど。グレース1人だけでは守りきれず防衛失敗。
ミラクルンを手に入れるリフレインは撤収。あとは時間を巻き戻すだけ。
打つ手なし。手がかりもなし。
今回もリセット。これではまた振り出しに。ライトは3つしかない。なら問題ない。新人に託すひかる。OJTは春映画の基本。再会を約束して決意を新たに今日を迎えます。
④99周目
7:30
起床と同時に罠を回避。RTAスタート。
メロンパンを半分にちぎって腹ごしらえ。ジャマシックパーク。正解を先に言われなんのこっちゃ?となる父。
母親の同窓会。写真を見た瞬間に見覚えがあることに気づきます。この映画ののどかは凄く記憶力がいい。ループものあるある。リフレインの時計が校舎の時計とそっくり。のどかが通り過ぎていた廃校舎こそが母親の学校でありリフレインの居場所。点と点が繋がります。
合流すると早速情報提供。役割分担をするとのどかは単身本拠地へ。と、その前に強制イベント回避。
トゥインクル組はひなたが担当。HUG組はちゆが担当。やっぱりちゆは説明が上手い。3.87%の数字を先に言うことで信憑性を上げます。RTAは記憶力が大事。ひなたは要領が悪いものの、プリキュアだとぶっちゃけて話を通します。たぶんこれが一番早い。
変身して廃校舎へ。ラビリンも間違いないと確信。
姿を現すリフレイン。彼は廃校舎の時計の精霊。かつてを懐かしむリフレイン。しかし校舎は取り壊される。それを阻止するため今日を繰り返すことにした。プリキュアではお馴染みの被害者系の敵。でも今回は特別同情したりはしません。
ループによる学習はこちらも同じ。気迫と経験でリフレインに迫るグレース。が、多勢に無勢。手下も居ては不利。
多勢には多勢で。三度の集合。プリキュア混成チームで対抗。
撃って欲しいタイミングで撃ってくれるセレーネのポジション取りは流石。雑魚をお片付け。ピンクの肉弾戦はカッコいい。武器を壊され手こずるリフレイン。
ミラクルンは桜に宿った精霊。率直に言ってミラクルンとリフレインの関係とか、プリキュアは問題解決のために動いているわけじゃないよねとか、事後的に救済されているよねとか、色々あるんですがそれやりだすとキリが無いので本作ではスッパリカット。実際には
リフレイン「校舎を取り壊すだって!? 冗談じゃない! ミラクルンもそう思うだろ?」
ミラクルン「え、別に……(木は切られないし)」
リフレイン「取り壊した後は桜公園にする!? 俺の立場無いじゃん!」
ミラクリン「あー、お腹すいた~」
リフレイン「はー、いいわ。強硬手段だ。ミラクルンも手伝え!」
ミラクルン「えー面倒い~(お腹すいたので脱走)」
みたいな感じだったかもしれません。
ミラクルンと一体化したリフレインはラスボス形態に。一気にプリキュアを壊滅。カンストしててもアンジュのバリアは信用できません。
傷つきながらも立ち上がるグレース。ここの息遣い必死感あって好き。ミラクルライトのお時間。流石にここのシーンまでは自粛するわけにはいかないのでちゃんと妖精が振ります。
伝統芸披露からのグレース単独パワーアップ。これはシンプルにカッコいいデザイン。挿入歌をバックにボスとの一騎打ち。キックのシーンがグッド。決めの一撃からの
「お大事に」
この映画のこのセリフが一番しっくりくる。
⑤12:00~
同窓会。校庭ではのどか達がお花見。
母親と話をすると校舎を解体しない方向で進めようとしていることを知ります。これでミラクルンもリフレインも安らげる。
トゥインクル組もHUG組も本来の予定を変更してみんなで花見を続けることに。
EDもロングバージョンでみんなでダンス。オールスター(クロスオーバー)作品はやっぱりこのED。
春映画の予告は意外にも本編映像あり。しかもまさかのGoGo登場。それでうららが登場したのか。っていうかなんでGoGo!? 10周年とか15周年とかでもあるまいに。これまた一波乱ありそうな展開。
○トピック
プリキュアがシンプルにヒーローする映画。
上述したように今回の映画は王道的で入門的な作品。小ネタがちょくちょく挟まれていたりと従来のファンもニヤリとなる内容。惜しむらくは本作が春ではなく秋の公開になってしまったことでしょうか。今の時期であればアースも登場し、ヒーリングならではの映画をやっていたかと思うと少々時期を逸している感は否めません。次の映画はGoGo登場と斜め上の展開で本編終了後のエピローグ的な物語になるのか、お祭りの方向に持っていくのか、楽しみなところ。
プリキュア映画はすでに30作近いんですが、70分という制約の中でも割と色んなものが作れます。例えば前作のトゥインクル映画はララを中心にしたしっとりとした作品でした。ゲスト出演作品としてはハピネス映画のつむぎはとても思い入れのあるキャラで内容も密度が濃かったですね。異色なところではCG作品もありました。
今回の映画もよくよく考えてみれば舞台は近所。ある意味小さな事件です。でもスケール感は出せているし、ループものの味も出せている。余計な要素を省いているのでオールスター系にありがちな散漫な印象もない。ただでさえ登場人物が多いオールスター系でゲストにもスポットを当ててしまうとどうしても話が窮屈になるので、今回のように敵側の事情をスポイルして簡潔にしたのは正解だったと思います。
上手く絞ればゲストの奥深い話ができるし、プリキュアがヒーローする話もできる。様々な可能性を70分で作り上げる。そういうとこもプリキュア映画の醍醐味。
そういうわけスッキリしたヒーロー映画を楽しみつつ、本編はだんだんと佳境に。プリキュアとして戦うもの、守るものが次第に色濃くなっていきそうです。
第30話「キャラがバラバラ?動物園の休日」
○今週の出来事
①GoTo動物園
動物園を訪れるのどか一行。
トラを見てテンションが上がるニャトラン。身内意識があるらしい。トラと猫って仲間だっけ?とひなた。そもそもヒーリングアニマルと普通の動物って仲間なの? 同族のラビリンからもツッコミが入ります。
ひなたの無知を笑う少年。したり顔で解説。でもたぶんトラは猫と一緒にするなって言うと思うんだよな。猫も同じ気持ちだと思うけど。ちなみに彼女達の目の前にいるのはアムールトラ。トラの中でも大型。冊子を持ったちゆはフムフムと感心。のどかは物知りな少年に感心。トラ好きなの?とアスミ。トラ可愛いねとひなた。少年は感想がバラバラなことを面白がります。
一見さんなのどか達に少年が案内してやると豪語。見て回るだけなら案内もなにもねーだろ。
映画宣伝仕様OPその2。いよいよ来週。鬼滅で人多そうだから平日に見に行こうと思います。
ここの動物園は世界の地域別にゾーンが分かれている。で、どの動物見たいの? そう少年が問いかけるとすぐには答えが出ない4人。
そういえば1人で来ているの? ふと疑問に思うちゆ。父親と。言っているそばからやってきます。円山先生。あーー、こんな人いたかも。忘れかけてた。似てないと直球なひなた。歳取れば似てくると思うぞ。初対面なのでアスミは自己紹介。話を戻して、孝太少年は地図を出しながら次のスポットを訊ねます。「う~ん…」
「キリン!絶対キリン!」
「私はハシビロコウが見たいわ」
「動物と触れ合える場所に行ってみたいなぁ」
「私はどこでも構いません」
お前ら人の話聞けよ。協調性ないって通信簿で書かれてない? もう自由行動でいいだろ。端から順番に行こう、と円山先生。順路通りでいいんじゃないですかね。
お姉さん達キャラバラバラじゃない?と感想を漏らす孝太。話すこととか雰囲気とか。よく仲良くできるよね。傍から見ると共通点がありませんが彼女らはプリ活仲間で何度も死線をくぐり抜けた戦友。バラバラに見えるというのは一面的な見方に過ぎません。
呆れ気味に話す孝太を注意する円山先生。のどか達を擁護しながら実は友達とケンカしたんだと説明します。ほんとはその家族と動物園に来る予定だった。別にいいよ、あんなやつ!とムキになる孝太。嫌いなの?とアスミが訊ねると「面倒くさい」「友達いらねぇ」とますますムキになります。
最初のスポットはキリン。
長っ!と感心するひなたに、首長いよねと相槌を打つのどか。違う違うまつげ。めちゃめちゃ長くて羨ましいと写真を撮ります。そっちかよ。すかさずまつげの役割を説明する孝太。愛らしい姿がキュート。
お次はハシビロコウ。
こいつ身体のバランスおかしいよな。「かっこいい!」。ちゆさんのストライクゾーンわかんねぇ。のどかとひなたは何か話しそうな顔してるよねと勝手に吹き替えます。お饅頭好きなのですか? マジレスウケる。孝太君はちょっとネットに毒されてると思う。匿名掲示板に書き込んでそう。ネットリテラシー教育ちゃんとした方が良いと思うぞ、円山先生。
ふれあいコーナー。
うさぎを飼ってる人曰く懐かないらしいですね。すげー無愛想で餌よこせって感じで籠叩いたり。見た目でそのイメージ無いけど。ハロー効果強い。
ヤギでけぇ。正直腰の高さよりも大きい動物は本能的に威圧感覚える。
意見がバラバラな割に行く先々で全部楽しむ4人。円山先生は改めて彼女達の仲良さを息子に説明します。自分の経験とのギャップに戸惑う孝太。
アジトでは業務報告会。
メガパーツの実験で結果が出てきているとグアイワル。ダルイゼンも同様。部下たちの報告に満足げなキングビョーゲン。特にダルイゼンを気に入ります。一番進歩的な技術開発してますからね。
これにて報告会は終了。全く相手にされず肩を落とすシンドイーネ。グアイワルの揶揄も今回は正鵠を射ています。上司の期待はさておき、メガパーツの収集に出るダルイゼン。なんだかんだ言って仕事熱心。
②相性ばっちり だけどバラバラ
ケープハイラックス。初耳。うさぎでもネズミでもないちょっと珍しい動物。イワダヌキ科らしい。おしくら饅頭するように密着して動きません。餌やりのときは動くと得意げに話す孝太。
と、そこに例のケンカ相手が登場。ひと目見て察する一同。まずは親同士が挨拶して話しのキッカケを…「別に仲良くしてねーし!」台無しに。「僕らもう友達やめたんです」。掲示板で最後までレスした方が勝ちみたいなケンカしてそう。
ケンカの理由はトラ派とライオン派の派閥争い。お互い推しの方が強い!と一歩も譲りません。こういうの見て思うんですけど、男って強さランキングするよね。女性の知り合いいないんでそういう話しするのかわからないけど、男って基本的に強さランキングすると思うんだよね。アニメでも漫画でも車でもスポーツでも何でもいいんだけど、強さランキングを話題にできるし盛り上がれる。たぶんこれ男の特性だと思ってるんだけど、どうなんでしょう。
というわけでしょーもないレスバを始める2人。これどうすんだよ…?な顔の3人。
レスバを打ち切って次行こうぜ!と言い出す孝太。チラッ。しょうがないのでコミュ力最強ののどかが相手してあげます。
昼食。
のどかはハンバーグセット。ちゆはピザ。ひなたはオムライス。アスミは特大ハンバーガー。君は居候三杯目にはそっと出しって言葉覚えた方がいいぞ。てかそれだけ大きいハンバーガーって手づかみ食べるの? 箸かフォークで階層ごとに食べた方が楽じゃね? ちなみにラビリン達は陰でピザの一切れを貰って食べています。何故かラテの世話を円山先生に丸投げ。
メニューもバラバラと呆れる孝太。いやそこは別にいいだろ。シェアできるし。案の定みんなでシェアし合います。キャラが違うからこそ自分とは違う視点やキッカケがあると孝太を諭す円山先生。この人いつカレー食べるんだろう。
功を焦るシンドイーネ。仕事サボっていたツケ。
生きてるって感じ、なダルイゼン。みなさんもうお分かり、ダルイゼンの口癖がのどかと同じなのはそういうこと。装飾品も一部共通点があります。今回はメガパーツの採取が目的なので普通にメガビョーゲンを召喚。
ダルイゼンの気配を感じ取りさらに焦るシンドイーネ。そして秘策を思いつきます。メガパーツでメガビョーゲンがパワーアップするなら……。
満腹で満足。次のオススメは? ここでお時間。前言を翻してそそくさと撤収。
発生場所に到着。今週もアース変身BGMを仲間外れにして変身。
動物園から避難する人々。息子を先に行かせると丸山先生は避難誘導へ。
逃げている途中で秀一が転んで倒れているのを発見。足が遅いから先に行けと言う秀一を無視して助け起こすと一緒に避難。緊急事態だし、何度も説教されたしで心を入れ替えた孝太は秀一に譲歩します。キャラが違うってのもアリなんじゃないか。でもトラの方が強ぇけどな。いやそれはねーわ。ワハハッ。ってな感じで強さランキングで子どもから大人まで盛り上がれる。精神構造一緒だからね。
誰が強いかじゃねぇ。自分が強くなきゃいけねぇんだよ!な世界で生きるプリキュア達。ノーマルメガビョーゲンでは時間稼ぎもできない。育つ前に倒されてしまう。そこで戦闘に割って入るダルイゼン。流石にこうなるとプリキュアも速攻はかけられなくなります。
ダルイゼンとグレースの一騎打ち。元気?と軽口を叩くダルイゼン。ママなんだからもう少しオギャってもいいのよ? 時間稼ぎはできたので目的どおりパーツを収集。
これ以上差をつけられてはたまらない。メガパーツを取り込むシンドイーネ。乱入してくるかと思いきや戦闘はすんなり決着。
おつかれ。戦利品を持って帰るダルイゼン。ドロップ周回みたいな軽さで戦闘するの草生える。
③逆転パワーアップ
秀一を見送ると父を待つ孝太。無事仲直りできてめで……シンドイーネ登場。このパターンか。
賭けには勝ったらしく見事パワーアップ。ナノビョーゲンを孝太に差し向けます。……そういえば今までナノビョーゲンって無機物や植物(のエレメント)に感染させていたけど直接動物に感染させられるほどの感染力は無かった、という解釈でいいのかな。メガビョーゲンの種は動物に感染していたけど、あれは育ったものだし。そう考えるとシンドイーネのパワーアップによって感染対象が増えたことになりますね。
息子のピンチに駆けつける円山先生。孝太を庇うと自らが感染者に。
④次回予告
進化には進化で殴る
○トピック
真逆のキャラでも相通じてる(初代歌詞並感)
個性違ってていいじゃない的お約束の裏で着々と進むビョーゲンズの進化。
感染対象が人にまで広がっているという、割とリアルな世界でも危機感のある展開。単純に敵が強くなるだけじゃなく、その結果直接的に被害を被る対象が増えていく。敵の侵食性が描かれるのはプリキュアでは珍しいですね。この辺は病気をモチーフにしているだけあってわかりやすく敵の脅威度が表現されています。ボスの力を借りずに自分たちで強くなっていく今回の幹部は非常に厄介。
この敵の進化・発展性に対してプリキュア側が如何にして対抗できるか、というのは新たな着眼点になります。敵は何かの価値観を否定しているわけではなく(思想戦を仕掛けているわけではない)、単純に力押しです。トゥインクル最終決戦の宇宙戦争みたいなものですね。多様性バンザイアタックかけて倒せる相手ではありません。これまでの敵と違うからこそプリキュアもまたこれまでと違った戦い方が必要になる。人間と病気の戦争。その鍵を握るのは。
①GoTo動物園
動物園を訪れるのどか一行。
トラを見てテンションが上がるニャトラン。身内意識があるらしい。トラと猫って仲間だっけ?とひなた。そもそもヒーリングアニマルと普通の動物って仲間なの? 同族のラビリンからもツッコミが入ります。
ひなたの無知を笑う少年。したり顔で解説。でもたぶんトラは猫と一緒にするなって言うと思うんだよな。猫も同じ気持ちだと思うけど。ちなみに彼女達の目の前にいるのはアムールトラ。トラの中でも大型。冊子を持ったちゆはフムフムと感心。のどかは物知りな少年に感心。トラ好きなの?とアスミ。トラ可愛いねとひなた。少年は感想がバラバラなことを面白がります。
一見さんなのどか達に少年が案内してやると豪語。見て回るだけなら案内もなにもねーだろ。
映画宣伝仕様OPその2。いよいよ来週。鬼滅で人多そうだから平日に見に行こうと思います。
ここの動物園は世界の地域別にゾーンが分かれている。で、どの動物見たいの? そう少年が問いかけるとすぐには答えが出ない4人。
そういえば1人で来ているの? ふと疑問に思うちゆ。父親と。言っているそばからやってきます。円山先生。あーー、こんな人いたかも。忘れかけてた。似てないと直球なひなた。歳取れば似てくると思うぞ。初対面なのでアスミは自己紹介。話を戻して、孝太少年は地図を出しながら次のスポットを訊ねます。「う~ん…」
「キリン!絶対キリン!」
「私はハシビロコウが見たいわ」
「動物と触れ合える場所に行ってみたいなぁ」
「私はどこでも構いません」
お前ら人の話聞けよ。協調性ないって通信簿で書かれてない? もう自由行動でいいだろ。端から順番に行こう、と円山先生。順路通りでいいんじゃないですかね。
お姉さん達キャラバラバラじゃない?と感想を漏らす孝太。話すこととか雰囲気とか。よく仲良くできるよね。傍から見ると共通点がありませんが彼女らはプリ活仲間で何度も死線をくぐり抜けた戦友。バラバラに見えるというのは一面的な見方に過ぎません。
呆れ気味に話す孝太を注意する円山先生。のどか達を擁護しながら実は友達とケンカしたんだと説明します。ほんとはその家族と動物園に来る予定だった。別にいいよ、あんなやつ!とムキになる孝太。嫌いなの?とアスミが訊ねると「面倒くさい」「友達いらねぇ」とますますムキになります。
最初のスポットはキリン。
長っ!と感心するひなたに、首長いよねと相槌を打つのどか。違う違うまつげ。めちゃめちゃ長くて羨ましいと写真を撮ります。そっちかよ。すかさずまつげの役割を説明する孝太。愛らしい姿がキュート。
お次はハシビロコウ。
こいつ身体のバランスおかしいよな。「かっこいい!」。ちゆさんのストライクゾーンわかんねぇ。のどかとひなたは何か話しそうな顔してるよねと勝手に吹き替えます。お饅頭好きなのですか? マジレスウケる。孝太君はちょっとネットに毒されてると思う。匿名掲示板に書き込んでそう。ネットリテラシー教育ちゃんとした方が良いと思うぞ、円山先生。
ふれあいコーナー。
うさぎを飼ってる人曰く懐かないらしいですね。すげー無愛想で餌よこせって感じで籠叩いたり。見た目でそのイメージ無いけど。ハロー効果強い。
ヤギでけぇ。正直腰の高さよりも大きい動物は本能的に威圧感覚える。
意見がバラバラな割に行く先々で全部楽しむ4人。円山先生は改めて彼女達の仲良さを息子に説明します。自分の経験とのギャップに戸惑う孝太。
アジトでは業務報告会。
メガパーツの実験で結果が出てきているとグアイワル。ダルイゼンも同様。部下たちの報告に満足げなキングビョーゲン。特にダルイゼンを気に入ります。一番進歩的な技術開発してますからね。
これにて報告会は終了。全く相手にされず肩を落とすシンドイーネ。グアイワルの揶揄も今回は正鵠を射ています。上司の期待はさておき、メガパーツの収集に出るダルイゼン。なんだかんだ言って仕事熱心。
②相性ばっちり だけどバラバラ
ケープハイラックス。初耳。うさぎでもネズミでもないちょっと珍しい動物。イワダヌキ科らしい。おしくら饅頭するように密着して動きません。餌やりのときは動くと得意げに話す孝太。
と、そこに例のケンカ相手が登場。ひと目見て察する一同。まずは親同士が挨拶して話しのキッカケを…「別に仲良くしてねーし!」台無しに。「僕らもう友達やめたんです」。掲示板で最後までレスした方が勝ちみたいなケンカしてそう。
ケンカの理由はトラ派とライオン派の派閥争い。お互い推しの方が強い!と一歩も譲りません。こういうの見て思うんですけど、男って強さランキングするよね。女性の知り合いいないんでそういう話しするのかわからないけど、男って基本的に強さランキングすると思うんだよね。アニメでも漫画でも車でもスポーツでも何でもいいんだけど、強さランキングを話題にできるし盛り上がれる。たぶんこれ男の特性だと思ってるんだけど、どうなんでしょう。
というわけでしょーもないレスバを始める2人。これどうすんだよ…?な顔の3人。
レスバを打ち切って次行こうぜ!と言い出す孝太。チラッ。しょうがないのでコミュ力最強ののどかが相手してあげます。
昼食。
のどかはハンバーグセット。ちゆはピザ。ひなたはオムライス。アスミは特大ハンバーガー。君は居候三杯目にはそっと出しって言葉覚えた方がいいぞ。てかそれだけ大きいハンバーガーって手づかみ食べるの? 箸かフォークで階層ごとに食べた方が楽じゃね? ちなみにラビリン達は陰でピザの一切れを貰って食べています。何故かラテの世話を円山先生に丸投げ。
メニューもバラバラと呆れる孝太。いやそこは別にいいだろ。シェアできるし。案の定みんなでシェアし合います。キャラが違うからこそ自分とは違う視点やキッカケがあると孝太を諭す円山先生。この人いつカレー食べるんだろう。
功を焦るシンドイーネ。仕事サボっていたツケ。
生きてるって感じ、なダルイゼン。みなさんもうお分かり、ダルイゼンの口癖がのどかと同じなのはそういうこと。装飾品も一部共通点があります。今回はメガパーツの採取が目的なので普通にメガビョーゲンを召喚。
ダルイゼンの気配を感じ取りさらに焦るシンドイーネ。そして秘策を思いつきます。メガパーツでメガビョーゲンがパワーアップするなら……。
満腹で満足。次のオススメは? ここでお時間。前言を翻してそそくさと撤収。
発生場所に到着。今週もアース変身BGMを仲間外れにして変身。
動物園から避難する人々。息子を先に行かせると丸山先生は避難誘導へ。
逃げている途中で秀一が転んで倒れているのを発見。足が遅いから先に行けと言う秀一を無視して助け起こすと一緒に避難。緊急事態だし、何度も説教されたしで心を入れ替えた孝太は秀一に譲歩します。キャラが違うってのもアリなんじゃないか。でもトラの方が強ぇけどな。いやそれはねーわ。ワハハッ。ってな感じで強さランキングで子どもから大人まで盛り上がれる。精神構造一緒だからね。
誰が強いかじゃねぇ。自分が強くなきゃいけねぇんだよ!な世界で生きるプリキュア達。ノーマルメガビョーゲンでは時間稼ぎもできない。育つ前に倒されてしまう。そこで戦闘に割って入るダルイゼン。流石にこうなるとプリキュアも速攻はかけられなくなります。
ダルイゼンとグレースの一騎打ち。元気?と軽口を叩くダルイゼン。ママなんだからもう少しオギャってもいいのよ? 時間稼ぎはできたので目的どおりパーツを収集。
これ以上差をつけられてはたまらない。メガパーツを取り込むシンドイーネ。乱入してくるかと思いきや戦闘はすんなり決着。
おつかれ。戦利品を持って帰るダルイゼン。ドロップ周回みたいな軽さで戦闘するの草生える。
③逆転パワーアップ
秀一を見送ると父を待つ孝太。無事仲直りできてめで……シンドイーネ登場。このパターンか。
賭けには勝ったらしく見事パワーアップ。ナノビョーゲンを孝太に差し向けます。……そういえば今までナノビョーゲンって無機物や植物(のエレメント)に感染させていたけど直接動物に感染させられるほどの感染力は無かった、という解釈でいいのかな。メガビョーゲンの種は動物に感染していたけど、あれは育ったものだし。そう考えるとシンドイーネのパワーアップによって感染対象が増えたことになりますね。
息子のピンチに駆けつける円山先生。孝太を庇うと自らが感染者に。
④次回予告
進化には進化で殴る
○トピック
真逆のキャラでも相通じてる(初代歌詞並感)
個性違ってていいじゃない的お約束の裏で着々と進むビョーゲンズの進化。
感染対象が人にまで広がっているという、割とリアルな世界でも危機感のある展開。単純に敵が強くなるだけじゃなく、その結果直接的に被害を被る対象が増えていく。敵の侵食性が描かれるのはプリキュアでは珍しいですね。この辺は病気をモチーフにしているだけあってわかりやすく敵の脅威度が表現されています。ボスの力を借りずに自分たちで強くなっていく今回の幹部は非常に厄介。
この敵の進化・発展性に対してプリキュア側が如何にして対抗できるか、というのは新たな着眼点になります。敵は何かの価値観を否定しているわけではなく(思想戦を仕掛けているわけではない)、単純に力押しです。トゥインクル最終決戦の宇宙戦争みたいなものですね。多様性バンザイアタックかけて倒せる相手ではありません。これまでの敵と違うからこそプリキュアもまたこれまでと違った戦い方が必要になる。人間と病気の戦争。その鍵を握るのは。
第29話「のどかのストレス?気分転換をさがせ♪」
○今週の出来事
①レベル上げ
早朝から準備万端なのどか。最近はこれが日課になっているらしく両親が心配。しかし本人はやる気に溢れすぎて話し終えるよりも先に家を飛び出していきます。両親はもちろんアスミも心配。
ところ変わって公園で演奏の練習をする女子生徒。走っていくのどかの姿に気づきます。今週は珍しくクラスメイトがゲスト。
映画宣伝仕様OP。延びに延びていた映画も今月末。桜が咲いてたり紫がいなかったりと時代を感じますね。
アジトではグアイワルの3秒クッキング。小汚い鍋に何かを入れると一口。「から~い!」。さらに追加するとまともにしゃべることすらできない辛さに。目の前で起こる珍事に呆れるダルイゼン。なんのことはない、メガパーツは入れれば入れるほどスーパー強くなる!と持論を再確認していたようです。進化志向のダルイゼンと強化志向のグアイワルって感じですかね。
妖精会議。
事情を聞いたニャトランは「いいことじゃねぇの?」と素直な感想。いや先週アレだったじゃん、病み上がりじゃん?と懸念するラビリン。前回のおさらいを兼ねて再確認。ビョーゲンズは生き物を宿主にして進化したもの。この流れだと最終決戦は人類皆感染展開が濃厚。のどかが宿主だったこともありショックだったのでは。
そのこととランニングに熱心なことと関係があるのでは? アスミが指摘。自分だったら落ち込んで走れないと話すペギタンとは対象的にニャトランは好戦的な意見。ストレスが溜まっていて発散のために走っているのでは? 的に当たる直前で急転回したな。なるほど。それで納得するラビリン。お前ら的にはそれが自然なのか?
会議の結果、走らずにストレスを解消できる方法を考えることに。
学校で大あくびをするのどか。
夜遅かったの? いや早かった。え、じゃあ昨日のドラマ見なかったの? めっちゃキュン展開だったんだよ!? ひなたが1人で盛り上がり始めるとその拍子にリコーダーを落としてしまいます。
男子生徒が拾って渡してくれたものの、廊下を塞ぐように歩くのやめてと言うだけ言って去っていきます。物怖じしない性格らしい。のどかに押されてしょんぼりしてるちゆ可愛い。ひなたは彼を知っているらしく「すいそうの王子様」と呼びます。
「水槽? 人魚?」。笑いをこらえるちゆ。画面の奥で一人芝居してるちゆは影が薄いんだか濃いんだかわかんねーな。彼は菅原有斗くん。吹奏楽部で有名な奏者だとひなたが話します。でもクールでストイックで部員からも怖がられている。
すると彼の支持者らしい先ほど公園に居た女子生徒が声をかけてきます。「ことえっち」「金森さん」。呼び方に脈絡なくて混乱する。金森ことえは吹奏楽部に所属するトランペッター。先週まで風邪で休んでいたけど最近復帰したようです。彼女もあくびを浮かべるとのどかに話しを振ります。どこかしら共通する2人。
浜辺。ペギタンがちゆの気分転換スポットを紹介。
「ペギタンのラップがみた~~い!」
と先日も叫んでいたらしい。流石脳筋、脈絡がない。スッキリするとまた走り出していきます。その話を聞いたニャトランは「なんだそりゃ!?」と仰天。気にしなくていいぞ。絶対意味ねーから。
「今では1秒に1枚ラップをかけられるペエ(ドヤァ)」
「ラップがちげぇ!」
アスミがおもむろに立ち上がったかと思うと
「YO!YO! ラテの寝顔は最高♪ 月の光は月光♪ どっちもすてきで結構♪ チェケラ!」
歌い終わるとおもむろに座ります。
「こういうのがラップだよ。古いけど」
もう誰も驚かないんだな、彼女の出オチに。
のどかが気分転換できるとは思えないと真っ当な返しをするラビリン。じゃあひなた流で。
アクセサリー作り。美容タイム。雑誌で情報収集。ニャトランとスキンシップ。黙々と実演するアスミ。なに、この子モデルか何か? てか君ら毎日こんなことして時間つぶしてるの? よくよく考えたら日中何してるのかわかんねーな。「ラテ様のお世話」だけだったからなぁ。この案も却下。
昼食。どでかい弁当箱を広げるのどか。いっぱい食べれば元気になるっていうでしょ? 限度があるだろ。
トランペットの音色が聞こえてきます。金森さん。少々拙い。が拍手。昼休みも練習とは感心。休んでいた分を取り戻したくて、と手短に答えると練習を再開。そこにパートリーダーの菅原くんがやってきて注意します。昼休みに庭で楽器を演奏するのは禁止されている。音楽室で練習すればいい。しかし遅れを感じている金森さんはみんなに混ざって練習することに尻込み。すると堅物そうに見えて意外と融通が効くのか、菅原くんは放課後に奥の庭で練習しても平気だからと言い残して去っていきます。
菅原くんの塩対応に不満げなひなた。金森さん的には頑張っている。演奏会に向けて高いレベルを目指していると競技者視点で答えるちゆ。頑張っている人って応援したくなると朗らかに話すのどかに、思わず笑みが溢れます。なお本人は抱え込んでいる模様。
気分転換スポットを探す妖精組。
本人とエンカウント。意を決すると直接訊ねます。気分転換に何をしたい? えっ? 話が見えない。
最近走りすぎ。少し控えて気分転換した方がいいと心配するラビリン達。それを聞いたちゆはのどかを問い詰めます。こういう話題はちゆが明るいので食いつきが激しい。お弁当が大きくなったのそれが理由?とひなたも。両サイドから問い詰められてタジタジになったのどかは単に鍛えたかっただけと答えます。
またトランペットの音色。
菅原くんが金森さんの演奏を指導しています。金森さんの焦りを的確に見抜く菅原くん。独りで頑張ってどうにかなるほど吹奏楽は甘くない。自分の気持ちを理解してくれたからか、素直に頷いて応える金森さん。大丈夫この子? 菅原くんのファンから靴箱に釘入れられたりとかしない?
2人の姿に感じるものがあるのどか。アスミの鋭い視線が向けられます。
練習に感心するちゆと、菅原くんへの評価を改めるひなた。その後ろでのどかは自分と金森さんが似ていると気づきます。と、そのタイミングで感染発生。
②身体を軽くする言葉
トランペットメガビョーゲンにパーツを大量投入。ホルンとかの違う楽器になってそう。
アース専用変身BGM「解せぬ」
現場に向かいながら何故か最大戦力であるはずのアースに避難誘導を任せるフォンテーヌ。新人いびりですか先輩。
その先輩は返り討ち。デカさに比例してパワーも強い。雨あられと弾が降ってくる中を駆けていくグレース。動いてれば閃くんじゃね? 血の巡りが良くなって思考が活発化するかも……ってそういう話じゃない。突破口を開こうと接近して弱点サー…はいダメ。遠距離攻撃は相殺されて通らない。中遠距離は弾丸の雨。接近するとパンチが飛んでくる。クソボスかよ。
でもアースが参戦すると一気に形勢逆転。ほらだから変な見栄はらずに新人に頼めば良かったのに。
アースは落ち着いた口調でグレースに問います。どうして焦る?
「だって、私がダルイゼンを作り出しちゃったから!」
罪悪感。それを打ち消すためにも自分がなんとかしなくちゃ。そんな彼女にテラビョーゲンを作りたいと思ったの?と質問を続けるアース。すかさず否定。そうとも。あなたはそんなこと望まない。金森さんの風邪と同じ。震える手を掴み取ると
「あなたのせいではありません」
これはのどかに対して、また視聴者に対してのセリフです。病気でみんなから遅れてしまう、病気で周囲に迷惑をかけてしまう、そういうことへの罪悪感や後ろめたさ。責任がないと分かっていても感じてしまう。アースが「あなたのせいではない」というのは彼女が最も中立的客観的な立場だからです。同情心で言っているのではなく論理的に責任はないとのどかの重しを取っています。アースは良いポジションを得たと思います。無知さと無垢さを上手く使い分けていますね。
話がついたので決着もつけます。
戦闘後、のどかの気持ちに気づけなかったことを詫びるラビリン。
焦るのどかは心配だけど、頑張るのどかは大好きとフォローも忘れないアスミ。いつの間にか会話術も上達。
頼ればいい。1人で抱え込んじゃうの禁止とちゆとひなたも相槌を打ちます。
音のエレメントからレアドロップ。これでコンプリート。……。特に何も起きません。
浄化されたトランペットを大事そうに抱える菅原くん。金森さんもにっこり。君ら真っ当に青春してるよな。
前の時間に戻すのどか。ちゆにランニングメニューを考えてもらいました。ひなたからもレシピをもらいトレーニング後のケアもバッチリ。のどかは友達に恵まれている。そう話す父に頷きます。そして今日からアスミがパートナーとなって一緒にランニング。
いつもの、でもちょっとだけいつもと違うのどかの1日が始まります。
③次回予告
シンドイーネさんそろそろ仕事しないと席なくなりそう。
○トピック
アスミの奇行が奇行に見えなくなってきた件。
のどかの重責感を解くためのエピソード。
上述したようにこれは病気をした人が往々にして抱く後ろめたさやその反動による責任感や焦りにスポットを当てたエピソードでもあります。これの本質は何かというと孤独感です。
自然災害は良くも悪くも一体感・共感を得られるので元々の心理的ストレスが低く、また相談できる相手も多いので意外と当事者はケロッとしています(震災経験者談)。むしろ直接被災していない人が不安を感じる場合の方が厄介だったりします。おそらく不安を1人で抱え込んじゃうからなんだと思いますが。病気はランダム的に罹ってしまうので状況的にマイノリティになりがちで、場合によっては本人に責任がなくても責められることもあります。最近よく起きているのでみんな知っていると思いますが。
根っこが孤独感にあるので焦んなくていいよと言うだけでは解決しません。逆に突き放されたように感じて孤独感を強めてしまう可能性もあります。だから作中で2組出して補強しています。
菅原くんは一見するとそっけない態度ですが金森さんに理解を示し付きっきりで指導しています。元々彼を(恋愛感情があるかは別として)好意的に見ていた彼女はより親しみを感じたでしょう。1人で抱え込んでも埒が明くわけではないと気づいたはずです。のどかも同じように重荷を友達に持ってもらい負担を軽くしています。
どちらにも共通するのは一緒に行動してくれる信頼できる相手の存在です。口だけ「いいよいいよ」って言うだけの人じゃなくて実際に手を動かしてくれる人。病気の当事者だけではどうにもならない部分もありますが、さりとて自分から打ち明ける態度も必要。水心あれば魚心。孤独な人って自分から人を拒絶している傾向が強いですからね。人に甘えることは必ずしも自分を弱くするわけではありません。適度にお互いの期待に応えることが大事。当たり前のことなんだけどこのバランスが意外と難しい。
敵の正体が判明し、不思議アイテムもコンプリートしたのでそろそろ一山ありそうな予感。
①レベル上げ
早朝から準備万端なのどか。最近はこれが日課になっているらしく両親が心配。しかし本人はやる気に溢れすぎて話し終えるよりも先に家を飛び出していきます。両親はもちろんアスミも心配。
ところ変わって公園で演奏の練習をする女子生徒。走っていくのどかの姿に気づきます。今週は珍しくクラスメイトがゲスト。
映画宣伝仕様OP。延びに延びていた映画も今月末。桜が咲いてたり紫がいなかったりと時代を感じますね。
アジトではグアイワルの3秒クッキング。小汚い鍋に何かを入れると一口。「から~い!」。さらに追加するとまともにしゃべることすらできない辛さに。目の前で起こる珍事に呆れるダルイゼン。なんのことはない、メガパーツは入れれば入れるほどスーパー強くなる!と持論を再確認していたようです。進化志向のダルイゼンと強化志向のグアイワルって感じですかね。
妖精会議。
事情を聞いたニャトランは「いいことじゃねぇの?」と素直な感想。いや先週アレだったじゃん、病み上がりじゃん?と懸念するラビリン。前回のおさらいを兼ねて再確認。ビョーゲンズは生き物を宿主にして進化したもの。この流れだと最終決戦は人類皆感染展開が濃厚。のどかが宿主だったこともありショックだったのでは。
そのこととランニングに熱心なことと関係があるのでは? アスミが指摘。自分だったら落ち込んで走れないと話すペギタンとは対象的にニャトランは好戦的な意見。ストレスが溜まっていて発散のために走っているのでは? 的に当たる直前で急転回したな。なるほど。それで納得するラビリン。お前ら的にはそれが自然なのか?
会議の結果、走らずにストレスを解消できる方法を考えることに。
学校で大あくびをするのどか。
夜遅かったの? いや早かった。え、じゃあ昨日のドラマ見なかったの? めっちゃキュン展開だったんだよ!? ひなたが1人で盛り上がり始めるとその拍子にリコーダーを落としてしまいます。
男子生徒が拾って渡してくれたものの、廊下を塞ぐように歩くのやめてと言うだけ言って去っていきます。物怖じしない性格らしい。のどかに押されてしょんぼりしてるちゆ可愛い。ひなたは彼を知っているらしく「すいそうの王子様」と呼びます。
「水槽? 人魚?」。笑いをこらえるちゆ。画面の奥で一人芝居してるちゆは影が薄いんだか濃いんだかわかんねーな。彼は菅原有斗くん。吹奏楽部で有名な奏者だとひなたが話します。でもクールでストイックで部員からも怖がられている。
すると彼の支持者らしい先ほど公園に居た女子生徒が声をかけてきます。「ことえっち」「金森さん」。呼び方に脈絡なくて混乱する。金森ことえは吹奏楽部に所属するトランペッター。先週まで風邪で休んでいたけど最近復帰したようです。彼女もあくびを浮かべるとのどかに話しを振ります。どこかしら共通する2人。
浜辺。ペギタンがちゆの気分転換スポットを紹介。
「ペギタンのラップがみた~~い!」
と先日も叫んでいたらしい。流石脳筋、脈絡がない。スッキリするとまた走り出していきます。その話を聞いたニャトランは「なんだそりゃ!?」と仰天。気にしなくていいぞ。絶対意味ねーから。
「今では1秒に1枚ラップをかけられるペエ(ドヤァ)」
「ラップがちげぇ!」
アスミがおもむろに立ち上がったかと思うと
「YO!YO! ラテの寝顔は最高♪ 月の光は月光♪ どっちもすてきで結構♪ チェケラ!」
歌い終わるとおもむろに座ります。
「こういうのがラップだよ。古いけど」
もう誰も驚かないんだな、彼女の出オチに。
のどかが気分転換できるとは思えないと真っ当な返しをするラビリン。じゃあひなた流で。
アクセサリー作り。美容タイム。雑誌で情報収集。ニャトランとスキンシップ。黙々と実演するアスミ。なに、この子モデルか何か? てか君ら毎日こんなことして時間つぶしてるの? よくよく考えたら日中何してるのかわかんねーな。「ラテ様のお世話」だけだったからなぁ。この案も却下。
昼食。どでかい弁当箱を広げるのどか。いっぱい食べれば元気になるっていうでしょ? 限度があるだろ。
トランペットの音色が聞こえてきます。金森さん。少々拙い。が拍手。昼休みも練習とは感心。休んでいた分を取り戻したくて、と手短に答えると練習を再開。そこにパートリーダーの菅原くんがやってきて注意します。昼休みに庭で楽器を演奏するのは禁止されている。音楽室で練習すればいい。しかし遅れを感じている金森さんはみんなに混ざって練習することに尻込み。すると堅物そうに見えて意外と融通が効くのか、菅原くんは放課後に奥の庭で練習しても平気だからと言い残して去っていきます。
菅原くんの塩対応に不満げなひなた。金森さん的には頑張っている。演奏会に向けて高いレベルを目指していると競技者視点で答えるちゆ。頑張っている人って応援したくなると朗らかに話すのどかに、思わず笑みが溢れます。なお本人は抱え込んでいる模様。
気分転換スポットを探す妖精組。
本人とエンカウント。意を決すると直接訊ねます。気分転換に何をしたい? えっ? 話が見えない。
最近走りすぎ。少し控えて気分転換した方がいいと心配するラビリン達。それを聞いたちゆはのどかを問い詰めます。こういう話題はちゆが明るいので食いつきが激しい。お弁当が大きくなったのそれが理由?とひなたも。両サイドから問い詰められてタジタジになったのどかは単に鍛えたかっただけと答えます。
またトランペットの音色。
菅原くんが金森さんの演奏を指導しています。金森さんの焦りを的確に見抜く菅原くん。独りで頑張ってどうにかなるほど吹奏楽は甘くない。自分の気持ちを理解してくれたからか、素直に頷いて応える金森さん。大丈夫この子? 菅原くんのファンから靴箱に釘入れられたりとかしない?
2人の姿に感じるものがあるのどか。アスミの鋭い視線が向けられます。
練習に感心するちゆと、菅原くんへの評価を改めるひなた。その後ろでのどかは自分と金森さんが似ていると気づきます。と、そのタイミングで感染発生。
②身体を軽くする言葉
トランペットメガビョーゲンにパーツを大量投入。ホルンとかの違う楽器になってそう。
アース専用変身BGM「解せぬ」
現場に向かいながら何故か最大戦力であるはずのアースに避難誘導を任せるフォンテーヌ。新人いびりですか先輩。
その先輩は返り討ち。デカさに比例してパワーも強い。雨あられと弾が降ってくる中を駆けていくグレース。動いてれば閃くんじゃね? 血の巡りが良くなって思考が活発化するかも……ってそういう話じゃない。突破口を開こうと接近して弱点サー…はいダメ。遠距離攻撃は相殺されて通らない。中遠距離は弾丸の雨。接近するとパンチが飛んでくる。クソボスかよ。
でもアースが参戦すると一気に形勢逆転。ほらだから変な見栄はらずに新人に頼めば良かったのに。
アースは落ち着いた口調でグレースに問います。どうして焦る?
「だって、私がダルイゼンを作り出しちゃったから!」
罪悪感。それを打ち消すためにも自分がなんとかしなくちゃ。そんな彼女にテラビョーゲンを作りたいと思ったの?と質問を続けるアース。すかさず否定。そうとも。あなたはそんなこと望まない。金森さんの風邪と同じ。震える手を掴み取ると
「あなたのせいではありません」
これはのどかに対して、また視聴者に対してのセリフです。病気でみんなから遅れてしまう、病気で周囲に迷惑をかけてしまう、そういうことへの罪悪感や後ろめたさ。責任がないと分かっていても感じてしまう。アースが「あなたのせいではない」というのは彼女が最も中立的客観的な立場だからです。同情心で言っているのではなく論理的に責任はないとのどかの重しを取っています。アースは良いポジションを得たと思います。無知さと無垢さを上手く使い分けていますね。
話がついたので決着もつけます。
戦闘後、のどかの気持ちに気づけなかったことを詫びるラビリン。
焦るのどかは心配だけど、頑張るのどかは大好きとフォローも忘れないアスミ。いつの間にか会話術も上達。
頼ればいい。1人で抱え込んじゃうの禁止とちゆとひなたも相槌を打ちます。
音のエレメントからレアドロップ。これでコンプリート。……。特に何も起きません。
浄化されたトランペットを大事そうに抱える菅原くん。金森さんもにっこり。君ら真っ当に青春してるよな。
前の時間に戻すのどか。ちゆにランニングメニューを考えてもらいました。ひなたからもレシピをもらいトレーニング後のケアもバッチリ。のどかは友達に恵まれている。そう話す父に頷きます。そして今日からアスミがパートナーとなって一緒にランニング。
いつもの、でもちょっとだけいつもと違うのどかの1日が始まります。
③次回予告
シンドイーネさんそろそろ仕事しないと席なくなりそう。
○トピック
アスミの奇行が奇行に見えなくなってきた件。
のどかの重責感を解くためのエピソード。
上述したようにこれは病気をした人が往々にして抱く後ろめたさやその反動による責任感や焦りにスポットを当てたエピソードでもあります。これの本質は何かというと孤独感です。
自然災害は良くも悪くも一体感・共感を得られるので元々の心理的ストレスが低く、また相談できる相手も多いので意外と当事者はケロッとしています(震災経験者談)。むしろ直接被災していない人が不安を感じる場合の方が厄介だったりします。おそらく不安を1人で抱え込んじゃうからなんだと思いますが。病気はランダム的に罹ってしまうので状況的にマイノリティになりがちで、場合によっては本人に責任がなくても責められることもあります。最近よく起きているのでみんな知っていると思いますが。
根っこが孤独感にあるので焦んなくていいよと言うだけでは解決しません。逆に突き放されたように感じて孤独感を強めてしまう可能性もあります。だから作中で2組出して補強しています。
菅原くんは一見するとそっけない態度ですが金森さんに理解を示し付きっきりで指導しています。元々彼を(恋愛感情があるかは別として)好意的に見ていた彼女はより親しみを感じたでしょう。1人で抱え込んでも埒が明くわけではないと気づいたはずです。のどかも同じように重荷を友達に持ってもらい負担を軽くしています。
どちらにも共通するのは一緒に行動してくれる信頼できる相手の存在です。口だけ「いいよいいよ」って言うだけの人じゃなくて実際に手を動かしてくれる人。病気の当事者だけではどうにもならない部分もありますが、さりとて自分から打ち明ける態度も必要。水心あれば魚心。孤独な人って自分から人を拒絶している傾向が強いですからね。人に甘えることは必ずしも自分を弱くするわけではありません。適度にお互いの期待に応えることが大事。当たり前のことなんだけどこのバランスが意外と難しい。
敵の正体が判明し、不思議アイテムもコンプリートしたのでそろそろ一山ありそうな予感。
第28話「苦しみの再来!?ダルイゼン、あなたは」
○今週の出来事
①急変
メガパーツがグレースに埋め込まれると変身が解除。ダルイゼンの話しぶりからすると熟成するまで取り憑くらしい。フォンテーヌ達が駆けつけるも時既に遅し。話し終えたダルイゼンはあっさりと姿を消します。
短く浅く息をするのどか。車に乗せ病院に向かう準備を整えます。アスミとラテはちゆが預かることに。内心の動揺を抑えながら再発でなければいいのだがと話す父。前の病気のときと様子が似ている。原因不明の病気。治った理由もわからない。あんなのはもう二度とごめんだ。落ち着いた口調ながらも理不尽に憤る両親。
見送った後、メガパーツのせいって言わなくてよかったの?と口火を切るひなた。ペギタンとニャトランがすぐに否定。得体のしれない怪物のせいと聞いたら余計に心配する。知ったところで治せるわけでもない。残った彼女達も無力。
アジトでは久しぶりに首領が顔を出したと思ったらダルイゼンに小言を言い始めます。最近サボってない? お前ほどじゃない。実験をしていると答えるダルイゼン。俺達みたいなテラビョーゲンがもっといれば人手が増える。幹部はテラなのか。普段はやる気のないダルイゼンにしては珍しい態度。どういう風の吹き回しだと訊ねる同僚達に気まぐれだと返します。
翌日ものどかは意識不明。医者が両親を呼びます。
決定的な異常は見つからなかった。疑念が確信に変わります。再発。苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる両親。つまり手立てがない。彼らを支えるように医者が諦めないでくださいと声をかけます。言われるまでもない。前だって治った。今度だって…!祈るように手を握る母。
こっそりついてきたラビリンが病床ののどかに寄り添います。
同じ頃、お通夜ムードの一同。こちらを気遣うめいさんに感謝しつつ、彼女が離れると疑問を口にするちゆ。
「のどかが前に罹っていた病気もメガパーツのせいだったのかしら?」
その発想はなかった。この手の話って敵の発生とプリキュアの発生がほぼ同時ってパターンなんでてっきりのどかとは別件かと思っていましたが、ちゆの推測の方が蓋然性が高い。裏付けるように可能性はあると頷くペギタン。テアティーヌが健在だった頃もメガビョーゲンを完全に浄化できていたわけではない。初期段階で浄化できないまま育って進化する個体も時々いる。それ先に言えよ。かなり情報が開示されてきました。
のどかの病気がメガビョーゲン由来だと聞くとハピネスチャージのつむぎが連想されますね。とはいえ、メガビョーゲンが自然発生的なもので架空の意思を持った病気の線も捨てきれない。いや、何を問題にしているのかというと、病気の原因が架空の、それも敵が原因でしたってなるとそいつ倒しちゃえば解決じゃんってなって病気そのものが軽くなっちゃうんですね。つむぎは敵を倒して完治したけど、現実で同じように苦しむ人々には何の救いもないよねっていう話になるので原因=敵の構図は安易になりかねません。勿論のどかは長年闘病生活を送っていたのでそう単純な話ではないんですが、ここはデリケートなところですね。
進化したメガビョーゲン、それがキングビョーゲンや幹部達。キングビョーゲンも元はメガビョーゲンなのか。キングが元凶というわけではない……そうするとやはりメガビョーゲン自体は自然発生的なもの、この世界では誰もが罹りうるものとしておくのが現時点ではベターでしょうか。
話を聞いて頭を抱えるひなた。何がどうなったらああなっちゃうわけ!? 確かに。その辺りはボク達にもまだわからない。ヒーリングアニマル界でも解明は進んでいないようです。それを聞いて益々怖がるひなた。原因がわからない(仕組みがわからない)って人から思考力奪うよね。人間って意味付け的動物だからそれができないと処理できなくて混乱する。
ここで案じていても仕方ない。…と思ったのかアスミは立ち上がるとのどかの見舞いに行くと言います。邪魔では? でも皆さんも不安で心配なのですよね? 率直に切り返すアスミ。去年のユニと同じように第三者的視点を持っているのがアスミの強み。それに結局この場合のどかが、というよりそれを心配して不安になるひなた達のメンタルも削られるのでそのケアも必要。ラビリンも付きっきりで危ないかもしれない。
案の定落ち込むラビリン。
こうなってしまったのは自分がのどかをパートナーに選んでしまったから。危険は承知していたもののいざそうなると後悔とすまなさで涙が溢れます。意識を取り戻したのどかはラビリンを慰めます。
「前はね、原因がわからないままずっとずっと苦しいのが続いて…身体も心も不安で辛いままだったけど今はビョーゲンズのせいだって知ってるもん」
「身体はやっぱり辛いけど…でもね、心は頑張れる。だってねラビリンがいてくれるもん」
メンタル強ぇな、この主人公。前の方がずっとキツかった。今は戦う力を貰って毎朝ランニングもしている。やはりのどかは病気を根にしているキャラクターです。病気は理不尽感が強い。災害やパンデミックみたいな大集団で同じ目に遭うならまだしも個人で病気になるとなんで自分だけ?ってなるし、親もなんで自分の娘が?ってなる。しかもいつ完治するかもわからない。理不尽さと無力感が強くでる。病気が治った後ものどかがトレーニングを欠かさなかったのは自分なりの対抗手段だったのでしょう。内心またくるかもしれないと思っていたかもしれません。病気が治ったからハイ終わり、めでたしというわけにはいかない。
ラビリンと繋いだ手が突然光だします。と同時に苦しみだすのどか。
②病気の真相
病院を訪れる一行。のどかを探しているとラテが急に飛び出します。
ラテが向かった先で病室を発見。中に入ると謎の発光現象と苦しむのどかの姿が。事情を問うもラビリンにもわかりません。混乱する一同。その間ものどかは苦しみ続けます。とりあえずナースコール押したら?
この手は離さない!とラビリン。一旦放してナースコール押そう、な? しかし謎現象に対しては謎現象で挑む。ラテ曰くビョーゲンズが弱っているらしい。プリキュアの力が作用してメガパーツを追い出そうとしているのかもしれない。それを知ったひなた達はのどかを応援。
のどかとラビリンが踏ん張るとメガパーツが飛び出していきます。するとたちまちのどかは快復。ちっ(舌打ち)。意外とあっさりいったな。東堂いづみもそこまで鬼ではなかったか……と初見では思いましたが後述するように波乱な展開に。
安心したのもつかの間、メガパーツの処理が残っています。
ダルイゼンのもとに帰ってくるメガパーツ。
予想より早い。また未成熟なやつかと落胆しているとのどか達がやってきます。病み上がりで走って山登れるのどかさんパネェ。毎朝ランニングは伊達じゃない。
お披露目にはちょうどいい。のどかを触媒にしたメガビョーゲンがどんな進化をするのか。ダークプリキュア的な? 人の形をしたソレはダルイゼンの予想を裏切る姿に。
ケダリーと名乗るダルイゼンに似た少年。そーいえば予告こいつでした。そのまま仕事を始めるケダリー。こちらも変身。
一斉に飛びかかるも異様なほどの柔軟性で攻撃を全て回避するケダリー。新キャラ補正が切れたアースも苦戦。目の前の戦闘を見ながらダルイゼンの思考と記憶は遡っていきます。のどかを呼ぶ声。そしてキングビョーゲンの声。あ、そういうことか。これは全く予想してなかった。よくある同年代のライバル的なポジションなのかとばかり。一本取られた。
キングビョーゲンの呼びかけに応えるようにのどかから飛び出したソレは人の形をとりダルイゼンに。のどかの病気。突然の快復。ビョーゲンズの出現が一本の線に繋がっていきます。幼いのどかに取り憑いたのは例の種。
「そうか…そういうことか…!」
空気のエレメントを使ってケダリーを封じることに成功。トリプルチャージで一気にカタをつけます。あっけなく浄化されるダルイゼンの弟。役割的にはダルイゼン1人いれば十分だからね。
この勢いでダルイゼンも! しかしそこは幹部。地面を殴った衝撃でプリキュアを返り討ち。今回ケダリーもそうだけど地味に良い動きする。
倒れたグレースの前に立つダルイゼン。「思い出したよ」。警戒する彼女にそう切り出すと真実を告げます。
「俺を育てたのはキュアグレース、お前だって」
「メガビョーゲンの一部だった俺はお前の中で成長してこの姿になったのさ」
ここのグレースの表情いいですね。これだよ。こういうの待ってた。東堂いづみ良い仕事しますねぇ(掌返し)。
益々気に入った。また会おうぜ。そう言い残して去っていきます。
病院に戻ると快復したことを両親に伝えます。元気になったことを証明するように身体を動かすのどか。急な変化に医者もビックリ。
思わず娘を抱きしめる両親。快復はしたものの不安は消えません。今回はこれで済んだがまたいつか病に倒れるかもしれない。心配する両親にもしものときはまた戦うと答えるのどか。一緒に戦ってくれる友達もたくさんできた。病室の外から見守る友達にも応えます。
「何度倒れても私はもう負けない!」
「(ダルイゼンを育てたのが私なら……私がなんとかしなくちゃ…!)」
③次回予告
ペギタンの意図がまったくわからない。
○トピック
ダルイゼン「のどかママにバブみを感じる」
どうすんだよ、読めなくなっちゃったじゃないかよ! 東堂いづみ!
不覚にもこの展開は想像してなかったなぁ。いやー、お見事。これは俄然楽しみになってきました。
OPで示唆されていたようにダルイゼンがのどかと何らかの関係を持つことは予想していましたが、蓋を開けてみればママだったという。てっきりイースやトワイライトのような和解可能な同年代キャラか、(プリンセスの)クローズのようなライバルキャラといった程度の位置づけかと思っていたんですが、だいぶ複雑な関係になりました。前述の二者は和解か妥協で決着できるんですが、ラストでのどかが決意したように「自分の身から出た錆」「倒さなければ被害が広がってしまう」が合わさって殺意度が高い展開も想定されます。
最近のプリキュアは和解や折り合いが通例化していただけに、この展開は波乱を呼びそうです。これは本作だけでなく、プリキュアシリーズ全体としても大きな変化を生むかもしれません。
ということで、久しぶりの確認。この感想、常連しか読んでいないような気もしますが一応説明します。
この感想は個々のプリキュア作品をシリーズ全体の中で位置づけ、さらに個々の作品が全体の流れにどのように影響していくのかを見るのが一つのテーマです。
簡単に言うと今までこういう流れがあって、ヒーリングってこういう話になっていて、発展(あるいは分化)しているよねってことを確認していきます。これはプリキュアシリーズを一本の長編として見立てているからです。
で、昨今の流れで言うとプリキュアはプリンセス以降正義の味方、人助けを使命とすることを辞めています。誰かを救う気が無い。女子中学生がなんでそんな犠牲的なことしなきゃなんないの?ってわけです。それ以前が自己犠牲的だったのでその反動ですね。では、正義の味方をやらないとして何をするのか。概ね2つに大別されます。
①何もしない。あるがままの成長を描く(魔法つかい、トゥインクル)
②趣味に生きる(キラキラ、HUG)
子ども達の自然な成長を描くか、ある程度目的を持った成長を描くかに枝分かれしています。魔法つかい、キラキラ、HUG、トゥインクルの順で放送されているので最近は行ったり来たりしていました。細かいことを言うとその中でも変遷はあるんですが自由か、趣味かの土台は変わっていません。
初代からの流れで言うと侵略者に対して生存のための戦いをしていたのがシリーズ初期。人を救済するために戦っていたのが中期。自分のために戦っているのが後期(現在)。後期に至っては戦う必要性はほとんどありません。変身アニメだから戦うけど物語の本質的には戦闘が無くても成立します。
この流れを大きく変えるのが本作です。
ヒーリングは戦うことが明確化されています。戦わないと侵略され、のどかのようにビョーゲンズに蝕まれる。今回開示されたようにプリキュアとして戦う前からビョーゲンズは日常に潜んでいたことが判明しています。のどかは図らずも2度戦っているわけですね。本作は病との戦いを個人でもプリキュアでもやっていることになります。
本作はシリーズ初期のような自衛的、日常を守るために戦う動機づけがなされていますが、「病」をテーマとすることでより日常と連続性を持った物語になっています。これは今までのシリーズと一線を画します。闇とか滅びとかの抽象的な外敵ではないし、宇宙人でもないし、心の闇と戦うわけでもありません。身近に存在する病気が敵です。
プリキュアとして戦うこと。それが他の誰かではない自分であること。戦うことが自分のためであること。そしてそれが誰かのためでもあること。それらが「病」との戦いに集約されている。戦わなければいけない。安易な妥協もできない。敵は日常に存在し続ける。日常と非日常、戦う(倒す)ことと助けること、これらの境界が限りなく曖昧に、重なっていく。このシビアさ、現実感、女子中学生と変身バトルを一本化する提示は興味深い。見ているこっちがヒヤヒヤしますがだからこそプリキュアが挑むに相応しい。
先に書いたように戦いや救済から遠ざかって数年経ちますがここ最近は大きな変化が無く足踏みしていた印象もありました。上記①②以外の方向性をプリキュアは打ち出せるのか? そこが近年の注目点でした。ヒーリングはそこに一石を投じるかもしれません。
いいですね、テンション上がります。プリキュアは試行錯誤を繰り返しながらも常に前に進む物語であって欲しい、そう思ってきたし、そうしてきた物語です。その試行錯誤は人の苦楽――戦い、愛、救済、自己実現――に向き合ってきた数でもあります。その一つ一つの積み重ね、長さがプリキュアシリーズの真髄です。私が一本の長編として見るのもこの礎があるからです。
ヒーリングもまたこの長い道程の先を示す物語になりそうです。
①急変
メガパーツがグレースに埋め込まれると変身が解除。ダルイゼンの話しぶりからすると熟成するまで取り憑くらしい。フォンテーヌ達が駆けつけるも時既に遅し。話し終えたダルイゼンはあっさりと姿を消します。
短く浅く息をするのどか。車に乗せ病院に向かう準備を整えます。アスミとラテはちゆが預かることに。内心の動揺を抑えながら再発でなければいいのだがと話す父。前の病気のときと様子が似ている。原因不明の病気。治った理由もわからない。あんなのはもう二度とごめんだ。落ち着いた口調ながらも理不尽に憤る両親。
見送った後、メガパーツのせいって言わなくてよかったの?と口火を切るひなた。ペギタンとニャトランがすぐに否定。得体のしれない怪物のせいと聞いたら余計に心配する。知ったところで治せるわけでもない。残った彼女達も無力。
アジトでは久しぶりに首領が顔を出したと思ったらダルイゼンに小言を言い始めます。最近サボってない? お前ほどじゃない。実験をしていると答えるダルイゼン。俺達みたいなテラビョーゲンがもっといれば人手が増える。幹部はテラなのか。普段はやる気のないダルイゼンにしては珍しい態度。どういう風の吹き回しだと訊ねる同僚達に気まぐれだと返します。
翌日ものどかは意識不明。医者が両親を呼びます。
決定的な異常は見つからなかった。疑念が確信に変わります。再発。苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる両親。つまり手立てがない。彼らを支えるように医者が諦めないでくださいと声をかけます。言われるまでもない。前だって治った。今度だって…!祈るように手を握る母。
こっそりついてきたラビリンが病床ののどかに寄り添います。
同じ頃、お通夜ムードの一同。こちらを気遣うめいさんに感謝しつつ、彼女が離れると疑問を口にするちゆ。
「のどかが前に罹っていた病気もメガパーツのせいだったのかしら?」
その発想はなかった。この手の話って敵の発生とプリキュアの発生がほぼ同時ってパターンなんでてっきりのどかとは別件かと思っていましたが、ちゆの推測の方が蓋然性が高い。裏付けるように可能性はあると頷くペギタン。テアティーヌが健在だった頃もメガビョーゲンを完全に浄化できていたわけではない。初期段階で浄化できないまま育って進化する個体も時々いる。それ先に言えよ。かなり情報が開示されてきました。
のどかの病気がメガビョーゲン由来だと聞くとハピネスチャージのつむぎが連想されますね。とはいえ、メガビョーゲンが自然発生的なもので架空の意思を持った病気の線も捨てきれない。いや、何を問題にしているのかというと、病気の原因が架空の、それも敵が原因でしたってなるとそいつ倒しちゃえば解決じゃんってなって病気そのものが軽くなっちゃうんですね。つむぎは敵を倒して完治したけど、現実で同じように苦しむ人々には何の救いもないよねっていう話になるので原因=敵の構図は安易になりかねません。勿論のどかは長年闘病生活を送っていたのでそう単純な話ではないんですが、ここはデリケートなところですね。
進化したメガビョーゲン、それがキングビョーゲンや幹部達。キングビョーゲンも元はメガビョーゲンなのか。キングが元凶というわけではない……そうするとやはりメガビョーゲン自体は自然発生的なもの、この世界では誰もが罹りうるものとしておくのが現時点ではベターでしょうか。
話を聞いて頭を抱えるひなた。何がどうなったらああなっちゃうわけ!? 確かに。その辺りはボク達にもまだわからない。ヒーリングアニマル界でも解明は進んでいないようです。それを聞いて益々怖がるひなた。原因がわからない(仕組みがわからない)って人から思考力奪うよね。人間って意味付け的動物だからそれができないと処理できなくて混乱する。
ここで案じていても仕方ない。…と思ったのかアスミは立ち上がるとのどかの見舞いに行くと言います。邪魔では? でも皆さんも不安で心配なのですよね? 率直に切り返すアスミ。去年のユニと同じように第三者的視点を持っているのがアスミの強み。それに結局この場合のどかが、というよりそれを心配して不安になるひなた達のメンタルも削られるのでそのケアも必要。ラビリンも付きっきりで危ないかもしれない。
案の定落ち込むラビリン。
こうなってしまったのは自分がのどかをパートナーに選んでしまったから。危険は承知していたもののいざそうなると後悔とすまなさで涙が溢れます。意識を取り戻したのどかはラビリンを慰めます。
「前はね、原因がわからないままずっとずっと苦しいのが続いて…身体も心も不安で辛いままだったけど今はビョーゲンズのせいだって知ってるもん」
「身体はやっぱり辛いけど…でもね、心は頑張れる。だってねラビリンがいてくれるもん」
メンタル強ぇな、この主人公。前の方がずっとキツかった。今は戦う力を貰って毎朝ランニングもしている。やはりのどかは病気を根にしているキャラクターです。病気は理不尽感が強い。災害やパンデミックみたいな大集団で同じ目に遭うならまだしも個人で病気になるとなんで自分だけ?ってなるし、親もなんで自分の娘が?ってなる。しかもいつ完治するかもわからない。理不尽さと無力感が強くでる。病気が治った後ものどかがトレーニングを欠かさなかったのは自分なりの対抗手段だったのでしょう。内心またくるかもしれないと思っていたかもしれません。病気が治ったからハイ終わり、めでたしというわけにはいかない。
ラビリンと繋いだ手が突然光だします。と同時に苦しみだすのどか。
②病気の真相
病院を訪れる一行。のどかを探しているとラテが急に飛び出します。
ラテが向かった先で病室を発見。中に入ると謎の発光現象と苦しむのどかの姿が。事情を問うもラビリンにもわかりません。混乱する一同。その間ものどかは苦しみ続けます。とりあえずナースコール押したら?
この手は離さない!とラビリン。一旦放してナースコール押そう、な? しかし謎現象に対しては謎現象で挑む。ラテ曰くビョーゲンズが弱っているらしい。プリキュアの力が作用してメガパーツを追い出そうとしているのかもしれない。それを知ったひなた達はのどかを応援。
のどかとラビリンが踏ん張るとメガパーツが飛び出していきます。するとたちまちのどかは快復。ちっ(舌打ち)。意外とあっさりいったな。東堂いづみもそこまで鬼ではなかったか……と初見では思いましたが後述するように波乱な展開に。
安心したのもつかの間、メガパーツの処理が残っています。
ダルイゼンのもとに帰ってくるメガパーツ。
予想より早い。また未成熟なやつかと落胆しているとのどか達がやってきます。病み上がりで走って山登れるのどかさんパネェ。毎朝ランニングは伊達じゃない。
お披露目にはちょうどいい。のどかを触媒にしたメガビョーゲンがどんな進化をするのか。ダークプリキュア的な? 人の形をしたソレはダルイゼンの予想を裏切る姿に。
ケダリーと名乗るダルイゼンに似た少年。そーいえば予告こいつでした。そのまま仕事を始めるケダリー。こちらも変身。
一斉に飛びかかるも異様なほどの柔軟性で攻撃を全て回避するケダリー。新キャラ補正が切れたアースも苦戦。目の前の戦闘を見ながらダルイゼンの思考と記憶は遡っていきます。のどかを呼ぶ声。そしてキングビョーゲンの声。あ、そういうことか。これは全く予想してなかった。よくある同年代のライバル的なポジションなのかとばかり。一本取られた。
キングビョーゲンの呼びかけに応えるようにのどかから飛び出したソレは人の形をとりダルイゼンに。のどかの病気。突然の快復。ビョーゲンズの出現が一本の線に繋がっていきます。幼いのどかに取り憑いたのは例の種。
「そうか…そういうことか…!」
空気のエレメントを使ってケダリーを封じることに成功。トリプルチャージで一気にカタをつけます。あっけなく浄化されるダルイゼンの弟。役割的にはダルイゼン1人いれば十分だからね。
この勢いでダルイゼンも! しかしそこは幹部。地面を殴った衝撃でプリキュアを返り討ち。今回ケダリーもそうだけど地味に良い動きする。
倒れたグレースの前に立つダルイゼン。「思い出したよ」。警戒する彼女にそう切り出すと真実を告げます。
「俺を育てたのはキュアグレース、お前だって」
「メガビョーゲンの一部だった俺はお前の中で成長してこの姿になったのさ」
ここのグレースの表情いいですね。これだよ。こういうの待ってた。東堂いづみ良い仕事しますねぇ(掌返し)。
益々気に入った。また会おうぜ。そう言い残して去っていきます。
病院に戻ると快復したことを両親に伝えます。元気になったことを証明するように身体を動かすのどか。急な変化に医者もビックリ。
思わず娘を抱きしめる両親。快復はしたものの不安は消えません。今回はこれで済んだがまたいつか病に倒れるかもしれない。心配する両親にもしものときはまた戦うと答えるのどか。一緒に戦ってくれる友達もたくさんできた。病室の外から見守る友達にも応えます。
「何度倒れても私はもう負けない!」
「(ダルイゼンを育てたのが私なら……私がなんとかしなくちゃ…!)」
③次回予告
ペギタンの意図がまったくわからない。
○トピック
ダルイゼン「のどかママにバブみを感じる」
どうすんだよ、読めなくなっちゃったじゃないかよ! 東堂いづみ!
不覚にもこの展開は想像してなかったなぁ。いやー、お見事。これは俄然楽しみになってきました。
OPで示唆されていたようにダルイゼンがのどかと何らかの関係を持つことは予想していましたが、蓋を開けてみればママだったという。てっきりイースやトワイライトのような和解可能な同年代キャラか、(プリンセスの)クローズのようなライバルキャラといった程度の位置づけかと思っていたんですが、だいぶ複雑な関係になりました。前述の二者は和解か妥協で決着できるんですが、ラストでのどかが決意したように「自分の身から出た錆」「倒さなければ被害が広がってしまう」が合わさって殺意度が高い展開も想定されます。
最近のプリキュアは和解や折り合いが通例化していただけに、この展開は波乱を呼びそうです。これは本作だけでなく、プリキュアシリーズ全体としても大きな変化を生むかもしれません。
ということで、久しぶりの確認。この感想、常連しか読んでいないような気もしますが一応説明します。
この感想は個々のプリキュア作品をシリーズ全体の中で位置づけ、さらに個々の作品が全体の流れにどのように影響していくのかを見るのが一つのテーマです。
簡単に言うと今までこういう流れがあって、ヒーリングってこういう話になっていて、発展(あるいは分化)しているよねってことを確認していきます。これはプリキュアシリーズを一本の長編として見立てているからです。
で、昨今の流れで言うとプリキュアはプリンセス以降正義の味方、人助けを使命とすることを辞めています。誰かを救う気が無い。女子中学生がなんでそんな犠牲的なことしなきゃなんないの?ってわけです。それ以前が自己犠牲的だったのでその反動ですね。では、正義の味方をやらないとして何をするのか。概ね2つに大別されます。
①何もしない。あるがままの成長を描く(魔法つかい、トゥインクル)
②趣味に生きる(キラキラ、HUG)
子ども達の自然な成長を描くか、ある程度目的を持った成長を描くかに枝分かれしています。魔法つかい、キラキラ、HUG、トゥインクルの順で放送されているので最近は行ったり来たりしていました。細かいことを言うとその中でも変遷はあるんですが自由か、趣味かの土台は変わっていません。
初代からの流れで言うと侵略者に対して生存のための戦いをしていたのがシリーズ初期。人を救済するために戦っていたのが中期。自分のために戦っているのが後期(現在)。後期に至っては戦う必要性はほとんどありません。変身アニメだから戦うけど物語の本質的には戦闘が無くても成立します。
この流れを大きく変えるのが本作です。
ヒーリングは戦うことが明確化されています。戦わないと侵略され、のどかのようにビョーゲンズに蝕まれる。今回開示されたようにプリキュアとして戦う前からビョーゲンズは日常に潜んでいたことが判明しています。のどかは図らずも2度戦っているわけですね。本作は病との戦いを個人でもプリキュアでもやっていることになります。
本作はシリーズ初期のような自衛的、日常を守るために戦う動機づけがなされていますが、「病」をテーマとすることでより日常と連続性を持った物語になっています。これは今までのシリーズと一線を画します。闇とか滅びとかの抽象的な外敵ではないし、宇宙人でもないし、心の闇と戦うわけでもありません。身近に存在する病気が敵です。
プリキュアとして戦うこと。それが他の誰かではない自分であること。戦うことが自分のためであること。そしてそれが誰かのためでもあること。それらが「病」との戦いに集約されている。戦わなければいけない。安易な妥協もできない。敵は日常に存在し続ける。日常と非日常、戦う(倒す)ことと助けること、これらの境界が限りなく曖昧に、重なっていく。このシビアさ、現実感、女子中学生と変身バトルを一本化する提示は興味深い。見ているこっちがヒヤヒヤしますがだからこそプリキュアが挑むに相応しい。
先に書いたように戦いや救済から遠ざかって数年経ちますがここ最近は大きな変化が無く足踏みしていた印象もありました。上記①②以外の方向性をプリキュアは打ち出せるのか? そこが近年の注目点でした。ヒーリングはそこに一石を投じるかもしれません。
いいですね、テンション上がります。プリキュアは試行錯誤を繰り返しながらも常に前に進む物語であって欲しい、そう思ってきたし、そうしてきた物語です。その試行錯誤は人の苦楽――戦い、愛、救済、自己実現――に向き合ってきた数でもあります。その一つ一つの積み重ね、長さがプリキュアシリーズの真髄です。私が一本の長編として見るのもこの礎があるからです。
ヒーリングもまたこの長い道程の先を示す物語になりそうです。
第27話「気球よ飛んで!アスミとラテの熱い思い」
○今週の出来事
①バルーンフェスティバル
朝早く一家でお出かけ。父親が目的の人物を発見。
並ぶ気球。一部トゥインクル勢が混ざってますねぇ。大学の後輩を紹介する父。結構親交があるらしい。今日こそ勝ちたいと意気込むサークルメンバー。その姿にアスミの心が揺れます。
アジトで実験を試すグアイワル。要するにメガパーツを一気に大量にぶちこめばもっと強くなるんじゃね?説。彼を冷ややかにみるシンドイーネ。お前はもう少し仕事にやる気だせ。そんな彼女にダルイゼンが話しかけます。
「自分の宿主って憶えてたりする?」
突然ぶちこんできたな。とはいえ前々から予想がついていた部分ではあります。彼らは感染者なのではないか。しかし今回の情報開示はここまで。記憶は無い。それを確認するとダルイゼンもどこかへ行ってしまいます。こいつは目的が見えない。
気球の仕組みをレクチャー。
昔とった杵柄で説明する父。その横であくびを抑えながらどうしてこんな朝から?と訊ねる母。それ私も気になってた。県内で毎年バルーンフェスティバルやってるけど朝早すぎて見に行く気しない。昼間だと地面が温まって上昇気流が発生して不安定になるから。なるほど。熱心なサークルメンバーに興味を持つアスミ。最近学習したことを早速実践で使えて喜んでいるという感じ。
そこにひなたの移動カフェがやってきます。
あくまでもパンケーキだと言い張るひなた。どう見てもあんこが入っていないどら焼きなんだけどなぁ。のどか達が食べているのはひなたの習作ですがだいぶ上達してきているようです。サークルメンバーにも配ろうとしますが今忙しいので後回し。それを聞いて勢いよくパンケーキを完食するアスミ。相変わらず動きが読めねーなこの人。パンケーキが好き→それ以上に気球が好き、と解釈した彼女はより彼らの情熱に理解を示します。ならば自分も全力で応援しよう! 謎の意気込み。どこにスイッチがあるのかわかんねー。
1人で盛り上がる彼女に気圧されるカズ。話が乗ってきたのでちゆちーも招集。
気球が次々と離陸していきます。
観客ののどか達はスタート地点からゴール地点へ移動。大きな×マーク。ルールは早い者順ではなくより近くに寄せられた順。速さではなく正確さを競う。最初に来たのは別チームでいい感じのところに投擲。後続の中にサークルの気球を発見。思わず声援が飛び出ます。
空の上は割と孤独な戦いというか、無線からの指示に従って微調整。神経を使うので地上の応援を見ている暇はありません。思ったよりもコースから外れてしまい慌てて軌道修正。経験者の父は難しい顔でこれ以上は寄せられないかも…と悲観的。その間も続々と他チームはゴールしていきます。しかめっ面をしながら「ムムム」とつぶやくアスミ。ついでにラテも。漫画読んだら忠実にその表情再現しそう。新たな感情に自分でも戸惑うアスミ。
午前の部は終了。不甲斐ないと詫びにくる一同にドンマイと答える父。アスミの顔が硬い。苦笑いを浮かべるカズ。
お昼頃にちゆが合流。ひなたもお手伝いから解放されて3人集合。実はアスミが見当たらないと話すのどか。また半透明にでもなっているのか。
独り落ち込むカズに声をかけるアスミ。どうして大好きな気球が上手くいかなかったのにさっき笑ったのか。ずっと練習しているけど本番に弱くて上手く行った試しがない。だから諦めの笑い…かな、とまた笑うカズ。落ち込んでいるだろうに急な質問にも丁寧に答えるなんて良いやつだな。人選はどうかと思うけど。他に適任者はいなかったんだろうか。
みんなを応援して負けたときにモヤモヤした気持ちになったと手を震わせながら話すアスミ。このムムムな気持ちは一体…?
それはズバリ、悔しいっていう気持ちよ。ちゆさんのお悩み相談教室。なんか君ら通じ合うものあるよね。ハイジャンプでの経験を語るちゆ。そんな彼女から思わず顔を背けるカズ。敗北に向き合う彼女と目を背ける彼。勝ちゃーいいんだよ、勝ちゃー、とカズに視線を向けるひなた。
タイミングよく悲報が舞い込んできます。先ほど指示していた天野が貧血でリタイア。勝つどころの話ではない。するとラテが何やら言いたそうなジェスチャー。聴診器を当てると、アスミが風を読めばいいと助言。それです! 二つ返事で話に乗るアスミ。
「その役目、わたくしが引き受けましょう!」
「わたくしは風を読むことができるのです!」
強者の風格。
②風読み
午後の部スタート。背に腹は代えられないのかアスミを飛び入り参加。地上班と行動を共にします。
心配するひなたに、風のエレメントの力から生まれたから大丈夫と太鼓判を押すちゆ。実際風を読むどころか風を操りそう。この前ワープしてたし。それが出来たとしてもチートなんだけど。
移動中も車の中から真剣な表情で外を観察。見ての通り今週もアスミメイン。サクヤへの共感、前回のような疎外感や愛着を経て彼女自身も何か一生懸命になれるものを体験するエピソード。来週、話が大きく動くのでその前振りとして「諦めない」を再確認する意味合いもあるのでしょう。何故諦めないのか。何と戦っているのか。危機に瀕したときに人の真価が問われる。
ってことでビョーゲンのお時間です。
じっくりと周囲を観察したアスミはカズに指示を出します。ほんとに?と疑うサークルメンバー。しかしアスミの自信は揺らぎません。サークルは彼女の言葉を信じます。それはそれとして男性メンバーが背中につけている風船は風の流れをチェックすための観測用かな。こういうのってどうしても飛んでいる気球の方に目が行きがちだけど、地上班の仕事見せているのは面白い。気球に乗せちゃうと敵が現れたときにダイブするしかなくなるから、地上で動かすしかないって事情もあると思いますが。
午後の部でも午前に一番乗りしたチームが先行。一方、風に流されゴールから離れてしまう気球。諦めかけたそのとき風向きが変化。無線の向こう側から勝利を諦めないアスミの声が聞こえてきます。
ゴールに肉薄。しかしその瞬間に轟音が辺りに響きます。メガビョーゲン出現。合流して変身。
メガパーツを大量投入。形状も目に見えて変化。
アースの攻撃にも余裕で耐えるメガビョーゲン。敵もインフレしてきました。同時攻撃も厄介なのでいつもの通り氷のエレメントで……阻止。なら弱点サーチ。空気のエレメント。相変わらずエレメントの人種?分けがわからない。植物族に対抗して増やしてそう。
勝ち誇るグアイワル。がこのメガビョーゲンにも弱点はある。元が気球で巨体なので風の影響をモロに受ける。それならアースの出番。ハープを鳴らすとフラフープ状の風を発生。それを使ってメガビョーゲンの動きを止めます。いわゆる超電磁竜巻。投げ飛ばして行動不能にするとこの世からグッバイさせます。
勝利を諦めないのはグアイワルも同じ。メガパーツ今回取り忘れてる気がするけど在庫あるんだろうか。
今回は久しぶりのレアドロップ。これで11。ラス1。なーんか良いことあったりして。
ヒント CM
③伝染
結局競技の方は有耶無耶というかおじゃんに。しかしカズの表情には先ほどまでのような緩みはありません。もう笑わないのですか? その質問に正面から答えるカズ。チームの結束も強まります。アスミとラテの悔しい気持ちがみんなに伝染したんだね、と話を纏めるのどか。
打ち上げとばかりにパンケーキを振る舞うひなた。めでたし、めで……
不穏な音を聞きつけたのどかは単身森の奥へ。
そこにはカラスを標的にしたダルイゼンが。変身して対峙するグレース。この流れはマズイ。標的を失い手には持て余したメガパーツ。なら次の標的は…
「お前を使って育ててみるってのはどう?」
話が見えない。そのまま接近するもダルイゼンの思う通りに。メガパーツを植え付けられ倒れ込むグレース。
④次回予告
主人公の不幸は稼ぎ時。
○トピック
主人公をどん底に突き落として笑う東堂いづみと、新商品の売り時を見計らうスポンサーのコンビネーション。
意外と早く来たなというべきか、予想通り来たなというべきか。
物語の文脈的にも、のどかの生い立ち的にも彼女の病気が再発する類のエピソードが来るであろうことは多くの視聴者が予測していただろうと思います。むしろこれが来ないと先に進まない。一波乱あってこそ主人公の視点が定まる。
今回出てきた「宿主」も物語に大きく関わってきそうなキーワード。病に侵された主人公と敵。病に侵され、病に生きる両者によって物語は立体的になっていきそうです。いいですねー、楽しみです。苦痛に歪むのどかの表情とか最高じゃん。信じてたよ東堂いづみ。お前なら絶対泣かせるって。傷口に塩刷り込むのがお前の仕事だもんな。病からは逃れられない。自分と相手、病と向き合うのがのどかの宿命。
①バルーンフェスティバル
朝早く一家でお出かけ。父親が目的の人物を発見。
並ぶ気球。一部トゥインクル勢が混ざってますねぇ。大学の後輩を紹介する父。結構親交があるらしい。今日こそ勝ちたいと意気込むサークルメンバー。その姿にアスミの心が揺れます。
アジトで実験を試すグアイワル。要するにメガパーツを一気に大量にぶちこめばもっと強くなるんじゃね?説。彼を冷ややかにみるシンドイーネ。お前はもう少し仕事にやる気だせ。そんな彼女にダルイゼンが話しかけます。
「自分の宿主って憶えてたりする?」
突然ぶちこんできたな。とはいえ前々から予想がついていた部分ではあります。彼らは感染者なのではないか。しかし今回の情報開示はここまで。記憶は無い。それを確認するとダルイゼンもどこかへ行ってしまいます。こいつは目的が見えない。
気球の仕組みをレクチャー。
昔とった杵柄で説明する父。その横であくびを抑えながらどうしてこんな朝から?と訊ねる母。それ私も気になってた。県内で毎年バルーンフェスティバルやってるけど朝早すぎて見に行く気しない。昼間だと地面が温まって上昇気流が発生して不安定になるから。なるほど。熱心なサークルメンバーに興味を持つアスミ。最近学習したことを早速実践で使えて喜んでいるという感じ。
そこにひなたの移動カフェがやってきます。
あくまでもパンケーキだと言い張るひなた。どう見てもあんこが入っていないどら焼きなんだけどなぁ。のどか達が食べているのはひなたの習作ですがだいぶ上達してきているようです。サークルメンバーにも配ろうとしますが今忙しいので後回し。それを聞いて勢いよくパンケーキを完食するアスミ。相変わらず動きが読めねーなこの人。パンケーキが好き→それ以上に気球が好き、と解釈した彼女はより彼らの情熱に理解を示します。ならば自分も全力で応援しよう! 謎の意気込み。どこにスイッチがあるのかわかんねー。
1人で盛り上がる彼女に気圧されるカズ。話が乗ってきたのでちゆちーも招集。
気球が次々と離陸していきます。
観客ののどか達はスタート地点からゴール地点へ移動。大きな×マーク。ルールは早い者順ではなくより近くに寄せられた順。速さではなく正確さを競う。最初に来たのは別チームでいい感じのところに投擲。後続の中にサークルの気球を発見。思わず声援が飛び出ます。
空の上は割と孤独な戦いというか、無線からの指示に従って微調整。神経を使うので地上の応援を見ている暇はありません。思ったよりもコースから外れてしまい慌てて軌道修正。経験者の父は難しい顔でこれ以上は寄せられないかも…と悲観的。その間も続々と他チームはゴールしていきます。しかめっ面をしながら「ムムム」とつぶやくアスミ。ついでにラテも。漫画読んだら忠実にその表情再現しそう。新たな感情に自分でも戸惑うアスミ。
午前の部は終了。不甲斐ないと詫びにくる一同にドンマイと答える父。アスミの顔が硬い。苦笑いを浮かべるカズ。
お昼頃にちゆが合流。ひなたもお手伝いから解放されて3人集合。実はアスミが見当たらないと話すのどか。また半透明にでもなっているのか。
独り落ち込むカズに声をかけるアスミ。どうして大好きな気球が上手くいかなかったのにさっき笑ったのか。ずっと練習しているけど本番に弱くて上手く行った試しがない。だから諦めの笑い…かな、とまた笑うカズ。落ち込んでいるだろうに急な質問にも丁寧に答えるなんて良いやつだな。人選はどうかと思うけど。他に適任者はいなかったんだろうか。
みんなを応援して負けたときにモヤモヤした気持ちになったと手を震わせながら話すアスミ。このムムムな気持ちは一体…?
それはズバリ、悔しいっていう気持ちよ。ちゆさんのお悩み相談教室。なんか君ら通じ合うものあるよね。ハイジャンプでの経験を語るちゆ。そんな彼女から思わず顔を背けるカズ。敗北に向き合う彼女と目を背ける彼。勝ちゃーいいんだよ、勝ちゃー、とカズに視線を向けるひなた。
タイミングよく悲報が舞い込んできます。先ほど指示していた天野が貧血でリタイア。勝つどころの話ではない。するとラテが何やら言いたそうなジェスチャー。聴診器を当てると、アスミが風を読めばいいと助言。それです! 二つ返事で話に乗るアスミ。
「その役目、わたくしが引き受けましょう!」
「わたくしは風を読むことができるのです!」
強者の風格。
②風読み
午後の部スタート。背に腹は代えられないのかアスミを飛び入り参加。地上班と行動を共にします。
心配するひなたに、風のエレメントの力から生まれたから大丈夫と太鼓判を押すちゆ。実際風を読むどころか風を操りそう。この前ワープしてたし。それが出来たとしてもチートなんだけど。
移動中も車の中から真剣な表情で外を観察。見ての通り今週もアスミメイン。サクヤへの共感、前回のような疎外感や愛着を経て彼女自身も何か一生懸命になれるものを体験するエピソード。来週、話が大きく動くのでその前振りとして「諦めない」を再確認する意味合いもあるのでしょう。何故諦めないのか。何と戦っているのか。危機に瀕したときに人の真価が問われる。
ってことでビョーゲンのお時間です。
じっくりと周囲を観察したアスミはカズに指示を出します。ほんとに?と疑うサークルメンバー。しかしアスミの自信は揺らぎません。サークルは彼女の言葉を信じます。それはそれとして男性メンバーが背中につけている風船は風の流れをチェックすための観測用かな。こういうのってどうしても飛んでいる気球の方に目が行きがちだけど、地上班の仕事見せているのは面白い。気球に乗せちゃうと敵が現れたときにダイブするしかなくなるから、地上で動かすしかないって事情もあると思いますが。
午後の部でも午前に一番乗りしたチームが先行。一方、風に流されゴールから離れてしまう気球。諦めかけたそのとき風向きが変化。無線の向こう側から勝利を諦めないアスミの声が聞こえてきます。
ゴールに肉薄。しかしその瞬間に轟音が辺りに響きます。メガビョーゲン出現。合流して変身。
メガパーツを大量投入。形状も目に見えて変化。
アースの攻撃にも余裕で耐えるメガビョーゲン。敵もインフレしてきました。同時攻撃も厄介なのでいつもの通り氷のエレメントで……阻止。なら弱点サーチ。空気のエレメント。相変わらずエレメントの人種?分けがわからない。植物族に対抗して増やしてそう。
勝ち誇るグアイワル。がこのメガビョーゲンにも弱点はある。元が気球で巨体なので風の影響をモロに受ける。それならアースの出番。ハープを鳴らすとフラフープ状の風を発生。それを使ってメガビョーゲンの動きを止めます。いわゆる超電磁竜巻。投げ飛ばして行動不能にするとこの世からグッバイさせます。
勝利を諦めないのはグアイワルも同じ。メガパーツ今回取り忘れてる気がするけど在庫あるんだろうか。
今回は久しぶりのレアドロップ。これで11。ラス1。なーんか良いことあったりして。
ヒント CM
③伝染
結局競技の方は有耶無耶というかおじゃんに。しかしカズの表情には先ほどまでのような緩みはありません。もう笑わないのですか? その質問に正面から答えるカズ。チームの結束も強まります。アスミとラテの悔しい気持ちがみんなに伝染したんだね、と話を纏めるのどか。
打ち上げとばかりにパンケーキを振る舞うひなた。めでたし、めで……
不穏な音を聞きつけたのどかは単身森の奥へ。
そこにはカラスを標的にしたダルイゼンが。変身して対峙するグレース。この流れはマズイ。標的を失い手には持て余したメガパーツ。なら次の標的は…
「お前を使って育ててみるってのはどう?」
話が見えない。そのまま接近するもダルイゼンの思う通りに。メガパーツを植え付けられ倒れ込むグレース。
④次回予告
主人公の不幸は稼ぎ時。
○トピック
主人公をどん底に突き落として笑う東堂いづみと、新商品の売り時を見計らうスポンサーのコンビネーション。
意外と早く来たなというべきか、予想通り来たなというべきか。
物語の文脈的にも、のどかの生い立ち的にも彼女の病気が再発する類のエピソードが来るであろうことは多くの視聴者が予測していただろうと思います。むしろこれが来ないと先に進まない。一波乱あってこそ主人公の視点が定まる。
今回出てきた「宿主」も物語に大きく関わってきそうなキーワード。病に侵された主人公と敵。病に侵され、病に生きる両者によって物語は立体的になっていきそうです。いいですねー、楽しみです。苦痛に歪むのどかの表情とか最高じゃん。信じてたよ東堂いづみ。お前なら絶対泣かせるって。傷口に塩刷り込むのがお前の仕事だもんな。病からは逃れられない。自分と相手、病と向き合うのがのどかの宿命。
第26話「びっくり!アスミのラテ日記」
○今週の出来事
①プリキュアの休日
今日はみんなで遠出。ひなたを待っていると突然背後から現れてビックリ。…がアスミは1人冷静。口では驚いたと言うものの全然そんな気配なし。奇襲が不発に終わって悔しがるひなた。朗らかにビックリしたいと言う彼女に、いたずら心が刺激されます。
朝顔に水をやるラビリン。隣で記録を取るのどか。学校の宿題で日記をつけているらしい。最初に咲いた花はすでに種になっている。月日が経つのは早いと振り返るラビリン。あ、これ総集編か。プリキュアで総集編は初めてじゃないかな。1年もののアニメだけどプリキュアは総集編やらないんだよね。
話が長くなりそうなのでのどかが中座。のどかのことは気にしなくていいと不自然に強調しつつラビリンは経緯を話します。変身スタート。今回敵は出てこないけど変身シーンはやる。このアニメプリキュアなので。話し終えると絶対に家に居ろとこれまた釘を刺して出ていくラビリン。何か裏で画策してる。
手持ち無沙汰なアスミは自分もラテの成長日記を作ろうと思いつきます。そのためにはそれ以前を知らないといけない。ちゆ達に話しを聞こう。家に居ろって言われただろが。まずい。このままでは計画が狂う。ラテも共犯なので足止めを企てますが強行突破されてしまいます。
途中で竹を運んでいるペギタンとエンカウント。竹はスルーしてちゆとの馴れ初めを訊ねるアスミ。日記を作ってテアティーヌにも見せたい。たぶんテアティーヌさんテレビで見てると思うよ。この映像半分テアティーヌ視点だと思うんだよね。
それならと快く協力するペギタン。ちゆRTAからの変身。アスミに話しているはずが自分の世界に没入するペギタン。PCの壁紙ちゆにしてそう。じゃあ次はちゆ本人に直接……それはダメ。強引にひなたの家へ誘導。
ひなたの所へ行くと入れ違いに出ていきます。代わってニャトランが話します。あーそういえばスパークルの必殺技ってこんなんだったな。話すだけ話してどっかへ行くニャトラン。ひなたと似たもの同士と笑うアスミ。今日はみんな忙しい。その言葉にラテが冷や汗を流しますがアスミはそれほど気にしていない様子。
折角なのでカフェで休憩。ひなたの姉も忙しいと言います。何かあるの? 花火大会。NGワードに頭を抱えるラテ様。
花火が何なのか聞いたものの今一つ想像できないアスミ。道すがら花火を楽しみにしている人々の会話を聞いてとりあえず楽しそうなものだとは理解。ここでちゆがアスミを発見。相変わらずエンカウント率高ぇなこの人。計画では家に居るはずだったのに、何故外に?
こんなところで何をしているの? 行動を把握するためにも積極的に話しかけるちゆ。ラテの成長日記を作っている。その件はペギタンから聞いていたので警戒を解きます。まだ感づかれてはいない。
ペギタンは? 別な準備で忙しい。安心したせいかつい口を滑らせるちゆ。いつも一緒というわけではない。たまにいなくなる。思い返せば水族館でも行方不明に。その結果自分達の距離も縮まった。自然な流れで話がちゆ達側へ。「3人で力を合わせて…」。言葉の響きに普段と違うものを感じるラテ。話はここまで。ラテに引き続きお目付け役を頼んでちゆは去っていきます。
どうしてこうもみんな忙しいのか。……。みんなで花火大会へ?
先ほど駆け出していったひなたとエンカウント。こちらは浴衣を仕入れていました。ひなたは嘘を吐くのが下手。強引に話を変えます。ニャトラン達にとってはひなた達との出会いがウェイトを占めますが、ひなた達にとってはのどか達との出会いがウェイトを占める。コラボ技を羨ましがるアスミに、1人でも十分強いでしょ?と答えるひなた。あ、それ先週ですでに保証期間が切れてます。
電話が鳴ったのでまたどこかへ行ってしまうひなた。ハブられるアスミン。
学校を覗いているアスミをのどかが発見。学校に居たのでは? 何故学校の外にいるのか。するどい。けど話はコラボ技に。販促は絶対。変身と必殺技はノルマ。その話を聞いて自分も一緒にお手当てをしたいと漏らすアスミ。うん? すでにみんなと一緒では? そう思っていたのですが…。苦しそうな表情を見て心配するのどか。君らのせいなんだけどね。
打ち明けようとしたところでのどかの同級生が登場。花火大会の要件らしく、ここではまずいと返すのぞか。確定的。自分はハブられている。トボトボと引き返すアスミ。
理解した。
家で1人日記を綴るアスミ。自分とラテとのエピソードも総集編に必要。
自分はラテと一緒であればいい。ごめん嘘。みんなと花火大会に行きたかった。のどかが部屋を訪れるとやっぱり半透明になっていました。わかりやすいなこの人。
のどかに手を引かれて案内されるアスミ。
目を開くとそこは沢泉。サプラーイズ。花火が打ち上がります。突然のことに驚くアスミ。ドッキリ大成功。ここでネタばらし。そういうことだったのか。安心すると半透明から戻ります。便利な体質だな。途中から姿を消していた妖精組は流しそうめん部隊として準備。早速ひなたが準備した浴衣を着て実食。
花火がまた打ち上がるとラテの顔。先ほどのどかと会っていた同級生の親父さんが花火師で特注品を作ってもらったらしい。のどかのコミュ力の賜物でしょうか。花火に見入るアスミ。みんなで楽しい一夜をすごします。
「ティアティーヌへ。わたくしをのどかたちのいる地球に誕生させていただき、ありがとうございます」
②次回予告
似た者同士話が通じる。
○トピック
今週はビョーゲンズもお休み。
敵が登場しないのはスイートの最終回以来でしょうか。
あるようでなかったプリキュアの休日。放送が休止していた分があるので現実の日付とズレはあるものの、要するに夏休みの締め。アスミが登場して1ヶ月以上経つのでこれまでプラス、アスミの振り返り。
総集編といえ、敵が出てこない構成によってアスミの疎外感が強調されている面白い試み。去年の夏祭り回がそうであるように大抵祭りやるからおいでと強制参加させるのがいつものパターン。今回は新参者ならではの不安や疎外感が表に出ています。この辺は前回のリリと同じで、すでに出来上がったグループに入ることの難しさ、不安、立場の弱さが描かれています。夏休み(親の異動)をキッカケに転校するパターンもあり得るでしょうからそれと被せてきたと考えると東堂いづみの配慮が感じられます。まあ、ズレたんですけどね。キュアアースのお披露目といい裏目に出てんな、このアニメ。
2クールが終わりこれから3クール目に入っていくのでそろそろ番組も本題に入っていくと思われます。全体的に緩い作風ではありますが、時折見せる弱者の視点、繋がりや再生といったことの希望がどう結実していくのか。クリスマス商戦と上手く被せられるのか。大人の思惑と作品の思惑。このリアルタイム感が1年もののアニメの醍醐味。
①プリキュアの休日
今日はみんなで遠出。ひなたを待っていると突然背後から現れてビックリ。…がアスミは1人冷静。口では驚いたと言うものの全然そんな気配なし。奇襲が不発に終わって悔しがるひなた。朗らかにビックリしたいと言う彼女に、いたずら心が刺激されます。
朝顔に水をやるラビリン。隣で記録を取るのどか。学校の宿題で日記をつけているらしい。最初に咲いた花はすでに種になっている。月日が経つのは早いと振り返るラビリン。あ、これ総集編か。プリキュアで総集編は初めてじゃないかな。1年もののアニメだけどプリキュアは総集編やらないんだよね。
話が長くなりそうなのでのどかが中座。のどかのことは気にしなくていいと不自然に強調しつつラビリンは経緯を話します。変身スタート。今回敵は出てこないけど変身シーンはやる。このアニメプリキュアなので。話し終えると絶対に家に居ろとこれまた釘を刺して出ていくラビリン。何か裏で画策してる。
手持ち無沙汰なアスミは自分もラテの成長日記を作ろうと思いつきます。そのためにはそれ以前を知らないといけない。ちゆ達に話しを聞こう。家に居ろって言われただろが。まずい。このままでは計画が狂う。ラテも共犯なので足止めを企てますが強行突破されてしまいます。
途中で竹を運んでいるペギタンとエンカウント。竹はスルーしてちゆとの馴れ初めを訊ねるアスミ。日記を作ってテアティーヌにも見せたい。たぶんテアティーヌさんテレビで見てると思うよ。この映像半分テアティーヌ視点だと思うんだよね。
それならと快く協力するペギタン。ちゆRTAからの変身。アスミに話しているはずが自分の世界に没入するペギタン。PCの壁紙ちゆにしてそう。じゃあ次はちゆ本人に直接……それはダメ。強引にひなたの家へ誘導。
ひなたの所へ行くと入れ違いに出ていきます。代わってニャトランが話します。あーそういえばスパークルの必殺技ってこんなんだったな。話すだけ話してどっかへ行くニャトラン。ひなたと似たもの同士と笑うアスミ。今日はみんな忙しい。その言葉にラテが冷や汗を流しますがアスミはそれほど気にしていない様子。
折角なのでカフェで休憩。ひなたの姉も忙しいと言います。何かあるの? 花火大会。NGワードに頭を抱えるラテ様。
花火が何なのか聞いたものの今一つ想像できないアスミ。道すがら花火を楽しみにしている人々の会話を聞いてとりあえず楽しそうなものだとは理解。ここでちゆがアスミを発見。相変わらずエンカウント率高ぇなこの人。計画では家に居るはずだったのに、何故外に?
こんなところで何をしているの? 行動を把握するためにも積極的に話しかけるちゆ。ラテの成長日記を作っている。その件はペギタンから聞いていたので警戒を解きます。まだ感づかれてはいない。
ペギタンは? 別な準備で忙しい。安心したせいかつい口を滑らせるちゆ。いつも一緒というわけではない。たまにいなくなる。思い返せば水族館でも行方不明に。その結果自分達の距離も縮まった。自然な流れで話がちゆ達側へ。「3人で力を合わせて…」。言葉の響きに普段と違うものを感じるラテ。話はここまで。ラテに引き続きお目付け役を頼んでちゆは去っていきます。
どうしてこうもみんな忙しいのか。……。みんなで花火大会へ?
先ほど駆け出していったひなたとエンカウント。こちらは浴衣を仕入れていました。ひなたは嘘を吐くのが下手。強引に話を変えます。ニャトラン達にとってはひなた達との出会いがウェイトを占めますが、ひなた達にとってはのどか達との出会いがウェイトを占める。コラボ技を羨ましがるアスミに、1人でも十分強いでしょ?と答えるひなた。あ、それ先週ですでに保証期間が切れてます。
電話が鳴ったのでまたどこかへ行ってしまうひなた。ハブられるアスミン。
学校を覗いているアスミをのどかが発見。学校に居たのでは? 何故学校の外にいるのか。するどい。けど話はコラボ技に。販促は絶対。変身と必殺技はノルマ。その話を聞いて自分も一緒にお手当てをしたいと漏らすアスミ。うん? すでにみんなと一緒では? そう思っていたのですが…。苦しそうな表情を見て心配するのどか。君らのせいなんだけどね。
打ち明けようとしたところでのどかの同級生が登場。花火大会の要件らしく、ここではまずいと返すのぞか。確定的。自分はハブられている。トボトボと引き返すアスミ。
理解した。
家で1人日記を綴るアスミ。自分とラテとのエピソードも総集編に必要。
自分はラテと一緒であればいい。ごめん嘘。みんなと花火大会に行きたかった。のどかが部屋を訪れるとやっぱり半透明になっていました。わかりやすいなこの人。
のどかに手を引かれて案内されるアスミ。
目を開くとそこは沢泉。サプラーイズ。花火が打ち上がります。突然のことに驚くアスミ。ドッキリ大成功。ここでネタばらし。そういうことだったのか。安心すると半透明から戻ります。便利な体質だな。途中から姿を消していた妖精組は流しそうめん部隊として準備。早速ひなたが準備した浴衣を着て実食。
花火がまた打ち上がるとラテの顔。先ほどのどかと会っていた同級生の親父さんが花火師で特注品を作ってもらったらしい。のどかのコミュ力の賜物でしょうか。花火に見入るアスミ。みんなで楽しい一夜をすごします。
「ティアティーヌへ。わたくしをのどかたちのいる地球に誕生させていただき、ありがとうございます」
②次回予告
似た者同士話が通じる。
○トピック
今週はビョーゲンズもお休み。
敵が登場しないのはスイートの最終回以来でしょうか。
あるようでなかったプリキュアの休日。放送が休止していた分があるので現実の日付とズレはあるものの、要するに夏休みの締め。アスミが登場して1ヶ月以上経つのでこれまでプラス、アスミの振り返り。
総集編といえ、敵が出てこない構成によってアスミの疎外感が強調されている面白い試み。去年の夏祭り回がそうであるように大抵祭りやるからおいでと強制参加させるのがいつものパターン。今回は新参者ならではの不安や疎外感が表に出ています。この辺は前回のリリと同じで、すでに出来上がったグループに入ることの難しさ、不安、立場の弱さが描かれています。夏休み(親の異動)をキッカケに転校するパターンもあり得るでしょうからそれと被せてきたと考えると東堂いづみの配慮が感じられます。まあ、ズレたんですけどね。キュアアースのお披露目といい裏目に出てんな、このアニメ。
2クールが終わりこれから3クール目に入っていくのでそろそろ番組も本題に入っていくと思われます。全体的に緩い作風ではありますが、時折見せる弱者の視点、繋がりや再生といったことの希望がどう結実していくのか。クリスマス商戦と上手く被せられるのか。大人の思惑と作品の思惑。このリアルタイム感が1年もののアニメの醍醐味。
第25話「勇気を出して!とらわれのペギタン」
○今週の出来事
①プリキュアの家庭事情
見る番組間違えた。
ちゆとペギタンが見ていたのはホラー?番組。ちゆはのほほんとしていますがペギタンは怖がって縮こまってしまいます。その割に画面に食いついてるな。ホラーは怖がりが一番楽しめるというし。
虚勢をはる彼に「可愛い」と感想を漏らすちゆ。その言葉にショックを受けたペギタンは家を飛び出してしまいます。
自分の臆病ぶりにため息。かっこいいと言われたい。例えば、モンスターに襲われても返り討ちにできるような。残念ながらちゆさんパワー系だからなぁ。妄想してたら女児に見つかってしまいます。ガン見。遅きに失した感はあるもののぬいぐるみのふりをするペギタン。しかし見逃してはくれません。ぐいぐい近づいてくると……。
ペギタンを探すちゆ。先ほど彼がいた公園を見回しても姿はありません。
ドマラの続き。泣き言をいう彼氏にシンドイーネはイライラ。お前も見てるのかよ。ああいうポジションのキャラは大抵死ぬよね。軟弱な彼氏に見切りを付けて新しいパートナーと出会う的な。
隣りにいるグアイワルに八つ当たり。呆れた様子で彼がリアクションを返すと電波が乱れてしまいます。どういう立地なんだ。グアイワルを睨みつけてアンテナ代わりに立たせます。よえーな男性陣。イライラが収まらないシンドイーネは地球に八つ当たりしようと出ていきます。いまさらだけど3幹部の中で一番仕事やる気ねーのこいつだわ。
「おっ、おっ、お持ち帰りされてしまったペエ~~!?」
幼女にお持ち帰りされるとか勝ち組かよ。なろう枠狙ってるのかてめー。
手慣れた様子で買い物袋から食材を取り出して準備し始める少女。名前は部屋の名札からリリのようです。とりあえずバレてはいないけど突然の脱出ミッションに困惑するペギタン。リリはペギタンに向き合うと「ジョセフィーヌ」と名付けます。もうここで第2の人生エンジョイするのもアリじゃないかな。
その後は幼女に弄ばれます。やはり勝ち組かこいつ。冷静に隙を伺うペギタン。脱出するチャンスは訪れるはず。それまでひたすらじーっとしていれば…「ぐ~」。お腹が音を上げます。
すると今度はぬいぐるみではなく野生ペンギンだと勘違いするリリ。余計にややこしいことになってしまいました。ヒーリングアニマルとバレなかっただけヨシ! この街の人にバレてもそれほど問題にならない気がするんだけどな。
台所に行っている隙に窓から……庭にドーベルマンが数匹待機。防犯意識高ぇ。思わず窓を閉めてしまうペギタン。飛べよ。
その頃、行方不明のペギタンを探す一同。メガホンで攻撃できそう。
ちゆはすっかり落ち込んでしまいます。理由はわかっている。自分が余計な一言をいってしまったから。同僚に悪態をつくニャトラン。悪いのは私。責任を感じるちゆ。そこにラテを連れたアスミが戻ってきます。嗅覚探偵ラテ。捜索の秘密兵器。が、公園で匂いが途切れてしまいそれ以上の追跡は困難。
その夜、リリが眠りについた頃に母親が帰ってきます。状況的に母子家庭でしょうか。母の食事の用意もリリの担当。プリキュアって基本的に主人公達は裕福な家庭なのでギャップがなおさら大きく感じますね。片親自体はプリキュアでも珍しいわけではありませんが、それでも基本裕福そうなのが多い。
寝室に入ると寝ている娘に詫びる母。どうやら引っ越してきたばかりらしい。妙にリアルな設定だな。
②勇気のヒーリングアニマル
朝。顔を合わせる間もなく書き置きを残して仕事に行ってしまう母。親とは会えないし学校は変わるしで閉塞感やべぇ。ペギタンも目を覚ましますが寝れなかったようで目にクマ。それでもペットが出来て嬉しいのかリリは元気に登校していきます。ペギタンの昼食はキャラ弁。女子力高ぇ。思わずほっこり。
「愛情弁当にハートをヒーリングされてる場合じゃないペエ!」
事情を知ってしまい引くに引けなくなるペギタン。これはギャルゲーでお馴染みのルート分岐。ちゆルートかリリルートか。とりあえずセーブしとこう。
一方、一夜あけたちゆは勉強が手に付かない様子。
玄関から堂々と家を出るペギタン。
後ろ髪を引かれながらもちゆルートを選択。が、小学校のチャイムに足を止めます。リリルートも惜しい。それバッドエンドルートのフラグ。
教室で独りモジモジ。まだ友達は出来ていないようです。声をかけてみますが及び腰で話を続けられません。物陰から応援していると少年達に捕まってしまいます。お前ヒーリングアニマルの自覚薄いよな。悲鳴を聞いたリリは少年達に放してあげてと声をあげます。しかしテンプレのごとく反発する少年達に気圧されるリリ。そこで思わぬ援軍。先ほどリリが声をかけた少女達が「やめなよ男子」からのジェットストリーム口撃。これにはたまらず少年達は撤退。
ジョセフィーヌを取り戻して安心するリリ。少女達は示し合わせるとリリと距離を詰めていきます。これはチャンス。ペギタンも頷き返して背中を押します。ペンギンを珍しがる子達が集まって一躍リリが時の人に。
神社で狛犬をメガビョーゲンに。先週生物に憑依させるパターンが発見されたのにこの体たらく。ちなみにこの後メガパーツも使っていないのでシンドイーネさんマジ無能。この人だけ進化に貢献してない。
放課後、公園でお友達がいっぱい出来たと嬉しそうに話すリリ。ペギタンも嬉しそうに頷き返します。もうしゃべった方が早くないですか。どんだけ理解力がある野良ペンギンなの。
勇気がなかったと過去を振り返るリリ。親が離婚して引っ越してきたというのが妥当な線かとは思いますが、基本的に子どもに選択権はないので非常に環境依存的になります。選択に決定権が無いということは突然全て(親の都合で)奪われるということでもあります。子ども側からするとリスクヘッジも対策も何もあったもんじゃないクソゲー。そんなわけで友達が出来たとしても、いやだからこそペギタンへの信頼と依存は強まっていきます。
そこに元カノ登場。これは修羅場。
「ホシは必ず現場に戻ってくる。テレビドラマのデカ長さんが言っていたとおりですね」。すっかり精霊も毒されました。
ほんとの飼い主さん!? 察するリリ。
思わずちゆに飛びつこうとしたペギタンをキャッチ。そのまま逃げ出すように去っていきます。と同時にビョーゲンズ出現。現場はのどか達に任せ、ちゆはペギタンの捜索に。合同変身。意外にもタッチするタイミングはほぼ同じ。
ペギタンを自分の部屋に閉じ込めるリリ。プリキュアはたまに不意打ちでリアルな描写出してくるので油断できません。ドアを叩くペギタンに「ごめんね」「ごめんね」と謝るリリ。
意を決するとペギタンは話しかけます。パートナーのところに行かなければいけない。リリはもう一人ぼっちじゃない。あの勇気があれば何だってできる。彼もまた自分を必要とする人のところへと向かうため、勇気を振り絞って飛び立ちます。元から危険はなかったんだけどね。
メガビョーゲンと対峙するプリキュア。1人欠けていますが新型がいれば問題ない。
ちゆと再会。再会に浸るまもなくすぐに変身を促すペギタン。ここは漢を見せるところ。久々のフォンテーヌ単独変身。
攻撃が激しく防戦一方のプリキュア。どうやら販促月間は終わりのようです。メガビョーゲンに奇襲を仕掛けるフォンテーヌ。パワー系の本領。タイミングを合わせて連続攻撃。これまた久しぶりのストリームで決着。
翌日。友達と一緒に下校するリリ。
おやつの準備をしているとチャイムの音。ドアを開けるとペギタンを連れたちゆが挨拶にやってきます。謝ろうとしたリリの声を遮るようにペギタンを渡すちゆ。物言わぬペギタン。そういう路線で行くのね。ちゆは時々遊びに来ても構わない?と提案。その言葉にリリは感激。こっそり物陰から様子を見ていたのどか達もガッツポーズ。
「あの時、あなたの励ましてくれる声が聞こえたような気がしたの」
「ありがとうジョセフィーヌ! だ~い好き!」
「ペエ!」
③次回予告
また半透明になるやつ。
○トピック
まさかの同時攻略。
プリキュアでは珍しい妖精と一般人の交流を描いた回。
親の都合(?)で子どもが不自由を強いられるエピソードはプリキュアではたびたび登場します。基本的には子どもがご理解するしかないんですが、そこで感じる不安や寂しさ、「子ども」でいさせてくれない不自由さ、ご理解しつつも拭えない孤独感を誤魔化すわけにはいかないので妙にリアルな設定や描写があったりするのが特徴です。
ここで重要なのは親になんとかしろと(作中でもメタ的にも)言っているわけではなく、子どもなりに納得し折り合いのつかけたを工夫している点です。子どもの視点、つまり子どもの世界(観)なわけです。そしてそれは結構危ういバランスで成り立っていたりする。友達が出来てもなおペギタンにリリが執着するのは、彼女にとってペギタンが基点だからです。ペギタンがキッカケになって物事が変わったのだからそりゃ彼への依存度、崇拝度は上がります。自分の意思で状況をコントロールできない。だから何か強いもの、勇気をくれるもの、導いてくれるものに頼るのは普通のことです。それが父親なのかAIなのか動物なのかは問わない。
これを弱いことだと言うのは簡単ですが酷な話です。誰にだってそういう時期はある。少なくとも脱皮するまでの時間をくれてもバチはあたらないでしょう。その世界観を破壊するのは乱暴ってもんです。まあ、プリキュアはその乱暴をするんですが。だからラストで再会したのは意外でした。普通だったらチャンチャンで流すところを、その後も交流を続ける余地を与えているのはリリに寄り添っていて好感が持てます。
ペギタン視点で見てもリリがいてこそ自分の使命を改めて実感できる話になっていて、販促月間が終わったのを見計らって個別回を挟む東堂いづみのしたたかさを感じさせる一本でした。
①プリキュアの家庭事情
見る番組間違えた。
ちゆとペギタンが見ていたのはホラー?番組。ちゆはのほほんとしていますがペギタンは怖がって縮こまってしまいます。その割に画面に食いついてるな。ホラーは怖がりが一番楽しめるというし。
虚勢をはる彼に「可愛い」と感想を漏らすちゆ。その言葉にショックを受けたペギタンは家を飛び出してしまいます。
自分の臆病ぶりにため息。かっこいいと言われたい。例えば、モンスターに襲われても返り討ちにできるような。残念ながらちゆさんパワー系だからなぁ。妄想してたら女児に見つかってしまいます。ガン見。遅きに失した感はあるもののぬいぐるみのふりをするペギタン。しかし見逃してはくれません。ぐいぐい近づいてくると……。
ペギタンを探すちゆ。先ほど彼がいた公園を見回しても姿はありません。
ドマラの続き。泣き言をいう彼氏にシンドイーネはイライラ。お前も見てるのかよ。ああいうポジションのキャラは大抵死ぬよね。軟弱な彼氏に見切りを付けて新しいパートナーと出会う的な。
隣りにいるグアイワルに八つ当たり。呆れた様子で彼がリアクションを返すと電波が乱れてしまいます。どういう立地なんだ。グアイワルを睨みつけてアンテナ代わりに立たせます。よえーな男性陣。イライラが収まらないシンドイーネは地球に八つ当たりしようと出ていきます。いまさらだけど3幹部の中で一番仕事やる気ねーのこいつだわ。
「おっ、おっ、お持ち帰りされてしまったペエ~~!?」
幼女にお持ち帰りされるとか勝ち組かよ。なろう枠狙ってるのかてめー。
手慣れた様子で買い物袋から食材を取り出して準備し始める少女。名前は部屋の名札からリリのようです。とりあえずバレてはいないけど突然の脱出ミッションに困惑するペギタン。リリはペギタンに向き合うと「ジョセフィーヌ」と名付けます。もうここで第2の人生エンジョイするのもアリじゃないかな。
その後は幼女に弄ばれます。やはり勝ち組かこいつ。冷静に隙を伺うペギタン。脱出するチャンスは訪れるはず。それまでひたすらじーっとしていれば…「ぐ~」。お腹が音を上げます。
すると今度はぬいぐるみではなく野生ペンギンだと勘違いするリリ。余計にややこしいことになってしまいました。ヒーリングアニマルとバレなかっただけヨシ! この街の人にバレてもそれほど問題にならない気がするんだけどな。
台所に行っている隙に窓から……庭にドーベルマンが数匹待機。防犯意識高ぇ。思わず窓を閉めてしまうペギタン。飛べよ。
その頃、行方不明のペギタンを探す一同。メガホンで攻撃できそう。
ちゆはすっかり落ち込んでしまいます。理由はわかっている。自分が余計な一言をいってしまったから。同僚に悪態をつくニャトラン。悪いのは私。責任を感じるちゆ。そこにラテを連れたアスミが戻ってきます。嗅覚探偵ラテ。捜索の秘密兵器。が、公園で匂いが途切れてしまいそれ以上の追跡は困難。
その夜、リリが眠りについた頃に母親が帰ってきます。状況的に母子家庭でしょうか。母の食事の用意もリリの担当。プリキュアって基本的に主人公達は裕福な家庭なのでギャップがなおさら大きく感じますね。片親自体はプリキュアでも珍しいわけではありませんが、それでも基本裕福そうなのが多い。
寝室に入ると寝ている娘に詫びる母。どうやら引っ越してきたばかりらしい。妙にリアルな設定だな。
②勇気のヒーリングアニマル
朝。顔を合わせる間もなく書き置きを残して仕事に行ってしまう母。親とは会えないし学校は変わるしで閉塞感やべぇ。ペギタンも目を覚ましますが寝れなかったようで目にクマ。それでもペットが出来て嬉しいのかリリは元気に登校していきます。ペギタンの昼食はキャラ弁。女子力高ぇ。思わずほっこり。
「愛情弁当にハートをヒーリングされてる場合じゃないペエ!」
事情を知ってしまい引くに引けなくなるペギタン。これはギャルゲーでお馴染みのルート分岐。ちゆルートかリリルートか。とりあえずセーブしとこう。
一方、一夜あけたちゆは勉強が手に付かない様子。
玄関から堂々と家を出るペギタン。
後ろ髪を引かれながらもちゆルートを選択。が、小学校のチャイムに足を止めます。リリルートも惜しい。それバッドエンドルートのフラグ。
教室で独りモジモジ。まだ友達は出来ていないようです。声をかけてみますが及び腰で話を続けられません。物陰から応援していると少年達に捕まってしまいます。お前ヒーリングアニマルの自覚薄いよな。悲鳴を聞いたリリは少年達に放してあげてと声をあげます。しかしテンプレのごとく反発する少年達に気圧されるリリ。そこで思わぬ援軍。先ほどリリが声をかけた少女達が「やめなよ男子」からのジェットストリーム口撃。これにはたまらず少年達は撤退。
ジョセフィーヌを取り戻して安心するリリ。少女達は示し合わせるとリリと距離を詰めていきます。これはチャンス。ペギタンも頷き返して背中を押します。ペンギンを珍しがる子達が集まって一躍リリが時の人に。
神社で狛犬をメガビョーゲンに。先週生物に憑依させるパターンが発見されたのにこの体たらく。ちなみにこの後メガパーツも使っていないのでシンドイーネさんマジ無能。この人だけ進化に貢献してない。
放課後、公園でお友達がいっぱい出来たと嬉しそうに話すリリ。ペギタンも嬉しそうに頷き返します。もうしゃべった方が早くないですか。どんだけ理解力がある野良ペンギンなの。
勇気がなかったと過去を振り返るリリ。親が離婚して引っ越してきたというのが妥当な線かとは思いますが、基本的に子どもに選択権はないので非常に環境依存的になります。選択に決定権が無いということは突然全て(親の都合で)奪われるということでもあります。子ども側からするとリスクヘッジも対策も何もあったもんじゃないクソゲー。そんなわけで友達が出来たとしても、いやだからこそペギタンへの信頼と依存は強まっていきます。
そこに元カノ登場。これは修羅場。
「ホシは必ず現場に戻ってくる。テレビドラマのデカ長さんが言っていたとおりですね」。すっかり精霊も毒されました。
ほんとの飼い主さん!? 察するリリ。
思わずちゆに飛びつこうとしたペギタンをキャッチ。そのまま逃げ出すように去っていきます。と同時にビョーゲンズ出現。現場はのどか達に任せ、ちゆはペギタンの捜索に。合同変身。意外にもタッチするタイミングはほぼ同じ。
ペギタンを自分の部屋に閉じ込めるリリ。プリキュアはたまに不意打ちでリアルな描写出してくるので油断できません。ドアを叩くペギタンに「ごめんね」「ごめんね」と謝るリリ。
意を決するとペギタンは話しかけます。パートナーのところに行かなければいけない。リリはもう一人ぼっちじゃない。あの勇気があれば何だってできる。彼もまた自分を必要とする人のところへと向かうため、勇気を振り絞って飛び立ちます。元から危険はなかったんだけどね。
メガビョーゲンと対峙するプリキュア。1人欠けていますが新型がいれば問題ない。
ちゆと再会。再会に浸るまもなくすぐに変身を促すペギタン。ここは漢を見せるところ。久々のフォンテーヌ単独変身。
攻撃が激しく防戦一方のプリキュア。どうやら販促月間は終わりのようです。メガビョーゲンに奇襲を仕掛けるフォンテーヌ。パワー系の本領。タイミングを合わせて連続攻撃。これまた久しぶりのストリームで決着。
翌日。友達と一緒に下校するリリ。
おやつの準備をしているとチャイムの音。ドアを開けるとペギタンを連れたちゆが挨拶にやってきます。謝ろうとしたリリの声を遮るようにペギタンを渡すちゆ。物言わぬペギタン。そういう路線で行くのね。ちゆは時々遊びに来ても構わない?と提案。その言葉にリリは感激。こっそり物陰から様子を見ていたのどか達もガッツポーズ。
「あの時、あなたの励ましてくれる声が聞こえたような気がしたの」
「ありがとうジョセフィーヌ! だ~い好き!」
「ペエ!」
③次回予告
また半透明になるやつ。
○トピック
まさかの同時攻略。
プリキュアでは珍しい妖精と一般人の交流を描いた回。
親の都合(?)で子どもが不自由を強いられるエピソードはプリキュアではたびたび登場します。基本的には子どもがご理解するしかないんですが、そこで感じる不安や寂しさ、「子ども」でいさせてくれない不自由さ、ご理解しつつも拭えない孤独感を誤魔化すわけにはいかないので妙にリアルな設定や描写があったりするのが特徴です。
ここで重要なのは親になんとかしろと(作中でもメタ的にも)言っているわけではなく、子どもなりに納得し折り合いのつかけたを工夫している点です。子どもの視点、つまり子どもの世界(観)なわけです。そしてそれは結構危ういバランスで成り立っていたりする。友達が出来てもなおペギタンにリリが執着するのは、彼女にとってペギタンが基点だからです。ペギタンがキッカケになって物事が変わったのだからそりゃ彼への依存度、崇拝度は上がります。自分の意思で状況をコントロールできない。だから何か強いもの、勇気をくれるもの、導いてくれるものに頼るのは普通のことです。それが父親なのかAIなのか動物なのかは問わない。
これを弱いことだと言うのは簡単ですが酷な話です。誰にだってそういう時期はある。少なくとも脱皮するまでの時間をくれてもバチはあたらないでしょう。その世界観を破壊するのは乱暴ってもんです。まあ、プリキュアはその乱暴をするんですが。だからラストで再会したのは意外でした。普通だったらチャンチャンで流すところを、その後も交流を続ける余地を与えているのはリリに寄り添っていて好感が持てます。
ペギタン視点で見てもリリがいてこそ自分の使命を改めて実感できる話になっていて、販促月間が終わったのを見計らって個別回を挟む東堂いづみのしたたかさを感じさせる一本でした。
第24話「いま行きます!お手当を風に乗せて」
○今週の出来事
①森の湖畔
最近流行りのカフェがあると雑誌を見せるひなた。電車で2時間。結構遠い。しかしひなたは行く気満々。アスミも誘います。するとアスミはカフェよりも湖畔が気になる様子。
採用。のどかの鶴の一声で湖畔に決定。これが人望の差。コミュ力の差。カフェは却下されましたが代わりにハイキングになったのでひなたも賛成。電車で2時間かけて、そこからさらに5キロ先の山に登るってハードスケジュールじゃね?……と思ったけどこの子達は徒歩で山超えてたりするんでこの程度は造作ないのかもしれない。
ということで朝6時に駅集合。ハイキングガチ勢。ひなたは付き合うグループ間違えたと思う。
湖畔に到着。ちゃんと起きられました。
雑誌に特集組まれている割には観光客はのどか一行のみ。貸し切りで満喫。何かポエムを言い出すペギタン。お前そんなキャラだっけ? ちゃんと話聞いてるちゆさんは律儀。この人マイペースだけど周囲の話は聞いてる。他に人がいないので妖精たちも存分に羽を伸ばせる。こっちに来て正解。
私たちも、と競争するのどかとひなた。そんなエンジョイ勢をガチ抜きしていくパワー系とポンコツ精霊。「やるわね、アスミ」。なんか少年漫画みたいなセリフをはいて友情を確かめ合う2人。この2人距離感近い。
その後もみんなで湖を堪能。
お昼はちゆが持ってきた重箱を広げます。運動会みたいなラインナップ。何時起きで作ったんだ。のどかはサンドイッチ。この2人は親が作ったのか自分で作ったのか判断に迷うところがあります。「ジャーン!お姉のスペシャルジュース!」。ひたなちゃんは末っ子。
完食。最後に残されるパセリの気持ちも考えてあげて。
満腹と言いながらグミを食べるひなたにツッコミを入れるちゆ嬢。このポジションも大分馴染んできました。
風の音に耳を澄ませるアスミ。「今日は風が騒がしいね」「でも少しこの風泣いています」……という冗談は…と思ったら割りと本当に自然の思いがわかるらしい。まあ、精霊だし。半透明になるし。ピヨピヨ。小鳥の鳴き声。
地面に座り込む小鳥を怪我したのかとのどかが近づくと「ダメ!」。語気強く注意する女性。巣立ちのタイミングだと教えてくれます。親鳥が近くにいるかもしれないし勝手に連れて行ってはいけない。辺りを見回してもそれらしい影は…? 自分達が居るので近寄れない。アスミがそう答えると女性が頷き返します。野生動物にとって人が居ることがストレス。手袋をつけると人目につかない場所へ小鳥を置いていきます。
離れた途端親鳥らしき鳴き声。憂いも消えたので森を後にします。
今週のアジト。手に持ったメガパーツを眺めながら、何やら実験を思いつくダルイゼン。まだまだ進化の余地がありそう。
②同じ感じ方で
野生の動物は人に感染する病気もあるから素手で触っちゃダメとアドバイスする女性。その逆もある。素直にお礼を言うのどか。女性の名は樹サクヤ。本業は樹木医。またマニアックなところチョイスしたな。鞄からトンカチを取り出すと木を叩いてみせます。興味を持つひなたの質問攻めに吹き出しつつ流れるように仕事をこなしていきます。落書きをさりげに手当しているシーンがなかなか巧妙です。変にお説教せずシーンで見せる。子どもがちゃんと見ていることを期待してのメリハリですね。
なんでまた樹木医に? 昔からよくここに来ていたと話すサクヤさん。大好きな場所を守れる仕事に就いた。木は大地に根を張って繋がっているでしょ、地球と。木が枯れたり元気がないのは地球の悲鳴。独自の解釈。なら地球もお手当しているのかと頷くのどか。それには苦笑いするも風に乗った木の声を受信。リアクションの要求レベル高ぇな。冗談めかして言う彼女にアスミがマジレス。チュートリアルは前回で完了しているので真っ当な受け答え。アスミは風のエレメントの力を受けているので風と親和性が高い。先程もそれを再確認しています。サクヤが自分と同じ方法、感受性を持っている。そこに共感しています。これは大げさに言えば同胞がいるって話です。自分と同じように自然を感じられてそれを守ろうとしている人がいる。アスミにとっては共感と敬意を抱く対象が初めて持てたと言っていいでしょう。アスミ個人のエピソードで言えばワンステップ進んでいます。世界を感じるということは、自分と同じ人間がいるということと同義です。
夕方にお別れ。
夜。湖畔に出没するダルイゼン。小鳥を見つけると…。なるほど動物に、ってわけか。
③新人募集 研修後正式採用
翌日。ラテが探知。ニュースでも謎の飛行物体の報道。サクヤさんが駆けていく姿が映し出されます。
実験の様子を確認するダルイゼン。鳥のメガビョーゲンは完全体ではないらしくメガビョーゲン同様侵食力が溢れている模様。確かに3幹部とバテテモーダは個体として保っていますね。
サクヤの前に姿を表す新型メガビョーゲン。人語もOKに。メガビョーゲン以上幹部未満ってところか。
今すぐいかなければ。駆け出すのどか達。対してアスミはここで初めて能動的に自分からラテ以外のものを守ることを意識。風の力を使ってゲートを開きます。
「行きましょう。地球のお手当に!」
手に掴まると浮き上がってワープ。電車賃も浮きました。
ちょうどタイミングよく気絶してくれるサクヤさん。これで目撃者の心配はなし。
ネブソックと名乗る怪人。名前を知ったところで消すんだけどね。眼で応えるアスミ。変身。
どこにでも出てくるよな、こいつら。呆れるダルイゼン。そーいうの目くそ鼻くそって言います。そんな彼をにーちゃんと呼ぶネブソック。いーっつもにーちゃんの邪魔をするんだ、と珍しく話に乗っかるダルイゼン。使えるものはどんどん使う。
飛行能力は当然として格闘能力も高いネブソック。型落ちでは歯が立ちません。同じ要領で突っ込むと一蹴されます。これが新型の性能。課金はインフレで煽る。
言うほど大したことないじゃん。…というよりあいつが強いのか。冷静に観察するダルイゼン。
近距離では歯が立たないので遠距離から攻撃。衝撃で木が倒れサクヤさんに。アースがフォロー。グレース達が揺動してくれたおかげで無事救出。型落ちでも介護はできます。
上空からダイブ。地面がえぐれる威力に驚愕する型落ち組。この名称可哀想だから上方修正はよ。自信満々でダルイゼンを見るも「その程度か」と辛口レビュー。悔しさをプリキュアに向けると必殺の一撃……を繰り出そうとして落下。
「おっかね~~!」
高いところがダメだったらしい。飛んでたやん。ますます呆れるダルイゼン。こうして見るとバテテモーダは完成度が高かったですね。成熟したメガビョーゲンの種から作られた幹部と即席のインスタントで作られた半人前の違いと言ったところでしょうか。
上に飛べないので横に飛んでくるネブソック。ならば正面から応えるまで。超強そうなエフェクトで迎え撃つアース。敵を引きつけると上空にジャンプ。失速したネブソックをグレース達が蹴り上げてトドメ。
熟成には時間が必要。実験データを取り終えると退却。
サクヤが目を覚ますと元通りに。小鳥も元の姿に戻ったようです。バテテモーダも戻ったのかどうか。
「伝わりますよね?」
「サクヤさんが気がついて木も草花も湖も喜んでいます」
「えっ?」
「わたくしの思い込みです。ふふっ」
んじゃ帰り道もよろしく。できません。えっ?
あれはとても力を使うので続けてはできない。しれっと答えるアスミン。いや、お前さっきまで元気に飛び跳ねてたやん。
お金足りる? お使い頼まれてたんだけど…。カフェ寄ってかない? いいね。金があるのかないのか。ひなたの要望も通って一件落着。
④次回予告
君、飛べたよね?
○トピック
最近レアドロップしないよね。
出生が普通の人と違う…というか存在そのものが人と違うアスミをどう人と結びつけるか。
これまではアスミにのどか達の気持ちを分かってもらう、をやってきましたが、今回はアスミがサクヤの気持ちに共感することで視野が広がっています。普通ならサクヤのそれは「おっ、おう」「ロマンチストですね」ってところですがアスミにとってはドンピシャな感性だったのが幸い。共感は自分と同じ目線、同じ感じ方を感じられるかが一番重要なので浮世離れしたアスミらしいお話。
発達心理学の考え方的には、そういった共感、自分と同じ感じ方をする他者を認知することで社会性が拡張されより社会的性質を強めていくらしいです。要するに人を見て学ぶってことですね。これは単に猿真似をするというのではなく、社会(視点、感受性)を共有することで同じ世界観、同じ言葉を学び自分もまた社会の一部になるということです。「こいつ話が通じねぇ」が「お前と見てるものが違う」という意味なのと同じですね。そういった同一性、合一性は共感を軸に拡張されていくので今回アスミが食い気味にサクヤにアクションしていくのは正しい描写と言えます。この世界で俺と同じやついた! その共感の先にあるものも見えるようになる。教えられるだけでは人は成長しない。
4人の中でとりわけ自然との親和性を持ったアスミがのどか達と肩を並べるまでになったエピソードと位置づけられそうです。四者四様の「守りたいもの」が出揃いました。
この動きと連動してビョーゲンズ側も着々と進化。耐性菌かよ。お手当とビョーゲンのイタチごっこは続く。
①森の湖畔
最近流行りのカフェがあると雑誌を見せるひなた。電車で2時間。結構遠い。しかしひなたは行く気満々。アスミも誘います。するとアスミはカフェよりも湖畔が気になる様子。
採用。のどかの鶴の一声で湖畔に決定。これが人望の差。コミュ力の差。カフェは却下されましたが代わりにハイキングになったのでひなたも賛成。電車で2時間かけて、そこからさらに5キロ先の山に登るってハードスケジュールじゃね?……と思ったけどこの子達は徒歩で山超えてたりするんでこの程度は造作ないのかもしれない。
ということで朝6時に駅集合。ハイキングガチ勢。ひなたは付き合うグループ間違えたと思う。
湖畔に到着。ちゃんと起きられました。
雑誌に特集組まれている割には観光客はのどか一行のみ。貸し切りで満喫。何かポエムを言い出すペギタン。お前そんなキャラだっけ? ちゃんと話聞いてるちゆさんは律儀。この人マイペースだけど周囲の話は聞いてる。他に人がいないので妖精たちも存分に羽を伸ばせる。こっちに来て正解。
私たちも、と競争するのどかとひなた。そんなエンジョイ勢をガチ抜きしていくパワー系とポンコツ精霊。「やるわね、アスミ」。なんか少年漫画みたいなセリフをはいて友情を確かめ合う2人。この2人距離感近い。
その後もみんなで湖を堪能。
お昼はちゆが持ってきた重箱を広げます。運動会みたいなラインナップ。何時起きで作ったんだ。のどかはサンドイッチ。この2人は親が作ったのか自分で作ったのか判断に迷うところがあります。「ジャーン!お姉のスペシャルジュース!」。ひたなちゃんは末っ子。
完食。最後に残されるパセリの気持ちも考えてあげて。
満腹と言いながらグミを食べるひなたにツッコミを入れるちゆ嬢。このポジションも大分馴染んできました。
風の音に耳を澄ませるアスミ。「今日は風が騒がしいね」「でも少しこの風泣いています」……という冗談は…と思ったら割りと本当に自然の思いがわかるらしい。まあ、精霊だし。半透明になるし。ピヨピヨ。小鳥の鳴き声。
地面に座り込む小鳥を怪我したのかとのどかが近づくと「ダメ!」。語気強く注意する女性。巣立ちのタイミングだと教えてくれます。親鳥が近くにいるかもしれないし勝手に連れて行ってはいけない。辺りを見回してもそれらしい影は…? 自分達が居るので近寄れない。アスミがそう答えると女性が頷き返します。野生動物にとって人が居ることがストレス。手袋をつけると人目につかない場所へ小鳥を置いていきます。
離れた途端親鳥らしき鳴き声。憂いも消えたので森を後にします。
今週のアジト。手に持ったメガパーツを眺めながら、何やら実験を思いつくダルイゼン。まだまだ進化の余地がありそう。
②同じ感じ方で
野生の動物は人に感染する病気もあるから素手で触っちゃダメとアドバイスする女性。その逆もある。素直にお礼を言うのどか。女性の名は樹サクヤ。本業は樹木医。またマニアックなところチョイスしたな。鞄からトンカチを取り出すと木を叩いてみせます。興味を持つひなたの質問攻めに吹き出しつつ流れるように仕事をこなしていきます。落書きをさりげに手当しているシーンがなかなか巧妙です。変にお説教せずシーンで見せる。子どもがちゃんと見ていることを期待してのメリハリですね。
なんでまた樹木医に? 昔からよくここに来ていたと話すサクヤさん。大好きな場所を守れる仕事に就いた。木は大地に根を張って繋がっているでしょ、地球と。木が枯れたり元気がないのは地球の悲鳴。独自の解釈。なら地球もお手当しているのかと頷くのどか。それには苦笑いするも風に乗った木の声を受信。リアクションの要求レベル高ぇな。冗談めかして言う彼女にアスミがマジレス。チュートリアルは前回で完了しているので真っ当な受け答え。アスミは風のエレメントの力を受けているので風と親和性が高い。先程もそれを再確認しています。サクヤが自分と同じ方法、感受性を持っている。そこに共感しています。これは大げさに言えば同胞がいるって話です。自分と同じように自然を感じられてそれを守ろうとしている人がいる。アスミにとっては共感と敬意を抱く対象が初めて持てたと言っていいでしょう。アスミ個人のエピソードで言えばワンステップ進んでいます。世界を感じるということは、自分と同じ人間がいるということと同義です。
夕方にお別れ。
夜。湖畔に出没するダルイゼン。小鳥を見つけると…。なるほど動物に、ってわけか。
③新人募集 研修後正式採用
翌日。ラテが探知。ニュースでも謎の飛行物体の報道。サクヤさんが駆けていく姿が映し出されます。
実験の様子を確認するダルイゼン。鳥のメガビョーゲンは完全体ではないらしくメガビョーゲン同様侵食力が溢れている模様。確かに3幹部とバテテモーダは個体として保っていますね。
サクヤの前に姿を表す新型メガビョーゲン。人語もOKに。メガビョーゲン以上幹部未満ってところか。
今すぐいかなければ。駆け出すのどか達。対してアスミはここで初めて能動的に自分からラテ以外のものを守ることを意識。風の力を使ってゲートを開きます。
「行きましょう。地球のお手当に!」
手に掴まると浮き上がってワープ。電車賃も浮きました。
ちょうどタイミングよく気絶してくれるサクヤさん。これで目撃者の心配はなし。
ネブソックと名乗る怪人。名前を知ったところで消すんだけどね。眼で応えるアスミ。変身。
どこにでも出てくるよな、こいつら。呆れるダルイゼン。そーいうの目くそ鼻くそって言います。そんな彼をにーちゃんと呼ぶネブソック。いーっつもにーちゃんの邪魔をするんだ、と珍しく話に乗っかるダルイゼン。使えるものはどんどん使う。
飛行能力は当然として格闘能力も高いネブソック。型落ちでは歯が立ちません。同じ要領で突っ込むと一蹴されます。これが新型の性能。課金はインフレで煽る。
言うほど大したことないじゃん。…というよりあいつが強いのか。冷静に観察するダルイゼン。
近距離では歯が立たないので遠距離から攻撃。衝撃で木が倒れサクヤさんに。アースがフォロー。グレース達が揺動してくれたおかげで無事救出。型落ちでも介護はできます。
上空からダイブ。地面がえぐれる威力に驚愕する型落ち組。この名称可哀想だから上方修正はよ。自信満々でダルイゼンを見るも「その程度か」と辛口レビュー。悔しさをプリキュアに向けると必殺の一撃……を繰り出そうとして落下。
「おっかね~~!」
高いところがダメだったらしい。飛んでたやん。ますます呆れるダルイゼン。こうして見るとバテテモーダは完成度が高かったですね。成熟したメガビョーゲンの種から作られた幹部と即席のインスタントで作られた半人前の違いと言ったところでしょうか。
上に飛べないので横に飛んでくるネブソック。ならば正面から応えるまで。超強そうなエフェクトで迎え撃つアース。敵を引きつけると上空にジャンプ。失速したネブソックをグレース達が蹴り上げてトドメ。
熟成には時間が必要。実験データを取り終えると退却。
サクヤが目を覚ますと元通りに。小鳥も元の姿に戻ったようです。バテテモーダも戻ったのかどうか。
「伝わりますよね?」
「サクヤさんが気がついて木も草花も湖も喜んでいます」
「えっ?」
「わたくしの思い込みです。ふふっ」
んじゃ帰り道もよろしく。できません。えっ?
あれはとても力を使うので続けてはできない。しれっと答えるアスミン。いや、お前さっきまで元気に飛び跳ねてたやん。
お金足りる? お使い頼まれてたんだけど…。カフェ寄ってかない? いいね。金があるのかないのか。ひなたの要望も通って一件落着。
④次回予告
君、飛べたよね?
○トピック
最近レアドロップしないよね。
出生が普通の人と違う…というか存在そのものが人と違うアスミをどう人と結びつけるか。
これまではアスミにのどか達の気持ちを分かってもらう、をやってきましたが、今回はアスミがサクヤの気持ちに共感することで視野が広がっています。普通ならサクヤのそれは「おっ、おう」「ロマンチストですね」ってところですがアスミにとってはドンピシャな感性だったのが幸い。共感は自分と同じ目線、同じ感じ方を感じられるかが一番重要なので浮世離れしたアスミらしいお話。
発達心理学の考え方的には、そういった共感、自分と同じ感じ方をする他者を認知することで社会性が拡張されより社会的性質を強めていくらしいです。要するに人を見て学ぶってことですね。これは単に猿真似をするというのではなく、社会(視点、感受性)を共有することで同じ世界観、同じ言葉を学び自分もまた社会の一部になるということです。「こいつ話が通じねぇ」が「お前と見てるものが違う」という意味なのと同じですね。そういった同一性、合一性は共感を軸に拡張されていくので今回アスミが食い気味にサクヤにアクションしていくのは正しい描写と言えます。この世界で俺と同じやついた! その共感の先にあるものも見えるようになる。教えられるだけでは人は成長しない。
4人の中でとりわけ自然との親和性を持ったアスミがのどか達と肩を並べるまでになったエピソードと位置づけられそうです。四者四様の「守りたいもの」が出揃いました。
この動きと連動してビョーゲンズ側も着々と進化。耐性菌かよ。お手当とビョーゲンのイタチごっこは続く。
第23話「かわいいってなんですか?アスミと子犬物語」
○今週の出来事
①かわいいはかわいい
ひなたコーデに身を包むアスミ。素体が美人なので何着ても似合ってる。大好評。だんだんと趣味が入っていきます。その衣装どこで売ってんだ?と呆れるニャトラン。ひなた結構お小遣い貰ってそう。
「可愛い」とは何ですか?と今回の質問。「好き」とは違うのですか? アップやめろ何か狂気を感じる。改めて考えてみると可愛いと好きのラインって微妙だよね、とのどか。可愛いと好きになる!とラベンだるまちゃんを取り出すラビリン。例えがあまり良くないから却下。好きだから可愛く見えるんだよ、とペギタン。みんな好き勝手いうのでアスミは混乱。百聞は一見にしかず。実感すりゃわかるよ。ちゆさんは実践派。
ひなたの姉に頼んでラテをコーデ。映えそう。これならどうだ。可愛いでしょ? ラテもここぞとばかりに愛玩アピール。
「ラテをこんなに喜ばせてくださって感謝いたします」
ラテファースト。ある意味飼い主としては正しいのかもしれない。
相変わらず居住スペースが狭い敵アジト。ダルイゼンにバラされて赤っ恥のグアイワル。名誉挽回を図ります。
お兄さんに呼ばれるひなた。何やら用事があるらしい。診察室を見ると父親が動物の気持ちを推し量っています。口がきけるわけでもないのにどうしてわかるのか。相手のことを知りたいと思ってよ~く見るとわかっちゃうんだって。今週のレクチャー役はひなた。
兄が子犬を抱えてやってきます。保護犬。名は眉毛の形からとってポチット。のどかが触れようとしたら逃げてしまいます。どうやら臆病らしい。
ポチットを連れてドッグランへ。ひなたの用事にみんなで同行。一緒にドッグランしたら怖がらない? それも含めて慣れさせたいと答えるひなた。最近は病院を手伝っているとニャトランが言います。以前はできる家族に引っかかりもあったひなたですが、彼女なりに前進しているようです。
「前は絶対無理だ~って思ってたけど、今は私にもできることがあるかもって思えて…」
照れながらも手応えを感じています。そんな彼女を支持するように、私もポチット君と仲良くなりたいと頷くのどか。
他愛もない会話をしていると突然足を止めるアスミ。振り返ったちゆにポチットが可愛いと思いますか?と訊ねます。それはもちろん。みんなが可愛いと感じるのに自分は何も感じない。(気象的にも)曇っていきます。何故? 人それぞれだから。ということは人ではない自分には可愛いはわからないのか。また半透明になります。君、一周回って便利な身体してるよね。慌ててフォローするちゆさん。リアクションが可愛い。
②最後のチュートリアル
目的の場所に到着。犬が自由に遊べる広い運動場。
早速ラテとポチットを放します。……がポチットは怖がって外に出てくれません。なので一旦ひなたが抱きかかえてじょじょに慣らして……待て。今なんかちゆさんが残像残して走ってったぞ。今回作画の省力化が見えるんだけど、変なところでネタ仕込むのズルい。
努力の甲斐あってポチットも少し前進。
アスミは距離を置いて園内を観察。ひなた達が声をかけるとどれが可愛いと思いますか?と質問。全員可愛いよ。当然そうなる。私はおかっぱ幼女が一番可愛いと思う。当然そうなる。
いまいち要領を得ないアスミはそれだけたくさんの可愛いを知っているのかと感心。そういうわけではないのだが。ひなたはアスミもワンコ達に好かれていたと逆の視点で答えます。やっぱ地球の一部だからか? どうなのでしょう? 半透明になるし仕様がよくわからない人です。
動物に懐かれやすいならポチットともっと早く仲良くなれたと羨ましそうに話すひなた。逃げるし避けるし可愛くない。最初は手こずったようです。それがどうして可愛いになったのですか? そこで間を置いて記憶を辿るひなた。時間をかけて自分もまたポチットに心開いていった。
「どうしたら仲良くなれるかな~って、いっぱい考えてたらいつの間にか可愛いって思ってた!」
ひなた流。彼女は共感に重きを置いたキャラですね。相手を知りたいという気持ちを持ち続けたからじゃないかしら。ちゆが合いの手を入れます。相手を見ているうちに思わず守りたくなるそんな気持ちではないか。最近積極的。まず興味を持って相手を見ることから。手順化すると納得しやすいのかアスミも理解を示してくれます。
サササっ。君、ちょっとちゆと同じ匂いするよね。ポチットを観察しようとするも、怖がって逃げてしまいます。犬じゃなくても怖がるよ。
今週も病気のお時間。変身するときは元気になって、変身が終わるとまたぐったり。ラテは忙しい。
ドッグランを強襲。容赦ない今週のメガビョーゲン。目の前で爆撃されながらも冷静に役割分担を指示するフォンテーヌ。段取りは大事。段取りしている間に3匹くらいやられてそうな気がしますが、仕事前のTBM-KYは欠かせません。今日もご安全に。
おかっぱ幼女の前に立ちふさがるメガビョーゲン。事案なので即対処。現行犯なので武力制圧。その間に避難。プリキュアがおんぶしてるのシュールだな。
メガビョーゲンに薬物注入。一皮むけます。型落ちしているグレースとフォンテーヌでは手も足も出ません。アースのサポートを受ければ何とか……あ、やっぱダメだわ。倒れるスパーク。なおアースさんは無傷な模様。
犬を下等生物と嗤うグアイワル。スパークルを心配して出てきたポチットに一撃を入れようとするとアースに一喝されます。アースさんの情緒レベルがアップ。戦闘力はすでにカンストしているので一蹴。型落ち3人組は弱点サーチしか仕事がありません。仕事がじょじょに奪われていく悲しみ。娘に玩具を買ってやれない親御さんにダメージが入るのでそろそろ上方修正していただきたいものです。販促月間が終わったら運営からアップデートのお知らせが入るかもしれません。殺意の風で今週もお大事に。
ごっそりメガパーツを持ち帰るグアイワル。
ポチットの引取り手も決まり一件落着。
「でもお別れするのは寂しいですね」
「えっ?」
思わずアスミを見つめる3人。そんな彼女らに構わずアスミはポチットの前で膝をつくとお友達になりたいと言います。手を差し出すと、舐め返されます。どうやら了解してもらえた様子。ポチットの頭に手を置きながら言葉が漏れてきます。
「かわいい……」
一度漏れ出した気持ちは留まることなく溢れ出していきます。
「かわいいに限界はないんだよ!」
③次回予告
残像を作り出すスピード。重箱を持ち歩くパワー。ちゆに限界はない。
○トピック
金髪幼女もおかっぱ幼女もみんな可愛い。
「お返しに人を助けたい」「好き」「可愛い」が合わさり……合わさって何になるんだっけ?な三体合体キュアアース。
難しいことは投げ出していたひなたが粘り強さを覚え、自己完結していたちゆは人と積極的に関わることを覚える…といった形でそれぞれの成長が垣間見れます。アンドロイドみたいなアスミですが、結局彼女と関わるのどか達もまた彼女へのスタンスが問われるわけで、彼女を知り、彼女に知ってほしいという気持ちから自分の行動を言葉にし伝えていく姿が一連のエピソードで描かれています。
面白いのはここでのどかが後景に退いていることですね。のどか・ちゆ・ひなたの3人が結束するにはのどかの気遣いが必要不可欠でしたが、今の彼女達はそれぞれが他者、もっと言えば異物を受け入れられるようになっています。3人の関係(役割)変化やそれぞれの自立化が進んでいる証拠ですね。
そんな感じでアスミ向けのチュートリアルは一通り終わったと思われるので、次回から4人チームでの話になりそうです。
①かわいいはかわいい
ひなたコーデに身を包むアスミ。素体が美人なので何着ても似合ってる。大好評。だんだんと趣味が入っていきます。その衣装どこで売ってんだ?と呆れるニャトラン。ひなた結構お小遣い貰ってそう。
「可愛い」とは何ですか?と今回の質問。「好き」とは違うのですか? アップやめろ何か狂気を感じる。改めて考えてみると可愛いと好きのラインって微妙だよね、とのどか。可愛いと好きになる!とラベンだるまちゃんを取り出すラビリン。例えがあまり良くないから却下。好きだから可愛く見えるんだよ、とペギタン。みんな好き勝手いうのでアスミは混乱。百聞は一見にしかず。実感すりゃわかるよ。ちゆさんは実践派。
ひなたの姉に頼んでラテをコーデ。映えそう。これならどうだ。可愛いでしょ? ラテもここぞとばかりに愛玩アピール。
「ラテをこんなに喜ばせてくださって感謝いたします」
ラテファースト。ある意味飼い主としては正しいのかもしれない。
相変わらず居住スペースが狭い敵アジト。ダルイゼンにバラされて赤っ恥のグアイワル。名誉挽回を図ります。
お兄さんに呼ばれるひなた。何やら用事があるらしい。診察室を見ると父親が動物の気持ちを推し量っています。口がきけるわけでもないのにどうしてわかるのか。相手のことを知りたいと思ってよ~く見るとわかっちゃうんだって。今週のレクチャー役はひなた。
兄が子犬を抱えてやってきます。保護犬。名は眉毛の形からとってポチット。のどかが触れようとしたら逃げてしまいます。どうやら臆病らしい。
ポチットを連れてドッグランへ。ひなたの用事にみんなで同行。一緒にドッグランしたら怖がらない? それも含めて慣れさせたいと答えるひなた。最近は病院を手伝っているとニャトランが言います。以前はできる家族に引っかかりもあったひなたですが、彼女なりに前進しているようです。
「前は絶対無理だ~って思ってたけど、今は私にもできることがあるかもって思えて…」
照れながらも手応えを感じています。そんな彼女を支持するように、私もポチット君と仲良くなりたいと頷くのどか。
他愛もない会話をしていると突然足を止めるアスミ。振り返ったちゆにポチットが可愛いと思いますか?と訊ねます。それはもちろん。みんなが可愛いと感じるのに自分は何も感じない。(気象的にも)曇っていきます。何故? 人それぞれだから。ということは人ではない自分には可愛いはわからないのか。また半透明になります。君、一周回って便利な身体してるよね。慌ててフォローするちゆさん。リアクションが可愛い。
②最後のチュートリアル
目的の場所に到着。犬が自由に遊べる広い運動場。
早速ラテとポチットを放します。……がポチットは怖がって外に出てくれません。なので一旦ひなたが抱きかかえてじょじょに慣らして……待て。今なんかちゆさんが残像残して走ってったぞ。今回作画の省力化が見えるんだけど、変なところでネタ仕込むのズルい。
努力の甲斐あってポチットも少し前進。
アスミは距離を置いて園内を観察。ひなた達が声をかけるとどれが可愛いと思いますか?と質問。全員可愛いよ。当然そうなる。私はおかっぱ幼女が一番可愛いと思う。当然そうなる。
いまいち要領を得ないアスミはそれだけたくさんの可愛いを知っているのかと感心。そういうわけではないのだが。ひなたはアスミもワンコ達に好かれていたと逆の視点で答えます。やっぱ地球の一部だからか? どうなのでしょう? 半透明になるし仕様がよくわからない人です。
動物に懐かれやすいならポチットともっと早く仲良くなれたと羨ましそうに話すひなた。逃げるし避けるし可愛くない。最初は手こずったようです。それがどうして可愛いになったのですか? そこで間を置いて記憶を辿るひなた。時間をかけて自分もまたポチットに心開いていった。
「どうしたら仲良くなれるかな~って、いっぱい考えてたらいつの間にか可愛いって思ってた!」
ひなた流。彼女は共感に重きを置いたキャラですね。相手を知りたいという気持ちを持ち続けたからじゃないかしら。ちゆが合いの手を入れます。相手を見ているうちに思わず守りたくなるそんな気持ちではないか。最近積極的。まず興味を持って相手を見ることから。手順化すると納得しやすいのかアスミも理解を示してくれます。
サササっ。君、ちょっとちゆと同じ匂いするよね。ポチットを観察しようとするも、怖がって逃げてしまいます。犬じゃなくても怖がるよ。
今週も病気のお時間。変身するときは元気になって、変身が終わるとまたぐったり。ラテは忙しい。
ドッグランを強襲。容赦ない今週のメガビョーゲン。目の前で爆撃されながらも冷静に役割分担を指示するフォンテーヌ。段取りは大事。段取りしている間に3匹くらいやられてそうな気がしますが、仕事前のTBM-KYは欠かせません。今日もご安全に。
おかっぱ幼女の前に立ちふさがるメガビョーゲン。事案なので即対処。現行犯なので武力制圧。その間に避難。プリキュアがおんぶしてるのシュールだな。
メガビョーゲンに薬物注入。一皮むけます。型落ちしているグレースとフォンテーヌでは手も足も出ません。アースのサポートを受ければ何とか……あ、やっぱダメだわ。倒れるスパーク。なおアースさんは無傷な模様。
犬を下等生物と嗤うグアイワル。スパークルを心配して出てきたポチットに一撃を入れようとするとアースに一喝されます。アースさんの情緒レベルがアップ。戦闘力はすでにカンストしているので一蹴。型落ち3人組は弱点サーチしか仕事がありません。仕事がじょじょに奪われていく悲しみ。娘に玩具を買ってやれない親御さんにダメージが入るのでそろそろ上方修正していただきたいものです。販促月間が終わったら運営からアップデートのお知らせが入るかもしれません。殺意の風で今週もお大事に。
ごっそりメガパーツを持ち帰るグアイワル。
ポチットの引取り手も決まり一件落着。
「でもお別れするのは寂しいですね」
「えっ?」
思わずアスミを見つめる3人。そんな彼女らに構わずアスミはポチットの前で膝をつくとお友達になりたいと言います。手を差し出すと、舐め返されます。どうやら了解してもらえた様子。ポチットの頭に手を置きながら言葉が漏れてきます。
「かわいい……」
一度漏れ出した気持ちは留まることなく溢れ出していきます。
「かわいいに限界はないんだよ!」
③次回予告
残像を作り出すスピード。重箱を持ち歩くパワー。ちゆに限界はない。
○トピック
金髪幼女もおかっぱ幼女もみんな可愛い。
「お返しに人を助けたい」「好き」「可愛い」が合わさり……合わさって何になるんだっけ?な三体合体キュアアース。
難しいことは投げ出していたひなたが粘り強さを覚え、自己完結していたちゆは人と積極的に関わることを覚える…といった形でそれぞれの成長が垣間見れます。アンドロイドみたいなアスミですが、結局彼女と関わるのどか達もまた彼女へのスタンスが問われるわけで、彼女を知り、彼女に知ってほしいという気持ちから自分の行動を言葉にし伝えていく姿が一連のエピソードで描かれています。
面白いのはここでのどかが後景に退いていることですね。のどか・ちゆ・ひなたの3人が結束するにはのどかの気遣いが必要不可欠でしたが、今の彼女達はそれぞれが他者、もっと言えば異物を受け入れられるようになっています。3人の関係(役割)変化やそれぞれの自立化が進んでいる証拠ですね。
そんな感じでアスミ向けのチュートリアルは一通り終わったと思われるので、次回から4人チームでの話になりそうです。
第22話「ラテ逃げないで!消える体と芽生える気持ち」
○今週の出来事
①ちゆ先生のレクチャー
アスミに部屋を貸与。主人公の家ってだいたい裕福。お母さんの運送の仕事増えてるかもしれないけど。アスミを残して家族は仕事と学校へ。アスミの使命はラテを守ること。早速のどかの部屋からベッドを移してお世話する気満々。ラテ様不安そう。
上司に恋するシンドイーネさんにプレゼント。効果を説明するダルイゼン。自分で仕事するの面倒だから人に任せたな。3幹部の中では手柄とか名誉に興味がないように見えますが、こういう奴にかぎって終盤で出張ってくる。
学校でひなたと話していると「大丈夫かしら?」とちゆが心配。常識がないため今ひとつ信用がおけません。そこはラビリンも居るし心配ないとどっしりと構えるひなた。それもそうね。納得するちゆ。が、逆にのどかは心配になります。
食事の時間。皿に山盛り。たくさん食べるにも限度があるだろ。肥満になるわ。早速お目付け役のラビリンが注意。いやほんと助かるよ君。結局2人で食べたっぽい。
お休みする2人にタオルケットを被せ、さらに毛布を何重にも…蒸し殺す気か! 病とか言う以前に人間や生物のことを勉強してほしい。突貫工事で作られたせいか基本情報が少なすぎて困る。
天気も良いし外に出よう! ところが怪我でもしたらどうすると止めるアスミ。そうならないようにするのがお前の仕事じゃないのか。先週交通事故起こしそうになったけど。これまでも外に出ているしラビリンもラテも慣れている。が、頑として首を縦に振らないアスミ。
そんな彼女にラテは反抗。アスミはちょっとやりすぎとラビリンが代弁。従者としてはラビリンの方が経験も常識も豊富。アスミを残して2人で外出。
放課後。心配になったのどかは先に帰宅。ちゆとひなたが2人で帰っているとザワついた声が。視線を向けると昼間から半透明の幽霊が。アスミンの霊圧が消えかかっています。お前ほんと出オチだな。このままでは大騒ぎになるのでちゆはひなたに周囲の人を引きつけてくれと依頼。とにかくアスミを隠さなくては。
「美少女すぎて透明感やばすぎ!」
いや、そのりくつはおかしい。
だけどここはすこやか市。元々住民がちょっとおかしいのと半年近く異常現象が起きているので透明感ということで納得してもらいます。正常性バイアス、ヨシ!
ちゆの家で事情聴取。
ラテに避けられていると話すアスミ。もうどうしていいのかわからない。それが原因で?
「そういうことなの……地球の神秘ね」
いや、そのりくつはおかしい(2回目)
まあ、ちゆさんはテキトーなのでそれで納得しちゃうんだけどさ。順応性高いっていうか興味なくない?
もう本当にこのまま消えてしまいたい。消費期限3週間。地球さんもう少し責任持って欲しい。ツッコミどころ満載な謎設定を前にしても動じないちゆはアスミの声に耳を傾けます。これはこれで適材適所かもしれない。細かいことを気にしないちゆは話が早い。「悲しい」を教えます。
弟君がおやつを持ってきます。見られるわけにはいかない。仏頂面でおやつを受け取るちゆ。なんかジワジワくる。
すこやか饅頭。
包ごと食べそうになったのでレクチャー。思いの外気に入ったのか2つ、3つと手にとっていきます。完食。どうやら甘いものが好きらしい。が、本人は好きをわかっていません。ということで、それもレクチャー。
足湯に浸かると透明感が戻っていきます。これも私は「好き」と話すちゆ。心地よいものを好きと言うのかと納得するアスミ。んー合ってるけど正確じゃない。時には辛いけどやめられないものもあると答えるちゆ。前回のどかの話をしたように今回はちゆの話。のどかがある種の使命感で行動しているように、ちゆもまた内発的なもので行動しています。百聞は一見にしかず。ハイジャンプの見学に来て。アスミを誘います。
夜。のどかは電話でちゆにお礼。アスミなりに吸収しようとしている。手助けしたいと話すちゆ。
②好きは力、力は正義
約束どおりハイジャンプの見学に訪れるアスミ。
普段よりバーを高めに設定。のどかとひなたもこれには期待。しかし失敗。何度やっても結果は同じ。失敗を繰り返すちゆを見ながら「どうして?」とアスミは疑問を抱きます。
休憩を入れたところで直接訊ねると「ハイジャンプを好きだから」。当然ハードルを上げて失敗したのはわざと。美味しくも温かくもないのに? その疑問に頷きながらそれでも好きだと繰り返します。
「どうしたら上手く飛べるのか、もっともっと高く飛びたいっていつも考えてる。この気持ちは止めようと思っても止められない。好きってきっとそういうものよ」
株価を見ているとき同じ気持ちになる。お金に対する人間の欲は根深い。
と、そこに妖精組が合流。ラテも居ますがアスミを見ると逃げてしまいます。それを見てまた半透明になるアスミ。ある意味感情が読みやすい。ニャトラン踊って! 無茶振りするひなた。でもそれに答えてくれるニャトランはいいヤツ。まあ、本人見てないんだけど。報われないよな、お前。
ラテが弱体化と同時に悲鳴。ビョーゲンズ出現。今の状態ではアスミは出撃できないので3人で対応することに。
強化前のメガビョーゲン相手なら3人でも十分。メガパーツ投入。プリキュアもようやく敵の手の内を理解。グラウンドをあっという間に侵食していきます。爆発の作画妙に気合入ってる。ヒーリングって変なところで力入れてること多いよね。力で圧倒。さらにシンドイーネは次回分のメガパーツを収穫。お手軽に強化できてお手軽に量産できる画期的な技術。
アスミはラテの無事を確認すると自分の気持ちを伝えます。あれはやりすぎだった。今は反省している。そんな彼女を受け入れて2人で変身。
お手軽さではこちらも負けていない。何しろアースさんは雑に強い。形勢逆転。最近思うんだけど、エレメントの種類に偏りあるよね。風とか水とか火はわかる。木と実りと葉っぱのエレメントってどうなの。花もそうだけど植物由来多くない? 木と葉っぱってもう同じじゃない? これ絶対エレメントで派閥争いあるよね。会議したときに植物系が過半とるせいで他が割食ってる的な。
シンドイーネの「大好き」を聞いて目の前に立つアース。「悪い?」「いいえ、大好きは悪くありません」。大好きと大好きがぶつかりあったらどうするか。そのときは力で決める。プリキュアのこういうところ好き。力もまた裁定手段の一つですから。今週も販促強化週間。
グラウンドの備品直ってないようなんだけど、この世界そこまで修復してくれないっぽいですね。まあ、その設定たぶん話に絡んでこないとは思いますが。
ラテが避けていた理由を話すラビリン。怒られると思ってた。のどかがフォロー。心配もまた好きの表現。ちゆも頷きます。
「この世界にもわたくしの心の中にもまだまだ知らないことがたくさんありそうですね」
③次回予告
都合が悪くなるとお前いっつも半透明になるな。
○トピック
涼しそう。
アスミが人間を知らないように、のどか達もアスミを知らないので順々にお互いを紹介していく流れ。
電話している時の大人びたのどかの表情が印象的でもありましたが、主人公達がちょっとお姉さんになる、というのが中盤のポイントでしょうか。のどかは元々お節介焼きなのでそこまで変化はありませんが、自己完結型のちゆがアスミに注意を払って自己開示していく姿は序盤との違いを感じられます。ひなたの時なんて自分ペースで話進めてましたからね。ここら辺は以前の金髪幼女(エミリー)を踏まえて大分余裕が出てきたと思います。
今回ちゆが口にしたように、自分の内面や考えを言語化して他者に伝える。そうした洞察やパブリック性がアスミとの関わりで自然に身に着いていることがわかります。アスミの無垢さ・疑問への答えは回答者自身の心が反映される。彼女の白紙設定は対比となる3人の成長やキーになっている感情を補強することにもなっています。この辺はさすが東堂いづみ手堅い。おそらく次回のひなたも同様のエピソードになると思いますがそこは彼女のこと、ひなたらしい一面を見せてくれそうです。
①ちゆ先生のレクチャー
アスミに部屋を貸与。主人公の家ってだいたい裕福。お母さんの運送の仕事増えてるかもしれないけど。アスミを残して家族は仕事と学校へ。アスミの使命はラテを守ること。早速のどかの部屋からベッドを移してお世話する気満々。ラテ様不安そう。
上司に恋するシンドイーネさんにプレゼント。効果を説明するダルイゼン。自分で仕事するの面倒だから人に任せたな。3幹部の中では手柄とか名誉に興味がないように見えますが、こういう奴にかぎって終盤で出張ってくる。
学校でひなたと話していると「大丈夫かしら?」とちゆが心配。常識がないため今ひとつ信用がおけません。そこはラビリンも居るし心配ないとどっしりと構えるひなた。それもそうね。納得するちゆ。が、逆にのどかは心配になります。
食事の時間。皿に山盛り。たくさん食べるにも限度があるだろ。肥満になるわ。早速お目付け役のラビリンが注意。いやほんと助かるよ君。結局2人で食べたっぽい。
お休みする2人にタオルケットを被せ、さらに毛布を何重にも…蒸し殺す気か! 病とか言う以前に人間や生物のことを勉強してほしい。突貫工事で作られたせいか基本情報が少なすぎて困る。
天気も良いし外に出よう! ところが怪我でもしたらどうすると止めるアスミ。そうならないようにするのがお前の仕事じゃないのか。先週交通事故起こしそうになったけど。これまでも外に出ているしラビリンもラテも慣れている。が、頑として首を縦に振らないアスミ。
そんな彼女にラテは反抗。アスミはちょっとやりすぎとラビリンが代弁。従者としてはラビリンの方が経験も常識も豊富。アスミを残して2人で外出。
放課後。心配になったのどかは先に帰宅。ちゆとひなたが2人で帰っているとザワついた声が。視線を向けると昼間から半透明の幽霊が。アスミンの霊圧が消えかかっています。お前ほんと出オチだな。このままでは大騒ぎになるのでちゆはひなたに周囲の人を引きつけてくれと依頼。とにかくアスミを隠さなくては。
「美少女すぎて透明感やばすぎ!」
いや、そのりくつはおかしい。
だけどここはすこやか市。元々住民がちょっとおかしいのと半年近く異常現象が起きているので透明感ということで納得してもらいます。正常性バイアス、ヨシ!
ちゆの家で事情聴取。
ラテに避けられていると話すアスミ。もうどうしていいのかわからない。それが原因で?
「そういうことなの……地球の神秘ね」
いや、そのりくつはおかしい(2回目)
まあ、ちゆさんはテキトーなのでそれで納得しちゃうんだけどさ。順応性高いっていうか興味なくない?
もう本当にこのまま消えてしまいたい。消費期限3週間。地球さんもう少し責任持って欲しい。ツッコミどころ満載な謎設定を前にしても動じないちゆはアスミの声に耳を傾けます。これはこれで適材適所かもしれない。細かいことを気にしないちゆは話が早い。「悲しい」を教えます。
弟君がおやつを持ってきます。見られるわけにはいかない。仏頂面でおやつを受け取るちゆ。なんかジワジワくる。
すこやか饅頭。
包ごと食べそうになったのでレクチャー。思いの外気に入ったのか2つ、3つと手にとっていきます。完食。どうやら甘いものが好きらしい。が、本人は好きをわかっていません。ということで、それもレクチャー。
足湯に浸かると透明感が戻っていきます。これも私は「好き」と話すちゆ。心地よいものを好きと言うのかと納得するアスミ。んー合ってるけど正確じゃない。時には辛いけどやめられないものもあると答えるちゆ。前回のどかの話をしたように今回はちゆの話。のどかがある種の使命感で行動しているように、ちゆもまた内発的なもので行動しています。百聞は一見にしかず。ハイジャンプの見学に来て。アスミを誘います。
夜。のどかは電話でちゆにお礼。アスミなりに吸収しようとしている。手助けしたいと話すちゆ。
②好きは力、力は正義
約束どおりハイジャンプの見学に訪れるアスミ。
普段よりバーを高めに設定。のどかとひなたもこれには期待。しかし失敗。何度やっても結果は同じ。失敗を繰り返すちゆを見ながら「どうして?」とアスミは疑問を抱きます。
休憩を入れたところで直接訊ねると「ハイジャンプを好きだから」。当然ハードルを上げて失敗したのはわざと。美味しくも温かくもないのに? その疑問に頷きながらそれでも好きだと繰り返します。
「どうしたら上手く飛べるのか、もっともっと高く飛びたいっていつも考えてる。この気持ちは止めようと思っても止められない。好きってきっとそういうものよ」
株価を見ているとき同じ気持ちになる。お金に対する人間の欲は根深い。
と、そこに妖精組が合流。ラテも居ますがアスミを見ると逃げてしまいます。それを見てまた半透明になるアスミ。ある意味感情が読みやすい。ニャトラン踊って! 無茶振りするひなた。でもそれに答えてくれるニャトランはいいヤツ。まあ、本人見てないんだけど。報われないよな、お前。
ラテが弱体化と同時に悲鳴。ビョーゲンズ出現。今の状態ではアスミは出撃できないので3人で対応することに。
強化前のメガビョーゲン相手なら3人でも十分。メガパーツ投入。プリキュアもようやく敵の手の内を理解。グラウンドをあっという間に侵食していきます。爆発の作画妙に気合入ってる。ヒーリングって変なところで力入れてること多いよね。力で圧倒。さらにシンドイーネは次回分のメガパーツを収穫。お手軽に強化できてお手軽に量産できる画期的な技術。
アスミはラテの無事を確認すると自分の気持ちを伝えます。あれはやりすぎだった。今は反省している。そんな彼女を受け入れて2人で変身。
お手軽さではこちらも負けていない。何しろアースさんは雑に強い。形勢逆転。最近思うんだけど、エレメントの種類に偏りあるよね。風とか水とか火はわかる。木と実りと葉っぱのエレメントってどうなの。花もそうだけど植物由来多くない? 木と葉っぱってもう同じじゃない? これ絶対エレメントで派閥争いあるよね。会議したときに植物系が過半とるせいで他が割食ってる的な。
シンドイーネの「大好き」を聞いて目の前に立つアース。「悪い?」「いいえ、大好きは悪くありません」。大好きと大好きがぶつかりあったらどうするか。そのときは力で決める。プリキュアのこういうところ好き。力もまた裁定手段の一つですから。今週も販促強化週間。
グラウンドの備品直ってないようなんだけど、この世界そこまで修復してくれないっぽいですね。まあ、その設定たぶん話に絡んでこないとは思いますが。
ラテが避けていた理由を話すラビリン。怒られると思ってた。のどかがフォロー。心配もまた好きの表現。ちゆも頷きます。
「この世界にもわたくしの心の中にもまだまだ知らないことがたくさんありそうですね」
③次回予告
都合が悪くなるとお前いっつも半透明になるな。
○トピック
涼しそう。
アスミが人間を知らないように、のどか達もアスミを知らないので順々にお互いを紹介していく流れ。
電話している時の大人びたのどかの表情が印象的でもありましたが、主人公達がちょっとお姉さんになる、というのが中盤のポイントでしょうか。のどかは元々お節介焼きなのでそこまで変化はありませんが、自己完結型のちゆがアスミに注意を払って自己開示していく姿は序盤との違いを感じられます。ひなたの時なんて自分ペースで話進めてましたからね。ここら辺は以前の金髪幼女(エミリー)を踏まえて大分余裕が出てきたと思います。
今回ちゆが口にしたように、自分の内面や考えを言語化して他者に伝える。そうした洞察やパブリック性がアスミとの関わりで自然に身に着いていることがわかります。アスミの無垢さ・疑問への答えは回答者自身の心が反映される。彼女の白紙設定は対比となる3人の成長やキーになっている感情を補強することにもなっています。この辺はさすが東堂いづみ手堅い。おそらく次回のひなたも同様のエピソードになると思いますがそこは彼女のこと、ひなたらしい一面を見せてくれそうです。
第21話「はじめまして!わたくし、風鈴アスミです」
○今週の出来事
①無垢な精霊と汚れた人間
新人が入ったのでダイジェストで紹介。この紫は果たしてどちら側なのか。視聴者が一番気になるのはそこ。
疲れたー、1日2回はキツイわー、と話す一同。そういえばそういう時系列でした。いつもの調子で話し終えるとそれぞれ帰路に……って待て。
にこやかな表情で立つアスミン。お前なんかズルいよな、存在が。どこに帰るの? ヒーリングガーデンには帰らない。家は? ないです。強いて言えば地球。グローバル。どこで寝るの? ラテ様のそばに居られれば他に何も要らない。休むならここで、と道端にうつ伏せになるアスミ。ただの行き倒れじゃねーか。どうやら一般常識はインストールされていないらしい。ちょっと地球さん仕上がり雑じゃないですかね。今年の紫はこっち側。去年優秀だったししゃーない。
一仕事終えたところでもう一仕事。のどかセンサーに引っかかります。
今週の間違い探し。変更点を何個見つけられるかな? 毎回のことだけど提供の絵、真ん中にキャラ描くとスポンサーで隠れるよね。
新人が殉職したので上司に報告。シンドイーネさんちょっと黙ってて。グアイワルさん何か企んでそう。
アスミをお持ち帰りするのどか。
風鈴アスミ。「はじめましてアスミチャンです」。お、おう。
しばらく家に泊めてほしい。それはいいけど、どういうこと? 当然の疑問。家出? 家の人は? どういう関係? そこまで設定を詰めていなかったのどかはタジタジ。しかしここで引いては女がすたる。主人公に二言はない。押し通す。実はラテの飼い主。実際ラテは懐いています。海外から来たバックパッカー(だけど名字は「風鈴」)。旅の途中でラテとはぐれてしまった。嘘の内容より謎のジェスチャーの方が気になる。娘が嘘をつかないと信じ込んでいるのか鵜呑みにする両親。すいません、娘さんは汚れてしまいました。
上手く行ったと思ったところで「ラテ様」のセリフにギョッとする一同。マズイ。すかさずフォロー。のどかの動きがイチイチ面白い。そっか、そっか。娘を信じて疑わない両親。すいません、真っ黒です。宿泊の件は快諾。まあ、(のどかの話が本当なら)異文化交流になるし教育にも良いでしょう。教育するのはのどかなんだけど。
息を吐くように嘘をつくよね、と感心するアスミ。自分でもビックリしたと苦笑い。そのうち設定盛りすぎて大変なことになりそう。流石に親に罪悪感を覚えます。外で寝ようかとベランダに出るアスミ。そもそもこの人寝る必要があるの? 逆に迷惑だからと止めるのどかとラビリン。不審な行動されるとこっちが大変。
色々と無理やりな設定ではあるものの、ラテを保護している花寺家にアスミを置くのが一番丸く収まるのも事実。のどかなりに考えてはいます。まずは「様」付けをやめよう。これのせいでややこしくなる。
夕食。
のどかを手本に箸を使うものの当然失敗。壊れた玩具のように同じ動きをするアスミ。外国人あるあるってことでセーフ。これは失敬。フォークとスプーンにチェンジ。餃子を一口。困惑した表情で初めて食べ物を食べたと話すアスミ。アレだ、台本甘いな。事前にシミュレーションしてロールプレイすべきだった。その場で初体験させるとやばいワードが出てくる。餃子!餃子ね! (作画の)青山さんこの動き好きだよね。
次のミッションはお風呂。
シャワーの説明をしている最中にびしょ濡れ。こうなったら一緒に入ろうと提案するのどか。これは神回の予感。
キング・クリムゾン。お風呂だけに流れました。
順調に新しい生活に慣れていくアスミ。床につくとすぐに眠り込むのどか。今日はたくさん疲れたから。アスミに聞かれたラビリンはそう答えます。疲れを知らないアスミ。のどかの病気のことを話すラビリン。ここで話すことでのどかとの親密さが強調されます。アスミの指導にしてもラビリンが居ることによってのどかの負担が軽減されている感はあります。物言いもストレートだし上手くハマっているように思いますね。
翌日。昨晩の反省から朝食はシリアル。
これならトラブルもなく……これは何の木の実ですか? 基本プリセットが森の住民知識のアスミ。だから台本渡しとけって。どこの国から来たんだこの人って思われるぞ。のどかのリアクションに磨きがかかる。強引に話を路線変更。飼い主が見つかったので一緒に動物病院へ。
グアイワルの目的は実験の追試。傍から見ただけだったので仕組みを理解しきれていません。検証は大事。しかし辺りを見回しても目ぼしいターゲット無し。折角だからもうちょっと華々しいメガビョーゲンにしたいと場所を変更。悠長だなぁ。
病院へ行く途中で説明。ひなたが獣医だと誤解するアスミ。いやそうではなく……赤信号。のどかがフォロー。たぶんこの辺も本来なら夏休み前のエピソードになるはずだったので視聴者向けチュートリアルを兼ねていたと思われます。リアルタイムとワンテンポずれてしまうのは致し方ない。
ラテは無事。ところがのどかが手を擦りむいてしまいます。気にした様子がないのどか。至って冷静に病院で消毒してもらうと答えます。そのままレクチャーを続けていると「どうしてですか?」。
「え、なんで止まれが赤なんだろう…?」。そうではなく何故自分のために尽くしてくれるの? プリキュアだから? もっともな疑問を抱くアスミ。疲れているのにお世話をしてくれたり。怪我をしても笑顔で説明してくれたり。のどかはそういう風に生まれたのですか? なかなか良い切込みです。他者の視点を介することで立場が浮き彫りになる。のどかの場合は言ってしまえば病気(宿痾)的なものです。間を置いて「違うと思う」と答えるのどか。
「私ね、色んな人にたくさん助けてもらって今こうやって元気でいられるの。それで私も色んな人を助けたいって思うようになったのね。だからそういう風に生まれたんじゃなくて経験して変わったんだと思う」
前作トゥインクもそうですが、人のオリジナリティはまぜこぜ。生まれ持った才能、置かれた環境、病気、それらの体験が「私」として統合されていく。のどかはアイデンティティが比較的完成されたキャラなので自己主張が明確。この点アスミはゼロ歳児なのでのどかを手本とした成長キャラとしてのポジションが与えられていると考えられます。これも前作との比較になりますが自立していたユニはその関係性も自立的でした。染まる部分・染まらない部分という感じで節々で折り合いをつけていた。それと比べると今年は同居して心身ともに距離が近い。新キャラは物語中盤では話のアクセントになるキャラですが、終盤でも独特の視点を提供することが多いので立ち位置は重要です。
ダルイゼン。お前も出張ってくるのか。花をメガビョーゲンに。
アイキャッチも変更。
②成長する精霊、成長するビョーゲン
メガビョーゲンを発見したグアイワルはちょうどいい!とばかりに実験開始。何か忘れてない? 欠片をセット。追試は成功。メガパーツと名付けます。こうして偶発的に生まれた発見が再現性のある技術として確立。バテテモーダの奴いいことを教えてくれた。ほくそ笑んでいると面白い発見じゃんとグアイワルから教えてもらうダルイゼン。こうして技術が流出。今頃気づくグアイワル。機密性ガバガバ。
3人+ワン変身。相変わらずバンクになると元気に走り回るラテ様。この設定そろそろ見直した方がいいんじゃない? 髪をほどく仕草可愛い。アスミの私服は可愛くてビジュアル映えしますね。
新規4人集合バンク。輪に入りきれてないアースさんのぼっち感。
進化メガビョーゲンといってもアースの敵ではない。今週も秒殺……と思いきや意外と粘る。が、それも時間の問題。戦闘を観察していたダルイゼンは先程の技術をさらに進めます。メガビョーゲンに取り付くと一部を切断。量産化に成功。幹部で情報共有(盗作)しながら着々と進歩してるの面白い。
止めに入ったグレースと一騎打ち。先程の怪我で痛みを覚えるグレース。アースの心が痛みます。すぐに駆けつけるとダルイゼンはあっさり撤退。少しだけのどかの気持ちを理解するアース。
フォンテーヌとスパークルがメガビョーゲンの足止めをすると「ここは私が」と販促を引き受けます。生まれたばかりの精霊でもやるべきことは弁えている。
ひなたのカフェに戻ると乾杯のレクチャー。なんのために?という顔のアスミ。
せーの。かんぱーい! かんぱい。
ワイワイ盛り上がる一同。その光景を見つめながら、この経験もいつか自分に何か変化をもたらすのでしょうか?と隣りにいるのどかに訊ねるアスミ。新しいことを経験するのすごく楽しみとのどかが頷き返すと、期待に笑顔が溢れます。
③次回予告
好きな食べ物はラテ。やっぱこの紫殺意高いわ。
○トピック
黙っていれば美人。
戦闘力は紫クラス。ポンコツ度も紫クラス。今年も安定の紫です。っていうか紫でポンコツは2人しかいない説。その2人がずば抜けているからしゃーない。
アスミを通じて経験や成長、変わることの意義を提示していくのは当然のこととして、不穏なのはビョーゲンズ。「進化しろナノビョーゲン」の掛け声のとおりあちらも鋭意進化中。学習しながら変わっていく点では実はイーブン。精霊やヒーリングアニマルが地球から生まれたものなら、ビョーゲンズはどこから来たのか。
文脈的にヒーリングはトゥインクル後の物語のように感じます。病気を抜いたら何も残らないというくらいに「病気」がキーワード。生まれ、環境、経験を己のイマジネーションとした前作と同様、本作はさらに「病気」というネガティブなものも取り込もうとしている。挑戦的であると同時にタイミングが良いのか悪いのか今ピンポイントでセンシティブな課題でもあります。
リアル世界でビョーゲンが暴れまわっている状況で果たしてどんな落とし所になるのか。またとないタイミングで時事ネタを扱うことになった本作。恒例の和解(折り合い)ENDだとしても意味合いが違って見えてくるので今まで以上に緊張感がありそうです。とはいえ、それは終盤。今は新人さんに常識を教えるのが先。ラテが食われるのが先かアスミが消えるのが先か。のどかのリアクション芸は続く。
①無垢な精霊と汚れた人間
新人が入ったのでダイジェストで紹介。この紫は果たしてどちら側なのか。視聴者が一番気になるのはそこ。
疲れたー、1日2回はキツイわー、と話す一同。そういえばそういう時系列でした。いつもの調子で話し終えるとそれぞれ帰路に……って待て。
にこやかな表情で立つアスミン。お前なんかズルいよな、存在が。どこに帰るの? ヒーリングガーデンには帰らない。家は? ないです。強いて言えば地球。グローバル。どこで寝るの? ラテ様のそばに居られれば他に何も要らない。休むならここで、と道端にうつ伏せになるアスミ。ただの行き倒れじゃねーか。どうやら一般常識はインストールされていないらしい。ちょっと地球さん仕上がり雑じゃないですかね。今年の紫はこっち側。去年優秀だったししゃーない。
一仕事終えたところでもう一仕事。のどかセンサーに引っかかります。
今週の間違い探し。変更点を何個見つけられるかな? 毎回のことだけど提供の絵、真ん中にキャラ描くとスポンサーで隠れるよね。
新人が殉職したので上司に報告。シンドイーネさんちょっと黙ってて。グアイワルさん何か企んでそう。
アスミをお持ち帰りするのどか。
風鈴アスミ。「はじめましてアスミチャンです」。お、おう。
しばらく家に泊めてほしい。それはいいけど、どういうこと? 当然の疑問。家出? 家の人は? どういう関係? そこまで設定を詰めていなかったのどかはタジタジ。しかしここで引いては女がすたる。主人公に二言はない。押し通す。実はラテの飼い主。実際ラテは懐いています。海外から来たバックパッカー(だけど名字は「風鈴」)。旅の途中でラテとはぐれてしまった。嘘の内容より謎のジェスチャーの方が気になる。娘が嘘をつかないと信じ込んでいるのか鵜呑みにする両親。すいません、娘さんは汚れてしまいました。
上手く行ったと思ったところで「ラテ様」のセリフにギョッとする一同。マズイ。すかさずフォロー。のどかの動きがイチイチ面白い。そっか、そっか。娘を信じて疑わない両親。すいません、真っ黒です。宿泊の件は快諾。まあ、(のどかの話が本当なら)異文化交流になるし教育にも良いでしょう。教育するのはのどかなんだけど。
息を吐くように嘘をつくよね、と感心するアスミ。自分でもビックリしたと苦笑い。そのうち設定盛りすぎて大変なことになりそう。流石に親に罪悪感を覚えます。外で寝ようかとベランダに出るアスミ。そもそもこの人寝る必要があるの? 逆に迷惑だからと止めるのどかとラビリン。不審な行動されるとこっちが大変。
色々と無理やりな設定ではあるものの、ラテを保護している花寺家にアスミを置くのが一番丸く収まるのも事実。のどかなりに考えてはいます。まずは「様」付けをやめよう。これのせいでややこしくなる。
夕食。
のどかを手本に箸を使うものの当然失敗。壊れた玩具のように同じ動きをするアスミ。外国人あるあるってことでセーフ。これは失敬。フォークとスプーンにチェンジ。餃子を一口。困惑した表情で初めて食べ物を食べたと話すアスミ。アレだ、台本甘いな。事前にシミュレーションしてロールプレイすべきだった。その場で初体験させるとやばいワードが出てくる。餃子!餃子ね! (作画の)青山さんこの動き好きだよね。
次のミッションはお風呂。
シャワーの説明をしている最中にびしょ濡れ。こうなったら一緒に入ろうと提案するのどか。これは神回の予感。
キング・クリムゾン。お風呂だけに流れました。
順調に新しい生活に慣れていくアスミ。床につくとすぐに眠り込むのどか。今日はたくさん疲れたから。アスミに聞かれたラビリンはそう答えます。疲れを知らないアスミ。のどかの病気のことを話すラビリン。ここで話すことでのどかとの親密さが強調されます。アスミの指導にしてもラビリンが居ることによってのどかの負担が軽減されている感はあります。物言いもストレートだし上手くハマっているように思いますね。
翌日。昨晩の反省から朝食はシリアル。
これならトラブルもなく……これは何の木の実ですか? 基本プリセットが森の住民知識のアスミ。だから台本渡しとけって。どこの国から来たんだこの人って思われるぞ。のどかのリアクションに磨きがかかる。強引に話を路線変更。飼い主が見つかったので一緒に動物病院へ。
グアイワルの目的は実験の追試。傍から見ただけだったので仕組みを理解しきれていません。検証は大事。しかし辺りを見回しても目ぼしいターゲット無し。折角だからもうちょっと華々しいメガビョーゲンにしたいと場所を変更。悠長だなぁ。
病院へ行く途中で説明。ひなたが獣医だと誤解するアスミ。いやそうではなく……赤信号。のどかがフォロー。たぶんこの辺も本来なら夏休み前のエピソードになるはずだったので視聴者向けチュートリアルを兼ねていたと思われます。リアルタイムとワンテンポずれてしまうのは致し方ない。
ラテは無事。ところがのどかが手を擦りむいてしまいます。気にした様子がないのどか。至って冷静に病院で消毒してもらうと答えます。そのままレクチャーを続けていると「どうしてですか?」。
「え、なんで止まれが赤なんだろう…?」。そうではなく何故自分のために尽くしてくれるの? プリキュアだから? もっともな疑問を抱くアスミ。疲れているのにお世話をしてくれたり。怪我をしても笑顔で説明してくれたり。のどかはそういう風に生まれたのですか? なかなか良い切込みです。他者の視点を介することで立場が浮き彫りになる。のどかの場合は言ってしまえば病気(宿痾)的なものです。間を置いて「違うと思う」と答えるのどか。
「私ね、色んな人にたくさん助けてもらって今こうやって元気でいられるの。それで私も色んな人を助けたいって思うようになったのね。だからそういう風に生まれたんじゃなくて経験して変わったんだと思う」
前作トゥインクもそうですが、人のオリジナリティはまぜこぜ。生まれ持った才能、置かれた環境、病気、それらの体験が「私」として統合されていく。のどかはアイデンティティが比較的完成されたキャラなので自己主張が明確。この点アスミはゼロ歳児なのでのどかを手本とした成長キャラとしてのポジションが与えられていると考えられます。これも前作との比較になりますが自立していたユニはその関係性も自立的でした。染まる部分・染まらない部分という感じで節々で折り合いをつけていた。それと比べると今年は同居して心身ともに距離が近い。新キャラは物語中盤では話のアクセントになるキャラですが、終盤でも独特の視点を提供することが多いので立ち位置は重要です。
ダルイゼン。お前も出張ってくるのか。花をメガビョーゲンに。
アイキャッチも変更。
②成長する精霊、成長するビョーゲン
メガビョーゲンを発見したグアイワルはちょうどいい!とばかりに実験開始。何か忘れてない? 欠片をセット。追試は成功。メガパーツと名付けます。こうして偶発的に生まれた発見が再現性のある技術として確立。バテテモーダの奴いいことを教えてくれた。ほくそ笑んでいると面白い発見じゃんとグアイワルから教えてもらうダルイゼン。こうして技術が流出。今頃気づくグアイワル。機密性ガバガバ。
3人+ワン変身。相変わらずバンクになると元気に走り回るラテ様。この設定そろそろ見直した方がいいんじゃない? 髪をほどく仕草可愛い。アスミの私服は可愛くてビジュアル映えしますね。
新規4人集合バンク。輪に入りきれてないアースさんのぼっち感。
進化メガビョーゲンといってもアースの敵ではない。今週も秒殺……と思いきや意外と粘る。が、それも時間の問題。戦闘を観察していたダルイゼンは先程の技術をさらに進めます。メガビョーゲンに取り付くと一部を切断。量産化に成功。幹部で情報共有(盗作)しながら着々と進歩してるの面白い。
止めに入ったグレースと一騎打ち。先程の怪我で痛みを覚えるグレース。アースの心が痛みます。すぐに駆けつけるとダルイゼンはあっさり撤退。少しだけのどかの気持ちを理解するアース。
フォンテーヌとスパークルがメガビョーゲンの足止めをすると「ここは私が」と販促を引き受けます。生まれたばかりの精霊でもやるべきことは弁えている。
ひなたのカフェに戻ると乾杯のレクチャー。なんのために?という顔のアスミ。
せーの。かんぱーい! かんぱい。
ワイワイ盛り上がる一同。その光景を見つめながら、この経験もいつか自分に何か変化をもたらすのでしょうか?と隣りにいるのどかに訊ねるアスミ。新しいことを経験するのすごく楽しみとのどかが頷き返すと、期待に笑顔が溢れます。
③次回予告
好きな食べ物はラテ。やっぱこの紫殺意高いわ。
○トピック
黙っていれば美人。
戦闘力は紫クラス。ポンコツ度も紫クラス。今年も安定の紫です。っていうか紫でポンコツは2人しかいない説。その2人がずば抜けているからしゃーない。
アスミを通じて経験や成長、変わることの意義を提示していくのは当然のこととして、不穏なのはビョーゲンズ。「進化しろナノビョーゲン」の掛け声のとおりあちらも鋭意進化中。学習しながら変わっていく点では実はイーブン。精霊やヒーリングアニマルが地球から生まれたものなら、ビョーゲンズはどこから来たのか。
文脈的にヒーリングはトゥインクル後の物語のように感じます。病気を抜いたら何も残らないというくらいに「病気」がキーワード。生まれ、環境、経験を己のイマジネーションとした前作と同様、本作はさらに「病気」というネガティブなものも取り込もうとしている。挑戦的であると同時にタイミングが良いのか悪いのか今ピンポイントでセンシティブな課題でもあります。
リアル世界でビョーゲンが暴れまわっている状況で果たしてどんな落とし所になるのか。またとないタイミングで時事ネタを扱うことになった本作。恒例の和解(折り合い)ENDだとしても意味合いが違って見えてくるので今まで以上に緊張感がありそうです。とはいえ、それは終盤。今は新人さんに常識を教えるのが先。ラテが食われるのが先かアスミが消えるのが先か。のどかのリアクション芸は続く。
第20話「今、つながる願い…!わたしたちキュアアース」
○今週の出来事
①吾輩は精霊である。名前はまだない。
Q.あなたは誰?
A.名前はまだありません
さきほど生まれたばかり。人間ではないとしれっと言う謎の人。
生まれたばかりなのでOPにはまだ反映されていません。
上司に報告。「潰せ」。キングビョーゲンにとってテアティーヌとそのパートナーは宿敵。いつもはテキトーな上司ですが今回ばかりは命令に気合が入ります。それならばと取引を持ちかけるバテテモーダ。
のどかの部屋で事情聴取。
「ラテ様を助けたいというテアティーヌの願いによって生まれました」。願いを聞き届けた地球が風のエレメントを使って自分を生み出した。地球っていきなり人間作れるの? 呆然とする3人。後述するようにキングビョーゲンと戦える奴作れるならもっと量産してくれよと思ってしまいますが。なので人間ではない。しいて言えば精霊のようなもの。
そもそもヒーリングガーデンもお手当のために地球が生み出した存在。そこはやはり地球の免疫的なものって感じで良いみたい。初代ヒーリングアニマルがテアティーヌ。大精霊かよ。地球も昔からのよしみがあるので願いを叶えてあげたのかもしれない。今回だけ特別な、みたいな。テアティーヌの願いが強く反映されているので先代そっくりに。彼女がラテを大事にするのも基本思想がそれだから。
精霊はラテを抱えて立ち上がるとベランダへ。「それでは」。安全な場所、ヒーリングガーデンにお連れしなくては。そのままベランダからジャンプ。君、出オチ感あるよねってよく言われない?
空を飛ぶのは当然って顔からの落下。紫は落ちるもの。
風の力をボトルに変えたので力は使えないようです。力の大半をプリキュアエネルギーに変えちゃったみたいな感じですかね。っていうか2階から落ちてアイタタで済むのか。見た目に反して頑丈だな精霊。心配するひなたに、ラテの無事を確認して平気と答える精霊。「この人大丈夫かよ」って顔してるラテが好き。
立ち上がると徒歩で行ってしまいます。ヒーリングガーデンって徒歩で行けるんだ。
独特の雰囲気に呑まれる一同。よくよく考えたらこのメンツツッコミ役いねーわ。ひなたがそれに近いけど彼女もボケ入ってること多いしなぁ。呆けている場合ではない。ラテ連れ去り事件発生。
約束してもらえたのか上機嫌なバテテモーダ。するとグアイワルが呼び止めます。
メガビョーゲンの欠片を持っているだろ? 図星を突かれ表情を変えるバテテモーダ。前回プリキュアに切り刻まれた破片が結晶化したらしい。それを寄こせと要求するグアイワル。先輩後輩と言えばカツアゲ。ジャパニーズの伝統。余計な手間をかけてもしょうがないと思ったのか素直に結晶を渡します。まだあるだろ。おら、ジャンプしろ。これも伝統。もう一つ取り出して渡します。子分の手柄は俺の手柄。ホクホク顔で去っていくグアイワル。
ところがどっこいもう一つ。先に手柄を立ててしまえばこっちのもの。子分も子分なりにしたたか。
②力を持つ者 意志を持つ者
展望台。よく妖精ここに来てるけどゲート的なものがあるんでしょうか。
のどかとひなたは息切れしているので代わってラビリンがラテ様を連れて行く?と訊ねます。ちゆさん余裕そう。
私の使命はラテ様をお守りすること。そのために生まれた。それが答えとばかりにそこで区切る精霊。いやだからって連れてこいってテアティーヌ様が言ったわけじゃないでしょ? 食い下がる妖精達。テアティーヌから直接使命を託されたラビリン達は彼女がラテを地上に派遣した意味と重さを知っています。と同時にこれはラビリン達にとっても死活問題。ラビリン達はラテの護衛兼従者なのでそれを突然横から来た奴に仕事取られるわけにはいきません。
連れ帰った方が合理的じゃね? そういうことじゃねーんだよ。安全第一なら最初から派遣されてない。危険を承知でラテに任せた。ラテもそれを理解している。ということを理解できない精霊。のどかが止めに入ります。本当にわかっていないだけなんだと精霊の肩を持ちます。相手はゼロ歳児。
こういうのは直接本人に聞くのが一番。のどかは聴診器を構えるとラテに訊ねます。「ラテは…」
同時刻メガビョーゲン発生。今回は気配を察知。のどかは聴診器を精霊に差し出すとラテの話をちゃんと聞いてあげてねと伝えます。彼女は聞くまでもなくラテの答えを知っている。それは前回ラテの態度からも明白。でものどかは自分の口でそれを言いません。直接ラテが口にすべきことだと弁えている。のどかはこういうところの立ち回りがスマート。人の気持ちを横取りしたりしない。まあ、たまに読みすぎてラビリンとかお爺さんとケンカしちゃったりするんですが。
メガビョーゲンに対処するために3人は先に現場へ。改めてラテの話を聞く精霊。
「のどか達の所に……のどか達の所に行きたいラテ」
この後本番があるので短縮変身。ヒーリングの変身はBGMとSEが完璧にマッチしているんで短縮版だと物足りない。
前回は一晩寝かせた敵だったので苦戦しましたが、生まれたてなら普通に対処可能。一気に畳み掛けて優勢に。しかしここからが一味違う。例の結晶をメガビョーゲンに移植。するとメガビョーゲンは飛躍的に進化。実験は大成功。例年ならボスからさらなる力を貰うパターンですが、今年はメガビョーゲンそれ自体の可能性を追求。ウイルスとか変異するしね。敵もまた進化するという示唆。
彼がキングギョーゲンに持ちかけた取引は幹部トップの座。そのためにも紫のプリキュア早く来い。色で呼ぶとすげーメタ発言っぽく聞こえるな。
ラテと精霊も現場に到着。
再びラテの話を聞くとここに居る、ヒーリングガーデンには帰らないと言います。お母様にお会いしたくないのですか? 会いたい。でも自分もみんなと一緒にお手当をしている。これは矜持の話。でも今ひとつそれを理解できない精霊。彼女の使命はラテの保護でお手当は二の次。
「そのお顔でそんなこと言わないでラテ」
「精霊さん、ママのお手当のパートナーそっくりラテ。なのにそんなこと言われたら悲しいラテ」
「地球さんが泣いてるのラテだけが分かるラテ」
「それしかできないけど頑張りたいラテ」
ラテをマスコットとしてではなく主要キャラとして扱っていることがわかるセリフ。ラテはハッキリと(言い回し的には暗に)あなたにはもっとやるべきことがある、自分は自分にしかできないことがあってそれを知っていると言っています。前回のどかから仕事しているとフォローされましたが、今のラテは「地球さんが泣いてるのラテだけが分かる」ことを以って自分の使命、仕事を理解しています。お情けで居場所作って貰ってるんじゃねーよという矜持がここにあります。弱くても自分の居場所と使命を自分で見つけられる。本作が提示するのはそれです。
だから地球さんから貰ったパワー寄こせ。従者のものは主人のもの。ジャパニーズジャイアニズム。精霊も自分の気持ちに困惑しながらもラテの手を握って応えます。風のエレメントボトル。ラテ様をお守りするための力。
「あなたの願いのために使わせていただけますか?」
「ワン!」
意志なき力と力なき意志が一つに。
「葉っぱのエレメント!」
このタイミングでそれ言うなし。びっくりしたわ。変身するのに葉っぱと雨と炎の力も必要なのかと思ったぞ。一応戦闘中なのでプリキュアの総攻撃。怯んだところを一気に畳みかける。が、それを許さないバテテモーダ。
③癒やし(殺意)の風キュアアース
真打ち登場。
「スタート!」
「プリキュアオペレーション!」
「エレメントレベル上昇ラテ!」
専用BGM。バンクのときだけラテが元気になるのはご愛嬌。
ヒーリング変身のトレードマークは白衣。保健の先生っぽい。ハープがここで登場。他のプリキュアは妖精が変身アイテムになりますがラテはそれ自体が主力商品なのでアイテムは別枠。この人は相変わらず年齢感がよくわからないというか、大人っぽさと少女っぽさが入り混じった表情をする。それが彼女のキャラクター性なのでしょう。あと必殺技含めてチラチラ脚が見えるのがシルエット的なアクセントになってて好きですね。太ももの装飾品もそうですが足首の装飾も左右非対称です。
「時を経て繋がる二つの風」
「キュアアース!」
「ワン!」
変身中は普通にしゃべってるのに「ワン」が抜けないラテの微妙な立ち位置感。そもそもなんでラテってしゃべれないのか。幼いから人語を上手く発音できなくて「ワン」になってるのか。
ファミコン世代的に言うとBダッシュするアースさん。この人変身してもしなくてもシュールな動きするよね。
蹴り一つで倒したメガビョーゲンをプリキュアに任せ、アースは「これ」と一騎打ち。
「フン、「これ」って言ってくれるじゃないスか!」
「名前など知る必要はありません」
「今、この場で浄化しますので」
紫殺意高ぇ。色んな意味で純度高い精霊さん。潜在的な戦闘力はキングビョーゲンと同等。アースは他のプリキュアと違って武器を常時携帯する必要がないので動きがフリー。
3人がメガビョーゲンの討伐に失敗したのでまとめて処理。
「アースウィンディハープ!」
CMでお馴染みのアレ。ようやく在庫が捌けます。
「舞い上がれ癒やしの風!」
「プリキュア・ヒーリングハリケーン!」
あっさり退場するバテテモーダ君。あ、君ここで終わりなの? 新人君は新人君だったってことか。
「お大事に」
綺麗な顔してるだろ。ウソみたいだろ。(敵が)死んでるんだぜ。
テアティーヌはかつてパートナーだったフウの像にお礼を言います。
一件落着。精霊さんもラテの意向に従って行動を共にしてくれます。
戦力大幅アップで喜ぶひなた。売上もアップしてくれるとなお良い。それはそれとしてこの姿で「アース」と呼ぶのに違和感。じゃあ名前を付けて。アースっち。言うと思った。
「アスミちゃん」
語呂も悪くないしラテも喜んでいるので決定。
3人各々「アスミちゃん」「アスミ」「アスミン」。どれがわたくしの名前でしょう?
生まれたばかりの精霊さんはまだまだ勉強しなければならないことが多いようで。
④次回予告
あ、これ残念な美人だ。
○トピック
ヒーリングっど♡プリキュア~史上最強のプリキュアの始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~
チート能力持って転生するのは今の主流ですからね。学校に行くかはわかりませんが。
関係性を作ってからプリキュアになるか、プリキュアになってから関係性を作るかって選択で後者を選んだのが本作。ラテを守ること以外名前すら無いという徹底したゼロベースからの構築。これで見た目が子どもならまだしも妙齢の女性なのがギャップがあって面白いところ。今年のプリキュアは「プリキュアのお仕事」が大きなテーマとして扱われているので平年と比べると学校ネタも少なく、暫くはアスミネタで話を作っていきそうな予感。
ラテとの絡みも上手いバランス。他のパートナー組は思想的には一致しているのに対し、こちらは主従関係に近く思想をラテ、力の面をアスミが担当することで差別化が図られています。純粋故に力の暴力性がそのまま見えてしまう危うさがあるのも今までにない特色ですね。意志と力のバランスの在り方はヒーロー番組のテーマでもあるのでこのペアの今後が楽しみです。
まずは住む場所から。住所不定、年齢不詳無職の精霊さん。あれ、これ意外と面倒くせー人だぞ。
①吾輩は精霊である。名前はまだない。
Q.あなたは誰?
A.名前はまだありません
さきほど生まれたばかり。人間ではないとしれっと言う謎の人。
生まれたばかりなのでOPにはまだ反映されていません。
上司に報告。「潰せ」。キングビョーゲンにとってテアティーヌとそのパートナーは宿敵。いつもはテキトーな上司ですが今回ばかりは命令に気合が入ります。それならばと取引を持ちかけるバテテモーダ。
のどかの部屋で事情聴取。
「ラテ様を助けたいというテアティーヌの願いによって生まれました」。願いを聞き届けた地球が風のエレメントを使って自分を生み出した。地球っていきなり人間作れるの? 呆然とする3人。後述するようにキングビョーゲンと戦える奴作れるならもっと量産してくれよと思ってしまいますが。なので人間ではない。しいて言えば精霊のようなもの。
そもそもヒーリングガーデンもお手当のために地球が生み出した存在。そこはやはり地球の免疫的なものって感じで良いみたい。初代ヒーリングアニマルがテアティーヌ。大精霊かよ。地球も昔からのよしみがあるので願いを叶えてあげたのかもしれない。今回だけ特別な、みたいな。テアティーヌの願いが強く反映されているので先代そっくりに。彼女がラテを大事にするのも基本思想がそれだから。
精霊はラテを抱えて立ち上がるとベランダへ。「それでは」。安全な場所、ヒーリングガーデンにお連れしなくては。そのままベランダからジャンプ。君、出オチ感あるよねってよく言われない?
空を飛ぶのは当然って顔からの落下。紫は落ちるもの。
風の力をボトルに変えたので力は使えないようです。力の大半をプリキュアエネルギーに変えちゃったみたいな感じですかね。っていうか2階から落ちてアイタタで済むのか。見た目に反して頑丈だな精霊。心配するひなたに、ラテの無事を確認して平気と答える精霊。「この人大丈夫かよ」って顔してるラテが好き。
立ち上がると徒歩で行ってしまいます。ヒーリングガーデンって徒歩で行けるんだ。
独特の雰囲気に呑まれる一同。よくよく考えたらこのメンツツッコミ役いねーわ。ひなたがそれに近いけど彼女もボケ入ってること多いしなぁ。呆けている場合ではない。ラテ連れ去り事件発生。
約束してもらえたのか上機嫌なバテテモーダ。するとグアイワルが呼び止めます。
メガビョーゲンの欠片を持っているだろ? 図星を突かれ表情を変えるバテテモーダ。前回プリキュアに切り刻まれた破片が結晶化したらしい。それを寄こせと要求するグアイワル。先輩後輩と言えばカツアゲ。ジャパニーズの伝統。余計な手間をかけてもしょうがないと思ったのか素直に結晶を渡します。まだあるだろ。おら、ジャンプしろ。これも伝統。もう一つ取り出して渡します。子分の手柄は俺の手柄。ホクホク顔で去っていくグアイワル。
ところがどっこいもう一つ。先に手柄を立ててしまえばこっちのもの。子分も子分なりにしたたか。
②力を持つ者 意志を持つ者
展望台。よく妖精ここに来てるけどゲート的なものがあるんでしょうか。
のどかとひなたは息切れしているので代わってラビリンがラテ様を連れて行く?と訊ねます。ちゆさん余裕そう。
私の使命はラテ様をお守りすること。そのために生まれた。それが答えとばかりにそこで区切る精霊。いやだからって連れてこいってテアティーヌ様が言ったわけじゃないでしょ? 食い下がる妖精達。テアティーヌから直接使命を託されたラビリン達は彼女がラテを地上に派遣した意味と重さを知っています。と同時にこれはラビリン達にとっても死活問題。ラビリン達はラテの護衛兼従者なのでそれを突然横から来た奴に仕事取られるわけにはいきません。
連れ帰った方が合理的じゃね? そういうことじゃねーんだよ。安全第一なら最初から派遣されてない。危険を承知でラテに任せた。ラテもそれを理解している。ということを理解できない精霊。のどかが止めに入ります。本当にわかっていないだけなんだと精霊の肩を持ちます。相手はゼロ歳児。
こういうのは直接本人に聞くのが一番。のどかは聴診器を構えるとラテに訊ねます。「ラテは…」
同時刻メガビョーゲン発生。今回は気配を察知。のどかは聴診器を精霊に差し出すとラテの話をちゃんと聞いてあげてねと伝えます。彼女は聞くまでもなくラテの答えを知っている。それは前回ラテの態度からも明白。でものどかは自分の口でそれを言いません。直接ラテが口にすべきことだと弁えている。のどかはこういうところの立ち回りがスマート。人の気持ちを横取りしたりしない。まあ、たまに読みすぎてラビリンとかお爺さんとケンカしちゃったりするんですが。
メガビョーゲンに対処するために3人は先に現場へ。改めてラテの話を聞く精霊。
「のどか達の所に……のどか達の所に行きたいラテ」
この後本番があるので短縮変身。ヒーリングの変身はBGMとSEが完璧にマッチしているんで短縮版だと物足りない。
前回は一晩寝かせた敵だったので苦戦しましたが、生まれたてなら普通に対処可能。一気に畳み掛けて優勢に。しかしここからが一味違う。例の結晶をメガビョーゲンに移植。するとメガビョーゲンは飛躍的に進化。実験は大成功。例年ならボスからさらなる力を貰うパターンですが、今年はメガビョーゲンそれ自体の可能性を追求。ウイルスとか変異するしね。敵もまた進化するという示唆。
彼がキングギョーゲンに持ちかけた取引は幹部トップの座。そのためにも紫のプリキュア早く来い。色で呼ぶとすげーメタ発言っぽく聞こえるな。
ラテと精霊も現場に到着。
再びラテの話を聞くとここに居る、ヒーリングガーデンには帰らないと言います。お母様にお会いしたくないのですか? 会いたい。でも自分もみんなと一緒にお手当をしている。これは矜持の話。でも今ひとつそれを理解できない精霊。彼女の使命はラテの保護でお手当は二の次。
「そのお顔でそんなこと言わないでラテ」
「精霊さん、ママのお手当のパートナーそっくりラテ。なのにそんなこと言われたら悲しいラテ」
「地球さんが泣いてるのラテだけが分かるラテ」
「それしかできないけど頑張りたいラテ」
ラテをマスコットとしてではなく主要キャラとして扱っていることがわかるセリフ。ラテはハッキリと(言い回し的には暗に)あなたにはもっとやるべきことがある、自分は自分にしかできないことがあってそれを知っていると言っています。前回のどかから仕事しているとフォローされましたが、今のラテは「地球さんが泣いてるのラテだけが分かる」ことを以って自分の使命、仕事を理解しています。お情けで居場所作って貰ってるんじゃねーよという矜持がここにあります。弱くても自分の居場所と使命を自分で見つけられる。本作が提示するのはそれです。
だから地球さんから貰ったパワー寄こせ。従者のものは主人のもの。ジャパニーズジャイアニズム。精霊も自分の気持ちに困惑しながらもラテの手を握って応えます。風のエレメントボトル。ラテ様をお守りするための力。
「あなたの願いのために使わせていただけますか?」
「ワン!」
意志なき力と力なき意志が一つに。
「葉っぱのエレメント!」
このタイミングでそれ言うなし。びっくりしたわ。変身するのに葉っぱと雨と炎の力も必要なのかと思ったぞ。一応戦闘中なのでプリキュアの総攻撃。怯んだところを一気に畳みかける。が、それを許さないバテテモーダ。
③癒やし(殺意)の風キュアアース
真打ち登場。
「スタート!」
「プリキュアオペレーション!」
「エレメントレベル上昇ラテ!」
専用BGM。バンクのときだけラテが元気になるのはご愛嬌。
ヒーリング変身のトレードマークは白衣。保健の先生っぽい。ハープがここで登場。他のプリキュアは妖精が変身アイテムになりますがラテはそれ自体が主力商品なのでアイテムは別枠。この人は相変わらず年齢感がよくわからないというか、大人っぽさと少女っぽさが入り混じった表情をする。それが彼女のキャラクター性なのでしょう。あと必殺技含めてチラチラ脚が見えるのがシルエット的なアクセントになってて好きですね。太ももの装飾品もそうですが足首の装飾も左右非対称です。
「時を経て繋がる二つの風」
「キュアアース!」
「ワン!」
変身中は普通にしゃべってるのに「ワン」が抜けないラテの微妙な立ち位置感。そもそもなんでラテってしゃべれないのか。幼いから人語を上手く発音できなくて「ワン」になってるのか。
ファミコン世代的に言うとBダッシュするアースさん。この人変身してもしなくてもシュールな動きするよね。
蹴り一つで倒したメガビョーゲンをプリキュアに任せ、アースは「これ」と一騎打ち。
「フン、「これ」って言ってくれるじゃないスか!」
「名前など知る必要はありません」
「今、この場で浄化しますので」
紫殺意高ぇ。色んな意味で純度高い精霊さん。潜在的な戦闘力はキングビョーゲンと同等。アースは他のプリキュアと違って武器を常時携帯する必要がないので動きがフリー。
3人がメガビョーゲンの討伐に失敗したのでまとめて処理。
「アースウィンディハープ!」
CMでお馴染みのアレ。ようやく在庫が捌けます。
「舞い上がれ癒やしの風!」
「プリキュア・ヒーリングハリケーン!」
あっさり退場するバテテモーダ君。あ、君ここで終わりなの? 新人君は新人君だったってことか。
「お大事に」
綺麗な顔してるだろ。ウソみたいだろ。(敵が)死んでるんだぜ。
テアティーヌはかつてパートナーだったフウの像にお礼を言います。
一件落着。精霊さんもラテの意向に従って行動を共にしてくれます。
戦力大幅アップで喜ぶひなた。売上もアップしてくれるとなお良い。それはそれとしてこの姿で「アース」と呼ぶのに違和感。じゃあ名前を付けて。アースっち。言うと思った。
「アスミちゃん」
語呂も悪くないしラテも喜んでいるので決定。
3人各々「アスミちゃん」「アスミ」「アスミン」。どれがわたくしの名前でしょう?
生まれたばかりの精霊さんはまだまだ勉強しなければならないことが多いようで。
④次回予告
あ、これ残念な美人だ。
○トピック
ヒーリングっど♡プリキュア~史上最強のプリキュアの始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~
チート能力持って転生するのは今の主流ですからね。学校に行くかはわかりませんが。
関係性を作ってからプリキュアになるか、プリキュアになってから関係性を作るかって選択で後者を選んだのが本作。ラテを守ること以外名前すら無いという徹底したゼロベースからの構築。これで見た目が子どもならまだしも妙齢の女性なのがギャップがあって面白いところ。今年のプリキュアは「プリキュアのお仕事」が大きなテーマとして扱われているので平年と比べると学校ネタも少なく、暫くはアスミネタで話を作っていきそうな予感。
ラテとの絡みも上手いバランス。他のパートナー組は思想的には一致しているのに対し、こちらは主従関係に近く思想をラテ、力の面をアスミが担当することで差別化が図られています。純粋故に力の暴力性がそのまま見えてしまう危うさがあるのも今までにない特色ですね。意志と力のバランスの在り方はヒーロー番組のテーマでもあるのでこのペアの今後が楽しみです。
まずは住む場所から。住所不定、年齢不詳無職の精霊さん。あれ、これ意外と面倒くせー人だぞ。
第19話「ラテを守って…!祈りの風と奇跡の少女」
○今週の出来事
①暖かくて、苦しい温もり
様態が悪化したラテを病院へ連れて行くと風邪と診断。ヒーリングアニマルと普通の動物の差ってなんなんだろう。
家に戻って反省会。今週は実質ラテ回。これ要するにちっちゃい子を連れて遊んでいたら突然バテて寝込んだってパターン。子どもあるある。この件はビョーゲンズとは別で、風邪と強調されているのも視聴者目線を印象付けています。
すると突然吠えだすひなた。窓に向かって謎の掛け声。ビョーゲンズが来ないように念を送っているらしい。謎行動ですが他にやることもないのでのどかも加わります。ノリ的にはてるてる坊主作るとかそういうのと同じ。窓に向かって吠える女子中学生とそれを眺める同級生の図。こっちはこっちで静かに祈ります。
噂のビョーゲンズは、何だこの集団。お前らパーソナルスペース近くね? このアジトって広いようで居住空間狭いんだろうか。
翌日もぐったりしていて食欲がないラテ。あまり描写がないので忘れそうになりますがラテは普通に花寺家で飼っているペット。母親と一緒に介護しながら食事を与えます。ちゆも部活を休んで看病をお手伝い。ひなた達がやってくると新しい毛布を広げます。評判が良い毛布なので差し入れ。万全の看病体制ですがラテ本人は浮かない顔。自分の無力さを痛感している状況ですね。のどかもそうですが病弱ゆえの無力さは本作の根っこになっています。これは視聴者にも憶えがある、または今現在そうであることを意図して設定しているはずなので、本作はまさにこの無力さを抱える子ども達に寄り添うスタンスであると言えます。最近のどかが元気しているのでラテを通じてそれを再提示(再確認)しているのだと思われます。
父親が帰ってくると手には例の毛布。一足遅かった。洗い替えにしようとフォローを入れるのどか。ラテはますます申し訳ない気分に。
地上に出てきたバテテモーダは今回は何を蝕もうかと思案。吹流しに目をつけます。どうでもいいんですが「吹流し」の名前が出てこなくて5分くらい四苦八苦しました。鯉のぼりでもないしのぼりでもないし、名前出てこないときにどうすれば調べられるのか悩むときあるよね。
夜もラテに話しかけるのどかとラビリン。聴診器を当てると「元気になれないのが悲しい」と返ってきます。病気が苦しいのではなくままならない自分の身体が苦しい。みんな自分に優しい。でも自分は何もしていない。返報性の原理的に負債の増加は自分の無力さの証明。努力しても報われないとか、できないというのではなく、そもそも努力のしようもないことへの苦しさ、申し訳なさ、不甲斐なさ。「ラテはいつも助けてもらってるだけ」。
そんなラテをのどかは母親のように抱きしめると感謝の言葉を伝えます。立場的にのどかもラテと同じような感情を抱いたことがあるはずですが、この場面では母親のポジション。視聴者はラテになったつもりでのどか(母親)の言葉を聞くシーン。ラテが疲れるのはちゃんと仕事しているから。疲れるのは当たり前。何も心配することはない。今はゆっくり甘えてくれればいい。その言葉に引っ張られるようにまぶたを閉じるラテ。私も子どもの頃かなり病弱だったのでこういう話は結構効く。
回想。母テアティーヌからお手当の話を聞くラテ。ママのようになりたい。テアティーヌは答えます。私達のお手当は強くないとできない。目が覚めたラテは現実に返り独り、
「ラテは…弱いラテ……」
一方、テアティーヌは強力な気配を察知。一晩寝かせたメガビョーゲンの力は如何ほどに。
②疾く、高く、風のごとく
登山客が見上げるとそこには山を覆うほどの瘴気。
旅館に電話が入ると怪物出現の連絡。若女将が従業員に安全確保の指示を出します。何か手慣れてきた。毎週出現してるしね。連絡網とか出来上がってるんだろうな。
ちゆとひなたから話を聞くのどか。いつもならラテが気づくけど今回は体調不良で察知できませんでした。はいこれが東堂いづみクオリティ。3分前の言葉を打ち砕く容赦ない仕打ち。傷口に塩を塗ってほくそ笑む鬼畜の所業。ビクビクと震えるラテをすぐに気遣うのどか。ちゆとひなたがラテを連れて行くかどうか相談。ここで置いていかれるのは絶対イヤ!とばかりにのどかに合図するラテ。こちらにも矜持がある。その視線を受けてのどかは頷きます。対応に非の打ち所がない。
現場に到着すると予想を超える拡大に息を呑む一同。もう一刻の猶予もありません。変身して至急対応。
案の定メガビョーゲンは強大に成長。捕まったグレースを救出しようとしたスパークルまでも捕らえられ窮地に。最後に残ったフォンテーヌも奮闘むなしく捕まってしまいます。それを見ることしかできないラテ。対照的に順調に事が進んで笑うバテテモーダ。いい表情するなぁ。
「私達のお手当はね、強くないとできないのよ」。母の言葉を胸に奮い立つラテ。単身メガビョーゲンの侵攻を止めようと噛みつきます。結果は明白。しかし投げ飛ばされながらも何度も立ち上がるラテ。力及ばずとも心は折れない。
我が子の窮地を察したテアティーヌはラテを守って!と地球(プリキュアの像)に懇願。対象地球なんだ。
疾風。その中から現れたのは先代のプリキュア。
一様に驚くラビリン達。テアティーヌのパートナーそのままの姿。
「ラテ様、あなたの望みわたくしが叶えましょう」
あ、意外と声可愛い。もっと低い声なのかと思ってた。
「地球を蝕む邪悪なものよ、最後の時です。清められなさい」
表情とセリフが強い。この新キャラ容赦ねーわ。
跳び上がると一閃、グレース達を救出。ラテの元に駆け寄るグレース。人質が救出されれば後は煮るなり焼くなり。打ち上げて落として場所を移動。
強者の定位置。何か高い所の上。メガビョーゲンの攻撃を軽やかにかわして踏みつけ。そしてまた定位置に。やだ、この人面白い。同じようなパターンにドキドキのエースがいますが、あっちは圧倒的パワーで粉砕するイメージでこっちは優雅さと力強さを兼ね備えたイメージ。あと高い所が好き。
お膳立ては済んだとばかりにプリキュアに処理の依頼。いや、君もプリキュアだから。諸般の都合で今回武器出せないんでしょうけど。呆気にとられながらも指示に従います。
撃退に成功したもののラテが心配。風のエレメントの力を借りて…「その必要はありません」。プリキュアの姿を解くと同時に風のボトルを出現させる謎の女性。この人の年齢感よくわかんねーな。
「エレメントさんじゃないのに風のエレメントボトルを生んだペエ!?」。ただでさえ先代プリキュアで?なのにさらに頭が???になる一同。ボトルの力でラテを治療。しかし風邪の方は癒えません。お気の毒なラテ様と抱きしめる女性。え、君、人間? え、地球の化身? てかラテ様? ヒーリングアニマルって地球の免疫的なものじゃ……序列どうなってるの?
先代のプリキュアって大昔の人なのよね? 視聴者の疑問をちゆさんが代弁。なんでラテのこと知ってるの? ひなたも代弁。なんで現代に現れた?
「プリキュアさん、あなたは一体誰なんですか?」
③次回予告
ダイナミックお連れします。お前ほんとなんだよ。
○トピック
キュアフェリーチェことはーちゃんは太陽系を守護する神。
今回の新人さんは地球の精霊?ぽいのではーちゃんの部下ですかね。オールスターズで会ったときに「はーちゃん様」とか真顔で言ったら吹く自信ある。
CMから遅れること約1ヶ月、満を持しての登場。
何の前振りもなく登場して視聴者を驚かせる……予定だったんだけど色々順番が逆になってしまいました。しかし登場のインパクトはなかなか。最近は事前に顔出しして「あーこの子が新しいプリキュアなのね」な展開だったのでこのパターンは久しぶり。地球とヒーリングアニマルとの関係などもあるので設定が開示されていくのかもしれません。早速本人はラテ様至上主義っぽい感じを出していて良い仕事してくれそうです。
そんな新しい風を取り込んだヒーリングですが、内容的にはラテ中心のお話。
上述したようにラテはのどかの境遇を再提示するポジション。看病されるだけの、可愛がられるだけの存在でいたくない。ラテもまた心はプリキュア。例年だとこのままラテがプリキュアに変身する流れですが今作は一風変わってどこの誰だかわからない人がやってくる。ラテをそのままプリキュアにしてものどかとポジションが被るだけなので、異なる立場で新キャラとの関係性を醸成していくのは物語として正しく、また興味深い。
弱い身でありながらどのように強く在れるのか。その問いにプリキュアは答えなければならないでしょう。プリキュアはいつだって子どもの味方です。子どもの弱さと強さ。儚さと気高さ。ヒーリングもまたプリキュアらしい物語になりそうです。
①暖かくて、苦しい温もり
様態が悪化したラテを病院へ連れて行くと風邪と診断。ヒーリングアニマルと普通の動物の差ってなんなんだろう。
家に戻って反省会。今週は実質ラテ回。これ要するにちっちゃい子を連れて遊んでいたら突然バテて寝込んだってパターン。子どもあるある。この件はビョーゲンズとは別で、風邪と強調されているのも視聴者目線を印象付けています。
すると突然吠えだすひなた。窓に向かって謎の掛け声。ビョーゲンズが来ないように念を送っているらしい。謎行動ですが他にやることもないのでのどかも加わります。ノリ的にはてるてる坊主作るとかそういうのと同じ。窓に向かって吠える女子中学生とそれを眺める同級生の図。こっちはこっちで静かに祈ります。
噂のビョーゲンズは、何だこの集団。お前らパーソナルスペース近くね? このアジトって広いようで居住空間狭いんだろうか。
翌日もぐったりしていて食欲がないラテ。あまり描写がないので忘れそうになりますがラテは普通に花寺家で飼っているペット。母親と一緒に介護しながら食事を与えます。ちゆも部活を休んで看病をお手伝い。ひなた達がやってくると新しい毛布を広げます。評判が良い毛布なので差し入れ。万全の看病体制ですがラテ本人は浮かない顔。自分の無力さを痛感している状況ですね。のどかもそうですが病弱ゆえの無力さは本作の根っこになっています。これは視聴者にも憶えがある、または今現在そうであることを意図して設定しているはずなので、本作はまさにこの無力さを抱える子ども達に寄り添うスタンスであると言えます。最近のどかが元気しているのでラテを通じてそれを再提示(再確認)しているのだと思われます。
父親が帰ってくると手には例の毛布。一足遅かった。洗い替えにしようとフォローを入れるのどか。ラテはますます申し訳ない気分に。
地上に出てきたバテテモーダは今回は何を蝕もうかと思案。吹流しに目をつけます。どうでもいいんですが「吹流し」の名前が出てこなくて5分くらい四苦八苦しました。鯉のぼりでもないしのぼりでもないし、名前出てこないときにどうすれば調べられるのか悩むときあるよね。
夜もラテに話しかけるのどかとラビリン。聴診器を当てると「元気になれないのが悲しい」と返ってきます。病気が苦しいのではなくままならない自分の身体が苦しい。みんな自分に優しい。でも自分は何もしていない。返報性の原理的に負債の増加は自分の無力さの証明。努力しても報われないとか、できないというのではなく、そもそも努力のしようもないことへの苦しさ、申し訳なさ、不甲斐なさ。「ラテはいつも助けてもらってるだけ」。
そんなラテをのどかは母親のように抱きしめると感謝の言葉を伝えます。立場的にのどかもラテと同じような感情を抱いたことがあるはずですが、この場面では母親のポジション。視聴者はラテになったつもりでのどか(母親)の言葉を聞くシーン。ラテが疲れるのはちゃんと仕事しているから。疲れるのは当たり前。何も心配することはない。今はゆっくり甘えてくれればいい。その言葉に引っ張られるようにまぶたを閉じるラテ。私も子どもの頃かなり病弱だったのでこういう話は結構効く。
回想。母テアティーヌからお手当の話を聞くラテ。ママのようになりたい。テアティーヌは答えます。私達のお手当は強くないとできない。目が覚めたラテは現実に返り独り、
「ラテは…弱いラテ……」
一方、テアティーヌは強力な気配を察知。一晩寝かせたメガビョーゲンの力は如何ほどに。
②疾く、高く、風のごとく
登山客が見上げるとそこには山を覆うほどの瘴気。
旅館に電話が入ると怪物出現の連絡。若女将が従業員に安全確保の指示を出します。何か手慣れてきた。毎週出現してるしね。連絡網とか出来上がってるんだろうな。
ちゆとひなたから話を聞くのどか。いつもならラテが気づくけど今回は体調不良で察知できませんでした。はいこれが東堂いづみクオリティ。3分前の言葉を打ち砕く容赦ない仕打ち。傷口に塩を塗ってほくそ笑む鬼畜の所業。ビクビクと震えるラテをすぐに気遣うのどか。ちゆとひなたがラテを連れて行くかどうか相談。ここで置いていかれるのは絶対イヤ!とばかりにのどかに合図するラテ。こちらにも矜持がある。その視線を受けてのどかは頷きます。対応に非の打ち所がない。
現場に到着すると予想を超える拡大に息を呑む一同。もう一刻の猶予もありません。変身して至急対応。
案の定メガビョーゲンは強大に成長。捕まったグレースを救出しようとしたスパークルまでも捕らえられ窮地に。最後に残ったフォンテーヌも奮闘むなしく捕まってしまいます。それを見ることしかできないラテ。対照的に順調に事が進んで笑うバテテモーダ。いい表情するなぁ。
「私達のお手当はね、強くないとできないのよ」。母の言葉を胸に奮い立つラテ。単身メガビョーゲンの侵攻を止めようと噛みつきます。結果は明白。しかし投げ飛ばされながらも何度も立ち上がるラテ。力及ばずとも心は折れない。
我が子の窮地を察したテアティーヌはラテを守って!と地球(プリキュアの像)に懇願。対象地球なんだ。
疾風。その中から現れたのは先代のプリキュア。
一様に驚くラビリン達。テアティーヌのパートナーそのままの姿。
「ラテ様、あなたの望みわたくしが叶えましょう」
あ、意外と声可愛い。もっと低い声なのかと思ってた。
「地球を蝕む邪悪なものよ、最後の時です。清められなさい」
表情とセリフが強い。この新キャラ容赦ねーわ。
跳び上がると一閃、グレース達を救出。ラテの元に駆け寄るグレース。人質が救出されれば後は煮るなり焼くなり。打ち上げて落として場所を移動。
強者の定位置。何か高い所の上。メガビョーゲンの攻撃を軽やかにかわして踏みつけ。そしてまた定位置に。やだ、この人面白い。同じようなパターンにドキドキのエースがいますが、あっちは圧倒的パワーで粉砕するイメージでこっちは優雅さと力強さを兼ね備えたイメージ。あと高い所が好き。
お膳立ては済んだとばかりにプリキュアに処理の依頼。いや、君もプリキュアだから。諸般の都合で今回武器出せないんでしょうけど。呆気にとられながらも指示に従います。
撃退に成功したもののラテが心配。風のエレメントの力を借りて…「その必要はありません」。プリキュアの姿を解くと同時に風のボトルを出現させる謎の女性。この人の年齢感よくわかんねーな。
「エレメントさんじゃないのに風のエレメントボトルを生んだペエ!?」。ただでさえ先代プリキュアで?なのにさらに頭が???になる一同。ボトルの力でラテを治療。しかし風邪の方は癒えません。お気の毒なラテ様と抱きしめる女性。え、君、人間? え、地球の化身? てかラテ様? ヒーリングアニマルって地球の免疫的なものじゃ……序列どうなってるの?
先代のプリキュアって大昔の人なのよね? 視聴者の疑問をちゆさんが代弁。なんでラテのこと知ってるの? ひなたも代弁。なんで現代に現れた?
「プリキュアさん、あなたは一体誰なんですか?」
③次回予告
ダイナミックお連れします。お前ほんとなんだよ。
○トピック
キュアフェリーチェことはーちゃんは太陽系を守護する神。
今回の新人さんは地球の精霊?ぽいのではーちゃんの部下ですかね。オールスターズで会ったときに「はーちゃん様」とか真顔で言ったら吹く自信ある。
CMから遅れること約1ヶ月、満を持しての登場。
何の前振りもなく登場して視聴者を驚かせる……予定だったんだけど色々順番が逆になってしまいました。しかし登場のインパクトはなかなか。最近は事前に顔出しして「あーこの子が新しいプリキュアなのね」な展開だったのでこのパターンは久しぶり。地球とヒーリングアニマルとの関係などもあるので設定が開示されていくのかもしれません。早速本人はラテ様至上主義っぽい感じを出していて良い仕事してくれそうです。
そんな新しい風を取り込んだヒーリングですが、内容的にはラテ中心のお話。
上述したようにラテはのどかの境遇を再提示するポジション。看病されるだけの、可愛がられるだけの存在でいたくない。ラテもまた心はプリキュア。例年だとこのままラテがプリキュアに変身する流れですが今作は一風変わってどこの誰だかわからない人がやってくる。ラテをそのままプリキュアにしてものどかとポジションが被るだけなので、異なる立場で新キャラとの関係性を醸成していくのは物語として正しく、また興味深い。
弱い身でありながらどのように強く在れるのか。その問いにプリキュアは答えなければならないでしょう。プリキュアはいつだって子どもの味方です。子どもの弱さと強さ。儚さと気高さ。ヒーリングもまたプリキュアらしい物語になりそうです。
第18話「ハートにズッキュン!ニャトランの恩返し」
○今週の出来事
①眼鏡お姉さんvsギャルJC
ヒーリングアニマルの日課はラテのお世話。なのにニャトランが遅刻。
寝坊したくせに匂いにつられて寄り道するニャトラン。アロマ店でお姉さんを見た彼は一目で撃ち抜かれてしまいます。
いつもの場所でいつものダベリ。いつも気になってるんだけどグミ食べてる?
未だにニャトランが姿を見せていない。ひなたの所にもいないしどこに行ったのか。病院の方にお客さん。声をかけると日下織江と名乗った女性は怪我をしている(じゃれついている)ニャトランを見せます。ギョッとするひなた。そんな彼女に気づかず「飼い主さんですか?」と安堵する日下さん。ヒロインとしてそれどうなの?みたいな顔を3つ並べて固まる一同。その間もニャトランはご機嫌。
一段落して事情聴取。
怪我の方は大丈夫。ただし頭がやられています。心にズッキュンきちゃったんだよ!と豪語するニャトラン。金髪幼女の次は眼鏡お姉さんとか東堂いづみ趣味に走りすぎだろ。困惑する一同。が、本人はドリームランドに没入していて話が今ひとつ通じません。ズッキュンって何? キュンの上位じゃない?とコソコソ相談し合うのどかとちゆ。この子達ちょっとズレてる。プリキュアは心の肉球にキュンときた人と組む。ってことはひなたout日下in。眼鏡お姉さんプリキュア参入。黄色組いっつも解散の危機だな。
おいどうするんだよ、OPの映像差し替えなきゃいけなくなるだろ。その予算どっから取ってくるんだよ……と心配する2人をよそに肝心のひなたはニャトランに共感。織江さんと仲良くなれるといいね!と背中を押します。だよな~!と応えるニャトラン。おいおいこれスポンサーに話通してる? 現場で勝手にキャラ交代したらプロデューサーの首飛ぶぞ!?と不安マシマシのラビリンとペギタン。前例にないことをやるのがこのコンビ。
じゃあ会いに行こう。ペットを保護してもらった建前があるので口実は作れる。ひなたが率先して話を進めます。心配なのでみんなでついていきます。ちゆとは対照的にのどかに焦りはありません。さすのど。
店内に入るといい匂い。
日下さんがお出迎え。お礼参りに来ました。肝心のニャトランは緊張で前に出れません。不甲斐ない彼に呆れるペギタン。ペギタンは攻略対象を攻めていくプレイスタイルなので意外と押せ押せなキャラだったりする。
ここはアロマ店と紹介する日下さん。詳しくないのどか達に丁寧に説明。カップに入れた水に一滴垂らして実演。アロマキャンドルの火に見入る日下さん。……大丈夫?前居たところで不審火とかあったりしない?
店の奥を見るとダンボールが山積。開店したばかりで片付けが終わっていない。それを聞いたニャトランが一も二もなく手伝うぜ!と言い出してしまったのでみんなで協力することに。のどかが中腰になってるの面白い。この子ときどきヒロイン捨ててる。ヘトヘトになった横でニャトランがガッツを見せます。それを見たひなたも気を取り直して作業再開。
頑張った甲斐もあって片付け完了。
これでいつお客さんが来ても大丈夫。さっきから誰も来てないけど。以前のハーブ店といい客入り悪いよね、この街。ステイホームで売上激減しているんでしょうか。沢泉は大丈夫そうなので二極化しているのかもしれない。お店を気に入ったひなたは宣伝しようと提案。善意と言う名の児童労働。人手不足を解消したい。けど金は払いたくない。大人の都合をこうやって刷り込んでいく子ども番組の鑑。それはそれとしてコロコロ表情が変わるひなたちゃん可愛い。
みんなでチラシ配り。商店街の観光案内所にも置いてもらいます。饅頭屋にも貸しがあるのでポスター貼り。
今週も入浴シーン。
順調に進んでいるもののニャトランはため息。日下さんのために働きたいけど直接参加できないので本人的には不満が残ります。欲求不満が情熱に変換されて益々ズッキュンしてる!?とアッチョンブリケなラビリン。ハープまだ本編に登場させてないのに主要キャラ交代しちゃったらスポンサーにガチギレされる。
ところがひなたは良い方法がある!とこれまたフォロー。ダブルアッチョンブリケなラビリンとペギタン。君らもそのネタ使いすぎると怒られるぞ。
ビーズメーカーの宣伝。違うそうじゃない。スポンサーが紹介して欲しいのはハープ。もう1ヶ月くらいCM流してるんですけど。きっと喜んでもらえる!とニャトランを励ますひなた。スポンサーの堪忍袋がそろそろ限界マッハです。プレゼントを渡して気持ちを伝えるというニャトラン。このままでは黄色交代。焦る一同をよそに我らがのどか嬢は至って冷静。
アジトでは異臭騒ぎ。
シンドイーネが香水を垂れ流して環境汚染。これがいわゆるスメルハラスメント。仕事を言い訳にして出ていきます。それはそれとして最近姿を現さないキングビョーゲン。夏季休暇中でしょうか。
地上に出てきてもスメハラからは逃げられない。ならば利用するまで。客入りが悪い上に狙われるとか踏んだり蹴ったり。せっかくお客さんが来てくれたところで申し訳ないんだけど、それ密です。
②ダチ公はあたしが守る!
告白のためのプレゼントを詰めて持っていくひなた達。メガビョーゲンを探知。
変身して対峙。バテテモーダがダチに会ったみたいなノリで声をかけてきます。距離感近いんだよお前!と距離を詰めていくとあちらからも攻撃。今回は直接戦闘してきます。幹部は厄介。メガビョーゲンもキャンドルミサイルで支援。流れ弾がプレゼントに直行。スパークルが庇って被弾。ここからお話タイム。
プレゼントを大事そうに抱えるスパークル。ここで4話のおさらい。自分が好きなものを自分の手で守る。その言葉を繰り返します。彼女が守りたいのはニャトランの気持ち。
「あたしはさ、一つのことに集中するのって苦手じゃん?」
「だから何かを特別に好きってのわかんないんだ。でも……」
「ニャトランの特別な好きを守ることはできる」
のどかがマッチョ思考なせいで陰に隠れがちですが、ひなたもヒーロー気質。自分のためよりも人のために一生懸命になれる子。人に関わると彼女は強い。自然に裏方やってるのは9話でもありました。そんな彼女をニャトランはすげぇ奴と褒めます。
「やった! あたしたち両想いじゃん!」
「両想いってそういう使い方で合ってるペエ?」
いいんじゃない? それで通じてるなら。ひなたとニャトランはダチって感じのパートナー。
反撃に出ようとするも足がロウで固まって身動きが取れません。ロウソク? ならドロップアイテムの出番。雨のエレメント召喚。メガビョーゲンを弱体化。フォンテーヌはデバフもできる有能。スパークルを拘束していたロウも解け3人でトドメ。
今週もレアドロップ。運営そろそろ畳むの?ってくらい最近大判振る舞い。
避難していた日下さんが戻ってきます。ここでプレゼントを……と思った矢先に男性が現れ、ちゆとひなたに久しぶりと声をかけてきます。誰? 日下さん家の炎さん。隣町で働いていたらしい。ん、日下?
実は結婚を機に戻ってきたと織江さんの肩を抱きながら話す炎さん。まさかの人妻。はい解散。ガッテン。腑に落ちるのどか。この子ほんと人見てるよな。ロウソクの火を見て炎さんを思い出していたらしい。決して火に見入っていたわけではない。ニャトラン爆死。
失恋に涙するニャトランに一杯おごるひなた。お前ら本当にダチだな。
それはそれとして、のどかは心配してなかったよね?と聞くラビリン。すると2人なら大丈夫って信じてたと答えます。この子のコミュ力が高い点として余計なことしないってのがあります。前回も海に連れて行ったけど彼女自身はそれ以上言わなかった。信じてるなら任せる的なところあります。
今週はここで終了と思いきや、ラテの体調が悪化。さっきのドロップ品バッタモンだったんじゃない?
③次回予告
ありがとう! 知らない人!
○トピック
ひなたちゃんは三角関係になっても友達を応援できる子。負けヒロインって一定の人気あるよね。
前振り全然しないなって思ったらドキドキのエースみたいに突然出てくるパターンでした。19話で登場と例年より1話くらい早いので短縮したような誤差のような。
今週はひなたニャトラン回。
のどかラビリン、ちゆペギタンと順繰り見てきてそれぞれのペアで個性の違いがハッキリしてきました。のどか組は友達、ちゆ組は姉弟、ひなた組はダチって感じの組合せ。そこにラテ組が入ってくる形になるので作品の構成としても妖精とのパートナーシップに力を入れていることがわかります。1人でごっこ遊びするときもパートナーを想定した遊びができるので女児に優しい設計なのかもしれない。
2クール目は起承転結の承なので、それぞれの個性がより伸びていく成長過程がメイン。ケンカを通して仲を深めるのどか、今回のように「らしさ」を強めるひなたは順当な成長。ちゆはパートナー要素薄いけど人間的には広がりが出たエピソードでした。こうして見るとちゆはマイペースさが彼女らしさって気がしますね。何やかんや解散ネタが多い今作ですが、それを通してのどか達もラビリン達も一回り成長しています。
ということで新キャラ登場。ほんと誰だよ、お前。CMと本編で2度ビックリだよ。
①眼鏡お姉さんvsギャルJC
ヒーリングアニマルの日課はラテのお世話。なのにニャトランが遅刻。
寝坊したくせに匂いにつられて寄り道するニャトラン。アロマ店でお姉さんを見た彼は一目で撃ち抜かれてしまいます。
いつもの場所でいつものダベリ。いつも気になってるんだけどグミ食べてる?
未だにニャトランが姿を見せていない。ひなたの所にもいないしどこに行ったのか。病院の方にお客さん。声をかけると日下織江と名乗った女性は怪我をしている(じゃれついている)ニャトランを見せます。ギョッとするひなた。そんな彼女に気づかず「飼い主さんですか?」と安堵する日下さん。ヒロインとしてそれどうなの?みたいな顔を3つ並べて固まる一同。その間もニャトランはご機嫌。
一段落して事情聴取。
怪我の方は大丈夫。ただし頭がやられています。心にズッキュンきちゃったんだよ!と豪語するニャトラン。金髪幼女の次は眼鏡お姉さんとか東堂いづみ趣味に走りすぎだろ。困惑する一同。が、本人はドリームランドに没入していて話が今ひとつ通じません。ズッキュンって何? キュンの上位じゃない?とコソコソ相談し合うのどかとちゆ。この子達ちょっとズレてる。プリキュアは心の肉球にキュンときた人と組む。ってことはひなたout日下in。眼鏡お姉さんプリキュア参入。黄色組いっつも解散の危機だな。
おいどうするんだよ、OPの映像差し替えなきゃいけなくなるだろ。その予算どっから取ってくるんだよ……と心配する2人をよそに肝心のひなたはニャトランに共感。織江さんと仲良くなれるといいね!と背中を押します。だよな~!と応えるニャトラン。おいおいこれスポンサーに話通してる? 現場で勝手にキャラ交代したらプロデューサーの首飛ぶぞ!?と不安マシマシのラビリンとペギタン。前例にないことをやるのがこのコンビ。
じゃあ会いに行こう。ペットを保護してもらった建前があるので口実は作れる。ひなたが率先して話を進めます。心配なのでみんなでついていきます。ちゆとは対照的にのどかに焦りはありません。さすのど。
店内に入るといい匂い。
日下さんがお出迎え。お礼参りに来ました。肝心のニャトランは緊張で前に出れません。不甲斐ない彼に呆れるペギタン。ペギタンは攻略対象を攻めていくプレイスタイルなので意外と押せ押せなキャラだったりする。
ここはアロマ店と紹介する日下さん。詳しくないのどか達に丁寧に説明。カップに入れた水に一滴垂らして実演。アロマキャンドルの火に見入る日下さん。……大丈夫?前居たところで不審火とかあったりしない?
店の奥を見るとダンボールが山積。開店したばかりで片付けが終わっていない。それを聞いたニャトランが一も二もなく手伝うぜ!と言い出してしまったのでみんなで協力することに。のどかが中腰になってるの面白い。この子ときどきヒロイン捨ててる。ヘトヘトになった横でニャトランがガッツを見せます。それを見たひなたも気を取り直して作業再開。
頑張った甲斐もあって片付け完了。
これでいつお客さんが来ても大丈夫。さっきから誰も来てないけど。以前のハーブ店といい客入り悪いよね、この街。ステイホームで売上激減しているんでしょうか。沢泉は大丈夫そうなので二極化しているのかもしれない。お店を気に入ったひなたは宣伝しようと提案。善意と言う名の児童労働。人手不足を解消したい。けど金は払いたくない。大人の都合をこうやって刷り込んでいく子ども番組の鑑。それはそれとしてコロコロ表情が変わるひなたちゃん可愛い。
みんなでチラシ配り。商店街の観光案内所にも置いてもらいます。饅頭屋にも貸しがあるのでポスター貼り。
今週も入浴シーン。
順調に進んでいるもののニャトランはため息。日下さんのために働きたいけど直接参加できないので本人的には不満が残ります。欲求不満が情熱に変換されて益々ズッキュンしてる!?とアッチョンブリケなラビリン。ハープまだ本編に登場させてないのに主要キャラ交代しちゃったらスポンサーにガチギレされる。
ところがひなたは良い方法がある!とこれまたフォロー。ダブルアッチョンブリケなラビリンとペギタン。君らもそのネタ使いすぎると怒られるぞ。
ビーズメーカーの宣伝。違うそうじゃない。スポンサーが紹介して欲しいのはハープ。もう1ヶ月くらいCM流してるんですけど。きっと喜んでもらえる!とニャトランを励ますひなた。スポンサーの堪忍袋がそろそろ限界マッハです。プレゼントを渡して気持ちを伝えるというニャトラン。このままでは黄色交代。焦る一同をよそに我らがのどか嬢は至って冷静。
アジトでは異臭騒ぎ。
シンドイーネが香水を垂れ流して環境汚染。これがいわゆるスメルハラスメント。仕事を言い訳にして出ていきます。それはそれとして最近姿を現さないキングビョーゲン。夏季休暇中でしょうか。
地上に出てきてもスメハラからは逃げられない。ならば利用するまで。客入りが悪い上に狙われるとか踏んだり蹴ったり。せっかくお客さんが来てくれたところで申し訳ないんだけど、それ密です。
②ダチ公はあたしが守る!
告白のためのプレゼントを詰めて持っていくひなた達。メガビョーゲンを探知。
変身して対峙。バテテモーダがダチに会ったみたいなノリで声をかけてきます。距離感近いんだよお前!と距離を詰めていくとあちらからも攻撃。今回は直接戦闘してきます。幹部は厄介。メガビョーゲンもキャンドルミサイルで支援。流れ弾がプレゼントに直行。スパークルが庇って被弾。ここからお話タイム。
プレゼントを大事そうに抱えるスパークル。ここで4話のおさらい。自分が好きなものを自分の手で守る。その言葉を繰り返します。彼女が守りたいのはニャトランの気持ち。
「あたしはさ、一つのことに集中するのって苦手じゃん?」
「だから何かを特別に好きってのわかんないんだ。でも……」
「ニャトランの特別な好きを守ることはできる」
のどかがマッチョ思考なせいで陰に隠れがちですが、ひなたもヒーロー気質。自分のためよりも人のために一生懸命になれる子。人に関わると彼女は強い。自然に裏方やってるのは9話でもありました。そんな彼女をニャトランはすげぇ奴と褒めます。
「やった! あたしたち両想いじゃん!」
「両想いってそういう使い方で合ってるペエ?」
いいんじゃない? それで通じてるなら。ひなたとニャトランはダチって感じのパートナー。
反撃に出ようとするも足がロウで固まって身動きが取れません。ロウソク? ならドロップアイテムの出番。雨のエレメント召喚。メガビョーゲンを弱体化。フォンテーヌはデバフもできる有能。スパークルを拘束していたロウも解け3人でトドメ。
今週もレアドロップ。運営そろそろ畳むの?ってくらい最近大判振る舞い。
避難していた日下さんが戻ってきます。ここでプレゼントを……と思った矢先に男性が現れ、ちゆとひなたに久しぶりと声をかけてきます。誰? 日下さん家の炎さん。隣町で働いていたらしい。ん、日下?
実は結婚を機に戻ってきたと織江さんの肩を抱きながら話す炎さん。まさかの人妻。はい解散。ガッテン。腑に落ちるのどか。この子ほんと人見てるよな。ロウソクの火を見て炎さんを思い出していたらしい。決して火に見入っていたわけではない。ニャトラン爆死。
失恋に涙するニャトランに一杯おごるひなた。お前ら本当にダチだな。
それはそれとして、のどかは心配してなかったよね?と聞くラビリン。すると2人なら大丈夫って信じてたと答えます。この子のコミュ力が高い点として余計なことしないってのがあります。前回も海に連れて行ったけど彼女自身はそれ以上言わなかった。信じてるなら任せる的なところあります。
今週はここで終了と思いきや、ラテの体調が悪化。さっきのドロップ品バッタモンだったんじゃない?
③次回予告
ありがとう! 知らない人!
○トピック
ひなたちゃんは三角関係になっても友達を応援できる子。負けヒロインって一定の人気あるよね。
前振り全然しないなって思ったらドキドキのエースみたいに突然出てくるパターンでした。19話で登場と例年より1話くらい早いので短縮したような誤差のような。
今週はひなたニャトラン回。
のどかラビリン、ちゆペギタンと順繰り見てきてそれぞれのペアで個性の違いがハッキリしてきました。のどか組は友達、ちゆ組は姉弟、ひなた組はダチって感じの組合せ。そこにラテ組が入ってくる形になるので作品の構成としても妖精とのパートナーシップに力を入れていることがわかります。1人でごっこ遊びするときもパートナーを想定した遊びができるので女児に優しい設計なのかもしれない。
2クール目は起承転結の承なので、それぞれの個性がより伸びていく成長過程がメイン。ケンカを通して仲を深めるのどか、今回のように「らしさ」を強めるひなたは順当な成長。ちゆはパートナー要素薄いけど人間的には広がりが出たエピソードでした。こうして見るとちゆはマイペースさが彼女らしさって気がしますね。何やかんや解散ネタが多い今作ですが、それを通してのどか達もラビリン達も一回り成長しています。
ということで新キャラ登場。ほんと誰だよ、お前。CMと本編で2度ビックリだよ。
第17話「最高のおもてなし!?ちゆのおかみ修行」
○今週の出来事
①旅館RTA
ザ・日本の朝食。お祖父ちゃん自慢の味噌汁。他は母親が担当。お祖父ちゃん手間暇とか考えずに作ってそう。ちゆの家族は祖父母+両親+弟。レギュラーの中では一番の大所帯。
従業員に欠員が出たのでちゆが名乗りをあげます。弟くんも参戦。旅館沢泉。家族経営という名の児童労働が始まります。
早速話題にするとみんな興味津々。女将は祖母で若女将は母と説明するちゆ。
将来はちゆちゃんも女将に?とのどか。「まあ、いずれはね」。ポスト社長。余談ですが昔と比べて自営業が大きく減りました。この結果労働者の吸収性が悪くなったというのがあります。国民皆サラリーマン制。これによってサラリーマンに向かない人、例えば最近発達障害とかよく耳にするようになったと思いますが、こういった人達が浮き彫りになったと言えます。昔は自営業などで吸収していました。社会システムの変化によってそれに適応できない人は病気扱いされる。よくあることです。
中学生にとって将来の仕事はまだ遠い。自分は何やるか考えたこともなかったとちゆの将来に感心するひなた。とはいえ女子中学生、話題の中心は女将姿のこと。ペギタンが姿を現すとお手伝いすると言います。好感度あげる気ですね。ペギタンはギャルゲープレーヤー。
今週の当番はシンドイーネ。が、やる気なし。咎める上司もなし。ほんと自由な職場だな。とりあえず上司の気を引くために地球征服。シンドイーネは乙女ゲープレーヤー。
従業員と一緒に並んで女将から指示を受けます。
総出で準備。弟くんが張り切って床磨きに行くとすでにピカピカ。ほくそ笑むペギタン。ちゆは大量に抱えたシーツを仲居さんにパス。テキパキと仕事をこなしていきます。彼女の仕事ぶりは仲居さん達も感心するほど。流石RTAプレーヤー、単純作業はお手の物。フレーム単位で最適化してそう。
好感度を稼ぐために仕事を熱心にこなすペギタン。この妖精、テキトーに褒めとけば身を粉にして働いてくれそう。たまにイベントCG出しとけば大丈夫でしょう。
厨房では板前達に女将が指示。お客さんによって献立も変えています。
ちゆが片付けを持ってくるとここでも褒められます。満更でもない様子のちゆ。しかし「女将なんてまだまだ」と現役女将の目は騙せません。旅館の仕事はここからが本番。自分の部屋に呼びます。
サラサラと筆を動かして一枚の紙をちゆに渡します。次に香炉。花。とそれぞれ別々の品を部屋に飾っていきます。どうして部屋ごとに違うものを? 疑問を浮かべるちゆ。
その頃、のどかとひなたはダベり。すっかりたまり場に。
旅館を訪ねる老夫婦の常連。次は団体客。
ちゆが老夫婦の部屋へ行くと先ほど飾った花を愛でています。素敵なおもてなしと褒め言葉をもらいます。母親のところに行って答え合わせ。正解。常連の方には好みのものを、新しいお客さまには歓迎の手紙をいつも用意している。相手に応じて最適なアイテムを選択。経験と観察力が試される。そんな女将を見習って若女将も英語を勉強中。外国人客を応対。まあ、この人達日本語余裕なんだけどね。
金髪幼女キタコレ。オススメのスポットはないかと訊ねられ、若女将の指示でちゆが案内することに。
暇なので冷やかしに行こうとひなた。それ邪魔なやつ。ちょっと外から覗くだけ。
②正確にはトライアル
商店街を案内。
お土産品屋を真っ先に案内するあたり流石。あとでリベート貰ってそう。地元との癒着はバッチリ。
すこやか饅頭の味は金髪幼女もデレるほど。ちゆが訊ねるとクッキーの方が好きとツンで返します。その反応にタジタジになるちゆ。ここで難問発生。ちゆさんはギャルゲープレーヤーではないのでこういう選択肢やフラグ管理は苦手。しかしRTAプレイで重要なのは祈祷(ランダム)性の高いイベントやミスしたときのリカバリー力。冷静にかつ迅速に対応することがタイムの短縮に繋がります。同じ動きを最適化するだけが仕事じゃない。今回はそういうお話ですね。
公園の近くを通りかかるとエミリーは足を止めて見つめます。
展望台を案内。
エミリーも興味津々。この子だけ作画良いの気のせいですかね? しかしすぐに機嫌を悪くしてしまいます。理由を知っているのか両親も困っている様子。ここで案内は終了。
旅館に戻るとのどかとひなたが覗き行為をしています。バレてしまったので冷やかしにきたと正直に言います。するとちゆも2人にちょうど会いたかったと口を滑らします。失言に気づくも遅い。ターゲット確認。攻略する。のどかは狙った獲物は逃さない。
海まで移動。
つかつかとちゆが進み出ると「エミリーさんを笑顔にしたーーい!」と未成年の主張。
攻略につまってしまったと打ち明けるちゆ。自分のことは一通りこなせるんだけど人が絡むとまごつくのが彼女の弱点。ちゆは精一杯やっているとペギタン。隙あらば好感度稼ぎ。しかしそこはパワー系。立ち上がると叫んでスッキリしたと雑念を払います。のどかの読み通り。海を見たら元気になる(8話参照)。見返したらペギタンが好感度稼ぎしててウケる。こいついっつも好感度上がりそうな選択肢選んでんな。
8話と比べてもちゆの対処法はわかりやすい。彼女の基本はトライ・アンド・エラー。ザ・脳筋。しかしそれだけでは限界がある。のどかを見ながら女将が言っていたことを思い出します。相手が何を望んでいるのか。相手の欲しているものを提示する。その糸口を見つけたちゆは急いでその場を後にします。そんな彼女の後ろ姿に安堵する2人。キッカケさえ与えられれば充分。
お待ちかね入浴シーン。足湯だけどな。
エミリーの隣に腰を下ろすと、いつもどんな遊びをしているのか聞きます。ブランコや追いかけっこ。それならきっと公園が好きなのね。ストレートだな、おい。ちゆさん会話術のレベル低くない? やっぱのどかってすげぇわ。公園は好き。でも日本の公園は嫌い。お友達がいない。上手く話に乗ってくれました。もうすぐ日本に引っ越してくる。でも私は嫌。こっちでお友達ができるかわからないし…。内心抱える不安を話すエミリー。のどかやひなたなら察してあげられるんですが、ちゆなので難易度が低く設定されています。
明日一緒に公園に行ってみない? 一緒に遊びましょう。戸惑うエミリーをモノで釣るように遊具の名前を出していきます。ほんとストレートだな、おい。このこなれてない感。それでもエミリーの気を引くことに成功。イージーモードで助かりました。
雷鳴とともに雨が降ってきます。
地球征服のために公園を荒らすシンドイーネ。現場に駆けつけて変身。
敵も長靴で水をバチャバチャ。水かぶってるスパークル可愛い。開幕の流れはメガビョーゲン優勢。シンドイーネも張り切ります。妙に凛々しい。悪役令嬢ぶりに拍車がかかります。
公園を守ろうとするフォンテーヌを踏み潰そうとするメガビョーゲン。今年も伝統芸のお時間。今年はステッキを携帯しているのでちょっと持ち上げづらそう。プリキュアワッショイ(仮名)からのヒーリングッバイで事件解決。
5個目のレアドロップ。棚の並び的に変身用の3つを含めて11でコンプかな。
みんなでダルマさんが転んだ。
この遊びはエミリーの国にもあるらしくすぐにルールを理解してくれます。近くにいた子ども達が寄ってきて一緒に遊ぶことに。気後れするエミリーの背中を押すちゆ。エミリーの両親も一安心。
すっかり打ち解けたエミリーはちゆに手を振ってお別れ。
苦労と希望を同時に受け止めながら、ちゆは若々女将の第一歩を踏み出していきます。
③次回予告
私の知ってる4人目と違う。
○トピック
ツンデレ金髪幼女の再登場をお待ちしております。
戦う場所が変われば戦い方も変わる。
陸上と旅館のかけもち設定を上手く使ったちゆの成長回。どちらかと言えばちゆはのどかに近い努力型で脳筋で押していくパワー系。行き詰まっても自分である程度コントロールもできる。が、陸上と異なり接客業は相手によって正解も変わる。陸上と同じようにはいかない。そこでのどかから学んでちゆなりに新しいことにチャレンジ…という流れ。
前回の話を踏まえて言うなら、こういったことが「変わりながら変わらないようにしていく努力」なのでしょう。ちゆの良さは愚直なまでの努力と継続性です。いわゆる優等生。でも同じことを同じように続けていれば正解ってわけじゃない。臨機応変さが求められるときがある。そんなときに今までと違うことをする勇気や苦労、たどたどしさってあります。今回のちゆの姿はまさにちゆなりの姿だと思います。ほんと会話下手だなって。でもそれを踏み出せる愚直さもまた彼女らしさなのだと思います。
プリキュアは子ども番組です。そこでのキーワードは決まっています。成長です。つまり変わっていくことです。変わらない成長はあり得ない。のどかがのどかであること、ちゆがちゆであること、ひなたがひなたであること、変わりながらも変わらない彼女達であること、今に安住することなく進んでいくこと。それは苦難と希望の道です。
①旅館RTA
ザ・日本の朝食。お祖父ちゃん自慢の味噌汁。他は母親が担当。お祖父ちゃん手間暇とか考えずに作ってそう。ちゆの家族は祖父母+両親+弟。レギュラーの中では一番の大所帯。
従業員に欠員が出たのでちゆが名乗りをあげます。弟くんも参戦。旅館沢泉。家族経営という名の児童労働が始まります。
早速話題にするとみんな興味津々。女将は祖母で若女将は母と説明するちゆ。
将来はちゆちゃんも女将に?とのどか。「まあ、いずれはね」。ポスト社長。余談ですが昔と比べて自営業が大きく減りました。この結果労働者の吸収性が悪くなったというのがあります。国民皆サラリーマン制。これによってサラリーマンに向かない人、例えば最近発達障害とかよく耳にするようになったと思いますが、こういった人達が浮き彫りになったと言えます。昔は自営業などで吸収していました。社会システムの変化によってそれに適応できない人は病気扱いされる。よくあることです。
中学生にとって将来の仕事はまだ遠い。自分は何やるか考えたこともなかったとちゆの将来に感心するひなた。とはいえ女子中学生、話題の中心は女将姿のこと。ペギタンが姿を現すとお手伝いすると言います。好感度あげる気ですね。ペギタンはギャルゲープレーヤー。
今週の当番はシンドイーネ。が、やる気なし。咎める上司もなし。ほんと自由な職場だな。とりあえず上司の気を引くために地球征服。シンドイーネは乙女ゲープレーヤー。
従業員と一緒に並んで女将から指示を受けます。
総出で準備。弟くんが張り切って床磨きに行くとすでにピカピカ。ほくそ笑むペギタン。ちゆは大量に抱えたシーツを仲居さんにパス。テキパキと仕事をこなしていきます。彼女の仕事ぶりは仲居さん達も感心するほど。流石RTAプレーヤー、単純作業はお手の物。フレーム単位で最適化してそう。
好感度を稼ぐために仕事を熱心にこなすペギタン。この妖精、テキトーに褒めとけば身を粉にして働いてくれそう。たまにイベントCG出しとけば大丈夫でしょう。
厨房では板前達に女将が指示。お客さんによって献立も変えています。
ちゆが片付けを持ってくるとここでも褒められます。満更でもない様子のちゆ。しかし「女将なんてまだまだ」と現役女将の目は騙せません。旅館の仕事はここからが本番。自分の部屋に呼びます。
サラサラと筆を動かして一枚の紙をちゆに渡します。次に香炉。花。とそれぞれ別々の品を部屋に飾っていきます。どうして部屋ごとに違うものを? 疑問を浮かべるちゆ。
その頃、のどかとひなたはダベり。すっかりたまり場に。
旅館を訪ねる老夫婦の常連。次は団体客。
ちゆが老夫婦の部屋へ行くと先ほど飾った花を愛でています。素敵なおもてなしと褒め言葉をもらいます。母親のところに行って答え合わせ。正解。常連の方には好みのものを、新しいお客さまには歓迎の手紙をいつも用意している。相手に応じて最適なアイテムを選択。経験と観察力が試される。そんな女将を見習って若女将も英語を勉強中。外国人客を応対。まあ、この人達日本語余裕なんだけどね。
金髪幼女キタコレ。オススメのスポットはないかと訊ねられ、若女将の指示でちゆが案内することに。
暇なので冷やかしに行こうとひなた。それ邪魔なやつ。ちょっと外から覗くだけ。
②正確にはトライアル
商店街を案内。
お土産品屋を真っ先に案内するあたり流石。あとでリベート貰ってそう。地元との癒着はバッチリ。
すこやか饅頭の味は金髪幼女もデレるほど。ちゆが訊ねるとクッキーの方が好きとツンで返します。その反応にタジタジになるちゆ。ここで難問発生。ちゆさんはギャルゲープレーヤーではないのでこういう選択肢やフラグ管理は苦手。しかしRTAプレイで重要なのは祈祷(ランダム)性の高いイベントやミスしたときのリカバリー力。冷静にかつ迅速に対応することがタイムの短縮に繋がります。同じ動きを最適化するだけが仕事じゃない。今回はそういうお話ですね。
公園の近くを通りかかるとエミリーは足を止めて見つめます。
展望台を案内。
エミリーも興味津々。この子だけ作画良いの気のせいですかね? しかしすぐに機嫌を悪くしてしまいます。理由を知っているのか両親も困っている様子。ここで案内は終了。
旅館に戻るとのどかとひなたが覗き行為をしています。バレてしまったので冷やかしにきたと正直に言います。するとちゆも2人にちょうど会いたかったと口を滑らします。失言に気づくも遅い。ターゲット確認。攻略する。のどかは狙った獲物は逃さない。
海まで移動。
つかつかとちゆが進み出ると「エミリーさんを笑顔にしたーーい!」と未成年の主張。
攻略につまってしまったと打ち明けるちゆ。自分のことは一通りこなせるんだけど人が絡むとまごつくのが彼女の弱点。ちゆは精一杯やっているとペギタン。隙あらば好感度稼ぎ。しかしそこはパワー系。立ち上がると叫んでスッキリしたと雑念を払います。のどかの読み通り。海を見たら元気になる(8話参照)。見返したらペギタンが好感度稼ぎしててウケる。こいついっつも好感度上がりそうな選択肢選んでんな。
8話と比べてもちゆの対処法はわかりやすい。彼女の基本はトライ・アンド・エラー。ザ・脳筋。しかしそれだけでは限界がある。のどかを見ながら女将が言っていたことを思い出します。相手が何を望んでいるのか。相手の欲しているものを提示する。その糸口を見つけたちゆは急いでその場を後にします。そんな彼女の後ろ姿に安堵する2人。キッカケさえ与えられれば充分。
お待ちかね入浴シーン。足湯だけどな。
エミリーの隣に腰を下ろすと、いつもどんな遊びをしているのか聞きます。ブランコや追いかけっこ。それならきっと公園が好きなのね。ストレートだな、おい。ちゆさん会話術のレベル低くない? やっぱのどかってすげぇわ。公園は好き。でも日本の公園は嫌い。お友達がいない。上手く話に乗ってくれました。もうすぐ日本に引っ越してくる。でも私は嫌。こっちでお友達ができるかわからないし…。内心抱える不安を話すエミリー。のどかやひなたなら察してあげられるんですが、ちゆなので難易度が低く設定されています。
明日一緒に公園に行ってみない? 一緒に遊びましょう。戸惑うエミリーをモノで釣るように遊具の名前を出していきます。ほんとストレートだな、おい。このこなれてない感。それでもエミリーの気を引くことに成功。イージーモードで助かりました。
雷鳴とともに雨が降ってきます。
地球征服のために公園を荒らすシンドイーネ。現場に駆けつけて変身。
敵も長靴で水をバチャバチャ。水かぶってるスパークル可愛い。開幕の流れはメガビョーゲン優勢。シンドイーネも張り切ります。妙に凛々しい。悪役令嬢ぶりに拍車がかかります。
公園を守ろうとするフォンテーヌを踏み潰そうとするメガビョーゲン。今年も伝統芸のお時間。今年はステッキを携帯しているのでちょっと持ち上げづらそう。プリキュアワッショイ(仮名)からのヒーリングッバイで事件解決。
5個目のレアドロップ。棚の並び的に変身用の3つを含めて11でコンプかな。
みんなでダルマさんが転んだ。
この遊びはエミリーの国にもあるらしくすぐにルールを理解してくれます。近くにいた子ども達が寄ってきて一緒に遊ぶことに。気後れするエミリーの背中を押すちゆ。エミリーの両親も一安心。
すっかり打ち解けたエミリーはちゆに手を振ってお別れ。
苦労と希望を同時に受け止めながら、ちゆは若々女将の第一歩を踏み出していきます。
③次回予告
私の知ってる4人目と違う。
○トピック
ツンデレ金髪幼女の再登場をお待ちしております。
戦う場所が変われば戦い方も変わる。
陸上と旅館のかけもち設定を上手く使ったちゆの成長回。どちらかと言えばちゆはのどかに近い努力型で脳筋で押していくパワー系。行き詰まっても自分である程度コントロールもできる。が、陸上と異なり接客業は相手によって正解も変わる。陸上と同じようにはいかない。そこでのどかから学んでちゆなりに新しいことにチャレンジ…という流れ。
前回の話を踏まえて言うなら、こういったことが「変わりながら変わらないようにしていく努力」なのでしょう。ちゆの良さは愚直なまでの努力と継続性です。いわゆる優等生。でも同じことを同じように続けていれば正解ってわけじゃない。臨機応変さが求められるときがある。そんなときに今までと違うことをする勇気や苦労、たどたどしさってあります。今回のちゆの姿はまさにちゆなりの姿だと思います。ほんと会話下手だなって。でもそれを踏み出せる愚直さもまた彼女らしさなのだと思います。
プリキュアは子ども番組です。そこでのキーワードは決まっています。成長です。つまり変わっていくことです。変わらない成長はあり得ない。のどかがのどかであること、ちゆがちゆであること、ひなたがひなたであること、変わりながらも変わらない彼女達であること、今に安住することなく進んでいくこと。それは苦難と希望の道です。